JP3287842B2 - 免疫刺激剤としてのアルギニンの用途 - Google Patents

免疫刺激剤としてのアルギニンの用途

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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願 本出願は、1989年12月29日に出願された米国出願第07
/458996号の一部継続出願である。
発明の技術分野 本発明は、アルギニン若しくはオルニチン、またはア
ルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁体で補足し
た。ヒト患者の腸内投与用組成物、及びアルギニン若し
くはオルニチン、またはアルギニン若しくはオルニチン
の機能性類縁体で補足した、ヒト患者の非経口投与用ア
ミノ酸溶液並びにその組成物及び溶液を配合し、使用す
る方法に関する。更に詳しくは、本発明は、ヒトにおけ
る免疫応答障害を治療するのに有用で、偶発性または外
科的な外傷、若しくは虚弱病に罹ったヒトの免疫応答の
低下を防止するための、アルギニン若しくはオルニチ
ン、またはアルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁
体で補足した、組成物及び溶液に関する。
発明の背景 アルギニンは、ある種の哺乳動物において半必須アミ
ノ酸であると考えられている。即ち、アルギニンはそれ
らの動物において合成されるが、正常な成長の要求に十
分にみあう速度では合成することができない。ヒトにお
いては、アルギニンは成長を抑制せず、従って、必須ア
ミノ酸ではない。
アルギニンの合成経路は、オルニチンによって開始さ
れる。オルニチンはカルバミルフォスフェートと結合し
てシトルリンを産生し、また一方、それはアスパラギン
酸塩と結合して、アデノシン三リン酸(ATP)の存在
下、アルギノコハク酸塩を産生する。最終工程におい
て、フマル酸塩はアルギノコハク酸塩から分裂してアル
ギニンを産生する。アルギニンの分解経路は、アルギナ
ーゼの加水分解作用によって、オルニチンと尿素を産生
する。上記した全ての反応は、尿素サイクルを形成す
る。
アルギニンの最もよく研究されている機能は、尿素サ
イクルにおいてと、タンパク質合成のための必須アミノ
酸としてのものである。しかしながら、アルギニンにつ
いての他の機能は知られている。最も特殊な興味は、ア
ルギニンの効果と、その代謝前駆体である、オルニチン
の、免疫抑制されたまたは免疫障害の動物の免疫系につ
いてである。アルギニンはタンパク質の成分であるの
で、それは通常の食品中に存在する。しかしながら、オ
ルニチンはタンパク質の成分ではなく、そしてその結果
として、それは通常の食品中には、かなりのレベルでは
存在しない。
哺乳動物の免疫システムは、二種類の効果器メカニズ
ムから成っており、第一のメカニズムは抗体によって介
在され、「体液免疫」と呼ばれ、第二のメカニズムは細
胞によって介在され、「細胞−介在免疫」(CMI)と呼
ばれる。最も免疫的な応答は、免疫システムの体液及び
細胞−介在枝の活性及び相互作用を含む。
抗原を特異的に認識し、結合することが可能な分子で
ある抗体は、血液及びリンパ球中に見出され、「Bリン
パ球細胞」または「B細胞」と呼ばれるリンパ球細胞の
サブセット中で合成される。一方、CMIは「Tリンパ球
細胞」または「T細胞」とサブセットからその特異性に
より誘導される。
通常のCMI応答の発生は、機能的な胸腺を必要とす
る。ヒトにおいては、他の哺乳動物と同様に、胸腺は思
春期の年代頃にその最大の大きさに達する。その後、そ
れは収縮するか内旋し、その構造の大部分は脂肪組織に
より置き換えられる。老年時に、胸腺は非常に小さい、
脂肪の退化器官に減少する。しかしながら、年齢に関係
した内旋にも拘らず、年を経た胸腺は幾つかの機能を保
持している。ストレスは胸腺の内旋を引き起こす一つの
因子である。胸腺のストレスによる内旋のあり得るメカ
ニズムは、病気または他のストレスが胸腺をより早く収
縮させてしまうが、ストレスを引き金とする副腎皮質か
らのコルチコステロイドの放出である。胸腺はこの類の
ホルモン(コルチコステロイド)に対して非常に敏感で
あり、そして、コルチゾールのようなコルチコステロイ
ドを実験動物に注射すると、胸腺の急速(1時間以内)
な内旋を引き起こす。
CMI中の胸腺の主要な機能は、成熟したTリンパ球細
胞を賛成することであり、この細胞はCMIを実行する。
Tリンパ球細胞は、特殊化した機能を有する多数のリン
パ球細胞のサブセットを構成する。特別の興味の中に
「T抑制細胞」(Ts)及び「T補助細胞」(Th)と呼ば
れるリンパ球細胞の二つのサブセットがある。Ts細胞サ
ブセットは、体液の免疫反応及びCMI反応の両者を抑制
するのに責任がある。Ts細胞は、可溶性抗原と結合し得
ることが、他のT細胞とサブセットと異なっている。Th
サブセットは、ある種の抗原に対する体液の応答をB細
胞が開始するのを助けることが要求される。
免疫応答を開始するための動物の能力は、体液及び細
胞介在の両者とも、免疫競合と呼ばれ、感染を撃退する
のに臨海である。しかしながら、外傷、手術、或るウィ
ルス感染、及びガン等の或る条件下においては、感染と
戦う動物の能力は損なわれ(損なわれた免疫応答は、ま
た、免疫抑制と呼ばれる)、そして敗血症となる。
正常に応答する免疫システムの能力の測定は、血液中
のTh細胞とTs細胞の比を評価することによりなされる。
例えば、Th/Ts比が約1より小さいと、ヒトにおける免
疫応答が損なわれていることの尺度と考えられる。
生体中でのTリンパ球細胞の活性度は、それらの試験
管内でのミトゲンに対する応答に相関することが知られ
ており、それは、リンパ球細胞の表面に結合する化学物
質の変種であり、そうすることによって、それらを刺激
して有糸分裂を起こさせる。有糸分裂は免疫機能の重要
な尺度である。何故なら、T細胞はそれらの免疫機能を
遂行するために、細胞分裂により複製されなければなら
ない(クローンの伸張として知られている工程)。有糸
分裂を行う細胞の能力の尺度は、刺激指数であり、それ
はミトゲンが存在する細胞の平均数に対する対照または
刺激されていない細胞の平均数の比である。通常、細胞
の数は放射標識化チミジンで標識し、分当たりのカウン
トを測定する(DNA量の分析法として、それは細胞数に
直接相関する)ことにより推定される。刺激指数は、そ
れ故、ミトゲン刺激細胞の分当たりのカウントを、刺激
されていない細胞の分当たりのカウントで除した比によ
り計測される。低い刺激指数は、損なわれた免疫応答の
もう一つの尺度である。例えば、刺激指数がその正常値
の約50%未満に低下した場合、免疫応答は損なわれてい
ると考えることができる。
幾つかのリンパ球細胞ミトゲンは、細胞表面のグリコ
プロテイン(糖タンパク質)の或る糖残基に特異的に結
合する植物由来のグリコプロテイン(レクチン)であ
る。二種類のレクチンにはフィトヘムアグルチン(PH
A)(植物性血球凝集素)及びコンカナバリンA(Con
A)がある。赤いんげん豆から抽出されたPHAはB及びT
リンパ球細胞の両者と結合する。しかしながら、それは
成熟細胞中の有糸分裂のみを刺激する。タチナタマメか
ら抽出したConAは、未成熟の及び成熟したT細胞に対し
強力な有糸分裂誘発性を有するが、B細胞に対しては有
さない。
食品によるアルギニンの補給が、外傷を施したラット
及びマウスを処理するために使用されている。そのよう
な動物において、アルギニンは胸腺の重量を増加し、胸
腺中に存在するリンパ球細胞の数を増加し、ミトゲンに
対するリンパ球の応答、即ち、ウィルスがチモール性で
あるウィルス誘起腫瘍についての積極的効果及びそれに
続く初期の腫瘍の表出を許容する胸腺への打撃、を増加
し、重量を得るのを増加し、そして傷の治療を増大する
ことが観察されている。アルギニンの代謝前駆体であ
る、シトルリンはアルギニンの成長要件を置換すること
ができ、胸腺の機能の検出可能な効果を有していないこ
とが見出されており、即ち、チモトロピック効果を有し
ていない。アルギニンの他の代謝前駆体であるオルニチ
ンは、その成長要件を置換し得ずに、アルギニンのチモ
トロピック効果を示す。
外傷を治療するアルギニンの積極的効果が完全な胸腺
を経由して伝達され、そして、動物腫瘍モデルの補足的
アルギニンの有益な効果が、そのチモトロピック効果と
相関して現れることが示唆されている。それらの動物の
免疫システムのアルギニンの積極的効果が、一部におい
て、アルギニンのよく知られている脳下垂体及び膵臓ホ
ルモン、特に成長ホルモンに対する分泌誘起効果である
と提案されている。成長ホルモンは、胸腺重量及び、そ
れ故、細胞介在免疫の増加に導いている。
抗生物質、栄養上の指示、及び危急介護医療の発達等
の、重大な病気の患者の看護において長足の進歩がある
けれども、多くの病気の患者が依然として敗血症により
死んでいる。そのような敗血症は、損なわれた免疫応答
の結果として生ずるものであり、それは予め存在するか
或いは病気の結果として生じたものであり、最初は病院
で認められた患者に起こる。重大な病気の患者における
損なわれた免疫応答の最も一般的な原因は、外傷、主要
な外科手術工程、栄養失調、癌、老年、及びHIV(AID
S)ウィルスへの感染である。
重大な病気の患者の栄養補給は、そのような患者が罹
るタンパク質の分解(異化作用)を妨げることを試みる
患者の身体のタンパク質を維持するのに使用される。こ
の栄養補給は、異化作用を逆にするのにしばしば成功
し、外傷を治癒する等の幾つかの同化工程を刺激しさえ
するが、多くの場合、それらの患者のよって示される損
なわれた免疫応答を逆にすることを示しはしない。それ
故、免疫応答を回復する安全で効果的な栄養手段は、そ
れらの重大な病気の患者を長い期間生き延びさせるのに
有益であろう。
発明の概要 本発明はヒト免疫応答を処理する方法、及びその処理
を行うための腸及び非経口的な投与に使用される。アル
ギニン若しくはオルニチン、またはアルギニン若しくは
オルニチンの機能性類縁体で補足された組成物及び溶液
に関する。
一つの実施態様において、方法は、突発的な若しくは
外科的な外傷または虚弱病に罹ったヒトの免疫応答の崩
壊の過酷さを減ずるために提供され、突発的な若しくは
外科的な外傷または虚弱病に罹ったヒトに、治療的に有
効量のアルギニン若しくはオルニチン、またはアルギニ
ン若しくはオルニチンの機能性類縁体またはそれらの混
合物を単独でまたは他の栄養剤と共に、通常の食品中若
しくは通常の非経口栄養食餌中に存在するアルギニンの
量よりも多い量で投与することから成るものである。
他の実施態様における方法は、損なわれたヒト免疫応
答を処理するために提供され、免疫応答が損なわれたヒ
トに対し、治療的に有効量のアルギニン若しくはオルニ
チン、またはアルギニン若しくはオルニチンの機能性類
縁体またはそれらの混合物を単独でまたは他の栄養剤と
共に、通常の食品中若しくは通常の非経口栄養食餌中に
存在するアルギニンの量よりも多い量で投与することか
ら成る。
ここで使用される「通常の腸への食品」中に存在する
アルギニンの量は、一日当たり約7.4g以下であり、また
ここで使用される「通常の非経口栄養食餌」中のもの
は、一日当たり約12g以下である。ここで使用される
「腸へ」とは、腸への経口またはカテーテル等の何れか
による投与を意味する。かなりの量のオルニチンは、通
常の腸への食品または通常の非経口栄養食餌中には存在
しない。
詳細な説明 本発明の方法は、損なわれたヒト免疫応答(免疫抑
制)を処理するための、またはヒトの免疫応答の崩壊の
過酷さを減ずるための方法である。免疫抑制は、免疫シ
ステムが正常に機能しない場合に起こり、その結果、感
染に対する感染し易さ、即ち、抑制された免疫応答性が
増大する。抑制された免疫機能の尺度は、リンパ球細胞
数の減少または、例えば、有糸分裂刺激に対する応答の
減少等のリンパ球細胞の機能減少である。本発明によれ
ば、ヒト免疫システムは、(1)Th/Tsの比が約1.0未満
になった時、(2)ConAの刺激指数が「正常値」より約
50%未満になった時または(3)PHAの刺激指数が「正
常値」より約50%未満になった時に損なわれたと考えら
れる。
損なわれたヒト免疫応答は、外傷、例えば、偶発的な
または主要な外科手術を行うことにより、若しくは癌ま
たはHIVウィルス(AIDS)への感染、栄養失調または老
年等の衰弱病のような条件下で、しばしば二次効果とし
て観察される。損なわれた免疫応答の結果として、患者
は、彼らの体内からバクテリア、ウィルス及び菌類等の
感染剤に応答し、そして除去することができなくなる。
結果としての抑制されていない感染症は、敗血症を引き
起こし、それは患者の死に繋がる。アルギニン若しくは
オルニチンまたはアルギニン若しくはオルニチンの機能
性類縁体またはそれらの混合物のような組成物は、ヒト
に予め存在する損なわれた免疫応答を修正し、例えば、
偶発的なまたは外科的な外傷若しくは衰弱病に罹った、
重大な栄養失調であり、または老年のヒトの免疫応答の
崩壊の過酷さを減少することができる安全で無毒な手段
である。ここで使用されている「偶発的な外傷」とは、
入院治療が必要な、または感染(敗血症)及び/または
死の危険性が増大している骨分解、広範囲で重大な軟組
織障害、熱傷障害等により引き起こされる障害である。
ここで使用される「外科的な外傷」とは、胃腸管、血管
系、または他の、患者が手術後の感染合併症を引き起こ
す高い危険性がある」システムの主要な外科手術を意味
する。ここで使用する「衰弱病」とは、癌、HIVによる
感染、または多発系器官障害を引き起こすかもしれない
他の菌に感染している病気を意味する。
本発明は、免疫応答が損なわれたヒトまたは偶発的な
若しくは外科的な外傷を負ったヒト、または虚弱病に罹
った老年若しくはかなりの栄養障害があるヒトに、アル
ギニン若しくはオルニチン、またはアルギニン若しくは
オルニチンの機能性類縁体またはそれらの混合物の補足
剤を、正常な個人の良好な栄養として要求される栄養分
に加えて、通常の経口(「腸の」とも呼ばれる)食品中
または通常の非経口栄養食餌中に見出されるよりも多い
量で投与することから成るものである。補足分は腸から
または非経口的に投与してもよい。「腸の」または「腸
内に」という語は、腸内へ、経口または鼻から胃へ、鼻
から腸へ、食道から、胃造瘻、または空腸造瘻供給管に
より投与することを意味する。「非経口的に」とは静脈
を経由して、またはIV投与を意味する。ここで使用され
ている。「アルギニン」または「オルニチン」という語
は、それらの遊離塩基をいう。「アルギニン若しくはオ
ルニチンの機能性類縁体」という句は、アルギニン若し
くはオルニチンの塩、アルギニン若しくはオルニチンを
含むペプチド並びに、損なわれた免疫応答を処理する
際、または偶発的もしくは外科的外傷または衰弱病に罹
ったヒトの免疫応答の崩壊の過酷さを減ずる際にアルギ
ニン若しくはオルニチンの機能的特性を保持しているア
ルギニン若しくはオルニチンの誘導体を言う。
本発明の実際の好ましい実施態様において、アルギニ
ン若しくはオルニチンまたはアルギニン若しくはオルニ
チンの機能性類縁体またはそれらの混合物は、一日当た
り少なくとも約15gの総摂取量を個々に与えるに十分な
量で投与される。これは、通常の経口食品中に存在する
アルギニンの最大量よりも一日当たり少なくとも約8g多
い量であり、通常の非経口栄養食餌中に存在する最大量
よりも一日当たり少なくとも約3g多い量である。アルギ
ニン若しくはオルニチンの機能性類縁体を与える場合に
は、治療的に有効な量は、組成物を構成するアルギニン
若しくはオルニチンの比例する重量に基づいている。例
えば、アルギニンがアルギニンを含有するペプチドの50
%の重量を与える場合には、ペプチドの治療的に有効な
量は、一日当たり少なくとも約30gから成る補足量であ
る。
多くのタンパク質に見出される自然に生ずるアミノ酸
である、アルギニンの一日当たりの正常な経口摂取量
は、約1.2〜7.4g(タンパク質中の平均アルギニン含量
が約3.1〜10.6%(重量/重量)であり、一日当たりの
タンパク質の摂取量が約40〜70gであることに基づく)
である。ここで使用する「%(重量/重量)」の語は、
総タンパク質100g当たりのアルギニンの重量を意味す
る。通常の経口食品に加えて、一日当たりのアルギニン
若しくはオルニチン、またはアルギニン若しくはオルニ
チンの機能性類縁体またはそれらの混合物の少なくとも
約8gの好ましい治療的に有効な量は、このアミノ酸の通
常の一日当たりの食品からの摂取を非常に増大させる。
アルギニン若しくはオルニチン、またはアルギニン若し
くはオルニチンの機能性類縁体またはそれらの混合物の
望ましい高レベルを得るために、アルギニン若しくはオ
ルニチン、またはアルギニン若しくはオルニチンの機能
性類縁体またはそれらの混合物の補充が、本発明の実際
に従って要求される。補充の替わりは、少なくとも約21
%(重量/重量)のアルギニン(一日当たり70gのアミ
ノ酸摂取に基づく)を有するタンパク質資源を摂取する
ことであり、それにより通常の食品からの一日当たり少
なくとも15gの総アルギニン摂取量を超えて、一日当た
り8gの望ましいアルギニンを達成することができる。自
然に生ずる食品のタンパク質はそのように高い濃度のア
ルギニンを有してはいない。第二の代替法は、タンパク
質の食品からの摂取量を増加することであり、それは一
日当たり少なくとも約80gのタンパク質(アルギニン量1
0%(重量/重量)のタンパク質に基づく)を摂取する
ことが要求される。それらの代替法の何れもが実際的で
はなく、それ故、本発明の補給法が要求される。
オルニチンは自然に生ずるアミノ酸であるが、アルギ
ニンと同様にタンパク質の成分ではない。オルニチンは
体によってグルタミン酸から合成され、それは、アルギ
ニンのような他の成分の合成の前駆体である。オルニチ
ンは食品のタンパク質からは容易に得られないので、損
なわれた免疫応答を治療するために必要とされるオルニ
チンの高レベルは、食品の補充からのみ得なければなら
ない。
総非経口栄養(TPN)は、かれらの全ての食品の要求
量を静脈から得ている患者に使用されている栄養式によ
って定義される。アルギニンは殆どのTPA溶液に含まれ
ており、例えば、マック・ガウ社(McGaw,Inc.)から
「フレアミンII(FREAMINE II)」の商品名で供給され
ているものは100ml当たり0.31gのアルギニンを含有して
おり、「ヘプタミン(HEPTAMINE)」は100ml当たり0.6g
のアルギニンを含有しており、「トロファミン(TROPHA
MINE)」は100ml当たり0.732gのアルギニンを含有して
おり、そして「フレアミンIII(FREAMINE III)」は100
ml当たり0.8gのアルギニンを含有している。これらの溶
液は、一般的には一日当たり約1.5lの割合で投与され、
それは一日当たり12gの食品アルギニンの摂取となる。
この量は正常なTPN食品と定義づけられる。どのTPN溶液
もオルニチンを含有してはいない。それ故、このアミノ
酸の治療上の量は、TPN溶液の補充物から得るのみであ
る。本発明により提供されるアルギニン若しくはオルニ
チンまたはアルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁
体またはそれらの混合物の好ましい量の投与は、通常の
TPN食品に治療上有効量のアルギニン若しくはオルニチ
ンまたはアルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁体
またはそれらの混合物を補充することにより達成され
る。このことは、TPA溶液中にアルギニン量を増加する
ことにより、またはオルニチンまたはアルギニン若しく
はオルニチンの機能性類縁体を溶液に添加することによ
り達成することができ、または先の有用なTPN溶液の投
与に加えて、補充物を非経口で投与することにより与え
ることができる。
本発明の態様によれば、好ましくは、TPNを受けた個
々人の一日当たりのアルギニン若しくはオルニチンまた
はアルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁体または
それらの混合物の量は、一日当たり約15〜35gの間の総
摂取量を与えれば十分である。従って、例えば、一日当
たり約12gのアルギニンを与えるように設計されたTPN食
餌に対してアルギニンを補充物として使用する場合に
は、与えられるアルギニンの総量は少なくとも約15gで
ある。もし、例えば、オルニチン、またはアルギニン若
しくはオルニチンの機能性類縁体またはそれらの混合物
が、12gのアルギニンを一日当たり与えるTPN溶液と共に
使用される場合には、少なくとも3gのオルニチン、また
はアルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁体または
それらの混合物が使用されるであろう。このことは、ア
ルギニン若しくはオルニチンまたはアルギニン若しくは
オルニチンの機能性類縁体またはそれらの混合物の全て
の組み合わせが、一日当たり少なくとも約15gである。
一日当たり約15g未満の総摂取量は、アルギニン若し
くはオルニチンまたはアルギニン若しくはオルニチンの
機能性類縁体またはそれらの混合物の投与は、胸腺の容
積、リンパ球細胞の数、及びミトゲンによるリンパ球細
胞の刺激で決定される患者の免疫システムに殆どまたは
何も利点を与えない。
本発明の好ましい実施態様においては、通常の経口食
品または通常のTPN食品が、アルギニン若しくはオルニ
チンまたはアルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁
体またはそれらの混合物と共に補給され、その結果、ア
ルギニン若しくはオルニチンまたはアルギニン若しくは
オルニチンの機能性類縁体またはそれらの混合物が、一
日当たり約15〜35gの間の量で摂取されることになる。
アルギニン若しくはオルニチンまたはアルギニン若し
くはオルニチンの機能性類縁体またはそれらの混合物に
よる食品による補給は、腸内または非経口的に与えられ
る。アルギニン若しくはオルニチンまたはアルギニン若
しくはオルニチンの機能性類縁体またはそれらの混合物
が、腸の食品として経口的な補充物として与えられた場
合、それは分割した用量で補給されることが好ましい。
何故なら、一日の投与量の総量を一度に摂取すると、下
痢、軽い吐き気、または他の軽い副作用を生ずるであろ
うからである。アルギニン若しくはオルニチンまたはア
ルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁体またはそれ
らの混合物が、腸内食品に対し、静脈補給剤として与え
られた場合、6〜60g/lのアルギニン若しくはオルニチ
ンまたはアルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁体
またはそれらの混合物を含有する溶液を一日当たり、約
500mlの割合で補給剤を与えることが好ましい。上記し
たように、投与はTPNにより行ってもよい。
腸内投与用アルギニン補給組成物 腸内投与(経口または管を通しての供給の何れか)の
ための本発明の実施に際して与えられるアルギニン補充
組成物は、アルギニンに加えて他の必須または非必須ア
ミノ酸を含有することが好ましい。例えば、好ましい組
成物においては、必須アミノ酸として、イソロイシン
(Ile)、ロイシン(Leu)、リシン(Lys)、メチオニ
ン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、トリプトファン
(Trp)、スレオニン(Thr)、バリン(Val)及びヒス
チジン(His)を含有し、並びに非必須アミノ酸とし
て、アラニン(Ala)、プロリン(Pro)、グリシン(Gl
y)、セリン(Ser)、チロシン(Tyr)、グルタミン酸
(Glu)、グルタミン(Gln),アスパラギン酸(As
p)、システイン(CySH/Cys)及びタウリン(Tau)を含
有する。
本発明の組成物及び溶液において使用されるアミノ酸
は、好ましくは精製されたアミノ酸である。一般に、ア
ミノ酸はD体またはD体とL体の混合物よりも、L体で
あるべきである。また、一般に、アミノ酸は遊離アミノ
酸が使用されるが、アミノ酸塩または誘導体を使用して
もよい。例えば、L−リシン酢酸塩を使用してもよく、
体内でチロシンに変換されるL−チロシンの誘導体を使
用してもよい。他の例としては、ケト酸類縁体、ジペプ
チド、トリペプチド及び種々のアミノ酸のN−アセチル
誘導体が挙げられる。更に、システインをその塩酸塩の
形態(L−システインHCl.H2O)で導入することが便利
である。
本発明において提供される腸内投与のためのアミノ酸
組成物または製剤の一つの実施態様は、組成物(%w/
w)中のアミノ酸の総重量に対する個々のアミノ酸の重
量%で示した濃度で、下記表1のアミノ酸を含有するも
のである。
表 1 アミノ酸 %w/w L−イソロイシン 8.6 L−ロイシン 15.2 L−リシン 4.6 L−メチオニン 1.2 L−フェニルアラニン 1.5 L−トリプトファン 0.9 L−スレオニン 2.4 L−バリン 11.2 L−アルギニン 18.7 L−ヒスチジン 0.7 L−アラニン 2.6 L−プロリン 2.1 グリシン 0.9 L−セリン 1.9 L−チロシン 1.7 L−グルタミン酸 8.3 L−グルタミン 11.2 L−アスパラギン酸 5.3 L−システイン 0.8 タウリン 0.3 それぞれの個々のアミノ酸の相対的割合は、約±15%
変えることができ、本発明の実施に有用な組成物を提供
することができる。
表1に示したアルギニン補充組成物の一つの例示態様
において、組成物は下記の表2に示す量のアミノ酸をグ
ラムで含有していることが好ましい。
表 2 アミノ酸 グラム(g) L−イソロイシン 3.0−4.0 L−ロイシン 5.2−7.0 L−リシン 1.5−2.1 L−メチオニン 0.4−0.6 L−フェニルアラニン 0.5−0.7 L−トリプトファン 0.3−0.7 L−スレオニン 0.8−1.0 L−バリン 3.8−5.2 L−アルギニン 6.4−8.6 L−ヒスチジン 0.2−0.4 L−アラニン 0.9−1.1 L−プロリン 0.7−0.9 グリシン 0.3−0.5 L−セリン 0.7−0.9 L−チロシン 0.6−0.8 L−グルタミン酸 2.8−3.8 L−グルタミン 3.8−5.2 L−アスパラギン酸 1.8−2.4 L−システイン 0.2−0.4 タウリン 0.1−0.2 組成物に含まれているアミノ酸の重量の絶対値は、組
成物の総量の多かれ少なかれそれが明白に使用されると
いう点において臨界的ではない。しかしながら、アミノ
酸の他のものに対する相対重量または割合が維持される
ということは重大で重量である。従って、2倍の量の組
成物が提供される場合、好ましい範囲の量のそれぞれの
アミノ酸量が2倍になる。組成物中のアミノ酸の重量の
絶対値に拘らず、表2の組成物に示されたアミノ酸の相
対割合と同一のそのアミノ酸の相対割合を有する如何な
る組成物も、本発明の組成物の範囲に含まれる。
表2に示したアミノ酸を含有するアルギニン補充組成
物は、免疫応答が損なわれたヒトの腸に投与される。そ
のような腸投与は、経口投与により、或いは管による供
給により行うことができ、そして組成物の投与される量
は、患者に投与されるアミノ酸の総量が一日当たり表3
に示したようになることが好ましい。
表 3 アミノ酸 グラム(g)/日 L−イソロイシン 12.0−16.0 L−ロイシン 20.8−28.0 L−リシン 6.0−8.4 L−メチオニン 1.6−2.4 L−フェニルアラニン 2.0−3.0 L−トリプトファン 1.2−2.0 L−スレオニン 3.2−4.0 L−バリン 15.2−21.0 L−アルギニン 15.0−35.0 L−ヒスチジン 0.8−1.6 L−アラニン 3.6−4.4 L−プロリン 2.8−3.6 グリシン 1.2−2.0 L−セリン 2.8−3.6 L−チロシン 2.4−3.2 L−グルタミン酸 11.2−15.2 L−グルタミン 15.2−20.8 L−アスパラギン酸 7.2−9.6 L−システイン 0.8−1.6 タウリン 0.4−0.8 本発明によって提供される腸投与用アルギニン補充組
成物に含有されるアミノ酸は、栄養のための他の成分を
含有することができる。例えば、油脂、炭水化物、ビタ
ミン及び食品無機物である。そのような例示組成物の一
つの組成は、表4に示してあり、それぞれの部分または
包装についての量で示した。
表 4 成分 グラム(g) タンパク質(ラクトアルブミン) 18.5 添加アミノ酸 L−アルギニン 7.0 L−グルタミン 4.5 L−ロイシン 3.6 L−イソロイシン 2.7 L−バリン 3.7 炭水化物 60.0 脂肪 11.0 ビタミン及び無機物 5.7 表4に示した組成物において、種々のアミノ酸が表4
に示した「添加アミノ酸」に加えて18.5gのラクトアル
ブミンにより供給され、組成物中の総アミノ酸は以下の
ように与えられる。
本発明において有用であるラクトアルブミンとして
は、カリフォルニア州のニュージーランド・ミルク・プ
ロダクツ社から「アラタル(ALATAL)825」の商品名で
市販されている。
一つの実施態様における脂肪は、イリノイ州のカルジ
ェネ・ケミカル社から「アグロ(AGRO)1010」の商品名
で市販されている、カラノ油5.5g及び中鎖トリグリセリ
ド5.5gを含有する。一つの実施態様における炭水化物に
は、アイオワ州のグレイン・プロセッシング社からマル
トリン(MALTRIN)50及びマルトリン100の商品名で市販
されているマルトデキストロースが挙げられる。
アルギニン補充組成物は、香味剤及び乳化剤を加え
た。乾燥したまたは粉末状のもので、腸への投与用に液
体(例えば、水溶性乳化剤)に再構成してもよい。
表1に示したアミノ酸補充組成物の他の好ましい実施
態様において、組成物はグラムで下記表6に示す量のア
ミノ酸及び他の成分を含有する。
表 6 アミノ酸 グラム(g) L−イソロイシン 3.5 L−ロイシン 6.1 L−リシン 1.8 L−メチオニン 0.5 L−フェニルアラニン 0.6 L−トリプトファン 0.4 L−スレオニン 0.9 L−バリン 4.5 L−アルギニン 7.5 L−ヒスチジン 0.3 L−アラニン 1.0 L−プロリン 0.8 グリシン 0.4 L−セリン 0.8 L−チロシン 0.7 L−グルタミン酸 3.3 L−グルタミン 4.5 L−アスパラギン酸 2.1 L−システイン 0.3 タウリン 0.1 他の成分 グラム(g) マルトデキストロース (マルトリンM50及びM100) 49.0 無機物予備混合物* 10.9 カラム油 5.5 中鎖トリグリセリド 5.5 酵母エキス 3.9 クエン酸 2.9 ビタミン予備混合物** 2.8 醤油レシチン 0.6 カスタードフレイバー 0.6 ゲルカリン 0.5 アスパルターム 0.3 コリン酒石酸水素塩 0.2 パナライト 0.2 オレオレジン・シナモン 0.2 L−カルニチン 0.05 エッグシェイド 0.01 *無機物予備混合物は、一つの実施態様において、%w/
wベースで表6aに示す成分から成る。
表6a マルトデキストロース(マルトリンM100) 50.00000000 クエン酸カリウムH2O 24.57100000 塩化ナトリウム 10.37000000 リン酸ジカルシウム 6.85710000 リン酸モノカルシウム 5.71420000 酸化マグネシウム 1.78280000 グルコン酸第一鉄2H2O 0.42285000 酸化亜鉛 0.15856000 無水グルコン酸銅 0.07314200 硫酸第一マンガンH2O 0.03926800 モリブデン酸ナトリウム 0.00097142 フッ化ナトリウム 0.00756570 塩化カルシウム 0.00065600 二酸化セレン 0.00073142 ヨウ化カリウム 0.00051428 **ビタミン予備混合物は、一つの実施態様において、
%w/wベースで表6bに示す成分から成る。
表6b 成分 %w/w マルトデキストロース(マルトリンM100) 90.6210000 アスコルビン酸 5.4713000 酢酸dl−αトコフリル 2.3253000 ビトリット(1%ビオチン) 0.3588600 パルミチン酸ビタミンA(1μg=0.25IU) 0.1658400 ニコチンアミド 0.2265500 フィトナジオン(1%SD) 0.1105600 パントテン酸d−カルシウム 0.1359300 ビタミンB12(0.1%SD) 0.0724970 β−カロチン(1IU−6μg,10%) 0.1087500 ビタミンD3(100IU/mg) 0.0521070 ピリドキシンHCl 0.3026700 チアミン一硝酸塩 0.0208430 リボフラビン 0.0208430 葉酸 0.0065247 非経口投与用アルギニン補充組成物 非経口投与用に提供されるアルギニン補充組成物は、
アルギニンに加えて他の必須及び非必須アミノ酸を含有
していることが好ましい。例えば、好ましい組成物にお
いて、必須アミノ酸としてイソロイシン(Ile)、ロイ
シン(Leu)、リシン(Lys)、メチオニン(Met)、フ
ェニルアラニン(Phe)、トリプトファン(Trp)、スレ
オニン(Thr)、及びヒスチジン(His)が含有され、非
必須アミノ酸としてアラニン(Ala)、プロリン(Pr
o)、グリシン(Gly)、セリン(Ser)、チロシン(Ty
r)、グルタミン酸(Glu)、アスパラギン酸(Asp)、
システイン(CysH/Cys)及びタウリン(Tau)が含有さ
れる。
表7に記載したアミノ酸の濃度は、アルギニン補充剤
として本発明において提供される好ましいアミノ酸水溶
液を例示する目的で挙げたものである。表に記載したア
ミノ酸の相対濃度で提供される異なる濃度を使用しても
よいことが理解されるべきである。
表 7 アミノ酸 w/w%での濃度 L−イソロイシン 8.7 L−ロイシン 15.3 L−リシン・Ac(Lys等価) 6.8 L−メチオニン 7.2 L−フェニルアラニン 4.2 L−トリプトファン 2.9 L−スレオニン 4.8 L−バリン 11.3 L−アルギニン 14.1 L−ヒスチジン 3.4 L−アラニン 3.9 L−プロリン 4.9 グリシン 1.2 L−セリン 2.8 L−チロシン 0.5 N−アセチル−L−チロシン 2.4 L−グルタミン酸 2.6 L−アスパラギン酸 2.4 L−システイン・HCl・H2O 0.2 タウリン 0.4 それぞれのアミノ酸の相対比は約±15%変えることが
でき、本発明の実務において有用な溶液が提供される
が、即ち、%w/wはその%w/w値の±15%変更することが
できる。
アミノ酸に加えて、他の栄養成分、例えば、炭水化
物、脂質、電解質、及びビタミンが、必要に応じて重亜
鉛酸ナトリウム、アスコルビン酸(ビタミンC)のよう
な保存剤若しくは安定剤、または他の適合しうる保存剤
が共に添加されることが理解されよう。製剤は、アンモ
ニアを含有しないことが望ましい。結晶のアミノ酸から
製造する場合には、得られる製剤は遊離のアンモニアが
少ないであろう。
製剤は、殺菌された静脈用、即ち非経口の、投与に適
合した水溶液の形態で有利に調製される。そのような非
経口溶液を調製するための公知の実務において、溶液は
殺菌され発熱物質を含まないであろうし、静脈投与に適
した適当なpHを有する。溶液にとって最も望ましいpH
は、変更してもよいが、しかし、一般的には、溶液のpH
は約5.0〜7.8にある。溶液はTPNに使用される、即ち、
栄養物は経口摂取しない多くの場合、ここで述べる溶液
は、中心静脈から投与することができ、これは栄養過給
として治療的に知られている方法である。この技術にお
いて、鎖骨下または体内頚部留置カテーテルの何れかが
使用される。
非経口投与用アルギニン補給溶液は、総量的2.5〜10.
0%w/vのアミノ酸を含有することが好ましい。すべての
非経口栄養に使用することができる、より好ましい実施
態様において、最適の濃度は約5.0〜10.0%w/vである。
上記したように、そのような溶液は、免疫応答が損なわ
れたヒトまたは偶発的な若しくは外科的な外傷を負っ
た、若しくは虚弱病に罹った老年の、または重大な栄養
障害のヒトに、一日当たりの患者に投与されるアルギニ
ンの量が、少なくとも15gになるような量で投与され
る。好ましくは、一日当たり投与されるアルギニンの量
は、15〜35gである。
実施例1 健常人のリンパ球細胞免疫応答のアルギニン刺激 正常で、健康な12人のボランティアーに、彼らの通常
の食物摂取に加えて、7日間、一日当たり30gのアルギ
ニン塩酸塩を経口補給した。(補給したアルギニンそれ
自体の量は、一日当たり約25gであり、即ち、約5gがHCl
残基からである。)アルギニン塩酸塩は、アルギニンの
強烈で好ましくない後味を隠すためにゼラチンカプセル
(一日当たり20〜23カプセルを摂取した)に封入された
粉末状のものである。投与時間は規則的ではなく、ボラ
ンティアー達はそれぞれ24時間の間に処方された一日当
たりの量を摂取するよう指示されていた。ボランティア
ーの通常の食品摂取は任意であり、摂取する食品の種類
及び時間には何ら制限が設けられていなかった。
第1日目(アルギニン補給の開始前の日)及び第8日
目(アルギニンの毎日の摂取の第7番目の日)に、ボラ
ンティアーから、夜間絶食した後、抹消動脈の血液を採
取した。試料を得、血液を計数し、カルシウム、リン酸
塩、グルコース、血液尿素窒素、尿酸、コレステロー
ル、総タンパク質、アルブミン、ビリルビン、アルカリ
フォスファターゼ、乳酸脱水素酵素、及び血清グルタミ
ン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼを定量した。更
に、約5mlのヘパリン化動脈血液(血液1ml当たり約25単
位のヘパリンを含有する)をリンパ球細胞の研究のため
に採取した。リンパ球細胞の研究のために、血液は室温
に保ち、4時間以内に使用した。カルシウムまたはマグ
ネシウムを全く含まない100μlの量のリン酸緩衝液(P
BS)を、標識シリコン製の100×13mmの管に分配した。
それぞれの血液試料のために、PBSから成る陰性の対照
を加えた。よく混合した血液(100μl)をPBSを含有す
るそれぞれの管に加え、次いで、10μlの適当なモノク
ローナル抗体を加えた。使用した適当なモノクローナル
抗体は、全てのT細胞については抗−Leu−4(CD3)FI
TCが;T−補助−誘起細胞については抗−Leu−3a(CD4)
FITCが、及び細胞毒/抑制細胞については抗−Leu−2a
(CD8)FITCが使用され、それらは、カリフォルニア州
のベックトン・ディッキンソン社から入手できる。反応
管は渦動により2分間混合され、被覆され、暗所で2〜
4℃で約45〜60分間温置される。温置期間の最後に3ml
のPBSをそれぞれの管に加え、血球を洗浄した。
血球は洗浄液から、冷凍遠心分離器を用いて200xg
で、約4〜5分間、4℃でバケットを振り回して遠心分
離することにより分離される。上澄を吸引し、約100μ
lの液体及び固まった血球のかたまりを残す。血球のか
たまりは3mlのPBSを加えることにより解きほぐし、再洗
浄する。血球を、上記したように遠心分離により回収す
る。洗浄した血球のかたまりは解きほぐして混合する。
洗浄細胞のかたまりの中に存在する赤血球は、フロリダ
州のコールター・イムノロジー社から供給される「全血
迅速染色溶解試薬」により溶解し固定される。最後のリ
ンパ球細胞のかたまりは、PBSの約0.5〜1mlの希釈し、
分析するまで暗所に冷蔵して保持する。細胞総数に対す
る陽性にラベルされた細胞の数である、染色百分率を、
カリフォルニア州のベックトン・ディッキンソン・イム
ノサイトケミストリー社からの「ファクスター(FACSta
r)」計数器を使用して、流動細胞計数法により分析し
た。
結果を表8にまとめた。
アルギニンの補給は、Tサプレッサーサブセットを約
562から約437へ明らかに減少させた。この減少は、Th/T
s比を1.86から2.55へと明らかに増加せしめた。この研
究では、血清の電解質または肝機能試験における病気側
の効果または変化が観察されなかった。
実施例2 健常人のリンパ球細胞免疫応答のオルニチン刺激 正常で、健康な6人のボランティアーに、彼らの通常
の食物摂取に加えて、7日間、一日当たり30gのオルニ
チン塩酸塩を経口補給した。(補給したオルニチンそれ
自体の量は、一日当たり約24gであり、即ち、約6gがHCl
残基からである。)オルニチン塩酸塩は、オルニチンの
強烈で好ましくない後味を隠すためにゼラチンカプセル
(一日当たり20〜23カプセルを摂取した)に封入された
粉末状のものである。投与時間は規則的ではなく、ボラ
ンティアー達はそれぞれ24時間の間に処方された一日当
たりの量を摂取するよう指示されていた。ボランティア
ーの通常の食品摂取は任意であり、摂取する食品の種類
及び時間には何ら制限が設けられていなかった。
第1日目(オルニチン補給の開始前の日)及び第4及
び第8日目(オルニチンの毎日の摂取の第3及び第7番
目の日)に、ボランティアーから、夜間絶食した後、抹
消動脈の血液を採取した。試料を得、血液を計数し、カ
ルシウム、リン酸塩、グルコース、血液尿素窒素、尿
酸、コレステロール、総タンパク質、アルブミン、ビリ
ルビン、アルカリフォスファターゼ、乳酸脱水素酵素、
及び血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ
を定量した。更に、約10mlの抹消動脈の血液を採取し、
細胞培養研究に使用するために、以下のようにして血清
を除いた。
ConA、PHAに対する抹消血液リンパ球細胞の応答及び
混合したリンパ球細胞反応(MLR)を第1、第4及び第
8日目に得た血液試料について分析した。血液1ml中に2
5単位のヘパリンを含有するヘパリン化動脈血液の50ml
を、それぞれの時点、即ち、第1、第4及び第8日目に
ボランティアーから採取した。血液は室温に保ち、2時
間以内に使用した。等容量のよく混合したヘパリン化全
血及びオクラホマ州セプラテク社から供給されているセ
プラセルMN(SEPRACELL−MN)を遠心分離管に加え、管
を数回転回することにより、緩やかに混合した。セプラ
セルMNは、単核細胞(MNC)を全血からそれらの浮遊密
度(それは細胞の大きさに関連する)に基づいて分離す
るための濃縮糖溶液である。管を室温で30分間1500xgで
回転バケット回転子で遠心分離される。分離後、表面の
MNC帯を除去し、RPMI−BSA中のMNCを再懸濁することに
より、10%の熱不活性化ウシ胎児血清(RPMI−BSA)を
含有する。ニューヨーク州のギブコ社から供給される
「RPMI1640」細胞培養培地(50Uペニシリン/ml、50μg
ストレプトマイシン/ml及び2mMグルタミンで補給され
た)で2回洗浄し、MNCを遠心分離で集めた。洗浄したM
NCのかたまりは、約10mlのRPMI1640細胞培養培地で再懸
濁した。
生存に適した単核細胞を、血球計で0.04重量%のトリ
パンブルーを補給したRPMI1640の溶液中でそれらのトリ
パンブルーの除外により計数した。生存性は常に90%を
超えた。1×106細胞/mlの生存可能単核細胞を、研究の
その日に検体から得た10%(vol/vol)の自己由来の血
清またはプールしたヒトAB血清で補給された細胞培養培
地に再懸濁した。「%(vol/vol)」の語は、100mlの細
胞培養培地当たりに加えた血清の容積である。血清は、
使用する前に、56℃で10分間加熱処理し、マサチューセ
ッツ州のミリポア社からミリポア(MILLIPORE)の商品
名で供給されている0.22μフィルターを通して濾過し
た。細胞の一定量(2ml)をフラットマイクロタイター
プレートにマイクロタイタープレートウェル当たり0.2
×106細胞となるように分配した。「対照ウェル」には1
0μlの血清補給細胞培養培地を加えた。「ConA」ウェ
ルには、ウェル当たり2μg及び5μgの最終ConA量を
与えるConAの溶液の十分な量を加えた。「PHAウェル」
には、ウェル当たり20μg及び40μgの最終PHA量を与
えるPHAの溶液の十分な量を加えた。上記の全ての培養
は3つ宛行った。細胞培養体を含有するマイクロプレー
トは、37℃で、95%の空気及び5%のCO2の湿った雰囲
気中で温置した。55時間後、培養体に2Ci/mMの特異活性
を有する2uCiの3H(メチル)チミジンを添加することに
より「脈動」させた。3H(メチル)チミジンは急速に分
割する細胞のDNAに取り込まれる。それ故、細胞中に取
り込まれる3H(メチル)チミジンから誘導される放射活
性は、分割または対になる速度の指標である。更に、37
℃で、95%の空気及び5%のCO2の湿った雰囲気中で6
時間温置した後、培養体を繊維ガラスフィルター上で収
穫した。フィルター上に保持された細胞は蒸留水で洗浄
して、取り込まれていない3H(メチル)チミジンを細胞
から除去した。細胞を含有するフィルターを空気乾燥
し、3mlの「トリスタ−フルアー」(TRISTA−FLUOR)シ
ンチレーション液(イリノイ州パッカード社製)に懸濁
し、そして細胞に取り込まれた放射活性をパッカードC2
425トリカーブ液体シンチレーション分光分析器で定量
した。1分当たりのカウントで表現した(cpm)結果
は、3つの培養体の平均値である。値は、刺激指数とし
て報告されており、それはミトゲンの存在下に細胞中に
取り込まれたcpmを、ミトゲン不存在下での細胞中に取
り込まれたcpmで割ったものである。
混合したリンパ球細胞反応は、5×105の試験細胞を
温置し、単一ドナーからの5×105のミトマイシンC−
不活性化リンパ球細胞と共に上記したようにして精製す
ることにより行った。トリチウム標識化チミジンの導入
は、培養の5日後に測定した。
得られた刺激指数は表9に示した。
表 9 ヒト抹消血液リンパ球細胞の免疫応答 ConA PHA MLR 1 44.07±37.17 170.02 ±104.17 39.4 ±36.38 4 75.23±73.72 212.38 ±136.18 75.43±91.75 8 121.7±58.04* 336±156.96# 91.02±73.23 *p<0.02 対 0日 #p<0.05 対 0日 オルニチン補給剤は、オルニチン処理の7日後(研究
の8日目)、ConA及びPHAに対する抹消血液リンパ球細
胞のミトゲンの応答を非常に拡張した。MLRレベルが7
日後(研究の8日目)に高かったが、増加はそれほど重
大ではなかった。
実施例3 外科手術後の患者の免疫刺激 主要な腹肛手術を行い、静脈注射による術後栄養補給を
必要とする7人の患者を二つの群に分けた。
対照群の三人の患者は、25%のブドウ糖、及びアミノ
酸源として、カリフォルニア州のマックガウ・インク社
から「フレアミンII」(FREAMINE II)の商品名で商業
的に市販されているアミノ酸溶液から成る、標準総合非
経口栄養剤(TPN)混合物を与えられた。25%ブドウ
糖、フレアミンIIによる提供される4.25%のアミノ酸、
電解質、ビタミン及び痕跡量の成分から成るTPN注入物
を約125ml/時間の速度で注入した。静脈注入は、外科手
術の後の第1日目から始まった。その組成が表10に示さ
れているフレアミンIIは、1リットル当たり3.1gのアル
ギニンを含有し、1日当たり注入されるアルギニンの量
は、4.65gであった。フレアミンIIを導入するTPN食餌に
加えて、対照群の患者は10gの必須アミノ酸を、カリフ
ォルニア州のマックガウ・インク社から「ネフラミン」
(NEPHRAMINE)の商品名で市販されているアミノ酸溶液
の形態で与えられる。ネフラミンはアルギニンを含有し
ておらず、その組成は表11に示した。
表12は、対照群の患者の一日当たりの静脈から総摂取
量を示す。
表10 フレアミンIIの組成 アミノ酸 g/100ml L−イソロイシン 0.59 L−ロイシン 0.77 L−リシン 0.62 L−メチオニン 0.45 L−フェニルアラニン 0.48 L−トリプトファン 0.13 L−スレオニン 0.34 L−バリン 0.56 L−アルギニン 0.31 L−ヒスチジン 0.24 L−アラニン 0.60 L−プロリン 0.95 グリシン 1.70 L−セリン 0.50 L−チロシン 0.00 L−グルタミン酸 0.00 L−アスパラギン酸 0.00 L−システイン 0.014 表11 ネフラミンの組成 アミノ酸 g/100ml L−イソロイシン 0.560 L−ロイシン 0.880 L−リシン 0.640 L−メチオニン 0.880 L−フェニルアラニン 0.880 L−トリプトファン 0.200 L−スレオニン 0.400 L−バリン 0.640 L−ヒスチジン 0.250 L−システイン 0.014 対照群には、腹部抹消切除を行った47歳の男性、腹膜
炎による穿孔のために右結腸半切除を行った81歳の男性
及び胆嚢切除、共通胆汁管診査、及び肝臓膿瘍の排膿を
行った71歳の男性が含まれる。
実験群の4人の患者は、対照群と同様に「フレアミン
II」TPN食餌(ネフラミン補給はなし)及び補給のアル
ギニンを与えられた。何人かの患者は、手術前にTPNを
与えられたが、アルギニン補給剤は手術に続く日(第2
日)から始められた。アルギニン補給は、「フレアミン
II」TPN食餌により供給される4.65gに加えて、静脈注入
により8時間毎に10gの速度で与えられ、1日当たり合
計30g与えられた。対照の試験群の両方の患者の1日当
たりの静脈から総摂取量は、表12に示した。
実験群には、食道切除手術を行った73歳の女性、膵臓
の偽嚢胞の切除手術を行った45歳の男性、食道胃切除手
術を行った63歳の男性及び胆嚢切除、共通胆汁管診査、
及び腹膜炎を伴う穿孔憩室炎にハートマンの処置を行っ
たステロイドの54歳の糖尿病の女性が含まれる。
TPN食餌は、イソニトロジーナス(同質窒素)であ
り、即ち、アルギニンを摂取する実験群の患者の窒素摂
取が、対照群の窒素摂取と同一であった。
血液試料を第1日目(手術の日)、第2日目(手術の
後の日及びアルギニンの注入の開始した日)及び第4及
び8日目(アルギニン注入開始後第3及び第7日目)に
採取した。血液リンパ球細胞を収穫し、実施例2に記載
した方法でConA及びPHAに対するそれらのミトゲンの応
答を試験した。
刺激指数を表13に示す。
表13 刺激指数 日 対 照 実 験 ConA 1 161.3 ±77.51 166.13±41.04 2 64.73±64.36 177.23±71.59 4 38.23± 7.18 120.5 ±14.59 8 67.2 ±17.99 149.65±42.13 PHA 1 161.43±43.13 137.55±50.78 2 79.97±19.56 80.43±55.22 4 93.77±26.88 142.6 ±47.82 8 97.27±12.84 186.65±49.84 表13の結果は、アルギニン補給が手術後のConA及びPH
Aに対するミトゲンの応答の減少を防止または軽減した
ことを示している。
実施例4 HIV感染に血清陽性の患者へのアルギニン補給の効果 HIV感染に血清陽性である、即ちHIVウィルスへの感染
が陽性であった5人の患者を選択した。これらの患者
は、彼らのウィルス感染に罹っている臨床的な兆候がな
く、以前に主要な感染合併症またはリンパ節病への履歴
もない。全ての患者は、実験グループへ入る基準とし
て、Th/Ts比が0.8未満であった。この値は、損なわれた
免疫応答の兆候として任意に選択された。
5人の患者は、2週間の期間に一日当たり20gのアル
ギニン遊離塩基を摂取した。アルギニンは、アルギニン
の強烈で好ましくない後味を隠すためにゼラチンカプセ
ル(一日当たり15〜20カプセルを摂取した)に封入され
た粉末として提供された。投与時間は管理しなかった。
ボランティアーの通常の食品摂取は任意であり、摂取す
る食品の種類及び時間には何ら制限が設けられていなか
った。
患者から抹消動脈血液をアルギニン補給の開始前(安
定した「基線の値」または処理前の対照値を確定するた
めに)に2度、2週間のアルギニン補給の終り、及びア
ルギニン補給が終了した時点から2及び6週間目で、リ
ンパ球細胞の研究のために採取した。更に、3人の患者
は抹消血液リンパ球細胞のミトゲンの分析をリンパ球細
胞の研究と同時に行った。リンパ球細胞の研究及びリン
パ球細胞ミトゲンの分析のために使用した方法は、実施
例1及び実施例2で記載したものとそれぞれ同一であ
る。
結果を表14に示す。
Tリンパ球細胞サブセットまたは比の重大な変化は、
アルギニン補給によっては認知できなかった。しかしな
がら、ConA及びPHAへのリンパ球細胞のミトゲンの応答
の注目に値する増大が、試験をした3人の全ての患者に
認められた。この増大は、2人の患者については補給後
6週間目まで持続したが、第3番目の患者についてはそ
の時点で基線値に戻ってしまった。
実施例5 手術を行った後の患者における好ましいアルギニン補給
組成物の腸内投与 下記成分を%w/wベースで導入した食品補給組成物を
調製した。
成分 %w/w L−アルギニン 5.687 L−グルタミン 3.648 L−バリン 3.017 L−ロイシン 2.930 イソロイシン 2.196 タウリン 0.08130 マトデキストリン(マルトリン050及び100) 46.30 ラクトンアルブミン 15.02 中鎖トリグリセリド(MCT) 4.473 カノラ油 4.473 酵母エキス 3.131 クエン酸 2.342 クエン酸カリウム2H2O 2.186 塩化ナトリウム 0.9224 リン酸ジカルシウム 0.6099 醤油レシチン 0.5105 リン酸モノカルシウム 0.5083 カスタードフレイバー 0.4510 カラゲナン(ゲルカリン) 0.3700 アスパルターム 0.2033 コリン酒石酸水素塩 0.1830 酸化マグネシウム 0.1586 モノ−及びジ−グリセリド(パンライト) 0.1356 オレオレジン・シナモン(フレイバー) 0.1350 アスコルビン酸 0.1228 酢酸dl−α−トコフェリル 0.08130 L−カルニチン 0.04070 グルコン酸第一鉄2H2O 0.03761 酸化亜鉛 0.01410 エッグシェイド(人工色) 0.01160 ピリドキシンHCl 0.006791 無水グルコン酸銅 0.006506 ニコチンアミド 0.005083 パルミチン酸ビタミンA(1μg−0.25IU) 0.003721 硫酸第一マンガンH2O 0.003493 パントテン酸d−カルシウム 0.003050 β−カロチン 0.002440 ビタミンD3(コレカルシフェロール) 0.001169 フッ化ナトリウム 0.0006730 リボフラビン 0.0004676 チアミン一硝酸塩 0.0004676 葉酸 0.0001644 モリブデン酸ナトリウム 0.00008641 ビオチン(ビトリット、1%ビオチン) 0.00008051 二酸化セレン 0.00006506 塩化クロム 0.00005835 ヨウ化カリウム 0.00004574 フィトナジオン(ビタミンKl1%SD) 0.00002480 ビタミンB12(シアノコバルミン、0.1%SD) 0.000001627 それぞれ123gの組成物を添加したパッケージを用意し
た。それぞれのパッケージに含まれているアルギニンの
量は7.5g(ラクトアルブミンから0.5g、加えて添加した
アルギニンから7.0g)である。
混合器に410mlの水を加え、アルギニン補給剤組成物
の1パッケージを加えた。混合器のスィッチを入れ、低
速度で約30秒間混合し、アルギニン組成物の水性乳剤を
調製した。混合器が使用できない場合には、水性乳剤
は、アルギニン補給組成物123gを、410mlの水が加えら
れた広底ボウルに、おおよそ3〜4の等量の部分に分け
たものを、それぞれを1分置きに加えて混合することに
より得ることができる。混合は液体が均一になるまで続
ける。
腹部会陰の切除を行った患者に、空腸造瘻術、胃また
は鼻胃供給管を取り付けた。再構成したアルギニン補給
製剤(123g乳剤)を、その全量が4〜5時間で供給され
るような速度で、供給管から患者に供給した。再構成さ
れた補給剤の投与は、一日に4回で与え、それにより患
者に1日当たり約30gの総アルギニン量を与えた。処理
は要求される限り続け、7日以内ではなかった。
実施例6 アルギニン補給乳剤を実施例5に従って調製し、HIV
(AIDS)ウィルスに血清陽性の個々人に1日に3回経口
摂取せしめ、それにより1日当たり22.5gの摂取量を与
えた。処理は必要とされる限り続けた。
実施例7 好ましいアルギニン補給溶液の非経口投与 下記の成分を導入した非経口投与用に調製した溶液を
得た。
アミノ酸 溶液100ml当たりのグラム(g) 必須 L−イソロイシン 0.74 L−ロイシン 1.30 L−リシン.Ac(Lys等価) 0.58 L−メチオニン 0.61 L−フェニルアラニン 0.36 L−トリプトファン 0.25 L−スレオニン 0.41 L−バリン 0.96 半必須 L−アルギニン 1.20 L−ヒスチジン 0.20 非必須 L−アラニン 0.33 L−プロリン 0.42 グリシン 0.10 L−セリン 0.24 L−チロシン 0.04 N−アセチル−L−チロシン(Tyr等価) 0.20 L−グルタミン酸 0.22 L−アスパラギン酸 0.20 L−システィン.HCl.H2O 0.014 タウリン 0.032 リン酸 0.12 重硫酸ナトリウム(酸化防止剤) <0.10 注射用水 qs 炭水化物、脂質、ビタミン及び無機物を含有する溶液
と組み合わされたこの溶液は、主要な胃腸手術を行った
患者に非経口投与される。投与は手術が完了した日に開
始され、必要とされる限り続けたが、14日未満ではなか
った。1日当たりの投与した溶液の量は、患者に1日当
たり20gのアルギニンを与えるに十分な量である。従っ
て、1日当たり約1.7lの溶液の投与が必要である。
損なわれたヒトの免疫応答を治療するための及び偶発
的な若しくは外科的な外傷を負った、または衰弱病のヒ
トの免疫応答の重大な崩壊を軽減するための方法及び組
成物の実施態様についての上記した記載は、例示の目的
のためのものである。当業者に明らかであろう変更によ
り、本発明は上記した特別の態様に限定されることを意
図してはいない。本発明の範囲は以下の請求の範囲によ
り定義される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バーブル,アドリィアン アメリカ合衆国,21217 メリーランド 州,バルチモア,ウエスト ランベール ストリート 123 (72)発明者 タオ,ロバート.チメイ アメリカ合衆国,92646 カリフォルニ ア州,ハンティントン ビーチ,ガラン ト ドライブ,8892 (72)発明者 ストーム,ミカエル.クレイグ アメリカ合衆国,92677 カリフォルニ ア州,ラグナ ニグエル,ニューバ ビ スタ 25212 (72)発明者 ケリー,ロバート.エドワード アメリカ合衆国,92668 カリフォルニ ア州,オレンジ,カルバー 1938,アパ ートメント 13 (72)発明者 レイズ,ブレンダ.リー アメリカ合衆国,92627 カリフォルニ ア州,コスタ メサ,タスチン アベニ ュー 2121,アパートメント ビー―1 (56)参考文献 特開 平2−191213(JP,A) 特開 平1−30619(JP,A) Journal of Parent al and Enternal Nu trition,Vol.10,No.2 pp227−238(1986) Current Surgery,M arch−April,Vol.40,N o.2,pp114−116(1983) Journal of Parent al and Enternal Nu trition,Vol.4,No. 5,pp446−449(1980) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/195 A61K 31/405 A61K 31/415

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】HIVウィルスの感染により免疫応答が損な
    われたヒトの治療用薬剤であって、アルギニン若しくは
    オルニチン、若しくはアルギニン若しくはオルニチンの
    機能性類縁体、またはそれらの混合物を含有し、これら
    は1日当たり15グラムよりも多い量で非経口に投与する
    ための該薬剤。
  2. 【請求項2】ヒトに投与されるアルギニン若しくはオル
    ニチン、またはアルギニン若しくはオルニチンの機能性
    類縁体、またはそれらの混合物の量が、アルギニン若し
    くはオルニチン、またはアルギニン若しくはオルニチン
    の機能性類縁体、またはそれらの混合物の総量で、1日
    当たり15g〜35gである請求項1記載の薬剤。
  3. 【請求項3】HIV(AIDS)ウィルス感染が血清陽性であ
    るヒトの治療用薬剤であって、アルギニン若しくはオル
    ニチン、またはアルギニン若しくはオルニチンの機能性
    類縁体、またはそれらの混合物を含有し、これらを1日
    当たり15gより多い量で投与するための該薬剤。
  4. 【請求項4】患者に投与されるアルギニン若しくはオル
    ニチン、またはアルギニン若しくはオルニチンの機能性
    類縁体、またはそれらの混合物の量が、患者に消費され
    るアルギニン若しくはオルニチン、またはアルギニン若
    しくはオルニチンの機能性類縁体、またはそれらの混合
    物の総量で、1日当たり少なくとも15g〜35g与える量で
    ある請求項4記載の薬剤。
  5. 【請求項5】アルギニン若しくはオルニチン、またはア
    ルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁体、またはそ
    れらの混合物が非経口投与により与えられる請求項4記
    載の薬剤。
  6. 【請求項6】HIVウィルスの感染により免疫応答が損な
    われたヒトの患者に非経口投与するためのアミノ酸溶液
    であって、下記の範囲の必須及び非必須アミノ酸を導入
    してなることを特徴とするアミノ酸溶液: アミノ酸 %W/W 必須 L−イソロイシン 8.7 L−ロイシン 15.3 L−リシンAc(Lys等価) 6.8 L−メチオニン 7.2 L−フェニルアラニン 4.2 L−トリプトファン 2.9 L−スレオニン 4.8 L−バリン 11.3 L−アルギニン 14.1 L−ヒスチジン 3.4 非必須 L−アラニン 3.9 L−プロリン 4.9 グリシン 1.2 L−セリン 2.8 L−チロシン 0.5 N−アセチル−L−チロシン(Tyr等価) 2.4 L−グルタミン酸 2.6 L−アスパラギン酸 2.6 L−システイン.HCl.H2O 0.2 タウリン 0.4 ここで、%W/Wはそれぞれのアミノ酸の%W/W値の±15%
    変えることができる。
  7. 【請求項7】アルギニン若しくはオルニチン、またはア
    ルギニン若しくはアルニチンの機能性類縁体、またはそ
    れらの混合物、及びL−イソロイシン、L−ロイシン、
    L−リシン、L−メチオニン、L−フェニルアラニン、
    L−トリプトファン、L−スレオニン、L−バリン、L
    −ヒスチジン及びL−グルタミンから成る組成物をHIV
    ウィルスへの感染により免疫応答が損なわれたヒトの腸
    内に投与し、該投与がアルギニン若しくはオルニチン、
    またはアルギニン若しくはオルニチンの機能性類縁体、
    またはそれらの混合物の患者に投与する量が1日当たり
    少なくとも15gである薬剤であって、L−イソロイシ
    ン、L−ロイシン、L−リジン、L−メチオニン、L−
    フェニルアラニン、L−トリプトファン、L−スレオニ
    ン、L−バリン及びL−ヒスチジンの量が以下のようで
    あることを特徴とする薬剤。 アミノ酸 グラム/1日 L−イソロイシン 12.0−16.0 L−ロイシン 20.8−28.0 L−リシン 6.0−8.4 L−メチオニン 1.6−2.4 L−フェニルアラニン 2.0−3.0 L−トリプトファン 1.2−2.0 L−スレオニン 3.2−4.0 L−バリン 15.2−21.0 L−アルギニン 15.0−35.0 L−ヒスチジン 0.8−1.6
  8. 【請求項8】組成物が更に非必須アミノ酸のL−アラニ
    ン、L−プロリン、L−グリシン、L−セリン、L−チ
    ロシン、L−グルタミン、L−グルタミン酸、L−アス
    パラギン酸、L−システイン及びタウリンから成る請求
    項7記載の薬剤。
  9. 【請求項9】請求項8に記載されたアミノ酸の下記の量
    が患者にそれぞれの日に投与される請求項8記載の薬
    剤: アミノ酸 グラム/1日 L−アラニン 3.6−4.4 L−プロリン 2.8−3.6 グリシン 1.2−2.0 L−セリン 2.8−3.6 L−チロシン 2.4−3.2 L−グルタミン 15.2−20.8 L−グルタミン酸 11.2−15.2 L−アスパラギン酸 7.2−9.6 L−システイン.HCL.H2O 0.8−1.6 タウリン 0.4−0.8
  10. 【請求項10】HIVウィルスの感染により免疫応答が損
    なわれたヒトの患者に腸内投与するためのアルギニンを
    補給した食餌組成物であって、該組成物が組成物中(%
    W/W)のアミノ酸の総重量に対する個々のアミノ酸の%
    重量で下記のアミノ酸濃度で含有することを特徴とする
    組成物: アミノ酸 %W/W L−イソロイシン 8.6 L−ロイシン 15.2 L−リシン.Ac(Lys等価) 4.6 L−メチオニン 1.2 L−フェニルアラニン 1.5 L−トリプトファン 0.9 L−スレオニン 2.4 L−バリン 11.2 L−アルギニン 18.7 L−ヒスチジン 0.7 L−アラニン 2.6 L−プロリン 2.1 グリシン 0.9 L−セリン 1.9 L−チロシン 1.7 L−グルタミン 11.2 L−グルタミン酸 8.4 L−アスパラギン酸 5.3 L−システイン 0.8 タウリン 0.3
  11. 【請求項11】HIVウィルスの感染により免疫応答が損
    なわれたヒトの患者に腸内投与するためのアルギニンを
    補給した食餌組成物であって、該組成物が下記のアミノ
    酸濃度で含有することを特徴とする組成物: アミノ酸 グラム(g) L−イソロイシン 3.0−4.0 L−ロイシン 5.2−7.0 L−リシン 1.5−2.1 L−メチオニン 0.4−0.6 L−フェニルアラニン 0.5−0.7 L−トリプトファン 0.3−0.7 L−スレオニン 0.8−1.0 L−バリン 3.8−5.2 L−アルギニン 6.4−8.6 L−ヒスチジン 0.2−0.4 L−アラニン 0.9−1.1 L−プロリン 0.7−0.9 グリシン 0.3−0.5 L−セリン 0.7−0.9 L−チロシン 0.6−0.8 L−グルタミン 3.8−5.2 L−グルタミン酸 2.8−3.8 L−アスパラギン酸 1.8−2.4 L−システイン.HCL.H2O 0.2−0.4 タウリン 0.1−0.2
  12. 【請求項12】HIVウィルスの感染により免疫応答が損
    なわれたヒトの患者に腸内投与するためのアルギニンを
    補給した食餌組成物であって、該組成物が下記の成分を
    相対割合で含有することを特徴とする組成物: アミノ酸 グラム(g) L−イソロイシン 3.5 L−ロイシン 6.1 L−リシン 1.8 L−メチオニン 0.5 L−フェニルアラニン 0.6 L−トリプトファン 0.4 L−スレオニン 0.9 L−バリン 4.5 L−アルギニン 7.5 L−ヒスチジン 0.3 L−アラニン 1.0 L−プロリン 0.8 グルシン 0.4 L−セリン 0.8 L−チロシン 0.7 L−グルタミン 4.5 L−グルタミン酸 3.3 L−アスパラギン酸 2.1 L−システイン 0.3 タウリン 0.1 マルトデキストロース 60.0 脂肪 11.0 ビタミン及び無機物 5.7
  13. 【請求項13】ラクトアルブミンをさらに有し、該ラク
    トアルブミンが組成物中のアミノ酸の一部分を供給する
    請求項12記載のアルギニン補給組成物。
  14. 【請求項14】HIVウィルスの感染により免疫応答が損
    なわれたヒトの患者に腸内投与するためのアルギニンを
    補給した食餌組成物であって、該組成物がW/W%で下記
    の濃度の成分を含有することを特徴とする組成物: 成分 W/W% レクトアルブミン 15.0 添加アミノ酸 L−アルギニン 5.7 L−グルタミン 3.7 L−バリン 3.0 L−ロイシン 2.9 L−イソロイシン 2.2 脂肪 8.9 ビタミン及び無機物 4.6 炭水化物 48.8 残りの成分は香味剤及び乳化剤である。
  15. 【請求項15】HIVウィルスの感染により免疫応答が損
    なわれたヒトの患者に腸内投与するためのアルギニンを
    補給した食餌組成物であって、該組成物がW/W%で下記
    の濃度の成分を含有することを特徴とする組成物: 成分 W/W% L−アルギニン 6.1 他の必須及び非必須アミノ酸 26.5 脂肪 8.9 炭水化物 48.7 ビタミン及び無機物 4.6 残りの成分は香味剤及び乳化剤である。
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