JP3287213B2 - 超音波探傷用ゲート装置 - Google Patents

超音波探傷用ゲート装置

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JP3287213B2 JP06979096A JP6979096A JP3287213B2 JP 3287213 B2 JP3287213 B2 JP 3287213B2 JP 06979096 A JP06979096 A JP 06979096A JP 6979096 A JP6979096 A JP 6979096A JP 3287213 B2 JP3287213 B2 JP 3287213B2
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明 萩原
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物等の溶接部
を探傷する超音波探傷法に用いるゲート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】構造物等の溶接部にきずが存在すると機
械的な強度等に重大な影響を及ぼすため、超音波探傷
法、特に超音波斜角探傷法によって、きずの検査が行わ
れている。
【0003】図4は超音波斜角探傷法の説明図であり、
図5は超音波斜角探傷法によるきずの検出の状態を示す
図である。
【0004】図4において、超音波探触子1aから超音
波3を所定の屈折角θで構造物2aの溶接部4aに入射
させ、きず5からの反射エコーのビーム路程wやエコー
の高さの情報によって、きず5の位置や大きさが評価さ
れる。6aは裏波部、7aは余盛り部である。
【0005】図5において、きずの検出の状態を表示す
るブラウン管上では、縦軸にエコーの高さをとり、横軸
に超音波伝播時間(ビーム路程)をとった場合、きずエ
コー検出ゲート10によってきずエコー8が検出され
る。11は送信パルスエコーである。
【0006】一般にきずエコー検出ゲート10は、超音
波探触子1を溶接線D方向(X軸上)と直角方向(Y軸
上)に移動させる場合、溶接線Dからの超音波探触子1
の位置に応じた幾何学的な計算によって、溶接部の検査
対象範囲を満足するように、きずエコー検出ゲート10
の位置や幅が決められている。
【0007】裏波等による形状エコー9も検査対象範囲
にあるため、きずエコー検出ゲート10に検出される場
合があり、形状エコー9もきずエコー8と一緒にきずに
よるものとして取り扱われ、形状エコー9ときずエコー
8を判別することが難しく、形状エコー9ときずエコー
8を判別する手法として、例えば特開平2−13886
4号公報には所定のゲートを備え、形状エコー(疑似き
ずエコーと表示とされている)を除去する超音波探傷装
置が開示されている(先行技術1)。
【0008】図6において、超音波探触子1bから超音
波3を所定の屈折角θで被検査材2b(板厚t)の溶接
部(探傷部と表示とされている)4bに入射させた場
合、斜角探傷子1bの入射点Pから被検査材2bの溶接
部4bの最遠点Qまでの最遠距離Lが(1)式の関係で
得られる位置に斜角接触子1bを配置する。 L=2t・tanθ ──(1)
【0009】図6において、斜角接触子1bの主ビーム
路程3aを実線で表示している。このように斜角探傷子
1bを最遠距離Lの位置に配置することにより、最遠点
Qからの形状エコーをきず検出ゲートの終点としておけ
ば、きず検出ゲートに形状エコーが検出されない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した先行
技術1についても以下のような問題がある。先行技術1
では溶接部4bにおける裏波部6bの端点や余盛り部7
bの端点等が溶接線方向に対して直線的で、連続である
場合はその効果が期待できるものであるが、一般には構
造物等の溶接部における裏波部や余盛り部は溶接線に対
して直線的でなく、蛇行していたり、あるいは形状が不
連続である場合が多い。
【0011】そのために斜角接触子1bを溶接線方向に
対する移動させた場合、裏波部や余盛り部からの形状エ
コーのビーム路程やエコーの高さに変化を生じる。特
に、裏波部が損傷側から目視されることが困難であるこ
ともあって、上記(1)式に示すように斜角探触子の配
置関係からきずエコーゲートを設定すると、裏波に基づ
くビーム路程やエコーの高さの変化に対応することがで
きず、裏波エコーをきずエコーとして判断することにな
る。このような状態に対して、先行技術1では何ら対策
がなされていない。
【0012】本発明は上記のような問題点の解決を図っ
たものであり、特にビーム路程やエコーの高さが変化す
る裏波による形状エコーときずエコーを形状エコーを分
離して判別し、正確な情報を得ることがてきる超音波探
傷用ゲート装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は構造物等の溶接
部を探傷する超音波探傷装置の超音波探傷器に付属する
ゲート装置であって、以下の(イ)〜(ニ)の回路から
なることを特徴とする超音波探傷用ゲート装置である。
【0014】(イ)超音波探傷器で受信した超音波探傷
信号から形状エコーを検出する形状エコー検出ゲート回
【0015】(ロ)前記形状エコー検出ゲート回路によ
り検出した形状エコーのビーム路程を算出するビーム路
程算出回路
【0016】(ハ)形状エコーのビーム路程の信号によ
り、形状エコー検出ゲート回路に、形状エコー検出ゲー
トの位置を更新させる指令をし、次いできずエコー検出
ゲート回路に、検査対象範囲から形状エコー検出ゲート
範囲を除外させる指令をするゲート制御回路
【0017】(ニ)検査対象範囲から形状エコー検出ゲ
ート範囲を除外した範囲のきずエコーを検出するきずエ
コー検出ゲート回路 本発明によれば、形状エコーのビーム路程の変化によっ
て検出される形状エコー検出ゲートの位置を更新し、検
査対象範囲から形状エコー検出ゲートの範囲を除外した
範囲にきずエコー検出ゲートを設定するので、きずエコ
ー検出ゲートではきずエコーを形状エコーと分離して判
別することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態を示す
プロック図である。図1において、超音波探傷器20に
ゲート装置21が付属している。
【0019】ゲート装置21はきずエコーゲート回路2
2aと形状エコーゲート回路22bと形状エコーのビー
ム路程算出回路25とゲート制御回路23とから構成さ
れている。
【0020】きずエコーゲート回路22aで設定された
きずエコー検出ゲートと、形状エコーゲート回路22b
で設定された形状エコー検出ゲートは画像表示器24に
表示され、きずエコーはきずエコー検出ゲートに、形状
エコーは形状エコー検出ゲートに検出されて表示され
る。
【0021】ゲート制御回路23には、ビーム路程算出
回路25から形状エコーのビーム路程の信号が入力され
る。また、ゲート制御回路23には探触子位置検出回路
26からの探触子位置信号が入力される。
【0022】ゲート制御回路23からは、きずエコー検
出ゲート回路22aと形状エコー検出ゲート回路22b
にゲート制御信号が送られる。
【0023】次に本発明のゲート装置の動作を説明す
る。超音波探触子1から構造物2cの溶接部4cの超音
波探傷信号が超音波探傷器20に受信される。超音波探
傷器20からゲート装置21に入力された超音波探傷信
号のうち、形状エコーはビーム路程算出回路25でビー
ム路程が算出されて、その信号がゲート制御回路23に
送られる。
【0024】ゲート制御回路23は形状エコーのビーム
路程の信号により、形状エコー検出ゲートの位置が基準
値に対して適切であるかどうかを比較演算して、適切で
ない場合には形状エコー検出ゲートの位置を更新するよ
うに形状エコー回路22bに指令する。
【0025】次いでゲート制御回路23はきずエコー検
出ゲート回路22aに、上記更新された形状エコー検出
ゲートを除外して、きずエコー検出ゲートを設定するよ
うに指令する。
【0026】超音波探触子1を溶接部4cの溶接線方向
に移動させた場合、上記のようなゲートの設定を自動的
に繰り返して、溶接部の検査対象範囲を検査する。
【0027】上記したように、本発明では超音波探触子
1の溶接線方向への移動に伴ってビーム路程が変化する
形状エコーに追従して、形状エコー検出ゲートの位置を
更新し、検査対象範囲から更新された形状エコー検出ゲ
ートを除外した範囲に、きずエコー検出ゲートを自動的
に設定するため、きずエコー検出ゲートには、形状エコ
ーが検出されず、きずエコーのみを検出することができ
る。
【0028】図2(a)、(b)は本発明による形状エ
コービーム路程の変化による形状エコー検出ゲートの位
置の更新状態を示す図であり、(a)は形状エコーが検
出された形状エコー検出ゲートの状態、(b)は形状エ
コーの検出により、形状エコー検出ゲートを更新した状
態を示す図である。ここで云う形状エコーとは裏波エコ
ーを指す。
【0029】図2(a)において、図示しない形状エコ
ーゲート回路により設定された形状エコー検出ゲート2
7a(開始点a、終了点b)で形状エコー9が検出され
ている。
【0030】次いで、検査対象範囲から形状エコー検出
ゲート27a(開始点a、終了点b)を除外してきず検
出エコーゲート28aが設定され、きずエコー8を検出
することができる。
【0031】きず検出エコーゲート28aの開始点mと
終了点nの範囲が検査対象範囲である。
【0032】しかし、形状エコー検出ゲート27aで検
出された形状エコーは、点線で示すように形状エコー立
上がり点Oの位置が形状エコー検出ゲート27aの左側
に片寄っており、いつきずエコー検出ゲート28aに形
状エコー9が検出されるかわからない状態になってい
る。
【0033】そこで、本発明では図2(b)図に示すよ
うに、上記したような場合には、形状エコー検出ゲート
27aを更新して、形状エコー立上がり点Oを基準とし
て前後にA及びBの符号て表示するゲート幅を持つ形状
エコー検出ゲート27b(開始点c、終了点d)を設定
する。
【0034】形状エコー検出ゲート27bのA及びBの
値は、形状の幅や蛇行の変化する程度を経験的に予測し
て設定される。溶接線方向(X軸で表示)のデータ収集
ピッチを1mmとすると、1mmの超音波探触子の移動
によって生じる形状の幅や蛇行の変化は、経験的に最大
3mm程度と考えてよい。
【0035】なお、A及びBのゲート幅を大きく設定す
ると、きずエコーまで除外する可能性がある。
【0036】また、A及びBのゲート幅を小さく設定す
ると、形状エコー検出ゲートの位置にきずエコー検出ゲ
ートを自動追従させることができない。実施例ではAの
値を3mm、Bの値を5mmに設定した。
【0037】また、形状エコー検出ゲート27aで形状
エコーが検出されない場合には、形状エコー検出ゲート
27aを更新せず、きずエコー検出ゲート22aも現状
の状態を保持する。
【0038】図3(a)、(b)、(c)は本発明のき
ずエコーの検出状態を示す図である。
【0039】図3(a)において、溶接線方向のX=X
1 の位置で、形状エコー検出ゲート27aに形状エコー
が検出されているが、形状エコーはゲートの左側に片寄
っているため、形状エコーが点線で示すような位置で検
出されるように形状エコー検出ゲート27bが設定され
る。
【0040】そして、形状エコー検出ゲート27bの位
置に追従させて、きずエコー検出ゲート28bが検査対
象範囲の開始点mと、終了点nの間で、形状エコー検出
ゲート27bを除外して設定される。
【0041】図3(b)において、溶接線方向のX=X
2 の位置で、形状エコー検出ゲート27bに形状エコー
が検出されると、検出ゲート27bの位置が更新され
て、形状エコー検出ゲート27cが設定され、形状エコ
ー検出ゲート27cの位置に追従して、きずエコー検出
ゲート28cが検査対象範囲の開始点mと、終了点nの
間で、形状エコー検出ゲート27bを除外して設定され
る。
【0042】図3(c)において、溶接線方向のX=X
3 の位置で、形状エコー検出ゲート27cに形状エコー
が検出ゲートの右側に片寄って検出された場合において
も形状エコー検出ゲート27cの位置が更新されて、形
状エコー検出ゲート27dが設定され、形状エコー検出
ゲート27dの位置に追従して、きずエコー検出ゲート
28dが検査対象範囲の開始点mと、終了点nの間で、
形状エコー検出ゲート27dを除外して設定される。
【0043】本発明では、超音波探触子1を溶接線方向
のX=X1 〜Xnの位置に移動させた場合、上記のよう
な繰返しの動作によってきずエコーの検出を行うので、
溶接線方向(X軸上)で裏波部等の形状が変化しても、
きずエコー検出ゲート28aには常にきずエコーのみが
検出される。
【0044】図3の場合において、画像表示器で形状エ
コー8を傷エコー7と判別可能な色彩で画像表示するこ
とにより、裏波部の形状や蛇行などの性状を容易に把握
することができる。
【0045】以上、裏波による形状エコーの検出につい
て述べたが、溶接の余盛りや、裏当て金溶接部、部分溶
込み溶接部などによる形状エコーに対しても、同様の手
法を適用することができる。
【0046】形状エコー検出ゲートは、複数個設定する
ことも可能である。本発明によれば、板厚19mmの鋼
板の突合わせ溶接部を対象にし、周波数5MHz、振動
子寸法10×10mm、屈折角70度の超音波探触子を
用いて探傷した場合、溶接部の裏波部の幅や形状が変化
したり溶接線方向に蛇行を生じていても、形状エコーの
ビーム路程の変化に追従して形状エコー検出ゲートの位
置を更新させ、検査対象範囲から形状エコー検出ゲート
を除外してきずエコー検出ゲートを設定したので、きず
エコーと形状エコーを分離して検出させることができ
た。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、特にビーム路程やエコ
ー高さが変化する裏波を主体とした形状エコーの影響を
防止して、きずエコーを形状エコーと分離して判別し、
きずに関する正確な情報を得ることがてきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すプロック図である。
【図2】本発明による形状エコービーム路程の変化によ
る形状エコー検出ゲートの位置の更新状態を示す図であ
る。
【図3】本発明のきずエコーの検出状態を示す図であ
る。
【図4】超音波斜角探傷法の説明図である。
【図5】超音波斜角探傷法による溶接部の傷の検出の状
態を示す図である。
【図6】従来の超音波探傷法によるきずでないエコー除
去の説明図である。
【符号の説明】
20 超音波探傷器 21 ゲート装置 22a 形状エコー検出ゲート回路 22b きずエコー検出ゲート回路 23 ゲート制御回路 24 画像表示器 25 ビーム路程算出回路 26 探触子位置検出回路 27a〜27d 形状エコー検出ゲート 28a〜28d きず検出エコーゲート
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−17384(JP,A) 特開 平2−138864(JP,A) 特開 昭60−249052(JP,A) 特開 平6−11493(JP,A) 実開 昭62−156877(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物等の溶接部を探傷する超音波探傷
    装置の超音波探傷器に付属するゲート装置であって、以
    下の(イ)〜(ニ)の回路からなることを特徴とする超
    音波探傷用ゲート装置。 (イ)超音波探傷器で受信した超音波探傷信号から形状
    エコーを検出する形状エコー検出ゲート回路 (ロ)前記形状エコー検出ゲート回路により検出した形
    状エコーのビーム路程を算出するビーム路程算出回路 (ハ)形状エコーのビーム路程の信号により、形状エコ
    ー検出ゲート回路に、形状エコー検出ゲートの位置を更
    新させる指令をし、次いできずエコー検出ゲート回路
    に、検査対象範囲から形状エコー検出ゲート範囲を除外
    させる指令をするゲート制御回路 (ニ)検査対象範囲から形状エコー検出ゲート範囲を除
    外した範囲のきずエコーを検出するきずエコー検出ゲー
    ト回路
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