JP3286330B2 - タイヤ構成材料の接合部精度測定方法 - Google Patents

タイヤ構成材料の接合部精度測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、タイヤ構成材料の接
合部精度測定方法に係わり、更に詳しくはタイヤ成形ド
ラムに貼付けられたタイヤ構成材料の接合部の状態、即
ち、タイヤ構成材料の端末部が重合している状態(ラッ
プスプライス),タイヤ構成材料の端末部が離れている
口開き状態(オープンスプライス)を自動的に測定し、
タイヤ構成材料の接合部全体の良否を正確に判定するこ
とが出来るタイヤ構成材料の接合部精度測定方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、タイヤ成形工程の自動化を促進す
る上で、タイヤの品質に大きな影響を与えるタイヤ構成
材料の端末部の接合状態(接合精度)を、自動的,定量
的に検出することは、省人化,設備の信頼性向上の両面
で重要な意味を持つ。ところで、従来のタイヤ成形工程
においては、タイヤ成形ドラム上で貼付けられたスチー
ルベルト等のタイヤ構成材料の接合部における異常検出
は、殆どが作業員による目視によって行われていた。ま
た、自動的に確認する方法として、イメージセンサーを
使用する方法も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】然しながら、近年の
タイヤ生産工程に於ける自動化や、精度の高い貼付け作
業を、一々作業員の目視による検出では、生産性の向上
を図ることが出来ず、また作業員の目視による検出の場
合には、常に正確な検出を望むのは難しいと言う問題が
あり、またイメージセンサーを使用する方法の場合に
は、非常に高価になると共に、細かい凹凸を正確に測定
することが出来ないと言う問題があった。
【0004】この発明は、かかる従来の課題に着目して
案出されたもので、タイヤ構成材料の接合状態を、即
ち、タイヤ構成材料の端末部が重合している状態、及び
端末部が離れている口開き状態を人手を介することなく
自動的にしかも正確に測定して判定することが出来、ま
た安価な装置で精度の高い測定を行い、タイヤ構成材料
の接合状態の良否を確実に判定することを可能としたタ
イヤ構成材料の接合部精度測定方法を提供することを目
的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、タイヤ成形ドラムの表面に対して一定の距
離に固定された変位センサーにより、一定速度で回転す
るタイヤ成形ドラムの表面に貼付けられたタイヤ構成材
料の接合部周辺を任意の時間間隔、即ちドラム周方向に
任意の距離間隔で変位測定し、この波形データを演算処
理することにより接合部の重なり量または口開き量を算
出して、接合部精度の良否を判定するタイヤ構成材料の
接合部精度測定方法であって、測定された波形を山谷状
パターと階段状パターンに分類する工程と、山谷状パタ
ーンと判別された波形について山か谷かを判別する工程
と、谷状パターン、即ち口開き状態と判別された波形に
ついて口開き量を算出する工程と、山状パターン及び階
段状パターン、即ち重なり状態と判別された波形につい
て重なり量を算出する工程と、算出された口開き量又は
重なり量を任意の定数と比較して接合部精度の良否を判
定する工程とから成り、前記タイヤ成形ドラムと変位セ
ンサーを材料の幅方向、即ちタイヤ成形ドラムの軸線方
向に相対的に移動させるか、または複数の変位センサー
を用いることにより、前記全工程を材料の接合部幅方向
数箇所について行ない、接合部全体について良否を判定
することを要旨とするものである。
【0006】
【発明の作用】この発明は上記のように構成され、タイ
ヤ成形ドラムの表面に対して一定の距離に固定された変
位センサーにより、一定速度で回転するタイヤ成形ドラ
ムの表面に貼付けられたタイヤ構成材料の接合部周辺を
任意の時間間隔、即ちドラム周方向に任意の距離間隔で
変位測定し、この波形データ(縦軸に変位量、横軸に距
離をとりそれぞれの位置にけおる変位量をプロットして
各点を直線で結んだグラフにすると波形になるという意
味であり、実際には変位量のデータ群)を演算処理する
ことにより接合部の重なり量又は口開き量を算出して、
接合部精度の良否を判定することにより、タイヤ構成材
料の端末部が重合している状態、及び端末部が離れてい
る口開き状態を人手を介することなく自動的にしかも正
確に測定して判定し、また安価な装置で精度の高い測定
を行い、タイヤ構成材料の接合状態の良否を確実に判定
するものである。
【0007】
【発明の実施例】以下、添付図面に基づき、この発明の
実施例を説明する。この発明を実施したタイヤ構成材料
Wの接合部精度測定装置の概略正面図を示し、1はタイ
ヤ成形ドラム、2はタイヤ成形ドラム1にスチールベル
ト等のタイヤ帯状材料Wを供給して貼付ける昇降可能な
供給コンべヤーを示し、この供給コンべヤー2の先端側
は、昇降シリンダー3を介してタイヤ成形ドラム1の下
面側に圧着可能になっている。
【0008】また、前記供給コンべヤー2の途中には、
タイヤ帯状材料Wの先端側矯正ガイド装置4と、予めタ
イヤ成形ドラム1の周長に対応した長さにタイヤ構成材
料Wを切断する材料切断長検出用センサー5a,5b
と、後端側矯正ガイド装置6とが設置され、またタイヤ
成形ドラム1の近傍には、レーザー等の光学的な変位セ
ンサー7が位置調整可能に設置されている。また、8は
供給コンべヤー2の送り量を検出するエンコーダを備え
た駆動モータを示している。
【0009】前記変位センサー7は、図2に示すよう
に、タイヤ成形ドラム1の表面に貼付けられたタイヤ帯
状材料Wの接合部Waの両端近傍Zと、中央部Xとを、
前記タイヤ成形ドラム1を一定の速度で回転させなが
ら、例えばタイヤ成形ドラム1の周方向に0.1 mm毎に測
定し、この測定したデータを、図7〜図11に示すよう
に波形処理し、更にこれを演算処理することによってタ
イヤ構成材料Wの接合部精度の良否判別を行うものであ
る。
【0010】一般に、タイヤ構造材料Wの端末部の接合
状態の代表例としては、図3に示すようにタイヤ帯状材
料Wの先端部Wxと後端部Wzとが開いているオープン
スプライス状態(口開き状態)、図4に示すようにタイ
ヤ構造材料Wの先端部Wxと後端部Wzとが重なってい
るラップスプライス状態、図5に示すようにタイヤ帯状
材料Wの端末部において右側がラップし、左側がオープ
ンしている状態、図6に示すようにタイヤ帯状材料Wの
端末部において右側がオープンし、左側がラップしてい
る状態等が知られている。
【0011】即ち、この発明では、上記のようなタイヤ
構成材料Wの接合部精度測定装置を使用して、接合部精
度の良否を判定するタイヤ構成材料の接合部精度測定方
法である。即ち、タイヤ成形ドラム1の表面に対して一
定の距離に固定された変位センサー7により、一定速度
で回転するタイヤ成形ドラム1の表面に貼付けられたタ
イヤ構成材料Wの接合部周辺を任意の時間間隔、即ちド
ラム周方向に任意の距離間隔で変位測定し、この波形デ
ータ(縦軸に変位量、横軸に距離をとりそれぞれの位置
にけおる変位量をプロットして各点を直線で結んだグラ
フにすると波形になるという意味であり、実際には変位
量のデータ群)を演算処理することにより接合部の重な
り量又は口開き量を算出して、接合部精度の良否を判定
する。
【0012】次に、タイヤ構造材料Wの接合部精度の良
否判別方法を具体的に説明すると、良否判別方法は、後
述する測定された波形を山谷状パターと階段状パターン
に分類する工程と、山谷状パターンと判別された波形に
ついて山か谷かを判別する工程と、谷状パターン、即ち
口開き状態と判別された波形について口開き量を算出す
る工程と、山状パターン及び階段状パターン、即ち重な
り状態と判別された波形について重なり量を算出する工
程と、算出された口開き量又は重なり量を任意の定数と
比較して接合部精度の良否を判定する工程から構成され
る。
【0013】そして、タイヤ成形ドラム1と変位センサ
ー7を材料の幅方向、即ちタイヤ成形ドラム1の軸線方
向に相対的に移動させるか、又は複数の変位センサー7
を用いることにより、前記全工程を材料の接合部幅方向
数箇所について行ない、接合部全体について良否を判定
するものである。 (A).山谷状パターンと階段状パターンとを判別する
工程。 前記測定された波形データについて任意のデータ数の移
動平均波形を算出し、その傾きの最大値(正)(dmax)と
最小値(負)(dmin)の絶対値比を算出し、これを任意の
定数と比較することにより、波形を階段状パターンと山
谷状パターンとを判別する。即ち、パターン判別処理方
法としては、移動平均波形の微分波形(破線)を求め、
微分値の最大値と最小値を検索し、それぞれ dmax とdm
inとする。dmax とdminを絶対値で比較し、大きい方を
分母にしてその比をd(%)とすると、図7のような山
状パターンや、図8に示すような谷状パターンの場合、
d=0.7 〜1.0 となるのに対して、図10の下図によう
に、階段状パターンではd=0.1 〜0.5 程度となるた
め、これを分類(例えば、d=0.6 の上下で) すること
が出来る。
【0014】(B).山状パターンと、谷状パターンと
を判別する工程。 山谷状パターンと判別された波形データの移動平均波形
の傾きが最大となる位置及び最小となる位置から互いに
遠ざかる方向へ一定距離離れた位置のデータ2つ(以後
「境界データ」と呼称する)の平均値を算出し、この2
つのデータ間にあるデータ群(例えばデータ20とデー
タ80の間にあるデータ群はデータ21〜79となる)
の中で前記平均値の絶対値とデータの絶対値との差が
も大きいデータを捜し、このデータ(以後「ピークデー
タ」とする)が前記平均値より大きい場合は山状パター
ン、小さい場合は谷状パターンと判別する。
【0015】即ち、山谷状パターン判別処理としては、
図7及び図8に示すように、最大微分値dmaxと最小
微分値dminの両側に定数P1だけ広げた生波形上の
2点をそれぞれa1・a2とする。2点(a1・a2)の平均値
1を(AVE1…一点鎖線)とする。区間a1〜a2内で平
均値(AVE1)の絶対値とデータの絶対値との差が最
大となるデータを探し、この点をa3とする。 a3>AVE1の場合・・・ 山状パターンと判別する。 a3<AVE1の場合・・・ 谷状パターンと判別する。
【0016】(C).前記口開き量を算出する工程。 谷状パターン、即ち口開き状態と判別された波形データ
について、前記境界データ2つのうち小さい方のデータ
a’と前記ピークデータa3 の差、即ち谷の深さを算出
し、この谷を任意の割合(50〜100%)で上下に分
割してその下側の面積、即ち分割線と波形線で閉じられ
た領域の面積を材料の厚さで割った値(面積/厚さ)を
算出し、さらに予め実験により求めた面積/厚さと口開
き量の相関式を用いて口開き量を算出する。
【0017】即ち、谷状パターン処理方法としては、図
9に示すように、a′からa3までをP1の割合で分割し
た線を分割線とする。 分割線=(a′−a3)× P1/100 + a3 分割線と波形で閉じた部分の面積をΔAとし、実際の口
開き量は次式で求める事が出来る。 実際の口開き量=ΔA/厚み×ゲイン1+オフセット1
【0018】また、材料の切断線が長手方向に対して直
角でない場合、前記面積を材料の切断に直角な方向の値
に換算した後、口開き量又は重なり量を算出する。 (D).重なり量を算出する工程。 山状パターン及び階段状パターン、即ち重なり状態と判
別された波形データについて、前記移動平均波形の傾き
の最大値(正)と最小値(負)を絶対値で比較し、大き
い方の位置を中心に両側へ一定距離離れた位置までのデ
ータ群の中で最大及び最小のデータを捜し、更に、その
最大データの位置から最小データの位置と逆方向へ一定
距離離れた位置のデータと最小データの2点を結ぶ直線
式を求めて、この直線と波形線で閉じられた領域の面積
を材料の厚さで割った値を算出し、さらに予め実験によ
り求めた面積/厚さと重なり量の相関式を用いて重なり
量を算出する。
【0019】即ち、山状パターン処理及び階段状パター
ン処理方法としては、図10に示すように、dmaxとdmin
の内絶対値の大きい方1点から左右に定数P2/2だけ
広げた区間内の最大点をb1・最小点をb2とする。b1より
b2と逆方向に定数P3だけ離れた波形上の点をb3とし、
b3とb2を結ぶ線と波形で閉じた部分の面積をΔBとす
る。 実際の重なり量=ΔB/厚み×ゲイン2+オフセット2 また、材料の切断線が長手方向に対して直角でない場
合、前記面積を材料の切断に直角な方向の値に換算した
後、口開き量又は重なり量を算出する。
【0020】以上のように、この発明においては、タイ
ヤ成形ドラムの表面に対して一定の距離に固定された変
位センサーにより、一定速度で回転するタイヤ成形ドラ
ムの表面に貼付けられたタイヤ構成材料の接合部周辺を
任意の時間間隔、即ちドラム周方向に任意の距離間隔で
変位測定し、この波形データ(縦軸に変位量、横軸に距
離をとりそれぞれの位置にけおる変位量をプロットして
各点を直線で結んだグラフにすると波形になるという意
味であり、実際には変位量のデータ群)を演算処理する
ことにより接合部の重なり量又は口開き量を算出して、
接合部精度の良否を判定することにより、タイヤ構成材
料の端末部が重合している状態、及び端末部が離れてい
る口開き状態を人手を介することなく自動的にしかも正
確に測定して判定し、また安価な装置で精度の高い測定
を行い、タイヤ構成材料の接合状態の良否を確実に判定
するものである。
【0021】
【発明の効果】この発明は、上記のようにタイヤ成形ド
ラムの表面に対して一定の距離に固定された変位センサ
ーにより、一定速度で回転するタイヤ成形ドラムの表面
に貼付けられたタイヤ構成材料の接合部周辺を任意の時
間間隔、即ちドラム周方向に任意の距離間隔で変位測定
し、この波形データを演算処理することにより接合部の
重なり量または口開き量を算出して、接合部精度の良否
を判定するタイヤ構成材料の接合部精度測定方法であっ
て、測定された波形を山谷状パターと階段状パターンに
分類する工程と、山谷状パターンと判別された波形につ
いて山か谷かを判別する工程と、谷状パターン、即ち口
開き状態と判別された波形について口開き量を算出する
工程と、山状パターン及び階段状パターン、即ち重なり
状態と判別された波形について重なり量を算出する工程
と、算出された口開き量又は重なり量を任意の定数と比
較して接合部精度の良否を判定する工程とから成り、前
記タイヤ成形ドラムと変位センサーを材料の幅方向、即
ちタイヤ成形ドラムの軸線方向に相対的に移動させる
か、または複数の変位センサーを用いることにより、前
記全工程を材料の接合部幅方向数箇所について行ない、
接合部全体について良否を判定するので、従来のような
作業員の目視による確認作業を廃止できるので、省人化
を図ることが出来ると共に、高精度の良否判別が可能と
なり、またタイヤ構成部材の接合部の状態を高精度に数
値化できるため、作業者による判別に較べて高度な品質
管理を行うことが出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施したタイヤ構成材料の接合部精
度測定装置の概略正面図である。
【図2】タイヤ成形ドラムにタイヤ構成部材を貼付けた
状態を示す説明図である。
【図3】タイヤ構造材料の端末部の接合状態の代表例で
あって、タイヤ帯状材料の先端部と後端部とが開いてい
るオープンスプライス状態(口開き状態)を示す説明図
である。
【図4】タイヤ構造材料の先端部と後端部とが重なって
いるラップスプライス状態を示す説明図である。
【図5】タイヤ帯状材料の端末部において右側がラップ
し、左側がオープンしている状態を示す説明図である。
【図6】タイヤ帯状材料の端末部において右側がオープ
ンし、左側がラップしている状態を示す説明図である。
【図7】山状パターンの判別処理方法のグラフ説明図で
ある。
【図8】谷状パターンの判別処理方法のグラフ説明図で
ある。
【図9】口開き量、即ち谷状パターンの判別処理方法の
グラフ説明図である。
【図10】山状パターン処理及び階段状パターンの判別
処理方法のグラフ説明図である。
【符号の説明】
1 タイヤ成形ドラム 7 光学的な変位セ
ンサー W タイヤ構成材料 Wa タイヤ構成
材料の接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 21/00 - 21/32 G01B 11/00 - 11/30 102

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ成形ドラムの表面に対して一定の
    距離に固定された変位センサーにより、一定速度で回転
    するタイヤ成形ドラムの表面に貼付けられたタイヤ構成
    材料の接合部周辺を任意の時間間隔、即ちドラム周方向
    に任意の距離間隔で変位測定し、この波形データを演算
    処理することにより接合部の重なり量または口開き量を
    算出して、接合部精度の良否を判定するタイヤ構成材料
    の接合部精度測定方法であって、測定された波形を山谷
    状パターンと階段状パターンに分類する工程と、山谷状
    パターンと判別された波形について山か谷かを判別する
    工程と、谷状パターン、即ち口開き状態と判別された波
    形について口開き量を算出する工程と、山状パターン及
    び階段状パターン、即ち重なり状態と判別された波形に
    ついて重なり量を算出する工程と、算出された口開き量
    又は重なり量を任意の定数と比較して接合部精度の良否
    を判定する工程とから成り、前記タイヤ成形ドラムと変
    位センサーを材料の幅方向、即ちタイヤ成形ドラムの軸
    線方向に相対的に移動させるか、または複数の変位セン
    サーを用いることにより、前記全工程を材料の接合部幅
    方向数箇所について行ない、接合部全体について良否を
    判定することを特徴とするタイヤ構成材料の接合部精度
    測定方法。
  2. 【請求項2】 前記山谷状パターンと階段状パターンと
    を判別する工程として、前記測定された波形データにつ
    いて任意のデータ数の移動平均波形を算出し、その傾き
    の最大値(正)と最小値(負)の絶対値比を算出し、こ
    れを任意の定数と比較することにより、波形を階段状パ
    ターンと山谷状パターンとを判別する請求項1に記載の
    タイヤ構成材料の接合部精度測定方法。
  3. 【請求項3】 山状パターンと、谷状パターンとを判別
    する工程として、山谷状パターンと判別された波形デー
    タの移動平均波形の傾きが最大となる位置及び最小とな
    る位置から互いに遠ざかる方向へ一定距離離れた2つの
    位置のデータを境界データとし、その境界データの平均
    値を算出し、このデータ間にあるデータ群の中で前記平
    均値の絶対値とデータの絶対値との差が最も大きいピー
    クデータを捜し、このピークデータが前記平均値より大
    きい場合は、山状パターン、小さい場合は谷状パターン
    と判別する請求項1に記載のタイヤ構成材料の接合部精
    度測定方法。
  4. 【請求項4】 前記口開き量を算出する工程として、谷
    状パターン、即ち口開き状態と判別された波形データに
    ついて、前記境界データ2つのうち小さい方のデータと
    前記ピークデータの差、即ち谷の深さを算出し、この谷
    を任意の割合で上下に分割してその下側の面積、即ち分
    割線と波形線で閉じられた領域の面積を材料の厚さで割
    った値を算出し、更に予め実験により求めた面積/厚さ
    と口開き量の相関式を用いて口開き量を算出する請求項
    3に記載のタイヤ構成材料の接合部精度測定方法。
  5. 【請求項5】 前記重なり量を算出する工程として、山
    状パターン及び階段状パターン、即ち重なり状態と判別
    された波形データについて、前記移動平均波形の傾きの
    最大値(正)と最小値(負)を絶対値で比較し、大きい
    方の位置を中心に両側へ一定距離離れた位置までのデー
    タ群の中で最大及び最小のデータを捜し、更に、その最
    大データの位置から最小データの位置と逆方向へ一定距
    離離れた位置のデータと最小データの2点を結ぶ直線式
    を求めて、この直線と波形線で閉じられた領域の面積を
    材料の厚さで割った値を算出し、さらに予め実験により
    求めた面積/厚さと重なり量の相関式を用いて重なり量
    を算出する請求項2または3に記載のタイヤ構成材料の
    接合部精度測定方法。
  6. 【請求項6】 材料の切断線が長手方向に対して直角で
    ない場合、前記面積を材料の切断線に直角な方向の値に
    換算した後、口開き量又は重なり量を算出する請求項4
    または5に記載のタイヤ構成材料の接合部精度測定方
    法。
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