JP3285730B2 - 斜板式コンプレッサ - Google Patents

斜板式コンプレッサ

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JP3285730B2
JP3285730B2 JP08836295A JP8836295A JP3285730B2 JP 3285730 B2 JP3285730 B2 JP 3285730B2 JP 08836295 A JP08836295 A JP 08836295A JP 8836295 A JP8836295 A JP 8836295A JP 3285730 B2 JP3285730 B2 JP 3285730B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2253/00Other material characteristics; Treatment of material
    • F05C2253/12Coating

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜板式コンプレッサに
関し、特に、斜板式コンプレッサのピストン回り止め構
造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用空気調和装置に使用されるコン
プレッサとしては、駆動軸に対する傾斜角度が固定され
た斜板を有する容量固定斜板式コンプレッサや、吐出冷
媒量を調整すべく駆動軸に対する傾斜角度が可変とされ
た斜板を有する容量可変斜板式コンプレッサなどが知ら
れている。
【0003】例えば、前記容量可変斜板式コンプレッサ
は、ベルト、プーリなどを介して伝達されるエンジンに
より回転駆動される駆動軸と、この駆動軸に傾斜角度可
変の状態で取り付けられる円板状の斜板とを有してお
り、駆動軸を回転させると、傾斜した状態の斜板は、い
わゆるみそすり運動をなしつつ、駆動軸と共に回転す
る。また、この容量可変斜板式コンプレッサは、複数の
シリンダ室とこのシリンダ室に沿って摺動移動する各ピ
ストンとを有しているが、前述した回転する斜板とピス
トンとを、ピストンロッドを介することなく直接摺動自
在に連結したものがある。
【0004】このような斜板とピストンとが直結式のコ
ンプレッサにおいては、各ピストンは、シリンダ室内を
往復動するピストンヘッドと、斜板と係合する断面略U
字状の係合部とからなる。そして、例えばこの係合部の
両側内面の対向する位置に形成された2つの球面凹部に
略半球状のシューが嵌装され、これら両シューにより斜
板の表裏両平坦面が挟持されている。ここで、斜板の外
縁部の表裏両面に形成される摺動面は、それぞれ対応す
るシューの平面部に摺動接触しており、またピストン
は、その係合部に形成された球面凹部において、対応す
るシューの球面部に摺動接触する。このようにしてピス
トンは、その係合部において斜板に摺動自在に連結され
ている。
【0005】したがって、駆動軸を回転させて傾斜した
斜板を回転させると、斜板に摺動自在に連結されるピス
トンは、回転する斜板の最もシリンダ室側に近い外縁部
と摺接するときは上死点位置に移動され、また回転する
斜板の最もシリンダ室側から遠い外縁部と摺接するとき
は下死点位置に移動される。すなわち、駆動軸に対して
傾斜した斜板と、シリンダ室により摺動方向が規制され
ているピストンとを摺動接触させることにより、斜板の
みそすり回転運動は、ピストンの往復運動に変換される
ことになる。
【0006】このようにしてピストンを往復運動させる
と、コンプレッサ内の吸入ポートから吸入した冷媒が圧
縮された後吐出ポートへ吐出されることとなり、冷媒が
循環してコンプレッサとして機能する。
【0007】ところで、傾斜した斜板を回転させること
によりピストンを往復運動させる場合にあっては、図4
に示すように、斜板からピストン123に両シュー7
1,72を介して軸方向の力が作用し、ピストン123
は、シリンダ室に沿って上死点側あるいは下死点側に、
図4の紙面と垂直方向に摺動移動する。なお、図4は、
ピストン123を軸方向後方から見た図である。この場
合に、斜板の外縁部の平担面が両シュー71,72の間
を矢印A方向に高速で移動して互いに摺動することによ
り、これらの両シュー71,72を介してピストン12
3をB方向に回転させる力が働くために、このピストン
の回転を規制する必要がある。
【0008】そこで、図4に示したように、ピストン1
23の外周面に直方体形状の凸部124を設けると共
に、ケーシング112の内周面に、凸部124と軸方向
の移動が可能なように係合する摺動溝127を形成する
ことにより、ピストン123の回り止めを行う。このよ
うにすれば、ピストン123が大きく回転してその一部
が斜板に局部当たりしたり、そのときに磨耗粉が生じた
りして、ピストン動作に悪影響を及ぼしたりするような
事態を防止できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のピストン回り止め構造にあっては、直方体形状の
凸部124および摺動溝127の加工は、それぞれの周
方向の両端面124a ,124b ,127a ,127b
に加えて、頂部124c ,底部127c の加工があり、
いずれも平面加工であるために工具の送りが多く、しか
もピストンの配置数、例えば5箇所について同様な加工
を要するため、工数の増大を招くと共に、大幅なコスト
高となる。
【0010】また、ピストンの往復運動に余計な抵抗を
与えないために、凸部124と摺動溝127とはある程
度のクリアランスが必要であるが、このクリアランスの
ため、回り止めの作用が働く際には凸部124と摺動溝
127との端面同士が衝撃的に当接され、異音が生じる
虞れもあった。
【0011】これに対し、図5に示すように、ケーシン
グ112の内周面に対向するピストン133の背面上
に、ピストン133の回動範囲を規制してピストン13
3の斜板との係合部と当該斜板の周縁との干渉を回避す
るための回動規制用凸曲面134を設け、この回動規制
用凸曲面134の曲率半径R1 を、ピストンの周面の曲
率半径Rp よりも大きく、かつケーシング112の内周
面の内側曲率半径R2 よりも小さくすることにより、ケ
ーシング112の内周面と回動規制用凸曲面134とを
面接触に近い状態で干渉させて騒音及び磨耗の抑制を図
ったものがある(特開平6−346844号公報参
照)。
【0012】しかしながら、この特開平6−34684
4号公報に記載されたピストン回り止め構造にあって
も、なお以下のような欠点がある。すなわち、斜板の回
転により、ピストン133が例えば図5の二点鎖線で示
す位置に回動されると、それ以上の回動が規制される
が、この場合にケーシング112の内周面と回動規制用
凸曲面134とが面接触に近い状態で干渉するというよ
りも、実際上は、回動規制用凸曲面134の端部135
aのみがケーシング112の内周面にエッジ当たりし、
回動規制用凸曲面134が曲面としての用をなさないと
いう問題がある。この場合には、磨耗粉が生じると共
に、ピストンの回動ガタが徐々に増大し、異音も大きく
なる虞れがある。
【0013】また、斜板の回転によるクランク室内の潤
滑油のスプラッシュが矢印C方向に遠心力で飛ばされ、
回動規制用凸曲面134に向けてはねかけられるが、端
部135aが符号「135a′」の位置に回動されてケ
ーシング112の内周面にエッジ当たりするため、潤滑
油がせき止められてこの部分から中へ入らず、油膜形成
ができにくくて摺動部分の潤滑が十分でないという問題
もある。
【0014】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであり、本発明の目的は、異音や磨耗を生
じることなく、しかも低コストにて確実かつ滑らかにピ
ストンの回転を規制し得る斜板式コンプレッサを提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、ケーシングに回転可能に軸架された駆動軸
と、ケーシングのクランク室に設けられ前記駆動軸に連
結された斜板と、ケーシング内に形成される複数のシリ
ンダ室と、斜板の回転により当該斜板の表裏両面に接触
して配置されるシューを介してシリンダ室の内部を軸線
方向に往復動される複数のピストンとを有する斜板式コ
ンプレッサにおいて、ピストンは、シリンダ室内を往復
動するピストンヘッドと、シューを介して斜板と係合す
る係合部とからなり、当該ピストンの係合部のケーシン
グに対向する外面に、ピストンヘッド半径よりも大きい
曲率半径を有する凸曲面が形成された回り止め部を設け
ると共に、当該凸曲面の周方向両端に所定の曲率半径を
有する当接部を形成し、ピストンの回り止め部に対向す
るケーシングの内周面に、ピストンヘッド半径よりも大
きく且つ回り止め部の凸曲面の曲率半径よりも小さい内
側曲率半径を有する凹曲面が形成された凹状部を、ピス
トンの回り止め部の両当接部から所定距離だけ離間させ
て設けたことを特徴とする斜板式コンプレッサである。
【0016】また、ピストンの回り止め部に対向して形
成されるケーシングの凹状部の凹曲面は、ケーシングの
内周面に沿って全周にわたって形成される円筒内面の全
部または一部をなすように構成してもよい。
【0017】また、ピストンの回り止め部の両当接部の
間の距離をピストンヘッドの直径の0.9倍以上に設定
するのが好ましい。
【0018】
【作用】このように構成した本発明にあっては、駆動軸
が回転され傾斜した状態の斜板のみそすり運動により、
ピストンに軸方向の力が付与されて往復動させることに
なるが、このように、傾斜した斜板の回転運動をピスト
ンの往復運動に変換させる場合にあっては、斜板からピ
ストンに対して、シューを介して軸方向の力が作用し、
ピストンがシリンダ室に沿って往復動する。
【0019】この場合に、斜板は、両シューの間を周方
向に高速で摺動移動するため、これらの両シューを介し
てピストンをピストン軸の回りに回転させる力が働く。
そして、ピストンが回転させられると、ピストンの係合
部の外面に形成された回り止め部は、ピストン軸を中心
として回動され、回り止め部の当接部は、凹状部の凹曲
面に滑らかに曲面で面接触するように当接されるため、
ピストンの回転が確実かつ滑らかに規制される。
【0020】また、斜板の回転により遠心力で飛ばされ
る潤滑油は、ピストンの回り止め部がケーシングの内周
面にエッジ当たりすることがないので、曲面で面接触す
る部分から周方向に流入して油膜が形成され易くなる。
さらに軸方向からも潤滑油が流入し、しかもピストンの
回り止め部の凸曲面とケーシングの凹状部の凹曲面とで
囲まれた間の部分に、油潤滑空間が形成され、この油潤
滑空間は流入した潤滑油の油溜りとして機能する。これ
により、摺動部分の潤滑が十分に行われる。
【0021】このような滑らかな曲面の面接触によるピ
ストンの回り止めと摺動部分の十分な潤滑により、異音
や磨耗の発生が防止される。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の一実施例に係る容量可変斜板式
コンプレッサの概略断面図、図2(A)は、図1に示さ
れるピストンの正面図、図2(B)は、同じく左側面
図、図3は、ピストン回り止め構造を説明する図であ
る。
【0023】図1に示す本実施例の容量可変斜板式コン
プレッサは、各端部にリアヘッド10とフロントヘッド
11が両端に取り付けられた円筒状のケーシング12を
有し、このケーシング12内には、シリンダ室13や、
クランク室14が設けられている。前記リアヘッド10
は、ケーシング12の図中右端部にバルブシート16を
介して取り付けられ、図中左端部に設けられたフロント
ヘッド11とともに図示しないボルトにより3者一体的
に連結されている。バルブシート16の両面には、弁形
成プレート(図示省略)がそれぞれ設けられ、吐出弁側
には、リテーナ18が取り付けられている。
【0024】ケーシング12内を挿通して設けられた駆
動軸19のフロントヘッド側は、フロントヘッド11を
貫通して突出され、端部にプーリ20が連結されてい
る。駆動軸19とプーリ20との間には電磁クラッチ2
7が設けられ、要冷房時には電磁クラッチ27をオンし
て、プーリ20に装架される図示しないベルトを介して
エンジンの回転が伝達されるようになっている。冷房不
要時には電磁クラッチ27をオフすれば、エンジンとコ
ンプレッサとの接続が遮断され、駆動軸19は回転せず
にプーリ20のみが空転する。
【0025】ケーシング12内には、シリンダ室13が
円周方向等間隔に複数個開設され、これら各シリンダ室
13にはそれぞれピストン23が設置されている。これ
ら各ピストン23は、シリンダ室13内を往復動するピ
ストンヘッド23aと、略半球状のシュー71,72を
介して斜板25と係合する断面が略U字状を呈する係合
部23bとからなる。この係合部23b の両側内面に対
向して形成された球面凹部23c ,23d にシュー7
1,72の球面部が嵌装され、これら両シュー71,7
2の平面部により斜板25の表裏両面が挟持され摺動自
在に接触する。
【0026】また、駆動軸19の図中左側部位は、フロ
ントヘッド11に軸受26を介して支持され、軸受26
の内方には駆動軸19により回転される回転部材28が
設けられている。この回転部材28の内端側には軸線方
向摺動可能に嵌挿されたスリーブ29が設けられ、この
スリーブ29の外周面は、円弧状とされ、この円弧状外
面には揺動可能に斜板25の凹状内面が当接している。
斜板25と回転部材28には、それぞれリンク30b ,
30a が突設され、これら両リンク30b ,30a は、
長孔31とピン部材32により連結され、回転部材28
の回転によって斜板25が回転されるようになってい
る。
【0027】したがって、この斜板25は、スリーブ2
9の軸方向移動に伴ってピン部材32を支点として傾斜
し、傾斜角(駆動軸19の軸線に直交する面に対する傾
斜角をいう)を調節することができるようになってい
る。斜板25の傾斜角は、斜板25のバランサ25a が
回転部材28に当接する位置で最大の傾斜角が与えられ
る(図1の状態)。
【0028】この容量可変斜板式コンプレッサは、リア
ヘッド10内にコントロールバルブCv が設けられ、帰
還する冷媒の吸込圧に応じてクランク室14内の圧力を
調整して斜板25の角度を変化させて、コンプレッサか
ら吐出される冷媒量を調節し、コンプレッサの吸入圧が
一定になるようにコントロールしている。
【0029】吸入ポート33及び吐出ポート34が前記
リアヘッド10に設けられ、この吸入ポート33には、
エバポレータからの帰環冷媒が流入し、この冷媒はバル
ブシート16の図中左側表面にある弁形成プレート(図
示省略)に円周方向複数形成された吸入弁の弾性的閉鎖
力に抗して吸入口33a より吸入工程にあるシリンダ室
13に順次流入するようになっており、吐出ポート34
には、ピストンにより圧縮された冷媒がバルブシート1
6の図中右側表面にある弁形成プレート(図示省略)に
円周方向複数形成された吐出弁の弾性的閉鎖力に抗して
吐出されるようになっている。
【0030】本実施例では特に、図2(A)(B)に示
したように、ピストン23の係合部23b の外面に、回
り止め部82が設けられ、この回り止め部82には凸曲
面としての円弧凸面82a が形成されている。また、円
弧凸面82a の周方向両端には、所定の曲率半径rを有
する当接部82b が形成される。
【0031】一方、図3に示したように、前記ピストン
23の回り止め部82に対向するケーシング12の内周
面には、凹曲面としての円弧凹面83a を有する凹状部
83が形成される。そして、ピストン23の回り止め部
82の両当接部82b と、ケーシング12の内周面の円
弧凹面83a とが、所定距離L1だけ離間するようにそ
れぞれ配置される。したがって、傾斜した斜板25を回
転させることによりピストン23を往復運動させる場合
に、斜板25の外縁部の平担面が両シュー71,72の
間を摺動移動し、これらの両シュー71,72を介して
ピストン23を例えば図3に示すD方向に回転させる力
が働いたとしても、回り止め部82の円弧凸面82a が
凹状部83の円弧凹面83a に滑らかに曲面で面接触し
てピストン23の回転を規制することができる。また、
ケーシングの内周面にエッジ当たりすることがないため
潤滑油が流入して油膜が形成され易い。
【0032】ここで、図3に示したように、ピストン2
3の回り止め部82の両当接部82b の間の距離L2
は、ピストンヘッドの直径の0.9倍以上に設定され
る。詳しく言えば、ピストン23を左右に回動させた場
合にあっては回り止め部82の両当接部82bがケーシ
ング12の凹状部83の円弧凹面83a に接触するが、
この左右それぞれの接触点間の距離L2 がピストンヘッ
ド23a の直径Dp の0.9倍以上となるように設定す
るのが好ましい。このようにすれば、実用域におけるあ
らゆる潤滑状態を想定した範囲内において、その摩擦係
数を最大に考慮したとしても、ピストン23の回り止め
部82がケーシング12の内周面に形成された凹状部8
3に噛み込むような事態を確実に回避することが可能で
ある。
【0033】なお、当接部82b の曲率半径rは、異音
や磨耗を品質上許容できる範囲に低減できるように、い
わゆる糸面取り程度のものではなく積極的に丸み(例え
ば曲率半径1mm以上)を設けるものであるが、必ずし
も円弧形状を呈するものでなくとも、ケーシング12と
の接触箇所において所定の曲率半径rを有すればよい。
但し、後述する油潤滑空間を確保するためには、曲率半
径rの大きさには上限が存在する。
【0034】図3に示したように、回り止め部82の円
弧凸面82a の曲率半径R1 は、ピストン23のピスト
ンヘッド半径Rp よりも大きい値に設定される。また、
ケーシング12の内周面に形成された凹状部83の円弧
凹面83a は、ピストンヘッド半径Rp よりも大きく且
つ凸曲面82a の曲率半径R1 よりも小さい内側曲率半
径R2 を有するように形成されている。なお、前記円弧
凸面82a の曲率半径R1 を無限に大きくして、即ち円
弧凸面82a を平面に形成することも可能である。
【0035】このようにすれば、ピストン23の円弧凸
面82a とケーシング12の円弧凹面83a とで囲まれ
た間の部分に、油潤滑空間85を形成することができ
る。そして、斜板の回転により遠心力で飛ばされたクラ
ンク室内の潤滑油のスプラッシュは、前述したように、
ピストン23の回り止め部82の当接部82b とケーシ
ング12の円弧凹面83a との間から周方向に流入する
と共に軸方向からも流入し、しかも油潤滑空間85は流
入した潤滑油の油溜りとして機能することができる。こ
れにより、摺動部分の潤滑を十分に行うことができる。
【0036】なお、ケーシング12の内周面に形成され
る凹状部83の軸方向長さは、少なくともピストン23
の往復運動によってピストン23の回り止め部82が移
動したときに干渉しない長さ以上に設定される。また、
前述した(曲率)半径R1 ,R2 ,Rp や距離L1 ,L
2 は、設計仕様に基づいて適宜調整される。
【0037】次に、本実施例の作用を説明する。電磁ク
ラッチ27がオンされ、駆動軸19がベルト及びプーリ
を介してエンジンにより回転されると、それに伴って回
転部材28が回転し、両リンク30a ,30b 及びピン
部材32を介して斜板25も回転する。斜板25が駆動
軸19に対して傾斜状態にあれば、みそすり運動的に回
動し、これに伴なってピストン23が往復動し、冷媒の
吸入、圧縮、吐出が行なわれる。
【0038】ここで、冷房サイクルにおける熱負荷が大
きい場合には、帰還冷媒の圧力は比較的高圧で帰還す
る。この場合には、コントロールバルブCv の作用によ
り、クランク室14に比較的高圧の吸入圧が導入される
ため、その内部圧が吸入圧にほぼ等しくなる。このた
め、吸入工程にあるピストン23でも前後の圧力差がほ
とんどなくなり、ピストン23はシリンダ15のシリン
ダ室13内でスムーズに後退し得る状態となり、ピスト
ン23のストロークは増大する。この状態で圧縮が行な
われると、吐出冷媒量は増大し、冷房サイクル内を循環
する冷媒流量が増大し、再度熱負荷に応じた適正な冷媒
流量が吐出され、コンプレッサの吸入圧が次第に下降
し、最終的には一定の吸入圧に保たれることになる。
【0039】一方、冷房サイクルにおける熱負荷が小さ
い場合には、帰還冷媒の圧力は十分スーパーヒート量が
得られず、低圧で帰還する。この場合には、コントロー
ルバルブCv の作用により、ピストン23によって圧縮
され吐出ポート34に導かれた高圧冷媒が、クランク室
14に導入され、クランク室14の内部圧力が高められ
る。この結果、ピン32を中心とする複数の各ピストン
23に加わる力のモーメントに差が生じ、各ピストン2
3の前後の圧力バランスが変化し、この斜板25の傾斜
角度が減少することになる。
【0040】ところで、冷媒の吸入、圧縮、吐出は、上
述したように、傾斜した状態の斜板25のみそすり運動
的な回転によってピストン23に軸方向の力が付与され
て往復動せられることによりなされるが、この場合に、
斜板25の外縁部の平担面は、両シュー71,72の間
を周方向に高速で摺動移動し、これらの両シュー71,
72を介してピストン23をピストン軸の回りに回転さ
せる力が働く。
【0041】このような回転力は、シューの平面部を押
圧しながら摺動する際の局部的な摺動状態の差や、回転
中心からの距離の相違に基づく摺動速度の差などのため
に起こるものと考えられる。例えば、ピストン23が図
3に示すD方向に回転させられると、ピストン23の係
合部23b の外面に設けられた回り止め部82は、ピス
トン軸を中心として回動され、回り止め部82の当接部
82b は、凹状部83の円弧凹面83a に滑らかに曲面
で面接触するように当接されるため、ピストン23の回
転を確実かつ滑らかに規制することができる。
【0042】また、斜板の回転により遠心力で飛ばされ
たクランク室内の潤滑油のスプラッシュは、回り止め部
82がケーシングの内周面にエッジ当たりすることがな
いので、曲面で面接触する部分から周方向に流入して油
膜が形成され易くなる。さらに軸方向からも潤滑油が流
入し、しかもピストン23の円弧凸面82a とケーシン
グ12の円弧凹面83a とで囲まれた間の部分に、油潤
滑空間85を形成することができるので、油潤滑空間8
5は流入した潤滑油の油溜りとして機能することができ
る。これにより、摺動部分の潤滑を十分に行うことがで
きる。
【0043】したがって、このような滑らかな曲面の面
接触によるピストンの回り止めと摺動部分の十分な潤滑
により、異音や磨耗の発生を防止することが可能とな
る。
【0044】また、ピストン23に形成される回り止め
部82およびケーシング12に形成される凹状部83
は、いずれも加工しやすく工数の低減、ひいては製品コ
ストの低減を図ることができる。
【0045】さらに、前記回り止め部82は、ピストン
23の係合部23b の外面から僅かに突出した程度のも
ので十分ピストン23の回り止めの機能を果たすことが
可能であり、しかもピストン23の円弧凸面82a とケ
ーシング12の円弧凹面83a とで囲まれた間の部分に
形成される前記潤滑空間85の分だけ、従来のピストン
の係合部(図5参照)に比べて結果的に削減されること
となり、これによりピストン重量の軽量化を図ることが
できる。したがって、ピストンの高速往復運動に対する
負担を軽減することが可能となる。
【0046】なお、以上説明した実施例は、本発明の理
解を容易にするために記載されたものであって、本発明
を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記実施例に開示された各要素は、本発明の技術的
範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。
【0047】例えば、上述した実施例では、ケーシング
12の内周面に形成された凹状部83の円弧凹面83a
の内側曲率半径R2 の中心は、駆動軸19の中心軸上に
はなく、駆動軸19から各ピストン軸の方向に所定距離
近付けたところに設定されている。つまり、各ピストン
23の回り止め部82ごとに対向して、異なる中心軸を
中心としたそれぞれの円弧凹面83a が形成されるもの
である。しかしながら、本発明は、このような構成に限
定されるものではなく、各ピストン23の回り止め部8
2に対向して形成される凹状部83の円弧凹面83a
が、ケーシング12の内周面に沿って全周にわたって形
成される円筒内面の全部または一部を構成するようなも
のとすることも可能である。この場合には、円弧凹面8
3a の中心軸は、駆動軸19の中心軸と一致することに
なる。すなわち、円弧凹面83a は、ケーシング12の
内周面に沿って全周にわたって削り加工したものであっ
てもよいし、また、ケーシング12の成形時に各ピスト
ンの間のピストン回り止めに必要のない部分を逃がすよ
うに成形して鋳肌の部分を残し、各ピストンの回り止め
部82に対向する部分のみを削り加工したものであって
もよい。このような凹状部83の円弧凹面83a とすれ
ば、一回で全ピストン(例えば円周方向均等に配置され
た5つのピストン)に対する円弧凹面83a の加工を行
うこともでき、より一層の加工工数の低減を図ることが
できる。
【0048】また、容量可変斜板式コンプレッサを例に
挙げてこれまで説明したが、本願内容は、容量可変式の
コンプレッサのみならず、固定容量の斜板式のコンプレ
ッサにも適用できることはもちろんである。また、ピス
トンは、斜板との係合部の軸方向両側にそれぞれピスト
ンヘッドを有するものにも適用可能である。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、斜板
が両シューの間を周方向に高速で摺動移動することによ
りこれらの両シューを介してピストンが回転させられた
場合に、ピストンの係合部のケーシングに対向する外面
に形成された回り止め部がピストン軸を中心として回動
され、結果的に、ピストンに形成された回り止め部は、
ピストン軸を中心として回動され、この回り止め部の当
接部は、凹状部の凹曲面に滑らかに曲面で面接触するよ
うに当接されるので、ピストンの回転を確実かつ滑らか
に規制することができる。
【0050】また、斜板の回転により遠心力で飛ばされ
る潤滑油は、ピストンの回り止め部がケーシングの内周
面にエッジ当たりすることがないので、曲面で面接触す
る部分から周方向に流入して油膜が形成され易くなる。
さらに軸方向からも潤滑油が流入し、しかもピストンの
回り止め部の凸曲面とケーシングの凹状部の凹曲面とで
囲まれた間の部分に、油潤滑空間を形成することができ
るので、油潤滑空間は流入した潤滑油の油溜りとして機
能することができる。これにより、摺動部分の潤滑を十
分に行うことができる。
【0051】したがって、このような滑らかな曲面の面
接触によるピストンの回り止めと摺動部分の十分な潤滑
により、異音や磨耗の発生を防止することが可能とな
る。
【0052】しかも、ピストンに形成される回り止め部
およびケーシングに形成される凹状部は、いずれも加工
しやすく工数の低減、ひいては製品コストの低減を図る
ことができる。
【0053】さらに、前記回り止め部は、ピストンの係
合部の外面から僅かに突出した程度のもので十分ピスト
ンの回り止めの機能を果たすことが可能であり、しかも
ピストンの凸曲面とケーシングの凹曲面とで囲まれた間
の部分に形成される前記潤滑空間の分だけ、従来のピス
トンの係合部に比べて結果的に削減されることとなり、
ピストン重量の軽量化を図ることができる。したがっ
て、ピストンの高速往復運動に対する負担を軽減するこ
とが可能となる。
【0054】また、ケーシングの凹曲面がケーシングの
内周面に沿って全周にわたって形成される円筒面の全部
または一部をなすように構成すると、一回で全ピストン
に対する凹曲面の加工を行うことも可能となり、より一
層の加工工数の低減を図ることができる。
【0055】また、ピストンの回り止め部の両当接部の
間の距離をピストンヘッドの直径の0.9倍以上に設定
すると、実用域におけるあらゆる潤滑状態を想定した範
囲内において、その摩擦係数を最大に考慮したとして
も、ピストンの回り止め部がケーシングの内周面に形成
された凹状部に噛み込むような事態を確実に回避するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る容量可変斜板式コン
プレッサの概略断面図である。
【図2】 (A)は、図1に示されるピストンの正面
図、(B)は、同じく左側面図である。
【図3】 ピストンの回り止め構造を説明する図であ
る。
【図4】 従来の斜板式コンプレッサのピストンをその
軸方向後方から見た図である。
【図5】 従来の斜板式コンプレッサのピストンをその
軸方向後方から見た図である。
【符号の説明】
12…ケーシング、 13…シリンダ室、14…クラン
ク室、 19…駆動軸、23…ピストン、23a …ピス
トンヘッド、23b …係合部、23c ,23d …球面凹
部、25…斜板、 71,72…シュー、82…
回り止め部、 82a …円弧凸面(凸曲面)、82b …
当接部、83…凹状部、 83a …円弧凹面(凹曲
面)、85…油潤滑空間、L1 ,L2 …距離、 R1 ,
R2 ,r…曲率半径。Rp …ピストン半径。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−346844(JP,A) 特開 平6−66253(JP,A) 特開 平7−189898(JP,A) 実開 昭63−93480(JP,U) 実開 平6−25573(JP,U) 実開 昭62−133973(JP,U) 実開 昭59−17358(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/32 F04B 27/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(12)に回転可能に軸架された
    駆動軸(19)と、ケーシング(12)のクランク室(14)に設け
    られ前記駆動軸(19)に連結された斜板(25)と、ケーシン
    グ(12)内に形成される複数のシリンダ室(13)と、斜板(2
    5)の回転により当該斜板(25)の表裏両面に接触して配置
    されるシュー(71,72) を介してシリンダ室(13)の内部を
    軸線方向に往復動される複数のピストン(23)とを有する
    斜板式コンプレッサにおいて、 ピストン(23)は、シリンダ室(13)内を往復動するピスト
    ンヘッド(23a) と、シュー(71,72) を介して斜板(25)と
    係合する係合部(23b) とからなり、 当該ピストン(23)の係合部(23b) のケーシング(12)に対
    向する外面に、ピストンヘッド半径(Rp)よりも大きい曲
    率半径(R1)を有する凸曲面(82a) が形成された回り止め
    部(82)を設けると共に、当該凸曲面(82a) の周方向両端
    に所定の曲率半径(r) を有する当接部(82b) を形成し、 ピストン(23)の回り止め部(82)に対向するケーシング(1
    2)の内周面に、ピストンヘッド半径(Rp)よりも大きく且
    つ回り止め部(82)の凸曲面(82a) の曲率半径(R1)よりも
    小さい内側曲率半径(R2)を有する凹曲面(83a) が形成さ
    れた凹状部(83)を、ピストン(23)の回り止め部(82)の両
    当接部(82b) から所定距離(L1)だけ離間させて設けたこ
    とを特徴とする斜板式コンプレッサ。
  2. 【請求項2】 ピストン(23)の回り止め部(82)に対向し
    て形成されるケーシング(12)の凹状部(83)の凹曲面(83
    a) は、ケーシング(12)の内周面に沿って全周にわたっ
    て形成される円筒内面の全部または一部をなす請求項1
    記載の斜板式コンプレッサ。
  3. 【請求項3】 ピストン(23)の回り止め部(82)の両当接
    部(82b) の間の距離(L2)はピストンヘッド(23a) の直径
    (Dp)の0.9倍以上である請求項1または2記載の斜板
    式コンプレッサのピストン回り止め構造。
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