JP3284339B2 - 光部品組立治具 - Google Patents

光部品組立治具

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JP3284339B2 JP31086497A JP31086497A JP3284339B2 JP 3284339 B2 JP3284339 B2 JP 3284339B2 JP 31086497 A JP31086497 A JP 31086497A JP 31086497 A JP31086497 A JP 31086497A JP 3284339 B2 JP3284339 B2 JP 3284339B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバをV溝
基盤上へ接着・固定する際に、複数の光ファイバを各V
溝へ押え付ける光部品組立治具に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、光部品である光ファイバをV溝を
上面に複数形成した基盤へ接着して固定する前に、複数
の光ファイバを各V溝へ押え付けるための各種の光部品
組立治具がある。
【0003】従来技術1の光部品組立治具は、図11に
示すように、上面に複数のV溝91を形成した基盤93
と、この基盤93のV溝91に光ファイバ95を押え付
ける一枚の押板97とを有している。この光部品組立治
具では、一枚の押板97によって、多芯の光ファイバ9
5を同時に押え付けている。
【0004】従来技術2の光部品組立治具は、図12お
よび図13に示すように、上面に複数のV溝91を形成
した基盤93と、この基盤93のV溝91に光ファイバ
95のそれぞれを押え付ける押付具101とを有してい
る。押付具101は複数のマイクロバネ103と、これ
らのマイクロバネ103を保持した保持部材105とを
有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術1の光部品組立治具では、押板97の反り99や、光
ファイバ95を押える側である押板97の表面状態によ
り、うまく押え付けられなく、光ファイバ95(図11
においては光ファイバ95aで示す)が浮いてしまうと
いう問題がある。
【0006】また、各光ファイバ95を一本づつ押える
ため、光ファイバ95の芯数に比例して工数がかかって
しまうという問題がある。
【0007】さらに、従来技術2の光部品組立治具で
は、各光ファイバ95を押え付ける場合、押圧によって
は光ファイバが破損したり、過圧力によるファイバのマ
イクロベンドによる光学特性の悪化がある。
【0008】また、各光ファイバ95を一括で押える場
合、マイクロバネや他機構の設計が必要である。
【0009】それ故に、本発明の課題は、確実に光ファ
イバをV溝へ押し付けることができる光部品組立治具を
提供することにある。
【0010】また、本発明の他の課題は、押圧力一定で
あり、光ファイバの破損がない光部品組立治具を提供す
ることにある。
【0011】また、本発明の他の課題は、特殊部品を使
用せずに簡略化された治具を用いて押し付けができる光
部品組立治具を提供することにある。
【0012】さらに、本発明の他の課題は、多芯の光フ
ァイバを一括して押え付けることができ、工数を削減す
ることができる光部品組立治具を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基盤の
上面に複数の溝が形成されており、該溝のそれぞれに複
数の光ファイバを固定する際に、前記光ファイバを前記
溝へ押え付ける光部品組立治具において、前記基盤の上
面に対して垂直な方向へ立設しているベース板部を有す
るベースユニットと、該ベースユニットに取り付けられ
ている可動ユニットと、該可動ユニットの下方にかつ前
記溝に対向する位置で前記べース板部に取り付けられて
いるガイドユニットと、前記可動ユニットを上下へ移動
可能に操作する操作手段とを含み、前記可動ユニット
は、前記垂直な方向で上下へ移動可能な可動部と、該可
動部に上端部が保持されかつ中間部で前記光ファイバを
前記溝に位置した状態の前記光ファイバを前記溝へ押え
付ける方向で前記光ファイバに座屈荷重をかける複数の
線状部材とを有し、前記ガイドユニットは、前記線状部
材の下端部のそれぞれを挿通しかつ前記線状部材の下端
面を前記光ファイバのそれぞれに当接する挿通手段を有
していることを特徴とする光部品組立治具が得られる。
【0014】
【作用】本発明による光部品組立治具は、溝に光ファイ
バを固定する際に、光ファイバを溝へ押え付ける。溝上
に光ファイバを接着・固定する場合、基盤をセットし
て、溝へセットする。次に、光ファイバを各溝上へ乗
せ、治具の線状部材を座屈させると同時に、各光ファイ
バを溝上へ押さえ付ける。さらに、溝には接着剤によっ
て光ファイバを塗布し、接着・硬化させる。また、可動
部に圧電素子を使用することにより、治具の小形化自動
化が可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】図1乃至図3は、本発明の光部品
組立治具の一実施の形態を示している。図1乃至図3を
参照して、光部品組立治具は、複数の光ファイバ1を基
盤3の上面に形成されている複数のV形状の溝5に一対
一に固定する際に、光ファイバ1を溝5へ押え付けるた
めに用いる。複数の溝5は互いに平行に位置している。
【0016】この光部品組立治具は、基盤3の上面に対
して垂直な方向へ立設しているべースユニット7と、べ
ースユニット7に取り付けられている可動ユニット
(8,9)と、可動ユニット(8,9)の下方にかつ溝
5に対向する位置でべースユニット7に取り付けられて
いるガイドユニット11と、可動ユニット(8,9)を
上下へ移動可能に操作する操作手段(17,19)とを
含む。
【0017】可動ユニット(8,9)は、垂直な方向で
上下へ移動可能な可動部9と、可動部9に上端部が保持
されかつ中間部で光ファイバ1を溝5に位置させ光ファ
イバ1を溝5へ押え付ける方向で光ファイバ1に荷重を
かける複数の線状部材8とを有している。なお、この実
施の形態では、線状部材8は光ファイバ1と同様な光フ
ァイバを採用している。
【0018】ガイドユニット11は、図4にも示すよう
に、線状部材8の下端部のそれぞれを挿通しかつ線状部
材8の下端面を光ファイバ1のそれぞれに当接する挿通
手段13を有している。挿通手段13は溝5のそれぞれ
に管口が対向しているガラス管のような複数の管状部材
を用いている。ベースユニット7は、可動部9の下方へ
の移動を規制するストッパ部15を有している。
【0019】操作手段(17,19)は、可動部9aの
上側でベースユニット7に含む受板部17と、受板部1
7に螺合されかつ可動部9を上下に可動するよう接続し
た調整ネジ25とを有している。受板部17には、調整
ネジ25を回動可能に挿通したネジ孔17aが形成され
ている。
【0020】ベースユニット7は、上記受板部17と、
可動部9の一面に対向するベース面7aをもつベース板
部19と、可動部9をベース面7aに沿って上下に移動
可能に保持した可動ガイド部20と、ガイドユニット1
1を保持したガイドユニット固定部21と、ベース板部
19を支持した支持部23とを有している。
【0021】可動ガイド部20は平面略コ字状に形成さ
れており、可動部9をベース面7aに挟み込むようにし
てベース板19の縦方向の両側に形成されている凹部1
9aに嵌め込まれている。ガイドユニット固定部21は
平面略コ字状に形成されており、ベース板部19の縦方
向の下側に形成されている切欠き部19bに嵌め込まれ
ている。支持部23は側面略L字状に形成されている。
【0022】次に、ピッチ0.25mmのV形状の溝5
上に、図2に示した4芯(4本)の光ファイバ1を接着
・固定する操作を説明する。
【0023】基盤3をテーブル(図1に示すテーブル3
1)上へセットする。光部品組立治具をテーブル31上
にへセットする。この際、支持部23の脚部23a(図
1に示す)をテーブル31上に設置し、ガイドユニット
11を基盤3の上面に対向させ、さらに、溝5上にガイ
ドユニット11の挿通手段13の管口がそれぞれ対向し
て位置させる。
【0024】次に、光ファイバ1を各溝5上へ乗せる。
この状態では、図5に示すように、線状部材8が直線状
にのびている。そして、調整ネジ25を一方向へ回転す
ると、可動部9がストッパ部15にまで降下する。この
とき、線状部材8は、図5に示したように、押込み量δ
分が座屈して座屈荷重Pを得る。図6は座屈荷重Pと押
込み量δとの関係を示している。
【0025】P=4π´E(ヤング率)I(断面二次モ
ーメント)/l´(両端固定)したがって、光ファイバ
1を座屈させ荷重を加えるため、図7に示すように、各
光ファイバ1を溝5上へ押さえ付けることができる。そ
の後、各光ファイバ1と溝5とに接着剤を塗布し、接着
・硬化(UVなど)させて固定する。
【0026】図8は、光部品組立治具の他の実施の形態
を示している。図9は、図8に光部品組立治具の他の実
施の形態として採用した積層型の圧電素子を示してい
る。
【0027】図8乃至図10に示す光部品組立治具にお
いては、操作手段として、可動部9の上側でベース板部
19に設けた受板部17と、受板部17および可動部9
間に設けた圧電素子41とを有している。
【0028】圧電素子41は、電圧を付加すると電界方
向にのびる圧電効果を利用したもので、に図10にも示
すように、可動部9と受板部17へ接着剤などで固定さ
れており、スイッチ45を投入することによって、一定
電圧が圧電素子41にかかり、受板部17を支点として
下方へ延びる(図10のδ)ことによて、可動部9を下
方へ移動させ、線状部材8を座屈させる。この状態が圧
電付加後の状態である。また、スイッチ45を切ること
により圧電素子41は、初期状態へもどるため、可動部
9及び線状部材8も初期状態へ戻る。
【0029】圧電素子41は直流電源43とスイッチ4
5とによって操作される。圧電素子41を可動部9に使
用することにより、治具の小形化自動化が可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明の光部品組立治具によれば、市販
されているガラス管のような挿通手段と光ファイバとを
利用することによって、マイクロバネ等の特殊部品の設
計が不要であり治具を簡易化できる。
【0031】また、光ファイバの座屈荷重を利用して光
ファイバを溝へ押えつける構造により、所定の荷重で光
ファイバを押さえるため、必要以上に光ファイバを痛め
たり破壊することがなく、多芯の光ファイバを一括して
溝へ確実に押さえることができるため、工数の削減がで
きるとともに組立精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光部品組立治具の一実施の形態を示す
側面図である。
【図2】図1に示した光部品組立治具の分解斜視図であ
る。
【図3】図2に示した光部品組立治具を組立てた状態を
示す斜視図である。
【図4】図2に示した光部品組立治具のガイドユニット
を示す斜視図である。
【図5】図1に示した線状部材の座屈荷重を説明するた
めの説明図である。
【図6】図5の座屈加重と押込み量との関係を示すグラ
フである。
【図7】本発明の光部品組立治具による光ファイバの押
え付け状態を示す一部の正面図である。
【図8】本発明の光部品組立治具の他の実施の形態とし
て圧電素子を採用した例を示す側面図である。
【図9】図8に示した圧電素子を示す斜視図である。
【図10】図8に示した圧電素子の作用を説明した説明
図である。
【図11】従来技術1の光部品組立治具の概略構成を示
す断面図である。
【図12】従来技術2の光部品組立治具の概略構成を示
す側面図である。
【図13】図12のXI−XI線断面図である。
【符号の説明】
1,95 光ファイバ 3,93 基盤 5 溝 7 べースユニット 8 線状部材 9 可動部 11 ガイドユニット 17 受板部 20 可動ガイド部 21 ガイドユニット固定部 25 調整ネジ 41 圧電素子 91 V溝 97 押板 103 マイクロバネ

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基盤の上面に複数の溝が形成されてお
    り、該溝のそれぞれに複数の光ファイバを固定する際
    に、前記光ファイバを前記溝へ押え付ける光部品組立治
    具において、 前記基盤の上面に対して垂直な方向へ立設しているベー
    ス板部を有するベースユニットと、該ベースユニットに
    取り付けられている可動ユニットと、該可動ユニットの
    下方にかつ前記溝に対向する位置で前記べース板部に取
    り付けられているガイドユニットと、前記可動ユニット
    を上下へ移動可能に操作する操作手段とを含み、 前記可動ユニットは、前記垂直な方向で上下へ移動可能
    な可動部と、該可動部に上端部が保持されかつ中間部で
    前記光ファイバを前記溝に位置した状態の前記光ファイ
    バを前記溝へ押え付ける方向で前記光ファイバに座屈荷
    重をかける複数の線状部材とを有し、 前記ガイドユニットは、前記線状部材の下端部のそれぞ
    れを挿通しかつ前記線状部材の下端面を前記光ファイバ
    のそれぞれに当接する挿通手段を有していることを特徴
    とする光部品組立治具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光部品組立治具におい
    て、前記線状部材として光ファイバを用いたことを特徴
    とする光部品組立治具。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光部品組立治具におい
    て、前記ベースユニットは、前記可動部の下方への移動
    を規制するストッパ部を有していることを特徴とする光
    部品組立治具。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光部品組立治具におい
    て、操作手段は、前記可動部の上側で前記ベース板部に
    設けた受板部と、該受板部に螺合されかつ前記可動部を
    前記上下に可動するよう接続した調整ネジとを有してい
    ることを特徴とする光部品組立治具。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の光部品組立治具におい
    て、前記挿通手段は、前記溝のそれぞれに管口が対向し
    ている複数の管状部材であることを特徴とする光部品組
    立治具。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の光部品組立治具におい
    て、前記ベース板部は、前記可動部の一面に対向するベ
    ース面をもち、前記ベースユニットは、前記可動部を前
    記ベース面に沿って上下に移動可能に前記ベース板部に
    保持した可動ガイド部とを有していることを特徴とする
    光部品組立治具。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の光部品組立治具におい
    て、前記ベース板部には、前記ガイドユニットを保持し
    たガイドユニット固定部が取り付けられていることを特
    徴とする光部品組立治具。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の光部品組立治具におい
    て、前記操作手段は、前記可動部の上側で前記ベースユ
    ニットに設けた受板部と、該受板部および前記可動部間
    に設けた圧電素子とを有していることを特徴とする光部
    品組立治具。
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