JP3283915B2 - 合成樹脂製中空成形体用成形装置 - Google Patents
合成樹脂製中空成形体用成形装置Info
- Publication number
- JP3283915B2 JP3283915B2 JP22551392A JP22551392A JP3283915B2 JP 3283915 B2 JP3283915 B2 JP 3283915B2 JP 22551392 A JP22551392 A JP 22551392A JP 22551392 A JP22551392 A JP 22551392A JP 3283915 B2 JP3283915 B2 JP 3283915B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- synthetic resin
- plunger
- cavity
- molding
- overflow
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/1703—Introducing an auxiliary fluid into the mould
- B29C45/1704—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
- B29C45/1711—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles and removing excess material from the mould cavity by the introduced fluid, e.g. to an overflow cavity
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂製中空成形体用
成形装置、特に、成形用キャビティ、その成形用キャビ
ティに連通するゲートおよび成形用キャビティに流出路
を介して連通するオーバフロー室を有する成形型と、ゲ
ートを通じて成形用キャビティに射出された溶融合成樹
脂に空洞部を形成すべく、その溶融合成樹脂内にガスを
吹込むガス吹込み機構とを備えた成形装置の改良に関す
る。
成形装置、特に、成形用キャビティ、その成形用キャビ
ティに連通するゲートおよび成形用キャビティに流出路
を介して連通するオーバフロー室を有する成形型と、ゲ
ートを通じて成形用キャビティに射出された溶融合成樹
脂に空洞部を形成すべく、その溶融合成樹脂内にガスを
吹込むガス吹込み機構とを備えた成形装置の改良に関す
る。
【０００２】ここで中空成形体には、全体に亘って空洞
部が存するシェル状成形体の外に、一部に空洞部を有す
る成形体も包含される。
部が存するシェル状成形体の外に、一部に空洞部を有す
る成形体も包含される。
【０００３】
【従来の技術】従来、この種成形装置としては、オーバ
フロー室への流出路を常時開放状態にしたものが知られ
ている（例えば、特開平２−２１５５１６号公報参
照）。
フロー室への流出路を常時開放状態にしたものが知られ
ている（例えば、特開平２−２１５５１６号公報参
照）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来装置
によると、キャビティに溶融合成樹脂を射出した際に、
その樹脂が流出路を通じてオーバフロー室へ流出するこ
とがあり、このような事態が発生すると、溶融合成樹脂
に射出圧が十分に作用しないため、中空成形体の表面性
が悪化し、またキャビティにおける樹脂量不足から中空
成形体にガスの吹抜けによる孔があいたり、肉厚の不均
一化を招く、といった問題を生じる。
によると、キャビティに溶融合成樹脂を射出した際に、
その樹脂が流出路を通じてオーバフロー室へ流出するこ
とがあり、このような事態が発生すると、溶融合成樹脂
に射出圧が十分に作用しないため、中空成形体の表面性
が悪化し、またキャビティにおける樹脂量不足から中空
成形体にガスの吹抜けによる孔があいたり、肉厚の不均
一化を招く、といった問題を生じる。
【０００５】本発明は前記に鑑み、キャビティへの溶融
合成樹脂の射出時にはその樹脂のオーバフロー室への流
出を阻止して中空成形体の品質を向上させることがで
き、一方、ガス吹込み機構の作動中は過剰の溶融合成樹
脂のオーバフロー室への流出を助勢して中空成形加工を
スムーズに、且つ短時間で行うことができるようにした
前記成形装置を提供することを目的とする。
合成樹脂の射出時にはその樹脂のオーバフロー室への流
出を阻止して中空成形体の品質を向上させることがで
き、一方、ガス吹込み機構の作動中は過剰の溶融合成樹
脂のオーバフロー室への流出を助勢して中空成形加工を
スムーズに、且つ短時間で行うことができるようにした
前記成形装置を提供することを目的とする。
【０００６】また本発明は、中空成形体の肉厚を容易に
調節することができるようにした前記成形装置を提供す
ることを目的とする。
調節することができるようにした前記成形装置を提供す
ることを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、成形用キャビ
ティ、その成形用キャビティに連通するゲートおよび前
記成形用キャビティに流出路を介して連通するオーバフ
ロー室を有する成形型と、前記ゲートを通じて前記成形
用キャビティに射出された溶融合成樹脂に空洞部を形成
すべく、その溶融合成樹脂内にガスを吹込むガス吹込み
機構とを備えた成形装置において、前記成形用キャビテ
ィに前記溶融合成樹脂が充填されるまでは前記流出路を
閉鎖し、また前記ガス吹込み機構の作動中は前記流出路
を開放すると共に前記オーバフロー室内を減圧するオー
バフロー助勢機構を備えていることを特徴とする。
ティ、その成形用キャビティに連通するゲートおよび前
記成形用キャビティに流出路を介して連通するオーバフ
ロー室を有する成形型と、前記ゲートを通じて前記成形
用キャビティに射出された溶融合成樹脂に空洞部を形成
すべく、その溶融合成樹脂内にガスを吹込むガス吹込み
機構とを備えた成形装置において、前記成形用キャビテ
ィに前記溶融合成樹脂が充填されるまでは前記流出路を
閉鎖し、また前記ガス吹込み機構の作動中は前記流出路
を開放すると共に前記オーバフロー室内を減圧するオー
バフロー助勢機構を備えていることを特徴とする。
【０００８】また前記オーバフロー助勢機構は、前記オ
ーバフロー室に摺動自在に嵌合されたプランジャと、前
記成形用キャビティに前記溶融合成樹脂が充填されるま
では前記オーバフロー室を縮小して前記流出路を閉鎖す
べく前記プランジャを前進させ、また前記ガス吹込み機
構の作動中は前記流出路を開放すると共に前記オーバフ
ロー室を正規の容積まで拡大すべく前記プランジャを後
退させる駆動体と、前記プランジャの後退限を調節する
調節部材とを備えていることを特徴とする。
ーバフロー室に摺動自在に嵌合されたプランジャと、前
記成形用キャビティに前記溶融合成樹脂が充填されるま
では前記オーバフロー室を縮小して前記流出路を閉鎖す
べく前記プランジャを前進させ、また前記ガス吹込み機
構の作動中は前記流出路を開放すると共に前記オーバフ
ロー室を正規の容積まで拡大すべく前記プランジャを後
退させる駆動体と、前記プランジャの後退限を調節する
調節部材とを備えていることを特徴とする。
【０００９】
【実施例】図１において、成形型１は固定型２と可動型
３とよりなり、両型２，３によって、円筒状をなす成形
用キャビティ４、そのキャビティ４の一端に連通するゲ
ート５およびキャビティ４の他端に流出路６を介して連
通する円筒状オーバフロー室７が形成される。ゲート５
は図示しない射出ノズルに連通する。また流出路６の断
面積はキャビティ４の断面積よりも小さくなるように設
定される。ゲート５を通じて成形用キャビティ４に射出
された溶融合成樹脂に空洞部を形成すべく、その溶融合
成樹脂内に高圧ガスを吹込むガス吹込み機構８が可動型
３に設けられている。
３とよりなり、両型２，３によって、円筒状をなす成形
用キャビティ４、そのキャビティ４の一端に連通するゲ
ート５およびキャビティ４の他端に流出路６を介して連
通する円筒状オーバフロー室７が形成される。ゲート５
は図示しない射出ノズルに連通する。また流出路６の断
面積はキャビティ４の断面積よりも小さくなるように設
定される。ゲート５を通じて成形用キャビティ４に射出
された溶融合成樹脂に空洞部を形成すべく、その溶融合
成樹脂内に高圧ガスを吹込むガス吹込み機構８が可動型
３に設けられている。
【００１０】そのガス吹込み機構８は次のように構成さ
れる。可動型３のゲート５近傍にガス用吹込み孔９が形
成され、その吹込み孔９を開閉する第１油圧シリンダ１
０が可動型３に付設される。第１油圧シリンダ１０のシ
リンダ本体１１は、吹込み孔９側より可動型３外部に向
って順次配列された小径孔ａ1 ，中径孔ａ2 および大径
孔ａ3 を有する。その大径孔ａ3 にピストン１２が摺動
自在に嵌合され、そのピストン１２により大径孔ａ3 内
は中径孔ａ2 側の第１油圧室１３とそれと反対側の第２
油圧室１４とに区画される。また小径孔ａ1 にピストン
１２と一体のピストンロッド１５が摺動自在に嵌合さ
れ、そのピストンロッド１５によって小径孔ａ1 内に、
吹込み孔９に連通するガス用流通室１６が形成される。
ピストンロッド１５先端に、それよりも小径のロッド状
弁体１７が一体に設けられ、その弁体１７は吹込み孔９
に挿脱される。中径孔ａ2 および大径孔ａ3 間の段部ｂ
は、ピストン１２のストッパとして機能し、ピストン１
２が段部ｂに衝合した状態では弁体１７が前進限に在っ
て吹込み孔９に挿入されるため、その吹込み孔９が閉鎖
される。
れる。可動型３のゲート５近傍にガス用吹込み孔９が形
成され、その吹込み孔９を開閉する第１油圧シリンダ１
０が可動型３に付設される。第１油圧シリンダ１０のシ
リンダ本体１１は、吹込み孔９側より可動型３外部に向
って順次配列された小径孔ａ1 ，中径孔ａ2 および大径
孔ａ3 を有する。その大径孔ａ3 にピストン１２が摺動
自在に嵌合され、そのピストン１２により大径孔ａ3 内
は中径孔ａ2 側の第１油圧室１３とそれと反対側の第２
油圧室１４とに区画される。また小径孔ａ1 にピストン
１２と一体のピストンロッド１５が摺動自在に嵌合さ
れ、そのピストンロッド１５によって小径孔ａ1 内に、
吹込み孔９に連通するガス用流通室１６が形成される。
ピストンロッド１５先端に、それよりも小径のロッド状
弁体１７が一体に設けられ、その弁体１７は吹込み孔９
に挿脱される。中径孔ａ2 および大径孔ａ3 間の段部ｂ
は、ピストン１２のストッパとして機能し、ピストン１
２が段部ｂに衝合した状態では弁体１７が前進限に在っ
て吹込み孔９に挿入されるため、その吹込み孔９が閉鎖
される。
【００１１】第１，第２油圧室１３，１４は油路１８，
１９を介して切換弁２０の第１，第２ポートにそれぞれ
接続され、その切換弁２０の圧力ポートは作動源として
の油圧源２１に、また戻りポートは油タンク２２にそれ
ぞれ接続される。流通室１６は遮断弁２３を持つガス路
２４を介して窒素ガス等の高圧ガス供給源２５に接続さ
れる。
１９を介して切換弁２０の第１，第２ポートにそれぞれ
接続され、その切換弁２０の圧力ポートは作動源として
の油圧源２１に、また戻りポートは油タンク２２にそれ
ぞれ接続される。流通室１６は遮断弁２３を持つガス路
２４を介して窒素ガス等の高圧ガス供給源２５に接続さ
れる。
【００１２】さらに、可動型３に、流出路６を開閉する
と共にオーバフロー室７内を減圧するオーバフロー助勢
機構２６が設けられている。そのオーバフロー助勢機構
２６は次のように構成される。
と共にオーバフロー室７内を減圧するオーバフロー助勢
機構２６が設けられている。そのオーバフロー助勢機構
２６は次のように構成される。
【００１３】オーバフロー室７の外側方において、可動
型３は、固定型２に食込むように突出する突出部２７を
有し、その突出部２７に、オーバフロー室７に連通し、
且つそれと同径のガイド孔２８と、そのガイド孔２８に
連通し、且つそれよりも大径の作動空間２９とがオーバ
フロー室７と同軸上に形成される。プランジャ３０は小
径部３１とそれと一体の大径部３２とを有し、小径部３
１はガイド孔２８およびオーバフロー室７に摺動自在に
嵌合され、また大径部３２は作動空間２９内に配設され
る。
型３は、固定型２に食込むように突出する突出部２７を
有し、その突出部２７に、オーバフロー室７に連通し、
且つそれと同径のガイド孔２８と、そのガイド孔２８に
連通し、且つそれよりも大径の作動空間２９とがオーバ
フロー室７と同軸上に形成される。プランジャ３０は小
径部３１とそれと一体の大径部３２とを有し、小径部３
１はガイド孔２８およびオーバフロー室７に摺動自在に
嵌合され、また大径部３２は作動空間２９内に配設され
る。
【００１４】突出部２７に、駆動体としての第２油圧シ
リンダ３３がプランジャ３０と同軸上に配設される。第
２油圧シリンダ３３のシリンダ本体３４は、プランジャ
３０側より可動型３外部に向って順次配列された小径孔
ｃ1 、中径孔ｃ2 および大径孔ｃ3 を有する。その大径
孔ｃ3 にピストン３５が摺動自在に嵌合され、そのピス
トン３５により大径孔ｃ3 内は中径孔ｃ2 側の第１油圧
室３６とそれと反対側の第２油圧室３７とに区画され
る。また小径孔ｃ1 にピストン３５と一体のピストンロ
ッド３８が摺動自在に嵌合され、そのピストンロッド３
８はプランジャ３０の大径部３２に連結される。中径孔
ｃ2 および大径孔ｃ3 間の段部ｄは、ピストン３５のス
トッパとして機能し、ピストン３５が段部ｄに衝合した
状態ではプランジャ３０が前進限に在ってそのプランジ
ャ３０により流出路６が閉鎖される。プランジャ３０は
熱伝導性の低い材料、例えばステンレス材より構成さ
れ、その大径部３２に温度調節機能を持つ加熱部材３９
が備えられている。これによりプランジャ３０に接触す
る溶融合成樹脂の固化を防止することができる。第２油
圧室３７の端壁にプランジャ３０の後退限を調節する調
節部材４０が付設され、その調節部材４０は、端壁に螺
合されて先端部をピストン３５に対向させたボルト４１
1 と、そのボルト４１1 に螺合されたロックナット４１
2 とを有する。突出部２７に作動空間２９内を大気に連
通する通気孔４２が形成される。
リンダ３３がプランジャ３０と同軸上に配設される。第
２油圧シリンダ３３のシリンダ本体３４は、プランジャ
３０側より可動型３外部に向って順次配列された小径孔
ｃ1 、中径孔ｃ2 および大径孔ｃ3 を有する。その大径
孔ｃ3 にピストン３５が摺動自在に嵌合され、そのピス
トン３５により大径孔ｃ3 内は中径孔ｃ2 側の第１油圧
室３６とそれと反対側の第２油圧室３７とに区画され
る。また小径孔ｃ1 にピストン３５と一体のピストンロ
ッド３８が摺動自在に嵌合され、そのピストンロッド３
８はプランジャ３０の大径部３２に連結される。中径孔
ｃ2 および大径孔ｃ3 間の段部ｄは、ピストン３５のス
トッパとして機能し、ピストン３５が段部ｄに衝合した
状態ではプランジャ３０が前進限に在ってそのプランジ
ャ３０により流出路６が閉鎖される。プランジャ３０は
熱伝導性の低い材料、例えばステンレス材より構成さ
れ、その大径部３２に温度調節機能を持つ加熱部材３９
が備えられている。これによりプランジャ３０に接触す
る溶融合成樹脂の固化を防止することができる。第２油
圧室３７の端壁にプランジャ３０の後退限を調節する調
節部材４０が付設され、その調節部材４０は、端壁に螺
合されて先端部をピストン３５に対向させたボルト４１
1 と、そのボルト４１1 に螺合されたロックナット４１
2 とを有する。突出部２７に作動空間２９内を大気に連
通する通気孔４２が形成される。
【００１５】第１油圧室３６は、油路４３を介してガス
吹込み機構８の第１油圧室１３側の油路１８に接続され
る。また第２油圧室３７は、油路４４を介してガス吹込
み機構８の第２油圧室１４側の油路１９に接続される。
吹込み機構８の第１油圧室１３側の油路１８に接続され
る。また第２油圧室３７は、油路４４を介してガス吹込
み機構８の第２油圧室１４側の油路１９に接続される。
【００１６】次に、全体に亘って空洞部を有する中空成
形体の成形作業について説明する。 （ａ） 図１に示すように、成形型１を閉じた状態で
は、切換え弁２０が第１切換位置Ｅに保持されているの
で、第１，第２油圧シリンダ１０，３３の第１油圧室１
３，３６が油圧源２１に、また両第２油圧室１４，３７
が油タンク２２にそれぞれ接続されている。これにより
第１油圧シリンダ１０側においては、ピストン１２を介
して弁体１７が後退限に位置するので、吹込み孔９が開
放され、また第２油圧シリンダ３３側においては、ピス
トン３５を介してプランジャ３０が後退限に位置するの
で、流出路６が開放されると共にオーバフロー室７が正
規の容積に保持されている。 （ｂ） 図２に示すように、切換弁２０を第２切換位置
Ｆに保持して第１，第２油圧シリンダ１０，３３の第１
油圧室１３，３６を油タンク２２に、また第２油圧室１
４，３７を油圧源２１にそれぞれ接続し、各ピストン１
２，３５を介し弁体１７を前進限に位置させて吹込み孔
９を閉鎖し、またプランジャ３０を前進限に位置させて
流出路６を閉鎖する。このときオーバフロー室７はその
容積が最も縮小された状態になる。 （ｃ） 遮断弁２３を開放し、高圧ガス供給源２５を作
動して高圧ガスを流通室１６に導入する。 （ｄ） 射出ノズルよりゲート５を通じてキャビティ４
に溶融合成樹脂Ｒを射出して充填する。この場合、キャ
ビティ４に溶融合成樹脂Ｒが充填されるまでは流出路６
が閉鎖されているので、溶融合成樹脂Ｒに射出圧が十分
に作用してその溶融合成樹脂Ｒのキャビティ４内面との
接触面側が平滑化される。その接触面側は、成形型１に
より冷却されて流動しにくくなり、結果的に中空成形体
のスキン層を形成する。 （ｅ） 図３に示すように、切換弁２０を第１切換位置
Ｅに切換えて第１，第２油圧シリンダ１０，３３の第１
油圧室１３，３６を油圧源２１に、また第２油圧室１
４，３７を油タンク２２にそれぞれ接続し、各ピストン
１２，３５を介し弁体１７を後退限に位置させて吹込み
孔９を開放し、またプランジャ３０を後退限に位置させ
て流出路６を開放すると共にオーバフロー室７を正規の
容積に保持する。同時に溶融合成樹脂Ｒ内に吹込み孔９
を通じて高圧ガスが吹込まれ、これにより溶融合成樹脂
Ｒ内に空洞部ｖが形成されると共に過剰の溶融合成樹脂
が流出路６を通じオーバフロー室７に流出して中空成形
体Ｍが成形される。
形体の成形作業について説明する。 （ａ） 図１に示すように、成形型１を閉じた状態で
は、切換え弁２０が第１切換位置Ｅに保持されているの
で、第１，第２油圧シリンダ１０，３３の第１油圧室１
３，３６が油圧源２１に、また両第２油圧室１４，３７
が油タンク２２にそれぞれ接続されている。これにより
第１油圧シリンダ１０側においては、ピストン１２を介
して弁体１７が後退限に位置するので、吹込み孔９が開
放され、また第２油圧シリンダ３３側においては、ピス
トン３５を介してプランジャ３０が後退限に位置するの
で、流出路６が開放されると共にオーバフロー室７が正
規の容積に保持されている。 （ｂ） 図２に示すように、切換弁２０を第２切換位置
Ｆに保持して第１，第２油圧シリンダ１０，３３の第１
油圧室１３，３６を油タンク２２に、また第２油圧室１
４，３７を油圧源２１にそれぞれ接続し、各ピストン１
２，３５を介し弁体１７を前進限に位置させて吹込み孔
９を閉鎖し、またプランジャ３０を前進限に位置させて
流出路６を閉鎖する。このときオーバフロー室７はその
容積が最も縮小された状態になる。 （ｃ） 遮断弁２３を開放し、高圧ガス供給源２５を作
動して高圧ガスを流通室１６に導入する。 （ｄ） 射出ノズルよりゲート５を通じてキャビティ４
に溶融合成樹脂Ｒを射出して充填する。この場合、キャ
ビティ４に溶融合成樹脂Ｒが充填されるまでは流出路６
が閉鎖されているので、溶融合成樹脂Ｒに射出圧が十分
に作用してその溶融合成樹脂Ｒのキャビティ４内面との
接触面側が平滑化される。その接触面側は、成形型１に
より冷却されて流動しにくくなり、結果的に中空成形体
のスキン層を形成する。 （ｅ） 図３に示すように、切換弁２０を第１切換位置
Ｅに切換えて第１，第２油圧シリンダ１０，３３の第１
油圧室１３，３６を油圧源２１に、また第２油圧室１
４，３７を油タンク２２にそれぞれ接続し、各ピストン
１２，３５を介し弁体１７を後退限に位置させて吹込み
孔９を開放し、またプランジャ３０を後退限に位置させ
て流出路６を開放すると共にオーバフロー室７を正規の
容積に保持する。同時に溶融合成樹脂Ｒ内に吹込み孔９
を通じて高圧ガスが吹込まれ、これにより溶融合成樹脂
Ｒ内に空洞部ｖが形成されると共に過剰の溶融合成樹脂
が流出路６を通じオーバフロー室７に流出して中空成形
体Ｍが成形される。
【００１７】溶融合成樹脂Ｒにおいて、オーバフロー室
７に流出する過剰分は、キャビティ４内面との接触面側
が成形型１により冷却されて流動しにくくなっているこ
とから、内側に存する樹脂であり、したがって前記流出
によって中空成形体Ｍの表面が荒されることはない。ま
た中空成形体Ｍの空洞部ｖ内には高いガス圧が均等に作
用しているので、その肉厚の均一化が図られてひけの発
生が回避される。さらに、プランジャ３０の後退に伴い
オーバフロー室７内が減圧されるので、過剰の溶融合成
樹脂のオーバフロー室７への流出が助勢され、これによ
り中空成形加工がスムーズに、且つ短時間で行われる。
このようにして、表面性が良好で、肉厚の均一な中空成
形体Ｍを能率良く製造することができる。
７に流出する過剰分は、キャビティ４内面との接触面側
が成形型１により冷却されて流動しにくくなっているこ
とから、内側に存する樹脂であり、したがって前記流出
によって中空成形体Ｍの表面が荒されることはない。ま
た中空成形体Ｍの空洞部ｖ内には高いガス圧が均等に作
用しているので、その肉厚の均一化が図られてひけの発
生が回避される。さらに、プランジャ３０の後退に伴い
オーバフロー室７内が減圧されるので、過剰の溶融合成
樹脂のオーバフロー室７への流出が助勢され、これによ
り中空成形加工がスムーズに、且つ短時間で行われる。
このようにして、表面性が良好で、肉厚の均一な中空成
形体Ｍを能率良く製造することができる。
【００１８】またガス吹込み機構８とオーバフロー助勢
機構２６とを共通１個の油圧源２１により作動させるよ
うにすると、両機構８，２６の作動タイミングをとり易
くし、また装置のコンパクト化を図ることができる。た
だし、両機構８，２６の作動を別々の作動源により行っ
てもよい。
機構２６とを共通１個の油圧源２１により作動させるよ
うにすると、両機構８，２６の作動タイミングをとり易
くし、また装置のコンパクト化を図ることができる。た
だし、両機構８，２６の作動を別々の作動源により行っ
てもよい。
【００１９】中空成形体Ｍの肉厚を調節する場合には、
調節部材４０におけるボルト４１1の第２油圧室３７へ
の突出量を加減してプランジャ３０の後退限、したがっ
てオーバフロー室７の容積を調節するもので、例えばオ
ーバフロー室７の容積を所定値よりも減少させれば、そ
の室７に流出する溶融合成樹脂量が減るので、中空成形
体Ｍの肉厚が増加する。
調節部材４０におけるボルト４１1の第２油圧室３７へ
の突出量を加減してプランジャ３０の後退限、したがっ
てオーバフロー室７の容積を調節するもので、例えばオ
ーバフロー室７の容積を所定値よりも減少させれば、そ
の室７に流出する溶融合成樹脂量が減るので、中空成形
体Ｍの肉厚が増加する。
【００２０】図４，図５は、一部に空洞部を有する合成
樹脂製中空成形体としての自動車用リヤバンパ４５を示
す。リヤバンパ４５はその上縁部に、それに沿うワイヤ
ハーネス用挿通孔４６を有し、その挿通孔４６の長さ方
向中間部にワイヤハーネス挿入口４７が設けられ、挿通
孔４６の両端部は左、右のサイドマーカランプ取付孔４
８，４９に連通する。本発明は、このようなリヤバンパ
４５の成形にも適用され、このリヤバンパ４５はワイヤ
ハーネスをコンパクトに収納し得る、といった利点を有
する。
樹脂製中空成形体としての自動車用リヤバンパ４５を示
す。リヤバンパ４５はその上縁部に、それに沿うワイヤ
ハーネス用挿通孔４６を有し、その挿通孔４６の長さ方
向中間部にワイヤハーネス挿入口４７が設けられ、挿通
孔４６の両端部は左、右のサイドマーカランプ取付孔４
８，４９に連通する。本発明は、このようなリヤバンパ
４５の成形にも適用され、このリヤバンパ４５はワイヤ
ハーネスをコンパクトに収納し得る、といった利点を有
する。
【００２１】
【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、前記のよ
うに比較的簡単な手段を採用することによって、良好な
表面性と均一な肉厚を備えた高品質な中空成形体を能率
良く成形し得る成形装置を提供することができる。
うに比較的簡単な手段を採用することによって、良好な
表面性と均一な肉厚を備えた高品質な中空成形体を能率
良く成形し得る成形装置を提供することができる。
【００２２】請求項３記載の発明によれば、前記効果に
加え、中空成形体の肉厚調節を容易に行うことができ
る、といった効果を奏する。
加え、中空成形体の肉厚調節を容易に行うことができ
る、といった効果を奏する。
【図１】可動型および固定型を閉じた状態を示す成形装
置の縦断面図である。
置の縦断面図である。
【図２】キャビティに溶融合成樹脂を充填した状態を示
す成形装置の縦断面図である。
す成形装置の縦断面図である。
【図３】キャビティに充填された溶融合成樹脂にガスを
吹込んだ状態を示す成形装置の縦断面図である。
吹込んだ状態を示す成形装置の縦断面図である。
【図４】自動車用リヤバンパの斜視図である。
【図５】図４の５−５線断面図である。
１ 成形型 ４ キャビティ ５ ゲート ６ 流出路 ７ オーバフロー室 ８ ガス吹込み機構 ２１ 油圧源（作動源） ２６ オーバフロー助勢機構 ３０ プランジャ ３３ 第２油圧シリンダ（駆動体） ３９ 加熱部材 ４０ 調節部材 Ｒ 溶融合成樹脂 ｖ 空洞部
フロントページの続き (72)発明者 田中 広巳 埼玉県狭山市新狭山１丁目10番地１ ホ ンダエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平２−215516（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−111938（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−111926（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B29C 45/00 - 45/84 B29C 33/00 - 33/76
Claims (4)
- 【請求項１】 成形用キャビティ（４）、その成形用キ
ャビティ（４）に連通するゲート（５）および前記成形
用キャビティ（４）に流出路（６）を介して連通するオ
ーバフロー室（７）を有する成形型（１）と、前記ゲー
ト（５）を通じて前記成形用キャビティ（４）に射出さ
れた溶融合成樹脂（Ｒ）に空洞部（ｖ）を形成すべく、
その溶融合成樹脂（Ｒ）内にガスを吹込むガス吹込み機
構（８）とを備えた成形装置において、前記成形用キャ
ビティ（４）に前記溶融合成樹脂（Ｒ）が充填されるま
では前記流出路（６）を閉鎖し、また前記ガス吹込み機
構（８）の作動中は前記流出路（６）を開放すると共に
前記オーバフロー室（７）内を減圧するオーバフロー助
勢機構（２６）を備えていることを特徴とする合成樹脂
製中空成形体用成形装置。 - 【請求項２】 前記ガス吹込み機構（８）と前記オーバ
フロー助勢機構（２６）とを共通１個の作動源（２１）
により作動させるようにした、請求項１記載の合成樹脂
製中空成形体用成形装置。 - 【請求項３】 前記オーバフロー助勢機構（２６）は、
前記オーバフロー室（７）に摺動自在に嵌合されたプラ
ンジャ（３０）と、前記成形用キャビティ（４）に前記
溶融合成樹脂（Ｒ）が充填されるまでは前記オーバフロ
ー室（７）を縮小して前記流出路（６）を閉鎖すべく前
記プランジャ（３０）を前進させ、また前記ガス吹込み
機構（８）の作動中は前記流出路（６）を開放すると共
に前記オーバフロー室（７）を正規の容積まで拡大すべ
く前記プランジャ（３０）を後退させる駆動体（３３）
と、前記プランジャ（３０）の後退限を調節する調節部
材（４０）とを備えている、請求項１または２記載の合
成樹脂製中空成形体用成形装置。 - 【請求項４】 前記プランジャ（３０）は加熱部材（３
９）を備えている、請求項３記載の合成樹脂製中空成形
体用成形装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22551392A JP3283915B2 (ja) | 1992-08-25 | 1992-08-25 | 合成樹脂製中空成形体用成形装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22551392A JP3283915B2 (ja) | 1992-08-25 | 1992-08-25 | 合成樹脂製中空成形体用成形装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0664024A JPH0664024A (ja) | 1994-03-08 |
| JP3283915B2 true JP3283915B2 (ja) | 2002-05-20 |
Family
ID=16830498
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22551392A Expired - Fee Related JP3283915B2 (ja) | 1992-08-25 | 1992-08-25 | 合成樹脂製中空成形体用成形装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3283915B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2179043C (en) * | 1994-04-14 | 1999-07-20 | Kimihiro Kubo | Hollow, resin mechanical part having a shaft integrally formed therewith and an injection molding method for producing the same |
| US5607640A (en) * | 1995-06-21 | 1997-03-04 | Melea Limited | Method for injection molding of plastic article |
| DE19515741C3 (de) * | 1995-05-03 | 2002-10-24 | Melea Ltd | Verfahren und Spritzgießvorrichtung zum Herstellen eines wenigstens bereichsweise hohlen Kunststoffkörpers |
| KR19990008273A (ko) * | 1995-05-03 | 1999-01-25 | 헨드리제임즈와트슨 | 가변체적 스필 공동을 활용하여 사출몰딩하고 물품을 생산하는방법 및 시스템 |
| DE19531709A1 (de) * | 1995-08-30 | 1997-03-06 | Battenfeld Gmbh | Verfahren und Vorrichtung zum Herstellen von Kunststoffgegenständen |
| EP0881051A1 (en) * | 1997-05-27 | 1998-12-02 | Sumitomo Chemical Company, Limited | A method and system for gas injection moulding a hollow article |
| KR20010113253A (ko) * | 2000-06-17 | 2001-12-28 | 김성동 | 성형 몰드 구조 |
-
1992
- 1992-08-25 JP JP22551392A patent/JP3283915B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0664024A (ja) | 1994-03-08 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5612067A (en) | Molding apparatus for producing synthetic resin molded product | |
| US5204050A (en) | Gas assisted injection molding | |
| US5759459A (en) | Method for producing plastic objects | |
| JP3283915B2 (ja) | 合成樹脂製中空成形体用成形装置 | |
| KR100549542B1 (ko) | 동심 핀 부재를 갖는 유체 보조식 밸브-게이트 부싱 | |
| US5759479A (en) | Process of and an apparatus for injection molding hollow-blown plastic bodies | |
| EP0462969B1 (en) | Method and system for making a hollow-shaped body from molten resin by injection molding | |
| JPH0433248B2 (ja) | ||
| JPH06297522A (ja) | ガス射出成形方法およびその金型 | |
| JPH05111926A (ja) | 合成樹脂製中空成形体用成形装置 | |
| US6238203B1 (en) | Injection nozzle for injection molding machines | |
| JP3191276B2 (ja) | ランナーレス金型 | |
| US6042355A (en) | Mold for use in a gas-assisted injection molding system and ejector pin subsystem including a split pin for use therein | |
| JPH10235461A (ja) | 射出成形機と射出成形方法 | |
| US4913644A (en) | System for making a hollow-shaped body from molten resin by injection molding | |
| JP3494500B2 (ja) | 自動車用インストルメントパネルの射出成形方法および射出成形金型 | |
| JPH0698643B2 (ja) | 合成樹脂製成形体用成形装置 | |
| JPH11314148A (ja) | ホットランナ金型装置を用いた金属材料の射出成形方法及びそのためのホットランナ金型装置 | |
| JP3142438B2 (ja) | 厚肉部分を具えたモールディング及びその製造方法 | |
| JP3181749B2 (ja) | ガス射出成形方法およびその金型 | |
| JP3273696B2 (ja) | ガス注入射出成形方法およびその装置 | |
| JP4163318B2 (ja) | 成形装置 | |
| JP2584632Y2 (ja) | 射出成形装置 | |
| JP3318959B2 (ja) | 射出成形用射出ノッズル | |
| JP3300556B2 (ja) | 自動車用バンパーの射出成形方法および射出成形金型 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 6 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080301 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090301 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100301 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |