JP3283197B2 - インクジェットヘッドの駆動装置 - Google Patents

インクジェットヘッドの駆動装置

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JP3283197B2
JP3283197B2 JP31589296A JP31589296A JP3283197B2 JP 3283197 B2 JP3283197 B2 JP 3283197B2 JP 31589296 A JP31589296 A JP 31589296A JP 31589296 A JP31589296 A JP 31589296A JP 3283197 B2 JP3283197 B2 JP 3283197B2
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ink chambers
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機械変換手段
を有するインク室を複数並べて設けたインクジェットヘ
ッドの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のインクジェットヘッドの駆動装
置としては、例えば特開昭63−252750号公報が
知られている。このインクジェットヘッドは、例えば、
図14に示すように、セラミック材からなる基板1の上
に2枚の長方形状の圧電部材2,3を重ねてエポキシ樹
脂接着剤で接着固定している。各圧電部材2,3には、
切削加工により一定の間隔で平行に同じ幅で、同じ深
さ、同じ長さの複数の長溝4,4,…を形成している。
そして、この各長溝4,4,…の側面と底面に電極5,
5,…を無電解ニッケルメッキにより形成し、さらにこ
の電極5,5,…を各長溝4,4,…の後端から上側の
圧電部材3の後部上面まで延出して引出し電極6,6,
…を形成している。また、基板1の上には圧電部材2,
3の後端に並べてPC板7を接着固定している。このP
C板7の上には駆動回路を内蔵したドライブIC8を搭
載するとともにこのドライブIC8に接続した導電パタ
ーン9,9,…を形成している。そして、各導電パター
ン9,9,…と各引出し電極6,6,…をワイヤボンデ
ィングにより導線10,10,…で結合している。
【0003】圧電部材3の上には、セラミック材からな
る天板11をエポキシ樹脂接着剤で接着固定している。
また、各圧電部材2,3の先端に複数のインク吐出口1
2,12,…を設けたノズルプレート13を接着剤で接
着固定している。これにより、各長溝4,4,…は上部
を天板11で覆うわれ、先端をノズルプレート13で塞
がれることになり、それぞれインク室を形成することに
なる。天板11には共通インク室14を形成しており、
各長溝4,4,…で形成したインク室の後端部がこの共
通インク室14に連通している。そして、この共通イン
ク室14はインク供給部(図示せず)に連通している。
【0004】図15は図14の構成のインクジェットヘ
ッドをX−X線に沿って断面したときの部分断面図で、
各長溝4,4,…で形成したインク室15,15,…に
はインクが充填してある。各圧電部材2,3は、例えば
圧電セラミックからなるピエゾ素子であり、それぞれ図
中矢印で示すように板厚方向で互いに対向する方向に分
極している。
【0005】このインクジェットヘッドの駆動は、最初
は図16の(a) に示すように各インク室15a,15
b,15cの電極5を接地状態にしておく。この状態で
図16の(b) に示すようにインク室15bの電極5に+
Vmを所定時間Tm印加する。これによりインク室15
bの両側の側壁には図中矢印で示す分極方向とは直交す
る方向に電界が作用するため、圧電厚みすべり効果によ
り側壁はインク室15bの容積を広げる方向に変形しイ
ンクをさらに充填する。そして所定時間Tmが経過する
と今度は図16の(c) に示すようにインク室15bの電
極5に逆の電圧である−Vsを所定時間Ts印加する。
これによりインク室15bの両側の側壁には図中矢印で
示す分極方向とは直交する方向で(b) とは逆向きの電界
が作用するため、側壁はインク室15bの容積を狭める
方向に変形する。この変形によりインク室15b内の圧
力が急激に上昇し吐出口からインク滴が吐出することに
なる。そして所定時間Tsが経過すると図16の(d) に
示すようにインク室15bの電極5を接地して元の状態
に戻す。このときの駆動電圧を示すと図17に示すよう
になる。
【0006】このようなインクジェットヘッドの駆動に
使用する駆動回路は、図18に示すように、インク室1
5の電極5をPNP形のトランジスタ16を介して+V
m端子に接続するとともにNPN形のトランジスタ17
を介して−Vs端子に接続している。また、インク室1
5の電極5をダイオード18を逆極性に介し、さらにP
NP形のトランジスタ19を介して接地するとともにダ
イオード20を順極性に介し、さらにNPN形のトラン
ジスタ21を介して接地している。なお、トランジスタ
16、17、21のベース、エミッタ間には抵抗22,
23,24がそれぞれ接続している。
【0007】トランジスタ16は、ベースを抵抗25及
びNPN形のトランジスタ26を介して接地し、トラン
ジスタ17は、ベースを抵抗27及びNPN形のトラン
ジスタ28を介して接地し、トランジスタ19は、ベー
スを抵抗29を介して−Vs端子に接続するとともにN
PN形のトランジスタ30を介して+5V端子に接続し
ている。トランジスタ26は、ベース、エミッタ間に抵
抗31を接続するとともにベースを抵抗32を介して信
号入力端子I1 に接続している。トランジスタ28は、
ベース、エミッタ間に抵抗33を接続するとともにベー
スを抵抗34を介して信号入力端子I2 に接続してい
る。トランジスタ30は、ベース、エミッタ間に抵抗3
5を接続するとともにベースを抵抗36を介して信号入
力端子I3に接続している。トランジスタ21は、ベー
スを抵抗37を介して信号入力端子I3 に接続してい
る。入力端子I1 には時間Tmだけハイレベルになるメ
インパルスMPが入力され、入力端子I2 にはメインパ
ルス信号MPの入力が終了するタイミングで時間Tsだ
けハイレベルになるサブパルス信号SPが入力され、入
力端子I3 には時間Tm+Tsだけローレベルとなるグ
ランド信号GPが入力されるようになっている。
【0008】この駆動回路は、非駆動時には、メインパ
ルス信号MP及びサブパルス信号SPがローレベルでグ
ランド信号GPがハイレベルにあり、トランジスタ2
6,16,28,17,30がオフでトランジスタ1
9,21がオンし、電極5は接地レベルになっている。
そして、メインパルス信号MPが入力端子I1 に入力す
ると、トランジスタ26,16がオン動作し電極5に+
Vmが印加される。また、グランド信号GPがローレベ
ルとなり、トランジスタ19,21がオフし、トランジ
スタ30がオンする。この状態で所定時間Tmが経過す
ると、メインパルス信号MPの入力が停止し、代わって
サブパルス信号SPが入力端子I2 に入力する。これに
よりトランジスタ26,16がオフし、トランジスタ2
8,17がオンして電極5に−Vsが印加される。この
状態で所定時間Tsが経過すると、サブパルス信号SP
がローレベルになるとともにグランド信号GPがハイレ
ベルになり、トランジスタ28,17,30がオフにな
りトランジスタ19,21がオンになり電極5が接地端
子に接続するため瞬時に放電して接地レベルになる。
【0009】このような駆動回路が複数のインク室に対
してそれぞれ設けている。ところで、側壁を分極した圧
電部材で構成したインク室を複数並べて設けたインクジ
ェットヘッドでは、ヘッドの構造上隣接するインク室と
は側壁を共有するため隣接するインク室間で同時にイン
クを吐出させることはできない。従って、インク室を奇
数、偶数の2つのグループに分けて交互に吐出する方法
が用いられるが、この場合、インク室間のクロストーク
が問題となるため、例えば、特開平4−176653号
公報では、インク室を2つおきに3つのグループに分け
て順次交互に吐出させる方法を開示している。
【0010】図19はその場合の駆動方法を説明するた
めの図で、インク室1,4,7,…でAグループ、イン
ク室2,5,8,…でBグループ、インク室0,3,
6,…でCグループを構成し、この各グループにタイミ
ングをずらした駆動波形を順次印加する。すなわち、図
20の(a) に示す駆動波形をAグループの各電極に印加
し、図20の(b) に示す駆動波形をBグループの各電極
に印加し、図20の(c)に示す駆動波形をCグループの
各電極に印加する。そして、図19の(a) 〜(d)の動作
を行ってAグループのインク室1,4,7,…からのイ
ンク吐出制御を行い、続いて図19の(d) 〜(g) の動作
を行ってBグループのインク室2,5,8,…からのイ
ンク吐出制御を行い、続いて図19の(g) 〜(j) の動作
を行ってCグループのインク室0,3,6,…からのイ
ンク吐出制御を行い、これを順次繰り返すことになる。
このような3分割駆動を行うことで各インク室0,1,
2,…からのインクの吐出を行う。
【0011】また、特開平5−269985号公報には
時分割駆動を行うもので回路部品の低減を図ったものが
開示されている。これは、図22に示すように、インク
を吐出するインク室41とインク吐出を行わないダミー
のインク室42を交互に配置し、間にダミーのインク室
42を介して連続するm個のインク室41で1つのグル
ープを形成し、各グループの両端にはダミーのインク室
42aを配置し、かつグループとグループとの間には分
離用の側壁43を設け、全体をn個のグループに分割す
る。そして、各グループ内のダミーのインク室42の電
極同士を接続して共通電極とし、この共通電極をそれぞ
れグループドライバー44を介してVH端子に接続す
る。また、各グループ内のインク吐出を行うインク室4
1については各グループの同じ配列順番の電極を共通に
接続し、これを個々にチャンネルドライバー45を介し
てVH 端子及び接地端子に接続する。
【0012】各グループドライバー44は、それぞれP
NP形トランジスタQa とダイオードDとの並列回路で
構成し、PNP形トランジスタQa のエミッタをVH 端
子に接続し、コレクタを共通電極に接続している。ま
た、各チャンネルドライバー45は、PNP形トランジ
スタQb と抵抗RとNPN形トランジスタQc の直列回
路で構成し、PNP形トランジスタQb のエミッタをV
H 端子に接続し、NPN形トランジスタQc のエミッタ
を接地端子に接続している。
【0013】この駆動回路の動作について述べると、例
えばグループの数をn=4とし、各グループ内のインク
吐出するインク室の数をm=4とすると、各グループの
グループドライバ44のトランジスタQa のベースには
図23の(a) 、(b) 、(c) 、(d) に示すグループ選択信
号Sa1,Sa2,Sa3,Sa4をそれぞれ入力する。この各
グループ選択信号Sa1,Sa2,Sa3,Sa4は周期Tで順
次T/4の位相のずれをもって印加し、信号レベルがロ
ーレベルのτ期間において各トランジスタQaはオン
し、それ以外ではオフする。また、チャンネルドライバ
ー45のPNP形トランジスタQb のベースには図23
の(e) に示すチャンネル選択信号Sb1,Sb2,Sb3,S
b4をそれぞれ入力し、チャンネルドライバー45のNP
N形トランジスタQc のベースには図23の(f) に示す
チャンネル選択信号Sc1,Sc2,Sc3,Sc4をそれぞれ
入力する。チャンネル選択信号Sb1,Sb2,Sb3,Sb4
はグループ選択信号Sa1,Sa2,Sa3,Sa4に同期して
信号レベルがハイレベルのτ期間において各PNP形ト
ランジスタQb はオフし、それ以外ではオンする。チャ
ンネル選択信号Sc1,Sc2,Sc3,Sc4はグループ選択
信号Sa1,Sa2,Sa3,Sa4に同期して信号レベルがハ
イレベルのτ期間において各NPN形トランジスタQC
はオンし、それ以外ではオフする。
【0014】例えば、第1グループの4つのインク吐出
するインク室41のうち、1番目と2番目のインク室か
らインクを吐出させるとすると、第1グループのグルー
プドライバ44のトランジスタQa がτ期間オンし、第
1グループの各ダミーのインク室42の電極はVH 端子
に接続される。また、インク吐出を行う1番目と2番目
のインク室41の電極はチャンネル選択信号Sb1,Sb2
とSc1,Sc2により、チャンネルドライバー45のPN
P形トランジスタQb がτ期間オフし、NPN形トラン
ジスタQc がτ期間オンする。すなわち、インク吐出を
行う1番目と2番目のインク室41の電極は接地レベル
となる。
【0015】これによりインク吐出を行う1番目と2番
目のインク室41の側壁には図21に示すように外側か
ら内側の方向に電界が作用し、せん断歪みにより1番目
と2番目のインク室41は閉じるように変形する。これ
によりインク室41内の圧力が急激に上昇しインク吐出
口からインクが吐出する。そして、τ期間が経過する
と、1番目と2番目のインク室41の電極は、PNP形
トランジスタQb がオンし、NPN形トランジスタQc
がオフするので抵抗Rを介してVH 端子に接続するよう
になり、また、ダミーのインク室42の電極はダイオー
ドDを介してVH端子に接続するので、インク吐出を行
うインク室41とダミーのインク室42の電極間で放電
ループが形成され、抵抗Rと側壁の静電容量で決まる時
定数により放電が行われ、インク吐出を行うインク室4
1の側壁は徐々に元の状態に戻る。このときのインク吐
出を行うインク室41の側壁に印加する電圧の変化を示
すと図23の(g) に示すようになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】特開昭63−2527
50号公報に示すように、各インク室の電極全てにそれ
ぞれ個々に正、負の電圧を印加させたり、接地レベルに
するために多数のトランジスタを使用した駆動回路を設
けたのでは、駆動回路の数が膨大となり、全体の駆動回
路が複雑で大形化し、かつコスト的にも高くなるという
問題があった。
【0017】また、特開平5−269985号公報に示
すような時分割駆動を行うものでは、駆動回路の構成を
比較的簡単にできるが、インク吐出を行うインク室間に
ダミーのインク室を設けているため、インク吐出を行う
インク室の配列密度が小さくなり、高密度化することが
できないという問題があった。また、インク吐出を行う
インク室の数を増大させるとヘッドが大形化するという
問題があった。また、各グループ間の境界に分離用の側
壁が必要なため、インク吐出口の配列が等間隔にならず
その補正のためにヘッドを傾けたり、インク吐出口の配
置を工夫するなど面倒な構造が伴うとともに精度的に低
下するという問題があった。
【0018】そこで、請求項1及び2記載の発明は、駆
動回路の構成を簡単にでき、しかもインク室の配列密度
を高めて高密度化、高品質化を図ることができるインク
ジェットヘッドの駆動装置を提供する。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
電気機械変換手段を有するインク室を複数並べて設け、
この各インク室の電気機械変換手段にそれぞれ電極を配
設し、この各電極に駆動電圧を選択的に印加することで
該当する電気機械変換手段を変形させ対応するインク室
内に圧力変化を与えてインク吐出を行うインクジェット
ヘッドの駆動装置において、各インク室をn個おきに
(n+1)のグループに分割し(但し、nは3以上の整
数)、奇数番目のグループの各電極はそれぞれ独立して
選択的にスイッチング動作する複数のスイッチ素子の一
端に接続し、この各スイッチ素子の他端を共通にまと
め、これを充電用スイッチ素子を介して電圧供給端子に
接続するとともに放電用スイッチ素子を介して接地端子
に接続し、偶数番目のグループの各電極はそれぞれ同一
グループの電極を共通にまとめ、これをそれぞれ充電用
スイッチ素子を介して電圧供給端子に接続するとともに
放電用スイッチ素子を介して接地端子に接続し、インク
吐出を行うインク室に対応した電極及びこのインク室の
両隣のインク室に対応した電極が電圧供給端子又は接地
端子に接続し、かつ各グループのインク室が各グループ
間でそれぞれタイミングをずらしてインク吐出動作する
ように各スイッチ素子を選択的に動作させることにあ
る。
【0020】請求項2記載の発明は、電気機械変換手段
を有するインク室を複数並べて設け、この各インク室の
電気機械変換手段にそれぞれ電極を配設し、この各電極
に駆動電圧を選択的に印加することで該当する電気機械
変換手段を変形させ対応するインク室内に圧力変化を与
えてインク吐出を行うインクジェットヘッドの駆動装置
において、各インク室をn個おきに(n+1)のグルー
プに分割し(但し、nは3以上の整数)、奇数番目のグ
ループの各電極はそれぞれ独立して選択的にスイッチン
グ動作する複数の充電用スイッチ素子の一端に接続する
とともに複数の放電用スイッチ素子の一端に接続し、こ
の各充電用スイッチ素子の他端を電圧供給端子に接続す
るとともにこの各放電用スイッチ素子の他端を接地端子
に接続し、偶数番目のグループの各電極はそれぞれ同一
グループの電極を共通にまとめ、これをそれぞれ充電用
スイッチ素子を介して電圧供給端子に接続するとともに
放電用スイッチ素子を介して接地端子に接続し、インク
吐出を行うインク室に対応した電極及びこのインク室の
両隣のインク室に対応した電極が電圧供給端子又は接地
端子に接続し、かつ各グループのインク室が各グループ
間でそれぞれタイミングをずらしてインク吐出動作する
ように各スイッチ素子を選択的に動作させることにあ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (第1の実施の形態)この実施の形態は請求項1に対応
した実施の形態について述べる。図1において51はイ
ンクジェットヘッドで、このインクジェットヘッド51
は、前述した図14のインクジェットヘッドと同様の構
成になっている。すなわち、切削加工により一定の間隔
で平行に同じ幅で、同じ深さ、同じ長さの複数の長溝を
形成した電気機械変換手段である2枚の長方形状の圧電
部材52,53を重ねてエポキシ樹脂接着剤で接着固定
し、各長溝の側面と底面に電極を無電解ニッケルメッキ
により形成して、かつ各長溝の上部を天板54で覆って
複数のインク室55を形成している。各インク室55の
側壁を構成する圧電部材52,53は図中矢印で示すよ
うに板厚方向で互いに対向する方向に分極している。
【0022】このインクジェットヘッドの各インク室5
5を3個おきに4つのグループに分割している。すなわ
ち、インク室55a1,55b1,55c1,…を第1のグル
ープとし、インク室55a2,55b2,55c2,…を第2
のグループとし、インク室55a3,55b3,…を第3の
グループとし、インク室55a0,55a4,55b4,…を
第4のグループとして分割している。
【0023】そして、奇数番目のグループである第1の
グループと第3のグループの各インク室55a1,55a
3,55b1,55b3,55c1,…の電極をそれぞれスイ
ッチ素子であるアナログスイッチ56a1,56a3,56
b1,56b3,56c1,…の一端に接続している。この各
アナログスイッチ56a1,56a3,56b1,56b3,5
6c1,…の他端は、コモンライン57に共通にまとめて
接続し、このコモンライン57を充電用スイッチ素子で
あるPNP形のバイポーラトランジスタ58を介して+
VM 電圧供給端子に接続するとともに放電用スイッチ素
子であるNPN形のバイポーラトランジスタ59を介し
て接地端子に接続している。前記各アナログスイッチ5
6a1,56a3,56b1,56b3,56c1,…はドライバ
ーICとしてチップ化されてヘッド本体に搭載されてい
る。
【0024】また、偶数番目のグループである第2のグ
ループの各インク室55a2,55b2,55c2,…の電極
をコモンライン60に共通のまとめて接続し、このコモ
ンライン60を充電用スイッチ素子であるPNP形のバ
イポーラトランジスタ61を介して+VM 電圧供給端子
に接続するとともに放電用スイッチ素子であるNPN形
のバイポーラトランジスタ62を介して接地端子に接続
している。また、同じく偶数番目のグループである第4
のグループの各インク室55a0,55a4,55b4,…の
電極をコモンライン63に共通のまとめて接続し、この
コモンライン63を充電用スイッチ素子であるPNP形
のバイポーラトランジスタ64を介して+VM 電圧供給
端子に接続するとともに放電用スイッチ素子であるNP
N形のバイポーラトランジスタ65を介して接地端子に
接続している。前記各バイポーラトランジスタ58,5
9,61,62,64,65はヘッド本体とは別の箇所
に配置している。
【0025】このインクジェットヘッド51の4つのグ
ループの各インク室は順次タイミングをずらして4分割
で駆動するようになっている。このインクジェットヘッ
ド51では図2の(a) に示すように各インク室55の電
極55aを接地した状態でインク吐出を行うインク室5
5の電極55aに図2の(b) に示すように+VM 電圧を
印加し、隣接したインク室55の電極55aを接地した
ままにすると、インク吐出を行うインク室55の側壁に
分極方向と直交する外向きの電界が作用し、両側壁はせ
ん断厚みすべり効果によりインク室55を開く方向に変
形する。このときインク室55にインクが補充される。
【0026】そして、この状態をT1 時間保持した後に
図2の(c) に示すようにインク吐出を行うインク室55
の電極55aを接地レベルにし、隣接したインク室55
の電極55aに+VM 電圧を印加すると、インク吐出を
行うインク室55の側壁に分極方向と直交する内向きの
電界が作用し、両側壁はせん断厚みすべり効果によりイ
ンク室55を閉じる方向に変形する。これによりインク
室55内の圧力が急激に上昇しインク吐出口からインク
滴が吐出する。そして、T2 時間が経過すると、図2の
(d) に示すように隣接したインク室55の電極55aを
接地レベルに戻しインク吐出を行うインク室55の側壁
は元の状態に戻る。
【0027】このように、このインクジェットヘッド5
1の各インク室は、インク吐出を行うインク室55の電
極55aにT1 時間+VM 電圧を印加した後接地レベル
に戻し、同時にこのインク室55に隣接した両側のイン
ク室55の電極55aにT1時間接地レベルにした後T2
時間+VM 電圧を印加することでインク吐出を行うイ
ンク室55からのインク吐出ができることになる。
【0028】次にこのインクジェットヘッド51の具体
的動作について述べる。先ず、第1のグループの任意の
インク室からインク吐出を行う場合、例えば、インク室
55a1,55c1をインク吐出制御し、他のインク室55
b1,…を非吐出制御する場合について述べると、図4に
示すように、インク室55a1,55c1に対応したアナロ
グスイッチ56a1,56c1をオン、また、バイポーラト
ランジスタ58をオンにする。一方、他のインク室55
b1,…に対応したアナログスイッチ56b1,…、第3の
グループのインク室55a3,55b3,…に対応したアナ
ログスイッチ56a3,56b3,…及びバイポーラトラン
ジスタ59をオフにする。また、インク室55a1,55
c1の両隣は第2、第4のグループのインク室であり、こ
の両隣のインク室55a0,55a2,55b4,55c2の電
極を接地レベルにするためにバイポーラトランジスタ6
2,65をオン、バイポーラトランジスタ61,64を
オフにする。
【0029】これにより、インク吐出を行うインク室5
5a1,55c1の電極には+VM 電圧が印加し、両隣のイ
ンク室55a0,55a2,55b4,55c2の電極は接地レ
ベルとなり、インク室55a1,55c1の両側壁に分極方
向と直交する外向きの電界が作用し、両側壁はインク室
を開く方向に変形する。
【0030】この状態をT1 時間保持した後、図5に示
すように、バイポーラトランジスタ58をオフにしてバ
イポーラトランジスタ59をオンにし、また、バイポー
ラトランジスタ62,65をオフにしてバイポーラトラ
ンジスタ61,64をオンにする。これにより、今度は
インク吐出を行うインク室55a1,55c1の電極は接地
レベルとなり、両隣のインク室55a0,55a2,55b
4,55c2の電極には+VM電圧が印加され、インク室5
5a1,55c1の両側壁に分極方向と直交する内向きの電
界が作用し、両側壁はインク室を閉じる方向に変形し、
インク室55a1,55c1内の圧力が急激に上昇してイン
ク吐出口からインク滴が吐出することになる。
【0031】また、第2のグループの任意のインク室か
らインク吐出を行う場合、例えば、インク室55a2,5
5c2をインク吐出制御し、他のインク室55b2,…を非
吐出制御する場合について述べると、図6に示すよう
に、インク室55a2,55c2の電極が接続したバイポー
ラトランジスタ61をオン、バイポーラトランジスタ6
2をオフにしてこの電極に+VM 電圧を印加する。一
方、インク室55a2,55c2の両隣のインク室55a1,
55a3,55c1,…に対応したアナログスイッチ56a
1,56a3,56c1,…をオン、また、バイポーラトラ
ンジスタ59をオンにしてインク室55a1,55a3,5
5c1,…の電極を接地レベルにする。さらに、第4のグ
ループのインク室55a0,55a4,55b4,…の電極が
接続したバイポーラトランジスタ64,65をオフにす
る。
【0032】これにより、インク吐出を行うインク室5
5a2,55c2の電極には+VM 電圧が印加し、両隣のイ
ンク室55a1,55a3,55c1,…の電極は接地レベル
となり、インク室55a2,55c2の両側壁に分極方向と
直交する外向きの電界が作用し、両側壁はインク室を開
く方向に変形する。なお、このとき、第2のグループの
インクを吐出しないインク室55b2の両隣のインク室5
5b1,55b3の電極に接続したアナログスイッチ56b
1,56b3はオフでオープンになっている。また、第4
のグループのコモンライン63もバイポーラトランジス
タ64,65がオフでオープンになっている。ここで、
第2のグループのインクを吐出しないインク室55b2の
電極はコモンライン60を介して+VM 電圧供給端子に
接続し、インク室55a3,55c1の電極は接地端子に接
続し、その間インク室55b1,55b3,55a4,55b4
はオープンになっているので、コモンライン60→イン
ク室55b2の電極→インク室55b2とインク室55b1と
の間の容量成分→インク室55b1の電極→インク室55
b1とインク室55a4との間の容量成分→インク室55a4
の電極→インク室55a4とインク室55a3との間の容量
成分→インク室55a3の電極→アナログスイッチ56a3
→コモンライン57のループと、コモンライン60→イ
ンク室55b2の電極→インク室55b2とインク室55b3
との間の容量成分→インク室55b3の電極→インク室5
5b3とインク室55b4との間の容量成分→インク室55
b4の電極→インク室55b4とインク室55c1との間の容
量成分→インク室55c1の電極→アナログスイッチ56
c1→コモンライン57のループにそれぞれ電流が流れる
が、各インク室の側壁には+VM 電圧が分圧して印加す
るため側壁の変形は小さくインクを誤吐出することはな
い。
【0033】この状態をT1 時間保持した後、図7に示
すように、バイポーラトランジスタ58をオンにしてバ
イポーラトランジスタ59をオフにし、また、バイポー
ラトランジスタ61をオフにしてバイポーラトランジス
タ62をオンにする。これにより、今度はインク吐出を
行うインク室55a2,55c2の電極は接地レベルとな
り、両隣のインク室55a1,55a3,55c1,…の電極
には+VM 電圧が印加され、インク室55a2,55c2の
両側壁に分極方向と直交する内向きの電界が作用し、両
側壁はインク室を閉じる方向に変形し、インク室55a
2,55c2内の圧力が急激に上昇してインク吐出口から
インク滴が吐出することになる。
【0034】なお、このとき、第2のグループのインク
を吐出しないインク室55b2の両隣のインク室55b1,
55b3の電極に接続したアナログスイッチ56b1,56
b3はオフでオープンになっている。また、第4のグルー
プのコモンライン63もバイポーラトランジスタ64,
65がオフでオープンになっている。ここで、第2のグ
ループのインクを吐出しないインク室55b2の電極はコ
モンライン60を介して接地端子に接続し、インク室5
5a3,55c1の電極は+VM 電圧供給端子に接続し、そ
の間インク室55b1,55b3,55a4,55b4はオープ
ンになっているので、今度はコモンライン57→アナロ
グスイッチ56a3→インク室55a3の電極→インク室5
5a3とインク室55a4との間の容量成分→インク室55
a4の電極→インク室55a4とインク室55b1との間の容
量成分→インク室55b1の電極→インク室55b1とイン
ク室55b2との間の容量成分→インク室55b2の電極→
コモンライン60のループと、コモンライン57→アナ
ログスイッチ56c1→インク室55c1の電極→インク室
55c1とインク室55b4との間の容量成分→インク室5
5b4の電極→インク室55b4とインク室55b3との間の
容量成分→インク室55b3の電極→インク室55b3とイ
ンク室55b2との間の容量成分→インク室55b2の電極
→コモンライン60のループにそれぞれ電流が流れる
が、各インク室の側壁には+VM 電圧が分圧して印加す
るため側壁の変形は小さくこの場合もインクを誤吐出す
ることはない。
【0035】また、第3のグループの任意のインク室か
らインク吐出を行う場合は、第1のグループの場合と同
様に、先ず、第3のグループ内のインクを吐出しようと
するインク室55a3,55b3,…の電極に接続したアナ
ログスイッチ56a3,56b3,…をオンし、また、その
アナログスイッチに接続したバイポーラトランジスタ5
8をオンとしてインク吐出を行うインク室の電極に+V
M 電圧を印加する。このとき、第1のグループのインク
室55a1,55b1,55c1,…の電極はアナログスイッ
チ56a1,56b1,56c1,…をオフにしてオープンの
状態になっている。また、インク吐出を行うインク室5
5a3,55b3,…の両隣の第2、第4のグループのコモ
ンライン60,63に接続したバイポーラトランジスタ
62,65をオンにしてインク室55a3,55b3,…の
両隣のインク室の電極を接地レベルにする。これによ
り、インク吐出を行うインク室55a3,55b3,…の両
側壁は開く方向に変形してインクの補充を行う。
【0036】次にインク吐出を行うインク室55a3,5
5b3,…の両隣の第2、第4のグループのコモンライン
60,63に接続したバイポーラトランジスタ61,6
4をオンにしてインク室55a3,55b3,…の両隣のイ
ンク室の電極に+VM 電圧を印加する。また、インク吐
出を行うインク室55a3,55b3,…の電極に接続した
アナログスイッチ56a3,56b3,…をオンし、また、
そのアナログスイッチに接続したバイポーラトランジス
タ59をオンとしてインク吐出を行うインク室の電極を
接地レベルにする。これにより、インク吐出を行うイン
ク室55a3,55b3,…の両側壁は閉じる方向に変形し
てインク吐出が行われる。このとき、第1のグループの
インク室55a1,55b1,55c1,…の電極はアナログ
スイッチ56a1,56b1,56c1,…をオフにしてオー
プンの状態になっている。
【0037】また、第4のグループの任意のインク室か
らインク吐出を行う場合は、第2のグループの場合と同
様に、先ず、第4のグループのコモンライン63に接続
したバイポーラトランジスタ64をオンとしてインク吐
出を行うインク室55a0,55a4,55b4…の電極に+
VM 電圧を印加する。また、インク吐出を行うインク室
55a0,55a4,55b4,…の両隣の第1、第3のグル
ープのインク室55a1,55a3,55b1,55b3,55
c1,…の電極を対応するアナログスイッチ56a1,56
a3,56b1,56b3,56c1,…をオン、バイポーラト
ランジスタ59をオンとすることで接地する。これによ
り、インク吐出を行うインク室55a0,55a4,55b
4,…の両側壁は開く方向に変形してインクの補充を行
う。このとき、第2のグループのコモンライン60はバ
イポーラトランジスタ61,62がオフでオープンにな
っている。
【0038】次にインク吐出を行うインク室55a0,5
5a4,55b4,…の両隣の第1、第3のグループの55
a1,55a3,55b1,55b3,55c1,…の電極に対応
するアナログスイッチ56a1,56a3,56b1,56b
3,56c1,…をオンにしたまま、バイポーラトランジ
スタ58をオンとすることで+VM 電圧を印加する。ま
た、インク吐出を行うインク室55a0,55a4,55b
4,…の電極に接続したコモンライン63をバイポーラ
トランジスタ65をオンとして接地し、インク吐出を行
うインク室の電極を接地レベルにする。これにより、イ
ンク吐出を行うインク室55a0,55a4,55b4,…の
両側壁は閉じる方向に変形してインク吐出が行われる。
このとき、第2のグループのインク室の電極に接続した
コモンライン60はバイポーラトランジスタ61,62
がオフでオープンになっている。
【0039】以上のようにしてこのインクジェットヘッ
ド51は、第1〜第4のグループの各インク室が順次タ
イミングをずらして4分割で駆動されることで、1ライ
ンの印字を行うことになる。インクジェットヘッド51
の第1〜第4のグループの各インク室55a1,55a2,
55a3,55a4,55b1,55b2,55b3,55b4,5
5c1, 55c2,…が開く動作を行うときの各バイポーラ
トランジスタ64,65,61,62,58,59及び
各アナログスイッチ56a1,56a3,56b1,56b3,
56c1,…のオン、オフをまとめると、表1に示すよう
になり、また、各インク室55a1,55a2,55a3,5
5a4,55b1,55b2,55b3,55b4,55c1, 55
c2,…が閉じる動作を行うときの各バイポーラトランジ
スタ64,65,61,62,58,59及び各アナロ
グスイッチ56a1,56a3,56b1,56b3,56c1,
…のオン、オフをまとめると、表2に示すようになる。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】このように、インクジェットヘッド51の
各インク室を3個おきに4つのグループに分け、第1の
グループと第3のグループの各インク室55a1,55a
3,55b1,55b3,55c1,…の電極は、それぞれア
ナログスイッチ56a1,56a3,56b1,56b3,56
c1,…を介し、さらにPNP形のバイポーラトランジス
タ58を共通に介して+VM 電圧供給端子に接続すると
ともにNPN形のバイポーラトランジスタ59を共通に
介して接地端子に接続し、また、第2のグループの各イ
ンク室55a2,55b2,55c2,…の電極をPNP形の
バイポーラトランジスタ61を共通に介して+VM 電圧
供給端子に接続するとともにNPN形のバイポーラトラ
ンジスタ62を共通に介して接地端子に接続し、さら
に、第4のグループの各インク室55a0,55a4,55
b4,…の電極をPNP形のバイポーラトランジスタ64
を共通に介して+VM 電圧供給端子に接続するとともに
NPN形のバイポーラトランジスタ65を共通に介して
接地端子に接続する構成としているので、バイポーラト
ランジスタ58,59,61,62,64,65を複数
のインク室に対して共通に使用することができ、これに
より駆動回路を構成するスイッチ素子の数を充分に減ら
すことができて駆動回路の構成を簡単にできるとともに
コスト低下を図ることができる。また、無駄なダミーの
インク室を設ける必要がないので、インク吐出を行うイ
ンク室の配列密度を高めることができる。また、単位サ
イズ当たりのドット密度も高めることができ、印字の高
密度化、高品質化を図ることができる。また、各インク
室のインク吐出口を等間隔で配列でき、従って、補正を
する必要が無く印字精度を高めることができる。さら
に、+VM 電圧を発生する単一電源で駆動できるので、
正、負の2電源を使用するものに比べて構成が簡単であ
り、電圧も半分で済む。
【0043】(第2の実施の形態)この実施の形態は請
求項2に対応した実施の形態について述べる。なお、前
述した第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を
付し異なる部分について説明する。これは、図8に示す
ように、第1のグループのインク室55a1,55b1,5
5c1,…の電極をそれぞれ充電用スイッチ素子であるP
チャンネルトランジスタ66a1,66b1,66c1,…を
介して+VM 電圧供給端子に接続するとともにそれぞれ
放電用スイッチ素子であるNチャンネルトランジスタ6
7a1,67b1,67c1,…を介して接地端子に接続して
いる。また、第3のグループのインク室55a3,55b
3,…の電極をそれぞれ充電用スイッチ素子であるPチ
ャンネルトランジスタ66a3,66b3,…を介して+V
M 電圧供給端子に接続するとともにそれぞれ放電用スイ
ッチ素子であるNチャンネルトランジスタ67a3,67
b3,…を介して接地端子に接続している。その他は前述
した第1の実施の形態と同一の構成になっている。前記
Pチャンネルトランジスタ66a1,66a3,66b1,6
6b3,66c1,…及びNチャンネルトランジスタ67a
1,67a3,67b1,67b3,67c1,…はドライバI
Cとしてチップ化されてヘッド本体に搭載されている。
【0044】この構成においては、先ず、第1のグルー
プの任意のインク室からインク吐出を行う場合、例え
ば、インク室55a1,55c1をインク吐出制御し、他の
インク室55b1,…を非吐出制御する場合について述べ
ると、図9に示すように、インク室55a1,55c1に対
応したPチャンネルトランジスタ66a1,66c1をオン
にし、Nチャンネルトランジスタ67a1,67c1をオフ
にする。一方、他のインク室55b1,…に対応したPチ
ャンネルトランジスタ66b1をオフにし、Nチャンネル
トランジスタ67b1をオンにする。また、第3のグルー
プのインク室55a3,55b3,…に対応したPチャンネ
ルトランジスタ66a3,66b3をオフにし、Nチャンネ
ルトランジスタ67a3,67b3をオンにする。また、イ
ンク室55a1,55c1の両隣は第2、第4のグループの
インク室であり、この両隣のインク室55a0,55a2,
55b4,55c2の電極を接地レベルにするためにバイポ
ーラトランジスタ62,65をオン、バイポーラトラン
ジスタ61,64をオフにする。
【0045】これにより、インク吐出を行うインク室5
5a1,55c1の電極には+VM 電圧が印加し、両隣のイ
ンク室55a0,55a2,55b4,55c2の電極は接地レ
ベルとなり、インク室55a1,55c1の両側壁に分極方
向と直交する外向きの電界が作用し、両側壁はインク室
を開く方向に変形する。
【0046】次に、図10に示すように、今度は、イン
ク室55a1,55c1に対応したPチャンネルトランジス
タ66a1,66c1をオフにし、Nチャンネルトランジス
タ67a1,67c1をオンにする。一方、他のインク室5
5b1,…に対応したPチャンネルトランジスタ66b1を
オンにし、Nチャンネルトランジスタ67b1をオフにす
る。また、第3のグループのインク室55a3,55b3,
…に対応したPチャンネルトランジスタ66a3,66b3
をオンにし、Nチャンネルトランジスタ67a3,67b3
をオフにする。また、バイポーラトランジスタ62,6
5をオフ、バイポーラトランジスタ61,64をオンに
する。
【0047】これにより、今度はインク吐出を行うイン
ク室55a1,55c1の電極は接地レベルとなり、両隣の
インク室55a0,55a2,55b4,55c2の電極には+
VM電圧が印加され、インク室55a1,55c1の両側壁
に分極方向と直交する内向きの電界が作用し、両側壁は
インク室を閉じる方向に変形し、インク室55a1,55
c1内の圧力が急激に上昇してインク吐出口からインク滴
が吐出することになる。
【0048】また、階調印字を行う場合について述べる
と、例えばインク室55a1,55c1からは大きなインク
滴を吐出させ、インク室55b1から小さなインク滴を吐
出させる場合には、インク室55a1,55c1の両側壁に
印加する電圧波形は図13の(a) 、(i) に示すように+
VM 電圧が順バイアスされる時間T1L及び+VM 電圧が
逆バイアスされる時間T2Lが共に長く設定され、また、
インク室55b1の両側壁に印加する電圧波形は図13の
(e) に示すように+VM 電圧が順バイアスされる時間T
1S及び+VM 電圧が逆バイアスされる時間T2Sが共に短
く設定される。すなわち、T1L>T1S、T2L>T2Sの関
係になっている。先の順バイアスが印加する時間T1 が
短い場合はメニスカスが後退した状態から開いた側壁が
閉じてインクの吐出が行われ、後の逆バイアスが印加す
る時間T2 が短い場合は閉じた側壁が元に戻ることで吐
出インクの液柱を切断するタイミングが速くなり、これ
により小さなインク滴を吐出させることができる。ま
た、先の順バイアスが印加する時間T1 が長い場合はメ
ニスカスが前進した状態で開いた側壁が閉じてインクの
吐出が行われ、後の逆バイアスが印加する時間T2 が長
い場合は閉じた側壁が元に戻ることで吐出インクの液柱
を切断するタイミングが遅くなり、これにより大きなイ
ンク滴を吐出させることができる。
【0049】すなわち、図9において、インク室55a
1,55c1の側壁を開いた後、インク室55b1の電極に
接続したPチャンネルトランジスタ66b1をオンに、N
チャンネルトランジスタ76b1をオフに切替えることで
遅れてインク室55b1の側壁を開き、次にインク室55
a1,55b1,55c1の側壁を同時に閉じた後、図10に
示すように、インク室55b1の電極に接続したPチャン
ネルトランジスタ66b1をオフに切替えることでインク
室55a1,55c1の側壁よりも先にインク室55b1の側
壁を元に戻すことでインク室55a1,55c1から大きな
インク滴、インク室55b1から小さなインク滴を吐出さ
せることができる。
【0050】また、第2のグループの任意のインク室か
らインク吐出を行う場合、例えば、インク室55a2,5
5c2をインク吐出制御し、他のインク室55b2,…を非
吐出制御する場合について述べると、図11に示すよう
に、インク室55a2,55c2の電極が接続したバイポー
ラトランジスタ61をオン、バイポーラトランジスタ6
2をオフにしてこの電極に+VM 電圧を印加する。一
方、インク室55a2,55c2の両隣のインク室55a1,
55a3,55c1,…に対応したPチャンネルトランジス
タ66a1,66a3,66c1,…をオフ、Nチャンネルト
ランジスタ67a1,67a3,67c1,…をオンにしてイ
ンク室55a1,55a3,55c1,…の電極を接地レベル
にする。さらに、第4のグループのインク室55a0,5
5a4,55b4,…の電極が接続したバイポーラトランジ
スタ64,65をオフにする。
【0051】これにより、インク吐出を行うインク室5
5a2,55c2の電極には+VM 電圧が印加し、両隣のイ
ンク室55a1,55a3,55c1,…の電極は接地レベル
となり、インク室55a2,55c2の両側壁に分極方向と
直交する外向きの電界が作用し、両側壁はインク室を開
く方向に変形する。なお、このとき、第2のグループの
インクを吐出しないインク室55b2の両隣のインク室5
5b1,55b3の電極に接続したPチャンネルトランジス
タ66b1,66b3はオンでこのインク室55b1,55b3
の電極には+VM 電圧が印加される。また、第4のグル
ープのコモンライン63もバイポーラトランジスタ6
4,65がオフでオープンになっている。ここで、第2
のグループのインクを吐出しないインク室55b2の両隣
のインク室55b1,55b3の電極は+VM 電圧供給端子
に接続され、インク室55a3,55c1の電極は接地さ
れ、その間のインク室55a4,55b4はオープンになっ
ているので、Pチャンネルトランジスタ66b1→インク
室55b1の電極→インク室55b1とインク室55a4との
間の容量成分→インク室55a4の電極→インク室55a4
とインク室55a3との間の容量成分→インク室55a3の
電極→Nチャンネルトランジスタ67a3のループと、P
チャンネルトランジスタ66b3→インク室55b3の電極
→インク室55b3とインク室55b4との間の容量成分→
インク室55b4の電極→インク室55b4とインク室55
c1との間の容量成分→インク室55c1の電極→Nチャン
ネルトランジスタ67c1のループにそれぞれ電流が流れ
るが、各インク室の側壁には+VM 電圧が分圧して印加
するため側壁の変形は小さくインクを誤吐出することは
ない。
【0052】次に、図12に示すように、インク吐出を
行うインク室55a2,55c2の両隣のインク室55a1,
55a3,55c1,…に対応したPチャンネルトランジス
タ66a1,66a3,66c1,…をオンにし、Nチャンネ
ルトランジスタ67a1,67a3,67c1,…をオフにし
て両隣のインク室55a1,55a3,55c1,…の電極に
+VM 電圧を印加する。また、インク吐出を行うインク
室55a2,55c2の電極に接続したバイポーラトランジ
スタ61をオフ、バイポーラトランジスタ62をオンに
してインク室55a2,55c2の電極を接地する。
【0053】これにより、今度はインク吐出を行うイン
ク室55a2,55c2の両側壁に分極方向と直交する内向
きの電界が作用し、両側壁はインク室を閉じる方向に変
形し、インク室55a2,55c2内の圧力が急激に上昇し
てインク吐出口からインク滴が吐出することになる。な
お、このとき、第2のグループのインクを吐出しないイ
ンク室55b2の両隣のインク室55b1,55b3の電極に
接続したNチャンネルトランジスタ67b1,67b3はオ
ンとなってこの電極を接地している。また、第4のグル
ープのコモンライン63はバイポーラトランジスタ6
4,65がオフでオープンになっている。ここで、第2
のグループのインクを吐出しないインク室55b2の両隣
のインク室55b1,55b3の電極は接地され、インク室
55a3,55c1の電極は+VM 電圧供給端子に接続さ
れ、その間のインク室55a4,55b4の電極はオープン
になっているので、Pチャンネルトランジスタ66a3→
インク室55a3の電極→インク室55a3とインク室55
a4との間の容量成分→インク室55a4の電極→インク室
55a4とインク室55b1との間の容量成分→インク室5
5b1の電極→Nチャンネルトランジスタ67b1のループ
と、Pチャンネルトランジスタ66c1→インク室55c1
の電極→インク室55c1とインク室55b4との間の容量
成分→インク室55b4の電極→インク室55b4とインク
室55b3との間の容量成分→インク室55b3の電極→N
チャンネルトランジスタ67b3のループにそれぞれ電流
が流れるが、各インク室の側壁には+VM 電圧が分圧し
て印加するため側壁の変形は小さくこの場合もインクを
誤吐出することはない。
【0054】また、階調印字を行う場合について述べる
と、例えばインク室55a2,55c2からは大きなインク
滴を吐出させ、インク室55b2から小さなインク滴を吐
出させる場合には、インク室55a2,55c2の両側壁に
印加する電圧波形は図13の(b) 、(j) に示すように+
VM 電圧が順バイアスされる時間T1L及び+VM 電圧が
逆バイアスされる時間T2Lが共に長く設定され、また、
インク室55b2の両側壁に印加する電圧波形は図13の
(f) に示すように+VM 電圧が順バイアスされる時間T
1S及び+VM 電圧が逆バイアスされる時間T2Sが共に短
く設定される。
【0055】これにより、インク室55b2では、メニス
カスが後退した状態から開いた側壁が閉じてインクの吐
出が行われ、さらに、閉じた側壁が元に戻ることで吐出
インクの液柱を切断するタイミングが速くなり、これに
より小さなインク滴を吐出させることができる。また、
インク室55a2,55c2では、メニスカスが前進した状
態で開いた側壁が閉じてインクの吐出が行われ、さら
に、閉じた側壁が元に戻ることで吐出インクの液柱を切
断するタイミングが遅くなり、これにより大きなインク
滴を吐出させることができる。
【0056】また、第3のグループの任意のインク室か
らインク吐出を行う場合は、第1のグループの場合と同
様に、先ず、第3のグループ内のインクを吐出しようと
するインク室55a3,55b3,…の電極に接続したPチ
ャンネルトランジスタ66a3,66b3,…をオンし、N
チャンネルトランジスタ67a3,67b3,…をオフにす
る。また、第1のグループのインク室55a1,55b1,
55c1,…に対応したPチャンネルトランジスタ66a
1,66b1,66c1,…をオフにし、Nチャンネルトラ
ンジスタ67a1,67b1,67c1,…をオンにする。ま
た、インク室55a3,55b3,…の両隣は第2、第4の
グループのインク室であり、この両隣のインク室55a
2,55a4,55b2,55b4,55c2,…の電極を接地
レベルにするためにバイポーラトランジスタ62,65
をオン、バイポーラトランジスタ61,64をオフにす
る。
【0057】これにより、インク吐出を行うインク室5
5a3,55b3,…の電極には+VM電圧が印加し、両隣
のインク室55a2,55a4,55b2,55b4,55c2,
…の電極は接地レベルとなり、インク室55a3,55b
3,…の両側壁に分極方向と直交する外向きの電界が作
用し、両側壁はインク室を開く方向に変形する。
【0058】次に、インク室55a3,55b3,…に対応
したPチャンネルトランジスタ66a3,66b3,…をオ
フにし、Nチャンネルトランジスタ67a3,67b3,…
をオンにする。また、第1のグループのインク室55a
1,55b1,55c1,…に対応したPチャンネルトラン
ジスタ66a1,66b1,66c1,…をオンにし、Nチャ
ンネルトランジスタ67a1,67b1,67c1,…をオフ
にする。また、バイポーラトランジスタ62,65をオ
フ、バイポーラトランジスタ61,64をオンにする。
【0059】これにより、今度はインク吐出を行うイン
ク室55a3,55b3,…の電極は接地レベルとなり、両
隣のインク室55a2,55a4,55b2,55b4,55c
2,…の電極には+VM 電圧が印加され、インク室55a
3,55b3,…の両側壁に分極方向と直交する内向きの
電界が作用し、両側壁はインク室を閉じる方向に変形
し、インク室55a3,55b3,…内の圧力が急激に上昇
してインク吐出口からインク滴が吐出することになる。
【0060】また、階調印字を行う場合について述べる
と、例えばインク室55a3,55b3からは大きなインク
滴を吐出させる場合には、インク室55a3,55b3の両
側壁に印加する電圧波形は図13の(c) 、(g) に示すよ
うに+VM 電圧が順バイアスされる時間T1L及び+VM
電圧が逆バイアスされる時間T2Lが共に長く設定された
電圧波形となる。
【0061】また、第4のグループの任意のインク室か
らインク吐出を行う場合は、第2のグループの場合と同
様に、先ず、インク室55a0,55a4,55b4,…の電
極が接続したバイポーラトランジスタ64をオン、バイ
ポーラトランジスタ65をオフにしてこの電極に+VM
電圧を印加する。一方、インク室55a0,55a4,55
b4,…の両隣のインク室55a1,55a3,55b1,55
b3,55c1,…に対応したPチャンネルトランジスタ6
6a1,66a3,66b1,66b3,66c1,…をオフ、N
チャンネルトランジスタ67a1,67a3,67b1,67
b3,67c1,…をオンにしてインク室55a1,55a3,
55b1,55b3,55c1,…の電極を接地レベルにす
る。さらに、第2のグループのインク室55a2,55b
2,55c2,…の電極が接続したバイポーラトランジス
タ61,62をオフにする。
【0062】これにより、インク吐出を行うインク室5
5a0,55a4,55b4,…の電極には+VM 電圧が印加
し、両隣のインク室55a1,55a3,55b1,55b3,
55c1,…の電極は接地レベルとなり、インク室55a
0,55a4,55b4,…の両側壁に分極方向と直交する
外向きの電界が作用し、両側壁はインク室を開く方向に
変形する。
【0063】次に、インク吐出を行うインク室55a0,
55a4,55b4,…の両隣のインク室55a1,55a3,
55b1,55b3,55c1,…に対応したPチャンネルト
ランジスタ66a1,66a3,66b1,66b3,66c1,
…をオンにし、Nチャンネルトランジスタ67a1,67
a3,67b1,67b3,67c1,…をオフにして両隣のイ
ンク室55a1,55a3,55b1,55b3,55c1,…の
電極に+VM 電圧を印加する。また、インク吐出を行う
インク室55a0,55a4,55b4,…の電極に接続した
バイポーラトランジスタ64をオフ、バイポーラトラン
ジスタ65をオンにしてインク室55a0,55a4,55
b4,…の電極を接地する。
【0064】これにより、今度はインク吐出を行うイン
ク室55a0,55a4,55b4,…の両側壁に分極方向と
直交する内向きの電界が作用し、両側壁はインク室を閉
じる方向に変形し、インク室55a0,55a4,55b4,
…内の圧力が急激に上昇してインク吐出口からインク滴
が吐出することになる。
【0065】また、階調印字を行う場合について述べる
と、例えばインク室55a4,55b4からは大きなインク
滴を吐出させる場合には、インク室55a4,55b4の両
側壁に印加する電圧波形は図13の(d) 、(h) に示すよ
うに+VM 電圧が順バイアスされる時間T1L及び+VM
電圧が逆バイアスされる時間T2Lが共に長く設定された
電圧波形となる。
【0066】このインクジェットヘッド51の第1〜第
4のグループの各インク室55a1,55a2,55a3,5
5a4,55b1,55b2,55b3,55b4,55c1, 55
c2,…が開く動作を行うときの各バイポーラトランジス
タ64,65,61,62、各Pチャンネルトランジス
タ66a1,66a3,66b1,66b3,66c1,…及び各
Nチャンネルトランジスタ67a1,67a3,67b1,6
7b3,67c1,…のオン、オフをまとめると、表3に示
すようになり、また、各インク室55a1,55a2,55
a3,55a4,55b1,55b2,55b3,55b4,55c
1, 55c2,…が閉じる動作を行うときの各バイポーラ
トランジスタ64,65,61,62、各Pチャンネル
トランジスタ66a1,66a3,66b1,66b3,66c
1,…及び各Nチャンネルトランジスタ67a1,67a
3,67b1,67b3,67c1,…のオン、オフをまとめ
ると、表4に示すようになる。
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】このように、インクジェットヘッド51の
各インク室を3個おきに4つのグループに分け、第1の
グループと第3のグループの各インク室55a1,55a
3,55b1,55b3,55c1,…の電極は、それぞれP
チャンネルトランジスタ66a1,66a3,66b1,66
b3,66c1,…を介して+VM 電圧端子に接続するとと
もにNチャンネルトランジスタ67a1,67a3,67b
1,67b3,67c1,…を介して接地端子に接続し、ま
た、第2のグループの各インク室55a2,55b2,55
c2,…の電極をPNP形のバイポーラトランジスタ61
を共通に介して+VM 電圧供給端子に接続するとともに
NPN形のバイポーラトランジスタ62を共通に介して
接地端子に接続し、さらに、第4のグループの各インク
室55a0,55a4,55b4,…の電極をPNP形のバイ
ポーラトランジスタ64を共通に介して+VM 電圧供給
端子に接続するとともにNPN形のバイポーラトランジ
スタ65を共通に介して接地端子に接続する構成として
いるので、バイポーラトランジスタ61,62,64,
65を複数のインク室に対して共通に使用することがで
き、これにより駆動回路を構成するスイッチ素子の数を
充分に減らすことができて駆動回路の構成を簡単にでき
るとともにコスト低下を図ることができる。
【0070】また、無駄なダミーのインク室を設ける必
要がないので、インク吐出を行うインク室の配列密度を
高めることができる。また、単位サイズ当たりのドット
密度も高めることができ、印字の高密度化、高品質化を
図ることができる。また、各インク室のインク吐出口を
等間隔で配列でき、従って、補正をする必要が無く印字
精度を高めることができる。さらに、+VM 電圧を発生
する単一電源で駆動できるので、正、負の2電源を使用
するものに比べて構成が簡単であり、電圧も半分で済
む。
【0071】なお、前述した各実施の形態では、並べた
複数のインク室を3個おきに4つのグループに分けた場
合について述べたが必ずしもこれに限定するものではな
く、4個おきに5つのグループや5個おきに6つのグル
ープなど3個以上の整数個おきに(整数個+1)グルー
プに分けて分割駆動する場合にも適用できるものであ
る。また、前述した各実施の形態では、電気機械変換手
段として圧電部材を使用したが必ずしもこれに限定する
ものでないのは勿論である。なお、本発明は、前述した
各実施の形態のものに限定するものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0072】
【発明の効果】以上、請求項1及び2記載の発明によれ
ば、使用するスイッチ素子数を減らして駆動回路の構成
を簡単にでき、しかもダミーのインク室を必要とせずイ
ンク室の配列密度を高めて高密度化、高品質化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すインクジェッ
トヘッドの部分断面とその駆動回路構成を示す図。
【図2】同実施の形態におけるインク室からのインク吐
出の動作原理を説明するための図。
【図3】同実施の形態におけるインク室の電極に印加す
る駆動電圧波形図。
【図4】同実施の形態におけるインクジェットヘッドの
駆動を説明するための図。
【図5】同実施の形態におけるインクジェットヘッドの
駆動を説明するための図。
【図6】同実施の形態におけるインクジェットヘッドの
駆動を説明するための図。
【図7】同実施の形態におけるインクジェットヘッドの
駆動を説明するための図。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示すインクジェッ
トヘッドの部分断面とその駆動回路構成を示す図。
【図9】同実施の形態におけるインクジェットヘッドの
駆動を説明するための図。
【図10】同実施の形態におけるインクジェットヘッド
の駆動を説明するための図。
【図11】同実施の形態におけるインクジェットヘッド
の駆動を説明するための図。
【図12】同実施の形態におけるインクジェットヘッド
の駆動を説明するための図。
【図13】同実施の形態において階調印字を行う場合の
駆動電圧波形を示す図。
【図14】インクジェットヘッドの構成を示す一部切欠
した分解斜視図。
【図15】図14のインクジェットヘッドのX−X線に
沿った部分断面図。
【図16】同インクジェットヘッドの駆動方法を説明す
るための図。
【図17】同インクジェットヘッドにおけるインク室の
電極に印加する駆動電圧波形図。
【図18】従来例におけるインクジェットヘッドの駆動
回路を示す図。
【図19】同従来例のインクジェットヘッドの駆動方法
を説明するための図。
【図20】同従来例のインクジェットヘッドの駆動波形
を示す図。
【図21】他の従来例のインクジェットヘッドの駆動方
法を説明するための図。
【図22】同従来例におけるインクジェットヘッドの駆
動回路を示す図。
【図23】同従来例における各部の信号波形及びインク
室の駆動波形を示す図。
【符号の説明】
51…インクジェットヘッド 52,53…圧電部材(電気機械変換手段) 55a0〜55a4,55b1〜55b4,55c1,55c2…イ
ンク室 56a1,56a3,56b1,56b3,56c1…アナログス
イッチ(スイッチ素子) 58,61,64…PNP形バイポーラトランジスタ
(充電用スイッチ素子) 59,62,65…NPN形バイポーラトランジスタ
(放電用スイッチ素子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055 B41J 29/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機械変換手段を有するインク室を複
    数並べて設け、この各インク室の電気機械変換手段にそ
    れぞれ電極を配設し、この各電極に駆動電圧を選択的に
    印加することで該当する電気機械変換手段を変形させ対
    応するインク室内に圧力変化を与えてインク吐出を行う
    インクジェットヘッドの駆動装置において、 前記各インク室をn個おきに(n+1)のグループに分
    割し(但し、nは3以上の整数)、奇数番目のグループ
    の各電極はそれぞれ独立して選択的にスイッチング動作
    する複数のスイッチ素子の一端に接続し、この各スイッ
    チ素子の他端を共通にまとめ、これを充電用スイッチ素
    子を介して電圧供給端子に接続するとともに放電用スイ
    ッチ素子を介して接地端子に接続し、偶数番目のグルー
    プの各電極はそれぞれ同一グループの電極を共通にまと
    め、これをそれぞれ充電用スイッチ素子を介して電圧供
    給端子に接続するとともに放電用スイッチ素子を介して
    接地端子に接続し、 インク吐出を行うインク室に対応した電極及びこのイン
    ク室の両隣のインク室に対応した電極が電圧供給端子又
    は接地端子に接続し、かつ前記各グループのインク室が
    各グループ間でそれぞれタイミングをずらしてインク吐
    出動作するように前記各スイッチ素子を選択的に動作さ
    せることを特徴とするインクジェットヘッドの駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 電気機械変換手段を有するインク室を複
    数並べて設け、この各インク室の電気機械変換手段にそ
    れぞれ電極を配設し、この各電極に駆動電圧を選択的に
    印加することで該当する電気機械変換手段を変形させ対
    応するインク室内に圧力変化を与えてインク吐出を行う
    インクジェットヘッドの駆動装置において、 前記各インク室をn個おきに(n+1)のグループに分
    割し(但し、nは3以上の整数)、奇数番目のグループ
    の各電極はそれぞれ独立して選択的にスイッチング動作
    する複数の充電用スイッチ素子の一端に接続するととも
    に複数の放電用スイッチ素子の一端に接続し、この各充
    電用スイッチ素子の他端を電圧供給端子に接続するとと
    もにこの各放電用スイッチ素子の他端を接地端子に接続
    し、偶数番目のグループの各電極はそれぞれ同一グルー
    プの電極を共通にまとめ、これをそれぞれ充電用スイッ
    チ素子を介して電圧供給端子に接続するとともに放電用
    スイッチ素子を介して接地端子に接続し、 インク吐出を行うインク室に対応した電極及びこのイン
    ク室の両隣のインク室に対応した電極が電圧供給端子又
    は接地端子に接続し、かつ前記各グループのインク室が
    各グループ間でそれぞれタイミングをずらしてインク吐
    出動作するように前記各スイッチ素子を選択的に動作さ
    せることを特徴とするインクジェットヘッドの駆動装
    置。
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