JP3283035B2 - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JP3283035B2 JP08467990A JP8467990A JP3283035B2 JP 3283035 B2 JP3283035 B2 JP 3283035B2 JP 08467990 A JP08467990 A JP 08467990A JP 8467990 A JP8467990 A JP 8467990A JP 3283035 B2 JP3283035 B2 JP 3283035B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、超音波診断装置や超音波探傷装置などに
用いられる超音波探触子に係り、特に超音波振動子の背
面側に設けられるバッキング材に関する。
(従来の技術) 超音波診断装置などに用いられる超音波探触子におい
ては、S/Nの向上による高画質化のために、より高感度
のものが求められている。超音波探触子の高感度化には
超音波の送波能力、受波感度の向上が必要である。その
方法の一つとして、超音波振動子(圧電振動子)の背面
側に設けられるバッキング材の音響インピーダンスを低
減する方法がある。バッキング材の音響インピーダンス
を低減することは、バッキング材側に放射される超音波
を低減し、探触子前面の超音波送受波面からの超音波の
送波を効率的にするばかりでなく、受波系の音響インピ
ーダンス低減による受波感度の向上にもなる。
超音波探触子の構成部材の中で、バッキング材はダン
ピング効果による分解能の向上、超音波振動子の支持お
よびバッキング材側へ放射させる超音波の吸収といった
役目を果たしている。通常、バッキング材の音響インピ
ーダンスはエコー波形のダンピング効果による分解能の
向上を狙って、5〜10Mrayls程度のものが多く用いられ
ている。しかし、バッキング材の音響インピーダンスを
大きくして振動子の音響インピーダンスに近づけること
は、感度の低下を招くことにもなる。
近年、超音波探触子においては超音波振動子の超音波
送受波面側に設けられるマッチング層を多層化したり、
超音波振動子を構成する圧電体に複合圧電材料を用いる
などしてパルスエコー波形の改善が図られているため、
バッキング材の音響インピーダンスを低減する方法はよ
り有効となって来ている。例えば超音波診断装置の超音
波探触子においては、バッキング材の音響インピーダン
スを7Mrayls程度から2Mrayls程度にすることで、感度は
相対感度で50%以上改善される。
このように高感度化に必要とされる音響インピーダン
ス2Mrayls程度以下のバッキング材を得ようとする場合
でも、十分な硬度と吸収減衰があることが必要となる
が、このような条件を満たす材料を得ることは従来困難
であった。例えば特開昭61−184099号公報には、比較的
吸収減衰の大きな樹脂中に樹脂で形成されたバルーンを
混入することで音響インピーダンスを小さくしたバッキ
ング材が示されているが、このような構造のものでは強
度的に弱く軟らかいものとなってしまう。また、バルー
ンの大きさによっては超音波から見たバルーンが反射体
となるため、バルーンでの超音波の反射が大きくなって
しまうという問題がある。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、超音波探触子においては感度向上の
ためにバッキング材として音響インピーダンスが2Mrayl
s程度以上のものが望まれているが、樹脂単体からなる
バッキング材ではそのような条件を満たすことが難し
い。樹脂中にフィラとしてガラスバルーンを混入したバ
ッキング材では、音響インピーダンスが小さくなるが、
超音波振動子を支持するのに十分な硬度が得られず、ま
たバッキング材中で超音波の反射により十分な超音波の
吸収減衰が得られないという問題があった。
本発明はこのような問題を解決し、音響インピーダン
スが1.0Mrayls程度以下であって、しかも超音波振動子
を支持するのに十分な硬度と十分な超音波の吸収減衰を
有するバッキング材を備えた超音波探触子を提供するこ
とを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は上記の課題を解決するため、音響インピーダ
ンスが4.2Mrayls以下のエポキシ樹脂中に、バッキング
材中の超音波波長より直径が小さく、比重が0.3g/cm3
下のガラスバブルを前記エポキシ樹脂との重量比1:5以
上の混合比で混合することにより、音響インピーダンス
1.0Mrayls程度以下、密度0.6g/cm3以下となるようにバ
ッキング材を形成したことを特徴とする フィラが混入していないエポキシ系、ゴム系、ウレタ
ン系、シリコンコーン系などの通常の樹脂の比重は、1.
0〜1.4g/cm3程度の範囲にほとんど含まれ、またこれら
の樹脂中の音速は一部のシリコンコーン系樹脂などを除
くと、1500〜3000m/s程度となっている。すなわち、樹
脂のみからなるバッキング材の音響インピーダンス(=
比重×音速)は1.5〜4.2Mrayls程度となる。
本発明においては、これらの樹脂の中で超音波の吸収
減衰が大きく、かつ高い硬度を持つエポキシ樹脂を選択
し、その樹脂中に従来のバルーンに対応するガラスバブ
ルをエポキシ樹脂との混合重量比を1:5以上で混合する
ことにより、音響インピーダンス1.0Mrayls程度以下、
密度0.6g/cm3以下のバッキング材を実現する。樹脂中に
ガラスバブルを混入する場合、ガラスバブルを液体状の
樹脂と混合させた後に硬化させることになるが、液体状
の樹脂にガラスバブルのような粒子を混ぜると樹脂の粘
度が上昇するため、実際に均一にできる量には限界があ
る。
一般的な医用超音波探触子において、バッキング材中
の超音波波長よりも十分に小さくなるガラスバブルの直
径を100μm以下とした時、比重が1.4g/cm3程度の樹脂
に対して混入できるガラスバブルの割合は、ガラスバブ
ルの比重が0.15g/cm3程度のとき重量比で6:1程度、0.30
g/cm3程度のとき重量比で3:1程度が限界となる。このよ
うなガラスバブルを混入すると、バッキング材の音速は
樹脂単体の場合に比べて遅くなるが、その量は比重の変
化に比べて僅かとなる。
バッキング材の音響インピーダンスを当初の目標の2.
0Mrayls以下にするためには、比重(=音響インピーダ
ンス/音速)を0.7g/cm3程度以下にする必要があり、そ
のためには上述したガラスバブルの混合できる量の限界
から、ガラスバブルの比重を0.3g/cm3以下にする必要が
ある。このとき用いる樹脂は、前述した通り音響インピ
ーダンスが4.2Mralys以下の樹脂であることが必要とな
る。
すなわち、バッキング材全体の比重をρ、ガラスバ
ブルの比重をρ、樹脂の比重をρとし、さらにガラ
スバブルの限界の重量比をWとすると、次の関係式が得
られる。
(m1,m2はガラスバブルおよび樹脂の重量) ここで、ρ=1.4g/cm3=0.7g/cm3,W=1/4とす
ると、ρ0.3g/cm3以下という値が求まる。
(作用) このようにエポキシ樹脂中に比重が0.3g/cm3以下のガ
ラスバブルを混入した材料によってバッキング材を構成
することにより、音響インピーダンスが4.2Mrayls以下
の通常の樹脂を用いて、超音波探触子の高感度化に要求
される音響インピーダンス2Mrayls程度以下のバッキン
グ材が得られる。
また、ガラスバブルをバッキング材中の超音波波長よ
り小さな直径とすると、超音波から見たガラスバブルは
反射体とならないので、これを均一に樹脂中に混入する
ことで、バッキング材中での超音波の反射を防止しつつ
超音波探触子の特性均一化が達成される。
さらに、ガラスバブルの混入により樹脂のみからなる
バッキング材に比較して超音波の吸収減衰が増大し、硬
度も同等以上となる。これにより比較的吸収減衰が小さ
いが硬度の大きい樹脂を用いることが可能となり、超音
波振動子を支持するのに十分な硬度が容易に得られる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。第
1図は本発明の一実施例に係るアレイ型超音波探触子の
断面図であり、第2図はガラスバブルを模式的に示す断
面図である。
第1図に示すアレイ型超音波探触子は、配列された複
数個の超音波振動子1の超音波送受波面側に音響マッチ
ング層2を設け、背面側、つまり超音波送受波面と反対
側の面をバッキング材3で支持した構造となっている。
バッキング材3は本発明に従い、樹脂4中にガラスバブ
ル5を混入した材料により作られている。このようなバ
ッキング材3はガラスバブルと液状の樹脂を混合し、硬
化させることによって作ることができる。樹脂4は音響
インピーダンスが4.2Mrayls以下の樹脂であり、具体的
にはエポキシ樹脂が用いられる。
ガラスバブル5は、第2図に示すように中空のガラス
球6内に空気7が封入されたものであって、その直径は
バッキング材3中の超音波波長より小さく、また比重は
0.3g/cm3以下となっている。ここで、ガラスバブル5の
比重は、体積としてガラス球6内の容積も計算に入れた
ものとなっている。
第1表に、音響インピーダンス24Mrayls、粘度900cps
のエポキシ樹脂のみからなるバッキング材の音響特性
と、密度0.2g/cm3程度で直径20〜100μm程度のガラス
バブルを上記と同じエポキシ樹脂と重量比1:5で混合し
硬化させた本実施例に基づくバッキング材の音響特性
とを比較して示す。
ガラスバブルの密度が樹脂に比べ非常に小さいため、
樹脂の量が十分であればガラスバブルは浮力により樹脂
の上層において樹脂との混合層を均一に形成する。
このようにして得られたバッキング材を用いることに
より、超音波振動子のパルスエコー感度を従来の樹脂の
みからなるバッキング材(音響インピーダンス=6Mrayl
s)と比較して4.5dB以上向上させることができた。
なお、上記実施例ではリニアアレイ型の超音波探触子
の場合について述べたが、単一振動子の超音波探触子
や、アニュラアレイ型など他のアレイ方式の超音波探触
子においてもバッキング材を同様の材質とすることによ
り同様の効果が得られることはいうまでもない。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば超音波探触子の
バッキング材として、音響インピーダンスが4.2Mrayls
以下のエポキシ樹脂中に、バッキング材中の超音波波長
より直径が小さく、比重が0.3g/cm3以下のガラスバブル
をエポキシ樹脂との重量比1:5以上の混合比で混合した
材料を用いることにより音響インピーダンス2.0Mrayls
程度以下とすることにより、従来の樹脂のみからなるバ
ッキング材に比べて音響インピーダンスを1.0Mrayls程
度以下、密度を0.6g/cm3以下とすることが可能となり、
高感度化に必要な2.0Mrayls以下の音響インピーダンス
を実現することができる。
また、ガラスバブルの直径をバッキング材中の超音波
波長よりも小さくすることによって、バッキング材中で
の超音波の反射が防止され、またこれを均一に樹脂中に
混入させることにより特性の均一化を図ることができ
る。
さらに、ガラスバブルの混入によって樹脂のみからな
るバッキング材に比較して超音波の吸収減衰が増大し、
硬度も同等あるいはそれ以上となる。従って、比較的吸
収減衰が小さいが硬度の大きいエポキシ樹脂を用いるこ
とが可能となり、超音波振動子を支持するのに十分な硬
度を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例に係る超音波探触子の構成を
模式的に示す断面図、第2図は第1図におけるガラスバ
ブルの構造を示す断面図である。 1……超音波振動子 2……音響マッチング層 3……バッキング材 4……樹脂 5……ガラスバブル 6……ガラス球 7……空気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 史郎 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−226600(JP,A) 特開 昭60−208196(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波を送受する振動子と、この振動子の
    超音波送受波面と反対側に設けられたバッキング材とを
    有する超音波探触子において、 前記バッキング材は、音響インピーダンスが4.2Mrayls
    以下のエポキシ樹脂中に、バッキング材中の超音波波長
    より直径が小さく、比重が0.3g/cm3以下のガラスバブル
    を前記エポキシ樹脂との重量比1:5以上の混合比で混合
    することにより、音響インピーダンスが1.0Mrayls程度
    以下、密度0.6g/cm3以下となるように構成されることを
    特徴とする超音波探触子。
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WO2015152438A1 (ko) * 2014-04-01 2015-10-08 알피니언메디칼시스템 주식회사 의료용 초음파 프로브
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