JP3282679B2 - Dna塩基配列決定の方法 - Google Patents
Dna塩基配列決定の方法Info
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- JP3282679B2 JP3282679B2 JP19589492A JP19589492A JP3282679B2 JP 3282679 B2 JP3282679 B2 JP 3282679B2 JP 19589492 A JP19589492 A JP 19589492A JP 19589492 A JP19589492 A JP 19589492A JP 3282679 B2 JP3282679 B2 JP 3282679B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はDNAの塩基配列決定の
方法に関する。
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のDNAの塩基配列決定装置は、一
時に数百〜千塩基対の分析が可能である。しかしなが
ら、生化学で扱われるDNAは一般にこれよりはるかに
長いので、まず、制限酵素により切断し、しかるのちに
塩基配列決定装置により解析するのが普通である。
時に数百〜千塩基対の分析が可能である。しかしなが
ら、生化学で扱われるDNAは一般にこれよりはるかに
長いので、まず、制限酵素により切断し、しかるのちに
塩基配列決定装置により解析するのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような技術の問題
点は、制限酵素により断片化したDNAを解析するた
め、得られた配列がもとの長いDNAの中のどの位置に
あったものであるかがわからなくなることにある。現在
の技術においては、何種類もの制限酵素を用いて製作し
たさまざまな断片を解析し、得られた解析結果から全体
の配列を推定しているが、この方法は、1) 何種類もの
制限酵素を用いて行なう解析自体が大変である、2) 断
片的情報から全体の塩基配列を推定することが大変であ
る、などの欠点を有している。特に、解析対象のDNA
が長くなると解析に要する労力は幾何級数的に大きくな
る。本発明の目的は、長いDNAを順次切断していき、
それぞれの断片の塩基配列を決定していくことにより、
もとのDNAの全塩基配列を決定する手段を提供するこ
とにある。
点は、制限酵素により断片化したDNAを解析するた
め、得られた配列がもとの長いDNAの中のどの位置に
あったものであるかがわからなくなることにある。現在
の技術においては、何種類もの制限酵素を用いて製作し
たさまざまな断片を解析し、得られた解析結果から全体
の配列を推定しているが、この方法は、1) 何種類もの
制限酵素を用いて行なう解析自体が大変である、2) 断
片的情報から全体の塩基配列を推定することが大変であ
る、などの欠点を有している。特に、解析対象のDNA
が長くなると解析に要する労力は幾何級数的に大きくな
る。本発明の目的は、長いDNAを順次切断していき、
それぞれの断片の塩基配列を決定していくことにより、
もとのDNAの全塩基配列を決定する手段を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】高周波高電界によりDN
Aを伸長できること、および誘電泳動力により伸長した
DNAの一端を電極エッジに固定することができること
は、公知である。ただし、このような方法ではDNAの
塩基配列を認識することはできないので、遺伝子の上流
側が電極に固定されたものと下流側が固定されたもの
が、各々50%の確立で得られる。従って、このように
伸長・固定されたDNAを一端から逐次レーザーなどで
切断して得られる断片は、2種類の塩基配列の混合物に
なってしまう。これに対し、本発明においては、塩基認
識性の分子を用いてまず配向を一方向に揃える。すなわ
ち、たとえば、電界により配向されたDNAがすべて遺
伝子の下流側を電極エッジに接するような形であるよう
にする。このように配列したDNAを電極に接していな
い方の端より順次切断してゆけば、遺伝子の上流側から
順々に解析することが可能になる。
Aを伸長できること、および誘電泳動力により伸長した
DNAの一端を電極エッジに固定することができること
は、公知である。ただし、このような方法ではDNAの
塩基配列を認識することはできないので、遺伝子の上流
側が電極に固定されたものと下流側が固定されたもの
が、各々50%の確立で得られる。従って、このように
伸長・固定されたDNAを一端から逐次レーザーなどで
切断して得られる断片は、2種類の塩基配列の混合物に
なってしまう。これに対し、本発明においては、塩基認
識性の分子を用いてまず配向を一方向に揃える。すなわ
ち、たとえば、電界により配向されたDNAがすべて遺
伝子の下流側を電極エッジに接するような形であるよう
にする。このように配列したDNAを電極に接していな
い方の端より順次切断してゆけば、遺伝子の上流側から
順々に解析することが可能になる。
【0005】
【実施例】図1,図2は、本発明の実施例である。この
実施例では、絶縁性基板1上に設けられた対向する電極
2、2’を用いている。ここにDNA溶液を導入し、電
極間に高周波電圧を印加すると、DNAは伸長・配向さ
れ、かつ誘電泳動の効果により、一端を電極に接するま
で電極に引き寄せられる。この際、DNAの電極に接し
た端は電極に吸着され、電圧を取り去ってもDNAはこ
こから離れることはない。図3は、このようにして電極
2に接して吸着されたDNAを模式的に示したものであ
る。さて、このように配向されたDNAには、遺伝子の
上流側を電極に接しているものと、下流側を電極に接し
ているものとの2種類が50%づつ存在する。図3では
DNAの向きを、遺伝子の上流側から下流側へと向かう
矢印およびアルファベットで表わしてある。このような
DNAを電極に接していない方の端から切断しても、2
種類の断片の混合物が得られるので、一意的な解析はで
きない。ところが、このように電極エッジに一端で固定
されたDNAを、特許請求の範囲の請求項2に記載のよ
うに、DNA上のある塩基配列を認識する制限酵素(こ
こでは領域AとBの間で切断するように書いてある)を
用いて切断すると、Bが電極エッジに接しているもの
は、ほんの一部が切り取られるだけであるのに対し、A
が電極エッジに接しているものはその大部分を切り取ら
れる。従って、このような処理を施した後、DNAを電
極に接していないほうの端より順次レーザービームなど
を用いて切り取っていけば、B→C→D→・・と次々に
断片が得られる。これらの断片を解析してつなぎ合わせ
れば、もとのDNAの全塩基配列を決定することができ
る。なお、ここで用いる制限酵素は、もとのDNAを長
い断片と短い断片に切断するものが望ましく、ちょうど
真ん中から切断するような制限酵素は用いることができ
ない。
実施例では、絶縁性基板1上に設けられた対向する電極
2、2’を用いている。ここにDNA溶液を導入し、電
極間に高周波電圧を印加すると、DNAは伸長・配向さ
れ、かつ誘電泳動の効果により、一端を電極に接するま
で電極に引き寄せられる。この際、DNAの電極に接し
た端は電極に吸着され、電圧を取り去ってもDNAはこ
こから離れることはない。図3は、このようにして電極
2に接して吸着されたDNAを模式的に示したものであ
る。さて、このように配向されたDNAには、遺伝子の
上流側を電極に接しているものと、下流側を電極に接し
ているものとの2種類が50%づつ存在する。図3では
DNAの向きを、遺伝子の上流側から下流側へと向かう
矢印およびアルファベットで表わしてある。このような
DNAを電極に接していない方の端から切断しても、2
種類の断片の混合物が得られるので、一意的な解析はで
きない。ところが、このように電極エッジに一端で固定
されたDNAを、特許請求の範囲の請求項2に記載のよ
うに、DNA上のある塩基配列を認識する制限酵素(こ
こでは領域AとBの間で切断するように書いてある)を
用いて切断すると、Bが電極エッジに接しているもの
は、ほんの一部が切り取られるだけであるのに対し、A
が電極エッジに接しているものはその大部分を切り取ら
れる。従って、このような処理を施した後、DNAを電
極に接していないほうの端より順次レーザービームなど
を用いて切り取っていけば、B→C→D→・・と次々に
断片が得られる。これらの断片を解析してつなぎ合わせ
れば、もとのDNAの全塩基配列を決定することができ
る。なお、ここで用いる制限酵素は、もとのDNAを長
い断片と短い断片に切断するものが望ましく、ちょうど
真ん中から切断するような制限酵素は用いることができ
ない。
【0006】
【発明の効果】本法によれば、DNAのランダムな断片
の塩基配列からもとのDNAの配列を推定するという手
間をかけずに、直接、DNAの塩基配列を順々に解析す
ることができる。
の塩基配列からもとのDNAの配列を推定するという手
間をかけずに、直接、DNAの塩基配列を順々に解析す
ることができる。
【図1】 本発明の一実施例を示す図。
【図2】 図1で示した実施例の側面を示す図。
【図3】 本発明の一動作例を説明するための図。
1:絶縁性基板。 2,2’:電極。 3:DNA分子。 4:DNA分子内での遺伝子の塩基配列の方向をしめす
ための矢印及びアルファベット記号。 5:制限酵素切断部位。
ための矢印及びアルファベット記号。 5:制限酵素切断部位。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/50 - 33/98
Claims (9)
- 【請求項1】DNAを伸長し配列して基板上に固定し,一
端より数百乃至数千の塩基対ごとに順次断片に切断して
回収し,各々の断片を生化学的手法により解析し,その
結果をつなぎ合わせることによりもとのDNAの全塩基配
列を決定することを特長とするDNA塩基配列決定の方
法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のDNA塩基配列決定の
方法において、電界を利用して一端を電極上に固定した
DNAをその長さの中心以外のところの塩基配列を認識
する制限酵素によって切断することを特長とするDNA
塩基配列決定の方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載のDNA塩基配列決定の
方法において、DNAのその長さの中心以外のところの
部位を塩基認識性分子を用いて修飾し、この部位を基板
上の特定部位に付着させ、電界を印加してDNA分子全
体を伸長させることを特長とするDNA塩基配列決定の
方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載のDNA塩基配列決定の
方法において、基板上の特定部位が電極エッジであるこ
とを特徴とするDNA塩基配列決定の方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載のDNA塩基配列決定の
方法において、電界により伸長したDNAの両端を基板
に固定したのち制限酵素により切断し、電界を再び印加
することにより生ずる電気力および流れを利用して長い
DNAと短いDNAを得るDNA塩基配列決定の方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載のDNA塩基配列決定の
方法において、DNAを固定する際に、少なくとも一端
を電極エッジ上に固定することを特徴とするDNA塩基
配列決定の方法。 - 【請求項7】 請求項5に記載のDNA塩基配列決定の
方法において、DNAを固定する際に、少なくとも一端
の固定を分子間の結合を利用して行なわれることを特徴
とするDNA塩基配列決定の方法。 - 【請求項8】 請求項5に記載のDNA塩基配列決定の
方法において、光照射によりDNAを固定することを特
徴とするDNA塩基配列決定の方法。 - 【請求項9】 請求項1、請求項2に記載のDNA塩基
配列決定の方法において、DNAの切断をレーザー光を
用いて行なうことを特長とするDNA塩基配列定の方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19589492A JP3282679B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | Dna塩基配列決定の方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19589492A JP3282679B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | Dna塩基配列決定の方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0618523A JPH0618523A (ja) | 1994-01-25 |
JP3282679B2 true JP3282679B2 (ja) | 2002-05-20 |
Family
ID=16348760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19589492A Expired - Fee Related JP3282679B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | Dna塩基配列決定の方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3282679B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5993630A (en) * | 1996-01-31 | 1999-11-30 | Board Of Regents The University Of Texas System | Method and apparatus for fractionation using conventional dielectrophoresis and field flow fractionation |
US5888370A (en) * | 1996-02-23 | 1999-03-30 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Method and apparatus for fractionation using generalized dielectrophoresis and field flow fractionation |
US5858192A (en) * | 1996-10-18 | 1999-01-12 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Method and apparatus for manipulation using spiral electrodes |
DE60113287D1 (de) | 2000-06-14 | 2005-10-13 | Univ Texas | Systeme und verfahren zur zellteilbevölkerungsanalyse |
EP1350095B1 (en) | 2000-06-14 | 2015-12-09 | The Board Of Regents, The University Of Texas System | Method and apparatus for combined magnetophoretic and dielectrophoretic manipulation of analyte mixtures |
JP6004470B2 (ja) * | 2012-09-03 | 2016-10-05 | 国立大学法人大阪大学 | 試料の固定化方法 |
JP2014068612A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Osaka Univ | 高分子の伸長方法および高分子伸長装置 |
-
1992
- 1992-07-01 JP JP19589492A patent/JP3282679B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0618523A (ja) | 1994-01-25 |
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Legal Events
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