JP3282390B2 - 蓄圧式燃料噴射系の制御装置 - Google Patents
蓄圧式燃料噴射系の制御装置Info
- Publication number
- JP3282390B2 JP3282390B2 JP17813494A JP17813494A JP3282390B2 JP 3282390 B2 JP3282390 B2 JP 3282390B2 JP 17813494 A JP17813494 A JP 17813494A JP 17813494 A JP17813494 A JP 17813494A JP 3282390 B2 JP3282390 B2 JP 3282390B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel
- target
- fuel injection
- pressure
- load
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄圧式燃料噴射系の制
御装置に関し、更に詳細には蓄圧式燃料噴射系を備えた
内燃機関において、燃料温度変化に応じて燃料噴射量を
補正する蓄圧式燃料噴射系の制御装置に関するものであ
る。
御装置に関し、更に詳細には蓄圧式燃料噴射系を備えた
内燃機関において、燃料温度変化に応じて燃料噴射量を
補正する蓄圧式燃料噴射系の制御装置に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】燃料ポンプと燃料噴射ノズルとの間にコ
モンレールを取り付けた蓄圧式燃料噴射系を装備した内
燃機関が従来から使用されている。この蓄圧式燃料噴射
系では、機関の回転速度及び負荷（一般にはアクセル開
度）に応じた目標燃料噴射量Ｑ及び目標噴射圧Ｐi を予
めマップに定め、負荷センサの信号に基づいた燃料噴射
圧力（即ちコモンレール内圧力）ＰI が、前記目標噴射
圧力ＰI となるようにＰＩＤ（比例−積分−微分）制御
を行う一方、燃料噴射量が目標燃料噴射量Ｑとなるよう
に次式に基づいて噴射期間（噴射ノズルの針弁のリフト
期間）を算出し、噴射ノズルに設けられた電磁弁への通
電時間を制御している。
モンレールを取り付けた蓄圧式燃料噴射系を装備した内
燃機関が従来から使用されている。この蓄圧式燃料噴射
系では、機関の回転速度及び負荷（一般にはアクセル開
度）に応じた目標燃料噴射量Ｑ及び目標噴射圧Ｐi を予
めマップに定め、負荷センサの信号に基づいた燃料噴射
圧力（即ちコモンレール内圧力）ＰI が、前記目標噴射
圧力ＰI となるようにＰＩＤ（比例−積分−微分）制御
を行う一方、燃料噴射量が目標燃料噴射量Ｑとなるよう
に次式に基づいて噴射期間（噴射ノズルの針弁のリフト
期間）を算出し、噴射ノズルに設けられた電磁弁への通
電時間を制御している。
【０００３】 但し、Ａは噴口面積、αは流量係数、γは燃料比重、Δ
Ｐは燃料噴射圧力Ｐ1 からシリンダ内圧力Ｐ2 を引いた
値であり、近似的にΔＰ≒Ｐ1 とすることができる。と
ころで、機関の出力が正味燃料質量によって決定される
のに対し、燃料噴射ノズルから噴射される燃料は、針弁
のリフト高さ及びリフト期間に依存するため、その噴射
量は体積によって決定する。
Ｐは燃料噴射圧力Ｐ1 からシリンダ内圧力Ｐ2 を引いた
値であり、近似的にΔＰ≒Ｐ1 とすることができる。と
ころで、機関の出力が正味燃料質量によって決定される
のに対し、燃料噴射ノズルから噴射される燃料は、針弁
のリフト高さ及びリフト期間に依存するため、その噴射
量は体積によって決定する。
【０００４】そのため、比較的多量の燃料が噴射ノズル
からリークする蓄圧式燃料噴射系では、リーク燃料が燃
料タンクに還流されるため、燃料温度は機関の作動と共
に上昇し高温となり、温度の変化に伴い、燃料比重γも
補正しないと適切な出力制御ができないという問題があ
る。そこで従来から燃料の比重が変化した場合の対策が
提案されている。例えば特開平４−１０３８４９号公報
に記載された手段は、二段リフト型の燃料噴射ノズルを
使用し、燃料が基本比重から変化した場合に、基本噴射
量及び基本噴射時期に対する補正係数マップを制御装置
に記憶させておき、アクセル開度及び機関回転速度か
ら、基本噴射量及び基本噴射時期を求め、燃料タンクに
取り付けた比重センサ及び温度センサから温度補正した
比重を求め、前記補正係数マップから容積による燃料噴
射量、燃料噴射時期及び初期リフト量を求め、燃料噴射
ノズルを制御するようにしたものである。
からリークする蓄圧式燃料噴射系では、リーク燃料が燃
料タンクに還流されるため、燃料温度は機関の作動と共
に上昇し高温となり、温度の変化に伴い、燃料比重γも
補正しないと適切な出力制御ができないという問題があ
る。そこで従来から燃料の比重が変化した場合の対策が
提案されている。例えば特開平４−１０３８４９号公報
に記載された手段は、二段リフト型の燃料噴射ノズルを
使用し、燃料が基本比重から変化した場合に、基本噴射
量及び基本噴射時期に対する補正係数マップを制御装置
に記憶させておき、アクセル開度及び機関回転速度か
ら、基本噴射量及び基本噴射時期を求め、燃料タンクに
取り付けた比重センサ及び温度センサから温度補正した
比重を求め、前記補正係数マップから容積による燃料噴
射量、燃料噴射時期及び初期リフト量を求め、燃料噴射
ノズルを制御するようにしたものである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記公報に
記載された補正手段は、燃料噴射量の補正を噴射期間
（噴射ノズルの針弁のリフト期間）の長さを制御するこ
とのみによって実施している。したがって、排ガス特性
（スモーク、ＮＯX などの排出量）、燃費特性などから
決まる最適噴射期間に対して、最適な制御が得られない
という問題がある。より具体的には、特に高速・高負荷
の運転領域において、燃料温度が上昇し（即ち燃料比重
が小さくなり）燃料噴射量の実質的な低下を補正しよう
とする場合、ピストン速度に対して噴射期間が長くなり
過ぎ、排ガス特性、燃費特性共に悪化してしまう。この
ことは、噴射ノズルからのリーク燃料が多い（即ち、一
旦加熱されて高温になった燃料を燃料タンクに多量に還
流する）蓄圧式燃料噴射系では一層顕著に現れる。
記載された補正手段は、燃料噴射量の補正を噴射期間
（噴射ノズルの針弁のリフト期間）の長さを制御するこ
とのみによって実施している。したがって、排ガス特性
（スモーク、ＮＯX などの排出量）、燃費特性などから
決まる最適噴射期間に対して、最適な制御が得られない
という問題がある。より具体的には、特に高速・高負荷
の運転領域において、燃料温度が上昇し（即ち燃料比重
が小さくなり）燃料噴射量の実質的な低下を補正しよう
とする場合、ピストン速度に対して噴射期間が長くなり
過ぎ、排ガス特性、燃費特性共に悪化してしまう。この
ことは、噴射ノズルからのリーク燃料が多い（即ち、一
旦加熱されて高温になった燃料を燃料タンクに多量に還
流する）蓄圧式燃料噴射系では一層顕著に現れる。
【０００６】本発明は、以上の問題に着目してなされた
ものであり、機関の運転状況に応じて最適な燃料噴射量
の補正を行うことにより、排ガス特性、燃費特性の悪化
を伴うことなく、燃料温度の変化による出力の変動を防
止した蓄圧式燃料噴射系の制御装置を提供することを目
的としている。
ものであり、機関の運転状況に応じて最適な燃料噴射量
の補正を行うことにより、排ガス特性、燃費特性の悪化
を伴うことなく、燃料温度の変化による出力の変動を防
止した蓄圧式燃料噴射系の制御装置を提供することを目
的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明の蓄圧式燃料噴射系の制御装置は、蓄圧式燃
料噴射系の制御装置であって、燃料の比重補正をしない
標準温度範囲を定め、該燃料温度範囲について、機関の
回転速度及び負荷に対応する目標燃料噴射量と目標燃料
噴射圧力とを定め、且つ各前記負荷に対して低速回転速
度領域と高速回転速度領域とに区分し、前記領域の境界
上の負荷と回転速度との値を制御手段を決める設定値と
したマップを予め定め、該マップから、前記機関の回転
速度及び負荷に対応する燃料噴射量と燃料噴射圧力とを
求めて仮目標値とし、燃料温度が前記標準温度範囲にあ
ると、前記仮目標値を、それぞれの目標噴射量及び目標
噴射圧力とし、前記燃料温度が前記標準温度範囲から逸
脱すると、前記機関の回転速度及び負荷が前記設定値以
下である場合には、燃料噴射量の前記仮目標値を前記比
重の温度補正係数で除した値を目標噴射量とすると共
に、燃焼噴射圧力の前記仮目標値を目標噴射圧力とし、
前記機関の回転速度又は負荷が前記設定値以上である場
合には、燃料噴射量の前記仮目標値を目標噴射量とする
と共に、燃料噴射圧力の前記仮目標値に前記温度補正係
数の２乗の逆数を乗じた値を目標噴射圧力として、燃料
噴射量及び燃料噴射圧力を制御するものである。
めの本発明の蓄圧式燃料噴射系の制御装置は、蓄圧式燃
料噴射系の制御装置であって、燃料の比重補正をしない
標準温度範囲を定め、該燃料温度範囲について、機関の
回転速度及び負荷に対応する目標燃料噴射量と目標燃料
噴射圧力とを定め、且つ各前記負荷に対して低速回転速
度領域と高速回転速度領域とに区分し、前記領域の境界
上の負荷と回転速度との値を制御手段を決める設定値と
したマップを予め定め、該マップから、前記機関の回転
速度及び負荷に対応する燃料噴射量と燃料噴射圧力とを
求めて仮目標値とし、燃料温度が前記標準温度範囲にあ
ると、前記仮目標値を、それぞれの目標噴射量及び目標
噴射圧力とし、前記燃料温度が前記標準温度範囲から逸
脱すると、前記機関の回転速度及び負荷が前記設定値以
下である場合には、燃料噴射量の前記仮目標値を前記比
重の温度補正係数で除した値を目標噴射量とすると共
に、燃焼噴射圧力の前記仮目標値を目標噴射圧力とし、
前記機関の回転速度又は負荷が前記設定値以上である場
合には、燃料噴射量の前記仮目標値を目標噴射量とする
と共に、燃料噴射圧力の前記仮目標値に前記温度補正係
数の２乗の逆数を乗じた値を目標噴射圧力として、燃料
噴射量及び燃料噴射圧力を制御するものである。
【０００８】前記燃料の標準温度範囲は、使用地域、使
用状態などによって一定しないが、一般的には、標準的
な温度範囲（例えば３０〜４０℃）内で設定した温度ｔ
0 の±１０℃程度の範囲とすることができる。但し本発
明はこれに限定されず実際に則し適宜決定することがで
きる。そして前記温度ｔ0 に対する比重をγ0 、実際の
温度ｔe における燃料の比重をγ、補正係数をＫ、ａを
軽油の物性から決まる定数とすると、比重γは、 γ＝Ｋ×γ0 Ｋ＝１−ａ（ｔe −ｔ0 ） によって決定することができる。
用状態などによって一定しないが、一般的には、標準的
な温度範囲（例えば３０〜４０℃）内で設定した温度ｔ
0 の±１０℃程度の範囲とすることができる。但し本発
明はこれに限定されず実際に則し適宜決定することがで
きる。そして前記温度ｔ0 に対する比重をγ0 、実際の
温度ｔe における燃料の比重をγ、補正係数をＫ、ａを
軽油の物性から決まる定数とすると、比重γは、 γ＝Ｋ×γ0 Ｋ＝１−ａ（ｔe −ｔ0 ） によって決定することができる。
【０００９】噴射圧力、噴射ノズルの電磁弁の通電時
間、噴射時期などは、従来と同様の手段によって決定す
ることができる。更に前記マップは、使用する内燃機関
の性能、排気ガス温度の制限などによる制約、シリンダ
内圧など耐久上の制約などを考慮して作成する場合など
種々変形して実施することもできる。
間、噴射時期などは、従来と同様の手段によって決定す
ることができる。更に前記マップは、使用する内燃機関
の性能、排気ガス温度の制限などによる制約、シリンダ
内圧など耐久上の制約などを考慮して作成する場合など
種々変形して実施することもできる。
【００１０】本発明に使用する機関の回転速度を検出す
る回転センサ、機関の負荷を検出する負荷センサ、燃料
の温度を検出する温度センサ、燃料噴射圧力を検出する
圧力センサは、いずれも従来から機関の制御に使用され
ているものを使用することができる。
る回転センサ、機関の負荷を検出する負荷センサ、燃料
の温度を検出する温度センサ、燃料噴射圧力を検出する
圧力センサは、いずれも従来から機関の制御に使用され
ているものを使用することができる。
【００１１】
【作用】燃料温度が予め定めた範囲内の場合には、予め
機関回転速度及び負荷をパラメータとするマップ又は計
算式から求めた仮目標噴射量に基づいて制御し、前記範
囲から逸脱する燃料温度の場合には、機関回転速度及び
負荷が予め定めた設定値以下であると、前記仮目標噴射
量を燃料の比重の補正係数Ｋによって決定する目標噴射
量とし、機関回転速度が予め定めた前記設定値以上（高
速回転数）であると、仮目標噴射圧力を前記補正係数Ｋ
によって決定する前記手段は、内燃機関の運転状況に応
じた最適な燃料噴射量の補正を行うことにより、排ガス
特性、燃費特性の悪化を伴うことなく、燃料温度の変化
による出力の変動を防止することができる。
機関回転速度及び負荷をパラメータとするマップ又は計
算式から求めた仮目標噴射量に基づいて制御し、前記範
囲から逸脱する燃料温度の場合には、機関回転速度及び
負荷が予め定めた設定値以下であると、前記仮目標噴射
量を燃料の比重の補正係数Ｋによって決定する目標噴射
量とし、機関回転速度が予め定めた前記設定値以上（高
速回転数）であると、仮目標噴射圧力を前記補正係数Ｋ
によって決定する前記手段は、内燃機関の運転状況に応
じた最適な燃料噴射量の補正を行うことにより、排ガス
特性、燃費特性の悪化を伴うことなく、燃料温度の変化
による出力の変動を防止することができる。
【００１２】
【実施例】以下添付の図面を参照して一実施例により本
発明を具体的に説明する。図１に示す本実施例における
燃料噴射系は、図示しないディーゼルエンジンの燃料タ
ンク１からフィードポンプ２によって汲み出された燃料
を高圧ポンプ３に送り、高圧に加圧された燃料を、３方
切換弁からなる圧力制御用電磁弁４を経てコモンレール
５に供給する。コモンレール５には、圧力センサ６が取
り付けてあり、ここで検出された圧力信号は制御装置７
に入力される。
発明を具体的に説明する。図１に示す本実施例における
燃料噴射系は、図示しないディーゼルエンジンの燃料タ
ンク１からフィードポンプ２によって汲み出された燃料
を高圧ポンプ３に送り、高圧に加圧された燃料を、３方
切換弁からなる圧力制御用電磁弁４を経てコモンレール
５に供給する。コモンレール５には、圧力センサ６が取
り付けてあり、ここで検出された圧力信号は制御装置７
に入力される。
【００１３】コモンレール５に蓄えられた高圧燃料は、
燃料通路８を通じて燃料噴射ノズル９に送られ噴口（図
示せず）から燃料を噴射する。燃料噴射ノズル９には、
電磁式リーク弁10を取り付けており、リークした燃料
は、リターン通路11を経由して燃料タンク１に還流され
る。その燃料タンク１には温度センサ12を取り付け、検
出した燃料温度を制御装置７に入力している。なお、本
実施例は６気筒機関を使用しており、リターン通路11が
燃料噴射ノズル９を横断するように記載した点線部分
は、各燃料噴射ノズル９のそれぞれにリターン通路11が
接続されていることを示している。
燃料通路８を通じて燃料噴射ノズル９に送られ噴口（図
示せず）から燃料を噴射する。燃料噴射ノズル９には、
電磁式リーク弁10を取り付けており、リークした燃料
は、リターン通路11を経由して燃料タンク１に還流され
る。その燃料タンク１には温度センサ12を取り付け、検
出した燃料温度を制御装置７に入力している。なお、本
実施例は６気筒機関を使用しており、リターン通路11が
燃料噴射ノズル９を横断するように記載した点線部分
は、各燃料噴射ノズル９のそれぞれにリターン通路11が
接続されていることを示している。
【００１４】制御装置７には、前記圧力信号及び温度信
号の外、機関の回転速度を検出する回転センサ13、機関
負荷を検出する負荷センサ14、ピストン（図示せず）の
上死点を検出する上死点センサ15からの信号を入力して
いる。なお、本実施例においては前記負荷センサ14にア
クセル開度を検出するアクセルセンサを使用した。前記
コモンレール５内の燃料圧力の制御は、圧力制御用電磁
弁４を制御して設定圧力に前記圧力センサ６からの圧力
信号を一致させるようにしている。なお圧力制御用電磁
弁４の制御はＰＩＤ制御によって行うことが好ましい。
また、燃料噴射ノズルの噴射期間ＴD ，噴射時期ＴINJ
は、前記各センサ６，12，13，14，15からの信号に基づ
き制御される。
号の外、機関の回転速度を検出する回転センサ13、機関
負荷を検出する負荷センサ14、ピストン（図示せず）の
上死点を検出する上死点センサ15からの信号を入力して
いる。なお、本実施例においては前記負荷センサ14にア
クセル開度を検出するアクセルセンサを使用した。前記
コモンレール５内の燃料圧力の制御は、圧力制御用電磁
弁４を制御して設定圧力に前記圧力センサ６からの圧力
信号を一致させるようにしている。なお圧力制御用電磁
弁４の制御はＰＩＤ制御によって行うことが好ましい。
また、燃料噴射ノズルの噴射期間ＴD ，噴射時期ＴINJ
は、前記各センサ６，12，13，14，15からの信号に基づ
き制御される。
【００１５】次に図２，３に示すフローチャートによっ
て制御装置７の動作を説明する。図２に示すメインモー
ドと図３に示サブモードとを、数ｍｓｅｃのタイムシェ
アリングを行うことで平行処理している。メインモード
のフローがスタートすると、ステップ１において、回転
センサ13により機関の回転速度Ｎe を検出し、ステップ
２において負荷センサ14によりアクセル開度ＶL が検出
され、ステップ３におてい温度センサ12により燃料温度
Ｔf が検出され、ステップ４において読み込まれた回転
速度Ｎe 及びアクセル開度ＶL から、所定のマップによ
り仮目標噴射量Ｑ′を求める。
て制御装置７の動作を説明する。図２に示すメインモー
ドと図３に示サブモードとを、数ｍｓｅｃのタイムシェ
アリングを行うことで平行処理している。メインモード
のフローがスタートすると、ステップ１において、回転
センサ13により機関の回転速度Ｎe を検出し、ステップ
２において負荷センサ14によりアクセル開度ＶL が検出
され、ステップ３におてい温度センサ12により燃料温度
Ｔf が検出され、ステップ４において読み込まれた回転
速度Ｎe 及びアクセル開度ＶL から、所定のマップによ
り仮目標噴射量Ｑ′を求める。
【００１６】次いでステップ５において燃料温度Ｔf
が、標準温度下限Ｔ0MIN（例えば２５℃）を越え、標準
温度上限Ｔ0MAX（例えば４５℃）未満であるかが判別さ
れ、肯定的結果が得られるとステップ６において圧力補
正係数ＫP を１とし、否定的結果が得られるとステップ
７が実行される。ステップ７において、機関の回転速度
Ｎe とアクセル開度ＶL との関係を求めたマップ１の領
域Ｆ（図２に示す）の範囲にあるか否かが判別され、否
定的結果が得られると、ステップ８において燃料比重の
温度補正係数Ｋの平方根を算出し、燃料の圧力補正係数
ＫP を求め、ステップ９に移行する。本実施例で採用し
た燃料比重γの温度補正係数Ｋは、次式から算出した。
が、標準温度下限Ｔ0MIN（例えば２５℃）を越え、標準
温度上限Ｔ0MAX（例えば４５℃）未満であるかが判別さ
れ、肯定的結果が得られるとステップ６において圧力補
正係数ＫP を１とし、否定的結果が得られるとステップ
７が実行される。ステップ７において、機関の回転速度
Ｎe とアクセル開度ＶL との関係を求めたマップ１の領
域Ｆ（図２に示す）の範囲にあるか否かが判別され、否
定的結果が得られると、ステップ８において燃料比重の
温度補正係数Ｋの平方根を算出し、燃料の圧力補正係数
ＫP を求め、ステップ９に移行する。本実施例で採用し
た燃料比重γの温度補正係数Ｋは、次式から算出した。
【００１７】Ｋ＝１−ａ（Ｔf −Ｔf0） 但し、ａは定数であり、Ｔf0は標準温度（例えば３５
℃）である。ステップ７において肯定的結果が得られる
と、ステップ10において目標噴射量Ｑを仮目標噴射量
Ｑ′を温度補正温度Ｋによって除することによって求
め、ステップ11において圧力補正係数ＫP を１とし、ス
テップ12が実行される。
℃）である。ステップ７において肯定的結果が得られる
と、ステップ10において目標噴射量Ｑを仮目標噴射量
Ｑ′を温度補正温度Ｋによって除することによって求
め、ステップ11において圧力補正係数ＫP を１とし、ス
テップ12が実行される。
【００１８】前記ステップ９においては、目標噴射量Ｑ
を前記仮目標噴射量Ｑ′にセットし、ステップ12におい
て、燃料噴射ノズル９の電磁式リーク弁10の通電時間Ｔ
D を求め、ステップ13において回転速度Ｎe とアクセル
開度ＶL とによって決定する噴射時期マップから噴射時
期ＴINJ を求める。この場合、噴射時期ＴINJ は１種類
ではなく各気筒ごとに位相分だけずらした複数（本実施
例では６）求めることは明らかである。そしてステップ
14において、噴射時期ＴINJ から通電時間ＴDだけ燃料
噴射ノズル９の電磁式リーク弁10に通電し、燃料を噴射
し、ステップ１にリターンする。
を前記仮目標噴射量Ｑ′にセットし、ステップ12におい
て、燃料噴射ノズル９の電磁式リーク弁10の通電時間Ｔ
D を求め、ステップ13において回転速度Ｎe とアクセル
開度ＶL とによって決定する噴射時期マップから噴射時
期ＴINJ を求める。この場合、噴射時期ＴINJ は１種類
ではなく各気筒ごとに位相分だけずらした複数（本実施
例では６）求めることは明らかである。そしてステップ
14において、噴射時期ＴINJ から通電時間ＴDだけ燃料
噴射ノズル９の電磁式リーク弁10に通電し、燃料を噴射
し、ステップ１にリターンする。
【００１９】前記ステップ８が実行されると、制御装置
７は、メインモードと同時に図３に示すサブモードをス
タートさせる。サブモードがスタートすると、ステップ
Ｓ１においてメインモードで検出した回転速度Ｎe,アク
セル開度ＶL,燃料温度Ｔf 情報を共有し、ステップＳ２
において回転速度Ｎe,アクセル開度ＶL による所定の噴
射圧力マップから仮目標噴射圧力ＰI ′を求め、ステッ
プＳ３において、メインモードでセットされた前記圧力
補正係数ＫP に仮目標噴射圧力ＰI ′を乗じて目標噴射
圧力ＰI を求め、ステップＳ４において圧力センサ６よ
り噴射圧力Ｐiを検出し、ステップＳ５において、噴射
圧力Ｐi を目標噴射圧力ＰI に一致させるように圧力制
御用電磁弁４を制御し、ステップＳ１にリターンする。
以上のように機関の運転状態に合わせて燃料噴射条件を
変えて制御するようにしたので、排ガス特性、燃費特性
の悪化を伴うことなく、燃料温度の変化による出力変動
を防止することができる。
７は、メインモードと同時に図３に示すサブモードをス
タートさせる。サブモードがスタートすると、ステップ
Ｓ１においてメインモードで検出した回転速度Ｎe,アク
セル開度ＶL,燃料温度Ｔf 情報を共有し、ステップＳ２
において回転速度Ｎe,アクセル開度ＶL による所定の噴
射圧力マップから仮目標噴射圧力ＰI ′を求め、ステッ
プＳ３において、メインモードでセットされた前記圧力
補正係数ＫP に仮目標噴射圧力ＰI ′を乗じて目標噴射
圧力ＰI を求め、ステップＳ４において圧力センサ６よ
り噴射圧力Ｐiを検出し、ステップＳ５において、噴射
圧力Ｐi を目標噴射圧力ＰI に一致させるように圧力制
御用電磁弁４を制御し、ステップＳ１にリターンする。
以上のように機関の運転状態に合わせて燃料噴射条件を
変えて制御するようにしたので、排ガス特性、燃費特性
の悪化を伴うことなく、燃料温度の変化による出力変動
を防止することができる。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように本発明の蓄圧式燃料
噴射系の制御装置を構成したので、検出された機関回転
速度、機関負荷、及び燃料温度の組み合わせによって燃
料噴射ノズルの制御と燃料噴射圧力とを制御することに
より、機関の作動条件の全範囲に対して排ガス特性、燃
費特性の悪化を伴うことなく、燃料温度の変化による出
力変動を防止することができる。
噴射系の制御装置を構成したので、検出された機関回転
速度、機関負荷、及び燃料温度の組み合わせによって燃
料噴射ノズルの制御と燃料噴射圧力とを制御することに
より、機関の作動条件の全範囲に対して排ガス特性、燃
費特性の悪化を伴うことなく、燃料温度の変化による出
力変動を防止することができる。
【図１】本発明の実施例による蓄圧式燃料噴射系の制御
装置の制御系統図である。
装置の制御系統図である。
【図２】図１に示す制御装置のメインモード制御動作の
フローチャートである。
フローチャートである。
【図３】図１に示す制御装置のサブモード制御動作のフ
ローチャートである。
ローチャートである。
１ 燃料タンク ２ フィードポン
プ ３ 高圧ポンプ ４ 圧力制御用電
磁弁 ５ コモンレール ６ 圧力センサ ７ 制御装置 ８ 燃料通路 ９ 燃料噴射ノズル 10 電磁式リーク
弁 11 戻り通路 12 温度センサ 13 回転センサ 14 負荷センサ 15 上死点センサ Ｆ 領域 Ｋ 温度補正係数 ＫP 圧力補正係数 Ｎe 回転速度 Ｐi 噴射圧力 ＰI 目標噴射圧力 ＰI ′仮目標噴射
圧力 Ｑ 目標噴射量 Ｑ′仮目標噴射量 ＴD 通電時間 Ｔf 燃料温度 Ｔf0 標準温度 ＴINJ 噴射時期 Ｔ0MIN標準温度下限 Ｔ0MAX標準温度上
限 ＶL アクセル開度 γ 燃料比重
プ ３ 高圧ポンプ ４ 圧力制御用電
磁弁 ５ コモンレール ６ 圧力センサ ７ 制御装置 ８ 燃料通路 ９ 燃料噴射ノズル 10 電磁式リーク
弁 11 戻り通路 12 温度センサ 13 回転センサ 14 負荷センサ 15 上死点センサ Ｆ 領域 Ｋ 温度補正係数 ＫP 圧力補正係数 Ｎe 回転速度 Ｐi 噴射圧力 ＰI 目標噴射圧力 ＰI ′仮目標噴射
圧力 Ｑ 目標噴射量 Ｑ′仮目標噴射量 ＴD 通電時間 Ｔf 燃料温度 Ｔf0 標準温度 ＴINJ 噴射時期 Ｔ0MIN標準温度下限 Ｔ0MAX標準温度上
限 ＶL アクセル開度 γ 燃料比重
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ Ｆ０２Ｍ 47/00 Ｆ０２Ｍ 47/00 Ｅ 61/10 61/10 Ｄ (56)参考文献 特開 昭56−56934（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−42127（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−47133（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−10740（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−288109（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−103849（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F02D 41/04 380 F02D 41/04 395 F02D 41/38 F02D 41/40 F02D 45/00 312
Claims (1)
- 【請求項１】 蓄圧式燃料噴射系の制御装置であって、
燃料の比重補正をしない標準温度範囲を定め、該燃料温
度範囲について、機関の回転速度及び負荷に対応する目
標燃料噴射量と目標燃料噴射圧力とを定め、且つ各前記
負荷に対して低速回転速度領域と高速回転速度領域とに
区分し、前記領域の境界上の負荷と回転速度との値を制
御手段を決める設定値としたマップを予め定め、該マッ
プから、前記機関の回転速度及び負荷に対応する燃料噴
射量と燃料噴射圧力とを求めて仮目標値とし、燃料温度
が前記標準温度範囲にあると、前記仮目標値を、それぞ
れの目標噴射量及び目標噴射圧力とし、前記燃料温度が
前記標準温度範囲から逸脱すると、前記機関の回転速度
及び負荷が前記設定値以下である場合には、燃料噴射量
の前記仮目標値を前記比重の温度補正係数で除した値を
目標噴射量とすると共に、燃焼噴射圧力の前記仮目標値
を目標噴射圧力とし、前記機関の回転速度又は負荷が前
記設定値以上である場合には、燃料噴射量の前記仮目標
値を目標噴射量とすると共に、燃料噴射圧力の前記仮目
標値に前記温度補正係数の２乗の逆数を乗じた値を目標
噴射圧力として、燃料噴射量及び燃料噴射圧力を制御す
る蓄圧式燃料噴射系の制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17813494A JP3282390B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 蓄圧式燃料噴射系の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17813494A JP3282390B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 蓄圧式燃料噴射系の制御装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0842376A JPH0842376A (ja) | 1996-02-13 |
| JP3282390B2 true JP3282390B2 (ja) | 2002-05-13 |
Family
ID=16043251
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17813494A Expired - Fee Related JP3282390B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 蓄圧式燃料噴射系の制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3282390B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE19622776B4 (de) * | 1996-06-07 | 2010-11-25 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren und Vorrichtung zur Steuerung einer Brennkraftmaschine |
| JP3426439B2 (ja) * | 1996-07-17 | 2003-07-14 | 三菱ふそうトラック・バス株式会社 | 蓄圧式燃料噴射制御装置 |
| JP4158577B2 (ja) * | 2003-04-02 | 2008-10-01 | 日産自動車株式会社 | エンジンの燃焼制御装置 |
| DE102006036666A1 (de) * | 2006-08-03 | 2008-02-07 | Fev Motorentechnik Gmbh | Ermittlung des Kraftstoffverbrauchs einer Brennkraftmaschine |
-
1994
- 1994-07-29 JP JP17813494A patent/JP3282390B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0842376A (ja) | 1996-02-13 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3966096B2 (ja) | 内燃機関用噴射量制御装置 | |
| JP4089244B2 (ja) | 内燃機関用噴射量制御装置 | |
| US5794586A (en) | Fuel injection control system for in-cylinder injection internal combustion engine | |
| US7055503B2 (en) | Fuel injection controller for engine | |
| US8027781B2 (en) | Internal combustion engine control device and internal combustion engine control system | |
| US5875743A (en) | Apparatus and method for reducing emissions in a dual combustion mode diesel engine | |
| EP2031231B1 (en) | Fuel injection control device | |
| US7792632B2 (en) | Intake air quantity correcting device | |
| US6748920B2 (en) | Injection ratio control system for internal combustion engine | |
| EP2039915B1 (en) | Internal combustion engine control device | |
| US7921707B2 (en) | Exhaust gas recirculation distribution variation sensing device | |
| JP4509171B2 (ja) | 内燃機関用噴射量制御装置 | |
| US20020046741A1 (en) | Intelligent control to stabilize auto-ignition combustion without rapid pressure increase | |
| US20060207559A1 (en) | Control device for internal combustion engine | |
| JP2005155601A (ja) | 内燃機関用噴射量制御装置 | |
| EP1074721B1 (en) | Engine fuel injection control device | |
| KR20060015466A (ko) | 디젤 엔진의 작동 모드 및 연소 모드를 최적화하기 위한방법 | |
| JP3427683B2 (ja) | 内燃機関の燃料供給装置 | |
| JP3282390B2 (ja) | 蓄圧式燃料噴射系の制御装置 | |
| JP3876766B2 (ja) | 内燃機関用噴射率制御装置 | |
| JP2009097501A (ja) | 燃料噴射システム制御装置 | |
| JP3659657B2 (ja) | 燃料噴射制御装置 | |
| EP1447546A2 (en) | Engine control unit including phase advance compensator | |
| JPH10131786A (ja) | 直噴式火花点火エンジンの燃料噴射装置 | |
| JP3864424B2 (ja) | 燃料噴射制御装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080301 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090301 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090301 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100301 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110301 Year of fee payment: 9 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |