JP3281426B2 - 建設機械の油圧制御装置 - Google Patents

建設機械の油圧制御装置

Info

Publication number
JP3281426B2
JP3281426B2 JP29783292A JP29783292A JP3281426B2 JP 3281426 B2 JP3281426 B2 JP 3281426B2 JP 29783292 A JP29783292 A JP 29783292A JP 29783292 A JP29783292 A JP 29783292A JP 3281426 B2 JP3281426 B2 JP 3281426B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
control
circuit system
pressure
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29783292A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06116985A (ja
Inventor
春樹 生形
治彦 川崎
雅彦 大関
米秋 高橋
篤 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP29783292A priority Critical patent/JP3281426B2/ja
Publication of JPH06116985A publication Critical patent/JPH06116985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3281426B2 publication Critical patent/JP3281426B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建設車両であるパワ
ーショベルに用いるのに最適な油圧制御装置に関する。
【従来の技術】この発明の特徴は、サーボ機構を備えた
制御弁の開度を、コントローラで電気的に制御しなが
ら、回路の圧力と流量とを制御できるようにしたもの
で、このような制御弁を用いた建設機械の油圧制御装置
は従来にはまったくなかった。
【発明が解決しようとする課題】この発明は、一対の回
路系統を備え、しかも各回路系統に別々の可変ポンプを
接続し、それら両可変ポンプを合流制御して、アクチュ
エータの作動を最適に保つことを目的にしている。
【0002】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数のアク
チュエータをパラレルに接続した2つの回路系統と、そ
れぞれの回路系統に個別に接続されるとともにレギュレ
ータの出力で傾転角を制御して吐出量を可変にした一対
の可変ポンプと、上記各アクチュエータと可変ポンプと
の間に接続するとともにパイロット操作弁等の操作手段
で切換えられるスプール弁と、このスプール弁の上流側
にあって電気的に制御されるサーボ機構を備えた制御弁
と、この制御弁の切換えストロークを電気的に検出する
ストロークセンサーと、この制御弁の上流側の圧力を電
気的に検出する第1圧力センサーと、制御弁の下流側の
圧力を電気的に検出する第2圧力センサーと、これらス
トロークセンサー及び第1、2圧力センサーからの信号
に基づいて制御弁の開度を電気的に制御するためのバル
ブコントローラとを備えている。
【0003】さらに、上記バルブコントローラに入力さ
れた信号及びスプール弁の制御信号が入力するととも
に、あらかじめ入力された指令信号や、上記バルブコン
トローラからの信号に基づいて可変ポンプのレギュレー
タを電気的に制御したり、バルブコントローラに信号を
出力したりするメインコントローラと、一方の回路系統
と他方の回路系統とを連通させる第1合流通路と、この
合流通路を遮断したり連通させたりする合流弁と、一方
の回路系統の可変ポンプを、他方の回路系統の軽負荷ア
クチュエータ側に連通させる第2合流通路と、この第2
合流通路に設け、一方の回路系統の可変ポンプから、他
方の回路系統の上記軽負荷アクチュエータへの流通のみ
を許容するチェック弁と、このチェック弁の上流側に設
けたオリフィスと、他方の回路系統の上記軽負荷アクチ
ュエータに対する第2合流通路の合流点よりも上流側に
設け、メインコントローラからの信号に応じて自由流れ
位置と絞り位置とに切換え可能にした優先弁と、他方の
回路系統の可変ポンプを、一方の回路系統の特定のアク
チュエータに連通させるための第3合流通路と、を備え
ている。
【0004】
【作用】この発明は上記のように構成したので、一方の
回路系統の可変ポンプの吐出油が、第2合流通路を経由
して他方の回路系統の軽負荷アクチュエータに常時合流
されている。また、合流弁を開いて両可変ポンプを合流
させれば、それら両ポンプの最大合計吐出量の範囲で各
アクチュエータを作動させることができる。さらに、優
先弁を絞り位置に切換えれば、負荷の大きい他のアクチ
ュエータを優先的に作動させられる。
【0005】
【発明の効果】この発明の油圧制御装置によれば、合流
弁を開けば、両回路系統の可変ポンプの最大合計吐出量
の範囲内で、各アクチュエータを作動させられるので、
例えば、1つのポンプだけでは必要流量が不足している
ときには、両ポンプの合計流量を最大限に利用できる。
一方の可変ポンプを、他方の軽負荷アクチュエータに常
時連通させるようにしているので、この軽負荷アクチュ
エータが逸走気味になっても、その供給流量が不足して
キャビテーションを発生させるようなこともない。さら
にまた、優先弁を絞り位置に切換えれば、負荷の大きい
アクチュエータを優先的に作動させることができる。
【0006】
【実施例】図示の実施例は、右走行用モータMR、ブーム
シリンダBM及びバケットシリンダBKで一方の回路系統を
構成するとともに、この一方の回路系統に可変ポンプP
1を接続している。また、左走行モータML、アームシリ
ンダA及び旋回モータTNで他方の回路系統を構成すると
ともに、この他方の回路系統に可変ポンプP2 を接続し
ている。そして、これら両回路系統の各アクチュエータ
は、すべてパラレル通路11を介してすべてパラレルに
接続されている。
【0007】これらすべてのパラレル通路11には、制
御弁CVとスプール弁SVとを接続している。しかも、これ
ら両回路系統であって、上記制御弁CVの上流側に第1合
流通路12を接続するとともに、この第1合流通路12
に合流弁Dを設けている。この合流弁Dは、図示のノー
マル位置にあるとき第1合流通路12を遮断し、切換え
位置にあるとき第1合流通路12を連通させる構成にし
ている。上記両可変ポンプP1 、P2 はレギュレータ1
3によってその傾転角すなわち吐出量が制御されるが、
このレギュレータ13は、図2に示したポンプコントロ
ーラPCで電気的にコントロールされる。
【0008】上記制御弁CVは、サーボ弁機構とするとと
もに、その一方の側にスプリング14を作用させ、他方
の側に電磁制御部15を備えている。この電磁制御部1
5は、図2に示すように、各制御弁CVのそれぞれに接続
したバルブコントローラVCからの出力信号に比例して、
制御弁CVをスプリング14に抗して作動させ、その開度
を制御する。ただし、この制御弁CVは、図示のノーマル
位置にあるときその開度が最大になるようにしている。
さらに、制御弁CVにはストロークセンサー16を接続す
るとともに、制御弁CVの上流側に、各制御弁CVに共通の
第1圧力センサー17を接続し、その下流側には各制御
弁CVごとに個別の第2圧力センサー18を接続してい
る。そして、これら各センサー16〜18は、図2に示
すように、バルブコントローラVCに接続している。
【0009】上記ストロークセンサー16は、制御弁CV
のストロークを検出するが、そのストローク信号によっ
てバルブコントローラVCが制御弁CVの開度を演算する。
また、第1圧力センサー17は、制御弁CVの上流側の圧
力を検出し、第2圧力センサー18はその下流側の圧力
を検出するものである。このようにセンサー16〜18
からの信号を受けるバルブコントローラVCは、図2に示
すように各制御弁CVごとに個別に接続しているが、これ
らバルブコントローラVCあるいは前記ポンプコントロー
ラPCに指令を出すのが、メインコントローラMCである。
また、バルブコントローラVCは、上記したように制御弁
CVの開度を制御するとともに、それら各センサーからの
信号をメインコントローラMCにフィードバックする。ポ
ンプコントローラPCもメインコントローラMCの指令で動
作するとともに、レギュレータ13の作動状況をメイン
コントローラMCにフィードバックする。
【0010】上記スプール弁SVは、その両側に設けたパ
イロット室19、20を、図2に示したパイロット操作
弁21に接続し、このパイロット操作弁21からの圧力
信号に応じて切換わるようにしている。そして、上記両
パイロット室19、20のそれぞれにはセンタリングス
プリング22、23を設け、通常は、図示の中立位置を
保つようにしている。このようにしたスプール弁SVの戻
り側通路には、メータアウト絞り24を設けている。そ
して、上記パイロット室19あるいは20のうちのいず
れか高い方の圧力が図2に示したシャトル弁25で選択
されるとともに、この選択された圧力は第3圧力センサ
ー26で電気的に検出されてメインコントローラMCに入
力される。
【0011】さらに、これらスプール弁SVには、図示の
中立位置において開度を最大にするブリードオフ絞り2
7を設けている。このブリードオフ絞り27は、分岐通
路28を介してパラレル通路11に連通させている。こ
のようにしたブリードオフ絞り27は、スプール弁SVが
中立位置にあるとき、その開度を最大に維持して、分岐
通路28を通過した流体をタンクTに戻す。そして、ス
プール弁SVが中立位置から切換わるにしたがって、ブリ
ードオフ絞り27の開度が小さくなるが、その切換え量
が微少の範囲では、パラレル通路11がアクチュエータ
側とこのブリードオフ絞り27との両方に連通する。
【0012】ただし、上記微少切換え範囲とは、アクチ
ュエータの種類によって異なる。例えば、慣性力の大き
いパワーショベルの旋回モータTNの場合には、スプール
弁SVが80%切換わったときでも、このブリードオフ絞
り27が開くようにしている。反対に慣性力が小さいバ
ケットシリンダBKの場合には、スプール弁SVがわずかに
切換わった時点でも、このブリードオフ絞り27を閉じ
るようにしている。なお、図1中の符号29は走行モー
タMR、 MLとスプール弁SVとの間に設けたカウンターバラ
ンス弁、30は旋回モータTNとスプール弁SVとの間に設
けたブレーキバルブ、図2中の符号31はメインコント
ローラMCに接続したモード設定器で、アンチサチュレー
ション機能を発揮するときの流量配分を設定するための
ものである。
【0013】上記の一方の回路系統の可変ポンプP1
は、第2合流通路32を介して、アームシリンダAに接
続した制御弁CVの上流側に接続している。そして、この
第2合流通路32には、可変ポンプP1 からアームシリ
ンダAの制御弁CVへの流通のみを許容するチェック弁3
3を設けるとともに、このチェック弁33の上流側にオ
リフィス34を設けている。また、この第2合流通路3
2の合流点よりも上流側におけるパラレル通路11に優
先制御弁PRを設けている。この優先制御弁PRは、メイン
コントローラMCで切換え制御されるとともに、図示のノ
ーマル状態で自由な流れ位置を保ち、それが切換えられ
たとき絞り位置を保つようにしている。なお、上記優先
制御弁PRの下流側には、第1圧力センサー17を接続し
ている。
【0014】また、上記他方の回路系統の可変ポンプP
2 は、第3合流通路35を介して、ブームシリンダBMに
接続した制御弁CVの上流側に接続している。そして、こ
の第3合流通路35には、可変ポンプP2 からブームシ
リンダBMへの流通のみを許容するチェック弁36を設け
るとともに、このチェック弁36の上流側にオリフィス
37を設けている。さらに、ブームシリンダBMに接続し
たパラレル通路11であって、第3合流通路35との合
流点よりも上流側に、チェック弁38を設けている。こ
のチェック弁38は、ブームシリンダBMへの流通のみを
許容する構成にしている。
【0015】次に、この実施例の作用を説明するが、最
初に、個々の回路系統の個別制御について説明し、その
後に、両回路系統のポンプ吐出量を合流させる複合制御
について説明する。まず、パイロット操作弁21のパイ
ロット圧がメインコントローラMCに入力されるが、この
パイロット圧の大きさは、スプール弁SVの切換え量すな
わち当該アクチュエータの要求流量に比例する。そし
て、メインコントローラMCは、それぞれの回路系統にお
ける各アクチュエータの要求流量の合計を演算し、その
合計流量に見合った流量指令をポンプコントローラPCに
出力し、可変ポンプP1 、P2がその指令流量を吐出す
るようにそれぞれのレギュレータ13を制御する。
【0016】また、メインコントローラMCの指令信号で
バルブコントローラVCが動作して制御弁CVを制御する
が、その具体的な制御形態は次のとおりである。すなわ
ち、バルブコントローラVCは、ストロークセンサー16
からの信号で制御弁CVの開度を演算するとともに、第
1、2圧力センサー17、18で、この制御弁CV前後の
差圧を検出する。そして、この差圧信号と演算した上記
開度値とをもとにして、制御弁CVを通過する流量を演算
するとともに、その通過流量とメインコントローラMCか
らの指令流量値との偏差を演算し、その偏差がゼロにな
るように制御弁CVをサーボ制御する。つまり、そのとき
の演算流量が、指令流量値よりも少なければ、制御弁CV
の開度を大きくし、逆の場合にはその開度を小さくす
る。
【0017】上記のようにして通常はメータイン流量制
御されるが、バルブコントローラVCは、第2圧力センサ
ー18からの信号をもとにして、制御弁CVの下流側の圧
力を常に監視している。そして、この下流側の圧力が設
定圧以下になったときには、カウンター負荷が作用した
ものと判断して、それ以上圧力が下がらないように、制
御弁CVの開度を、メインコントローラMCからの指令値よ
りも大きくする。このように制御弁CVの開度を大きくす
れば、そのときの制御はメータアウト絞り24によるメ
ータアウト流量制御ということになる。つまり、この場
合には、あらかじめ定めた基準圧をもとにして、メータ
イン流量制御とメータアウト流量制御とに自動的に切換
わることになる。
【0018】また、この場合に、制御弁CVの実際の開度
面積は、メインコントローラMCの流量制御指令値よりも
大きくなり、当然のこととしてそこを通過する流量も、
指令値より多くなるので、バルブコントローラVCは、そ
の開度面積による実際の通過流量をメインコントローラ
MCにフィードバックし、メインコントローラMCの指令値
の変更を促す。このときにアンチサチュレーション状態
にあれば、開度面積を大きくした制御弁CVへの供給流量
を優先させるために、メインコントローラMCが、他の制
御弁CVに対する指令値の変更をする。
【0019】さらに、ブリードオフ制御をするときに
は、当然のこととしてパイロット操作弁21からの出力
信号が小さくなるが、この出力信号を第3圧力センサー
26で検出して、それをメインコントローラMCに入力す
る。第3圧力センサー26からの信号を受けたメインコ
ントローラMCは、目的のアクチュエータのバルブコント
ローラVCに信号を送り、その制御弁CVの開度を、可変ポ
ンプP1 、P2 の最低設定流量が流れるように制御す
る。この状態からパイロット操作弁21を操作して目的
のアクチュエータのスプール弁SVをストロークさせる
と、ブリードオフ絞り27の開度が小さくなるととも
に、当該スプール弁SVの入力ポート側の開度が大きくな
る。ただし、このスプール弁SVに供給される流量は、制
御弁CVで制御された最低設定流量に保たれる。
【0020】このように供給流量を一定に保ちながらブ
リードオフ絞り27の開度が小さくなれば、その上流側
の圧力が上昇する。そして、この上昇した上流側の圧力
が、アクチュエータ側の負荷圧よりも高くなれば、パラ
レル通路11の圧油がアクチュエータ側に流れる始め
る。逆の言い方をすれば、アクチュエータの負荷圧が高
ければ高いほど、アクチュエータに供給される流量が少
なくなって、ブリードオフ流量が多くなる。したがっ
て、パワーショベルのバケット背面を地面に押しつけな
がらするいわゆる転圧作業時には、圧力制御をしながら
バケットの押しつけ力を制御できる。なお、パイロット
操作弁21の出力信号が小さく、スプール弁SVが中立位
置にあるときには、ブリードオフ絞り27の開度が最大
に保たれるので、当該アクチュエータのシステム圧が低
くなる。そのためにアクチュエータ側の負荷圧が高けれ
ば、その圧力を受けたロードチェック弁が閉状態を維持
し、アクチュエータへ流量が供給されない。
【0021】次に、両回路系統のポンプ吐出量を合流さ
せる複合制御について説明する。いま、一方の回路系統
の特定のアクチュエータ、例えばブームシリンダBMのみ
を使用し、しかも、そのブームシリンダBMの要求流量
が、可変ポンプP1 の最大吐出量を超えているとする。
このような状況では、まずメインコントローラMCに、ブ
ームシリンダBMの要求流量が、可変ポンプP1 の最大吐
出量を超えているという信号が入力する。この信号が入
力すると、メインコントローラMCは、可変ポンプP2
のポンプコントローラPCを動作させて、ブームシリンダ
BMが要求する不足流量分を吐出させるようにレギュレー
タ13を動作させる。
【0022】これによって、可変ポンプP2 の吐出油
が、第3合流通路35、オリフィス37及びチェック弁
36を経由して可変ポンプP1 側の回路系統に合流し、
ブームシリンダBMの不足流量を補う。なお、このときに
ブームシリンダBM以外のアクチュエータを同時操作すれ
ば、前記と同様にして、両可変ポンプP1 、P2 の最大
合計流量の範囲内で、流量制御すること当然である。し
かも、各アクチュエータの合計要求流量が、両ポンプの
合計最大流量を超えたときには、メインコントローラMC
が機能しながら、制御弁CVを制御してアンチサチュレー
ション機能を発揮させる。
【0023】なお、上記のように第3合流通路35に、
オリフィス37を設けたのは、次の理由からである。例
えば、一方の可変ポンプP1 よりも他方の可変ポンプP
2 の吐出圧が高い場合に、このオリフィス37がない
と、一方の可変ポンプP1 の吐出圧も、他方のポンプP
2 の吐出圧まで上昇していまい、それだけエネルギー損
失が大きくなる。そこで、このようなエネルギー損失を
少なくするためにオリフィス37を設けたものである。
また、チェック弁36を設けたのは、上記とは逆に一方
の可変ポンプP1 の吐出圧が、他方のポンプP2 の吐出
圧よりも高いときに、その流量が逆流しないようにする
ためである。
【0024】また、両回路系統のアクチュエータがそれ
ぞれ同時に操作されているときで、一方の回路系統では
流量が足り、他方の回路系統では流量が不足している場
合、例えば一方の回路系統のブームシリンダBMの上げ動
作と、他方の回路系統の旋回モータTNの起動とを同時に
している場合について説明する。この場合に、旋回モー
タTNの慣性が大きいために、その起動時には、大きな圧
力を必要とするが、それほど大流量を必要としない。そ
のために、旋回モータTNの起動時には、それに接続した
制御弁CVとスプール弁SVとを用いてブリードオフ制御を
しながら旋回モータTNの圧力を制御する。
【0025】これに対してブームシリンダBMの上げ動作
のときには、旋回モータTNの起動時ほど大きな圧力を必
要としないが、大流量を必要とすることが多い。そこ
で、このような状況のときにはメインコントローラMCが
合流弁Dを開いて両可変ポンプP1 、P2 を合流させ
る。さらに、具体的には、ブームシリンダBMに接続した
パイロット操作弁21からの要求流量が、可変ポンプP
1 の最大吐出量を超えると、メインコントローラMCが合
流弁Dにオープン指令を出すとともに、ブームシリンダ
BMの要求流量に対する不足流量分を他方の可変ポンプP
2 がまかなうように、その吐出量の増大を促す。これに
よって、両ポンプP1 、P2 の合計吐出量で、ブームシ
リンダBMと旋回モータTNとが制御されるとともに、ブー
ムシリンダBMの不足流量も補われる。
【0026】このとき、旋回モータTNを制御するパイロ
ット操作弁21からの信号に基づく要求流量と、ブーム
シリンダBMを制御するパイロット操作弁21からの信号
に基づく要求流量との合計が、両ポンプP1 、P2 の合
計最大流量を超えていたとしても、起動時に旋回モータ
TNに実際に流れ込む流量は、その要求流量以下になる。
そこで、旋回モータTNを制御するバルブコントローラVC
が、このときの旋回モータTNに実際に供給されている流
量を演算して、その実流量信号をメインコントローラMC
にフィードバックする。メインコントローラMCは、上記
実流量とブームシリンダBMの要求流量とを合算し、それ
が両ポンプP1 、P2 の合計最大吐出量以下なら、その
最大吐出量の範囲内で、両ポンプの吐出量を合流させ
て、ブームシリンダBMの不足流量を補うようにする。も
し、上記実流量とブームシリンダBMの要求流量との合計
が、両ポンプの合計最大流量を超えていれば、モード設
定器32で定めた流量配分に基づいてアンチサチュレー
ション機能を発揮する。なお、第1圧力センサー17で
検出した両可変ポンプP1 、P2 の吐出圧が等しけれ
ば、合流弁Dを開いて、それらを合流させれば、両可変
ポンプの合計吐出量を利用しながら各アクチュエータを
作動させることができる。
【0027】また、上記一方の回路系統の可変ポンプP
1 は、第2合流通路32を介してアームシリンダAに常
時供給されているので、例えばアームシリンダAが逸走
気味になっても、その供給不足が生じることがない。し
かも、この第2合流通路32には、オリフィス34を設
けているので、一方の回路系統の可変ポンプP1 側の圧
力が極端に低くなることもなくなる。つまり、アームシ
リンダAがどのような状況になっても、一方の回路系統
の各アクチュエータを作動させることができる。さら
に、アームシリンダAと旋回モータTNとを同時に操作し
ているときで、アームシリンダAの負荷圧が高いときに
は、優先制御弁PRを図示の自由流れ位置に保つ。そし
て、アームシリンダAの負荷圧が低くなったことを、第
2圧力センサー18が検出すると、メインコントローラ
MCが動作して、優先制御弁PRを絞り流れ位置に切換え
る。これによって、旋回モータTNを優先的に駆動させる
ことができる。
【0028】上記のようにした実施例の油圧回路によれ
ば、アクチュエータにカウンター負荷が作用したとき、
制御弁CVの開度を指令値よりも大きくして、メータアウ
ト流量制御に自動的に切換わるので、キャビテーション
などの発生を確実に防止できる。また、このメータアウ
ト流量制御時に、メインコントローラMCが機能して、そ
の圧力制御に必要な流量を確保するとともに、他のアク
チュエータへの流量配分を適正にするアンチサチュレー
ション制御もできる。
【0029】さらに、メータイン流量制御時には、制御
弁CVによって正確な制御ができるとともに、その開度が
適切に維持されるので、制御弁CVの開度が大き過ぎて押
し込み圧が高くなったりしない。したがって、従来のよ
うに、無駄な押し込み圧のためにエネルギーロスが大き
くなるというような問題も発生しない。パイロット操作
弁21の出力信号が小さく、スプール弁SVの切換え量が
小さいときには、ブリードオフ制御をしながら、圧力コ
ントロールが可能になる。したがって、パワーショベル
のバケット背面を地面に押しつけてするいわゆる転圧作
業も可能になる。また、両回路系統を合流させながら、
両ポンプの合計最大吐出流量の範囲で最も適切な流量制
御が可能であり、たとえ、要求流量が両ポンプの合計最
大吐出流量を超えたとしても、実際の状況にあった制御
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の回路図である。
【図2】実施例の電気系統の回路図である。
【符号】
1 可変ポンプ P2 可変ポンプ CV 制御弁 SV スプール弁 12 第1合流通路 D 合流弁 13 レギュレータ MC メインコントローラ VC バルブコントローラ 16 ストロークセンサ 17 第1圧力センサー 18 第2圧力センサー 21 スプール弁の操作手段としてのパイロット操作
弁 27 ブリードオフ絞り PR 優先制御弁 32 第2合流通路 33 チェック弁 34 オリフィス 35 第3合流通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 米秋 埼玉県浦和市辻8−7−24 カヤバ工業 株式会社 浦和工場内 (72)発明者 藤井 篤 埼玉県浦和市辻8−7−24 カヤバ工業 株式会社 浦和工場内 (56)参考文献 特開 平3−260401(JP,A) 特開 平2−183020(JP,A) 特開 平2−100242(JP,A) 実開 平4−77652(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/22 F15B 11/00 - 11/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアクチュエータをパラレルに接続
    した2つの回路系統と、 それぞれの回路系統に個別に接続されるとともにレギュ
    レータの出力で傾転角を制御して吐出量を可変にした一
    対の可変ポンプと、 上記各アクチュエータと可変ポンプとの間に接続すると
    ともにパイロット操作弁等の操作手段で切換えられるス
    プール弁と、 このスプール弁の上流側にあって電気的に制御されるサ
    ーボ機構を備えた制御弁と、 この制御弁の切換えストロークを電気的に検出するスト
    ロークセンサーと、 この制御弁の上流側の圧力を電気的に検出する第1圧力
    センサーと、 制御弁の下流側の圧力を電気的に検出する第2圧力セン
    サーと、 これらストロークセンサー及び第1、2圧力センサーか
    らの信号に基づいて制御弁の開度を電気的に制御するた
    めのバルブコントローラと、 このバルブコントローラに入力された信号及びスプール
    弁の制御信号が入力するとともに、あらかじめ入力され
    た指令信号や、上記バルブコントローラからの信号に基
    づいて可変ポンプのレギュレータを電気的に制御した
    り、バルブコントローラに信号を出力したりするメイン
    コントローラと、 一方の回路系統と他方の回路系統とを連通させる第1合
    流通路と、 この合流通路を遮断したり連通させたりする合流弁と、 一方の回路系統の可変ポンプを、他方の回路系統の軽負
    荷アクチュエータ側に連通させる第2合流通路と、 この第2合流通路に設け、一方の回路系統の可変ポンプ
    から、他方の回路系統の上記軽負荷アクチュエータへの
    流通のみを許容するチェック弁と、 このチェック弁の上流側に設けたオリフィスと、 他方の回路系統の上記軽負荷アクチュエータに対する第
    2合流通路の合流点よりも上流側に設け、メインコント
    ローラからの信号に応じて自由流れ位置と絞り位置とに
    切換え可能にした優先弁と、 他方の回路系統の可変ポンプを、一方の回路系統の特定
    のアクチュエータに連通させるための第3合流通路と、
    を備えた建設機械の油圧制御装置。
JP29783292A 1992-10-09 1992-10-09 建設機械の油圧制御装置 Expired - Fee Related JP3281426B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29783292A JP3281426B2 (ja) 1992-10-09 1992-10-09 建設機械の油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29783292A JP3281426B2 (ja) 1992-10-09 1992-10-09 建設機械の油圧制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06116985A JPH06116985A (ja) 1994-04-26
JP3281426B2 true JP3281426B2 (ja) 2002-05-13

Family

ID=17851735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29783292A Expired - Fee Related JP3281426B2 (ja) 1992-10-09 1992-10-09 建設機械の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3281426B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06116985A (ja) 1994-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3204977B2 (ja) 油圧駆動装置
JPH11218102A (ja) 圧油供給装置
JP2618396B2 (ja) 油圧制御システム
JPH11303809A (ja) 油圧駆動機械のポンプ制御装置
JPH06123302A (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP2003004003A (ja) 油圧ショベルの油圧制御回路
JP3372973B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JPH0419406A (ja) 油圧作業回路
JP2002206508A (ja) 油圧駆動装置
JP3281426B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP3281427B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP3352125B2 (ja) 油圧回路の制御装置
JP3659654B2 (ja) 建設機械の油圧回路
JP2930847B2 (ja) 建設機械の油圧駆動装置
JP3447094B2 (ja) ロードセンシング回路
JP3440105B2 (ja) 負荷感応型油圧制御装置
JPH04285303A (ja) ロ−ドセンシング油圧回路
JP3352124B2 (ja) 建設機械の油圧回路
JP3195095B2 (ja) 2ポンプ式の負荷感応形回路
JP3372620B2 (ja) 油圧作業機の油圧駆動装置
JP3394581B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP3666830B2 (ja) 油圧機械の油圧再生回路
JP2643957B2 (ja) 液圧制御装置
JP2735580B2 (ja) 土木・建設機械の油圧駆動装置
JPH02256902A (ja) 土木・建設機械の油圧駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080222

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090222

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees