JP3280108B2 - 自動車用空調装置 - Google Patents

自動車用空調装置

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JP3280108B2 JP01615693A JP1615693A JP3280108B2 JP 3280108 B2 JP3280108 B2 JP 3280108B2 JP 01615693 A JP01615693 A JP 01615693A JP 1615693 A JP1615693 A JP 1615693A JP 3280108 B2 JP3280108 B2 JP 3280108B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の窓ガラスの曇
りが取れにくい状態のときに、デミスト制御により可変
容量コンプレッサの容量を通常制御時よりも増大させて
窓ガラスの曇りを取る機能を備えた自動車用空調装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、可変容量コンプレッサを備えた
自動車用空調装置は、低外気温時に、可変容量コンプレ
ッサの容量が小さくなり、除湿能力が低下するので、内
気循環モード(車室内の湿気の含まれた空気を循環させ
るモード)で運転すると、窓ガラスが曇り易くなる。そ
こで、特開昭64−74116号公報のように、低外気
温時に内気循環モードが選択されると、自動的にデミス
ト制御に移行し、図8に示すように、エバポレータの後
側温度(以下「エバ後側温度」という)を−5℃付近ま
で低下させるように、可変容量コンプレッサの容量を所
定時間だけ増大させ、その後、容量を小さくして、エバ
後側温度を凍結解除温度(2℃)まで上昇させ、以後、
再び容量を所定時間増大させるという動作を繰り返すよ
うにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成では、可
変容量コンプレッサの容量を所定時間増大させることに
よって、エバ後側温度を−5℃付近まで低下させるの
で、エバポレータ内での液冷媒の蒸発が不完全になっ
て、蒸発しきれない液冷媒がコンプレッサに吸入されて
しまうリキッドバックが発生し、コンプレッサの耐久性
が低下してしまう欠点がある。しかも、エバポレータ外
周の冷却フィンの表面に多量の霜が付着して、風の通り
が悪くなってしまい、デミスト能力向上の効果も減殺さ
れてしまう。更に、吹出風の温度変動幅が大きくなって
しまい、乗員に不快感を与えてしまうと共に、コンプレ
ッサのトルク変動幅も大きくなってしまい、ドライバビ
リティにも悪影響を及ぼしてしまう。
【0004】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、デミスト制御時のリキッドバッ
クを防止できて、コンプレッサの耐久性を向上できると
共に、エバポレータへの着霜を抑えることができて、安
定したデミスト能力を有効に発揮でき、しかも、吹出風
の温度変動幅やコンプレッサのトルク変動幅を小さくで
きて、空調フィーリングやドライバビリティも向上でき
る自動車用空調装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の自動車用空調装置は、クラッチを介して伝
達される自動車走行用エンジンの動力により駆動される
可変容量コンプレッサ,エバポレータ等を有する冷凍サ
イクルと、前記エバポレータの風吹出側の温度又は前記
冷凍サイクルの低圧圧力を検出する検出手段と、前記ク
ラッチのオンオフ状態および前記可変容量コンプレッサ
の容量を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、
通常制御時において、前記クラッチをオン状態に制御す
るとともに、前記検出手段により検出した温度又は低圧
圧力が通常制御に対応して設定された通常目標値でほぼ
一定となるように前記可変容量コンプレッサの容量を制
御し、デミスト制御時において、前記クラッチをオン状
態に制御するとともに、前記検出手段により検出した温
度又は低圧圧力が前記エバポレータの凍結温度に対応し
て設定された凍結しきい値と前記通常目標値との間に設
定されたデミスト目標値でほぼ一定となるように前記可
変容量コンプレッサの容量を制御し、さらに前記通常制
御時および前記デミスト制御時において、前記検出手段
により検出した温度又は低圧圧力が前記凍結しきい値よ
りも低下した場合に前記クラッチをオフ状態に制御する
ことを特徴とする。
【0006】
【作用】デミスト制御時には、クラッチをオンして可変
容量コンプレッサを駆動するとともに、検出手段により
エバポレータの風吹出側の温度又は冷凍サイクルの低圧
圧力を検出し、検出した温度又は低圧圧力が通常制御時
通常目標値よりも低く且つ凍結しきい値よりも高いデ
ミスト目標値でほぼ一定となるように可変容量コンプレ
ッサの容量を制御する。これにより、デミスト制御時
に、エバポレータの温度がエバポレータの凍結しきい値
以下にまで低下することが防止されて、リキッドバック
やエバポレータへの着霜が抑えられると共に、吹出風の
温度変動幅やコンプレッサのトルク変動幅が極めて小さ
くなり、安定したデミスト制御が可能となる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図7に基
づいて説明する。まず、図2を参照して冷凍サイクル1
1の概略構成を説明する。冷凍サイクル11は、可変容
量コンプレッサ12の吐出口12aから吐出した冷媒
を、コンデンサ13→レシーバ14→膨張弁15→エバ
ポレータ16→可変容量コンプレッサ12の吸入口12
bの順に循環させるように構成されている。上記エバポ
レータ16は、自動車に搭載された送風ユニット(図示
せず)内に配置され、この送風ユニットの内部を流れる
風を冷却・除湿する。また、膨張弁15の開度は、エバ
ポレータ16の出口側の冷媒温度を検出する感温筒17
により、冷房・除湿負荷の変動に応じて適正な冷媒量を
エバポレータ16に供給するように自動調節される。
【0008】尚、送風ユニット内には、図4に示されて
いる送風用のブロワ18,エンジン冷却水を循環させる
ヒータコア(図示せず)と、このヒータコアを通過する
風と通過しない風の混合割合を調節して吹出風の温度を
調節するエアミックスダンパ19と、風の吹出モードを
「DEF」,「FACE」,「FOOT」等に切り換え
る吹出モードダンパ20等が設けられている。ここで、
「DEF」は、自動車前面の窓ガラスに向けて風を吹き
出して窓ガラスの曇りを晴らす吹出モードであり、「F
ACE」は、乗員の上半身に向けて風を吹き出す吹出モ
ードであり、「FOOT」は、乗員の足元に向けて風を
吹き出す吹出モードである。上記エアミックスダンパ1
9と吹出モードダンパ20は、それぞれサーボモータ2
1,22によって駆動される。
【0009】一方、可変容量コンプレッサ12は、自動
車走行用のエンジン(図示せず)を駆動源とし、その駆
動力が電磁クラッチ23(図2参照)を介して伝達され
る。この可変容量コンプレッサ12は、図3に示すよう
に斜板式の可変容量コンプレッサであり、斜板24の回
転によりピストン25をシリンダ26内で往復運動させ
て、冷媒を吸入・圧縮・吐出するようになっている。そ
して、斜板24の角度をスプール27のスライド移動に
よって変化させることにより、ピストン25のストロー
クを変化させて容量(冷媒吐出量)を可変するようにな
っている。上記スプール27の移動量は、加圧室31の
圧力をボール弁28で調節することによって制御され、
このボール弁28の開度は、電磁コイル29に流す電流
値及び高圧圧力(吐出圧力)Pd と低圧圧力(吸入圧
力)Ps との差圧(Pd −Ps )によって制御される。
【0010】更に、ボール弁28は、スプリング30の
引張力により低圧圧力Ps 側(図3の上側)に付勢さ
れ、電磁コイル29に電流を流すと、その電磁力によ
り、ボール弁28がスプリング30の引張力に抗して高
圧圧力Pd 側(図3の下側)に移動される。従って、電
磁コイル29に流す電流値を大きくすると、ボール弁2
8が高圧圧力Pd 側(図3の下側)に移動して、高圧圧
力Pd 側の通路32を狭め、加圧室31の圧力を低下さ
せて、図3に二点鎖線で示すようにスプール27を右側
へ移動させ、斜板24の傾斜角度を小さくしてピストン
25のストロークを小さくし、容量(冷媒吐出量)を減
少させる。
【0011】本実施例では、電磁コイル29に流す電流
値と可変容量コンプレッサ12の容量との関係は図7に
示すように設定されている。この場合、可変容量コンプ
レッサ12の容量が小さくなるほど、低圧圧力Ps が上
昇して、エバポレータ16の後側温度(以下「エバ後側
温度」という)Tevが上昇するという関係がある。従っ
て、エバ後側温度Tev(風吹出温度)を低下させる場合
には、電磁コイル29に流す電流値を小さくして、容量
を増大させて低圧圧力Ps を低下させれば良く、反対
に、エバ後側温度Tev(風吹出温度)を上昇させる場合
には、電磁コイル29に流す電流値を増加させて、容量
を減少させて低圧圧力Ps を上昇させれば良い。尚、電
磁コイル29に流す電流値の制御は、デューティ比(通
電率)を可変することによって行われる。
【0012】一方、エバポレータ16の後部(風吹出側
の部分)には、エバ後側温度Tevを検出する検出手段た
るエバ後側温度センサ33(図2及び図4参照)が設け
られ、このエバ後側温度センサ33の出力信号が電子制
御ユニット(以下「ECU」という)34に入力され
る。このECU34には、空調温度を手動設定する温度
設定スイッチ35と、ワイパー(図示せず)をオン/オ
フするワイパースイッチ36と、吸気モードを内気循環
モードに切り換える内気循環モードスイッチ37と、吹
出モードをDEFモードに切り換えるDEFスイッチ3
8と、空調運転モードをオート/マニュアルに切り換え
るオート/マニュアルスイッチ39等の操作信号が入力
される。更に、環境条件を検出するために、内気温度セ
ンサ40と、外気温度センサ41と、日射量を検出する
日射センサ42が設けられ、これらの出力信号とエンジ
ン水温センサ43及びエバ後側温度センサ33の出力信
号に基づいて、ECU34が、電磁クラッチ23,電磁
コイル29,ブロワ18,サーボモータ21,22を制
御して空調運転を制御するようになっている。
【0013】このECU34は、マイクロコンピュータ
を主体として構成され、内蔵のROM(図示せず)に
は、図5及び図6にフローチャートで示す制御プログラ
ム等が記憶されている。この制御プログラムを実行する
ことにより、ECU34は、図1に示すようにデミスト
制御時にエバ後側温度Tevが通常制御時の通常目標値
(例えば3〜10℃)よりも低く且つ凍結領域(凍結し
きい値(例えば−3℃以下の領域)よりも高いデミス
ト目標値(例えば0℃)でほぼ一定となるように可変容
量コンプレッサ12の容量を制御する制御手段として機
能する。
【0014】以下、このECU34による制御内容を図
5及び図6のフローチャートに従って説明する。図5の
電磁クラッチ制御ルーチンでは、まず、制御モードがデ
ミスト制御であるか否かを判断する(ステップ10
1)。ここで、デミスト制御となる条件は、吸気モー
ドが内気循環モード(内気循環モードスイッチ37がオ
ン)であること、吹出モードがDEFモード(DEF
スイッチ38がオン)であること、ワイパースイッチ
36がオンであることである。これら3条件を全て満た
せばデミスト制御となり、ステップ101で「YES」
と判断されて、ステップ102に移行し、デミスト判定
フラグFを“1”にセットして、ステップ106に移行
し、エバ後側温度センサ33により検出したエバ後側温
度Tevが凍結温度(−3℃:凍結しきい値に相当)より
も高いか否かを判断する。このステップ106で「YE
S」の場合(Tev>−3℃)には、ステップ107に移
行し、電磁クラッチ23をオンして、可変容量コンプレ
ッサ12を運転する。もし、エバ後側温度Tevが−3℃
以下であれば、ステップ106で「NO」と判断されて
ステップ108に移行し、電磁クラッチ23をオフして
可変容量コンプレッサ12の運転を停止し、エバポレー
タ16への着霜を防止する。
【0015】一方、通常制御の場合には、ステップ10
1で「NO」と判断されてステップ103に移行し、空
調運転モードがオート(自動),マニュアル(手動)の
いずれであるかを判断する。オートの場合には、ステッ
プ105に移行して、外気温度センサ41により検出し
た外気温度Tamが−5℃よりも低いか否かを判断し、
「YES」の場合(Tam<−5℃)には、ステップ10
8に移行し、電磁クラッチ23をオフして可変容量コン
プレッサ12の運転を停止し、エバポレータ16への着
霜を防止する。もし、外気温度Tamが−5℃以上であれ
ば、ステップ106に移行し、エバ後側温度センサ33
により検出したエバ後側温度Tevが凍結温度(−3℃)
よりも高いか否かを判断する。ここで、Tev>−3℃で
あれば、電磁クラッチ23をオンして(ステップ10
7)、可変容量コンプレッサ12を運転するが、Tev≦
−3℃であれば、電磁クラッチ23をオフして(ステッ
プ108)、可変容量コンプレッサ12の運転を停止
し、エバポレータ16への着霜を防止する。
【0016】一方、上述したステップ103でマニュア
ルと判断された場合には、ステップ104に移行し、エ
アコンスイッチ(図示せず)がオン操作されているか否
かを判断する。もし、エアコンスイッチがオンされてい
なければ、ステップ108に移行し、電磁クラッチ23
をオフ状態に維持して、可変容量コンプレッサ12の運
転を開始することはないが、エアコンスイッチがオンさ
れていば、ステップ106に移行し、エバ後側温度Tev
が凍結温度(−3℃)よりも高ければ、電磁クラッチ2
3をオンして(ステップ107)、可変容量コンプレッ
サ12の運転を開始し、その後、Tev≦−3℃になった
時点で、電磁クラッチ23をオフして(ステップ10
8)、可変容量コンプレッサ12の運転を停止し、エバ
ポレータ16への着霜を防止する。
【0017】次に、可変容量コンプレッサ12の電磁コ
イル29に流す電流の制御について図6のフローチャー
トに従って説明する。まず、空調状態がクールダウン
時,安定時のいずれであるかを判断する(ステップ11
1)。この判断は、内気温度センサ40により検出した
内気温度Tr と、温度設定スイッチ35により設定され
た設定温度Tset との温度差の絶対値|Tr −Tset |
が例えば2deg 以下であるか否かによって判定し、|T
r −Tset |≦2deg であれば、安定時と判定され、|
Tr −Tset |>2deg であれば、クールダウン時と判
定される。クールダウン時には、ステップ116に移行
して、電磁コイル29に流す電流をオフし、可変容量コ
ンプレッサ12の容量(冷房能力)を最大にする。
【0018】一方、安定時には、ステップ112に移行
して、通常制御,デミスト制御のいずれであるかを判断
する。この判断は、デミスト判定フラグFが“1”か
“0”かで判定し、F=1であればデミスト制御であ
り、F=0であれば通常制御である。通常制御では、エ
バ後側温度目標値(通常目標値)を負荷に応じて例えば
3〜10℃の範囲内で設定し(ステップ113)、デミ
スト制御では、エバ後側温度目標値(デミスト目標値)
を例えば0℃に設定する(ステップ114)。このデミ
スト目標値は通常目標値(3〜10℃)よりも低く且つ
凍結領域(−3℃以下)よりも高い温度に設定されてい
る。
【0019】上述したステップ113,114でエバ後
側温度目標値(デミスト制御時にはデミスト目標値)を
設定した後、ステップ115に移行し、エバ後側温度セ
ンサ33により検出したエバ後側温度Tevがエバ後側温
度目標値(デミスト制御時にはデミスト目標値)でほぼ
一定となるように電磁コイル29に流す電流を制御す
る。この制御により、例えば、エバ後側温度Tevがエバ
後側温度目標値(デミスト制御時にはデミスト目標値)
よりも低くなれば、電磁コイル29に流す電流を増加さ
せて、可変容量コンプレッサ12の容量を低下させてエ
バ後側温度Tevを上昇させ、逆に、エバ後側温度Tevが
エバ後側温度目標値(デミスト制御時にはデミスト目標
値)よりも高くなれば、電磁コイル29に流す電流を減
少させて、可変容量コンプレッサ12の容量を増大させ
てエバ後側温度Tevを低下させるものであり、このよう
な制御を繰り返すことにより、エバ後側温度Tevがエバ
後側温度目標値(デミスト制御時にはデミスト目標値)
でほぼ一定となるように制御される。
【0020】以上説明した本実施例によれば、デミスト
制御時には、図1に示すように、エバ後側温度Tevが通
常目標値(例えば3〜10℃)よりも低く且つ凍結領域
(−3℃以下)よりも高いデミスト目標値(例えば0
℃)でほぼ一定となるように可変容量コンプレッサ12
の容量を制御するようにしたので、デミスト制御時に、
エバポレータ16の温度が凍結領域にまで低下すること
を防止できて、エバポレータ16内の液冷媒を完全に蒸
発・気化させることができ、リキッドバックを防止でき
て、可変容量コンプレッサ12の耐久性を向上できる。
しかも、デミスト制御時にエバポレータ16への着霜を
抑えることができて、霜により風の通りが悪くなること
もなく、安定したデミスト能力を有効に発揮できる。更
に、吹出風の温度変動幅を従来に比して著しく小さくで
きて、空調フィーリングを向上できると共に、可変容量
コンプレッサ12のトルク変動幅も従来に比して著しく
小さくできて、ドライバビリティも向上できる。
【0021】尚、デミスト目標値は、0℃に限定され
ず、通常目標値(例えば3〜10℃)よりも低く且つ凍
結領域(−3℃以下)よりも高い温度の範囲内で適宜設
定すれば良い。また、本実施例では、エバ後側温度セン
サ33によりエバ後側温度Tevを検出するようにしてい
るが、このエバ後側温度Tevに応じてエバポレータ16
直後の風吹出温度が変化するので、デミスト制御時にエ
バポレータ16直後の風吹出温度を検出し(換言すれば
風吹出温度によりエバ後側温度Tevを間接的に検出
し)、この風吹出温度を所定のデミスト目標値でほぼ一
定となるように可変容量コンプレッサ12の容量を制御
するようにしても良い。また、冷凍サイクル11の低圧
圧力Ps に応じてエバ後側温度Tevが変化するので、デ
ミスト制御時に低圧圧力Ps を検出し、この低圧圧力P
s を所定のデミスト目標値でほぼ一定となるように可変
容量コンプレッサ12の容量を制御するようにしても良
い。
【0022】また、本実施例では、可変容量コンプレッ
サ12として斜板式の可変容量コンプレッサを採用し、
斜板の傾斜角度を変化させることによりコンプレッサ容
量を連続的に変化させるようにしたが、多気筒型コンプ
レッサの一部の気筒を休筒させることによりコンプレッ
サ容量を段階的に変化させるようにしても良い。
【0023】また、本実施例では、デミスト制御となる
条件は、内気循環モード,DEFモード及びワイパー・
オンの3条件であったが、これ以外に、例えば外気温度
Tamの条件を追加しても良く、或は、デミスト制御モー
ドを手動設定するためのスイッチを設け、このスイッチ
を運転者が必要に応じて操作することによりデミスト制
御を実行するようにしても良い。
【0024】その他、本発明は、冷凍サイクル11の構
成を適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で
種々変更して実施できることは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、デミスト制御時に、エバポレータの風吹出側
の温度又は冷凍サイクルの低圧圧力が通常制御時の通常
目標値よりも低く且つ凍結しきい値よりも高いデミスト
目標値でほぼ一定となるように可変容量コンプレッサの
容量を制御するようにしたので、デミスト制御時に、エ
バポレータの温度が凍結温度以下にまで低下することを
防止できて、リキッドバックやエバポレータへの着霜を
防止することができ、可変容量コンプレッサの耐久性を
向上できると共に、霜によるデミスト能力低下の問題を
解消できる。しかも、吹出風の温度変動幅や可変容量コ
ンプレッサのトルク変動幅を従来に比して著しく小さく
できて、空調フィーリングやドライバビリティも向上で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すデミスト制御時のエバ
後側温度の変化特性図
【図2】冷凍サイクルの概略的構成図
【図3】可変容量コンプレッサの概略的構成図
【図4】電気的構成を示すブロック図
【図5】電磁クラッチ制御ルーチンの流れを示すフロー
チャート
【図6】電磁コイル電流制御ルーチンの流れを示すフロ
ーチャート
【図7】電磁コイルの電流と可変容量コンプレッサの容
量との関係を示す特性図
【図8】従来のデミスト制御時のエバ後側温度の変化特
性図
【符号の説明】
11…冷凍サイクル、12…可変容量コンプレッサ、1
3…コンデンサ、14…レシーバ、15…膨張弁、16
…エバポレータ、23…電磁クラッチ、24…斜板、2
5…ピストン、29…電磁コイル、33…エバ後側温度
センサ(検出手段)、34…ECU(制御手段)、36
…ワイパースイッチ、37…内気循環モードスイッチ、
38…DEFスイッチ。
フロントページの続き (72)発明者 藤記 勉 広島県安芸郡府中町新地3−1 マツダ 株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−95523(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 3/00 B60H 1/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッチを介して伝達される自動車走行
    用エンジンの動力により駆動される可変容量コンプレッ
    サ,エバポレータ等を有する冷凍サイクルと、 前記エバポレータの風吹出側の温度又は前記冷凍サイク
    ルの低圧圧力を検出する検出手段と、前記クラッチのオンオフ状態および前記可変容量コンプ
    レッサの容量を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、 通常制御時において、前記クラッチをオン状態に制御す
    るとともに、前記検出手段により検出した温度又は低圧
    圧力が通常制御に対応して設定された通常目標値でほぼ
    一定となるように前記可変容量コンプレッサの容量を制
    御し、 デミスト制御時において、前記クラッチをオン状態に制
    御するとともに、前記検出手段により検出した温度又は
    低圧圧力が前記エバポレータの凍結温度に対応して設定
    された凍結しきい値と前記通常目標値との間に設定され
    たデミスト目標値でほぼ一定となるように前記可変容量
    コンプレッサの容量を制御し、 さらに前記通常制御時および前記デミスト制御時におい
    て、前記検出手段により検出した温度又は低圧圧力が前
    記凍結しきい値よりも低下した場合に前記クラッチをオ
    フ状態に制御することを特徴とする 自動車用空調装置。
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