JP3280081B2 - アレーアンテナ - Google Patents

アレーアンテナ

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JP3280081B2
JP3280081B2 JP24510692A JP24510692A JP3280081B2 JP 3280081 B2 JP3280081 B2 JP 3280081B2 JP 24510692 A JP24510692 A JP 24510692A JP 24510692 A JP24510692 A JP 24510692A JP 3280081 B2 JP3280081 B2 JP 3280081B2
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誠 木島
▲吉▼英 山田
佳雄 恵比根
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固定無線装置の中継アン
テナや移動無線装置の基地局アンテナに利用する。特
に、直線上に一定間隔で配置された複数のアンテナ素子
を用いて複数の方向のビームを送受信することのできる
アレーアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】固定無線通信や移動無線通信その他の無
線通信用多ビームアンテナとして、従来から、バトラー
マトリクスを用いたアレーアンテナが一般的に用いられ
ている。このようなアレーアンテナの一例として、アン
テナ素子の個数NがN=8の場合の従来例を図1に示
す。
【0003】一般にアレーアンテナは直線上に一定間隔
dで配置されたN個の放射素子を備えるが、ここではd
=0.5波長、N=8の場合について説明する。なお、
以下では送信アンテナの場合を例に説明するが、本明細
書で説明するアンテナは送受信の双方向に利用できる。
【0004】図1に示した従来例は、直線上に一定間
隔dで配列されたN個の放射素子21−1〜21−8を
備え、これらが、ハイブリッド回路22−1〜22−
4、移相器23−1〜23−4、ハイブリッド回路24
−1〜24−4、移相器25−1〜25−4およびハイ
ブリッド回路26−1〜26−4からなる給電回路を介
して、入力端子27−1〜27−8に接続される。ハイ
ブリッド回路とは、一方の入力端子に入力された信号を
二つに分岐して二つの出力端子の間に90°の位相差を
与えて出力し、他方の入力端子に入力された信号につい
ては、逆方向の位相差を与えて出力する回路である。
【0005】給電回路の構成をさらに詳しく説明する。
【0006】放射素子21−1〜21−4はハイブリッ
ド回路22−1〜22−4の各々一方の出力端子に接続
され、放射素子21−1〜21−5はハイブリッド回路
22−1〜22−4の各々他方の出力端子に接続され
る。
【0007】ハイブリッド回路22−1の一方の入力端
子には移相器23−1を経由したハイブリッド回路24
−1の一方の出力が接続され、他方の入力端子にはハイ
ブリッド回路24−3の一方の出力が接続される。ハイ
ブリッド回路22−2の一方の入力端子には移相器23
−2を経由したハイブリッド回路24−3の一方の出力
が接続され、他方の入力端子にはハイブリッド回路24
−4の一方の出力が接続される。ハイブリッド回路22
−3の一方の入力端子にはハイブリッド回路24−1の
他方の出力が接続され、他方の入力端子には移相器23
−3を経由したハイブリッド回路24−3の他方の出力
が接続される。ハイブリッド回路22−4の一方の入力
端子にはハイブリッド回路24−2の他方の出力が接続
され、他方の入力端子には移相器23−4を経由したハ
イブリッド回路24−4の他方の出力が接続される。
【0008】ハイブリッド回路24−1の一方の入力端
子には移相器25−1を経由したハイブリッド回路26
−1の一方の出力が接続され、他方の入力端子にはハイ
ブリッド回路26−2の一方の出力が接続される。ハイ
ブリッド回路24−2の一方の入力端子にはハイブリッ
ド回路26−1の他方の出力が接続され、他方の入力端
子には移相器25−2を経由したハイブリッド回路26
−2の他方の出力が接続される。ハイブリッド回路24
−3の一方の入力端子には移相器25−3を経由したハ
イブリッド回路26−3の一方の出力が接続され、他方
の入力端子にはハイブリッド回路26−4の一方の出力
が接続される。ハイブリッド回路24−4の一方の入力
端子にはハイブリッド回路26−3の他方の出力が接続
され、他方の入力端子には移相器25−4を経由したハ
イブリッド回路26−4の他方の出力が接続される。
【0009】ハイブリッド回路26−1の二つの入力に
は入力端子27−1、27−2が接続され、ハイブリッ
ド回路26−2には入力端子27−3、27−4、ハイ
ブリッド回路26−3には入力端子27−5、27−
6、ハイブリッド回路26−4には入力端子27−7、
27−8が接続される。
【0010】図11はこの従来例の動作を説明する図で
あり、アレーアンテナ上の位相分布を示す。
【0011】バトラーマトリクスでは、ハイブリッド回
路の出力端子の一方をk番目の素子、もう一方を〔k+
N/2〕番目の素子に接続する点に特徴がある。例え
ば、移相器23−1〜23−4による移相量を45°、
移相器25−1、25−4の移相量を67.5°、移相
器25−2、25−3の移相量を22.5°とすると、
入力端子27−1に入力した信号P1の電波は、放射素
子21−1〜21−8上では図11に示すように一様に
傾斜した位相分布をとる。ただし、図11では放射素子
21−1〜21−8の位置を#1〜#8で示す。この位
相分布において、隣り合う放射素子間で22.5°ずつ
の位相差が生じ、正面から7.2°傾いた方向に主ビー
ムが生じる。一般に、波長λとすると、隣り合う放射素
子間で位相差φがあるとその電波にはφλ/2πの波長
差が生じ、素子の間隔がdなので、主ビームの正面から
の傾斜角Δθが、 sinΔθ=(φλ/2π)/d =φλ/2πd となる。
【0012】すなわち、移相量を適切に設定すること
で、入力端子27−1〜27−8のそれぞれに対して別
々の方向にビームを発生することができる。図10には
入力端子27−1〜27−8への入力に対する主ビーム
の方向をP1〜P8で示す。このように、バトラーマト
リクスにより多ビームアンテナを構成できる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】バトラーマトリクスを
用いて2ビームを発生させ、さらにその2ビーム間の開
き角を変える方法としては、 (1)入力端子を切り替える (2)各移相器の値を調節して等位相面の角度を変える の二つが考えられる。しかし、(1)の方法では、ビー
ム方向を連続的に変えることはできない。また、(2)
の方法ならばビーム方向を連続的に変えることができる
が、ビーム方向を変える時にアレーアンテナの中心に位
相段差が生じるため、主ビーム近傍にグレーティングロ
ーブが発生して利得が大きく低下する欠点がある。
【0014】本発明は、このような課題を解決し、2ビ
ームを発生させることができ、さらにその2ビーム間の
開き角を変えることのできるアレーアンテナを提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のアレーアンテナ
は、複数のアンテナ素子が形成するビーム方向に対応し
て各々のアンテナ素子の送受信信号の位相差を設定する
給電手段として、二個二組の入出力端子を含み、ひとつ
の入出力端子に入力された信号を二つに分岐してあらか
じめ定められた位相差を与えて他方の組の二つの入出力
端子に出力し、前記ひとつの入出力端子と同じ組の他の
入出力端子に入力された信号については前記あらかじめ
定められた位相差と逆の位相差を与えて前記他方の組の
二つの入出力端子に出力する複数のハイブリッド回路
と、この複数のハイブリッド回路のそれぞれ一方の組の
一方の入出力端子における信号位相差を設定する第一の
給電回路と、この複数のハイブリッド回路のそれぞれ前
記一方の組の他方の入出力端子における信号位相差を設
定する第二の給電回路とを含み、この複数のハイブリッ
ド回路のそれぞれ他方の組の二つの出力端子には、複数
のアンテナ素子のうち互いに隣接する素子が接続された
ことを特徴とする。
【0016】ハイブリッド回路にアンテナ素子単体を接
続するのではなく、複数のアンテナ素子を互いに隣合う
素子毎に複数のサブアレーに区分し、複数のハイブリッ
ド回路には互いに隣接するサブアレーを電力分配器およ
び移相器を介して接続してもよい。これは、少数のアン
テナ素子からなるアレーアンテナを接続したことに相当
する。
【0017】第一の給電回路により設定される位相差と
第二の給電回路により設定される位相差とを互いに異な
る値に設定することができる。
【0018】
【作用】アレーアンテナのアンテナ素子と給電回路との
間にハイブリッド回路を挿入し、各ハイブリッド回路の
二つの入出力端子が隣り合う二つのアンテナ素子にそれ
ぞれ接続されるようにし、さらに反対側の入出力端子に
は、二つの給電回路の出力端子のうちそれぞれ1端子ず
つを接続する。アンテナ素子単体の代わりに少数素子か
らなるサブアレーを用いてもよい。
【0019】二つの給電回路とアンテナ素子との間で
は、異なる周波数の電波を送受信できる。したがって、
この二つの給電回路の移相量を個別に設定すれば、異な
る方向の二つのビームを形成できる。また、ビーム方向
を変えるために各移相器を調整しても、グレーティング
ローブが主ビームから離れた位置に発生するため、利得
低下量が小さくなる。
【0020】
【実施例】図1は本発明第一実施例のアレーアンテナを
示すブロック構成図である。この実施例における各構成
要素は双方向動作が可能であり、送信アンテナと受信ア
ンテナとのいずれにも使用できるが、以下では説明を簡
単にするため送信アンテナの場合だけを説明する。
【0021】このアレーアンテナは、実質的に等間隔d
で直線上に配列された複数のアンテナ素子として放射素
子1−1〜1−8を備え、この複数の放射素子1−1〜
1−8が形成するビーム方向に対応して各々の放射素子
1−1〜1−8の送受信信号の位相差を設定する給電手
段を備える。
【0022】ここで本実施例の特徴とするところは、一
方の入力端子に入力された信号を二つに分岐して90°
の位相差を与えて二つの出力端子に出力し、他方の入力
端子に入力された信号については逆位相差を与えて出力
する複数のハイブリッド回路2−1〜2−4と、この複
数のハイブリッド回路2−1〜2−4の入力端子におけ
る信号位相差を設定する第一の給電回路3Aと、この複
数のハイブリッド回路2−1〜2−4の他方の入力端子
における信号位相差を設定する第二の給電回路3Bとを
備え、この複数のハイブリッド回路2−1〜2−4のそ
れぞれの出力端子には放射素子1−1〜1−8のうち互
いに隣接する素子が接続されたことにある。
【0023】放射素子1−1〜1−8としては、ダイポ
ールアンテナその他の線状アンテナや、パッチアンテ
ナ、スロットアンテナなどの平面アンテナを用いること
ができる。
【0024】給電回路3A、3Bは、放射素子1−1〜
1−8上の励振電流の振幅および位相が所定の値となる
ように調整される。給電回路3Aは、図1に示した例で
は、ハイブリッド回路2−1〜2−4にそれぞれ接続さ
れる移相器4−1〜4−4と、移相器4−1、4−2に
電力を分配する電力分配器5−1と、移相器4−3、4
−4に電力を分配する電力分配器5−2と、電力分配器
5−1、5−2の入力にそれぞれ接続される移相器4−
5、4−6と、この移相器4−5、4−6に電力を分配
する電力分配器5−3とを備え、電力分配器5−3には
入力端子6Aが接続される。移相器4−1〜4−6のす
べてが必ずしも必要なわけではなく、所望の主ビーム方
向が得られるのであれば、そのいくつかを省略できる。
また、移相器4−1〜4−6としては、給電線路の線路
長を変えることで代用することもできる。給電回路3B
の構成も同等である。このような構成において、各移相
器の移相量を調整することで、入力端子6A、6Bへの
電力供給に対して主ビームを異なる方向に向けることが
できる。
【0025】図2および図3は第一実施例の動作を説明
するための図であり、図2は2ビームのアレーアンテナ
を一般化して示すブロック構成図、図3は放射素子上の
励振動電流の位相分布を示す図である。
【0026】このアレーアンテナは、N個の放射素子を
M個ごとのブロックに区分し、ハイブリッド回路の出力
端子側で線路を交差させ、一方をk番目の素子に、他方
を〔k+M〕番目の素子にそれぞれ接続させたものであ
る。すなわち、放射素子11−1〜11−NはM=3個
ずつに区分され、ハイブリッド回路12−1の二つの出
力の一方は放射素子11−1に、他方は放射素子11−
〔M+1〕に、ハイブリッド回路12−2の出力の一方
は放射素子11−2に、他方は11−〔M+2〕に、と
いうように接続される。ハイブリッド回路12−1、1
2−2、…の各々一方の入力には給電回路13Aが接続
され、他方の入力には給電回路13Bが接続される。
【0027】ここで、給電回路3Aは、ハイブリッド回
路12−1、12−2間には位相差φ1、ハイブリッド
回路12−3、12−4間には位相差φ 3 、ハイブリッ
ド回路12−1、12−3間には位相差φ 2 の信号をそ
れぞれ供給するとする。このとき、φ1、φ 2 を調整し
て、放射素子11−1、11−2、11−3間に〔2π
d/λ〕 sinΔθの位相差を与える。さらに、φ2+φ3
が〔4πMd/λ〕 sinΔθと等しくなるようにφ 3
設定する。以下同様に設定すると、M個の放射素子を含
むブロック内と、2M素子毎のブロック間とで、位相
同じになる。このとき、偶数番目のブロックは全体に
その前のブロックより90°位相が遅れるため、図3に
示すように、M素子毎に90°の位相段差が生じる。こ
のようなアレーアンテナを用い、主ビームの正面からの
開き角をΔθに設定したとき、正面から角度θの方向の
出力レベルf(θ)は次式で表される。
【0028】
【数1】 ここで、励振振幅は一定としている。数1の式において
M=N/2とすると、N素子のバトラーマトリクスで正
面に近いビームを用いた場合と同等になる。
【0029】また、等位相面からの位相段差Δφは次式
で表される。
【0030】
【数2】 この式において、Δφ>0の場合には、Mが大きいほど
Δφは小さくなる。開き角Δθを変化させると、Δθ0
=sin-1〔λ/(4Md)〕となる角度においてΔφ=
0となるため、位相面が一致して利得が最大となる。Δ
θがΔθ0 から離れるほど位相段差が大きくなり、グレ
ーティングローブが発生する。このとき、グレーティン
グローブの位置θG は次式で表される。
【0031】
【数3】 この式から明らかなように、Mが大きくなるほどグレー
ティングローブの発生する位置が主ビームに近くなるの
で、それだけ電力の分散が大きくなって利得低下が大き
くなる。すなわち、Mが大きい場合にはΔθの変化に対
して利得低下が大きくなる。
【0032】図4は繰り返し数Mを変えた場合の均一分
布アレーからの利得低下量を示す。この図は、放射素子
数N=32、放射素子の間隔d=0.5波長の場合につ
いて求めたものである。放射素子としては半波長ダイポ
ールアンテナを用いた。
【0033】図4に示したように、ΔθがΔθ0 から離
れるにしたがって利得は低下し、Mが大きいほどわずか
な角度変化で利得が大きく低下する。バトラーマトリク
スと等価なM=16の場合とM=1の場合とを比較する
と、M=16の場合には2°から±1°程度ずれただけ
で利得が2dB以上低下するのに対して、M=1の場合
には角度を変えても利得がほとんど低下しないことがわ
かる。Mの値を変えた場合と比較しても、M=1の場合
は広い角度範囲にわたって利得低下量が小さいことがわ
かる。このように、M=1、すなわちハイブリッド回路
の二つの出力端子から隣り合う放射素子にそれぞれ接続
した場合に利得低下量が最も小さくなる。
【0034】図5は実施例により得られる放射パターン
の一例を示す。ここでは、放射素子数N=32、放射素
子間隔d=0.5波長、主ビームの開き角Δθ=±5°
の場合を示す。二つの給電回路により得られる放射パタ
ーンは±30°の点にヌル点が生じるものの、主ビーム
近傍におけるサイドローブの変化はわずかであり、実用
的に支障はない。
【0035】図6は放射パターンの別の例を示す。
【0036】図5に示した放射パターンはビーム方向を
正面に対して左右対象となるようにしたものであるが、
給電回路内の移相器を調整することで、二つのビームを
同じ側に傾けることも可能である。図6(a)、(b)
に示した放射パターンはこのような例を示すものであ
り、ビームの傾き角を右側にそれぞれ4°、8°として
いる。この場合にも、図5に示した場合と同様な特性が
得られる。ただし、この例では放射素子数N=16とし
た。
【0037】以上のように、本実施例のアレーアンテナ
は、二つの異なる方向にビームを発生することができる
とともに、ビーム方向を変えた場合でも利得低下を最小
とすることができる。また、以上の説明では電力を等振
幅分布となるようにしているが、不等振幅分波の場合に
も同様の効果が得られる。
【0038】図7は本発明第二実施例のアレーアンテナ
を示すブロック構成図である。
【0039】この実施例は、ハイブリッド回路の出力を
直接アンテナ素子に接続するのではなく、複数のアンテ
ナ素子毎に構成されたサブアレーに接続することが第一
実施例と異なる。すなわち、複数の放射素子1−1〜1
−8が互いに隣合う素子毎に複数のサブアレー7−1〜
7−4に区分され、複数のハイブリッド回路2−1、2
−2と、この複数のハイブリッド回路2−1、2−2の
それぞれ一方の組の一方の入出力端子における信号位相
差を設定する第一の給電回路8Aと、この複数のハイブ
リッド回路2−1、2−2のそれぞれ前記一方の組の他
方の入出力端子における信号位相差を設定する第二の給
電回路8Bとを備え、ハイブリッド回路2−1、2−2
のそれぞれ他方の組の二つの入出力端子には、互いに隣
接するサブアレーが電力分配器および移相器を介して接
続される。以下では、サブアレー7−1〜7−4内にそ
れぞれ電力分配器および移相器が設けられるものとして
説明する。
【0040】放射素子1−1〜1−8としては、第一実
施例と同様に、ダイポールアンテナ等の線状アンテナ
や、パッチアンテナ、スロットアンテナ等の平面アンテ
ナを用いることができる。
【0041】ハイブリッド回路2−1、2−2は第一実
施例のものと同等であり、ハイブリッド回路2−1の出
力端子には二素子からなるサブアレー7−1、7−2が
接続され、ハイブリッド回路2−2の出力端子には同じ
くサブアレー7−3、7−4が接続される。ハイブリッ
ド回路2−1、2−2のそれぞれの入力端子には、給電
回路8Aおよび8Bが接続される。
【0042】給電回路8A、8Bは、サブアレー7−1
〜7−4に供給される励振電流の振幅および位相が所定
の値となるように調整され、個々の放射素子1−1〜1
−8素子上の励振電流の振幅および位相は、サブアレー
7−1〜7−4内の電力分配器および移相器により調整
される。
【0043】この実施例において、周波数f1 、f2
いずれの場合にも主ビームが同じ方向を向くようにサブ
アレー7−1〜7−4内の移相器をあらかじめ調整して
おく。そして、給電回路8Aと8Bとで、それぞれに入
力される周波数f1 、f2 に対して主ビームを異なる方
向に微調整する。
【0044】図8は本発明第三実施例のアレーアンテナ
を示すブロック構成図である。
【0045】この実施例は、ハイブリッド回路2−1、
2−2の出力に四素子のサブアレー9−1〜9−4を接
続したことが第二実施例と異なる。この場合にも第二実
施例と同様に、周波数f1 、f2 のいずれの場合にも主
ビームが同じ方向を向くようにサブアレー9−1〜9−
4内の移相器をあらかじめ調整しておき、給電回路8A
と8Bとで、それぞれに入力される周波数f1 、f2
対して主ビームを異なる方向に微調整する。
【0046】図9は、放射素子単体の代わりに二素子お
よび四素子のサブアレーを用いた場合について、主ビー
ムの開き角Δθを変えたときの利得低下量を示す。ここ
では、放射素子数N=32、放射素子の間隔d=0.5
波長としている。
【0047】この図に示したように、バトラーマトリク
スを用いた場合の特性と比較すると、サブアレーを用い
た場合のほうがピーク点での利得は低くなるが、開き角
を変えた場合の平均の利得低下量は小さくなる。そのた
め、例えば低下量を−1dBまで許容できるとした場
合、バトラーマトリクスの可変角度範囲が1.2°であ
るのに対し、二素子サブアレーの場合では12.2°、
四素子の場合でも7.5°と可変できる角度範囲が広く
なっている。
【0048】このように、放射素子単体の代わりにサブ
アレーを用いた場合でも、バトラーマトリクスを用いた
場合に比べて、利得低下を抑えたままで広い角度範囲に
ビーム方向を変えることができる。
【0049】以上の実施例では送信アンテナを例に説明
したが、本発明のアレーアンテナは入出力の方向を逆に
すれば同様に受信アンテナとして利用できる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアレーア
ンテナは、利得低下を最小に抑えながらひとつのアンテ
ナで複数のビームを形成でき、通信回線の容量を増やす
ことができる。また、個々のビーム方向を別々に変える
ことができるため、干渉波の到来方向が時間的に変動す
る場合でも、ビーム毎に干渉を避けることができ、柔軟
な回路設計が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例のアレーアンテナを示すブロ
ック構成図。
【図2】第一実施例の動作を説明する図であり、2ビー
ムのアレーアンテナを一般化して示すブロック構成図。
【図3】第一実施例の動作を説明する図であり、放射素
子上の励振動電流の位相分布を示す図。
【図4】主ビームの開き角Δθを変えた場合の利得低下
量を示す図。
【図5】ビーム放射パターンの一例を示す図。
【図6】二つのビームを同じ側に傾けた放射パターン例
を示す図。
【図7】本発明第二実施例のアレーアンテナを示すブロ
ック構成図。
【図8】本発明第三実施例のアレーアンテナを示すブロ
ック構成図。
【図9】サブアレーを用いた場合の開き角Δθの変化に
対する利得低下量を示す図。
【図10】従来例を示すブロック構成図であり、バトラ
ーマトリクスの構成を示す図。
【図11】アレーアンテナ上の移相分布を示す図。
【符号の説明】
1−1〜1−8、11−1〜11−N、21−1〜21
−8 放射素子 2−1〜2−4、12−1、12−2、…、22−1〜
22−4、24−1〜24−4、26−1〜26−4
ハイブリッド回路 3A、3B、8A、8B、13A、13B 給電回路 4−1〜4−6、23−1〜23−4、25−1〜25
−4 移相器 5−1〜5−3 電力分配器 6A、6B、27−1〜27−8 入力端子 7−1〜7−4、9−1〜9−4 サブアレー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−49404(JP,A) 特開 昭62−5704(JP,A) 特開 昭63−157507(JP,A) 特開 平3−89606(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 25/04 H01Q 3/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に等間隔で直線上に配列された複
    数のアンテナ素子と、 この複数のアンテナ素子が形成するビーム方向に対応し
    て各々のアンテナ素子の送受信信号の位相差を設定する
    給電手段とを備えたアレーアンテナにおいて、 上記給電手段は、 二個二組の入出力端子を含み、ひとつの入出力端子に入
    力された信号を二つに分岐してあらかじめ定められた位
    相差を与えて他方の組の二つの入出力端子に出力し、前
    記ひとつの入出力端子と同じ組の他の入出力端子に入力
    された信号については前記あらかじめ定められた位相差
    と逆の位相差を与えて前記他方の組の二つの入出力端子
    に出力する複数のハイブリッド回路と、 この複数のハイブリッド回路のそれぞれ一方の組の一方
    の入出力端子における信号位相差を設定する第一の給電
    回路と、 この複数のハイブリッド回路のそれぞれ前記一方の組の
    他方の入出力端子における信号位相差を設定する第二の
    給電回路とを含み、 上記複数のハイブリッド回路のそれぞれ他方の組の二つ
    の入出力端子には、前記アンテナ素子のうち互いに隣接
    する素子が接続されたことを特徴とするアレーアンテ
    ナ。
  2. 【請求項2】 実質的に等間隔で直線上に配列された複
    数のアンテナ素子と、 この複数のアンテナ素子が形成するビーム方向に対応し
    て各々のアンテナ素子の送受信信号の位相差を設定する
    給電手段とを備えたアレーアンテナにおいて、 上記複数のアンテナ素子は互いに隣合う素子毎に複数の
    サブアレーに区分され、 上記給電手段は、 二個二組の入出力端子を含み、ひとつの入出力端子に入
    力された信号を二つに分岐してあらかじめ定められた位
    相差を与えて他方の組の二つの入出力端子に出力し、前
    記ひとつの入出力端子と同じ組の他の入出力端子に入力
    された信号については前記あらかじめ定められた位相差
    と逆の位相差を与えて前記他方の組の二つの入出力端子
    に出力する複数のハイブリッド回路と、 この複数のハイブリッド回路のそれぞれ一方の組の一方
    の入出力端子における信号位相差を設定する第一の給電
    回路と、 この複数のハイブリッド回路のそれぞれ前記一方の組の
    他方の入出力端子における信号位相差を設定する第二の
    給電回路とを含み、 上記複数のハイブリッド回路のそれぞれ他方の組の二つ
    の入出力端子には互いに隣接するサブアレーが電力分配
    器および移相器を介して接続されたことを特徴とするア
    レーアンテナ。
  3. 【請求項3】 上記第一の給電回路により設定される位
    相差と上記第二の給電回路により設定される位相差とが
    互いに異なる値に設定された請求項1または2記載のア
    レーアンテナ。
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