JP3279284B2 - 肥大船 - Google Patents

肥大船

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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T70/00Maritime or waterways transport
    • Y02T70/10Measures concerning design or construction of watercraft hulls

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  • Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンカーやバルク
キャリアー等の肥大船に関する。
【0002】
【従来の技術】実海域を航行する船舶には、水から受け
る抵抗が働く。この抵抗は、波浪がない状態で船が水か
ら受ける平水中抵抗と、波浪中を航行することによって
平水中を航行する場合に比べて増加する抵抗、すなわち
波浪中抵抗増加とに分類できる。
【0003】平水中抵抗は、さらに、摩擦抵抗と圧力抵
抗と造波抵抗とに分類される。摩擦抵抗は、船体表面と
水との摩擦によって船体に働く抵抗である。圧力抵抗
は、船体表面近くの水の流れが船尾近くで剥離し、この
剥離域が負圧になり、船を後方に引く抵抗である。造波
抵抗は、水面を航行する船舶が主に船首部分で波を造
り、造波に要したエネルギが逆に抵抗になって船体に働
く抵抗である。造波した波が破砕する場合には、それだ
け水に与えているエネルギが大きいことになり、抵抗も
大きくなる。なお、この造波抵抗は破砕抵抗と呼ばれる
こともある。
【0004】波浪中抵抗増加は、上述したように、船体
が波浪中を航行することにより増加する抵抗で、船首で
の入射波の反射、および波浪中船体運動に起因する抵抗
量増加である。
【0005】従来、平水中の抵抗を低減する目的で、船
首の喫水線近傍およびそれよりも下部を種々の形状にし
た発明が数多く提案されている。しかし、波浪中抵抗増
加を低減する目的の発明はあまり提案されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】タンカーやバルクキャ
リアー等のたくさんの荷物を運ぶ肥大船は、船首がかな
り肥っている(スプーンの凸部の様な形状)。このよう
な肥大船が波浪中を航行した時(特に向波中)、肥った
船首で入射波が前方に反射し、波崩れを起こす。この現
象によって、船体は後ろ向きの反力を受け、平水中に比
べ波浪中での抵抗が大きくなる。また、波浪が船首に入
射した際に波浪の山谷に対して船首が上下に動くが、そ
の上下運動による波崩れも波浪中での抵抗増加が大きく
なる要因である。この波浪中抵抗増加を下げれば、実海
域の波浪中を航行する船舶が水から受ける抵抗を低減さ
せることができる。
【0007】そこで、本発明は、航行中に水から受ける
抵抗、特に波浪中抵抗増加を低減できる肥大船を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。上述のように、タンカー、バルクキャリアーの
ような肥大船では、肥った船首で入射波が前方に反射
し、波崩れを起こすので、波浪中での抵抗が増加する。
本発明者は、船首での前方への波反射、波崩れ現象を緩
和し、すなわち、波の反射する方向を制御し、波浪によ
る反力を低減して、抵抗増加を低減するには船首部分を
前方にできるだけ尖らせ、波を前に崩さずに横にかき分
ければよいことを知見した。
【0009】請求項1に記載の発明は、FPより前方
で、最大喫水線よりも上方のすべての水線面における、
船体中心線上の船体前端の点(E)と、船体前端から計
った水平距離C(0.02×L OA )後方位置の垂直面
(B−B)と水線面形状(4)との交点(D)を結んだ
直線(a)の、船体中心線から計った角度γを、0°<
γ≦50°に設定することを特徴とする、C b =∇/
(L PP ×B×d)が0.75程度以上の肥大船によっ
て、上述した課題を解決した。請求項2の発明は、請求
項1に記載の肥大船において、FPより前方で、最大喫
水線よりも上方における船体中心線上の位置でのステム
角度の最小値αを、20°<α≦45°に設定すること
を特徴とする。請求項3の発明は、請求項1又は2に記
載の肥大船において、FPより前方で、最大喫水線より
も上方における船首において、すべての垂直方向横断面
でのフレーム接線角度の最小値βを、0°<β≦50°
に設定することを特徴とする。
【0010】船首部分を前方にできるだけ尖らせるため
には、本発明中の定義の水線面角度γが小さければ小さ
いほど良い。実際には肥大船の場合、船首近くまで貨物
タンクがあるために船首近傍はかなり肥っており、γを
極めて小さくすると舶首部の幅が極めて短くなり、船腹
部と船首との接続部に極端な段差が生ずるため、この段
差部分において波浪抵抗が増加する懸念がある。そのた
め、実際にはγをそれ程小さくはできない。また、全長
の制限もあるため、前方にかなり延ばしてγを小さくす
ることもできない。したがって、実際には15°≦γ≦
50°くらいの範囲が望ましい。γが50°を超えると
船首で波の反射する方向の大部分が前方となり、船体は
後ろ向きの大きな反力を受け抵抗増加が大きくなる。な
お、抵抗増加は当然ながら急に大きくなるわけではな
く、γの大きさに応じて徐々に大きくなる。
【0011】水線面上の船首だけでγを小さくしようと
すると、当該船首を前方にできるだけ張り出すことにな
り、必然的にα、βの角度も本発明で定義したように小
さな値とすることが必要となる。
【0012】αに関しては、小さすぎると船首下面が水
面に近接しすぎるため、船首下面に浮遊物が接触、衝突
したりして船体が損傷しやすくなる懸念がある。また、
αが小さすぎると波浪による衝撃力が大きくなるなど不
具合が生じる懸念がある。その対策として船体強度を強
くする必要があり、板厚が増加し、重量/コストが増加
する。その面から実用上は、20°≦α≦45°が妥当
な範囲であろうと考えられる。αが50°を超えると、
船首の突出長さが短くなり必然的にγが大きくなって、
抵抗増加が大きくなる。なお、γの時と同様に50°以
上になると急に抵抗増加が大きくなるわけではない。
【0013】βは小さい値でも問題はないが、大きくな
ると船首の幅が大きくなり、下方に肥った断面となり、
波浪を受ける面積が大きくなり、上記αを増加させたと
きと同様に波浪による衝撃力が大きくなる。また、βが
大きいと船首の幅が広がり、必然的にγが大きくなっ
て、抵抗増加が大きくなる。その面から実用上は、0°
≦β≦30°が妥当な範囲であろうと考えられる。実際
に試設計し、抵抗増加低減効果のあった船首形状ではβ
の範囲は0°<β≦30°であった。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3いずれかに記載の肥大船において、最大喫水線よりも
上方の船首の先端が、船体全体の制限寸法に合わせて、
前記船首の傾斜状下面の前方向延長線と船首上面の前方
向延長線の交差位置よりも後退し、船首の先端は切り落
とされた形状となり、切り落とされた船首の先端は平面
(S)が残らないように削り込んだ形状となっているこ
とを特徴とする。請求項5に記載の発明は、請求項1な
いし4いずれかに記載の肥大船において、最大喫水線よ
りも上方の船首の先端が、船体全体の制限寸法に合わせ
て、前記船首の傾斜状下面の前方向延長線と船首上面の
前方向延長線の交差位置よりも後退し、且つ最大喫水線
よりも上方の船首の先端が、最大喫水線よりも下方の船
首の先端近傍まで後退することを特徴とする。
【0018】この発明によれば、船首の先端を、船体全
体の制限寸法に合わせて、船首の傾斜状下面の前方向延
長線と船首上面の前方向延長線の交差位置よりも後退さ
せたので、例えば港湾入港時に全長制限があっても対応
することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1に基づいて、まず、本発明で
使用している用語の定義・説明を行う。図中FPは、Fo
re Perpendicularの略で、最大喫水線と交わる船首先端
位置(垂直線)である。LPPは、FP位置から蛇軸中心
位置(AP)までの水平距離で計った船舶の長さで、L
OAは船舶の全長である。本発明における肥大船とは、タ
ンカーやバルクキャリアーなどのたくさんの荷物を運ぶ
肥った船舶、具体的にはCb=∇/(LPP×B×d)が
0.75程度以上の船舶をいう。ここで、dは船舶の最
大喫水線下の深さで、Bは船舶の全幅で、∇はdに対応
する型排水容積である。
【0020】図2乃至図4に、本発明の角度α、β、γの
定義を示す。図2に示すように、船舶1の最大喫水線よ
りも上部の船首2は、側面からみて、その下部から上部
に向けて、くちばし状に前方に突出している。そして、
FPより前方で、最大喫水線上における船体中心線上の
位置でのステム角度(水線面からの傾斜角度)の最小値
αは、0°<α≦45°に設定される。ここで、設計
上、実用上、波浪中抵抗増加の一層の低減を考慮する
と、αが20°≦α≦45°に設定されるのが望まし
い。なお、船首2の喫水線LWLよりも下部3は、球状
に形成されている。
【0021】図3に示すように、船首2の喫水線よりも
上部の垂直方向横断面形状は、略逆三角形の下向き楔形
状に形成されている。そして、FPより前方で、最大喫
水線上における船首において、すべての垂直方向横断面
でのフレーム接線角度の最小値βは、0°<β≦50°
に設定される。ここで、設計上、実用上、波浪中抵抗増
加の一層の低減を考慮すると、βが0°<β≦30°に
設定されるのが望ましい。
【0022】図4は、γの定義を示すもので、図中
(A)は船首2の側面からみた形状を示し、図中(B)
はA−A線での船首2の片舷の水線面形状を示す。この
図に示すように、船首2の最大喫水線よりも上部の水線
面形状は、船首2の前方に向けて鋭角の凸に形成されて
いる。そして、FPより前方で、最大喫水線よりも上方
の船首において、すべての水線面における、船体中心線
上の船体前端の点Eと、船体前端から計った水平距離C
(0.02×LOA)後方位置の垂直面B−Bと水線面形
状4との交点Dを結んだ直線aの、船体中心線から計っ
た角度γは、0°<γ≦50°に設定される。ここで、
設計上、実用上、波浪中抵抗増加の一層の低減を考慮す
ると、γが15°≦γ≦50°に設定されるのが望まし
い。また、このとき船首2の鋭角の凸を形成する対辺4
は、できるだけ直線に近い形状になることが望ましい。
【0023】図5は、本発明の一実施形態における肥大
船を示すものである。この肥大船において、上述の定義
のα、β、γが上述した範囲の所定の値に設定されてい
る。比較のために、α=60°、β=92°、γ=69
°の通常船首を図中破線で示す。突出した船首2の先端
位置(図5においてH−H線位置で示す)は、船体全体
の制限寸法に合わせて、船首2の傾斜状下面2aの前方
向延長線5と船首上面2bの前方向延長線6の交差位置
Pよりも後退させられる。したがって、突出した船首2
は、H−H線位置で切り落とされた形状となる。
【0024】図6に船首2をH−H線位置で切り落とし
た船首2の斜視図を示す。図6中(A)に示すように、
H−H線でただ切り落としただけだと船首2の先端が楔
形状の平面Sとして残る。この平面Sに正面から波が当
たると、かえって波浪抵抗を増加させるおそれがある。
このため、船首2の先端は、(B)で示すように平面S
が残らないように鋭角に削り込んだ形状となっている。
【0025】図7は、図5のA−A線における片舷の水
線面形状を示すものである。図7において、(a)は、本
発明の船首2の水線面形状を示し、(b)は通常船首の
水線面形状を示し、(c)はH−H線にて切り落とす前の
船首水線面形状を示す。この図に示すように、突出した
船首2がH−H線位置で切り落とされた場合であって
も、船首2の水線面形状は、(a)のように前方に向けて
鋭角の凸に形成され、γも上述した範囲内の値に設定さ
れる。そして、このとき船首2の鋭角の凸を形成する対
辺4は、できるだけ直線に近い形状にされる。ここで、
(a)はH−H位置での船首先端部が鋭角となる様に(c)
から削り込んだ水線面形状となっている。
【0026】図5に示すように、H−H線と傾斜状下面
2aとの間には、ナックルが1個所設けられ、FP、H
−H線、船首2の上面2b、及び傾斜状下面2aとで囲
まれた船首2の側面形状は台形となっているが、もちろ
ん、船首2の側面形状は台形に限られることなく、何個
所かのナックル(例えば図5のKではH−H線と傾斜状
下面2aの間でナックルは2個所)を設けるように船首
2を形成してもよく、また曲線で形成してもよい。ただ
し、いずれの場合も、最大喫水線上の各水線面形状は、
図7の(a)に示したように、前方に鋭角の凸になってい
る必要がある。
【0027】近年のタンカーやバルクキャリアーは、荷
物をたくさん詰める容積を有するように設計され、当然
に肥った船舶となる。このため、航行中の抵抗が増加す
ることが予想されるが、上述のように、0°<α≦45
°、0°<β≦50°、0°<γ≦50°に設定するこ
とで、船首2をできるだけ前方に尖らせて、この船首2
での前方への波反射、波崩れ現象を緩和し、波浪中抵抗
増加を低減することができる。したがって、多少肥った
船舶でも航行中の抵抗を低減することができる。
【0028】また、船首2の先端を船体全体の制限寸法
に合わせて、船首の傾斜状下面2aの前方向延長線5と
船首上面2bの前方向延長線6の交差位置Pよりも後退
させたので、例えば港湾入港時に全長の制限があっても
対応することができる。
【0029】図8乃至図10は、本発明の肥大船の波浪
中抵抗増加の低減効果を模型試験によって調べ、その結
果を従来の通常船首形状を持つ船体に働く波浪中抵抗増
加とを比較したものである。供試船としては、以下の表
1のバルクキャリアーを採用した。各供試船の主要目お
よび、それらに対する通常船首および本発明の船首形状
を表す角度α、β、γは下記のとおりである。
【0030】
【表1】
【0031】LOA、B、d、船速は、実船スケールの値
である。試験は、以下の〜の条件で行われた。模
型試験は、NKK津研究センターの船型試験水槽にて実
施した。試験としては、波浪中で模型船を一定速度で
曵航する波浪中抵抗試験を実施し、その時の模型船に働
く抵抗、船体動揺を計測した。波浪中抵抗増加は、波
浪中での抵抗計測値から平水中航行時の抵抗計測値を差
し引くことにより求めた。模型試験は、実船スケール
で13ktsの船速にて実施した。これは、波高が4m
程度の波浪中を馬力一定で航行した場合の船速に相当す
る。入射波としては、正面向波状態の規則波とした。
正面向波状態が最も波浪中抵抗増加が大きくなる。
【0032】図中縦軸には、次の波浪中抵抗増加の無次
元係数を表している。
【0033】Raw/ρg(2ζa)2(B2/LPP
ここで、Raw:波浪中抵抗増加,ρ:海水密度,g:
重力加速度,ζa:入射波(片)振幅,B:全幅,
PP:FPからAPまでの垂線間長である。この無次元
化の表現は下記の図書以降、一般に使用されているもの
に倣った。日本造船学会「耐航性に関するシンポジウ
ム」、発行日昭和44年7月、p124参照。
【0034】また、各図中横軸には、波長(λ)を船長
(LPP)で除した無次元値を表している。
【0035】模型試験結果によると、図8に示すよう
に、本発明のA船は、通常船首に比べ、波浪中抵抗増加
を20〜30%低減できることが確認できた。また、図
9に示すように、本発明のB船は、通常船首に比べ、波
浪中抵抗増加を10〜20%低減できることが確認でき
た。さらに、図10に示すように、本発明のC船、D船
も波浪中抵抗増加を20〜30%低減できることが確認
できた。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
FPより前方で、最大喫水線よりも上方の船首におい
て、すべての水線面における、船体中心線上の船体前端
点(E)と、船体前端から計った水平距離C(0.0
2×LOA)後方位置の垂直面(B−B)と水線面形状
(4)との交点(D)を結んだ直線(a)の、船体中心
線から計った角度γを、0°<γ≦50°に設定したの
で、船首部分を前方にできるだけ尖らせることができ、
船首での前方への波反射、波崩れ現象を緩和し、波浪中
抵抗増加を低減できる。
【0037】また、船首の先端を船体全体の制限寸法に
合わせて、船首の傾斜状下面の前方向延長線と船首上面
の前方向延長線の交差位置よりも後退させたので、例え
ば港湾入港時に全長の制限があっても対応することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】船舶の側面図。
【図2】船首の側面図。
【図3】船首の正面図。
【図4】船首の水線面形状を示す図。
【図5】本発明の一実施形態における船首を示す側面
図。
【図6】船首を切り落とした形状を示す斜視図。
【図7】図5のA−A線での片舷の水線面形状を示す
図。
【図8】波浪中抵抗増加を示すグラフ。
【図9】波浪中抵抗増加を示すグラフ。
【図10】波浪中抵抗増加を示すグラフ。
【符号の説明】
1 船舶 2 船首 2a 傾斜状下面 2b 船首上面 4 対辺 5,6 前方向延長線 LWL 最大喫水線 P 交差位置 α ステム角度 β 楔形角度 γ 片舷の水線面角度 P 交差位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63B 1/06 B63B 1/40 B63B 3/46

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FPより前方で、最大喫水線よりも上方
    すべての水線面における、船体中心線上の船体前端の
    点(E)と、船体前端から計った水平距離C(0.02
    ×LOA)後方位置の垂直面(B−B)と水線面形状
    (4)との交点(D)を結んだ直線(a)の、船体中心
    線から計った角度γを、0°<γ≦50°に設定するこ
    とを特徴とする、Cb=∇/(LPP×B×d)が0.7
    5程度以上の肥大船。 LPP:FP位置から軸中心位置(AP)までの水平距
    離で計った船舶の長さ d:船舶の最大喫水線下の深さ B:船舶の全幅 ∇:dに対応する型排水容積 LOA:船舶の全長 FP:Fore Perpendicularの略で、最大喫水線と交わる
    船首先端位置(垂直線)
  2. 【請求項2】 FPより前方で、最大喫水線よりも上方
    における船体中心線上の位置でのステム角度の最小値α
    を、20°<α≦45°に設定することを特徴とする請
    求項1に記載の肥大船。
  3. 【請求項3】 FPより前方で、最大喫水線よりも上方
    における船首において、すべての垂直方向横断面でのフ
    レーム接線角度の最小値βを、0°<β≦50°に設定
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の肥大船。
  4. 【請求項4】 最大喫水線よりも上方の船首の先端が、
    船体全体の制限寸法に合わせて、前記船首の傾斜状下面
    の前方向延長線と船首上面の前方向延長線の交差位置よ
    りも後退し、船首の先端は切り落とされた形状となり、切り落とされ
    た船首の先端は平面(S)が残らないように削り込んだ
    形状となっていることを特徴とする請求項1ないし3い
    ずれかに記載の肥大船。
  5. 【請求項5】 最大喫水線よりも上方の船首の先端が、
    船体全体の制限寸法に合わせて、前記船首の傾斜状下面
    の前方向延長線と船首上面の前方向延長線の交差位置よ
    りも後退し、且つ最大喫水線よりも上方の船首の先端が、最大喫水線
    よりも下方の船首の先端近傍まで後退することを特徴と
    する請求項1ないし4いずれかに記載の肥大船。
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