JP3278620B2 - カードラック構造 - Google Patents

カードラック構造

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JP3278620B2
JP3278620B2 JP36557298A JP36557298A JP3278620B2 JP 3278620 B2 JP3278620 B2 JP 3278620B2 JP 36557298 A JP36557298 A JP 36557298A JP 36557298 A JP36557298 A JP 36557298A JP 3278620 B2 JP3278620 B2 JP 3278620B2
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幸喜 登藤
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東北日本電気株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板を縦
列実装するカードラック構造に係り、特に、プリント基
板の挿入・抜き出し時に障害とならないプリント基板固
定装置を備えたカードラック構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、上下に立てた状態で平行に並
べられた(以下縦列配置と呼ぶ)プリント基板を実装す
るように構成されたカードラックが使用されている。図
4は従来のカードラック構造を示す斜視図であって、図
中の符号1はプリント基板、2はバックボード、3はコ
ネクタ、4はガイドレール、10はカードラックを示し
ている。図示の例では、4枚のプリント基板1を実装で
きるように、4組のコネクタ3及びガイドレール4が設
けられている。なお、この場合のプリント基板挿入・抜
き出しは矢印5の方向となり、バックボード2と対向す
るように挿入・抜き出し操作面(以後操作面)6が位置
している。
【0003】このようなカードラック10には、実装し
たプリント基板1が無用に所定位置から引き抜かれるの
を防止するため、プリント基板固定装置が設けられてい
る。このようなプリント基板固定装置の従来技術として
は、例えば特開昭62−249500号公報に記載され
たものがある。以下、上記従来技術を図4及び図5に基
づいて簡単に説明する。この従来装置は、プリント基板
1の実装間隔と同間隔、すなわちガイドレール4と同間
隔でスリット7を設けたストッパ8が操作面6に設置さ
れ、このストッパ8がロータリーソレノイド9と連結さ
れて、挿入・抜き出し可能位置と固定位置との間を回動
するように構成されている。図5(a)は、スリット7
を上面に向けてプリント基板1の挿入・抜き出しを可能
にした状態を示している。このような挿入・抜き出し位
置にあるストッパ8は、ロータリーソレノイド9の動作
により外側へ向けて90度回転する。こうして固定位置
に切り換えられた状態が図5(b)に示されており、こ
のような固定位置では、スリット7が操作面6の前面側
に位置するため、ストッパ8によりプリント基板1の挿
入・抜き出し方向の移動が規制される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術においては、ロータリーソレノイド9を用いてス
リット7を設けた直方体形状のストッパ8を回転させる
ことでプリント基板1の引き抜き防止を図っているが、
このストッパ8の回転動作を実現するためにはストッパ
8の回転しろ(回転可動領域)を確保する必要がある。
このため、図5(c)に示すように、プリント基板1と
ストッパ8との間にはストッパ8の回転しろに相当する
Lの空間が生じるため、電源供給時(通電中)において
もこの空間分の距離Lだけプリント基板1が物理的に移
動する可能性を有している。このような移動の動作は、
プリント基板1とバックボード2のコネクタ3との接続
を不安定にする要因となるので、機能障害を引き起こす
原因となる。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、通電中におけるプリント基板の引き抜きを防止し
て信頼性を向上させることができるプリント基板固定装
置を備えたカードラック構造の提供を目的としており、
さらに、このようなカードラック構造を提供するにあた
って、プリント基板の挿入・抜き出し時における良好な
操作性をも備えたカードラック構造の提供を目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため以下の手段を採用した。請求項1に記載のカ
ードラック構造は、前面に設けられた挿入・抜き出し操
作面からプリント基板がガイドレールに沿って縦列実装
され、バックボードに設けられた電源供給用のコネクタ
に前記プリント基板が接続されるカードラック構造にお
いて、前記バックボードと連結されて駆動電流の供給を
受け通電時にプランジャーを上方向へ移動させる固定設
置されたソレノイドと、前記プリント基板と平行に配置
され前記バックボード側の端部近傍が上下方向に揺動可
能に支持されたレバーと、該レバーに前記プランジャー
を連結する連結ピンと前記ソレノイドとの間に配設さ
れ、前記前記プランジャーを下向きに付勢する弾性部材
と、前記プリント基板の前端部よりも前記挿入・抜き出
し操作面側の近傍に、縦列実装される全てのプリント基
板の操作面をカバーするように配置され、前記レバーの
挿入・抜き出し操作面側端部近傍に前記挿入・抜き出し
操作面と平行に固定支持されたステーとを具備し、前記
レバーが揺動駆動手段となる前記ソレノイドと前記プラ
ンジャーを介して連結され、前記ステーが、前記弾性部
材の付勢を受けて前記プリント基板の下端部より低い位
置にある挿入・抜き出し可能位置と、前記ソレノイドの
作動によって前記プリント基板の下端部より高い位置に
引き上げられた固定位置と、の間を移動するように構成
したプリント基板固定装置を備えたことを特徴とするも
のである。
【0007】このようなカードラック構造によれば、プ
リント基板固定装置において、挿入・抜き出し可能位置
と固定位置との間を移動するステーが回転しろのような
空間部を必要としないので、固定位置においてプリント
基板の移動を許すことなく確実に固定することができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るカードラック
構造の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1な
いし図3において、符号1はプリント基板、2はバック
ボード、3はコネクタ、4はガイドレール、5は挿入・
抜き出し方向を示す矢印、6は挿入・抜き出し操作を行
う操作面、10はカードラックである。なお、カードラ
ック10自体の構成は従来技術で説明したものと基本的
に同様であるため、以下の説明では省略する。
【0009】本発明のカードラック構造では、以下に説
明するようなプリント基板固定装置を備えている。カー
ドラック10の一方の側面にはソレノイド11が固定設
置されている。このソレノイド11は、バックボード2
と電源供給用のソレノイドケーブル12を介して連結さ
れており、駆動電流の通電時には下部に設けられたプラ
ンジャー13を上方向へ引き上げて移動させるようにな
っている。また、プランジャー13の下方には、プリン
ト基板1と平行にレバー14が配置されている。このレ
バー14は、バックボード2側の端部近傍が支持ピン1
5によりカードラック10に回動可能に支持され、該支
持ピン15を支点として操作面6側が上下に揺動するよ
うになっている。また、レバー14の操作面6側の端部
近傍には、挿入・抜き出し方向5と直交して操作面6を
横断するように、すなわち操作面6と平行に配置された
ステー16が固定支持されている。なお、このステー1
6は、実装される全てのプリント基板1の操作面6をカ
バーするように配置する必要がある。さらに、このレバ
ー14は、上述したプランジャー13と連結ピン17を
介して連結されており、従って、その作動によってプラ
ンジャー13を引き上げるソレノイド11がレバー14
の揺動駆動手段となる。このレバー14はまた、ソレノ
イド11と連結ピン17との間に弾性部材として配設さ
れプランジャー13を下向きに付勢するコイルバネ18
により常時下向きに押圧されており、この結果、ソレノ
イド11が通電を受けていない時には、ステー16がプ
リント基板1の下端部より下方に位置するようになって
いる。なお、ソレノイド11に通電した時に発生する引
き上げ力は、下向きに作用するコイルバネ18の力より
十分に大きいものとする。
【0010】以下、動作について説明する。電源がOF
Fの状態時には、図2(a)に示すように、ソレノイド
11のプランジャー13に通して実装されているコイル
バネ18に作用する付勢力は下方向(矢印a)に作用し
ているので、プランジャー13と連結しているレバー1
4は下方に押し下げられる。この時、レバー14に固定
されたステー16は、プリント基板1の挿入・抜き出し
操作が可能なように、プリント基板1の下端部より低い
下側の挿入・抜き出し可能位置にある。
【0011】電源がONになると、図2(b)に示すよ
うに、バックボード2からソレノイド11にソレノイド
ケ−ブル12を通じて駆動電流が流れ、コイルバネ18
の下向き付勢力(矢印a)を上回る駆動力(矢印b)が
ソレノイド11に発生するので、プランジャー13は上
方向に可動する。これに伴い、プランジャー13と連結
されているレバー14が上方に引き上げられて移動し、
該レバー14に固定されているステー16はプリント基
板1の下端部より高い位置に移動し、プリント基板1が
抜き出し方向へ移動するのを規制する。この状態におい
て、ステー16は固定位置にある。また、この固定位置
では、ステー16と操作面6側のプリント基板前端部と
の間が最小限に抑えられている。これにより、ステー1
6はプリント基板1に対しストッパの役目を確実に果た
し、ユーザは通電中においてはプリント基板1を引き抜
くことができなくなる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカードラ
ック構造によれば、通電中においてプリント基板の引き
抜きが完全にできなくなるので、機能品質が保証される
という効果がある。その理由は、電源がオン(通電中)
になるとソレノイドが作動し、ソレノイドと連結してい
るステーが固定位置に移動するので、ステーがプリント
基板に対しストッパの役目を果たし、プリント基板の前
面方向への引き抜きが不可能になるためである。
【0013】さらに、ストッパの役目を果たすステーは
実質的に上下方向に可動するため、回転しろ(回転可動
領域)などの余分な空間を確保することなくプリント基
板との間隙を最小限に押さえることができる。このた
め、間隙によって生じるガタ量を極力小さくでき、プリ
ント基板とバックボードのコネクタとの接続保証距離を
十分満足するレベルを確保できることから、基板間の接
続が保証されるという効果を奏する。また、通電中はプ
リント基板の引き抜きが完全にできなくなるため、プリ
ント基板を無理に引き抜くことはできず、且つコネクタ
の接続保証距離を十分満足していることから、プリント
基板に外力が加わっても機能障害を引き起こすことがな
くなるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るカードラック構造の一実施形態
を示す斜視図である。
【図2】 本発明のカードラック構造が備えているプリ
ント基板固定装置の要部を示す側面図で、(a)は電源
OFF時の状態、(b)は電源ON時の状態である。
【図3】 図2(b)のA−A線に沿う要部断面拡大図
である。
【図4】 従来のカードラック構造を示す斜視図であ
る。
【図5】 図4に示したカードラック構造におけるプリ
ント基板固定装置の構造を示す要部拡大図で、(a)は
挿入・抜き出し可能位置の状態、(b)は固定位置の状
態、(c)は従来構造の問題点を示す側面図である。
【符号の説明】
1 プリント基板 2 バックボード 3 コネクタ 4 ガイドレール 6 挿入・抜き出し操作面(操作面) 10 カードラック 11 ソレノイド 13 プランジャー 14 レバー 15 支持ピン 16 ステー 17 連結ピン 18 コイルバネ(弾性部材) a コイルバネの付勢方向 b プランジャーの動作方向

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面に設けられた挿入・抜き出し操作面
    からプリント基板がガイドレールに沿って縦列実装さ
    れ、バックボードに設けられた電源供給用のコネクタに
    前記プリント基板が接続されるカードラック構造におい
    て、 前記バックボードと連結されて駆動電流の供給を受け通
    電時にプランジャーを上方向へ移動させる固定設置され
    たソレノイドと、 前記プリント基板と平行に配置され前記バックボード側
    の端部近傍が上下方向に揺動可能に支持されたレバー
    と、該レバーに前記プランジャーを連結する連結ピンと前記
    ソレノイドとの間に配設され、 前記前記プランジャーを
    下向きに付勢する弾性部材と、前記プリント基板の前端部よりも前記挿入・抜き出し操
    作面側の近傍に、縦列実装される全てのプリント基板の
    操作面をカバーするように配置され、前記レバーの挿入
    ・抜き出し操作面側端部近傍に前記挿入・抜き出し操作
    面と平行に固定支持された ステーとを具備し、 前記レバーが揺動駆動手段となる前記ソレノイドと前記
    プランジャーを介して連結され、前記ステーが、前記弾
    性部材の付勢を受けて前記プリント基板の下端部より低
    い位置にある挿入・抜き出し可能位置と、前記ソレノイ
    ドの作動によって前記プリント基板の下端部より高い位
    置に引き上げられた固定位置と、の間を移動するように
    構成したプリント基板固定装置を備えたことを特徴とす
    るカードラック構造。
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