JP3278610B2 - 指紋入力装置及び指紋検査方法 - Google Patents

指紋入力装置及び指紋検査方法

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JP3278610B2
JP3278610B2 JP12986398A JP12986398A JP3278610B2 JP 3278610 B2 JP3278610 B2 JP 3278610B2 JP 12986398 A JP12986398 A JP 12986398A JP 12986398 A JP12986398 A JP 12986398A JP 3278610 B2 JP3278610 B2 JP 3278610B2
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博美 織田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋入力装置及び
指紋検査方法に関するものであり、更に詳しくは、指紋
の隆線が正確に、指紋検査装置の、特に画像認識手段で
確認出来る様にした指紋入力装置及び指紋検査方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューターの普及に伴い個人
の存在や信頼性、正当性を保証するための識別手段とし
て、IDカード等が採用されてきたが、より安全性の高
い方法として指紋を利用した指紋入力装置が利用されて
きているが、入力性能、認識性能が安定していることが
今後の発展の不可欠な要素である。
【0003】これまで、指紋を個人の識別手段として利
用した指紋入力装置としては、多くはプリズムを利用し
たものが利用されている。つまり当該指紋入力装置の原
理は、図4(A)に示す様に、例えばプリズム6の一つ
の斜面をガラスの内側から光源2の光を照射する。そし
て、適宜のプリズム6表面に指先5の指紋部を押し当て
たときに、図4(B)に示す様に、当該指紋の隆線とプ
リズム6表面の密着部では当該入射光が散乱光Dとなり
又当該指紋の谷線の部分では当該入射光が全反射光Cと
なるが、このうちの全反射光Cをプリズム外の結像光学
系3を介して適宜のイメージセンサ4の映像素子上に像
を形成し、その結果を適宜の記憶データと照合する方法
が実用化されてきている。
【0004】処で、係る従来の指紋照合方法に於いて
は、本来、当該指紋の凹凸を画像データとして検出して
認識するものであるため、指紋部の隆線がプリズム表面
に密着することと谷線はプリズム面から浮いて空気の層
ができることが条件となる。然しながら、人の皮膚分泌
物の量に個人差があるため乾燥していると指紋の隆線で
あってもプリズム面との密着度が低い場合には前記の散
乱光とならずに全反射してしまう場合があり、逆に皮膚
分泌物の量が多すぎると谷線であっても散乱光になって
しまい、指紋の正確な画像を得ることができないという
問題があった。
【0005】即ち、被検査指先に汗等が付着している場
合には、指紋部の隆線間の谷線部に汗による皮膚分泌物
の影響により本来ならば全反射しなければならない部分
で乱反射がおこってしまうと言う問題が有った。つま
り、図5(A)に示す様に、隆線51と谷線52とから
なる或る指紋構造を有する被検査指先5が、所定の指紋
入力装置に挿入された場合、条件が正しい環境に於いて
は、図5(C)に示す様な指紋認識データがえられる
が、若し、当該指先の皮膚が乾燥している様な場合に
は、当該指紋部の隆線51が正確に当該プリズム6の表
面に圧接されないことから、図5(B)に示す様な指紋
認識データがえられ、又当該指先の皮膚が汗等の皮膚分
泌物が多い様な場合には、当該指紋部の谷線52に当該
皮膚分泌物53が入り込んでいると共に、当該隆線51
とプリズム6との界面にも当該皮膚分泌物が介在する事
もあり、従って図5(D)に示す様に不正確な指紋認識
データしか得られなくなる。
【0006】従って、係る状況に於いては、指紋入力が
正確にできないことになり、指紋照合の際に正確な照合
ができないという問題があった。一方、特開平2−16
7138号公報には、被検査指先に揮発性物質を塗布し
た後、当該被検査指先に不揮発性の液体を塗布して指紋
認識を行う方法が記載されているが、係る方法では、揮
発性物質を取扱う為、人体に危険がある場合が考えら
れ、又臭気の問題、揮発性物質が完全に揮発する迄の時
間がかなり係ると言う問題があり実用的でなく、又、当
該揮発性物質及び不揮発性の液体の供給を滴下方式を使
用していることから、当該被検査指先に付着される当該
物質の量が不均一となり、画像処理上正確な認識を行う
事が出来ないと言う問題がある。
【0007】更には、特開昭61−28171号公報に
は、指紋入力を行うに際し予め被検査指先を湿らせてお
く方法が記載され、又特開平2−149253号公報に
は、指紋入力に際してのイメージセンサの構造に関して
記載されているのみで、当該検査の予備的処理として被
検査指先を乾燥させる方法に関しては開示はない。又、
特開平5−309082号公報においては、単に被検査
指先の乾燥若しくは濡れの状態を測定する方法に関して
記載されているに過ぎず、当該被検査指先を積極的に乾
燥することの必要性に関しては記載が無い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記した従来技術の欠点を改良し、如何なる環境条
件に於いても、被検査指先の指紋入力画像を正確に記録
できる様にする事によって誤認識のない指紋入力装置及
び指紋検査方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、以下に記載されたような技術構成を採用
するものである。即ち、本発明に係る第1の態様は、
一な厚さに形成された油脂膜を坦持する長尺状の基材部
と当該基材部を支持する支持部材とで構成され、当該基
材部は移動手段によって所定の速度で移動する様に構成
されており、且つ、当該基材部に被検査指先が当接し或
いは当該基材部から当該被検査指先が離反した事を検出
する油脂膜塗布操作実行識別手段が設けられおり、それ
によって当該基材部の当該油脂膜面が、当該被検査指先
が当接する毎に新しい油脂膜面に更新せしめらる様に構
成された油脂膜塗布手段に、被検査指先の指紋部を当接
せしめて、当該指紋部に当該油脂膜を塗布した後、指紋
検査手段で当該指先の指紋部を検査する指紋検査方法で
ある更に、本発明に係る第2の態様としては、均一な
厚さに形成された油脂膜を坦持する長尺状の基材部、当
該基材部を支持する支持部材、当該基材部所定の速度
で移動せしめる基材部移動手段、当該基材部に被検査指
先が当接し或いは当該基材部から当該被検査指先が離反
した事を検出する油脂膜塗布操作実行識別手段、当該油
脂膜塗布操作実行識別手段からの出力信号に応答して当
該基材部移動手段を間欠的に駆動せしめる基材部間欠移
動手段とから構成される油脂膜塗布手段、当該指先の指
紋部を検査する指紋検査手段及び当該各手段を総合的に
制御する制御手段とから構成されている指紋入力装置で
ある。
【0010】
【発明を実施の態様】本発明に係る指紋入力装置及び指
紋検査方法は、上記した様な技術構成を採用しており、
より具体的には、均一な厚さに形成された油脂膜を坦持
する長尺状の基材部と当該基材部を支持する支持部材と
で構成され、当該基材部は移動手段によって所定の速度
で移動する様に構成されており、且つ、当該基材部に被
検査指先が当接し或いは当該基材部から当該被検査指先
が離反した事を検出する油脂膜塗布操作実行識別手段が
設けられおり、それによって当該基材部の当該油脂膜面
が、当該被検査指先が当接する毎に新しい油脂膜面に更
新せしめらる様に構成された油脂膜塗布手段に、被検査
指先の指紋部を当接せしめて、当該指紋部に当該油脂膜
を塗布した後、指紋検査手段で当該指先の指紋部を検査
する指紋検査方法であって、当該指紋部に均一に油脂膜
を塗布させる事によって、上記従来技術の欠点を改良す
る事が可能となった。
【0011】
【実施例】以下に、本発明に係る指紋検査方法及び指紋
入力装置の一具体例を図面を参照しながら詳細に説明す
る。即ち、図1は、本発明に係る指紋入力装置の一具体
例の構成を示すブロックダイアグラムであり、図中、指
先5の指紋部を乾燥させる指先乾燥手段30、当該指先
の指紋部に均一な薄膜状の油脂膜を塗布する油脂膜塗布
手段40、当該指先の指紋部を検査する指紋検査手段5
0及び当該各手段を総合的に制御する制御手段60とか
ら構成されている指紋入力装置100が示されている。
本具体例に於いては、当該指先乾燥手段30と当該油脂
膜塗布手段40の少なくとも一方を使用するものであっ
ても良い。
【0012】本発明に係る当該指紋入力装置100に於
て使用される当該指先乾燥手段30は、当該指先5に付
着している汗成分を当該指先5の表面から除去する機能
を有すものであって、図2に示す様に、例えば、当該指
先乾燥手段30は、被検査指先5を挿入する指先挿入部
31、空気流形成手段32とから構成されている事が望
ましい。
【0013】即ち、本発明に係る当該指先乾燥手段30
は、被検査指先5の表面に付着している水分、特には汗
による分泌物を除去する事が目的であり、その為、当該
被検査指先5の表面に常温若しくは所定の温度を有する
空気流を当接させ、当該水分を吹き飛ばすか風乾する
か、或いは蒸発させるかの操作を行うものである。より
具体的には、当該指先乾燥手段30は、空気吸入部33
と空気排気部34を有する適宜のエアーダクト10を使
用し、当該エアーダクト10の一部に当該被検査指先5
の指先挿入部31を設けると同時に、当該エアーダクト
10内に、例えば電動ファン等から構成される適宜の空
気流発生手段13を設けたものである。
【0014】当該指先乾燥手段30に於ては、空気流発
生手段13の近傍に当該空気流の温度を任意の値に設定
出来る、例えば抵抗等から構成される温度制御手段11
を配置する事も可能である。又、本発明に係る当該指紋
入力装置100に於ける当該指先乾燥手段30の当該指
先挿入部31に、該被検査指先5が挿入されたか否かを
判断する、例えば適宜の光センサー等から構成される指
先挿入識別手段12が配置されていても良い。
【0015】当該指先挿入識別手段12が、当該指先挿
入部31に、被検査指先5が挿入された事を検知した場
合に、当該指先挿入識別手段12の出力信号に応答し
て、当該制御手段60が当該空気流発生手段13、及
び、又は当該温度制御手段11を駆動する様に制御する
様に構成されている。更に、本発明に於いては、当該指
先挿入識別手段12が、当該指先挿入部31に、被検査
指先5が挿入された事を検知した場合に、当該指先挿入
部30の適宜の位置に設けられた表示手段14を駆動す
るように構成しても良く、それによって、当該指先挿入
部30に現在被検査指先5が挿入されている状態、或い
は当該指先乾燥手段30が作動している状態を、報知手
段としての表示ランプ14等を介して報知する事が可能
となる。
【0016】一方、本発明に係る当該指紋入力装置10
0に於て使用される当該油脂膜塗布手段40は、その拡
大斜視図である図3より明らかな様に、基本的には、均
一な厚さに形成された油脂膜を担持する長尺状の基材部
20と当該基材部20を支持する支持部材19とで構成
され、当該基材部20は、一定の方向に移動可能に構成
されている事が望ましい。
【0017】本発明に於て使用される当該基材部20
は、その所定の長さの基材部20を予め適宜のローラ状
に巻き上げておき、従動シャフト45に搭載された適宜
の供給ローラー部16に搭載して、そこから任意の長さ
を一定の速度で間欠的に引き出される様に構成されてい
る。当該基材部20の移動速度、移動方向、移動ピッチ
等は、適宜のモータ21を有する巻取り駆動ローラ15
の駆動条件を任意に設定する事によって決定する事が可
能である。
【0018】当該巻取り駆動ローラ15の駆動条件は、
上記した制御手段60によって決定する事が可能であ
る。又、本発明に於ける当該指紋入力装置100に於け
る当該油脂膜塗布手段40に於いては、当該指先乾燥手
段30に於て風乾された当該被検査指先5を、当該油脂
膜塗布手段40に於ける当該支持部材19と該基材部2
0とで構成される油脂膜付着部41に移動させて、当該
基材部20の表面に軽く押圧せしめて、当該基材部20
の表面に形成された当該油脂膜を当該被検査指先5の表
面に転写する。
【0019】当該基材部20は、紙、織物、不織布、フ
イルム等で構成された長尺状の細幅構造物であって、そ
の内部に油脂材料を内蔵しえる多孔質な構造を有するも
のである事が望ましい。又、当該支持部材19は、当該
基材部20を当該基材部20の表面上に摺動自在に保持
する機能を有するものであれば、如何なる構造のもので
も採用する事が可能であるが、多少柔軟性を有してい
て、当該被検査指先5が当該基材部20の表面に当接さ
れた場合に、当該基材部20の表面が若干凹む様な構造
を有している事が望ましい。
【0020】つまり、本発明に於ける当該指紋入力装置
100に於いては、当該支持部材19と当該支持部材1
9上を通過する当該基材部20とで当該油脂膜塗布手段
40が構成されるものである。更に、本発明に係る当該
油脂膜塗布手段40に、当該基材部20に被検査指先8
が当接し或いは当該基材部20から当該被検査指先8が
離反した事を検出する油脂膜塗布操作実行識別手段18
が設けられている事も望ましい。
【0021】当該油脂膜塗布操作実行識別手段18は、
例えば適宜の光学センサー手段を使用する事が可能であ
る。本発明に於ける当該油脂膜塗布手段40に於いて
は、駆動モータ21を有する当該巻取り駆動ローラ15
は、当該油脂膜塗布操作実行識別手段18からの出力信
号に応答して当該制御手段60が予め定められた駆動信
号を当該巻取り駆動ローラ15の駆動モータ21に出力
し、当該ローラ15を間欠的に駆動せしる様に構成され
ている事が望ましく、それによって、当該油脂膜付着部
41に於ける当該基材部20の表面が常に新しい油脂膜
面に更新され、常に均一で適正な量の油脂膜を被検査指
先5の表面に付着せしめる事が可能となる。
【0022】本発明に於て使用しえる当該油脂膜材料と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、動物
性の油脂が好ましい。以下に本発明に係る指紋入力装置
100の更に詳細な具体例を図1乃至図3を参照しなが
ら説明する。図1に示す様に、31はドライヤー部に相
当する指先乾燥手段30の指先挿入部で、被検査指先5
を入れると光学センサー12が当該指5を検出して、制
御手段である制御回路部60が作動し、表示ランプ14
が点灯する。
【0023】それと同時に、温度制御手段11を構成す
る抵抗コイルと空気流発生手段13を構成する電動ファ
ンに電流が流れる。これにより、吸気口33から吸引さ
れた空気は抵抗コイル11で加熱されて温風となって指
5に当たり、その後、エアーダクト10を通って排気口
34に出ていく。
【0024】前記動作は制御手段60によって制御され
一定時間をカウントしてから停止される。これにより、
図5の指5の谷線52にある水分である皮膚分泌物53
は蒸発して乾燥される。次に、支持部材19の基材部2
0に被検査指先5を押し当てると、基材部20を構成す
る、例えば油紙シートに含浸された油脂剤が被検査指先
5の隆線に付着される。
【0025】尚、油紙シ−ト等からなる基材部20に被
検査指先5を押し当てるときに光学センサー18によっ
て当該被検査指先5が、当該基材部20に当接されてい
るか否かを検出する。そして、この検出信号は制御回路
部60により制御されて、巻取り駆動ローラ15を駆動
して、油脂シート20の送り量をカウントして一定量を
送って停止される。
【0026】これにより、一度使用した油紙シート20
は駆動ローラ15に巻き取られていくため、次に使用す
る時は常に新しい油紙シート20が準備される。本発明
に係る指紋入力方法は前記手順により被検査指先5に油
脂被膜を付着した状態のまま、指紋検査手段50を構成
する適宜の指紋センサー1の指紋入力面55に押し当て
ることにより、結像工学系3を通して従来公知の画像処
理方法で構成されるイメージセンサー4で認識される。
【0027】即ち、図4に示す様に、指紋センサー1は
光源2からの光をプリズム6の中を反射しながら正反射
した光のみが結像光学系3を通ってイメージセンサー4
にはいる。本具体例に於いては、例えば、図2において
指先乾燥手段30の指先挿入部31に被検査指先5を挿
入すると光学センサー12がその事実を検出して適宜の
信号を出力し、その出力信号に応答して当該抵抗コイル
11に電流が流れると同時に当該電動ファン13にも電
流が供給され、当該電動ファン13が作動する。
【0028】又同時に表示ランプ14の点灯を行う。更
に、図3に示す様に、当該基材部の一例としての油紙シ
ート20は吸油性のシート材であって、本具体例では油
脂を含浸させた油紙をロール状にした油脂ロール20を
使用している。当該油紙ロール20は駆動ローラ15と
従動シャフト16にセットされて常に張力を与えた状態
としてある。また、支持部材19にある油紙シート20
に指5を押し当てると指5の隆線に油脂膜を形成でき
る。
【0029】尚、当該支持部材19は固定されていて指
5を押し当てたときに油紙シート20を指に密着させて
油脂を付着し易くしている。更に、図3において油紙シ
ート20に指5を押し当てたときに光学センサー18に
より指5を検出する。そして、そこから指5を離したと
きにモーター21が作動して駆動ローラー15により、
油紙シート20が巻き取られる。尚、油脂シートの送り
量は制御回路60により制御される。
【0030】本発明に係る当該指紋検査方法において
は、上記した様に、指紋入力面、つまりプリズム6の一
面に被検査指先5をのせて押し当てるとプリズム内面か
ら発光された光は指紋の凹凸部に均一に当たるが、当該
被検査指先5の隆線は油脂被膜が形成されているため指
紋入力面に密着し易くなる。また、谷線は指紋入力面6
との間に空気の層ができる。当該指紋センサー1の光源
からの光は被検査指先5の谷線では全反射光となるが隆
線では全反射光は存在しないため、指の隆線と谷線の画
像が明瞭に認識できる。
【0031】これは、指紋入力画像が正確にできるとい
うことで、指紋の照合の際にも入力した画像に近い画像
が得られることにより誤認識のない指紋入力装置が提供
できるということになる。次に、本発明係る指紋検査方
法の具体例に付いて説明する。本具体例の構成は上記し
た具体例と同一である。
【0032】処で、本具体例に於いては、図1に於て、
6は指紋入力面であり、30は指先の指紋部の水分を蒸
発させるためのドライヤー部であり、19は指紋に油脂
被膜を形成するための支持部材である。操作手順はま
ず、被検査指先5を指先乾燥手段30の指先挿入部31
に載せると表示ランプ14が点灯するので、これが消え
るまで当該被検査指先5の指紋部を乾燥させてから次に
支持部材19に当該5を押し当てて当該被検査指先5の
隆線に油脂被膜を形成させる。次に、指紋入力部1aに
当該被検査指先5を押し当てて指紋入力を行う。
【0033】即ち、当該指先乾燥手段30の指先挿入部
31に被検査指先5を載せると光学センサー12が検出
して表示ランプ14を表示させるとともに制御回路部6
0の制御によって、抵抗コイル11への電源投入と同時
に電動ファン13を作動させる。そして、制御回路部6
0のタイマーによって一定時間この作動をした後、前記
表示ランプ14を滅灯して抵抗コイル11への電源断と
電動ファン13の電源断を行う。
【0034】尚、ここでは特に表示ランプ14の目的は
操作者にドライヤー機能動作中であることの表示のため
であり、他の方法として、音声による伝達方法でも良い
しまたは、画像表示による方法でもさしつかえない。次
に、支持部材19に当該被検査指先5を載せると光学セ
ンサー18がその状態を検出して、所定の検出信号を出
力する。
【0035】そして、この被検査指先5を当該支持部材
19から離したときに制御回路部60の制御によって駆
動モータ21が駆動されて、巻取り駆動ローラ15が駆
動され油紙シート20は駆動ローラ15に一定量だけ巻
き取られる。これは、一度使用した油紙シート20は自
動的に送り出されて新しい油紙シート20を繰り出す機
構を備えている。つまり、毎回使用する毎に常に新しい
油紙シートが準備される。
【0036】光学センサー12は指先乾燥手段30に指
を置いたときの指の有無を検出するものであるため機能
上は別の方式、例えばマイクロスイッチ等を使用しても
良い。また、油脂ロール20は必ずしもロール状でなく
ともベルト状にしてもさしつかえない。本発明に於て、
当該指紋入力は前記手順により被検査指先5に油脂被膜
を形成した状態のまま、指紋センサー1の指紋入力面6
に押し当てることにより、結像工学系3を通してイメー
ジセンサー4で認識される。
【0037】当該指紋入力面6に指をのせて押し当てる
とプリズム内面から発光された光は指紋の凹凸部に均一
に当たるが指5の隆線は油脂被膜が形成されているため
指紋入力面6に密着し易くなる。また、谷線は指紋入力
面6との間に空気の層ができる。又、指紋センサー1の
光源からの光は被検査指先5の谷線では全反射光となる
が隆線では全反射光は存在しないため、指の隆線と谷線
の画像が明瞭に認識できる。
【0038】これは、指紋入力画像が正確にできるとい
うことで、指紋の照合の際にも入力した画像に近い画像
が得られることにより誤認識のない指紋入力装置が提供
できるということになる。つまり、上記した様に、本発
明に係る当該指紋検査方法としては、基本的には、指先
の指紋部を乾燥手段で乾燥した後、当該指先の指紋部を
均一な油脂膜が形成されている油脂膜塗布手段に当接せ
しめて、当該指紋部に当該油脂膜を塗布した後、指紋検
査手段で当該指先の指紋部を検査する指紋検査方法であ
る。
【0039】そして、当該指紋検査方法に於て、当該乾
燥手段は、当該指先を風乾するものである事が望まし
く、更には、当該乾燥手段は、当該指先に付着している
汗成分を当該指先表面から除去するものである事が望ま
しい。又、本発明の当該指紋検査方法に於ける当該油脂
膜塗布手段に於ける当該油脂膜面は、当該被検査指先が
当接する毎に新しい油脂膜面に更新せしめられる事が望
ましい。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る当該指紋入力装置及び当該
指紋検査方法は、上記した様な構成を採用しているの
で、それにより得られる第1の効果は、指の皮膚分泌物
が多すぎる場合は谷線に付着した皮膚分泌物をドライヤ
ーで乾燥させるため、皮膚分泌物と指紋入力面のところ
で隆線と誤認識する可能性が大幅に無くなり、且つ、そ
の後に指紋の隆線にのみ油脂膜を形成するため隆線と指
紋入力面の密着性が大幅に向上して隆線と谷線の差を明
瞭な画像として認識でき、指紋認識の誤差が少なくする
ことができる。
【0041】また、本発明に於ける第2の効果として
は、指紋部の皮膚分泌物が少なすぎる場合は指紋の隆線
に油脂膜を形成するため指紋入力の際に指紋の隆線と指
紋入力面の密着性が大幅に向上して隆線と谷線の差を明
瞭な画像として認識できるため指紋認識の誤差が少なく
することができる。以上の結果、本発明に於いては、個
人差または環境温度、湿度等による指紋部の皮膚分泌物
の量の差に左右されない常に安定した鮮明な指紋像を得
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る指紋入力装置の一具体例
の構成を示すブロックダイアグラムである。
【図2】図2は、本発明に係る指紋入力装置で使用され
る指先乾燥手段の構成を説明するブロックダイアグラム
である。
【図3】図3は、本発明に係る指紋入力装置で使用され
る油脂膜塗布手段の構成を説明するブロックダイアグラ
ムである。
【図4】図4は、指紋検査方法の原理を説明する図であ
る。
【図5】図5は、被検査指先の状態による指紋認識の変
化を示す図である。
【符号の説明】
1…指紋センサ 2…光源 3…結像光学系 4…イメージセンサ 5…被検査指先 6…プリズム 10…エアーダクト 11…温度制御手段 12…指先挿入識別手段 13…空気流発生手段 14…報知手段 15…駆動ローラ 16…供給ローラー部 18、24…光学センサ 19…支持部材 20…基材部 21…モータ 30…指先乾燥手段 31…指先挿入部 32…空気流形成手段 33…空気吸入部 34…空気排気部 40…油脂膜塗布手段 45…従動シャフト 50…指紋検査手段 51…隆線 52…谷線 53…皮膚分泌物 60…制御回路部 100…指紋入力装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 均一な厚さに形成された油脂膜を坦持す
    る長尺状の基材部と当該基材部を支持する支持部材とで
    構成され、当該基材部は移動手段によって所定の速度で
    移動する様に構成されており、且つ、当該基材部に被検
    査指先が当接し或いは当該基材部から当該被検査指先が
    離反した事を検出する油脂膜塗布操作実行識別手段が設
    けられおり、それによって当該基材部の当該油脂膜面
    が、当該被検査指先が当接する毎に新しい油脂膜面に更
    新せしめらる様に構成された油脂膜塗布手段に、被検査
    指先の指紋部を当接せしめて、当該指紋部に当該油脂膜
    を塗布した後、指紋検査手段で当該指先の指紋部を検査
    する事を特徴とする指紋検査方法。
  2. 【請求項2】 当該油脂膜塗布手段に於ける当該油脂膜
    面は、当該被検査指先が当接する毎に新しい油脂膜面に
    更新せしめられる事を特徴とする請求項1に記載の指紋
    検査方法。
  3. 【請求項3】 均一な厚さに形成された油脂膜を坦持す
    る長尺状の基材部、当該基材部を支持する支持部材、当
    該基材部所定の速度で移動せしめる基材部移動手段、
    当該基材部に被検査指先が当接し或いは当該基材部から
    当該被検査指先が離反した事を検出する油脂膜塗布操作
    実行識別手段、当該油脂膜塗布操作実行識別手段からの
    出力信号に応答して当該基材部移動手段を間欠的に駆動
    せしめる基材部間欠移動手段とから構成される油脂膜塗
    布手段、当該指先の指紋部を検査する指紋検査手段及び
    当該各手段を総合的に制御する制御手段とから構成され
    ている指紋入力装置。
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