JP3278572B2 - レーザ伝送ミラーの位置制御装置 - Google Patents
レーザ伝送ミラーの位置制御装置Info
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- JP3278572B2 JP3278572B2 JP09665196A JP9665196A JP3278572B2 JP 3278572 B2 JP3278572 B2 JP 3278572B2 JP 09665196 A JP09665196 A JP 09665196A JP 9665196 A JP9665196 A JP 9665196A JP 3278572 B2 JP3278572 B2 JP 3278572B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザ伝送ミラ
ーの位置を制御してレーザ光を移動体の受光部に照射す
るレーザ伝送ミラーの位置制御装置に関する。
ーの位置を制御してレーザ光を移動体の受光部に照射す
るレーザ伝送ミラーの位置制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】直線に沿って移動する移動体に、レーザ
光を伝送する装置がある。たとえば、走間で板どうしを
レーザ光により接合する装置、あるいはレーザ光により
鋼板を走間切断する装置などがある。大型のCO2 レー
ザ発振器などは、振動に弱い点や耐久性、大きさの点か
らいってレーザ発振器本体の高速移動はできず、ミラー
を用いてレーザ光をレーザ発振器からライン上の接合装
置あるいは切断装置に伝送する。その際、レーザ光を反
射するミラーは大きく分けて伝送路に固定されているも
の(以後固定ミラーと呼ぶ)と溶接や溶断を行うために
動く移動体上のミラーや集光ミラー(以後移動ミラーと
呼ぶ)の2種類に分類される。レーザ光は、複数のレー
ザ伝送ミラーで反射され、接合装置あるいは切断装置に
伝送される。レーザ伝送ミラーはレーザ光の光軸に直角
な軸回りに回転可能に支持されており、ミラー回転角を
調節して次のミラーに正確に照射するようにしている。
伝送されてきたレーザ光は、最後に溶接ヘッドあるいは
溶断ヘッドに伝送されたのち、集光されて溶接、切断を
行う。
光を伝送する装置がある。たとえば、走間で板どうしを
レーザ光により接合する装置、あるいはレーザ光により
鋼板を走間切断する装置などがある。大型のCO2 レー
ザ発振器などは、振動に弱い点や耐久性、大きさの点か
らいってレーザ発振器本体の高速移動はできず、ミラー
を用いてレーザ光をレーザ発振器からライン上の接合装
置あるいは切断装置に伝送する。その際、レーザ光を反
射するミラーは大きく分けて伝送路に固定されているも
の(以後固定ミラーと呼ぶ)と溶接や溶断を行うために
動く移動体上のミラーや集光ミラー(以後移動ミラーと
呼ぶ)の2種類に分類される。レーザ光は、複数のレー
ザ伝送ミラーで反射され、接合装置あるいは切断装置に
伝送される。レーザ伝送ミラーはレーザ光の光軸に直角
な軸回りに回転可能に支持されており、ミラー回転角を
調節して次のミラーに正確に照射するようにしている。
伝送されてきたレーザ光は、最後に溶接ヘッドあるいは
溶断ヘッドに伝送されたのち、集光されて溶接、切断を
行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】溶接ヘッドあるいは溶
断ヘッドにレーザ光をずれることなく伝送しなければな
らないが、移動ミラーに関しては高速移動中にミラーが
振動し、固定ミラーについては経年変化によってもミラ
ーが振動する。レーザ光の伝送距離は、たとえば30〜
50m にも及ぶことがある。レーザ伝送距離が長いと、
レーザ伝送ミラーのわずかな角度誤差でもレーザ光がミ
ラーからはみ出したり、集光光学系への入射角の変化に
より照射点がずれる。この照射点のずれによって溶接不
良や切断不良といった加工不良が生じる。このために、
固定ミラーの位置(角度)を正確に、移動ミラーの振動
に応じて高い速応性で制御する必要がある。
断ヘッドにレーザ光をずれることなく伝送しなければな
らないが、移動ミラーに関しては高速移動中にミラーが
振動し、固定ミラーについては経年変化によってもミラ
ーが振動する。レーザ光の伝送距離は、たとえば30〜
50m にも及ぶことがある。レーザ伝送距離が長いと、
レーザ伝送ミラーのわずかな角度誤差でもレーザ光がミ
ラーからはみ出したり、集光光学系への入射角の変化に
より照射点がずれる。この照射点のずれによって溶接不
良や切断不良といった加工不良が生じる。このために、
固定ミラーの位置(角度)を正確に、移動ミラーの振動
に応じて高い速応性で制御する必要がある。
【0004】従来、レーザ光伝送系の光軸合わせはレー
ザ停止状態で行い、レーザ照射中には行われていなかっ
た。また、レーザ停止状態での光軸合わせにおいても閉
ループ制御により自動的に行うものではなく、手動で行
っていた。走間溶接、溶断を行うようなレーザ照射中に
ミラー角度が変化し、レーザ光路が変わる場合には、レ
ーザ照射中に移動体のミラーの動きに合わせて固定ミラ
ーの角度を制御しなければならない。
ザ停止状態で行い、レーザ照射中には行われていなかっ
た。また、レーザ停止状態での光軸合わせにおいても閉
ループ制御により自動的に行うものではなく、手動で行
っていた。走間溶接、溶断を行うようなレーザ照射中に
ミラー角度が変化し、レーザ光路が変わる場合には、レ
ーザ照射中に移動体のミラーの動きに合わせて固定ミラ
ーの角度を制御しなければならない。
【0005】この発明は、レーザ伝送ミラーを介してレ
ーザ光を長距離伝送する設備において、レーザ伝送ミラ
ーの位置を高精度で制御することができる制御装置を提
供しようとするものである。
ーザ光を長距離伝送する設備において、レーザ伝送ミラ
ーの位置を高精度で制御することができる制御装置を提
供しようとするものである。
【0006】以上、加工用レーザの伝送について問題点
を説明したが、計測用レーザなどなどの伝送についても
同様である。
を説明したが、計測用レーザなどなどの伝送についても
同様である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のレーザ伝送ミ
ラーの位置制御装置は、レーザ発振器と、レーザ伝送ミ
ラーと、レーザ光光軸に沿って移動する移動体と、レー
ザ伝送ミラーからのレーザ光を受光する、移動体上のレ
ーザ光受光手段とを備えた装置において、ミラー位置制
御手段と、ミラー駆動手段と、移動体外乱制御手段と、
移動体に取り付けられた移動体加速度センサとを備え、
移動体外乱制御手段が移動体加速度信号をミラー駆動手
段の伝達関数の逆数よりなる伝達関数で角度外乱制御信
号に変換し、ミラー位置制御手段からのミラー角度制御
信号とともにミラー駆動手段へ出力する。
ラーの位置制御装置は、レーザ発振器と、レーザ伝送ミ
ラーと、レーザ光光軸に沿って移動する移動体と、レー
ザ伝送ミラーからのレーザ光を受光する、移動体上のレ
ーザ光受光手段とを備えた装置において、ミラー位置制
御手段と、ミラー駆動手段と、移動体外乱制御手段と、
移動体に取り付けられた移動体加速度センサとを備え、
移動体外乱制御手段が移動体加速度信号をミラー駆動手
段の伝達関数の逆数よりなる伝達関数で角度外乱制御信
号に変換し、ミラー位置制御手段からのミラー角度制御
信号とともにミラー駆動手段へ出力する。
【0008】この発明のレーザ伝送ミラーの位置制御装
置では、レーザ伝送ミラー位置がミラー位置制御手段に
よりフィードバック制御されるとともに、移動体の振動
による外乱が移動体外乱制御手段によりフィードフォワ
ード制御される。この結果、移動体の振動による外乱は
レーザ光伝送に影響にしない程度に低減され、レーザ伝
送ミラーの位置が高精度で制御される。
置では、レーザ伝送ミラー位置がミラー位置制御手段に
よりフィードバック制御されるとともに、移動体の振動
による外乱が移動体外乱制御手段によりフィードフォワ
ード制御される。この結果、移動体の振動による外乱は
レーザ光伝送に影響にしない程度に低減され、レーザ伝
送ミラーの位置が高精度で制御される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に示すように、レーザ発振器
1からのレーザ光Bはレーザ伝送ミラー3により直角に
偏向され、移動体(台車)8の受光部9に照射される。
レーザ伝送ミラー3は直交する2軸回りに回転可能に支
持されており、ミラー駆動装置6により回転され、所定
の姿勢(角度)に保持される。レーザ伝送ミラー3の角
度偏差(ミラー基準位置からのずれ角度)をΔθ[rad
]、レーザ伝送ミラー3から台車8の受光部9までの
距離をL[mm]とし、角度偏差Δθが十分小さいとする
と、受光部9でのレーザ光照射点の位置偏差Δxb (基
準位置からのずれ)[mm]は Δxb =2LΔθ …(1) となる。伝送ミラー位置制御装置5はミラー駆動装置6
を制御して、位置偏差Δxb に後述の台車位置の外乱が
重なり合った照射点のずれを0とする。
1からのレーザ光Bはレーザ伝送ミラー3により直角に
偏向され、移動体(台車)8の受光部9に照射される。
レーザ伝送ミラー3は直交する2軸回りに回転可能に支
持されており、ミラー駆動装置6により回転され、所定
の姿勢(角度)に保持される。レーザ伝送ミラー3の角
度偏差(ミラー基準位置からのずれ角度)をΔθ[rad
]、レーザ伝送ミラー3から台車8の受光部9までの
距離をL[mm]とし、角度偏差Δθが十分小さいとする
と、受光部9でのレーザ光照射点の位置偏差Δxb (基
準位置からのずれ)[mm]は Δxb =2LΔθ …(1) となる。伝送ミラー位置制御装置5はミラー駆動装置6
を制御して、位置偏差Δxb に後述の台車位置の外乱が
重なり合った照射点のずれを0とする。
【0010】図2に示すように、この発明の伝送ミラー
位置制御装置は、主としてミラー位置制御手段、ミラー
駆動手段、および台車外乱制御手段とからなっている。
ミラー位置制御手段を伝達関数K(s)、ミラー駆動手
段の伝達関数をP(s)、台車外乱制御手段の伝達関数
をQ(s)とすると、台車外乱dから出力yまでの関係
は式(2)のようになる。なお、上記ミラー駆動手段の
伝達関数をP(s)は、モータ、伝動機構などからなる
駆動装置の伝達関数の他に、式(1)中の2Lを比例要
素として含むものとする。
位置制御装置は、主としてミラー位置制御手段、ミラー
駆動手段、および台車外乱制御手段とからなっている。
ミラー位置制御手段を伝達関数K(s)、ミラー駆動手
段の伝達関数をP(s)、台車外乱制御手段の伝達関数
をQ(s)とすると、台車外乱dから出力yまでの関係
は式(2)のようになる。なお、上記ミラー駆動手段の
伝達関数をP(s)は、モータ、伝動機構などからなる
駆動装置の伝達関数の他に、式(1)中の2Lを比例要
素として含むものとする。
【数1】 したがって、Q(s)=P(s)-1とすれば、外乱の影
響は出力に現れないことになる。また、Q(s)は閉ル
ープ系の伝達関数の分母には現れないので、制御系の安
定性には無関係である。このために、安定性を考慮する
ことなしにミラー位置制御を行うことができる。
響は出力に現れないことになる。また、Q(s)は閉ル
ープ系の伝達関数の分母には現れないので、制御系の安
定性には無関係である。このために、安定性を考慮する
ことなしにミラー位置制御を行うことができる。
【0011】図3は、上記伝送ミラー位置制御を実現す
る装置のブロック線図である。図に示すようにミラー位
置制御手段11は、距離補正要素1/2LとPID制御
要素K(s)とから構成されている。ミラー位置制御手
段11の中の係数1/2Lは、式(1)中の2L(ブロ
ック線図中の2L)で消去可能である。したがって、台
車走行に伴って走行距離Lが時間的に変化しても、ミラ
ー位置制御手段内部の係数1/2Lを走行距離に対応さ
せて変化させれば、制御性になんら影響しない。走行距
離Lは台車に取り付けた距離センサ17(たとえばロー
タリエンコーダ)で計測し、計測結果に従って距離補正
要素1/2Lを変化させる。台車に取り付けた照射点位
置センサ(たとえば2次元イメージセンサ)18で照射
点を計測し、ミラー位置制御手段11にフィードバック
する。
る装置のブロック線図である。図に示すようにミラー位
置制御手段11は、距離補正要素1/2LとPID制御
要素K(s)とから構成されている。ミラー位置制御手
段11の中の係数1/2Lは、式(1)中の2L(ブロ
ック線図中の2L)で消去可能である。したがって、台
車走行に伴って走行距離Lが時間的に変化しても、ミラ
ー位置制御手段内部の係数1/2Lを走行距離に対応さ
せて変化させれば、制御性になんら影響しない。走行距
離Lは台車に取り付けた距離センサ17(たとえばロー
タリエンコーダ)で計測し、計測結果に従って距離補正
要素1/2Lを変化させる。台車に取り付けた照射点位
置センサ(たとえば2次元イメージセンサ)18で照射
点を計測し、ミラー位置制御手段11にフィードバック
する。
【0012】ミラー駆動手段13は、比例要素P、駆動
装置速度系M、および積分要素1/sを含む局部フィー
ドバックを構成し、さらに比例要素2Lを含んでいる。
駆動装置速度系Mのモデルは、式(3)で示す2次系で
近似している。
装置速度系M、および積分要素1/sを含む局部フィー
ドバックを構成し、さらに比例要素2Lを含んでいる。
駆動装置速度系Mのモデルは、式(3)で示す2次系で
近似している。
【数2】 ここで、ωはレーザ伝送ミラー角速度[rad /s]、ωre
f はレーザ伝送ミラー角速度目標値[rad /s]、ζは速
度系減衰係数[−]、ωn は速度系自然角周波数[rad
/s]である。
f はレーザ伝送ミラー角速度目標値[rad /s]、ζは速
度系減衰係数[−]、ωn は速度系自然角周波数[rad
/s]である。
【0013】台車外乱制御手段15は次のようにして構
成される。上記ミラー駆動手段13の伝達関数P(s)
は、図3に示すブロック線図から、
成される。上記ミラー駆動手段13の伝達関数P(s)
は、図3に示すブロック線図から、
【数3】 となる。したがって、
【数4】 が得られる。これは台車位置外乱dの3階微分、2階微
分、および1階微分が必要なことを示している。ここ
で、台車に加速度センサを設けると、台車位置外乱の2
階微分までは実データおよびその積分値で代用できるこ
とがわかる。したがって、図3に示すように制御系を構
成するれば、台車位置外乱dに対するフィードフォワー
ド制御系が構築できる。図3に示すように、式(5)の
伝達関数Q(s)を実現するために、台車外乱制御手段
15は微分要素s、2ζωn s、比例要素ωn 2 、Pω
n 2 、1/2LPωn 2 、および二つの積分要素1/s
から構成されている。距離センサ17で走行距離を計測
し、計測結果に従って1/2LPωn 2 要素中のLを変
化させる。
分、および1階微分が必要なことを示している。ここ
で、台車に加速度センサを設けると、台車位置外乱の2
階微分までは実データおよびその積分値で代用できるこ
とがわかる。したがって、図3に示すように制御系を構
成するれば、台車位置外乱dに対するフィードフォワー
ド制御系が構築できる。図3に示すように、式(5)の
伝達関数Q(s)を実現するために、台車外乱制御手段
15は微分要素s、2ζωn s、比例要素ωn 2 、Pω
n 2 、1/2LPωn 2 、および二つの積分要素1/s
から構成されている。距離センサ17で走行距離を計測
し、計測結果に従って1/2LPωn 2 要素中のLを変
化させる。
【0014】上記のように構成された伝送ミラー位置制
御装置において、目標値は照射点ずれ量0(y=0)で
ある。台車に取り付けられた照射点位置センサ18で照
射点の位置を検出する。照射点位置センサ18の出力y
s は ys =Δxb −Δxs +Δξ …(6) である。ここで、Δxb は台車へのレーザ光照射点位置
[mm]、Δxs は台車原点位置外乱[mm]、Δξはセン
サノイズ[mm]である。出力ys をミラー位置制御手段
11にフィードバックし、目標値との位置偏差(目標値
は0であるからys に等しい)を求める。位置偏差に基
づきミラー位置制御手段11はミラー角度制御信号Δθ
m を出力する。
御装置において、目標値は照射点ずれ量0(y=0)で
ある。台車に取り付けられた照射点位置センサ18で照
射点の位置を検出する。照射点位置センサ18の出力y
s は ys =Δxb −Δxs +Δξ …(6) である。ここで、Δxb は台車へのレーザ光照射点位置
[mm]、Δxs は台車原点位置外乱[mm]、Δξはセン
サノイズ[mm]である。出力ys をミラー位置制御手段
11にフィードバックし、目標値との位置偏差(目標値
は0であるからys に等しい)を求める。位置偏差に基
づきミラー位置制御手段11はミラー角度制御信号Δθ
m を出力する。
【0015】一方、台車外乱制御手段15は、台車上の
加速度センサ19(たとえば圧電型加速度センサ)で検
出された台車加速度外乱dを、微分要素s、2ζωn s
でそれぞれ微分し、また積分要素1/sで積分して比例
定数ωn 2 を乗じ、更に積分要素1/s、1/sで2重
積分して比例定数Pωn 2 を乗じて加え合わせる。その
結果に比例定数を1/2LPωn 2 を乗じて外乱角度制
御信号Δθd とし、ミラー角度制御信号Δθm と加え合
わせ、副目標角度Δθref とする。
加速度センサ19(たとえば圧電型加速度センサ)で検
出された台車加速度外乱dを、微分要素s、2ζωn s
でそれぞれ微分し、また積分要素1/sで積分して比例
定数ωn 2 を乗じ、更に積分要素1/s、1/sで2重
積分して比例定数Pωn 2 を乗じて加え合わせる。その
結果に比例定数を1/2LPωn 2 を乗じて外乱角度制
御信号Δθd とし、ミラー角度制御信号Δθm と加え合
わせ、副目標角度Δθref とする。
【0016】ミラー駆動手段13は副目標角度Δθref
に基づきミラー角度Δθを制御する。出側で検出された
ミラー回転角度Δθは、ミラー駆動手段13内で局部フ
ィードバックされる。ミラー回転角度Δθは、式(1)
に示すように2Lで照射点位置Δxb に変換される。
に基づきミラー角度Δθを制御する。出側で検出された
ミラー回転角度Δθは、ミラー駆動手段13内で局部フ
ィードバックされる。ミラー回転角度Δθは、式(1)
に示すように2Lで照射点位置Δxb に変換される。
【0017】なお、図3はX方向のみについての位置制
御を示しているが、同様にしてY方向(紙面に対し垂直
方向)についても位置制御を行う。
御を示しているが、同様にしてY方向(紙面に対し垂直
方向)についても位置制御を行う。
【0018】上記のように構成された位置制御手段の制
御性能を、シミュレーションにより評価した結果につい
て説明する。ミラー位置制御手段は、式(7)で示すP
ID制御系とする。
御性能を、シミュレーションにより評価した結果につい
て説明する。ミラー位置制御手段は、式(7)で示すP
ID制御系とする。
【数5】
【0019】台車位置外乱は、周期3[Hz]、振幅8
[mm]の正弦波状外乱とする。上記位置外乱を図4に示
す。台車加速度外乱は、2回積分して上記台車位置外乱
となるように選んだ。台車加速度外乱を、図5に示す。
ミラー位置外乱を周期0.1[Hz]、振幅0.25[mr
ad]の正弦波状外乱とする。ミラー位置外乱を図6に示
す。位置センサノイズは大きさ±0.2[mm]のランダ
ムノイズとし、これを図7に示す。加速度センサノイズ
は加速度外乱の約5%の大きさのランダムノイズとし、
これを図8に示す。台車外乱制御手段の微分項は、時定
数0.01[s ]の疑似微分を用いた。また、駆動装置
速度系Mのモデルの係数はωn =60[rad /s]、ζ=
0.6[−]とした。
[mm]の正弦波状外乱とする。上記位置外乱を図4に示
す。台車加速度外乱は、2回積分して上記台車位置外乱
となるように選んだ。台車加速度外乱を、図5に示す。
ミラー位置外乱を周期0.1[Hz]、振幅0.25[mr
ad]の正弦波状外乱とする。ミラー位置外乱を図6に示
す。位置センサノイズは大きさ±0.2[mm]のランダ
ムノイズとし、これを図7に示す。加速度センサノイズ
は加速度外乱の約5%の大きさのランダムノイズとし、
これを図8に示す。台車外乱制御手段の微分項は、時定
数0.01[s ]の疑似微分を用いた。また、駆動装置
速度系Mのモデルの係数はωn =60[rad /s]、ζ=
0.6[−]とした。
【0020】以上のような条件で、ミラー駆動手段の比
例要素(位置ゲイン)Pを求めるとともに、台車外乱の
応答を求めた。なお、台車外乱に対する台車の受光部に
おける目標照射点ずれ量を、±2.0[mm]とする。ミ
ラー駆動手段の位置ゲインPは、位置ステップ応答がオ
ーバーシュートしない最大のものとした。その結果、位
置ゲインPは18となった。このときのミラー駆動手段
の応答は、およそ20[rad /s](約3[Hz])となっ
た。図9に、位置ステップ応答を示す。
例要素(位置ゲイン)Pを求めるとともに、台車外乱の
応答を求めた。なお、台車外乱に対する台車の受光部に
おける目標照射点ずれ量を、±2.0[mm]とする。ミ
ラー駆動手段の位置ゲインPは、位置ステップ応答がオ
ーバーシュートしない最大のものとした。その結果、位
置ゲインPは18となった。このときのミラー駆動手段
の応答は、およそ20[rad /s](約3[Hz])となっ
た。図9に、位置ステップ応答を示す。
【0021】まず始めに、何も制御を行わない時の応答
を図10に示す。位置偏差は、約±28[mm]と目標精
度±2[mm]を大きく超えている。
を図10に示す。位置偏差は、約±28[mm]と目標精
度±2[mm]を大きく超えている。
【0022】次に、台車外乱制御手段を用いず、フィー
ドバックPID制御のみのときの台車外乱応答について
説明する。PIDコントローラのゲインは限界感度法に
より調整した結果、比例感度Kp =1.8、積分時間T
I =0.05、微分時間TD=0.0125となった。
図11および図12に示すように、位置精度は約±4
[mm]となり、目標精度を超えている。
ドバックPID制御のみのときの台車外乱応答について
説明する。PIDコントローラのゲインは限界感度法に
より調整した結果、比例感度Kp =1.8、積分時間T
I =0.05、微分時間TD=0.0125となった。
図11および図12に示すように、位置精度は約±4
[mm]となり、目標精度を超えている。
【0023】この発明の台車外乱制御手段を用いた場合
の結果を、図13および図14に示す。これら図から明
らかなように、定常時において位置精度は±0.5[m
m]となり、目標精度以下とすることができた。
の結果を、図13および図14に示す。これら図から明
らかなように、定常時において位置精度は±0.5[m
m]となり、目標精度以下とすることができた。
【0024】なお、この発明はミラー位置制御手段がP
ID制御に限られるものではなく、またミラー駆動手段
の速度系モデルが2次系に限られるものではない。
ID制御に限られるものではなく、またミラー駆動手段
の速度系モデルが2次系に限られるものではない。
【0025】
【発明の効果】この発明のレーザ伝送ミラーの位置制御
装置では、レーザ伝送ミラーの位置を高精度で制御する
ことができる。この結果、レーザ光を所要の照射点に正
確に照射することができる。また、レーザ光照射点の位
置決め作業の自動化が可能となるので、レーザ光照射点
の位置決め作業の省力化および迅速化を図ることがで
き、オンラインでの使用も可能である。
装置では、レーザ伝送ミラーの位置を高精度で制御する
ことができる。この結果、レーザ光を所要の照射点に正
確に照射することができる。また、レーザ光照射点の位
置決め作業の自動化が可能となるので、レーザ光照射点
の位置決め作業の省力化および迅速化を図ることがで
き、オンラインでの使用も可能である。
【図1】レーザ伝送ミラー位置制御装置を含む設備を模
式的に示す図面である。
式的に示す図面である。
【図2】この発明の制御手段の概略を示すブロック線図
である。
である。
【図3】この発明の伝送ミラー位置制御装置のブロック
線図である。
線図である。
【図4】伝送ミラー位置制御装置の制御性能評価に用い
た台車位置外乱のグラフである。
た台車位置外乱のグラフである。
【図5】制御性能評価に用いた台車加速度外乱のグラフ
である。
である。
【図6】制御性能評価に用いたミラー位置外乱のグラフ
である。
である。
【図7】制御性能評価に用いた位置センサノイズのグラ
フである。
フである。
【図8】制御性能評価に用いた加速度センサノイズのグ
ラフである。
ラフである。
【図9】伝送ミラー位置制御装置のステップ応答図であ
る。
る。
【図10】何も制御を行わないときの台車外乱応答図で
ある。
ある。
【図11】PID制御のみの場合の台車外乱応答図であ
る。
る。
【図12】図11の台車外乱応答図において振幅のスケ
ールを拡大した応答図である。
ールを拡大した応答図である。
【図13】この発明の制御装置による場合の台車外乱応
答図である。
答図である。
【図14】図13の台車外乱応答図において振幅のスケ
ールを拡大した応答図である。
ールを拡大した応答図である。
1 レーザ発振器 3 レーザ伝送ミラー 5 レーザ伝送ミラー位置制御装置 6 ミラー駆動装置 8 台車 11 ミラー位置制御手段 13 ミラー駆動手段 15 移動体外乱制御手段 17 距離センサ 18 照射点位置センサ 19 加速度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城戸 基 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 平3−161188(JP,A) 特開 平3−180292(JP,A) 特開 平4−182090(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/06 G02B 26/08
Claims (1)
- 【請求項1】 レーザ発振器と、レーザ伝送ミラーと、
レーザ光光軸に沿って移動する移動体と、レーザ伝送ミ
ラーからのレーザ光を受光する、移動体上のレーザ光受
光手段とを備えた装置において、ミラー位置制御手段
と、ミラー駆動手段と、移動体外乱制御手段と、移動体
に取り付けられた移動体加速度センサとを備え、移動体
外乱制御手段が移動体加速度信号をミラー駆動手段の伝
達関数の逆数よりなる伝達関数で角度外乱制御信号に変
換し、ミラー位置制御手段からのミラー角度制御信号と
ともにミラー駆動手段へ出力することを特徴とするレー
ザ伝送ミラーの位置制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09665196A JP3278572B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | レーザ伝送ミラーの位置制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09665196A JP3278572B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | レーザ伝送ミラーの位置制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09277075A JPH09277075A (ja) | 1997-10-28 |
JP3278572B2 true JP3278572B2 (ja) | 2002-04-30 |
Family
ID=14170741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09665196A Expired - Fee Related JP3278572B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | レーザ伝送ミラーの位置制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3278572B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7088492B2 (en) | 2001-10-11 | 2006-08-08 | Denso Corporation | Micro movable mechanism system and control method for the same |
US6909819B1 (en) * | 2004-04-16 | 2005-06-21 | Capella Photonics, Inc. | System and method for canceling disturbance MEMS devices |
JP2008000801A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-01-10 | Tokyu Car Corp | レーザ加工装置 |
-
1996
- 1996-04-18 JP JP09665196A patent/JP3278572B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09277075A (ja) | 1997-10-28 |
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