JP3277786B2 - 冷却装置及び氷蓄熱装置 - Google Patents

冷却装置及び氷蓄熱装置

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JP3277786B2 JP33302595A JP33302595A JP3277786B2 JP 3277786 B2 JP3277786 B2 JP 3277786B2 JP 33302595 A JP33302595 A JP 33302595A JP 33302595 A JP33302595 A JP 33302595A JP 3277786 B2 JP3277786 B2 JP 3277786B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷却槽内の水を冷却
する冷却装置及び氷蓄熱装置に関するものであり、詳し
くは空調、機械の冷却用等に用いる冷水を作成する装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷却システムの代表的なものとし
て、図3のような蒸気圧縮式冷凍サイクルというものが
ある。これは受液器からきた液化冷媒を蒸発器に流し込
むときに膨張弁を通して減圧し、圧力の低い冷たい液を
つくり、この液を蒸発させてそのとき蒸発熱を被冷却物
から奪うことによって冷却してなるものである。圧縮機
は蒸発器内で蒸発した冷媒蒸気を吸い込み、圧縮してそ
の圧力を高め、圧力の高くなった冷媒ガスを凝縮器内の
冷却水で冷やして凝縮液化させ、再びもとの冷媒液にし
て受液器に戻し、このサイクルを繰り返すことにより冷
水を作成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図3のような
冷凍サイクルでは、冷媒としてフロンやアンモニア等を
使用しなければならない。フロンは毒性は小さいが、安
全弁作動時のガス排出先によっては、室内に排出すると
酸欠による事故が発生するおそれがある。アンモニアは
毒性、可燃性の点で難点である。
【0004】そこで、本発明は冷媒として水を使用する
ことによって、フロンやアンモニア等を使用しない安全
で効率の良い冷却装置及び氷蓄熱装置を、簡潔な構成で
比較的安価に製作することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
めに、本発明は以下に述べるような手段を講じたもので
ある。
【0006】本発明の構成は、冷却槽内の圧力を真空ポ
ンプで下げる減圧手段と、冷却槽内へ圧縮空気を噴出ノ
ズルで供給する空気供給手段と、冷却槽内へ水を供給す
る水供給手段と、冷却槽内で冷却された水を冷水循環ポ
ンプで循環させる冷水循環手段と、冷却槽内への供給空
気と給水を熱交換器で冷却する熱交換手段とを備えるも
のである。
【0007】水を入れた冷却槽、エアーバルブ、および
給水バルブで構成された閉回路を真空ポンプにより減圧
する。冷却槽内の圧力と水量は真空ポンプによる排気
量、給水バルブの開閉により一定値になるように調節す
る。真空ポンプによる排気は、熱交換器により供給空気
と給水の冷却に使用する。この減圧された冷却槽内へエ
アーバルブを開閉し、圧縮した微小な気泡を冷却槽内の
下部に設置した噴出ノズルから、冷却槽の上部へ向かっ
て噴出させる。この圧縮空気の膨張による熱、冷却槽内
の水の気化による気化熱によって冷却槽内の水を冷却さ
せる。冷却槽内の水は冷水循環ポンプによって循環さ
せ、冷却槽内の温度を均一にして冷却効率を向上させ
る。
【0008】また、冷水循環手段の構造に対して、冷水
循環系統内に冷凍機を取り付け、冷却槽内の温度をあら
かじめ低くしておくことによって、冷却槽内に氷を作る
ことができ、本装置を氷蓄熱装置として利用することが
可能となる。
【0009】要するに、水を入れた冷却槽、エアーバル
ブ、および給水バルブで構成された閉回路内の空気を真
空ポンプで外部に排気し減圧すると、閉回路内の飽和温
度が下がり、冷却槽内の水が気化しやすい状態となる。
この減圧された冷却槽内へ空気圧縮機により圧縮した空
気を、噴出ノズルで微小な気泡にして噴出すると、圧縮
空気は急激に膨張しながら水を気化させる。この膨張と
気化によって冷却槽内の水の熱を奪い、冷却効果を得る
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における実施例を図1ない
し図3を用いて説明する。
【0011】図1及び図2は、本発明に係る冷却装置の
構成を示す図である。
【0012】図3は、本発明に係る冷却装置の動作フロ
ーチャートを表す図である。
【0013】図1に示すように、本装置は冷却槽1、減
圧手段10、空気供給手段20、水供給手段30、熱交
換手段40、冷水循環手段50、および制御装置60を
主要部として構成されている。以下、各部について説明
する。
【0014】冷却槽1は密閉された箱体であり、冷却槽
1中には一定量の水が貯留されている。そして、冷却槽
1の上方からは減圧手段10、空気供給手段20、水供
給手段30が接続されており、側面には冷水循環手段5
0が接続されている。
【0015】減圧手段10は真空ポンプ11、排気バル
ブ12、排気管13、圧力センサー14とからなってお
り、密閉された冷却槽1内の空気を真空ポンプ11によ
って排気し、冷却槽1内の圧力を下げるものである。
【0016】空気供給手段20は空気圧縮機21、エア
ーバルブ22、噴出ノズル23からなり、空気圧縮機2
1の圧縮空気3を噴出ノズル23から冷却槽1内の水2
中に空気を供給するものである。エアーバルブ22は閉
じた状態で冷却槽1の密閉が保たれるようになってい
る。
【0017】水供給手段30は給水管31と給水バルブ
32からなっている。給水バルブ32を閉じた状態で冷
却槽1の密閉が保たれ、給水バルブ32を開くと水が補
給されるようになっている。
【0018】熱交換手段40は熱交換器41a,bから
なり、減圧手段10と水供給手段30の間で熱交換を行
う熱交換器41aと、減圧手段10と空気供給手段20
の間で熱交換を行う熱交換器41bの2つがある。
【0019】冷水循環手段50は冷水循環ポンプ51、
循環バルブ52からなり、冷水循環ポンプ51によって
冷却槽1内の水2を循環させるものである。また、冷水
循環手段50には負荷54が取り付けられており、冷却
槽1でつくられた冷水がここで使われる。
【0020】制御装置60は本装置全体の制御を司るも
のである。
【0021】次に、上記構成による本装置の動作につい
て図3の順を追いながら、適宜図1、図2を参照して説
明する。
【0022】冷却槽1内に液面センサー33を設け、液
面の高さを検出する(S1)。液面が上限にきたら給水
バルブ32を閉じ(S3)、液面が低くなったらそれを
検出し、制御装置60を介して給水バルブ32を開き
(S2)水を補給して、冷却槽1内の水量を一定に保っ
ている。
【0023】制御装置60により排気バルブ12を開
き、エアーバルブ22および給水バルブ32を閉じ(S
4)、真空ポンプ11によって冷却槽1内の空気を排気
し(S5)、圧力を60Torr付近まで下げる(S6)。
【0024】圧力センサー14により冷却槽内の圧力が
下がったのを検出したら、次に、エアーバルブ22を開
け(S7)冷却槽1内の水2中に空気圧縮機21の圧縮
空気3を供給する。圧縮空気3は噴出ノズル23から吹
き出し、圧力の低い冷却槽1内で膨張して冷却槽1内の
水2の温度を下げるとともに、冷却槽1内の水2が気化
し冷却槽1内の水2の熱を奪い、冷却槽1内の水2の温
度を下げる。このとき、冷却槽1内の圧力を低い状態に
保つため、真空ポンプ11の排気量に対して、空気の供
給量を5分の1〜10分の1程度にすることにより、冷
却槽1内の水2を気化しやすい状態を保つことができ、
連続して効率よく運転を行うことができる。
【0025】槽内の温度を均一にする為に、冷水循環ポ
ンプ51を作動させ(S8)、冷却槽1内の水2を循環
させて冷却効率を高めている。
【0026】また、真空ポンプ11によって排気される
冷却槽1内の空気は、冷却槽1内の水2によって冷やさ
れており、この冷熱を熱交換器41a,bによって冷却
槽1内に供給される水と空気をあらかじめ冷やしておく
ことにより、効率をさらに高めることができる。
【0027】本発明の応用例として、冷水循環手段に冷
凍機を取り付けることにより、氷蓄熱槽として使用する
ことができる。その実施例を図2を用いて説明する。図
2に示すように、冷水循環手段50は冷水循環ポンプ5
1、循環バルブ52、冷却装置53からなり、冷水循環
ポンプ51が、氷蓄熱槽4内の水2を循環させながら、
冷却装置53によって、氷蓄熱槽4の水2を5〜6℃に
冷却する。
【0028】制御装置60によりエアーバルブ22およ
び給水バルブ32を閉じ、真空ポンプ11によって氷蓄
熱槽4内の空気を排気し、圧力を60Torr付近まで下げ
る。
【0029】圧力センサー14により冷却槽内の圧力が
下がったのを検出したら、次に、エアーバルブ22を開
け氷蓄熱槽4内の水2中に空気圧縮機21の圧縮空気3
を噴出ノズル23から供給する。圧縮空気3は多孔性セ
ラミックでできた噴出ノズル23から小さな泡状の空気
となって吹き出し、圧力の低い氷蓄熱槽4内で膨張して
氷蓄熱槽4内の水2の温度を下げるとともに、氷蓄熱槽
4内の水2が気化し氷蓄熱槽4内の水2の熱を奪い、水
2が凝固して氷5ができる。
【0030】これにより、先の実施例の冷却槽1を氷蓄
熱槽4として利用する事ができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、冷媒として水を使用す
ることによって、フロンやアンモニア等を使用しない安
全な冷却装置を得ることができる。また、効率良く冷却
することができ、構成が簡潔で製作が比較的安価である
冷却装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷却装置を示す図である。
【図2】本発明に係る氷蓄熱装置を示す図である。
【図3】本発明の実施例で例示した冷却装置の動作を示
すフローチャートである。
【図4】本発明に係る冷却システムの従来技術を示す図
である。
【符号の説明】
1…冷却槽、 2…水、 3…圧縮空気、 4…氷蓄熱槽、 5…氷、 10…減圧手段、 20…空気供給手段、 30…水供給手段、 40…熱交換手段、 50…冷水循環手段、 60…制御装置、 11…真空ポンプ、 12…排気バルブ、 13…排気管、 14…圧力センサー、 21…空気圧縮機、 22…エアーバルブ、 23…噴出ノズル、 31…給水管、 32…給水バルブ、 33…液面センサー、 41a,41b…熱交換器、 51…冷水循環ポンプ、 52…循環バルブ、 53…冷却装置、 54…負荷。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 育 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 高木 邦夫 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 藤井 政行 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (56)参考文献 特開 昭51−115043(JP,A) 特開 昭62−6311(JP,A) 特開 平6−94268(JP,A) 特開 平6−313591(JP,A) 特開 平2−97845(JP,A) 特開 平6−74497(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 5/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却槽内の水を冷却する冷却装置におい
    て、前記冷却槽内の圧力を下げる減圧手段と、前記冷却
    槽内の水中へ空気を供給する空気供給手段と、前記冷却
    槽内へ水を供給する水供給手段と、前記冷却槽内で冷却
    された水を循環させる冷水循環手段と、前記冷却槽内へ
    の供給空気と給水をあらかじめ冷却する熱交換手段とを
    備えることを特徴とする冷却装置。
  2. 【請求項2】前記冷却槽内の圧力を下げる減圧手段は冷
    却槽と真空ポンプからなり、真空ポンプで冷却槽内の空
    気を外部に排気することによって冷却圧力まで減圧する
    ことを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  3. 【請求項3】前記冷却槽内へ空気を供給する空気供給手
    段は空気圧縮機とエアーバルブと噴出ノズルからなり、
    噴出ノズルで空気圧縮機により圧縮した空気を、冷却槽
    内の下部から上部へ向かって微小な気泡にして噴出する
    ことを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  4. 【請求項4】前記冷却槽内で冷却された水を循環させる
    冷水循環手段の冷水循環ポンプは、前記冷却槽の下部に
    溜った水を上部の水と混ぜ合わせ、前記冷却槽内の水温
    を均一となるようにすることを特徴とする請求項1記載
    の冷却装置。
  5. 【請求項5】前記冷却槽内へ供給する空気と給水を冷却
    する熱交換手段の熱交換器は、前記冷却槽内より真空ポ
    ンプで排気された冷熱を熱交換器によって、供給空気お
    よび給水を冷却してから前記冷却槽内へ送ることを特徴
    とする請求項1記載の冷却装置。
  6. 【請求項6】冷却槽内の水を製氷する氷蓄熱装置におい
    て、前記冷却槽内で冷却された水を循環させる冷水循環
    手段の構造に対して、冷水循環系統内に冷却装置を取り
    付け、冷却槽内へ冷水を送り水温をあらかじめ低くして
    おくことを特徴とする氷蓄熱装置。
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CN112880232A (zh) * 2021-01-21 2021-06-01 山东中车华腾环保科技有限公司 一种冷却水箱、冷却系统及方法

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