JP3277772B2 - 空調用熱交換装置および自動車用空調装置 - Google Patents

空調用熱交換装置および自動車用空調装置

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JP3277772B2 JP28147995A JP28147995A JP3277772B2 JP 3277772 B2 JP3277772 B2 JP 3277772B2 JP 28147995 A JP28147995 A JP 28147995A JP 28147995 A JP28147995 A JP 28147995A JP 3277772 B2 JP3277772 B2 JP 3277772B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空調用熱交換装置お
よびそれを用いた自動車用空調装置に関するもので、特
に熱交換器を通過する送風空気の風速分布を均一化する
ための改良構造に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、先に、特願平7−2355
05号の特許出願において、自動車用空調装置のうち、
車室内に設置されるエアコンユニット部分の小型化を図
るために、このエアコンユニット内に冷却用熱交換器
(冷凍サイクルのエバポレータ)を略水平に配置し、こ
の冷却用熱交換器の上方側に加熱用熱交換器(ヒータコ
ア)を略水平に配置するとともに、エアコンユニットの
側方に送風機を配置したものを提案している。
【0003】この先願の装置では、送風機からの送風空
気を略水平方向に送風して冷却用熱交換器の下方に送風
した後、この冷却用熱交換器部の下方から送風空気を上
方へ屈折させて、冷却用熱交換器および加熱用熱交換器
を通過させ、所定の温度に温度制御した後、車室内へ空
気を吹き出すようにしている。このような先願の配置レ
イアウトによれば、エアコンユニットの車両前後方向に
送風ダクト部を設ける必要がなくなり、エアコンユニッ
トの車両前後方向の寸法を大幅に短縮できるとともに、
上記両熱交換器の水平方向配置により車両上下方向の寸
法をも短縮でき、エアコンユニットの小型化を達成でき
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記出願に
よるエアコンユニットについて、本発明者らが試作、実
験検討したところ、次のような問題が生じることが判明
した。すなわち、上記エアコンユニットでは、送風機か
らの送風空気を冷却用熱交換器の下方に送風し、この冷
却用熱交換器部の下方から上方へ送風空気を屈折させて
流しているので、この空気流れの屈折に伴って、空気流
れの慣性により流れの主流が冷却用熱交換器のうち、送
風前方側へ向かうようになる(後述の図8参照)。その
結果、冷却用熱交換器を通過した空気の風速分布のバラ
ツキが大きくなるという問題を生じ、これにより、冷却
用熱交換器における熱交換効率の低下、車室内吹出空気
の風速バラツキ、温度バラツキといった不具合を発生す
る。
【0005】そこで、本発明は上記点に鑑み、空調用熱
交換器の空気上流側と空気下流側とで、空気流れ方向が
屈折する配置レイアウトを採用する空調用熱交換装置に
おいて、この空気流れの屈折に伴う風速分布の不均一を
低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。すなわち、請
求項1、2記載の発明では、熱交換器(21)を収容す
る空調ユニットケース(29a、29b、29c)の空
気流路の方向が、熱交換器(21)の空気上流側と空気
下流側とで屈折している空調用熱交換装置において、熱
交換器(21)のコルゲートフィン(21c)に設けら
れ、そのフィン平坦面(21i)に対して送風空気を斜
め方向に案内するルーバー(21j)に注目して、この
ルーバー(21j)のフィン平坦面(21i)に対する
傾斜方向を、空調ユニットケース(29a、29b、2
9c)の前記空気流路屈折による風速分布の不均一を相
殺する方向に設定したことを特徴としている。
【0007】請求項1〜2記載の発明によれば、上記技
術的手段を有しているため、ルーバー(21j)の傾斜
による空気案内作用を利用して、空気流路屈折による風
速分布の不均一を低減でき、従って風速分布の不均一に
起因する熱交換効率の低下、空調装置の室内吹出空気の
風速バラツキ、温度バラツキ等の不具合を解消できる。
しかも、熱交換器(21)のコルゲートフィン(21
c)に通常設けられている、既存のルーバー(21j)
をそのまま利用して風速分布の不均一を低減できるた
め、特別の部材を一切追加せずにすみ、構成が簡潔であ
り、低コストで実施でき、実用上極めて有益である。
【0008】上記に加え、請求項3〜5記載の発明によ
れば、自動車用空調装置において、冷却用熱交換器(2
1)および加熱用熱交換器(22)をともに略水平方向
に配置して、上下方向に重ねるレイアウトにしているた
め、先願の装置と同様に、車両上下方向および車両前後
方向の熱交換器部スペースを非常に小さくできるという
利点を確保しつつ、上記した風速分布の不均一を低減で
きるという作用効果を発揮できる。
【0009】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。 (第1実施形態)図1〜図7は本発明を自動車用空調装
置に適用した第1実施形態を示すもので、図1におい
て、自動車のエンジンルームAと車室Bは、仕切り板C
(一般にファイヤウォールと称され、鉄板製である)に
て区画されている。そして、空調装置の送風機ユニット
1は車室B内のインストルメントパネルPの車両幅方向
中央部から車両幅方向にオフセット(右ハンドル車では
車両幅方向の左側にオフセット)して配置されている。
【0011】上記送風機ユニット1は、図2、3に示す
ように、その上方部に車室内空気と車室外空気とを切替
導入する内外気切替箱11を有し、この内外気切替箱1
1には外気導入口12と内気導入口13が開口してお
り、その内部にはこれら両導入口12、13を開閉する
内外気切替ドア(図示せず)が設置されている。内外気
切替箱11の下方には、送風機14が配置されており、
この送風機14は遠心式多翼ファン(シロッコファン)
15、ファン駆動用モータ16、およびスクロールケー
シング17から構成されている。
【0012】ファン15の回転軸は略上下方向に向くよ
うに配置され、このファン15の回転により内外気切替
箱11からスクロールケーシング17上部のベルマウス
状吸入口18(図5参照)を通して吸入された空気はス
クロールケーシング17の出口に向かって略水平方向に
(図1、2から理解されるように車室Bの左側から右側
へ向かって)送風されるようになっている。
【0013】一方、後述の空調用熱交換器を内蔵するエ
アコンユニット2は図1、2に示すように車室B内のイ
ンストルメントパネルPの車両幅方向中央部に配置され
ている。このエアコンユニット2において、冷凍サイク
ルのエバポレータ(冷却用熱交換器)21は略水平状態
に設置して、その下側より前記送風機ユニット1からの
送風空気が流入した後、上方へ流れるようにしてある。
【0014】そして、図2、3に示すように、エバポレ
ータ21の空気下流側(車室内上側)へ略水平状態にし
てヒータコア(加熱用熱交換器)22が設置してあり、
このヒータコア22は、エンジン冷却水(温水)を熱源
とするもので、ヒータコア22の車室内上方部(空気下
流側)に吹出モード切替部23(図3参照)が配置して
ある。
【0015】ここで、本例では、空調の温度制御手段と
して、ヒータコア22への温水流量を制御する周知の温
水制御弁24(図5参照)を有しており、この温水制御
弁24によりヒータコア22への温水流量を制御して、
ヒータコア22による空気加熱量を調整して車室内への
吹出空気温度を制御するようにしてある。前記吹出モー
ド切替部23は車室内への吹出モードを切り替えるため
のもので、吹出モード切替部23には、車室内の乗員頭
部に向けて空気を吹き出すセンターフェイス(上方)吹
出口(図示せず)に連通するセンターフェイス吹出空気
通路25およびサイドフェイス吹出口(図示せず)に連
通するサイドフェイス吹出空気通路26と、車室内の乗
員足元に向けて空気を吹き出すフット(足元)吹出口
(図示せず)に連通するフット吹出空気通路27が設け
てある。さらに、図1に示すように、センターフェイス
吹出空気通路25より車両前方側の位置に、窓ガラスに
向けて空気を吹き出すデフロスタ吹出口(図示せず)に
連通するデフロスタ吹出空気通路28(図1参照)が設
けてある。これらの複数の吹出空気通路25、26、2
7、28は吹出モード切替部23内に内蔵されているド
ア手段(板状ドア、円弧状外周面を持つロータリドア、
フィルム状ドア)により切替開閉するようになってい
る。
【0016】この吹出モード切替部23は公知の構成で
よいので、詳細な説明は省略するが、本例では、吹出モ
ード切替部23を図3の左右方向に延びる円筒状に形成
して、その内部に、円筒状外周面に空気通路開口を開け
たロータリドア(図示せず)を回転可能に設置し、この
ロータリドアの回転位置の選択により前記複数の吹出空
気通路25、26、27、28を切替開閉して、周知の
フェイス吹出モード、バイレベル吹出モード、フット吹
出モード、デフロスタ吹出モード、フット・デフロスタ
併用吹出モード等の複数の吹出モードを選択できるよう
にしてある。
【0017】ところで、前述したエバポレータ21に
は、冷凍サイクル高圧側冷媒配管からの冷媒を減圧し膨
張させる減圧手段としての温度作動式膨張弁21a(図
5)が配設されている。そして、エバポレータ21は、
その冷却作用により発生する凝縮水の排出性を良好にす
るため、水平面より若干傾斜して配置してある。すなわ
ち、図3に示すように、エバポレータ21の下側に前記
送風機14により送風される送風空気の送風前方側(図
3の右方向)に向かって、エバポレータ21が下方へ傾
斜するように配置されている。
【0018】ここで、エバポレータ21の下方への傾斜
角度θは、10〜30°の範囲としてエバポレータ21
自身の保水量が少なくなるようにするのが好ましい。ま
た、エバポレータ21は例えば、図6に示すような構造
であって、アルミニュウム等の熱伝導性、耐食性に優れ
た金属の薄板を図6の上下方向に積層してチューブ21
bを構成するとともに、このチューブ21bの間に波形
状に曲げ形成されたコルゲートフィン21cを介在し
て、コア部21dを構成する積層型のものである。
【0019】そして、このコア部21dの一端側に、多
数のチューブ21bへの冷媒の分配、および多数のチュ
ーブ21bからの冷媒の集合を行うタンク部21eを配
置しており、各チューブ21bの内部には、コア部21
dの他端側で冷媒の流れをUターンさせる冷媒流路(矢
印21f参照)を形成するようになっている。タンク部
21eには、膨張弁21aで減圧された気液2相冷媒が
流入する冷媒入口21g、およびコア部21dで蒸発し
たガス冷媒が流出する冷媒出口21hが設けられてい
る。
【0020】そして、エバポレータ21の傾斜後進端
(傾斜方向の上端位置)にタンク部21eが配置され、
かつエバポレータ21のチューブ21bは、上記した送
風空気の送風方向(図3、4の左側から右側に向かう方
向)と同一方向に延びるように配置されている。これに
より、凝縮水がチューブ21bの表面上を送風空気に押
圧されてスムーズに傾斜前進端(図3、4の右側端部)
へ移行するようにしてある。
【0021】ここで、エバポレータ21で発生した凝縮
水はエバポレータ21の下側(空気上流側)において、
エバポレータ21の傾斜前進端の下方部位に設けた凝縮
水排出パイプ30から抜き出すようにしてあり、このパ
イプ30は樹脂製の下ケース29a(図5参照)の最底
部に一体成形されている。また、図4、7に示すよう
に、コルゲートフィン21cには、そのフィン平坦面2
1iに対して送風機14の送風空気を斜め方向に案内す
るルーバー21jがローラー成形により一体に切り起こ
し成形されている。このルーバー21jはフィン平坦面
21iにおける温度境界層を遮断して熱伝達率を向上さ
せるために設けられるものであって、本例ではフィン平
坦面21iの空気上流側と空気下流側とで、その傾斜方
向を反転しており、従って送風空気は図4に示すように
V字状に流れる。
【0022】そして、ルーバー21jのフィン平坦面2
1iに対する傾斜方向を設定するに際しては、後で詳述
するようにエバポレータ21を通過する空気の車両左右
方向の風速分布の不均一を相殺する方向に設定してあ
り、具体的には、ルーバー21jのうち、少なくとも空
気下流側部分の傾斜方向を、送風空気がタンク部21e
側へ向かうように設定している。
【0023】図5は本実施形態の装置の組付構造を示す
もので、送風機14のファン15はモータ16の回転軸
16aに一体に結合された後、樹脂製の下ケース29a
に一体成形されたスクロールケーシング17内に配置さ
れ、そしてモータ16はそのフランジ部16bにてスク
ロールケーシング17に取り付けられ固定される。エバ
ポレータ21は下ケース29aの取付面の上に載置さ
れ、その上方から樹脂製の中ケース29bで挟み込むこ
とによりこの両ケース29a、29bの間に固定される
ようになっている。
【0024】中ケース29bに一体成形されたスクロー
ルケーシング17の上蓋部17aには前述したベルマウ
ス状吸入口18が開口しており、そしてこのベルマウス
状吸入口18の上方に内外気切替箱11が配置され、一
体に取り付けられる。ヒータコア22と温水制御弁24
は、中ケース29bの取付面の上に載置され、その上方
から樹脂製の上ケース29cで挟み込むことによりこの
両ケース29b、29cの間に固定されるようになって
いる。
【0025】上ケース29cには、前述した吹出モード
切替部23、センターフェイス吹出空気通路25および
サイドフェイス吹出空気通路26と、フット吹出空気通
路27と、デフロスタ吹出空気通路28が設けられ、さ
らに前記した図示しないロータリドアが内蔵されてい
る。前記各ケース29a、29b、29c、および内外
気切替箱11の結合は、周知の弾力性を持った金属クリ
ップ、あるいはねじ等を使用して、脱着可能になってい
る。
【0026】次に、上記構成において第1実施形態の作
動を説明する。図3、4において内外気切替箱11から
流入した空気は送風機ファン15によってスクロールケ
ーシング17内を略水平方向に流れ、エバポレータ21
の下部へ流入する。そして、送風空気はここで流れ方向
を上方に変更してエバポレータ21を通り、エバポレー
タ21で除湿・冷却された後、さらに上方へ流れ、ヒー
タコア22へ導入され、ここで加熱される。
【0027】本例の場合には、空調温度制御手段とし
て、ヒータコア22への温水量を制御する温水制御弁2
4を用いており、この温水制御弁24にて温水流量を調
節することによって所望の吹出空気温度を得るいわゆる
流調リヒート方式を採用している。そして、ヒータコア
22で所望温度まで再加熱された空調空気は上ケース2
9cの吹出モード切替部23のロータリドアによって所
定の吹出空気通路へ分配され、所定の吹出口から車室内
へ吹き出す。
【0028】本実施形態では、前述した構成とすること
により、次のような効果が得られる。 エバポレータ
21およびヒータコア22をともに略水平方向に配置し
て、上下方向に重ねるレイアウトにしているため、上下
方向の熱交換器部スペースを非常に小さくでき、その結
果従来のセンタ置きユニットよりも高さ寸法を充分小さ
くすることができる。また、車両前後方向においても、
熱交換器部の前後に送風ダクト部を設ける必要がないた
め、車両前後方向の寸法も小さくでき、従って、空調装
置の大幅な小型化が可能となり、車室内への設置が容易
となる。
【0029】図5に示すように、空調装置のほとんど
の部品が上下方向組付けの形状となっているので、量産
時には下から上へ積み上げる、一方向組付によって空調
装置の組付けが可能となり、組付けの工数が低減でき
る。 エバポレータ21をその下方へ送風されてくる送風空
気の送風方向の前方側へ向かって下方に傾斜しており、
またエバポレータ21のチューブ21bも前記送風方向
(図3、4の左右方向)に配列してあるので、このチュ
ーブ21bの表面上を凝縮水が送風空気に押圧されて、
スムーズにエバポレータ21の傾斜前進端(図3、4の
右側端)に集まり、落下する。
【0030】そして、エバポレータ21の傾斜前進端の
下方に位置する凝縮水排出パイプ30から外部へ凝縮水
が排出される。そのため、凝縮水をエバポレータ21か
らスムーズに排出できる。 エバポレータ21の凝縮水が下方の空気上流側へ流れ
落ちるので、その落下凝縮水は冷却前の温度の高い送風
空気で温められる。従って、下ケース29aの外表面温
度はさほど低下しないので、この下ケース29aへの露
付きが大幅に減少するか、あるいは露付きがなくなるの
で、通常はケース内側へ装着されるべきインシュレータ
(断熱材)を廃止することができ、一層のコストダウン
を図ることができる。
【0031】エバポレータ21におけるコルゲートフ
ィン21cのルーバー21jの傾斜方向の設定により、
エバポレータ21を通過する空気の車両左右方向の風速
分布を均一化できる。このルーバー21jの傾斜を利用
した風速分布の均一化は本発明の要部をなすものである
から、以下この風速分布均一化の作用について詳述す
る。
【0032】図8は本発明者らが試作、検討した比較例
であり、送風機14からの送風空気は略水平方向に送風
されてエバポレータ21の下方に到達した後、このエバ
ポレータ21の下方から上方へ流れ方向を屈折させて流
れるので、この空気流れの屈折に伴って、空気流れの慣
性により流れの主流がエバポレータ21のうち、送風前
方側(図8の右側)へ向かうようになる。しかも、エバ
ポレータ21が送風前方側へ向かって下方へ傾斜してい
るので、コルゲートフィン21cの平坦面21iが垂直
でなく、斜め前方に向くことになり、このことからも、
エバポレータ21を通過した空気が送風前方側(図8の
右側)へ向かい易くなる。
【0033】さらに、上記に加え、図8の比較例では、
コルゲートフィン21cのルーバー21jの傾斜方向を
送風空気が図8の右側へ向かうように設定してあるの
で、送風空気はルーバー21jの傾斜に沿って図8
(a)の矢印イに示すように送風前方側へ向かう。以上
の結果、エバポレータ21を通過した空気の風速は、図
8(b)の矢印ロに示すように、送風後方側より送風前
方側の方が大きくなり、風速分布のバラツキが大きくな
る。
【0034】これに対し、本実施形態によるエアコンユ
ニット2によれば、図9に示すように、コルゲートフィ
ン21cのルーバー21jの傾斜方向を送風空気が図9
の左側(タンク部21e)へ向かうように設定してある
ので、送風空気はルーバー21jの傾斜に沿って図9
(a)の矢印ハに示すように送風後方側(図9の左側)
へ向かう。
【0035】この結果、送風空気の流れがエバポレータ
21部分で水平方向から上方へ屈折するとともに、エバ
ポレータ21が送風前方側に向かって下方へ傾斜する配
置レイアウトを採用していても、エバポレータ21を通
過した空気の風速は、図9(b)の矢印ニに示すよう
に、車両左右方向で略同一にすることができ、風速分布
のバラツキを著しく低減できる。 (第2実施形態)図10は第2実施形態を示すもので、
本例では、コルゲートフィン21cのルーバー21jの
傾斜方向を、フィン平坦面21iの空気上流側と空気下
流側とで反転せずに、すべて、タンク部21e側へ向か
う同一方向にしている。他の点は第1実施形態と同じで
ある。 (第3実施形態)図11は第3実施形態を示すもので、
本例では、隣接するルーバー21jの傾斜方向を反転さ
せるルーバー形状とすることにより、送風空気がフィン
平坦面21iを互い違いに流れるようにしたものであ
り、本例においても、最も空気下流側のルーバー21j
の傾斜方向をタンク部21e側へ向かう方向に設定する
ことにより、エバポレータ21を通過した空気の風速分
布を均一化できる。 (他の実施形態)なお、エバポレータ21は前述した積
層型のものに限らず、多穴偏平チューブを蛇行状に曲げ
形成し、この蛇行状チューブにコルゲートフィンを組み
合わせた、いわゆるサーペインタイプのものなど、他の
形式であってもよい。
【0036】また、上述した実施の形態は本発明を自動
車用空調装置に適用した場合について述べたが、本発明
は自動車用空調装置に限らず、空調用熱交換器の前後で
空気流路が屈折する配置レイアウトを持つ空調用熱交換
装置であれば、どのようなものにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の装置を車両に搭載した
状態を示す概略平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の装置を車両に搭載した
状態を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態の正面図である。
【図4】図3の要部断面図である。
【図5】第1実施形態の装置の組付方法を示す分解図で
ある。
【図6】第1実施形態におけるエバポレータ21の斜視
図である。
【図7】図6のエバポレータ21に用いられるコルゲー
トフィンの部分斜視図である。
【図8】(a)は本発明の比較例の要部斜視図、(b)
はこの比較例の風速分布を示す要部正面図である。
【図9】(a)は本発明の第1実施形態の要部断面図、
(b)はこの第1実施形態の風速分布を示す要部正面図
である。
【図10】第2実施形態を示す要部断面図である。
【図11】第3実施形態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
11…内外気切替箱、14…送風機、15…ファン、2
1…エバポレータ、21b…チューブ、21c…コルゲ
ートフィン、21e…タンク部、21i…フィン平坦
面、21j…ルーバー、22…ヒータコア、23…吹出
モード切替部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉 光 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−32857(JP,A) 特開 平6−156049(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 102 B60H 1/32 613

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調空気を送風する送風機(14)と、 この送風機(14)により送風される空気と熱交換する
    熱交換器(21)と、 この熱交換器(21)を収容するとともに、前記送風機
    (14)の送風空気の流路を形成する空調ユニットケー
    ス(29a、29b、29c)とを備え、 この空調ユニットケース(29a、29b、29c)
    は、前記熱交換器(21)の空気上流側と空気下流側と
    で、空気流路の方向が屈折しており、 前記熱交換器(21)は、前記送風機(14)の送風空
    気と熱交換する熱媒体が流通する複数のチューブ(21
    b)と、この複数のチューブ(21b)の間に接合され
    たコルゲートフィン(21c)とを有し、 このコルゲートフィン(21c)には、そのフィン平坦
    面(21i)に対して前記送風機(14)の送風空気を
    斜め方向に案内するルーバー(21j)が設けられてお
    り、 さらに、前記ルーバー(21j)の前記フィン平坦面
    (21i)に対する傾斜方向を、前記空調ユニットケー
    ス(29a、29b、29c)の前記空気流路屈折によ
    る風速分布の不均一を相殺する方向に設定したことを特
    徴とする空調用熱交換装置。
  2. 【請求項2】 前記ルーバー(21j)は前記フィン平
    坦面(21i)の空気上流側と空気下流側とで、その傾
    斜方向を反転しており、 前記ルーバー(21j)のうち、少なくとも空気下流側
    部分の傾斜方向が、前記風速分布の不均一を相殺する方
    向に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の
    空調用熱交換装置。
  3. 【請求項3】 空調空気を送風する送風機(14)と、 車室内インストルメントパネル部(P)に略水平に配置
    され、前記送風機(14)により送風される送風空気が
    下側から導入され、この送風空気を冷却して上方へ導出
    する冷却用熱交換器(21)と、 この冷却用熱交換器(21)の上方において、略水平に
    配置され、前記送風空気を加熱する加熱用熱交換器(2
    2)と、 前記両熱交換器(21、22)を収容するとともに、前
    記送風機(14)の送風空気の流路を形成する空調ユニ
    ットケース(29a、29b、29c)とを備え、 この空調ユニットケース(29a、29b、29c)
    は、前記冷却用熱交換器(21)の空気上流側と空気下
    流側とで、空気流路の方向が水平方向から上方へ屈折し
    ており、 前記冷却用熱交換器(21)は、前記送風機(14)の
    送風空気と熱交換する熱媒体が流通する複数のチューブ
    (21b)と、この複数のチューブ(21b)の間に接
    合されたコルゲートフィン(21c)とを有し、 このコルゲートフィン(21c)には、そのフィン平坦
    面(21i)に対して前記送風機(14)の送風空気を
    斜め方向に案内するルーバー(21j)が設けられてお
    り、 さらに、前記ルーバー(21j)の前記フィン平坦面
    (21i)に対する傾斜方向を、前記空調ユニットケー
    ス(29a、29b、29c)の前記空気流路屈折によ
    る風速分布の不均一を相殺する方向に設定したことを特
    徴とする自動車用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記ルーバー(21j)は前記フィン平
    坦面(21i)の空気上流側と空気下流側とで、その傾
    斜方向を反転しており、 前記ルーバー(21j)のうち、少なくとも空気下流側
    部分の傾斜方向が、前記風速分布の不均一を相殺する方
    向に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の
    自動車用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記冷却用熱交換器(21)は、その下
    方側へ送風されてくる空気の送風前方側に向かって下方
    へ微小角度傾斜しており、 前記複数のチューブ(21b)は、前記冷却用熱交換器
    (21)の下側へ送風されてくる空気の送風方向と同一
    方向に延びるように配列されており、 前記冷却用熱交換器(21)のうち、前記傾斜方向の上
    端部位に、前記複数のチューブ(21b)に対する熱媒
    体の分配、集合を行うタンク部(21e)が配置されて
    おり、 前記ルーバー群(21j)のうち、少なくとも空気下流
    側部分の傾斜方向を、送風空気が前記タンク部(21
    e)側の方向へ向かうように設定したことを特徴とする
    請求項3に記載の自動車用空調装置。
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