JP3276416B2 - 密閉容器内の飲料中の糖度及びガス濃度同時測定装置 - Google Patents

密閉容器内の飲料中の糖度及びガス濃度同時測定装置

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JP3276416B2 JP24776992A JP24776992A JP3276416B2 JP 3276416 B2 JP3276416 B2 JP 3276416B2 JP 24776992 A JP24776992 A JP 24776992A JP 24776992 A JP24776992 A JP 24776992A JP 3276416 B2 JP3276416 B2 JP 3276416B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉容器内の飲料中の
糖度及びガス濃度同時測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料用密封容器としては、金属製
薄肉容器やプラスチツク製薄肉容器が使用されている。
充填機により、炭酸飲料、ビール等の液体飲料を自動的
に充填した後の飲料液体の品質管理は重要であり、炭酸
飲料、ビール等の加圧充填を行う飲料液体では、飲料液
体のガス濃度特性の抜取り検査が実施されている。
【0003】この密閉容器内のガス濃度測定方法の従来
例を図18により説明すると、150が測定台、151
が同測定台150のベース、152が同ベース151に
立設した左右のガイドバー、154が同各ガイドバー1
52により昇降可能に支持された摺動台、153が同各
摺動台154の両端部に取付けたグリップ、140が上
記摺動台154により支持された圧力測定ヘッド、14
1がピアシングニードル(刺し通し針)、142が本
体、142aが同本体142内に形成した導圧通路、1
43が開閉弁、144が圧力計、220が密閉容器、2
21が同密閉容器220のキヤップ、230が同密閉容
器220内の充填物、231が飲料液体充填部の飲料液
体、232がガス充填部(気相部)のガスである。
【0004】密閉容器220内のガス濃度を測定すると
きには、密閉容器220をベース151の上に載せ、次
いで開閉弁143を閉じ、次いで摺動台154と圧力測
定ヘッド140とを下降させ、ピアシングニードル14
1を密閉容器220のキヤップ221に刺通させて、同
ピアシングニードル141の下端部を密閉容器220内
に入れ、密閉容器220内のガス230をピアシングニ
ードル141→導圧通路142a→圧力計144へ導い
て、密閉容器220の内圧pを測定する。次いでキヤッ
プ221を外して、温度計(図示せず)により密閉容器
220の飲料液体231の温度tを測定する。そして密
閉容器220の内圧pと飲料液体231の温度tと既知
の溶解度特性(図5参照)とからガス濃度を求める。
【0005】次に密閉容器内の飲料液体中の糖度測定方
法の従来例を説明する。密閉容器220内の飲料液体2
31中の糖度を測定するときには、先ず密閉容器220
を開栓し、次いで飲料液体231の適当量を測定サンプ
ルとして抽出し、次いで抽出したサンプルを光学的屈折
計を用いた糖度計の測定部の上に置き、次いで一定温度
に達するまで待ち、次いでサンプルの屈折率と温度とを
測定し、次いで測定した屈折率と温度とから糖度を算出
し、最後に算出した糖度値を記録する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来は前記のように密
閉容器内のガス濃度測定と飲料液体中の糖度測定とを別
々に行っており、検査効率が悪い。また前記図18に示
す密閉容器内のガス濃度測定方法は、(1)破壊検査で
あるため、インライン型への適用が不可能である。
(2)破壊検査であるため、検査対象の密閉容器220
は廃棄せざるを得ず、生産損失に繋がって、全数検査に
は、適用できない。(3)圧力測定のために付加される
測定系の死容積が密閉容器220内のガス充填部(気相
部)のガス232の容積に比べて大きく、圧力の測定誤
差が大きくて、飲料液体12中のガス濃度の測定を正確
に行うことができない。
【0007】また前記密閉容器内の飲料液体中の糖度測
定方法は、(1)液体飲料の糖度測定時、密閉容器を開
栓して、飲料の適当量を測定サンプルとして抽出しなけ
ればならず、測定方法がバッチ的手法であり、人手がか
かって、液体飲料の糖度測定コストが嵩む。(2)衛生
上の問題から、検査対象の密閉容器及び液体飲料を廃棄
せざるを得ず、生産損失に繋がって、全数検査には、適
用できない。
【0008】本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、検査効率の向上と全数検
査とを併せ達成できる密閉容器内の飲料中の糖度及びガ
ス濃度同時測定装置を提供しようとする点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の密閉容器内の飲料中の糖度及びガス濃度
同時測定装置は、密閉容器内飲料のガス濃度測定手段
と、密閉容器内飲料の糖度測定手段と、ガス濃度φ、糖
度ξの測定値及び時間調整、容器番号の表示及び記録、
押圧手段の運動及び押圧力制御、圧接手段の運動制御等
を行う制御手段と有し、前記ガス濃度測定手段を、容器
本体11内に内圧pの下に飲料液体12と気体13とを
封入した密閉容器10を立てた状態で載置する箱状の容
器台600と、密閉容器10の表面温度tW を検出する
表面温度検出手段800と、密閉容器10の周囲温度t
a を検出する周囲温度検出手段700と、容器台600
の一部に固定した荷重測定手段300と、荷重測定手段
300に密閉容器10を押付ける押圧手段200と、押
圧手段200の変位量を測定する変位量測定手段400
と、押圧手段200の押圧力Fと変位量測定手段400
の変位量Xとにより容器剛性kP =(∂F/∂X)P
演算する容器剛性演算手段1120と、容器表面温度t
W と容器周囲温度ta と容器内液体温度tとの関係式t
=t(tW 、ta )を記憶する温度特性記憶手段113
1と、容器内圧pと容器剛性kP との関係式p=p(k
P )を記憶する容器剛性特性記憶手段1112と、飲料
液体12と容器内圧pと容器内液体温度tとにより決ま
る気液平衡濃度特性φ=φ(p、t)を記憶する気液平
衡特性記憶手段1111と、容器表面温度tW と容器周
囲温度ta と容器内液体温度tとの関係式t=t
(tW 、ta )とから容器内液体温度tを演算する温度
特性演算手段1130と、容器剛性演算手段1120の
出力する容器剛性kP から容器内圧pを演算したのち、
この容器内圧pと温度特性演算手段1130の出力する
容器内液体温度tと気液平衡濃度特性φ=φ(p、t)
とから液体と気体とが平衡状態にあるときの飲料液体1
2中のガス濃度φを演算して出力する気液平衡濃度演算
手段1110とにより構成し、前記糖度測定手段を、箱
状の容器台600に載置した密閉容器10を超音波振動
子900に押付ける圧接手段500と、超音波振動子9
00を単発パルス駆動する超音波加振手段1230と、
超音波加振手段1230により振動して密閉容器10に
超音波域の弾性波動を誘起させる超音波振動子900
と、同超音波振動子900からの電気的出力を増幅して
これを包絡検波する超音波検出手段1260と、超音波
加振手段1230と超音波検出手段1260との出力に
により飲料液体12中の超音波の伝播速度Vを演算する
伝播速度演算手段1280と、超音波の伝播速度Vと容
器内液体温度tと糖度ξとの関係式V=v(t、ξ)を
記憶する音速特性記憶手段1211と、超音波の伝播速
度Vと容器内液体温度tと上記関係式V=v(t、ξ)
とから飲料液体12の糖度ξを演算する糖度演算手段1
290とにより構成している。
【0010】また本発明の密閉容器内の飲料中の糖度及
びガス濃度同時測定装置は、密閉容器内飲料のガス濃度
測定手段と、密閉容器内飲料の糖度測定手段と、ガス濃
度φ、糖度ξの測定値及び時間調整、容器番号の表示及
び記録、押圧手段の運動及び押圧力制御、圧接手段の運
動制御等を行う制御手段と有し、前記ガス濃度測定手段
を、容器本体11内に内圧pの下に飲料液体12と気体
13とを封入した密閉容器10を立てた状態で載置する
箱状の容器台600と、密閉容器10の表面温度tW
検出する表面温度検出手段800と、密閉容器10の周
囲温度ta を検出する周囲温度検出手段700と、容器
台600の一部に固定した荷重測定手段300と、荷重
測定手段300に密閉容器10を押付ける押圧手段20
0と、押圧手段200の変位量を測定する変位量測定手
段400と、押圧手段200の押圧力Fと変位量測定手
段400の変位量Xとにより容器剛性kP =(∂F/∂
X)Pを演算する容器剛性演算手段1120と、容器表
面温度tW と容器周囲温度ta と容器内液体温度tとの
関係式t=t(tW 、ta )を記憶する温度特性記憶手
段1131と、容器内圧pと容器剛性kP との関係式p
=p(kP )を記憶する容器剛性特性記憶手段1112
と、飲料液体12と容器内圧pと容器内液体温度tとに
より決まる気液平衡濃度特性φ=φ(p、t)を記憶す
る気液平衡特性記憶手段1111と、容器表面温度tW
と容器周囲温度ta と容器内液体温度tとの関係式t=
t(tW 、ta )とから容器内液体温度tを演算する温
度特性演算手段1130と、容器剛性演算手段1120
の出力する容器剛性kP から容器内圧pを演算したの
ち、この容器内圧pと温度特性演算手段1130の出力
する容器内液体温度tと気液平衡濃度特性φ=φ(p、
t)とから液体と気体とが平衡状態にあるときの飲料液
体12中のガス濃度φを演算して出力する気液平衡濃度
演算手段1110とにより構成し、前記糖度測定手段
を、箱状の容器台600に載置した密閉容器10の対向
位置を超音波振動子900、901に押付ける圧接手段
500と、超音波振動子900、901を単発パルス駆
動する超音波加振手段1230と、超音波加振手段12
30により振動して密閉容器10に超音波域の弾性波動
を誘起させる超音波振動子900、901と、同超音波
振動子900、901からの電気的出力を増幅してこれ
を包絡検波する超音波検出手段1260と、超音波加振
手段1230と超音波検出手段1260との出力にによ
り飲料液体12中の超音波の伝播速度Vを演算する伝播
速度演算手段1280と、超音波の伝播速度Vと容器内
液体温度tと糖度ξとの関係式V=v(t、ξ)を記憶
する音速特性記憶手段1211と、超音波の伝播速度V
と容器内液体温度tと上記関係式V=v(t、ξ)とか
ら飲料液体12の糖度ξを演算する糖度演算手段129
0とにより構成している。
【0011】
【作用】本発明の密閉容器内の飲料中の糖度及びガス濃
度同時測定装置は前記のように構成されており、飲料液
体中のガス濃度φの測定には、容器剛性が密閉容器の内
圧により決まる特性を利用して、また飲料液体の糖度ξ
の測定には、超音波の伝播速度特性を利用して、ガス濃
度及び糖度を測定するので、飲料液体中のガス濃度の測
定と飲料液体の糖度の測定とが密閉容器の開栓を必要と
せずに、同時に、正確に行われて、検査効率の向上と全
数検査とが併せ達成される。
【0012】
【実施例】
(第1実施例)次に本発明の密閉容器内の飲料中の糖度
及びガス濃度同時測定装置を図1〜図4に示す第1実施
例により説明すると、図1は本ガス濃度同時測定装置を
示す斜視図、図2は図1の矢印A方向から見た押圧手段
200の横断平面図、図3は図1の矢印B方向から見た
圧接手段500の縦断側面図、図4は信号処理系の系統
図である。
【0013】図1〜図4において、1が密閉容器、11
が容器本体、12が同密閉容器10内の飲料液体(炭酸
飲料等の飲料液体)、13が同密閉容器1内の気相部内
のガスである。200が押圧手段で、同押圧手段200
は、角型シリンダ210と、ピストン220と、断面コ
字状のVロック230とを有している。
【0014】300が荷重測定手段で、同荷重測定手段
300は、ロードセル310と、変換器320と、A/
D変換器330(図4参照)とを有している。400が
上記押圧手段200の変位量を測定する変位量測定手段
で、同変位量測定手段400は、スタイラス(追従棒)
410と、変換器420と、A/D変換器330(図4
参照)と、支持部材440とを有している。
【0015】500が圧接手段で、同圧接手段500
は、ピストン510と、同ピストン510に取付けた枠
体511と、角型シリンダ520とを有している。60
0が箱状の容器台で、同容器台600は、フレーム61
0と、仕切り部材620と、同仕切り部材620に設け
た容器投入口621と、後記荷重測定手段300を取付
けるブラケツト622と、円錐形のカバー部材630を
持つ容器投入口631と、同容器投入口631の周りに
取付けた容器ガイド部材632と、底部材640と、同
底部材640上に取付けた容器ガイド部材641と、上
記仕切り部材620に取付けた容器位置決め部材650
とを有している。
【0016】700が周囲温度検出手段で、同周囲温度
検出手段700は、密閉容器10の周囲温度ta を検出
するようになっている。800が表面温度検出手段で、
同表面温度検出手段800は、密閉容器10の表面温度
W を検出するようになっている。900が受波を兼ね
る送波用超音波振動子で、同送波用超音波振動子900
は、後記超音波加振手段1230により振動して、密閉
容器10に超音波域の弾性波動を誘起させるようになっ
ている。なお同超音波振動子900は、送波及び受波を
兼ねているが、送波用超音波振動子と受波用超音波振動
子とを別々に設けてもよい。
【0017】1000(図4参照)が制御手段、110
0が濃度演算制御手段、1120が容器剛性演算手段
で、同容器剛性演算手段1120は、押圧手段200の
押圧力Fと変位量測定手段400の変位量Xとにより容
器剛性kP =(∂F/∂X)Pを演算するようになって
いる。1111が気液平衡特性記憶手段で、同気液平衡
特性記憶手段1111は、飲料液体12と容器内圧pと
容器内液体温度tとにより決まる気液平衡濃度特性φ=
φ(p、t)を記憶するようになっている。また111
2が容器剛性特性記憶手段で、同容器剛性特性記憶手段
1112は、容器内圧pと容器剛性kP との関係式p=
p(kP )を記憶するようになっている。また1131
が温度特性記憶手段で、同温度特性記憶手段1131
は、容器表面温度tW と容器周囲温度t a と容器内液体
温度tとの関係式t=t(tW 、ta )を記憶するよう
になっている。
【0018】1130が温度特性演算手段で、同温度特
性演算手段1130は、容器表面温度tW と容器周囲温
度ta と容器内液体温度tとの関係式t=t(tW 、t
a )とから容器内液体温度tを演算するようになってい
る。1110が気液平衡濃度演算手段で、同気液平衡濃
度演算手段1110は、容器剛性演算手段1120の出
力する容器剛性kP から容器内圧pを演算したのち、こ
の容器内圧pと、温度特性演算手段1130の出力する
容器内液体温度tと、気液平衡濃度特性φ=φ(p、
t)とから、液体と気体とが平衡状態にあるときのガス
濃度φを演算して出力するようになっている。
【0019】1200が糖度演算制御手段、1210が
演算処理部、1211が超音波の伝播速度Vと容器内液
体温度tと糖度ξとの関係式V=v(t、ξ)を記憶す
る音速特性記憶手段、1220が入出力イタフェース、
1230が超音波加振手段、1240がクロック回路、
1250がクロックパルスカウンタ、1260が超音波
振動子900からの電気的出力を増幅してこれを包絡検
波する増幅検波回路、1270が伝播時間演算回路、1
280が超音波加振手段1230と超音波検出手段12
60との出力ににより飲料液体12中の超音波の伝播速
度Vを演算する伝播時間演算手段、1290が超音波の
伝播速度Vと容器内液体温度tと上記関係式V=v
(t、ξ)とから飲料液体12の糖度ξを演算する糖度
演算手段である。
【0020】図5は、波動と伝播時間との関係を示す説
明図、図6は、密閉容器の剛性特性を示す説明図、図7
は、気液平衡特性を示す説明図、図8は、音速特性を示
す説明図である。次に前記図1〜図4に示す密閉容器内
の飲料中の糖度及びガス濃度同時測定装置の作用を具体
的に説明する。 (1)密閉容器10の液体温度tの算出 密閉容器10の表面温度tW と周囲温度ta と密閉容器
10内の液体温度tとの関係は、予め測定することによ
り定めることができる。密閉容器10の液体温度tを算
出する際の関係式は、 t=t(tW 、ta )・・・・・・・・・・・(1) になる。
【0021】接触型表面温度計を表面温度検出手段80
0に使用し、一般の抵抗型温度計を密閉容器10の周囲
温度検出手段700に使用して、密閉容器10の表面温
度t W と周囲温度ta とを検出し、密閉容器10の液体
温度tを上記関係式により算出する。 (2)密閉容器10の内圧pの算出 密閉容器10の内圧pを一定にして、容器本体11の側
壁に加える力を変えながら容器本体11の側壁を押圧手
段200により押圧し、このときの押圧力Fと押圧手段
200の変位Xとの関係を調べる。このとき、容器本体
11の変形があまり大きくないXの範囲では、∂F/∂
X≒constであることが判る。この密閉容器10の
剛性特性kP は、 kP =(∂F/∂X)P・・・・・・・・・・・(2) により表される。
【0022】しかし押圧力Fと変位量Xとの関係は、押
圧手段200が密閉容器10に接触し始める瞬間の事情
が複雑なので、一意的に決め難い。一方、容器内圧pを
パラメータとするkP を予め実験により求めれば、容器
内圧pは、 p=f(kP )・・・・・・・・・・・・・・(3) により、一意的に決まる。これを図6に示す。
【0023】押圧手段200は、押圧力Fを変えながら
密閉容器10を荷重測定手段300に押し付ける。変位
量測定手段400に例えば押圧手段200に連動するリ
ニア・スケールを、荷重測定手段300に例えばロード
セル310を、それぞれ使用し、得られた検出値をA/
D変換器330、430を介して容器剛性演算手段11
20へ入力すれば、同容器剛性演算手段1120は、押
圧手段200の押圧力Fと変位量測定手段400の変位
量Xとにより容器剛性kP =(∂F/∂X)P∂F/∂
Xを演算して、容器剛性kP を求める。 (3)ガス濃度φの算出 密閉容器10内の飲料液体12と気体13とが平衡状態
にあるとき、飲料液体12中の気体13の濃度は、容器
圧力pと液体温度tとが決まれば、一意的に決まる。こ
れを図7に示す。この飲料液体12中の気体13の濃度
φは、 φ=φ(p、t)・・・・・・・・・・・・・(4) により表される。
【0024】密閉容器10内の飲料液体12と気体13
とが気液平衡状態にあるとき、容器内圧pと液体温度t
とを上記(1) 式と上記(3) 式とにより算出し、このとき
のガス濃度φを上記(4) 式により算出する。温度特性記
憶手段1131は、上記(1) 式(t=t(tW
a ))を記憶し、容器剛性特性記憶手段1112は、
上記(3) 式(p=f(kP ))を記憶し、濃度特性記憶
手段1111は、上記(4) 式(φ=φ(p、t))を記
憶している。
【0025】そして温度特性演算手段1130は、容器
表面温度tW と容器周囲温度ta と容器内液体温度tと
の関係式t=t(tW 、ta )とから容器内液体温度t
を演算する。また気液平衡濃度演算手段1110は、容
器剛性演算手段1120の出力する容器剛性kP から容
器内圧pを演算したのち、この容器内圧pと、温度特性
演算手段1130の出力する容器内液体温度tと、気液
平衡濃度特性φ=φ(p、t)とから、液体と気体とが
平衡状態にあるときのガス濃度φを演算して、出力す
る。 (4)音速特性の算出 飲料液体12中の音速Vは、弾性波動の伝播速度に等し
く、 V=√{E/ρ}・・・・・・・・・・・・・(5) により表される。ここで、Eは液体の弾性率、ρは液体
の密度である。
【0026】気体が溶解している液体は、厳密には、E
もρも変わるが、飲料液体の範囲では、液体中の音速V
は、気体の溶解度の影響は殆ど無視し得る程度に小さ
く、温度による影響が大きい。また溶媒の溶解度は、一
般に温度により大きく変わるので、溶解特性、即ち、糖
度ξと音速Vとの関係、即ち、音速特性は、実験乃至理
論的に予め求めておくことができる。この音速特性を、 V=v(t、ξ)・・・・・・・・・・・・・(6) とする。これを図8に示す。
【0027】容器内液体温度tは、上記(1) 式により得
られるから、Vを測定すれば、糖度ξを求められる。 (5)音速Vの算出 圧電体に電界を印加すると、電界に対して特定の方向に
機械的歪みが生じる。また圧電体の一面に荷重を掛け
て、機械的歪みを与えると、電圧出力が得られる。この
原理を利用して、圧電体を振動子として、外部から密閉
容器10の側壁に単発パルス状の電圧を印加すると、密
閉容器10の側壁にパルス状の歪みが生じ、これが弾性
波動として密閉容器10内の飲料液体12に伝播して、
対向する密閉容器10の側壁に入り、ここで一部は側壁
を透過し、残る一部は反射して戻る。この透過波または
反射波は、圧力波であるから、所定位置に設けた圧電体
に歪みを与え、圧電体からは電圧出力が得られる。圧電
体の電圧出力を増幅して、適当閾値でスライスを掛けれ
ば、圧力波のパルスが得られる。
【0028】上記圧電体を発信用と受信用とに用いれ
ば、圧力波の発生と伝播圧力波の検出とが可能である。
パルス電圧印加信号によりクロック回路1240のゲー
トを開き、圧力波の検出パルスによりクロック回路12
40のゲートを閉じれば、圧力波の伝播所要時間τが検
知される。
【0029】また密閉容器10の大きさは、既知である
から、密閉容器10の直径をD、圧力波の伝播距離をL
とすれば、これらにより、透過波または反射波の何れを
採用するかを決める。
【0030】
【数1】
【0031】距離Lの伝播所要時間τを上述の原理によ
り求める。そして音速Vを次式により求める。 V=L/τ・・・・・・・・・・・・・・・・(8) 上記(1) 式により容器内液体温度tを、上記(8) 式によ
り音速Vを、それぞれ求めることができるので、上記
(6) 式を逆演算して、糖度ξを求める。
【0032】 ξ=v-1(t、ξ)・・・・・・・・・・・・(9) 圧接手段500を直線往復運動機構により前後進可能に
構成して、後退したとき、密閉容器10の側壁を超音波
振動子900に接触させる。このタイミングを検出し
て、超音波発信手段(パルス回路)1230により、超
音波振動子900を単発パルス加振する。
【0033】このときの加振力により、密閉容器10の
飲料液体12中に生じた圧力波が飲料液体12中を伝播
する一方、反射波が超音波振動子900により検出され
て、電圧が発生する。この電圧は、増幅検波手段126
0により検出されて、伝播時間演算手段1270に入力
される。伝播時間演算手段1270は、クロック回路1
240と、カウンタ回路1250とよりなり、超音波発
信手段1230のパルス駆動信号によりゲートを開き、
クロック回路1240のクロックパルスの計数を開始
し、増幅検波手段1260の出力によりゲートを閉じ
て、クロックパルスの計数を終了する。
【0034】クロツクパルスの計数値をN、クロック周
波数をfとすれば、 τ=N/f・・・・・・・・・・・・・・・・(10) により、伝播時間を演算出力する。伝播速度Vは、伝播
速度演算手段1280において、上記上記(8) 式により
算出される。 (6)糖度ξの演算 糖度演算手段1290は、伝播速度演算手段1280の
出力Vと、温度特性演算手段1130の出力tと、糖度
特性記憶手段1211の上記(6) 式とにより、糖度ξを
演算する。
【0035】以上により、密閉容器10内のガス濃度φ
と糖度ξとを非破壊で同時に測定する。 (7)これらガス濃度φ、糖度ξの測定値及び時間調
整、容器番号の表示及び記録、押圧手段100の運動及
び押圧力制御、圧接手段500の運動制御等は、一部に
計算機能を含む制御手段1000により行われる。
【0036】(第2実施例)次に本発明の密閉容器内の
飲料中の糖度及びガス濃度同時測定装置を図9〜図12
に示す第2実施例により説明すると、図9は本ガス濃度
同時測定装置を示す斜視図、図10は図9の矢印A方向
から見た押圧手段200の横断平面図、図11は図10
の矢印B方向から見た圧接手段500の縦断側面図、図
12は信号処理系の系統図である。
【0037】図9〜図12において、1が密閉容器、1
1が容器本体、12が同密閉容器10内の飲料液体(炭
酸飲料等の飲料液体)、13が同密閉容器1内の気相部
内のガスである。200が押圧手段で、同押圧手段20
0は、角型シリンダ210と、ピストン220と、断面
コ字状のVロック230とを有している。
【0038】300が荷重測定手段で、同荷重測定手段
300は、ロードセル310と、変換器320と、A/
D変換器330(図13参照)とを有している。400
が上記押圧手段200の変位量を測定する変位量測定手
段で、同変位量測定手段400は、スタイラス(追従
棒)410と、変換器420と、A/D変換器330
(図12参照)と、支持部材440とを有している。
【0039】500が圧接手段で、同圧接手段500
は、ピストン510と、同ピストン510に取付けた枠
体511と、角型シリンダ520とを有している。圧接
手段500には、超音波振動子901が設置されてい
る。600が箱状の容器台で、同容器台600は、フレ
ーム610と、仕切り部材620と、同仕切り部材62
0に設けた容器投入口621と、後記荷重測定手段30
0を取付けるブラケツト622と、円錐形のカバー部材
630を持つ容器投入口631と、同容器投入口631
の周りに取付けた容器ガイド部材632と、底部材64
0と、同底部材640上に取付けた容器ガイド部材64
1と、上記仕切り部材620に取付けた容器位置決め部
材650とを有している。
【0040】700が周囲温度検出手段で、同周囲温度
検出手段700は、密閉容器10の周囲温度ta を検出
するようになっている。800が表面温度検出手段で、
同表面温度検出手段800は、密閉容器10の表面温度
W を検出するようになっている。900が受波を兼ね
る送波用超音波振動子で、同送波用超音波振動子900
は、後記超音波加振手段1230により振動して、密閉
容器10に超音波域の弾性波動を誘起させるようになっ
ている。なお同超音波振動子900は、送波及び受波を
兼ねているが、送波用超音波振動子と受波用超音波振動
子とを別々に設けてもよい。
【0041】1000(図12参照)が制御手段、11
00が濃度演算制御手段、1120が容器剛性演算手段
で、同容器剛性演算手段1120は、押圧手段200の
押圧力Fと変位量測定手段400の変位量Xとにより容
器剛性kP =(∂F/∂X) Pを演算するようになって
いる。1111が気液平衡特性記憶手段で、同気液平衡
特性記憶手段1111は、飲料液体12と容器内圧pと
容器内液体温度tとにより決まる気液平衡濃度特性φ=
φ(p、t)を記憶するようになっている。また111
2が容器剛性特性記憶手段で、同容器剛性特性記憶手段
1112は、容器内圧pと容器剛性kP との関係式p=
p(kP )を記憶するようになっている。また1131
が温度特性記憶手段で、同温度特性記憶手段1131
は、容器表面温度tW と容器周囲温度t a と容器内液体
温度tとの関係式t=t(tW 、ta )を記憶するよう
になっている。
【0042】1130が温度特性演算手段で、同温度特
性演算手段1130は、容器表面温度tW と容器周囲温
度ta と容器内液体温度tとの関係式t=t(tW 、t
a )とから容器内液体温度tを演算するようになってい
る。1110が気液平衡濃度演算手段で、同気液平衡濃
度演算手段1110は、容器剛性演算手段1120の出
力する容器剛性kP から容器内圧pを演算したのち、こ
の容器内圧pと、温度特性演算手段1130の出力する
容器内液体温度tと、気液平衡濃度特性φ=φ(p、
t)とから、液体と気体とが平衡状態にあるときのガス
濃度φを演算して出力するようになっている。
【0043】1200が糖度演算制御手段、1210が
演算処理部、1211が超音波の伝播速度Vと容器内液
体温度tと糖度ξとの関係式V=v(t、ξ)を記憶す
る音速特性記憶手段、1220が入出力イタフェース、
1230が超音波加振手段、1240がクロック回路、
1250がクロックパルスカウンタ、1260が超音波
振動子900からの電気的出力を増幅してこれを包絡検
波する増幅検波回路、1270が伝播時間演算回路、1
280が超音波加振手段1230と超音波検出手段12
60との出力ににより飲料液体12中の超音波の伝播速
度Vを演算する伝播時間演算手段、1290が超音波の
伝播速度Vと容器内液体温度tと上記関係式V=v
(t、ξ)とから飲料液体12の糖度ξを演算する糖度
演算手段である。
【0044】図13は、波動と伝播時間との関係を示す
説明図、図14は、密閉容器の剛性特性を示す説明図、
図15は、気液平衡特性を示す説明図、図16は、音速
特性を示す説明図である。次に前記図9〜図12に示す
密閉容器内の飲料中の糖度及びガス濃度同時測定装置の
作用を具体的に説明する。 (1)密閉容器10の液体温度tの算出 密閉容器10の表面温度tW と周囲温度ta と密閉容器
10内の液体温度tとの関係は、予め測定することによ
り定めることができる。密閉容器10の液体温度tを算
出する際の関係式は、 t=t(tW 、ta )・・・・・・・・・・・(1) になる。
【0045】接触型表面温度計を表面温度検出手段80
0に使用し、一般の抵抗型温度計を密閉容器10の周囲
温度検出手段700に使用して、密閉容器10の表面温
度t W と周囲温度ta とを検出し、密閉容器10の液体
温度tを上記関係式により算出する。 (2)密閉容器10の内圧pの算出 密閉容器10の内圧pを一定にして、容器本体11の側
壁に加える力を変えながら容器本体11の側壁を押圧手
段200により押圧し、このときの押圧力Fと押圧手段
200の変位Xとの関係を調べる。このとき、容器本体
11の変形があまり大きくないXの範囲では、∂F/∂
X≒constであることが判る。この密閉容器10の
剛性特性kP は、 kP =(∂F/∂X)P・・・・・・・・・・・(2) により表される。
【0046】しかし押圧力Fと変位量Xとの関係は、押
圧手段200が密閉容器10に接触し始める瞬間の事情
が複雑なので、一意的に決め難い。一方、容器内圧pを
パラメータとするkP を予め実験により求めれば、容器
内圧pは、 p=f(kP )・・・・・・・・・・・・・・(3) により、一意的に決まる。これを図14に示す。
【0047】押圧手段200は、押圧力Fを変えながら
密閉容器10を荷重測定手段300に押し付ける。変位
量測定手段400に例えば押圧手段200に連動するリ
ニア・スケールを、荷重測定手段300に例えばロード
セル310を、それぞれ使用し、得られた検出値をA/
D変換器330、430を介して容器剛性演算手段11
20へ入力すれば、同容器剛性演算手段1120は、押
圧手段200の押圧力Fと変位量測定手段400の変位
量Xとにより容器剛性kP =(∂F/∂X)P∂F/∂
Xを演算して、容器剛性kP を求める。 (3)ガス濃度φの算出 密閉容器10内の飲料液体12と気体13とが平衡状態
にあるとき、飲料液体12中の気体13の濃度は、容器
圧力pと液体温度tとが決まれば、一意的に決まる。こ
れを図15に示す。この飲料液体12中の気体13の濃
度φは、 φ=φ(p、t)・・・・・・・・・・・・・(4) により表される。密閉容器10内の飲料液体12と気体
13とが気液平衡状態にあるとき、容器内圧pと液体温
度tとを上記(1) 式と上記(3) 式とにより算出し、この
ときのガス濃度φを上記(4) 式により算出する。
【0048】温度特性記憶手段1131は、上記(1) 式
(t=t(tW 、ta ))を記憶し、容器剛性特性記憶
手段1112は、上記(3) 式(p=f(kP ))を記憶
し、濃度特性記憶手段1111は、上記(4) 式(φ=φ
(p、t))を記憶している。そして温度特性演算手段
1130は、容器表面温度tW と容器周囲温度ta と容
器内液体温度tとの関係式t=t(tW 、ta )とから
容器内液体温度tを演算する。また気液平衡濃度演算手
段1110は、容器剛性演算手段1120の出力する容
器剛性kP から容器内圧pを演算したのち、この容器内
圧pと、温度特性演算手段1130の出力する容器内液
体温度tと、気液平衡濃度特性φ=φ(p、t)とか
ら、液体と気体とが平衡状態にあるときのガス濃度φを
演算して、出力する。 (4)音速特性の算出 飲料液体12中の音速Vは、弾性波動の伝播速度に等し
く、 V=√{E/ρ}・・・・・・・・・・・・・(5) により表される。ここで、Eは液体の弾性率、ρは液体
の密度である。
【0049】気体が溶解している液体は、厳密には、E
もρも変わるが、飲料液体の範囲では、液体中の音速V
は、気体の溶解度の影響は殆ど無視し得る程度に小さ
く、温度による影響が大きい。また溶媒の溶解度は、一
般に温度により大きく変わるので、溶解特性、即ち、糖
度ξと音速Vとの関係、即ち、音速特性は、実験乃至理
論的に予め求めておくことができる。この音速特性を、 V=v(t、ξ)・・・・・・・・・・・・・(6) とする。これを図16に示す。
【0050】容器内液体温度tは、上記(1) 式により得
られるから、Vを測定すれば、糖度ξを求められる。 (5)音速Vの算出 圧電体に電界を印加すると、電界に対して特定の方向に
機械的歪みが生じる。また圧電体の一面に荷重を掛け
て、機械的歪みを与えると、電圧出力が得られる。この
原理を利用して、圧電体を振動子として、外部から密閉
容器10の側壁に単発パルス状の電圧を印加すると、密
閉容器10の側壁にパルス状の歪みが生じ、これが弾性
波動として密閉容器10内の飲料液体12に伝播して、
対向する密閉容器10の側壁に入り、ここで一部は側壁
を透過し、残る一部は反射して戻る。この透過波または
反射波は、圧力波であるから、所定位置に設けた圧電体
に歪みを与え、圧電体からは電圧出力が得られる。圧電
体の電圧出力を増幅して、適当閾値でスライスを掛けれ
ば、圧力波のパルスが得られる。
【0051】上記圧電体により、圧力波の発生と伝播圧
力波の検出とが可能である。パルス電圧印加信号により
クロック回路1240のゲートを開き、圧力波の検出パ
ルスによりクロック回路1240のゲートを閉じれば、
圧力波の伝播所要時間τが検知される。透過波を利用す
るときは、図11、図12、図17に示すように超音波
振動子(発信センサ)900と超音波振動子(受信セン
サ)901とを対向設置する。超音波振動子(発信セン
サ)900から発信した超音波パルスは、図17に示す
ように密閉容器10の壁902と、飲料液体903(図
12の12参照)と、超音波振動子901側の密閉容器
10の壁904とを透過して、超音波振動子(受信セン
サ)901に入る。超音波振動子900、901の間の
伝播時間は、容器壁902、904の伝播時間を
902 、t904 、飲料液体903の伝播時間をt 903
すると、t902 +t903 +t904 である。
【0052】超音波振動子900、901の間の距離を
L、容器壁902、904の厚さをL902 、L904 、飲
料液体903の伝搬距離をL903 とすると、 L=L902 +L903 +L904 になる。 距離Lにおける伝搬所要時間τは、 τ=t902 +t903 +t904 になる。
【0053】飲料液体903の音速Vは、次式により算
出できる。
【0054】
【数2】
【0055】t902 は、超音波振動子(発信センサ)9
00で発信したパルスが容器壁902と飲料液体903
との界面で反射して戻ってくる時間の1/2である。ま
たt 904 は、超音波振動子(受信センサ)901を発信
センサとして使用し、発信したパルスが容器壁904と
飲料液体903との界面で発射して戻ってくる時間の1
/2である。
【0056】容器壁の材料は、既知であるので、その音
速Vp は予め求めておくことができるので、密閉容器1
0の厚さL902 、L904 は、次式により算出できる。 L902 =t902 ×Vp ・・・・・・・・・・・(12) L904 =t904 ×Vp ・・・・・・・・・・・(12) 反射波を利用するときは、図17に示すように超音波振
動子(発信センサ)900からの発信パルスが密閉容器
10の壁902、飲料液体903を透過して、飲料液体
903と密閉容器10の壁904との界面で反射し、再
び飲料液体903、密閉容器10の壁902を透過し
て、超音波振動子(発信センサ)900に戻る。その管
の伝搬時間t’904 は、 t’904 =2×(t902 +t903 )になる。
【0057】密閉容器10の直径をDとすると、 D=L902 +L903 +L904 になる。 一般にL902 ≒L904 と考えられる。飲料液体903
(12)での音速Vは、次式により算出できる。
【0058】
【数3】
【0059】上記(1) 式により容器内液体温度tを、上
記(11)式または上記(11)’式により音速Vを、それぞれ
求めることができるので、上記(6) 式を逆演算して、糖
度ξを求める。 ξ=v-1(t、ξ)・・・・・・・・・・・・(9) 圧接手段500を直線往復運動機構により前後進可能に
構成して、後退したとき、密閉容器10の側壁を超音波
振動子900に接触させる。このタイミングを検出し
て、超音波発信手段(パルス回路)1230により、超
音波振動子900を単発パルス加振する。
【0060】このときの加振力により、密閉容器10の
飲料液体12中に生じた圧力波が飲料液体12中を伝播
する一方、反射波が超音波振動子900により検出され
て、電圧が発生する。この電圧は、増幅検波手段126
0により検出されて、伝播時間演算手段1270に入力
される。伝播時間演算手段1270は、クロック回路1
240と、カウンタ回路1250とよりなり、超音波発
信手段1230のパルス駆動信号によりゲートを開き、
クロック回路1240のクロックパルスの計数を開始
し、増幅検波手段1260の出力によりゲートを閉じ
て、クロックパルスの計数を終了する。
【0061】クロツクパルスの計数値をN、クロック周
波数をfとすれば、 τ=N/f・・・・・・・・・・・・・・・・(10) により、伝播時間を演算出力する。伝播速度Vは、伝播
速度演算手段1280において、上記上記(8) 式により
算出される。 (6)糖度ξの演算 糖度演算手段1290は、伝播速度演算手段1280の
出力Vと、温度特性演算手段1130の出力tと、糖度
特性記憶手段1211の上記(6) 式とにより、糖度ξを
演算する。
【0062】以上により、密閉容器10内のガス濃度φ
と糖度ξとを非破壊で同時に測定する。 (7)これらガス濃度φ、糖度ξの測定値及び時間調
整、容器番号の表示及び記録、押圧手段100の運動及
び押圧力制御、圧接手段500の運動制御等は、一部に
計算機能を含む制御手段1000により行われる。
【0063】
【発明の効果】本発明の密閉容器内の飲料中の糖度及び
ガス濃度同時測定装置は前記のように飲料液体中のガス
濃度φの測定には、容器剛性が密閉容器の内圧により決
まる特性を利用して、また飲料液体の糖度ξの測定に
は、超音波の伝播速度特性を利用して、ガス濃度及び糖
度を測定するので、飲料液体中のガス濃度の測定と飲料
液体の糖度の測定とを密閉容器の開栓を必要とせずに、
同時に、正確に行うことができて、検査効率の向上と全
数検査とを併せ達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密閉容器内の飲料中の糖度及びガス濃
度同時測定装置の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の矢印A方向から見た押圧手段200の横
断平面図である。
【図3】図1の矢印B方向から見た圧接手段500の縦
断側面図である。
【図4】信号処理系を示す系統図である。
【図5】波動と伝播時間との関係を示す説明図である。
【図6】密閉容器の剛性特性を示す説明図である。
【図7】気液平衡特性を示す説明図である。
【図8】音速特性を示す説明図である。
【図9】本発明の密閉容器内の飲料中の糖度及びガス濃
度同時測定装置の第2実施例を示す斜視図である。
【図10】図9の矢印A方向から見た押圧手段200の
横断平面図である。
【図11】図9の矢印B方向から見た圧接手段500の
縦断側面図である。
【図12】信号処理系を示す系統図である。
【図13】波動と伝播時間との関係を示す説明図であ
る。
【図14】密閉容器の剛性特性を示す説明図である。
【図15】気液平衡特性を示す説明図である。
【図16】音速特性を示す説明図である。
【図17】音速を算出するための説明図である。
【図18】従来の密閉容器内のガス濃度測定方法を示す
説明図である。
【符号の説明】
10 密閉容器 11 容器本体 12 飲料液体 13 気体 200 押圧手段 300 荷重測定手段 400 変位量測定手段 500 圧接手段 600 箱状の容器台 700 周囲温度検出手段 800 表面温度検出手段 900 超音波振動子(発信センサ) 901 超音波振動子(受信センサ) 1000 制御手段 1110 気液平衡濃度演算手段 1111 気液平衡特性記憶手段 1112 容器剛性特性記憶手段 1120 容器剛性演算手段 1130 温度特性演算手段 1131 温度特性記憶手段 1211 音速特性記憶手段 1230 超音波加振手段 1260 超音波検出手段 1280 伝播速度演算手段 1290 糖度演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤掛 浩伸 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番 地 三菱重工業株式会社 名古屋研究所 内 (72)発明者 伊藤 靖史 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番 地 三菱重工業株式会社 名古屋機器製 作所内 (72)発明者 西村 勝 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番 地 三菱重工業株式会社 名古屋研究所 内 (56)参考文献 特開 平6−66775(JP,A) 特開 平5−172719(JP,A) 特開 平5−232103(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/14 G01N 7/00 G01N 29/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内飲料のガス濃度測定手段と、
    密閉容器内飲料の糖度測定手段と、ガス濃度φ、糖度ξ
    の測定値及び時間調整、容器番号の表示及び記録、押圧
    手段の運動及び押圧力制御、圧接手段の運動制御等を行
    う制御手段と有し、 前記ガス濃度測定手段を、容器本体11内に内圧pの下
    に飲料液体12と気体13とを封入した密閉容器10を
    立てた状態で載置する箱状の容器台600と、密閉容器
    10の表面温度tW を検出する表面温度検出手段800
    と、密閉容器10の周囲温度ta を検出する周囲温度検
    出手段700と、容器台600の一部に固定した荷重測
    定手段300と、荷重測定手段300に密閉容器10を
    押付ける押圧手段200と、押圧手段200の変位量を
    測定する変位量測定手段400と、押圧手段200の押
    圧力Fと変位量測定手段400の変位量Xとにより容器
    剛性kP =(∂F/∂X)Pを演算する容器剛性演算手
    段1120と、容器表面温度tW と容器周囲温度ta
    容器内液体温度tとの関係式t=t(tW 、ta )を記
    憶する温度特性記憶手段1131と、容器内圧pと容器
    剛性kP との関係式p=p(kP )を記憶する容器剛性
    特性記憶手段1112と、飲料液体12と容器内圧pと
    容器内液体温度tとにより決まる気液平衡濃度特性φ=
    φ(p、t)を記憶する気液平衡特性記憶手段1111
    と、容器表面温度tW と容器周囲温度ta と容器内液体
    温度tとの関係式t=t(tW 、ta )とから容器内液
    体温度tを演算する温度特性演算手段1130と、容器
    剛性演算手段1120の出力する容器剛性kP から容器
    内圧pを演算したのち、この容器内圧pと温度特性演算
    手段1130の出力する容器内液体温度tと気液平衡濃
    度特性φ=φ(p、t)とから液体と気体とが平衡状態
    にあるときの飲料液体12中のガス濃度φを演算して出
    力する気液平衡濃度演算手段1110とにより構成し、 前記糖度測定手段を、箱状の容器台600に載置した密
    閉容器10を超音波振動子900に押付ける圧接手段5
    00と、超音波振動子900を単発パルス駆動する超音
    波加振手段1230と、超音波加振手段1230により
    振動して密閉容器10に超音波域の弾性波動を誘起させ
    る超音波振動子900と、同超音波振動子900からの
    電気的出力を増幅してこれを包絡検波する超音波検出手
    段1260と、超音波加振手段1230と超音波検出手
    段1260との出力ににより飲料液体12中の超音波の
    伝播速度Vを演算する伝播速度演算手段1280と、超
    音波の伝播速度Vと容器内液体温度tと糖度ξとの関係
    式V=v(t、ξ)を記憶する音速特性記憶手段121
    1と、超音波の伝播速度Vと容器内液体温度tと上記関
    係式V=v(t、ξ)とから飲料液体12の糖度ξを演
    算する糖度演算手段1290とにより構成したことを特
    徴とする密閉容器内の飲料中の糖度及びガス濃度同時測
    定装置。
  2. 【請求項2】 密閉容器内飲料のガス濃度測定手段と、
    密閉容器内飲料の糖度測定手段と、ガス濃度φ、糖度ξ
    の測定値及び時間調整、容器番号の表示及び記録、押圧
    手段の運動及び押圧力制御、圧接手段の運動制御等を行
    う制御手段と有し、 前記ガス濃度測定手段を、容器本体11内に内圧pの下
    に飲料液体12と気体13とを封入した密閉容器10を
    立てた状態で載置する箱状の容器台600と、密閉容器
    10の表面温度tW を検出する表面温度検出手段800
    と、密閉容器10の周囲温度ta を検出する周囲温度検
    出手段700と、容器台600の一部に固定した荷重測
    定手段300と、荷重測定手段300に密閉容器10を
    押付ける押圧手段200と、押圧手段200の変位量を
    測定する変位量測定手段400と、押圧手段200の押
    圧力Fと変位量測定手段400の変位量Xとにより容器
    剛性kP =(∂F/∂X)Pを演算する容器剛性演算手
    段1120と、容器表面温度tW と容器周囲温度ta
    容器内液体温度tとの関係式t=t(tW 、ta )を記
    憶する温度特性記憶手段1131と、容器内圧pと容器
    剛性kP との関係式p=p(kP )を記憶する容器剛性
    特性記憶手段1112と、飲料液体12と容器内圧pと
    容器内液体温度tとにより決まる気液平衡濃度特性φ=
    φ(p、t)を記憶する気液平衡特性記憶手段1111
    と、容器表面温度tW と容器周囲温度ta と容器内液体
    温度tとの関係式t=t(tW 、ta )とから容器内液
    体温度tを演算する温度特性演算手段1130と、容器
    剛性演算手段1120の出力する容器剛性kP から容器
    内圧pを演算したのち、この容器内圧pと温度特性演算
    手段1130の出力する容器内液体温度tと気液平衡濃
    度特性φ=φ(p、t)とから液体と気体とが平衡状態
    にあるときの飲料液体12中のガス濃度φを演算して出
    力する気液平衡濃度演算手段1110とにより構成し、 前記糖度測定手段を、箱状の容器台600に載置した密
    閉容器10の対向位置を超音波振動子900、901に
    押付ける圧接手段500と、超音波振動子900、90
    1を単発パルス駆動する超音波加振手段1230と、超
    音波加振手段1230により振動して密閉容器10に超
    音波域の弾性波動を誘起させる超音波振動子900、9
    01と、同超音波振動子900、901からの電気的出
    力を増幅してこれを包絡検波する超音波検出手段126
    0と、超音波加振手段1230と超音波検出手段126
    0との出力ににより飲料液体12中の超音波の伝播速度
    Vを演算する伝播速度演算手段1280と、超音波の伝
    播速度Vと容器内液体温度tと糖度ξとの関係式V=v
    (t、ξ)を記憶する音速特性記憶手段1211と、超
    音波の伝播速度Vと容器内液体温度tと上記関係式V=
    v(t、ξ)とから飲料液体12の糖度ξを演算する糖
    度演算手段1290とにより構成したことを特徴とする
    密閉容器内の飲料中の糖度及びガス濃度同時測定装置。
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