JP3274707B2 - 耐熱防振ゴム用ゴム組成物 - Google Patents

耐熱防振ゴム用ゴム組成物

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JP3274707B2
JP3274707B2 JP15969692A JP15969692A JP3274707B2 JP 3274707 B2 JP3274707 B2 JP 3274707B2 JP 15969692 A JP15969692 A JP 15969692A JP 15969692 A JP15969692 A JP 15969692A JP 3274707 B2 JP3274707 B2 JP 3274707B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、耐熱防振ゴム組成物に関
し、さらに詳しくは、自動車のエンジンマウントインシ
ュレーター、センターベアリングインシュレーター、ラ
ックアンドピニオン式ステアリング装置のインシュレー
ター等で特に耐熱性が要求される防振ゴム材として好適
に利用可能な耐熱防振ゴム組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、自動車で使用される各種防
振ゴムは、特に耐熱性と防振特性が非常に厳しくなって
いる。すなわち、近年、自動車は、エンジンルーム内の
放熱スペースの減少、およびエンジンの高出力化が進ん
でいる結果、エンジンルーム内の雰囲気温度が上昇化す
る傾向にあり、各種防振ゴムの熱環境が厳しくなってき
ている。各種防振ゴムとしては、たとえば、エンジンマ
ウントインシュレーター、センターベアリングインシュ
レーター、ラックアンドピニオン式ステアリング装置の
インシュレーター(以下、ラックマウントインシュレー
ターという場合がある)などに使用されるゴムが挙げら
れる。以下、これらのインシュレーターについて、それ
ぞれ説明する。
【0003】まず、エンジンマウントインシュレーター
では、エンジンの大部分の荷重を支持する機能およびエ
ンジンより発生するトルク反力を支持する機能に加え
て、良好な防音、防振特性を満足させることが要求され
る。従来は、エンジンマウントインシュレーターは、適
度な振動減衰性能と優れた耐疲労性(耐久性)を有する
天然ゴムが主成分として用いられており、場合によって
は、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロ
ロプレンゴム、ブチルゴムなどが単独で、または多くの
場合、天然ゴムにブレンドして用いられている(以下、
天然ゴム系材料と称する)。
【0004】しかしながら、上述したように、エンジン
ルーム内の熱環境が悪化している現在、耐熱性の面で、
天然ゴム系材料は限界にきている。一方、ブタジエンゴ
ム、スチレン・ブタジエンゴムは、単独では、耐久性が
天然ゴムと比較して劣り、しかも耐熱性が十分でないと
いう問題がある。また、クロロプレンゴムは、低温柔軟
性が劣るため、防振ゴム用途には、不適当である。ブチ
ルゴムは、ダンピング性能に優れているものの、動倍率
が極端に高いという根本的な問題があり、また、耐久性
も天然ゴムより劣るという問題がある。従来のエチレン
・プロピレンゴムについては、耐熱性に優れているもの
の、耐久性が天然ゴムと比較して劣るという欠点があ
る。
【0005】また、自動車のセンターベアリングインシ
ュレーターにおいても、上述したエンジンマウントイン
シュレーターの場合と同様に熱環境が悪化しており、従
来のセンターベアリングインシュレーターでは、耐熱性
が満足できなくなってきている。このセンターベアリン
グインシュレーターは、FR車、4WD車のプロペラシ
ャフト中央部に位置し、プロペラシャフトとセンターベ
アリングとの締結部に使用され、プロペラシャフトから
の振動がセンターベアリングを介してシャシーに直接伝
達されるのを防止するとともに、プロペラシャフトの挙
動を規制し支持する役割を担っている。従来、センター
ベアリングインシュレーターは、高強度と低ヘタリ性が
要求されるところから、天然ゴム系材料が使用されてき
た。従来のセンターベアリングインシュレーターは、天
然ゴム系材料であるため、100℃を超える熱環境では
熱老化が激しく、実用に耐えない。また、天然ゴム系材
料の耐熱性を向上させる方法として、加硫剤であるイオ
ウの添加量を減らして加硫を行なう半有効加硫ないし有
効加硫といわれる方法がある。しかしながら、このよう
な方法は、天然ゴム系材料の耐熱性は向上するが、その
向上効果は10℃程度であり、しかも、耐久性が悪化す
るという欠点があり、要求品質を満足させるには至らな
かった。
【0006】また、天然ゴム系材料よりも優れた耐熱性
を有する原料ゴムとして、クロロプレンゴム、エチレン
・プロピレンゴム、ブチルゴム等が従来より知られてい
るが、これらのゴムは、上述したような問題ないし欠点
がある。
【0007】さらに、自動車のラックマウントインシュ
レーターにおいても、上述したエンジンマウントインシ
ュレーター、センターベアリングインシュレーターの場
合と同様に熱環境が悪化しており、従来のラックマウン
トインシュレーターでは、耐熱性が満足できなくなって
きている。
【0008】ラックマウントインシュレーターは、ステ
アリングとラックとの締結部に使用され、タイヤからの
振動がラックを介してステアリングに直接伝達されるの
を防止するとともに、ステアリングの感度に良好な影響
を与える役割を担っている。したがって、ラックマウン
トインシュレーターは、適度な振動減衰性能と優れた耐
疲労性(耐久性)が要求されるが、従来は、これらの要
求を満たすラックマウントインシュレーター用の材料と
して、天然ゴム系材料が使用されている。
【0009】しかしながら、上述したように、エンジン
ルーム内の熱環境の悪化により、耐熱性の面で、天然ゴ
ム系材料は限界にきている。一方、耐熱性に優れるEP
DMでは、耐久性が天然ゴム系材料と比較して劣るとい
う欠点がある。
【0010】したがって、天然ゴム系防振ゴムと同程度
の防振特性と耐久性を有するとともに、天然ゴム系材料
よりも優れた耐熱性を有する耐熱防振ゴム用ゴム組成物
の出現が従来より望まれていた。
【0011】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、天然ゴム系防
振ゴムと同程度の防振特性と耐久性を有するとともに、
天然ゴム系材料よりも優れた耐熱性を有する防振ゴムを
付与することができる耐熱防振ゴム用ゴム組成物を提供
することを目的としている。
【0012】
【発明の概要】本発明に係る耐熱防振ゴム用ゴム組成物
は、[I]エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフ
ィンと非共役ジエンとからなり、かつ、エチレンとα-
オレフィンとのモル比が65/35〜73/27であ
り、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が
3.7〜4.2dl/gであり、パラフィン系オイルを
50phr油展した状態での230℃におけるメルトフ
ローインデックスが0.2〜0.5g/10分であり、
ヨウ素価が10〜25であり、非共役ジエンが5- エチ
リデン-2-ノルボルネンであるエチレン・α- オレフィ
ン・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部と、[I
I]イオウ0.1〜10重量部と、[III]カーボン
ブラック25〜100重量部とを主成分とするゴム組成
物であって、加硫後の動的粘弾性試験で求められる損失
正接(tanδ)が0.03〜0.15になることを特
徴としている。
【0013】また、本発明に係る自動車エンジンマウン
トインシュレーター用ゴム組成物は、[I]エチレンと
炭素原子数3〜20のα- オレフィンと非共役ジエンと
からなり、かつ、エチレンとα- オレフィンとのモル比
が65/35〜73/27であり、135℃デカリン中
で測定した極限粘度[η]が3.7〜4.2dl/gで
あり、パラフィン系オイルを50phr油展した状態で
の230℃におけるメルトフローインデックスが0.2
〜0.5g/10分であり、ヨウ素価が10〜25であ
り、非共役ジエンが5- エチリデン-2-ノルボルネンで
あるエチレン・α- オレフィン・非共役ジエン共重合体
ゴム100重量部と、[II]イオウ0.1〜10重量
部と、[III]カーボンブラック25〜100重量部
とを主成分とするゴム組成物であって、加硫後の動的粘
弾性試験で求められる損失正接(tanδ)が0.03
〜0.15になることを特徴としている。
【0014】さらに、本発明に係る自動車センターベア
リングインシュレーター用ゴム組成物は、[I]エチレ
ンと炭素原子数3〜20のα- オレフィンと非共役ジエ
ンとからなり、かつ、エチレンとα- オレフィンとのモ
ル比が65/35〜73/27であり、135℃デカリ
ン中で測定した極限粘度[η]が3.7〜4.2dl/
gであり、パラフィン系オイルを50phr油展した状
態での230℃におけるメルトフローインデックスが
0.2〜0.5g/10分であり、ヨウ素価が10〜2
5であり、非共役ジエンが5- エチリデン-2-ノルボル
ネンであるエチレン・α- オレフィン・非共役ジエン共
重合体ゴム100重量部と、[II]イオウ0.1〜1
0重量部と、[III]カーボンブラック40〜100
重量部とを主成分とするゴム組成物であって、加硫後の
動的粘弾性試験で求められる損失正接(tanδ)が
0.03〜0.15になることを特徴としている。
【0015】さらにまた、本発明に係る自動車ラックア
ンドピニオン式ステアリング装置のインシュレーター用
ゴム組成物は、[I]エチレンと炭素原子数3〜20の
α- オレフィンと非共役ジエンとからなり、かつ、エチ
レンとα- オレフィンとのモル比が65/35〜73/
27であり、135℃デカリン中で測定した極限粘度
[η]が3.7〜4.2dl/gであり、パラフィン系
オイルを50phr油展した状態での230℃における
メルトフローインデックスが0.2〜0.5g/10分
であり、ヨウ素価が10〜25であり、非共役ジエンが
5- エチリデン-2-ノルボルネンであるエチレン・α-
オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部
と、[II]イオウ0.1〜10重量部と、[III]
カーボンブラック40〜100重量部とを主成分とする
ゴム組成物であって、加硫後の動的粘弾性試験で求めら
れる損失正接(tanδ)が0.03〜0.15になる
ことを特徴としている。
【0016】これらのゴム組成物は、天然ゴム系防振ゴ
ムと同程度の防振特性と耐久性を有するとともに、天然
ゴム系材料よりも優れた耐熱性を有する、自動車用耐熱
防振ゴムを提供することができる。
【0017】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る耐熱防振ゴム
用ゴム組成物について具体的に説明する。本発明に係る
耐熱防振ゴム用ゴム組成物は、[I]特定のエチレン・
α- オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムと、[I
I]イオウと、[III]カーボンブラックとから構成
されている未加硫のゴム組成物であって、加硫後の動的
粘弾性試験で求められる損失正接(tanδ)が特定の
範囲にある。このゴム組成物は、加硫成形してインシュ
レーター(加硫ゴム)に用いることができる。インシュ
レーターの例としては、上述したようなエンジンマウン
トインシュレーター、センターベアリングインシュレー
ター、ラックマウントインシュレーターが挙げられる。
【0018】[I]エチレン・α- オレフィン・非共役
ジエン共重合体ゴム 上記エチレン・α- オレフィン・非共役ジエン共重合体
ゴムは、エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィ
ンと非共役ジエンとからなる高分子量のゴムである。
【0019】このエチレン・α- オレフィン・非共役ジ
エン共重合体ゴムは、エチレンとα- オレフィンとのモ
ル比[エチレン/α- オレフィン]が65/35〜73
/27である。上記モル比が65/35未満になると、
得られるゴム組成物の加硫ゴムは、強度が低下し、耐久
性が低下する傾向がある。一方、上記モル比が73/2
7を超えると、得られるゴム組成物の加硫ゴムは、低温
柔軟性が低下する傾向がある。
【0020】上記の炭素原子数3〜20のα- オレフィ
ンとしては、具体的には、プロピレン、ブテン- 1、ヘ
キセン- 1、ペンテン- 1、4- メチルペンテン- 1、
ヘキセン- 1、ヘプテン- 1、オクテン- 1、ノネン-
1、デセン- 1、ウンデセン- 1、ドデセン- 1、トリ
デセン- 1、テトラデセン- 1、ペンタデセン- 1、ヘ
キサデセン- 1、ヘプタデセン- 1、オクタデセン-
1、ノナデセン- 1、エイコセン- 1などが挙げられ
る。これらのα- オレフィンは、単独でまたは組み合わ
せて用いられる。これらの中では、特にプロピレンが好
ましい。
【0021】上記の非共役ジエンとしては、具体的に
は、5- エチリデン-2-ノルボルネンが用いられる。ま
た、上記エチレン・α- オレフィン・非共役ジエン共重
合体ゴムは、非共役ジエン含量の一指標であるヨウ素価
が10〜25である。上記ヨウ素価が10未満になる
と、得られるゴム組成物は、加硫速度が遅くなる傾向が
ある。一方、上記ヨウ素価が25を超えると、得られる
ゴム組成物の加硫ゴムは、耐熱性が低下する傾向があ
る。
【0022】また、上記エチレン・α- オレフィン・非
共役ジエン共重合体ゴムは、135℃デカリン中で測定
した極限粘度[η]が3.7〜4.2dl/gで、か
つ、パラフィン系オイル(PW−380;出光興産
(株)製)を50phr油展した状態での230℃にお
けるメルトフローインデックスが0.2〜0.5g/1
0分の範囲にある。エチレン・α- オレフィン・非共役
ジエン共重合体ゴムの極限粘度[η]が上記範囲内で、
メルトフローインデックスが0.2〜0.5g/10分
の範囲内にあるとき、優れた耐疲労性を有するゴム組成
物が得られる。
【0023】なお、エチレン・α- オレフィン・非共役
ジエン共重合体ゴムの極限粘度[η]が上記範囲内であ
っても、このメルトフローインデックスが0.5g/1
0分を超えると、得られるゴム組成物は、高温雰囲気下
での耐疲労性が低下する傾向がある。また、このメルト
フローインデックスが0.2g/10分未満になると、
得られるゴム組成物は、加工性と耐熱老化性が低下し、
特に耐疲労性に悪影響を及ぼす虞がある。
【0024】上記のようなエチレン・α- オレフィン・
非共役ジエン共重合体ゴムは、たとえば特公昭59−1
4497号公報に記載されている方法により製造するこ
とができる。すなわち、チーグラー触媒の存在下に、水
素を分子量調節剤として用い、エチレンと炭素原子数3
〜20のα- オレフィンとジエンとを共重合することに
より、エチレン・α- オレフィン・非共役ジエン共重合
体ゴムを得ることができる。
【0025】[II]イオウ 上記イオウは、加硫剤として用いられる。イオウは、上
記エチレン・α- オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴ
ム100重量部に対して、0.1〜10重量部、好まし
くは0.5〜5重量部の割合で用いられる。本発明で
は、イオウは、未加硫のゴム組成物中に存在している
が、上記エチレン・α- オレフィン・非共役ジエン共重
合体ゴムを加硫する際に使用してもよい。
【0026】[III]カーボンブラック 上記カーボンブラックは、ゴム用のカーボンブラックで
あれば特にその種類は問わないが、特にHAF、MA
F、FEF、GPF等のファーネスカーボンブラックが
好ましい。
【0027】本発明に係る耐熱防振ゴム用ゴム組成物に
おいては、カーボンブラックは、上記エチレン・α- オ
レフィン・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部に対
して25〜100重量部の範囲内で用いられる。
【0028】たとえば、本発明に係る耐熱防振ゴム用ゴ
ム組成物を自動車エンジンマウントインシュレーター用
ゴム組成物として使用する場合には、カーボンブラック
は、上記エチレン・α- オレフィン・非共役ジエン共重
合体ゴム100重量部に対して25〜100重量部、好
ましくは40〜80重量部の範囲である。カーボンブラ
ックの配合量が25重量部未満になると、得られるゴム
組成物の加硫ゴムは、物性が低下する傾向がある。一
方、カーボンブラックの配合量が100重量部を超える
と、得られるゴム組成物は、混練加工性および成形加工
性が低下する傾向がある。
【0029】また、本発明に係る耐熱防振ゴム用ゴム組
成物を自動車センターベアリングインシュレーター用ゴ
ム組成物、または自動車ラックアンドピニオン式ステア
リング装置のインシュレーター用ゴム組成物として使用
する場合には、カーボンブラックは、上記エチレン・α
- オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部
に対して40〜100重量部、好ましくは50〜80重
量部の範囲である。カーボンブラックの配合量が40重
量部未満になると、得られるゴム組成物の加硫ゴムは、
強度が低下するため、耐久性が低下する傾向がある。一
方、カーボンブラックの配合量が100重量部を超える
と、得られるゴム組成物は、混練加工性および成形加工
性が低下する傾向がある。
【0030】本発明では、カーボンブラックは、未加硫
のゴム組成物中に存在しているが、上記エチレン・α-
オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム組成物を加硫す
る際に使用してもよい。
【0031】その他の配合剤 本発明の耐熱防振ゴム用ゴム組成物中に、上記エチレン
・α- オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム、イオウ
およびカーボンブラックの他に、エチレン・プロピレン
ゴム等からなる加硫ゴム成形体の製造において従来より
広く一般に用いられている加硫促進剤、加硫助剤、軟化
剤等の配合剤を、本発明の目的を損なわない範囲で用い
ることができる。
【0032】上記加硫促進剤としては、具体的には、N-
シクロヘキシル-2- ベンゾチアゾール- スルフェンアミ
ド、N-オキシジエチレン-2- ベンゾチアゾール- スルフ
ェンアミド、N,N-ジイソプロピル-2- ベンゾチアゾール
- スルフェンアミド、2-メルカプトベンゾチアゾール、
2-(2,4-ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾー
ル、2-(2,6-ジエチル-4- モルホリノチオ)ベンゾチア
ゾール、ジベンゾチアジル- ジスルフィド等のチアゾー
ル系化合物;ジフェニルグアニジン、トリフェニルグア
ニジン、ジオルソトリルグアニジン、オルソトリル・バ
イ・グアナイド、ジフェニルグアニジン・フタレート等
のグアニジン系化合物;アセトアルデヒド- アニリン反
応物、ブチルアルデヒド- アニリン縮合物、ヘキサメチ
レンテトラミン、アセトアルデヒド- アンモニア反応物
等のアルデヒド- アミンまたはアルデヒド- アンモニア
系化合物;2-メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン
系化合物;チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジ
ブチルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソト
リルチオユリア等のチオユリア系化合物;テトラメチル
チウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスル
フィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブ
チルチウラムジスルフィド、ペンタメチレンチウラムテ
トラスルフィド等のチウラム系化合物;ジメチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、
ジ-n-ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニル
ジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、
ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカ
ルバミン酸テルル等のジチオ酸塩系化合物;ジブチルキ
サントゲン酸亜鉛等のザンテート系化合物;その他、亜
鉛華などの化合物が用いられる。
【0033】これらの加硫促進剤は、上記エチレン・α
- オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部
に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜1
0重量部の割合で用いられる。
【0034】上記軟化剤としては、通常、ゴムに用いら
れる軟化剤が用いられるが、具体的には、プロセスオイ
ル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスフ
ァルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールタール、コ
ールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ヒマシ
油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤;
トール油;サブ;密ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等
のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸
バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛等
の脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチックポリ
プロピレン、クマロンインデン樹脂等の合成高分子物質
などが用いられる。なかでも石油系軟化剤が好ましく用
いられ、特にプロセスオイルが好ましく用いられる。
【0035】本発明に係る耐熱防振ゴム用ゴム組成物
(未加硫の配合ゴム)は、たとえば以下の方法により調
製される。すなわち、バンバリーミキサーなどのミキサ
ー類を用いて、上記エチレン・α- オレフィン・非共役
ジエン共重合体ゴムおよび軟化剤を80〜170℃の温
度で3〜10分間混練し、次いで、オープンロールなど
のロール類を用いて、加硫剤としてイオウ、およびカー
ボンブラック、必要に応じて加硫促進剤または加硫助剤
を追加混合し、ロール温度40〜80℃で5〜30分間
混練した後、混練物を押出し、リボン状またはシート状
の配合ゴムを調製する。
【0036】本発明の耐熱防振ゴム用ゴム組成物は、加
硫後の動的粘弾性試験で求められる損失正接(tan
δ)が0.03〜0.15になるような組成を有してい
る。すなわち、本発明の自動車エンジンマウントインシ
ュレーター用ゴム組成物、自動車センターベアリングイ
ンシュレーター用ゴム組成物および自動車ラックアンド
ピニオン式ステアリング装置のインシュレーター用ゴム
組成物は、加硫後の動的粘弾性試験で求められる損失正
接(tanδ)が0.03〜0.15になるような組成
を有している。
【0037】加硫ゴムの製造 本発明に係る耐熱防振ゴム用ゴム組成物から加硫ゴムを
得るには、上記の未加硫配合ゴムを意図する形状に成形
した後加硫を行なえばよい。
【0038】すなわち、上記の未加硫配合ゴムは、押出
成形機、カレンダーロール、またはプレスにより意図す
る形状に成形され、成形と同時にまたは成形物を加硫槽
内に導入し、130〜270℃の温度で1〜30分間加
熱し、加硫ゴムとする。このような加硫を行なう際に、
金型を用いてもよいし、また金型を用いなくてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明に係るゴム組成物は、特定のエチ
レン・α- オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムと、
イオウと、カーボンブラックとを特定の割合で含んでな
り、かつ、加硫後の動的粘弾性試験で求められる損失正
接(tanδ)が特定の範囲にあるので、天然ゴム系防
振ゴムと同程度の防振特性と耐久性を有するとともに、
天然ゴム系材料よりも優れた耐熱性を有する、自動車用
防振ゴムを提供することができる。
【0040】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。な
お、実施例および比較例におけるインシュレーター(加
硫ゴム)について行なった試験方法は、以下の通りであ
る。
【0041】[1]ゴム物性試験 ゴム物性試験は、JIS K 6301に準拠して行な
い、引張り強さ、伸び、引裂き強さおよびゴム硬さ(J
IS A 硬度)を求めた。
【0042】[2]ゲーマン低温ねじり試験 ゲーマン低温ねじり試験は、JIS K 6301(19
89年)に準拠して行ない、T2 [単位:℃]、T
10[単位:℃]を求めた。
【0043】[3]エンジンマウントインシュレーター
の製品耐久試験 製品耐久試験は、下記の条件で熱老化させた図1ないし
図3に示す自動車エンジンマウント1のインシュレータ
ー2において、P方向に90kgの初期荷重を負荷した
後、±180kg一定荷重の条件でインシュレーター2
が破断するまで行なって破断回数を測定した。この試験
の雰囲気温度は、室温であった。そのほかの試験条件
は、以下の通りである。
【0044】熱老化条件:120℃、72時間、 加振周波数:5Hz、2Hz なお、破断回数は、サンプリング数6で、これらの破断
回数の最小値と最大値を除いた4つの破断回数の平均値
である。
【0045】[4]センタベアリングインシュレーター
の製品耐久試験 製品耐久試験は、図4において、センターベアリング4
と締結させたプロペラシャフト3をQ方向に±10mm
移動させながら、120℃および140℃で加振周波数
7Hzにてインシュレーター5が破断するまで行なって
破断回数を測定した。なお、この試験の雰囲気温度は、
100℃であり、破断回数は、サンプリング数6で、こ
れらの破断回数の最小値と最大値を除いた4つの破断回
数の平均値である。
【0046】[5]センタベアリングインシュレーター
の製品ヘタリ試験 製品ヘタリ試験は、図4において、P方向に7kgの負
荷をかけて、100℃で300時間熱老化させたインシ
ュレーター5のヘタリ量と、100℃で1,000時間
熱老化させたインシュレーター5のヘタリ量を測定し
た。なお、この試験の雰囲気温度は、100℃である。
【0047】 [6]ラックマウントインシュレーターの製品耐久試験 製品耐久試験は、図5、図6に示すラックマウントイン
シュレーター6を図7に示すように治具7、8を取り付
け、室温、120℃の温度雰囲気下でP方向に±600
kgの一定荷重をかけ、加振周波数3Hzにて10万回
加振した後、その静バネ定数の変化率を測定した。
【0048】[7]動的粘弾性試験 動的粘弾性試験は、レオメトリック社製の粘弾性試験機
(型式RDS−2)を用いて、測定温度25℃、周波数
10Hzおよび歪率1%の条件で行ない、動的剪断弾性
率(kg/cm2 )と動的損失弾性率(kg/cm2
を求め、損失正接tanδ(振動減衰性の指標)を下式
により求めた。
【0049】Gs =G’+ιG” (Gs:静的剪断弾性率、実数G’:動的剪断弾性率、
虚数G”:動的損失弾性率) tanδ=G”/ G’ [エンジンマウントインシュレーター用ゴム組成物の実
施例および比較例]
【0050】
【比較例1〜6】第1表に示すEPDM100重量部
と、イオウ0.5重量部と、カーボンブラック[N55
0]60重量部と、酸化亜鉛5重量部と、ステアリン酸
1重量部と、パラフィン系プロセスオイル(軟化剤)5
0重量部と、加硫促進剤(A)3重量部と、加硫促進剤
(B)1.5重量部と、加硫促進剤(C)0.75重量
部とを、4.3リットル容量のバンバリーミキサー[神
戸製鋼所(株)製]で混練した。
【0051】このようにして得られた混練物から、上記
各種試験の試験片を作製し、試験を行なった。その結果
を第1表に示す。
【0052】
【比較例7】天然ゴム(NR)[RSS 1号]70重
量部と、スチレン- ブタジエンゴム(SBR)[日本ゼ
オン(株)製、商品名:Nipol 1502]30重
量部と、イオウ1.5重量部と、カーボンブラック[N
550]45重量部と、酸化亜鉛5重量部と、ステアリ
ン酸1重量部と、アロマ系プロセスオイル(軟化剤)1
2.5重量部と、加硫促進剤(D)1.5重量部と、加
硫促進剤(C)0.3重量部と、老化防止剤類5重量部
とを、4.3リットル容量のバンバリーミキサー[神戸
製鋼所(株)製]で混練した。
【0053】このようにして得られた混練物から、上記
各種試験の試験片を作製し、試験を行なった。その結果
を第1表に示す。
【0054】
【実施例1〜3】比較例1において、比較例1のEPD
Mの代わりに、第1表に示すEPDMを用いた以外は、
比較例1と同様に行なった。
【0055】その結果を第1表に示す。
【0056】
【実施例4】比較例1において、比較例1のEPDMの
代わりに、第1表に示すEPDMを用い、かつ、イオ
ウ、カーボンブラックおよびパラフィン系プロセスオイ
ルの配合量をそれぞれ1.5重量部、40重量部、30
重量部に変更した以外は、比較例1と同様に行なった。
【0057】その結果を第1表に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】第1表より、以下のことが理解される。比
較例1および4では、EPDMの極限粘度が低く、耐疲
労性が劣るため、エンジンマウントインシュレーターの
耐久性も悪い。
【0061】また、比較例2および3では、EPDMの
エチレン含量が高過ぎるため、エンジンマウントインシ
ュレーターの低温柔軟性が悪い。さらに、EPDMの極
限粘度[η]は3.8dl/gではあるが、メルトフロ
ーインデックスが0.1g/10分である比較例5で
は、加工性が悪いためカーボンブラック等の添加剤の分
散性が悪く、また、耐熱老化性も悪化するため疲労試験
結果が極端に悪い。
【0062】また、EPDMの極限粘度[η]は3.7
dl/gではあるが、メルトフローインデックスが0.
6g/10分である比較例6では、熱老化後の耐疲労性
が悪い。
【0063】さらに、比較例7における天然ゴム系のエ
ンジンマウントインシュレーターは、熱老化していない
場合は、優れた耐久性を示すが、120℃で熱老化され
た場合には、極端に耐久性が低下している。
【0064】上記の比較例のエンジンマウントインシュ
レーターに対し、実施例1〜3のエンジンマウントイン
シュレーターでは、いずれも優れた耐熱耐久性および低
温柔軟性を示す。
【0065】また、実施例4に示すように、カーボンブ
ラックの量を減らすと、耐久性が低下する傾向がある。
[センターベアリングインシュレーター用ゴム組成物]
【0066】
【比較例8〜13】第2表に示すEPDM100重量部
と、イオウ0.5重量部と、カーボンブラック[N55
0]65重量部と、酸化亜鉛5重量部と、ステアリン酸
1重量部と、パラフィン系プロセスオイル50重量部
と、加硫促進剤(A)3.0重量部と、加硫促進剤
(B)1.5重量部と、加硫促進剤(C)0.75重量
部とを、4.3リットル容量のバンバリーミキサー[神
戸製鋼所(株)製]で混練した。
【0067】このようにして得られた混練物から、上記
各種試験の試験片を作製し、上記各種試験を行なった。
その結果を第2表に示す。
【0068】
【比較例14】天然ゴム(NR)[RSS 1号]70
重量部と、スチレン- ブタジエンゴム(SBR)[日本
ゼオン(株)製、商品名:Nipol 1502]30
重量部と、イオウ1.5重量部と、カーボンブラック
[N550]55重量部と、酸化亜鉛5重量部と、ステ
アリン酸1重量部と、アロマ系プロセスオイル20重量
部と、老化防止剤類5重量部と、加硫促進剤(D)1.
5重量部と、加硫促進剤(C)0.3重量部とを、4.
3リットル容量のバンバリーミキサー[神戸製鋼所
(株)製]で混練した。
【0069】このようにして得られた混練物から、上記
各種試験の試験片を作製し、試験を行なった。その結果
を第2表に示す。
【0070】
【実施例5】比較例8において、比較例8のEPDMの
代わりに、第2表に示すEPDMを用い、かつ、イオ
ウ、カーボンブラックおよびパラフィン系プロセスオイ
ルの配合量をそれぞれ1.5重量部、45重量部、30
重量部に変更した以外は、比較例8と同様に行なった。
【0071】その結果を第2表に示す。
【0072】
【実施例6〜8】比較例8において、比較例8のEPD
Mの代わりに、第2表に示すEPDMを用いた以外は、
比較例8と同様に行なった。
【0073】その結果を第2表に示す。
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】第2表より、以下のことが理解される。比
較例8では、極限粘度からわかるようにEPDMの分子
量が小さいため、センターベアリングインシュレーター
の耐久性も悪い。
【0077】また、比較例9および10では、EPDM
のエチレン含量が高過ぎるため、センターベアリングイ
ンシュレーターの低温柔軟性が悪く、また、EPDMの
極限粘度が少々低いため、センターベアリングインシュ
レーターの耐久性も劣る。比較例9のセンターベアリン
グインシュレーターよりも比較例10のセンターベアリ
ングインシュレーターの耐久性が劣るのは、比較例9の
EPDMよりも、比較例10のEPDMの方がヨウ素価
が高く、耐熱性が劣るためであると考えられる。
【0078】比較例11のEPDMの方が比較例8のE
PDMよりも極限粘度が高いため、比較例11のセンタ
ーベアリングインシュレーターは、比較例8のセンター
ベアリングインシュレーターと比べて耐久性が向上して
いる。しかしながら、比較例11のセンターベアリング
インシュレーターの耐久性は、まだ満足できるレベルで
はない。
【0079】さらに、EPDMの極限粘度[η]は3.
8dl/gではあるが、メルトフローインデックスが
0.1g/10分である比較例12では、加工性が悪い
ためカーボンブラック等の添加剤の分散性が悪く、ま
た、耐熱老化性も悪化するため特に疲労試験結果が悪
い。
【0080】また、EPDMの極限粘度[η]は3.7
dl/gではあるが、メルトフローインデックスが0.
6g/10分である比較例13では、熱老化後の耐疲労
性が悪い。
【0081】上記の比較例のセンターベアリングインシ
ュレーターに対し、実施例6〜8のセンターベアリング
インシュレーターでは、いずれも優れた耐熱ヘタリ性お
よび耐久性を示し、また、低温柔軟性も防振ゴムとして
満足できる性能を示している。
【0082】また、実施例5は、カーボンブラックの量
を実施例6〜8よりも少なくした例であるが、カーボン
ブラックの量が40phr以上であれば十分な耐久性を
維持することができることを示している。
【0083】比較例14は、センターベアリングインシ
ュレーターに通常使用される天然ゴム系のゴム組成物を
使用した例であるが、比較例14のセンターベアリング
インシュレーターは、耐熱性の面で、上記実施例5〜8
のセンターベアリングインシュレーターよりも明らかに
劣っている。
【0084】 [ラックマウントインシュレーター用ゴム組成物]
【0085】
【比較例15】天然ゴム(NR)[RSS 1号]70
重量部と、スチレン- ブタジエンゴム(SBR)[日本
ゼオン(株)製、商品名:Nipol 1502]30
重量部と、イオウ1.5重量部と、カーボンブラック
[N550]55重量部と、酸化亜鉛5重量部と、ステ
アリン酸1重量部と、アロマ系プロセスオイル20重量
部と、加硫促進剤(D)1.5重量部と、加硫促進剤
(C)0.3重量部と、老化防止剤類5重量部とを、
4.3リットル容量のバンバリーミキサー[神戸製鋼所
(株)製]で混練した。
【0086】このようにして得られた混練物から、上記
加硫ゴム硬さ試験、ゲーマン低温ねじり試験および製品
耐久試験の試験片を作製し、試験を行なった。その結果
を第3表に示す。
【0087】
【比較例16〜19および実施例9〜10】第3表に示
すEPDM100重量部と、イオウ0.5重量部と、カ
ーボンブラック[N550]第3表に示す量と、酸化亜
鉛5重量部と、ステアリン酸1重量部と、パラフィン系
プロセスオイル第3表に示す量と、加硫促進剤(A)3
重量部と、加硫促進剤(C)0.75重量部と、加硫促
進剤(B)1.5重量部とを、4.3リットル容量のバ
ンバリーミキサー[神戸製鋼所(株)製]で混練した。
【0088】このようにして得られた混練物から、上記
加硫ゴム硬さ試験、ゲーマン低温ねじり試験および製品
耐久試験の試験片を作製し、試験を行なった。その結果
を第3表に示す。
【0089】なお、比較例18では、原料ゴムに本発明
のEPDMを用い、カーボンブラックの配合量を20重
量部としたが、混練作業が不可能となり、以降の実験は
できなかった。
【0090】
【表5】
【0091】第3表より、以下のことが理解される。比
較例15、17および19では、静バネ定数の変化率が
大きく、製品耐久性が不十分である。
【0092】比較例16では、低温柔軟性が不十分であ
る。比較例18では、上述したように、混練作業が不可
能であり、実用に供し得ない。
【0093】上記比較例に対し、実施例9および10で
は、加工性、低温柔軟性および製品耐久性において満足
できる性能を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例および比較例で製作した自動車
エンジンマウントインシュレーターをエンジンマウント
に組み込んだ状態を表わす斜視概略図である。
【図2】図2は、図1のエンジンマウントの平面図であ
る。
【図3】図3は、図2におけるエンジンマウントのA−
A断面図である。
【図4】図4は、実施例および比較例で製作した自動車
センターベアリングインシュレーターをプロペラシャフ
トとセンターベアリングとの締結に使用している状態を
表わす断面概略図である。
【図5】図5は、実施例および比較例で製作した自動車
ラックアンドピニオン式ステアリング装置のインシュレ
ーターを表わす斜視概略図である。
【図6】図6は、図5のインシュレーターの正面図であ
る。
【図7】図7は、図5、図6に示すインシュレーターの
耐久試験の状態を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1・・・ エンジンマウント 2・・・ エンジンマウントインシュレーター 3・・・ プロペラシャフト 4・・・ センターベアリング 5・・・ センターベアリングインシュレーター 6・・・ ラックマウントインシュレーター 7、8・・・治具
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 3:06) C08K 3:06) (72)発明者 原田 倫宏 千葉県千葉市稲毛区長沼町330番地 鬼 怒川ゴム工業株式会社内 (72)発明者 鳥谷部 博 千葉県千葉市稲毛区長沼町330番地 鬼 怒川ゴム工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−227343(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08K 3/00 - 13/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[I]エチレンと炭素原子数3〜20のα
    - オレフィンと非共役ジエンとからなり、かつ、エチレ
    ンとα- オレフィンとのモル比が65/35〜73/2
    7であり、135℃デカリン中で測定した極限粘度
    [η]が3.7〜4.2dl/gであり、パラフィン系
    オイルを50phr油展した状態での230℃における
    メルトフローインデックスが0.2〜0.5g/10分
    であり、ヨウ素価が10〜25であり、非共役ジエンが
    5- エチリデン-2-ノルボルネンであるエチレン・α-
    オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部
    と、[II]イオウ0.1〜10重量部と、[III]
    カーボンブラック25〜100重量部とを主成分とする
    ゴム組成物であって、 加硫後の動的粘弾性試験で求められる損失正接(tan
    δ)が0.03〜0.15になることを特徴とする耐熱
    防振ゴム用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】[I]エチレンと炭素原子数3〜20のα
    - オレフィンと非共役ジエンとからなり、かつ、エチレ
    ンとα- オレフィンとのモル比が65/35〜73/2
    7であり、135℃デカリン中で測定した極限粘度
    [η]が3.7〜4.2dl/gであり、パラフィン系
    オイルを50phr油展した状態での230℃における
    メルトフローインデックスが0.2〜0.5g/10分
    であり、ヨウ素価が10〜25であり、非共役ジエンが
    5- エチリデン-2-ノルボルネンであるエチレン・α-
    オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部
    と、[II]イオウ0.1〜10重量部と、[III]
    カーボンブラック25〜100重量部とを主成分とする
    ゴム組成物であって、 加硫後の動的粘弾性試験で求められる損失正接(tan
    δ)が0.03〜0.15になることを特徴とする自動
    車エンジンマウントインシュレーター用ゴム組成物。
  3. 【請求項3】[I]エチレンと炭素原子数3〜20のα
    - オレフィンと非共役ジエンとからなり、かつ、エチレ
    ンとα- オレフィンとのモル比が65/35〜73/2
    7であり、135℃デカリン中で測定した極限粘度
    [η]が3.7〜4.2dl/gであり、パラフィン系
    オイルを50phr油展した状態での230℃における
    メルトフローインデックスが0.2〜0.5g/10分
    であり、ヨウ素価が10〜25であり、非共役ジエンが
    5- エチリデン-2-ノルボルネンであるエチレン・α-
    オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部
    と、[II]イオウ0.1〜10重量部と、[III]
    カーボンブラック40〜100重量部とを主成分とする
    ゴム組成物であって、 加硫後の動的粘弾性試験で求められる損失正接(tan
    δ)が0.03〜0.15になることを特徴とする自動
    車センターベアリングインシュレーター用ゴム組成物。
  4. 【請求項4】[I]エチレンと炭素原子数3〜20のα
    - オレフィンと非共役ジエンとからなり、かつ、エチレ
    ンとα- オレフィンとのモル比が65/35〜73/2
    7であり、135℃デカリン中で測定した極限粘度
    [η]が3.7〜4.2dl/gであり、パラフィン系
    オイルを50phr油展した状態での230℃における
    メルトフローインデックスが0.2〜0.5g/10分
    であり、ヨウ素価が10〜25であり、非共役ジエンが
    5- エチリデン-2-ノルボルネンであるエチレン・α-
    オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部
    と、[II]イオウ0.1〜10重量部と、[III]
    カーボンブラック40〜100重量部とを主成分とする
    ゴム組成物であって、 加硫後の動的粘弾性試験で求められる損失正接(tan
    δ)が0.03〜0.15になることを特徴とする自動
    車ラックアンドピニオン式ステアリング装置のインシュ
    レーター用ゴム組成物。
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