JP3274699B2 - 小型電流ヒュ−ズ - Google Patents
小型電流ヒュ−ズInfo
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- fuse element
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は小型電流ヒュ−ズに関す
るものである。
るものである。
【0002】
【従来の技術】電流ヒュ−ズにおいては、定格電流に較
べ遮断する事故電流が著しく大きいと、ヒュ−ズエレメ
ントの溶断時、ア−クが発生し、このア−クのためにケ
−スが爆裂することがある。
べ遮断する事故電流が著しく大きいと、ヒュ−ズエレメ
ントの溶断時、ア−クが発生し、このア−クのためにケ
−スが爆裂することがある。
【0003】このア−クの発生は、ヒュ−ズの作動時、
ヒュ−ズエレメントが全長にわたって加熱溶融により液
相化し、ヒュ−ズエレメントの抵抗が数倍に増加し、そ
れに応じてジュ−ル熱が急激に増大し、ヒュ−ズエレメ
ントがガス化し、該金属蒸気が周囲の酸素と結合して高
熱を発生し、熱電離が活発に生じる結果である。
ヒュ−ズエレメントが全長にわたって加熱溶融により液
相化し、ヒュ−ズエレメントの抵抗が数倍に増加し、そ
れに応じてジュ−ル熱が急激に増大し、ヒュ−ズエレメ
ントがガス化し、該金属蒸気が周囲の酸素と結合して高
熱を発生し、熱電離が活発に生じる結果である。
【0004】従来、電流ヒュ−ズ作動時でのア−ク発生
を防止するために、電流ヒュ−ズをシリコン樹脂等の消
弧剤で包囲成型することが公知である。
を防止するために、電流ヒュ−ズをシリコン樹脂等の消
弧剤で包囲成型することが公知である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小型電
流ヒュ−ズにおいては、電極間の間隔が短く、同一電気
抵抗値のもとでは、その短間隔化に伴いヒュ−ズエレメ
ントの径を著しく細くしなければならないので、ヒュ−
ズエレメントを消弧剤で包囲成型すると、その包囲成形
時でのヒュ−ズエレメントの断線、包囲消弧剤とヒュ−
ズエレメントとの熱膨張差による断線等が懸念される。
流ヒュ−ズにおいては、電極間の間隔が短く、同一電気
抵抗値のもとでは、その短間隔化に伴いヒュ−ズエレメ
ントの径を著しく細くしなければならないので、ヒュ−
ズエレメントを消弧剤で包囲成型すると、その包囲成形
時でのヒュ−ズエレメントの断線、包囲消弧剤とヒュ−
ズエレメントとの熱膨張差による断線等が懸念される。
【0006】上記において、ヒュ−ズエレメントの体積
を小にすれば、それだけ金属蒸気分圧も低くでき、消弧
剤の消弧作用が弱くても、充分に消弧を行い得るものと
考えられる。従来、電流ヒューズにおいて、ケース内面
に消弧剤をコ−ティングすることが公知であるが、アー
クによる消弧剤の加熱性能が悪く、消弧性に問題があ
る。
を小にすれば、それだけ金属蒸気分圧も低くでき、消弧
剤の消弧作用が弱くても、充分に消弧を行い得るものと
考えられる。従来、電流ヒューズにおいて、ケース内面
に消弧剤をコ−ティングすることが公知であるが、アー
クによる消弧剤の加熱性能が悪く、消弧性に問題があ
る。
【0007】本発明の目的は、電流ヒュ−ズにおいて、
ヒュ−ズエレメントの体積を充分に小さくすることによ
って、ヒュ−ズエレメントと非接触の消弧剤でも消弧を
充分行い得るようになし、かくして、ヒュ−ズエレメン
トに直接消弧剤を固着する場合に生じる畏れのある当該
ヒュ−ズエレメントの断線を確実に防止することにあ
る。
ヒュ−ズエレメントの体積を充分に小さくすることによ
って、ヒュ−ズエレメントと非接触の消弧剤でも消弧を
充分行い得るようになし、かくして、ヒュ−ズエレメン
トに直接消弧剤を固着する場合に生じる畏れのある当該
ヒュ−ズエレメントの断線を確実に防止することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の小型電流ヒュ−
ズは、一対の電極間にヒュ−ズエレメントを橋設し、ケ
−スで包囲した電流ヒュ−ズにおいて、少なくとも一方
の電極に消弧剤をコ−ティングし、電極間の間隔を9.
5mm以下とし、かつ、ヒュ−ズエレメントの直径を9
5μm以下としたことを特徴とする。
ズは、一対の電極間にヒュ−ズエレメントを橋設し、ケ
−スで包囲した電流ヒュ−ズにおいて、少なくとも一方
の電極に消弧剤をコ−ティングし、電極間の間隔を9.
5mm以下とし、かつ、ヒュ−ズエレメントの直径を9
5μm以下としたことを特徴とする。
【0009】
【作用】ヒュ−ズエレメントが消弧剤で包囲されていな
くても、ヒュ−ズエレメントの体積が小さいので、ヒュ
−ズ作動時での金属蒸気分圧が低く、電極にコ−ティン
グした消弧剤のガス化のみでも、このガスによって金属
蒸気の熱イオン化が充分に抑制され、消弧が良好に行わ
れる。
くても、ヒュ−ズエレメントの体積が小さいので、ヒュ
−ズ作動時での金属蒸気分圧が低く、電極にコ−ティン
グした消弧剤のガス化のみでも、このガスによって金属
蒸気の熱イオン化が充分に抑制され、消弧が良好に行わ
れる。
【0010】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の実施例を示す断面図である。図1に
おいて、1,1は一対のピン電極、2はこれらのピン電
極1,1を気密に貫挿した絶縁板である。3はピン電極
1,1の先端間に橋設したヒュ−ズエレメントであり、
アルミニウム線、銅線、金線、銀線、アルミニウム-シ
リコン合金線等を使用できる。上記の電極1,1間の間
隔は9.5mm以下とし、かかる短間隔のもとでも所定
の抵抗値(作動時での所定のジュ-ル発熱量を得るための
抵抗値)を得るように、ヒュ−ズエレメント3の径(直
径)を95μm以下としてある。
る。図1は本発明の実施例を示す断面図である。図1に
おいて、1,1は一対のピン電極、2はこれらのピン電
極1,1を気密に貫挿した絶縁板である。3はピン電極
1,1の先端間に橋設したヒュ−ズエレメントであり、
アルミニウム線、銅線、金線、銀線、アルミニウム-シ
リコン合金線等を使用できる。上記の電極1,1間の間
隔は9.5mm以下とし、かかる短間隔のもとでも所定
の抵抗値(作動時での所定のジュ-ル発熱量を得るための
抵抗値)を得るように、ヒュ−ズエレメント3の径(直
径)を95μm以下としてある。
【0011】4はピン電極1にコ−ティングした消弧剤
であり、ヒュ−ズエレメントの溶融熱でガス化し得る樹
脂、例えば、シリコン樹脂を使用できる。この消弧剤4
は少なくとも何れか一方のピン電極1にコ−ティングす
ればよく、また、ヒュ−ズエレメントとピン電極との接
合箇所の近傍にコ−ティングすることが好ましい。5は
円筒型ケ−スであり、上記の絶縁板2に気密に嵌着して
ある。
であり、ヒュ−ズエレメントの溶融熱でガス化し得る樹
脂、例えば、シリコン樹脂を使用できる。この消弧剤4
は少なくとも何れか一方のピン電極1にコ−ティングす
ればよく、また、ヒュ−ズエレメントとピン電極との接
合箇所の近傍にコ−ティングすることが好ましい。5は
円筒型ケ−スであり、上記の絶縁板2に気密に嵌着して
ある。
【0012】上記において、回路故障電流がヒュ−ズに
流れると、ヒュ−ズエレメントが溶融し、数倍の抵抗値
増加によって大なるジュ−ル熱が発生し、ヒュ−ズエレ
メントがガス化し、金属蒸気が発生する。また、ピン電
極にコ−ティングされた消弧剤が同ジュ−ル熱によりガ
ス化し、このガスが前記の金属蒸気に接触し、金属蒸気
の熱イオン化が阻止される。
流れると、ヒュ−ズエレメントが溶融し、数倍の抵抗値
増加によって大なるジュ−ル熱が発生し、ヒュ−ズエレ
メントがガス化し、金属蒸気が発生する。また、ピン電
極にコ−ティングされた消弧剤が同ジュ−ル熱によりガ
ス化し、このガスが前記の金属蒸気に接触し、金属蒸気
の熱イオン化が阻止される。
【0013】これに対し、ヒュ−ズエレメントの体積が
大であると、金属蒸気分圧も高く、ガス化した消弧剤と
の接触程度では、消弧は困難であり、金属蒸気の激しい
熱イオン化によってア−クの発生が避けられない。
大であると、金属蒸気分圧も高く、ガス化した消弧剤と
の接触程度では、消弧は困難であり、金属蒸気の激しい
熱イオン化によってア−クの発生が避けられない。
【0014】しかし、本発明の電流ヒュ−ズにおいて
は、ヒュ−ズエレメントの体積を充分に小さくしてあ
り、金属蒸気の分圧が低く、ガス化した消弧剤との接触
でも充分に消弧され得る。
は、ヒュ−ズエレメントの体積を充分に小さくしてあ
り、金属蒸気の分圧が低く、ガス化した消弧剤との接触
でも充分に消弧され得る。
【0015】本発明の電流ヒュ−ズは、上記円筒形のみ
に限定されるものではなく、例えば、図2に示す扁平ケ
−ス型とすることもできる。図2において、1,1はキ
ャップ電極を、3は電極1,1間に橋設したヒュ−ズエ
レメントを、4は電極1の内面にコ−ティングした消弧
剤を、5は扁平絶縁ケ−スをそれぞれ示している。
に限定されるものではなく、例えば、図2に示す扁平ケ
−ス型とすることもできる。図2において、1,1はキ
ャップ電極を、3は電極1,1間に橋設したヒュ−ズエ
レメントを、4は電極1の内面にコ−ティングした消弧
剤を、5は扁平絶縁ケ−スをそれぞれ示している。
【0016】
【発明の効果】本発明の小型電流ヒュ−ズは上述した通
り、ヒュ−ズエレメントの体積を著しく小さくしてあ
り、電流ヒュ−ズ作動時でのヒュ−ズエレメントのガス
化による金属蒸気分圧を低くできるから、電極にコ−テ
ィングした消弧剤のヒュ−ズエレメント溶融熱によるガ
スが金属蒸気に接触するだけでも、充分に消弧でき、ア
−クの発生を防止できる。従って、ヒュ−ズエレメント
に消弧剤を包囲成型しなくてもすみ、この包囲がなされ
る場合に懸念されるヒュ−ズエレメントの断線を確実に
回避できる。また、本発明の電流ヒューズでは、電極に
消弧剤をコーティングしているので、アークによる消弧
剤の加熱性能が、ケース内面に消弧剤を設けている電流
ヒューズよりも強く、消弧性能に優れている。さらに、
ケース内面に消弧剤を設けている電流ヒューズでは、ケ
ース内面に消弧剤を塗布したうえで封止剤による封止を
行なう必要があり、封止界面に消弧剤が介在して封止の
信頼性が低下し易いが、本発明の電流ヒューズでは、ケ
ース内面に消弧剤をコーティングする必要がなく、優れ
た封止性を保証できる。
り、ヒュ−ズエレメントの体積を著しく小さくしてあ
り、電流ヒュ−ズ作動時でのヒュ−ズエレメントのガス
化による金属蒸気分圧を低くできるから、電極にコ−テ
ィングした消弧剤のヒュ−ズエレメント溶融熱によるガ
スが金属蒸気に接触するだけでも、充分に消弧でき、ア
−クの発生を防止できる。従って、ヒュ−ズエレメント
に消弧剤を包囲成型しなくてもすみ、この包囲がなされ
る場合に懸念されるヒュ−ズエレメントの断線を確実に
回避できる。また、本発明の電流ヒューズでは、電極に
消弧剤をコーティングしているので、アークによる消弧
剤の加熱性能が、ケース内面に消弧剤を設けている電流
ヒューズよりも強く、消弧性能に優れている。さらに、
ケース内面に消弧剤を設けている電流ヒューズでは、ケ
ース内面に消弧剤を塗布したうえで封止剤による封止を
行なう必要があり、封止界面に消弧剤が介在して封止の
信頼性が低下し易いが、本発明の電流ヒューズでは、ケ
ース内面に消弧剤をコーティングする必要がなく、優れ
た封止性を保証できる。
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の別実施例を示す一部を切欠け斜視図で
ある。
ある。
1 電極 2 絶縁板 3 ヒュ−ズエレメント 4 消弧剤 5 ケ−ス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 85/00 - 85/62
Claims (2)
- 【請求項1】一対の電極間にヒュ−ズエレメントを橋設
し、ケ−スで包囲した電流ヒュ−ズにおいて、少なくと
も一方の電極に消弧剤をコ−ティングし、電極間の間隔
を9.5mm以下とし、かつヒュ−ズエレメントの直径
を95μm以下としたことを特徴とする小型電流ヒュ−
ズ。 - 【請求項2】消弧剤がシリコン樹脂である請求項1記載
の小型電流ヒュ−ズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05696292A JP3274699B2 (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 小型電流ヒュ−ズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05696292A JP3274699B2 (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 小型電流ヒュ−ズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05225893A JPH05225893A (ja) | 1993-09-03 |
JP3274699B2 true JP3274699B2 (ja) | 2002-04-15 |
Family
ID=13042166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05696292A Expired - Fee Related JP3274699B2 (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 小型電流ヒュ−ズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3274699B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6479115B1 (ja) * | 2017-08-30 | 2019-03-06 | 三菱電機株式会社 | 電力変換装置 |
-
1992
- 1992-02-07 JP JP05696292A patent/JP3274699B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05225893A (ja) | 1993-09-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |