JP3274078B2 - 含フッ素樹脂親水性建築用膜材およびその製造方法 - Google Patents
含フッ素樹脂親水性建築用膜材およびその製造方法Info
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Description
物を構築する際にテント膜として使用され得る建築用膜
材およびその製造方法に係り、特には、親水性表面を有
する含フッ素樹脂親水性建築用膜材およびその製造方法
に関する。
性、耐候性を有し、しかも低摩擦性、非粘着性等のユニ
ークな性質を有するため、化学、機械、電気等の産業分
野に広く利用されている。さらに、含フッ素樹脂は、大
空間を創造する恒久的な建築物用の膜構造材にも使用さ
れている。例えば、ガラス繊維からなる耐熱性織布に含
フッ素樹脂例えばポリテトラフルオロエチレン樹脂(以
下、PTFEともいう)を数回含浸し焼成を繰り返して
形成された膜構造材は、ドーム型競技場等の大空間を創
造する建築物を構築するテント膜に使用されている。実
際、含フッ素樹脂テント膜で構築した大空間建築物は、
含フッ素樹脂の有する耐候性、耐薬品性とガラス繊維織
布の有する高強度特性とにより、構築後20年経過して
もなんら変化しないことが確認されている。
め、上記建築用膜材からなる建築物の内部において、結
露しやすい天井部位等で水滴が形成され、それが建築物
内の観客の声援等に起因する空気振動により落下する等
の現象が見られる。そこで、膜材に60゜程度の傾斜角
度をつけたり、膜材を二重構造とすることが一般的に行
われている。しかしながら、膜材に傾斜角度をつけるこ
とは膜構造物の形状に制限があり、また膜材を二重構造
とすることはコスト高を招く等の問題がある。
れた耐熱性、耐候性等含フッ素樹脂建築用膜材の優れた
性質を保持しながら、その表面に親水性を付与すること
によって結露した水滴が落下することを防止し得る含フ
ッ素樹脂親水性建築用膜材およびその製造方法を提供し
ようとするものである。
の問題点を解決するためには、結露した水滴が落下する
ことなく含フッ素樹脂建築用膜材面に沿って流れるよう
に膜材の表面を親水性化することが最も効果的であると
の知見を得、含フッ素樹脂建築用膜材の親水化技術を検
討した。その結果、本発明者らは、特定の粒子径を有す
る親水性ケイ素化合物粒子と特定の含フッ素樹脂との混
合物を特定の含フッ素樹脂含浸耐熱性基材上に塗布し、
所定の条件で焼成することにより、従来のフッ素樹脂の
親水化技術では得られない親水性に優れた構造の親水性
層が得られ、これにより上記課題を解決できることを見
い出し、本発明を完成した。
トラフルオロエチレン樹脂からなる第1の含フッ素樹脂
を含浸焼成した基材と、該基材の少なくとも片面に、テ
トラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重
合体およびテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(ア
ルキルビニルエーテル)共重合体からなる群の中から選
ばれた少なくとも1種の第2の含フッ素樹脂と平均一次
粒子径1μm以下の親水性ケイ素化合物粒子とを含む混
合物から形成された親水性層を備え、該親水性層は、1
5mm以上の最大イソプロピルアルコール拡散径を示す
ことを特徴とする含フッ素樹脂親水性建築用膜材を提供
する。
建築用膜材の製造方法として、耐熱性織布にポリテトラ
フルオロエチレン樹脂からなる第1の含フッ素樹脂を含
浸焼成した基材の少なくとも片面に、テトラフルオロエ
チレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体およびテト
ラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエ
ーテル)共重合体からなる群の中から選ばれた少なくと
も1種の第2の平均一次粒子径0.05ないし0.5μ
mの含フッ素樹脂と平均一次粒子径1μm以下の親水性
ケイ素化合物粒子とを含む混合物を塗布し、これを該親
水性ケイ素化合物粒子が実質的に表面に存在するような
条件下で焼成することを特徴とする含フッ素樹脂親水性
建築用膜材の製造方法を提供する。
含フッ素樹脂と所定の平均一次粒子径を有する親水性ケ
イ素化合物粒子とを含む混合物を所定の基材表面に塗布
した後、親水性ケイ素化合物粒子が実質的に当該親水性
層表面に存在するような条件下で焼成することによって
得られ、表面において親水性ケイ素化合物粒子に富むも
のである。
うこともでき、親水性層全体の表面構造を最大イソプロ
ピルアルコール(以下、IPAという)拡散径で表現す
ることができ、本発明においては、該親水性層は、15
mm以上の最大IPA拡散径を示す。15mm未満の最
大IPA拡散径は、所望の親水性が達成できないことを
も示すものである。その場合には、親水性層表面に汚れ
(特に親油性の汚れ)が付着しやすくなる。
する。本発明の含フッ素樹脂親水性建築用膜材を構成す
る基材は、通常、縦0.5ないし200m、横1ないし
5m、厚さ0.5mmないし1.5mmであって、例え
ばガラス繊維、アラミド繊維、カーボン繊維、金属繊維
等建築用膜材の製造に際して行われる焼成時の温度によ
り変形しない耐熱性繊維からなる耐熱性織布に熱可塑性
である第1の含フッ素樹脂PTFEを複数回含浸・焼成
して形成されるものである。
性織布に含浸させるには、PTFEの分散液に耐熱性織
布を浸漬することが好都合である。一般に含フッ素樹脂
(第1の含フッ素樹脂および後に説明する第2の含フッ
素樹脂を含めて)を分散質とする分散液は、乳化重合に
よって得ることができ、また含フッ素樹脂粉末を好適な
分散媒に分散させることによっても得ることができる。
特に好ましい分散液は、乳化重合によって得られるもの
であり、該分散液に含まれる含フッ素樹脂粒子の平均粒
径は0.05〜0.5μm程度である。なお、含フッ素
樹脂を分散させる分散媒は、分散質である含フッ素樹脂
の融点以下の温度で蒸発・揮散せしめることが可能な常
温で液体のものである。水は無毒、不燃性であることか
ら分散媒として特に好適である。また、分散液の安定性
を向上させるために、分散液中に少量の界面活性剤を添
加することが推奨される。
E)を含浸させた後、第1の含フッ素樹脂の融点以上分
解温度以下の温度の温度で焼成する。この焼成温度は3
50〜390℃である。
所望の耐熱性基材を得る。かくして、第1の含フッ素樹
脂PTFEは、耐熱性織布の内部に含浸することはもと
より、耐熱性織布の両表面をも層として覆うものであ
る。なお、この種の耐熱性基材は、それ自体市販されて
もいる。
親水性層は、所定の第2の平均一次粒子径0.05ない
し0.5μmの含フッ素樹脂と平均一次粒子径1μm以
下の親水性ケイ素化合物粒子とを含む原料混合物を耐熱
性基材の片面または両面全体に適用し、これを後に説明
する焼成条件下で焼成することによって形成することが
できる。
子は、1μm以下の平均一次粒子径を有する。この一次
粒子径が1μmを超えると、所定の親水性層が得られ
ず、また耐熱性基材との接着性が低下するので好ましく
ない。またケイ素化合物の粒子形状は、ほぼ球状である
ことが最も好ましい。
熱溶融・変形しないものであれば特に制限はないが、耐
熱性を有する二酸化ケイ素が最も好ましい。そのような
二酸化ケイ素粒子は、約50ないし400m2 /gの比
表面積を持ち、表面に存在するシラノール基が100A
2 当たり約3個であるものが最も好適である。
層においてケイ素化合物粒子に富むものであって、全体
として15mm以上の最大IPA拡散径を示す。親水性
層は、およそ0.1〜30μmの厚さを有することが好
ましく、より好ましくは0.5〜10μmの厚さを有す
る。親水性層厚さが0.1μm未満では親水化の効果が
少なく、30μm以上では親水性層の剥離や欠落が起こ
りやすくなる。
性ケイ素化合物微粒子と第2の含フッ素樹脂との混合物
を調製する。その際、第1の含フッ素樹脂に関して述べ
たような平均粒子径0.05〜0.5μmの第2の含フ
ッ素樹脂粒子の分散液に上記親水性ケイ素化合物の微粉
末を均一に分散させることが好ましい。親水性ケイ素化
合物微粉末は、予め水または有機液体中に分散させてお
き、その分散液を第2の含フッ素樹脂分散液へ添加する
のが好ましい。なお、第2の含フッ素樹脂の平均粒径が
0.5μmを越える場合には、ケイ素化合物微粉末の分
散性が悪くなるため所定の親水性層が得られなくなるの
で好ましくない。
微粒子との混合割合は、重量比で10〜60/90〜4
0の範囲内にあることが好ましい。この範囲を逸脱する
と、所定の親水性層が得られにくい傾向を示す。
第2の含フッ素樹脂との混合分散液を耐熱性基材の片面
または両面面に、例えば、流しかけ、浸漬あるいは吹き
付け等通常塗装に使用されている方法により膜状に適用
し、分散媒を除去するために乾燥した後、焼成する。焼
成は、第2の含フッ素樹脂の融点以上分解温度未満の温
度ではあるが、第2の含フッ素樹脂は全体的に溶融させ
るが、耐熱性基材に含まれる第1の含フッ素樹脂を全体
的に溶融させることがなく、かつ第2の含フッ素樹脂中
に分散されたケイ素化合物微粒子が実質的に表面に存在
するような温度および時間的条件で行うことが最も望ま
しい。
造を有する樹脂同志の融着は非類似化学構造を有する樹
脂間の融着に比べてその融着強度が高いため、親水性層
の形成に使用される第2の含フッ素樹脂としては、耐熱
基材に含浸される第1の含フッ素樹脂と同一樹脂または
類似化学構造を有する樹脂を選択することが好ましい
が、上記の焼成条件から、第2の含フッ素樹脂は、第1
の含フッ素樹脂の融点よりも低い融点を有する含フッ素
樹脂であることが望ましい。これらの条件を考慮して、
本発明においては、第2の含フッ素樹脂として、テトラ
フルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(FEP)および/またはテトラフルオロエチレン/パ
ーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PF
A)を使用するものである。特に、第2の含フッ素樹脂
がFEPである場合、FEPと親水性ケイ素化合物粒子
との混合割合は、重量比で、10〜60/90〜40で
あることが、また第2の含フッ素樹脂がPFAである場
合、PFAと親水性ケイ素化合物粒子との混合割合は、
重量比で、10〜30/90〜70であることが特に好
ましい。
すぎるとケイ素化合物粒子が沈降してしまい、所定の親
水性層が得られないので好ましくない。以上の焼成条件
は、具体的な例が後に記載される実施例に示されている
が、通常、簡単な予備実験によりあらかじめ設定するこ
とができる。最大IPA拡散径15mm以上は、焼成条
件を決定する尺度ともなるものである。
物粒子が沈降することなく親水性層の表層にほぼ存在
し、また、親水性層は、耐熱性基材表面の第1の含フッ
素樹脂と強固に融着結合する。ケイ素化合物粒子が第2
の含フッ素樹脂層に埋没してしまうと、親水性が発揮さ
れない。
等建築用膜材表面に水を供給した場合、水が水膜状とな
り、撥水による水の凹凸を生じさせないものであって、
水に対して優れた親和性を示すとともに、保水性を有し
ているため帯電防止性能も示す。
性評価法により判断することができる。水に対する濡れ
性が高いほど親油性の汚れに対する防汚性が高いことを
意味する。親水性層は、通常、70%以上の濡れ性、好
ましくは100%の濡れ性を示す。濡れ性が70%未満
の場合には、当該膜材により構築される膜構造体の屋内
面においては結露した水滴が水膜として保持されずに落
下し、しかも膜構造体の屋外面においては筋状の汚れが
発生するため好ましくない。
(抗菌剤)、防臭剤、紫外線防止剤、顔料、染料等を含
んでいてもよい。それらの種類や配合量は、親水性層の
形成に影響を与えない範囲であれば特に制限はない。
本発明の親水性層は、膜構造体の屋内面にあっては、結
露した水滴を水膜として保持してその落下を防止し、屋
外面にあっては水の流れ跡に生じる筋状の汚れ発生を防
止する(防汚性)。
するが、それに先立ち、多孔性、濡れ性および耐汚染性
の評価方法を記載する。 <多孔性評価法>(IPA拡散テスト) 試験片の親水性層面に、IPAをマイクロシリンジを用
いて0.01ml滴下し、液滴の最大拡散径を測定す
る。
透し、滴下時の直径から直径20mm程度まで拡散する
のに対し、PTFEの切削シートでは初期の直径5.0
mmのままである。
ビーカーに入った純水に、試験片を60秒間浸漬した後
引き上げ、試験片の親水性層面上で純水の平滑な水膜が
ない部分を、縦150mm×横60mmの方眼紙を縦1
5mm×横6mm間隔で100の方眼に区切った方眼紙
に記入し、下記式により濡れ性を求める。
のない部分の方眼数。 <耐汚染性評価法>汚染液として、純水を加え混合し含
水率20重量%としたケッチンブラックにさらに純水を
加えケッチンブラックの凝集粒子が観察されなくなるま
で超音波分散した0.01重量%ケッチンブラック水性
分散液を調製する。
を60秒間浸漬した後この試験片を引き上げ、試験片の
親水性層面を内側にして、内径22mm、長さ120m
mのアルミニウムパイプ内に装着し、該パイプを30度
に傾斜して固定する。次いで、該パイプの上部より、汚
染液60gを0.06mg×2回/secの割合で滴下
する。滴下終了後、試験片を該パイプより取り出し、1
Lガラスビーカーに入った純水中に3秒間浸漬した後引
き上げ、試験片の親水性層面を目視にて観察し耐汚染性
を下記の2段階にて評価する。
株式会社製アエロジルMOX80、平均粒子径30mμ
m)水性分散液に該シリカ粉末の重量に対し20重量%
のポリオキシアルキレンジメチルポリシロキサンコポリ
マーからなるノニオン界面活性剤を添加混合した12重
量%超微粒子状無水シリカ粉末水性分散液と、30重量
%PFA水性分散液(三井・デュポンフロロケミカル株
式会社製、平均粒子径0.17μm)を純水にて12重
量%に希釈し該PFAの重量に対し20重量%のポリオ
キシアルキレンジメチルポリシロキサンコポリマーを添
加混合した12重量%PFA水性分散液との混合重量比
40/60である混合液を得た。
大きさの含フッ素樹脂テント膜(中興工業株式会社製F
GT−600、直径3μmのガラス繊維織布にPTFE
を含浸)の片面にハケ塗りし、室温で乾燥した後、36
0℃で10分間焼成し、含フッ素樹脂テント膜表面に親
水性層を形成してこれを試験片とした。
汚染性を評価した。結果を後掲の表1に示す。さらに、
上記親水性層を形成したテント膜と、親水性膜を形成し
なかったテント膜(未処理)とを、測定地横浜で6ヵ月
間自然暴露した後、汚れをアルコールで拭き取る前後の
テント膜の色相(L* 、a* 、b* )、並びに透光率
(%)および光反射率(%)を測定した。結果を後掲の
表3に示す。なお、色相は、JIS Z 8729に従
い、スガ試験機(株)製SMカラーコンピューターMO
DEL SM−4を用いて測定した。また、透光率およ
び光反射率は、(株)島津製作所製分光光度計UV−2
40を用いて測定した。いずれの場合も、拭き取り前後
での値の差が小さいほど汚れが少ないことを示す。
水シリカ粉末水性分散液と、実施例1記載の12重量%
PFA水性分散液との重量比が90/10である混合液
を使用した以外は、実施例1と同様にして試験片を作製
した。
汚染性を評価した。結果を表1に示す。 実施例3 混合液として、実施例1記載の12重量%超微粒子状無
水シリカ粉末水性分散液と、30重量%FEP水性分散
液(三井・デュポンフロロケミカル株式会社製、平均粒
子径0.16μm)を純水にて12重量%に希釈し該F
EPの重量に対し20重量%のポリオキシアルキレンジ
メチルポリシロキサンコポリマーを添加混合した12重
量%FEP水性分散液との重量比が70/30である混
合液を使用した以外は、実施例1と同様にして試験片を
作製した。
汚染性を評価した。結果を表1に示す。実施例4 混合液として、コロイダルシリカ(日産化学工業製スノ
ーテックス40、SiO2 固形分40重量%、平均粒子
径10〜20mμ)を純水にて12重量%に希釈し該コ
ロイダルシリカの重量に対し20重量%のポリオキシア
ルキレンジメチルポリシロキサンコポリマーからなる界
面活性剤を添加混合した12重量%コロイダルシリカ
と、実施例1記載の12重量%PFA水性分散液との重
量比が70/30である混合液を使用した以外は、実施
例1と同様にして試験片を作製した。この試験片につい
て、濡れ性、多孔性、耐汚染性を評価した。結果を表1
に示す。
リカと、実施例3記載の12重量%FEP水性分散液と
の重量比が50/50である混合液を使用した以外は、
実施例1と同様にして試験片を作製した。この試験片に
ついて、濡れ性、多孔性、耐汚染性を評価した。結果を
表1に示す。
水シリカ粉末水性分散液、実施例1記載の12重量%P
FA水性分散液、及び実施例3記載の12重量%FEP
水性分散液の重量比が50/25/25である混合液を
使用した以外は、実施例1と同様にして試験片を作製し
た。この試験片について、濡れ性、多孔性、耐汚染性を
評価した。結果を表1に示す。
水シリカ粉末水性分散液と、実施例1記載の12重量%
PFA水性分散液との重量比が10/90である混合液
を使用した他は、実施例1と同様にして試験片を作製し
た。この試験片について、濡れ性、多孔性、耐汚染性を
評価した。結果を表2に示す。
(株式会社龍森製、セピオレックス3、SiO2 固形分
50.9重量%、平均繊維長3μm、平均繊維径0.2
μm)水性分散液に該天然鉱物繊維セピオライトの重量
に対し20重量%のポリオキシアルキレンジメチルポリ
シロキサンコポリマーからなるノニオン界面活性剤を添
加混合した12重量%天然鉱物繊維セピオライト水性分
散液と、実施例1記載の12重量%PFA水性分散液と
の重量比が10/90である混合液を使用した以外は、
実施例1と同様にして試験片を作製した。この試験片に
ついて、濡れ性、多孔性、耐汚染性を評価した。結果を
表2に示す。
水シリカ粉末水性分散液と、実施例3記載の12重量%
FEP水性分散液との重量比が30/70である混合液
を使用し、380℃で30分間焼成した以外は、実施例
1と同様にして試験片を作製した。この試験片につい
て、濡れ性、多孔性、耐汚染性を評価した。結果を表2
に示す。
水シリカ粉末水性分散液と、当該PFA水性分散液との
混合重量比が50/50である以外は、実施例1と同様
にして試験片を作製した。この試験片について、濡れ
性、多孔性、耐汚染性を評価した。結果を表2に示す。
無水シリカ粉末水性分散液と、当該PFA水性分散液と
の混合重量比が50/50である以外は、実施例1と同
様にして試験片を作製した。この試験片について、濡れ
性、多孔性、耐汚染性を評価した。結果を表2に示す。
樹脂親水性建築用膜材は、表面に親水性層を持つため、
当該膜材表面に凝縮した水分が薄い水膜となって保持さ
れ、テント膜に沿って水膜として流れることができるの
で、膜構造体を構築したときに天井から結露した水滴が
落下することがない。また、親水性層は、帯電防止能を
も示すので、静電気により粉塵が付着することがないた
め、膜構造体に筋状の汚れを発生させることがない。
Claims (2)
- 【請求項1】 耐熱性織布にポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂からなる第1の含フッ素樹脂を含浸焼成した基材
と、該基材の少なくとも片面に、テトラフルオロエチレ
ン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体およびテトラフ
ルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテ
ル)共重合体からなる群の中から選ばれた少なくとも1
種の第2の含フッ素樹脂と平均一次粒子径1μm以下の
親水性ケイ素化合物粒子とを含む混合物から形成された
親水性層を備え、該親水性層は、15mm以上の最大イ
ソプロピルアルコール拡散径を示すことを特徴とする含
フッ素樹脂親水性建築用膜材。 - 【請求項2】 耐熱性織布にポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂からなる第1の含フッ素樹脂を含浸焼成した基材
の少なくとも片面に、テトラフルオロエチレン/ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体およびテトラフルオロエチ
レン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合
体からなる群の中から選ばれた少なくとも1種の第2の
平均一次粒子径0.05ないし0.5μmの含フッ素樹
脂と平均一次粒子径1μm以下の親水性ケイ素化合物粒
子とを含む混合物を塗布し、これを親水性ケイ素化合物
粒子が実質的に表面に存在するような条件下で焼成する
ことを特徴とする含フッ素樹脂親水性建築用膜材の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00378597A JP3274078B2 (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | 含フッ素樹脂親水性建築用膜材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10193528A JPH10193528A (ja) | 1998-07-28 |
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ID=11566846
Family Applications (1)
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- 1997-01-13 JP JP00378597A patent/JP3274078B2/ja not_active Expired - Lifetime
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