JP3273470B2 - ガスを吸収又は発生する薬剤包装体の製造方法及び薬剤包装体の供給方法 - Google Patents
ガスを吸収又は発生する薬剤包装体の製造方法及び薬剤包装体の供給方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスを吸収又は発生する
薬剤包装体の製造方法及び薬剤包装体の供給方法に関す
るものである。
薬剤包装体の製造方法及び薬剤包装体の供給方法に関す
るものである。
【0002】
【従来技術及びその問題点】従来、鉄粉やハイドロサル
ファイトのような酸素を吸収する脱酸素剤、シリカゲル
や生石灰(CaO)のような吸湿剤、エタノールを充填
剤に吸着させたエタノール発生剤等のガスを吸収又は発
生する薬剤を通気性包装材料で包装したものは知られて
いる。このような通気性包装材料包装体は、いずれも、
これを大気中にそのまま放置すると、その内部の薬剤が
大気中の酸素や水分と反応したり、あるいは内部に封入
したガス発生剤が大気中に放散してその効力を徐々に喪
失して行くという特性を有している。このような薬剤包
装体は、前記したように、そのままの形でガス吸収反応
やガス発生作用を行うものであることから、その保存及
び包装容器に対する供給作業に著しい困難が伴った。す
なわち、この包装体を保存するには、完全気密性の密封
容器に保存することが必要であり、また、包装容器に供
給するには迅速に行うことが必要である。殊に、従来の
包装体の場合、その多数をあらかじめ自動供給装置に装
填し、この供給装置により、物品の入った包装容器に連
続的に順次充填しようとすると、その包装体のガス吸収
能やガス発生能は、最初のものと最後のものとでは、相
当の差異が生じてしまい、最後の方の包装体はそのガス
吸収能やガス発生能が著しく損失されたものとなる。
ファイトのような酸素を吸収する脱酸素剤、シリカゲル
や生石灰(CaO)のような吸湿剤、エタノールを充填
剤に吸着させたエタノール発生剤等のガスを吸収又は発
生する薬剤を通気性包装材料で包装したものは知られて
いる。このような通気性包装材料包装体は、いずれも、
これを大気中にそのまま放置すると、その内部の薬剤が
大気中の酸素や水分と反応したり、あるいは内部に封入
したガス発生剤が大気中に放散してその効力を徐々に喪
失して行くという特性を有している。このような薬剤包
装体は、前記したように、そのままの形でガス吸収反応
やガス発生作用を行うものであることから、その保存及
び包装容器に対する供給作業に著しい困難が伴った。す
なわち、この包装体を保存するには、完全気密性の密封
容器に保存することが必要であり、また、包装容器に供
給するには迅速に行うことが必要である。殊に、従来の
包装体の場合、その多数をあらかじめ自動供給装置に装
填し、この供給装置により、物品の入った包装容器に連
続的に順次充填しようとすると、その包装体のガス吸収
能やガス発生能は、最初のものと最後のものとでは、相
当の差異が生じてしまい、最後の方の包装体はそのガス
吸収能やガス発生能が著しく損失されたものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の薬剤
包装体に見られる前記問題点を解決し、内部に封入した
薬剤のガス吸収能やガス発生能の損失を防止した薬剤包
装体の製造方法及び薬剤包装体の供給方法を提供するこ
とをその課題とする。
包装体に見られる前記問題点を解決し、内部に封入した
薬剤のガス吸収能やガス発生能の損失を防止した薬剤包
装体の製造方法及び薬剤包装体の供給方法を提供するこ
とをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。
【0005】即ち、本発明によれば、ガスを吸収又は発
生する薬剤包装体を製造する方法において、 (i)通気性部を有する通気性包装材料と、非通気性粘
着フィルムを圧着ロール間に供給する工程、 (ii)該圧着ロール間において、該包装材料の通気性部
に非通気性粘着フィルムを圧着させて、該包装材料の通
気性部を該非通気性粘着フィルムで被覆する工程、 (iii)該通気性部が非通気性粘着フィルムで被覆された
全体的に非通気性の包装材料を非通気性製袋材料の少な
くとも一部として用い、開口部を有する袋体に形成する
工程、 (iv) 該袋体の開口部を通してガスを吸収又は発生する
薬剤を充填する工程、 (v)該薬剤を充填した袋体の開口部を密閉する工程か
らなるガスを吸収又は発生する薬剤包装体の製造方法が
提供される。また、本発明によれば、ガスを発生又は吸
収する薬剤包装体を所定個所に供給させるに際し、該薬
剤包装体として、通気性部を有する通気性包装材料のそ
の通気性部に非通気性粘着フィルムを圧着させて形成し
た全体的に非通気性の包装材料を非通気性製袋材料の少
なくとも一部として用いて形成した内部に薬剤を収容す
る小袋状包装体の多数を連設した構造の長尺の帯状体か
らなる薬剤包装体を用い、該包装体に粘着された非通気
性粘着フィルムを剥離した後、所定個所に供給すること
を特徴とする薬剤包装体の供給方法が提供される。
生する薬剤包装体を製造する方法において、 (i)通気性部を有する通気性包装材料と、非通気性粘
着フィルムを圧着ロール間に供給する工程、 (ii)該圧着ロール間において、該包装材料の通気性部
に非通気性粘着フィルムを圧着させて、該包装材料の通
気性部を該非通気性粘着フィルムで被覆する工程、 (iii)該通気性部が非通気性粘着フィルムで被覆された
全体的に非通気性の包装材料を非通気性製袋材料の少な
くとも一部として用い、開口部を有する袋体に形成する
工程、 (iv) 該袋体の開口部を通してガスを吸収又は発生する
薬剤を充填する工程、 (v)該薬剤を充填した袋体の開口部を密閉する工程か
らなるガスを吸収又は発生する薬剤包装体の製造方法が
提供される。また、本発明によれば、ガスを発生又は吸
収する薬剤包装体を所定個所に供給させるに際し、該薬
剤包装体として、通気性部を有する通気性包装材料のそ
の通気性部に非通気性粘着フィルムを圧着させて形成し
た全体的に非通気性の包装材料を非通気性製袋材料の少
なくとも一部として用いて形成した内部に薬剤を収容す
る小袋状包装体の多数を連設した構造の長尺の帯状体か
らなる薬剤包装体を用い、該包装体に粘着された非通気
性粘着フィルムを剥離した後、所定個所に供給すること
を特徴とする薬剤包装体の供給方法が提供される。
【0006】本発明における薬剤は、ガス吸収性又はガ
ス発生性のものである。ガス吸収性のものは、酸素、湿
気、臭気、炭酸ガス又は有害ガス(たとえば硫化水素、
亜硫酸ガスなど)などの物品保存に好ましくないガス成
分に対して吸着ないし吸収作用を持った物質であり、従
来公知の種々の物質が包含される。たとえば、このよう
なものとしては、脱酸素のために、鉄粉、ハイドロサル
ファイトなどの各種脱酸素剤、脱湿又は乾燥のために、
シリカゲル、ゼオライト、活性白土、五酸化リン、酸化
カルシウム、酸化カリウム、酸化アルミニウム、無水硫
酸カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム、塩化カルシウムなどがあり、脱臭のた
めに、活性炭、ゼオライト、活性白土、ベントナイト、
ケイソウ土、イオン交換樹脂などがあり、また硫化水
素、亜硫酸ガス、炭酸ガスなどの酸性ガスを吸着するた
めに、アルカリ性物質、たとえば、水酸化ナトリウム、
水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウムなどの金属の水酸化物及び酸化
物、エチレンガス吸収のために、ゼオライトなどがあ
る。ガス発生性のものは、物品保存のために好ましいガ
スを発生する物質であり、殺菌効果や静菌効果を持つ物
質、例えば、エタノール、二酸化塩素含有物(安定化二
酸化塩素、亜塩素酸塩溶液等)、塩素含有物(次亜塩素酸
塩及びその溶液、塩素水等)、ソルビン酸のエタノール
溶液、イソチオシアン酸エステル又はその溶液、ヒノキ
チオール又はその溶液等が挙げられる。
ス発生性のものである。ガス吸収性のものは、酸素、湿
気、臭気、炭酸ガス又は有害ガス(たとえば硫化水素、
亜硫酸ガスなど)などの物品保存に好ましくないガス成
分に対して吸着ないし吸収作用を持った物質であり、従
来公知の種々の物質が包含される。たとえば、このよう
なものとしては、脱酸素のために、鉄粉、ハイドロサル
ファイトなどの各種脱酸素剤、脱湿又は乾燥のために、
シリカゲル、ゼオライト、活性白土、五酸化リン、酸化
カルシウム、酸化カリウム、酸化アルミニウム、無水硫
酸カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム、塩化カルシウムなどがあり、脱臭のた
めに、活性炭、ゼオライト、活性白土、ベントナイト、
ケイソウ土、イオン交換樹脂などがあり、また硫化水
素、亜硫酸ガス、炭酸ガスなどの酸性ガスを吸着するた
めに、アルカリ性物質、たとえば、水酸化ナトリウム、
水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウムなどの金属の水酸化物及び酸化
物、エチレンガス吸収のために、ゼオライトなどがあ
る。ガス発生性のものは、物品保存のために好ましいガ
スを発生する物質であり、殺菌効果や静菌効果を持つ物
質、例えば、エタノール、二酸化塩素含有物(安定化二
酸化塩素、亜塩素酸塩溶液等)、塩素含有物(次亜塩素酸
塩及びその溶液、塩素水等)、ソルビン酸のエタノール
溶液、イソチオシアン酸エステル又はその溶液、ヒノキ
チオール又はその溶液等が挙げられる。
【0007】本発明において、ガス吸収性又はガス発生
性薬剤が液体である場合、この液体は、これを多孔性物
質に含浸させたり、樹脂を用いてカプセル化物にしたり
等して、取扱いやすい固体状にして包装材料で被包す
る。多孔性物質としては、活性炭、シリカ、アルミナ、
ゼオライト、ケイソウ土等の各種のものが挙げられる。
ガス吸収性又はガス発生性薬剤が固体の場合には、その
ままあるいは充填剤と混合して包装材料で被包する。
性薬剤が液体である場合、この液体は、これを多孔性物
質に含浸させたり、樹脂を用いてカプセル化物にしたり
等して、取扱いやすい固体状にして包装材料で被包す
る。多孔性物質としては、活性炭、シリカ、アルミナ、
ゼオライト、ケイソウ土等の各種のものが挙げられる。
ガス吸収性又はガス発生性薬剤が固体の場合には、その
ままあるいは充填剤と混合して包装材料で被包する。
【0008】本発明で用いる通気性包装材料としては、
紙、不織布、有孔プラスチックフィルム、有孔プラスチ
ックフィルムと紙や不織布との積層接着体、その表面の
一部のみが通気性面に形成されたフィルム等の従来公知
のものを用いることができる。また、この通気性包装材
料は、2枚の通気性プラスチックフィルムを紙を介して
積層した積層フィルムや、2枚の通気性フィルムを接着
することなく、単に重ねただけの積層フィルムであるこ
とができる。この通気性包装材料は、その裏面に熱溶融
性樹脂層を設けて、ヒートシール性包装材料の形で一般
的に用いられる。
紙、不織布、有孔プラスチックフィルム、有孔プラスチ
ックフィルムと紙や不織布との積層接着体、その表面の
一部のみが通気性面に形成されたフィルム等の従来公知
のものを用いることができる。また、この通気性包装材
料は、2枚の通気性プラスチックフィルムを紙を介して
積層した積層フィルムや、2枚の通気性フィルムを接着
することなく、単に重ねただけの積層フィルムであるこ
とができる。この通気性包装材料は、その裏面に熱溶融
性樹脂層を設けて、ヒートシール性包装材料の形で一般
的に用いられる。
【0009】非通気性粘着フィルムとしては、アルミ箔
や、銅箔等の金属フィルムの他、各種のプラスチックフ
ィルムの裏面に感圧粘着剤層を形成したものが用いられ
る。
や、銅箔等の金属フィルムの他、各種のプラスチックフ
ィルムの裏面に感圧粘着剤層を形成したものが用いられ
る。
【0010】次に、図面を参照して本発明の薬剤包装体
の製造方法について説明する。図1において、21は非
通気性粘着フィルムLの巻きロール、22は通気性包装
材料aの巻きロール、23、24は圧着ロール、25は
案内ロールを示す。本発明の方法を実施するには、先
ず、ロール21からの非通気性粘着フィルムLと、ロー
ル22からの通気性包装材料aを、案内ロール25によ
り圧着ロール23と24との間に供給し、ここで通気性
包装材料aの通気性部に非通気性粘着フィルムを圧着さ
せる。この圧着工程により、通気性包装材料の通気性部
がその非通気性粘着フィルムで被覆(ラミネート)され
るため、通気性包装材料は、全体として非通気性のもの
に変換される。圧着ロール23、24の間からは、全表
面部が非通気性に形成された包装材料1が引取られ、ロ
ール巻に巻取られる。図2にこのロール巻された包装材
料1の1つの実施例についての斜視図を示す。
の製造方法について説明する。図1において、21は非
通気性粘着フィルムLの巻きロール、22は通気性包装
材料aの巻きロール、23、24は圧着ロール、25は
案内ロールを示す。本発明の方法を実施するには、先
ず、ロール21からの非通気性粘着フィルムLと、ロー
ル22からの通気性包装材料aを、案内ロール25によ
り圧着ロール23と24との間に供給し、ここで通気性
包装材料aの通気性部に非通気性粘着フィルムを圧着さ
せる。この圧着工程により、通気性包装材料の通気性部
がその非通気性粘着フィルムで被覆(ラミネート)され
るため、通気性包装材料は、全体として非通気性のもの
に変換される。圧着ロール23、24の間からは、全表
面部が非通気性に形成された包装材料1が引取られ、ロ
ール巻に巻取られる。図2にこのロール巻された包装材
料1の1つの実施例についての斜視図を示す。
【0011】本発明においては、前記のようにして得ら
れる全体が非通気性となった包装材料1を非通気性製袋
材料の少なくとも一部として用い、開口部を有する袋体
に形成し、次いでこの袋体の開口部を通して前記した如
きガスを吸収又は発生する薬剤を充填した後、その袋体
の開口部を密封する。非通気性製袋材料としては、前記
した金属フィルムやプラスチックフィルムが用いられ
る。前記した製袋材料を開口部を有する袋体に形成する
工程、袋体内に薬剤を充填する工程及び薬剤を充填した
袋体の開口部を密閉する工程は、いずれも従来良く知ら
れている工程であり、これらの一連の工程は、慣用の自
動充填機を用いて連続的に実施することができる。
れる全体が非通気性となった包装材料1を非通気性製袋
材料の少なくとも一部として用い、開口部を有する袋体
に形成し、次いでこの袋体の開口部を通して前記した如
きガスを吸収又は発生する薬剤を充填した後、その袋体
の開口部を密封する。非通気性製袋材料としては、前記
した金属フィルムやプラスチックフィルムが用いられ
る。前記した製袋材料を開口部を有する袋体に形成する
工程、袋体内に薬剤を充填する工程及び薬剤を充填した
袋体の開口部を密閉する工程は、いずれも従来良く知ら
れている工程であり、これらの一連の工程は、慣用の自
動充填機を用いて連続的に実施することができる。
【0012】次に、本発明で得られる薬剤包装体の構造
例を示す。図3(a)は、全面が通気性表面に形成され
た通気性包装材料aの全面に非通気性粘着フィルムLを
圧着して形成した包装材料1を用いて作成した薬剤包装
体の説明断面図を示す。図3(a)において、2はシー
ル部を示し、Fは薬剤を示す。図3(b)は、包装材料
1の説明断面図を示す。
例を示す。図3(a)は、全面が通気性表面に形成され
た通気性包装材料aの全面に非通気性粘着フィルムLを
圧着して形成した包装材料1を用いて作成した薬剤包装
体の説明断面図を示す。図3(a)において、2はシー
ル部を示し、Fは薬剤を示す。図3(b)は、包装材料
1の説明断面図を示す。
【0013】図4(a)は、図4(b)に示す通気性包
装材料1を用いて形成した薬剤包装体の説明断面図であ
る。この薬剤包装体に用いる包装材料1は、図4(b)
に示すように、その縦方向中心線より右方向のほぼ中央
縦方向に沿って通気性部a’を有する通気性包装材料a
のその通気性部a’に対し、非通気性粘着フィルムLを
圧着させて形成したものである。この包装材料1は、そ
の中心線を中心として折曲げて袋体に製袋し、この袋体
に薬剤を充填密封することにより、図4(a)に示す構
造の薬剤包装体を得ることができる。図5は、中心部に
通気性部a’を有する通気性包装材料aのその通気性部
a’に非通気性粘着フィルムを圧着して形成した包装材
料の2枚を用いて形成した薬剤包装体の説明断面図を示
す。図6は、全面が通気性部に形成された通気性包装材
料aの全面に対して非通気性粘着フィルムLを圧着して
形成した包装材料と、金属フィルムやプラスチックフィ
ルム等の非通気性フィルムからなる非通気性包装材料b
を用いて形成した薬剤包装体の説明断面図を示す。
装材料1を用いて形成した薬剤包装体の説明断面図であ
る。この薬剤包装体に用いる包装材料1は、図4(b)
に示すように、その縦方向中心線より右方向のほぼ中央
縦方向に沿って通気性部a’を有する通気性包装材料a
のその通気性部a’に対し、非通気性粘着フィルムLを
圧着させて形成したものである。この包装材料1は、そ
の中心線を中心として折曲げて袋体に製袋し、この袋体
に薬剤を充填密封することにより、図4(a)に示す構
造の薬剤包装体を得ることができる。図5は、中心部に
通気性部a’を有する通気性包装材料aのその通気性部
a’に非通気性粘着フィルムを圧着して形成した包装材
料の2枚を用いて形成した薬剤包装体の説明断面図を示
す。図6は、全面が通気性部に形成された通気性包装材
料aの全面に対して非通気性粘着フィルムLを圧着して
形成した包装材料と、金属フィルムやプラスチックフィ
ルム等の非通気性フィルムからなる非通気性包装材料b
を用いて形成した薬剤包装体の説明断面図を示す。
【0014】図7は、自動供給機を用いて、薬剤包装体
Pを、食品等の入った袋や容器に連続的に充填するのに
用いられる小袋状の各包装体Pが帯状に連設された長尺
の帯状包装体14の説明断面図を示す。この図におい
て、包装材料1としては、例えば、図4に示したよう
に、通気性包装材料aの通気性部a’に非通気性粘着フ
ィルムLを圧着して形成したものが用いられる。3は包
装材料1のシール面を示す。自動配布機を用いて包装体
Pの供給(配布)を行う場合、その非通気性粘着フィル
ムを包装材料1の表面から剥離させた後、そのシール面
3の部分で順次切断し、その切断された各包装Pを順次
袋や容器に投入する。
Pを、食品等の入った袋や容器に連続的に充填するのに
用いられる小袋状の各包装体Pが帯状に連設された長尺
の帯状包装体14の説明断面図を示す。この図におい
て、包装材料1としては、例えば、図4に示したよう
に、通気性包装材料aの通気性部a’に非通気性粘着フ
ィルムLを圧着して形成したものが用いられる。3は包
装材料1のシール面を示す。自動配布機を用いて包装体
Pの供給(配布)を行う場合、その非通気性粘着フィル
ムを包装材料1の表面から剥離させた後、そのシール面
3の部分で順次切断し、その切断された各包装Pを順次
袋や容器に投入する。
【0015】図8は、自動供給機を用いて長尺の帯状包
装体14から、各小袋状の包装体Pを切断して所定個所
に供給する装置系の説明図を示す。長尺の帯状包装体1
4は、自動供給機15に供給されるが、その供給に先立
ち、長尺の帯状包装体14の包装材料1の表面に粘着さ
れている非通気性粘着フィルムLは、回転ロール18と
帯状包装体14の間の張力によって、帯状包装体14の
表面から剥離される。剥離された非通気性粘着フィルム
Lは回転ロール18に巻取られる。非通気性粘着フィル
ムLを剥離させるための張力は、自動供給機15に設置
されている回転ロールのトルク(即ち、包装体14を下
方に引張る力)を利用して形成し得る他、回転ロール1
8を一定の力で回転させ、その際のトルクを利用して形
成することができる。自動供給機15内に設置されてい
る回転ロールのトルクを利用して非通気性粘着フィルム
Lを剥離する場合には、回転ロール18のトルクは大き
なものである必要はなく、その剥離されたフィルムLを
巻取るに必要な大きさであればよい。自動供給機15と
しては、帯状包装体14をその装置内に引取り、帯状包
装体14のシール面部3で切断し得るものであればどの
ようなものでも使用でき、従来公知のもの、例えば、
(株)三橋製作所製、自動配布機(KD−700、KD
900)等を用いることができる。自動供給機15で切
断されて得られた小袋状包装体Pは、シューター16に
よって所定の個所へ供給される。
装体14から、各小袋状の包装体Pを切断して所定個所
に供給する装置系の説明図を示す。長尺の帯状包装体1
4は、自動供給機15に供給されるが、その供給に先立
ち、長尺の帯状包装体14の包装材料1の表面に粘着さ
れている非通気性粘着フィルムLは、回転ロール18と
帯状包装体14の間の張力によって、帯状包装体14の
表面から剥離される。剥離された非通気性粘着フィルム
Lは回転ロール18に巻取られる。非通気性粘着フィル
ムLを剥離させるための張力は、自動供給機15に設置
されている回転ロールのトルク(即ち、包装体14を下
方に引張る力)を利用して形成し得る他、回転ロール1
8を一定の力で回転させ、その際のトルクを利用して形
成することができる。自動供給機15内に設置されてい
る回転ロールのトルクを利用して非通気性粘着フィルム
Lを剥離する場合には、回転ロール18のトルクは大き
なものである必要はなく、その剥離されたフィルムLを
巻取るに必要な大きさであればよい。自動供給機15と
しては、帯状包装体14をその装置内に引取り、帯状包
装体14のシール面部3で切断し得るものであればどの
ようなものでも使用でき、従来公知のもの、例えば、
(株)三橋製作所製、自動配布機(KD−700、KD
900)等を用いることができる。自動供給機15で切
断されて得られた小袋状包装体Pは、シューター16に
よって所定の個所へ供給される。
【0016】
【発明の効果】本発明における通気性包装材料に非通気
性粘着フィルムを圧着させる工程は、簡単な圧着ロール
を用いて容易に実施され、そして、その圧着後の各工程
は、自動充填機を用いて自動的に行われる。従って、本
発明の方法は、自動充填機を用いて薬剤包装体を製造す
る現場において、簡単な圧着ロールを設置することによ
り、全工程を容易に実施することができる。また、この
圧着ロールを自動充填機に付設することにより、圧着工
程、製袋工程、薬剤充填工程を含む全工程を、1つの装
置で自動的に行わせることもできる。本発明で得られる
薬剤包装体は、薬剤を包装する包装材料の通気性部が非
通気性粘着フィルムで被覆されているため、その包装体
の内部と外部とは、実質的に遮断されたものである。従
って、外気が包装体内に浸入するようなことはなく、ま
た、内部の薬剤蒸気が外部に逃散するようなこともな
く、この状態に保持する限り、薬剤のガス吸収能やガス
発生能の損失は防止される。そして、この包装体は、そ
の使用に際し、その非通気性粘着フィルムを包装体表面
上方に引張り、包装体表面から剥離させることにより、
その包装体の内部と外部とを連通させることができ、こ
れによって被包された薬剤によるガス吸収やガス発生が
開始される。本発明で得られる薬剤包装体は、その内部
に封入した薬剤の作用を利用して各種の分野、特に食品
分野に広く利用されるが、本発明の包装体は、前記した
ように、その非通気性粘着フィルムを剥離しない限り、
内部に封入した薬剤を安定に保持することができるの
で、取扱い性、保存性及び供給性において非常にすぐれ
たものである。
性粘着フィルムを圧着させる工程は、簡単な圧着ロール
を用いて容易に実施され、そして、その圧着後の各工程
は、自動充填機を用いて自動的に行われる。従って、本
発明の方法は、自動充填機を用いて薬剤包装体を製造す
る現場において、簡単な圧着ロールを設置することによ
り、全工程を容易に実施することができる。また、この
圧着ロールを自動充填機に付設することにより、圧着工
程、製袋工程、薬剤充填工程を含む全工程を、1つの装
置で自動的に行わせることもできる。本発明で得られる
薬剤包装体は、薬剤を包装する包装材料の通気性部が非
通気性粘着フィルムで被覆されているため、その包装体
の内部と外部とは、実質的に遮断されたものである。従
って、外気が包装体内に浸入するようなことはなく、ま
た、内部の薬剤蒸気が外部に逃散するようなこともな
く、この状態に保持する限り、薬剤のガス吸収能やガス
発生能の損失は防止される。そして、この包装体は、そ
の使用に際し、その非通気性粘着フィルムを包装体表面
上方に引張り、包装体表面から剥離させることにより、
その包装体の内部と外部とを連通させることができ、こ
れによって被包された薬剤によるガス吸収やガス発生が
開始される。本発明で得られる薬剤包装体は、その内部
に封入した薬剤の作用を利用して各種の分野、特に食品
分野に広く利用されるが、本発明の包装体は、前記した
ように、その非通気性粘着フィルムを剥離しない限り、
内部に封入した薬剤を安定に保持することができるの
で、取扱い性、保存性及び供給性において非常にすぐれ
たものである。
【0017】本発明の薬剤包装体の供給方法によれば、
小袋状包装体が連設された長尺の帯状包装体と自動供給
機を組合せて用いることにより、連続的に小袋状包装体
を作成し、これを所定個所、例えば、食品等の充填され
た容器に供給することができる。このような自動供給機
を用いる場合、自動供給機を途中で停止させても、その
長尺の帯状包装体は、その表面の非通気性粘着フィルム
を剥離しない限り薬剤の消費が起らないので、自動供給
機を必要に応じ任意にかつ長時間にわたって停止し得る
という利点が得られる。通気性包装材料で形成されてい
る従来の包装体を用いるときには、自動供給機を長時間
停止すると、その薬剤の多量の消費が起るため、新しい
包装体と交換する必要が生じるが、本発明の場合は、こ
のような不利はない。
小袋状包装体が連設された長尺の帯状包装体と自動供給
機を組合せて用いることにより、連続的に小袋状包装体
を作成し、これを所定個所、例えば、食品等の充填され
た容器に供給することができる。このような自動供給機
を用いる場合、自動供給機を途中で停止させても、その
長尺の帯状包装体は、その表面の非通気性粘着フィルム
を剥離しない限り薬剤の消費が起らないので、自動供給
機を必要に応じ任意にかつ長時間にわたって停止し得る
という利点が得られる。通気性包装材料で形成されてい
る従来の包装体を用いるときには、自動供給機を長時間
停止すると、その薬剤の多量の消費が起るため、新しい
包装体と交換する必要が生じるが、本発明の場合は、こ
のような不利はない。
【図1】通気性包装材料に非通気性粘着フィルムを圧着
させる圧着工程の説明図を示す。
させる圧着工程の説明図を示す。
【図2】圧着工程で得られた包装材料をロール巻きして
得られたロール巻包装材料の1つの実施例についての斜
視図を示す。
得られたロール巻包装材料の1つの実施例についての斜
視図を示す。
【図3】図3(a):薬剤包装体の一つの実施例につい
ての説明断面図を示す。 図3(b):包装材料の説明断面図を示す。
ての説明断面図を示す。 図3(b):包装材料の説明断面図を示す。
【図4】図4(a):薬剤包装体の他の実施例について
の説明断面図を示す。 図4(b):包装材料の説明平面図を示す。
の説明断面図を示す。 図4(b):包装材料の説明平面図を示す。
【図5】薬剤包装体のさらに他の実施例についての説明
断面図を示す。
断面図を示す。
【図6】薬剤包装体のさらに他の実施例についての説明
断面図を示す。
断面図を示す。
【図7】小袋状の包装体が帯状に連設された長尺の包装
体の説明断面図を示す。
体の説明断面図を示す。
【図8】小袋状の包装体が帯状に連設された長尺の包装
体を小袋の包装体に切断して供給する装置系の説明図を
示す。
体を小袋の包装体に切断して供給する装置系の説明図を
示す。
1 包装材料 2,3 シール面 14 小袋状の包装体が連設された長尺の帯状包装体 15 自動供給機 16 シューター 18 回転ロール 21 非通気性粘着フィルム巻きロール 22 通気性包装材料巻きロール 23,24 圧着ロール a 通気性包装材料 a’ 通気性部 b 非通気性包装材料 L 非通気性粘着フィルム F 薬剤 P 小袋状包装体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 5/00 - 5/12 B65B 9/00 - 9/22 B65B 11/50 B65D 81/24 - 81/28 B65D 83/00 B01D 53/14 B01D 53/26
Claims (2)
- 【請求項1】 ガスを吸収又は発生する薬剤包装体を製
造する方法において、 (i)通気性部を有する通気性包装材料と、非通気性粘
着フィルムを圧着ロール間に供給する工程、 (ii)該圧着ロール間において、該包装材料の通気性部
に非通気性粘着フィルムを圧着させて、該包装材料の通
気性部を該非通気性粘着フィルムで被覆する工程、 (iii)該通気性部が非通気性粘着フィルムで被覆された
全体的に非通気性の包装材料を非通気性製袋材料の少な
くとも一部として用い、開口部を有する袋体に形成する
工程、 (iv) 該袋体の開口部を通してガスを吸収又は発生する
薬剤を充填する工程、 (v)該薬剤を充填した袋体の開口部を密閉する工程か
らなるガスを吸収又は発生する薬剤包装体の製造方法。 - 【請求項2】 ガスを発生又は吸収する薬剤包装体を所
定個所に供給させるに際し、該薬剤包装体として、通気
性部を有する通気性包装材料のその通気性部に非通気性
粘着フィルムを圧着させて形成した全体的に非通気性の
包装材料を非通気性製袋材料の少なくとも一部として用
いて形成した内部に薬剤を収容する小袋状包装体の多数
を連設した構造の長尺の帯状体からなる薬剤包装体を用
い、該包装体に粘着された非通気性粘着フィルムを剥離
した後、所定個所に供給することを特徴とする薬剤包装
体の供給方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11218092A JP3273470B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | ガスを吸収又は発生する薬剤包装体の製造方法及び薬剤包装体の供給方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11218092A JP3273470B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | ガスを吸収又は発生する薬剤包装体の製造方法及び薬剤包装体の供給方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05278706A JPH05278706A (ja) | 1993-10-26 |
JP3273470B2 true JP3273470B2 (ja) | 2002-04-08 |
Family
ID=14580259
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11218092A Expired - Fee Related JP3273470B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | ガスを吸収又は発生する薬剤包装体の製造方法及び薬剤包装体の供給方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3273470B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-03 JP JP11218092A patent/JP3273470B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05278706A (ja) | 1993-10-26 |
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