JP3272995B2 - 矩形断面トンネル掘削機 - Google Patents

矩形断面トンネル掘削機

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JP3272995B2 JP25611797A JP25611797A JP3272995B2 JP 3272995 B2 JP3272995 B2 JP 3272995B2 JP 25611797 A JP25611797 A JP 25611797A JP 25611797 A JP25611797 A JP 25611797A JP 3272995 B2 JP3272995 B2 JP 3272995B2
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地中に小径の矩形パ
イプを埋設するに先立って、該矩形パイプ埋設用トンネ
ルを掘削するための矩形断面トンネル掘削機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば地中に軌道や道路下を
横断する地下構造物を構築する際に、軌道や道路を挟ん
で立坑を掘削し、両立坑間に複数本の矩形パイプを計画
地下構造物の少なくとも上床位置に並列状態に埋設して
パイプルーフを形成したのち、一方の立坑側からパイプ
ルーフの後端面に既製の地下構造物の前端面を当接させ
た状態で該地下構造物の内部の土砂を掘削排除しながら
推進させ、パイプルーフと地下構造物とを置換すること
が行われている。
【0003】この際、上記のようなパイプルーフを形成
するための各矩形パイプを地中に埋設するには、図7、
図8に示すように、内部にオーガスクリュー32を回転自
在に挿入してなる定尺の矩形パイプ31を一方の立坑33か
ら該立坑33内に設置したジャッキ34により推進させると
共にモータ35によってオーガスクリュー32を回転させて
前方地盤の掘削しながら埋設し、一本の矩形パイプ31を
埋設したのち、次の矩形パイプ31とオーガスクリュー32
を継ぎ足して推進させ、この作業を繰り返し行うことに
より両立坑間に複数本の矩形パイプを直列状に埋設する
ことが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような矩形パイプの推進、埋設手段によれば、矩形パイ
プ31の前方地盤を該矩形パイプ31内に配設した断面円形
のオーガスクリュー32によって掘削するものであるか
ら、矩形パイプ31の四隅部には該オーガスクリュー32に
よって掘削できない地盤が残存して矩形パイプ31の推進
抵抗が増大するばかりでなく、オーガスクリュー32の回
転によって矩形パイプ31がローリングする虞れがあると
共に方向制御も困難であるために、精度のよい埋設が行
えないという問題点がある。特に、矩形パイプ31が上下
方向に偏位すると、パイプルーフ全体が波形状に変形し
た形態となって地下構造物との置換に支障をきたすこと
になる。また、パイプの埋設長が増大するに従って継ぎ
足したオーガスクリュー32の回転制御も困難となって長
距離施工が行えなくなるという問題点があった。
【0005】このようなオーガスクリューによる地盤の
掘削に替えて、断面矩形状のスキンプレートの前端開口
部に円形カッタを回転自在に配設すると共に該円形カッ
タでは掘削できない地盤を掘削するための補助カッタを
スキンプレートの前端周縁に沿って移動自在に配設して
なる矩形断面トンネル掘削機が知られているが、この掘
削機においても上記同様にローリングの発生や方向制御
の困難性が生じると共に補助カッタの作動機構が複雑で
あって故障が発生し易いという問題点がある。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところはローリングの発生が
生じ難く且つ方向制御が可能で矩形断面トンネルを円滑
且つ能率よく掘削し得る矩形断面トンネル掘削機を提供
するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の矩形断面トンネル掘削機は、請求項1に記載
しているように、断面矩形状のスキンプレートの前端開
口部内に張設している隔壁に該スキンフレートの開口端
における右半部分側の前方地盤と左半部分側の前方地盤
とをそれぞれ掘削する前面に複数本の切削刃を突設した
左右カッタ板を上下回動自在に支持させてあり、さら
に、上記隔壁の前面側のスキンプレートの前端開口部を
掘削土砂取込空間部に形成してこの掘削土砂取込空間部
に隔壁を通じて隔壁後方側に配設した排土手段を臨ませ
ている矩形断面トンネル掘削機において、上記左側のカ
ッタ板に突設している切削刃における左端側の切削刃と
上記右側のカッタ板に突設している切削刃における右端
側の切削刃とを夫々カッタ板から外側方に突出移動可能
に構成している
【0008】
【作用及び効果】掘削機本体であるスキンプレートを推
進させながら左右のカッタ板を上下方向に往復動させる
と、左側のカッタ板の切削刃によってスキンプレートの
左半部分の前方地盤がスキンプレートの上下端間に亘っ
て掘削され、右側のカッタ板の切削刃によってスキンプ
レートの右半部分の前方地盤がスキンプレートの上下端
間に亘って掘削される。従って、これらの左右カッタ板
の上下往復動によって該スキンプレートと同一矩形断面
形状を有するトンネルを確実且つ能率よく掘削すること
ができると共に左右のカッタ板をそれぞれ上下往復動さ
せてトンネル掘削を行うものであるから、スキンプレー
トはローリングする虞れもなく、その上、長距離施工で
あっても矩形断面のトンネルを確実に且つ能率よく掘削
することができる。
【0009】また、左右のカッタ板をスキンプレートの
矩形状開口端における上下端間の所望範囲内で上下往復
動させることができるから、掘削機を上方側に方向修正
したい場合にはスキンプレートの矩形状開口端前方にお
ける上端部地盤を残してその他の部分を左右カッタ板に
より掘削すれば、掘削機を上方に方向制御することがで
き、下方側に方向修正したい場合にはスキンプレートの
矩形状開口端前方における下端部地盤を残してその他の
部分を左右カッタ板により掘削しながら掘削機を推進さ
せればその方向に容易に修正し得るものてある。
【0010】同様に、掘削機を右方向に方向修正したい
場合には、右側カッタ板を停止または左側カッタ板より
も掘削能力を低下させて左側のカッタ板によりスキンプ
レートの前方地盤の左半部分を掘削しながら掘削機を推
進させれば、その方向に修正することができ、掘削機を
左方向に方向修正したい場合には、左側カッタ板を停止
させまたは右側カッタ板よりも掘削能力を低下させて右
側のカッタ板によりスキンプレートの前方地盤の右半部
分を掘削しながら掘削機を推進させれば、その方向に修
正することができる。
【0011】こうしてスキンプレートを推進させながら
左右カッタ板により前方の地盤を掘削して矩形断面のト
ンネルを掘進していくと共にスキンプレートの開口端内
の土砂取込空間部に取り込んだ掘削土砂を隔壁から該土
砂取込空間部に臨ませている排土手段によって後方に排
出する。また、矩形パイプを埋設する場合には、一定長
のトンネルの掘削毎に該スキンプレートの後端に順次、
スキンプレートと同一断面形状を有する鋼製の定尺矩形
パイプを順次後続させればよい。
【0012】上記のように矩形断面のトンネルを掘削す
る際に、請求項2に係る発明によれば、上記左側のカッ
タ板に突設している切削刃における左端側の切削刃と上
記右側のカッタ板に突設している切削刃における右端側
の切削刃とを夫々左右方向に移動可能に構成しているの
で、これらの切削刃をそれぞれのカッタ板から側方に突
出させることによってスキンプレートの左右方向の開口
幅よりも広い掘削幅でもって掘進することができ、掘削
機本体であるスキンプレートの前端面が掘削地盤からの
抵抗を殆ど受けることなくスキンプレートを円滑且つ正
確に推進させることができる。その上、使用後において
は、カッタ板の解体が容易に行えるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形
態を図面について説明すると、図1は矩形断面トンネル
掘削機の簡略縦断側面図であって、1は掘削機本体を形
成している前後端が開口した断面矩形状の角形鋼管から
なるスキンプレートであり、このスキンプレート1の前
端開口部近傍の内周面に隔壁2の四方周端縁を一体に固
着して該隔壁2の前面とスキンプレート1の開口前端間
のスキンプレート1内を土砂取込空間部3に形成してい
る。
【0014】上記スキンプレート1の開口端には左右に
並べた状態でスキンプレート1の前方地盤の左半部分側
を掘削する左側カッタ板4と右半部分側を掘削する右側
カッタ板5とが配設されている。これらのカッタ板4、
5は図2に示すように、横幅がスキンプレート1の横幅
方向の中央からスキンプレート1の側端近傍部に達する
幅を有し且つ縦幅がスキンプレート1の縦幅の1/2よ
りもやゝ小さい寸法を有する矩形状に形成されている。
【0015】また、カッタ板4、5の前面における上下
端部にスキンプレート1の開口端から前方に突設した複
数本の切削刃6、7を横方向に小間隔毎にそれぞれ取付
けていると共に左側のカッタ板4の左方部中央には左右
方向に小間隔を存して切削刃6a、6aを突設してあり、同
様に、右側のカッタ板4の右方部中央には左右方向に小
間隔を存して切削刃7a、7aを突設している。
【0016】さらに、上記左右カッタ板4、5の背面に
補強フレーム材4a、5aをそれぞれ一体に固着していると
共にこれらの補強フレーム材4a、5aの背面中央部に左右
アーム部4b、5bの先端をそれぞれ一体に固着している。
これらの左右アーム部4b、5bの長さ方向の中間部は上記
隔壁2の左右部に固着している軸受8、9にそれぞれ上
下方向に回動自在に軸支されてあり、左右アーム部4b、
5bの後端部を隔壁2の左右部から後方に突出させて隔壁
2の背面側両側部に配設した左右ジャッキ10、11のロッ
ド上端にそれぞれ回動自在に枢着させ、これらの左右ジ
ャッキ10、11のロッドを伸縮させることにより軸受8、
9を中心として左右カッタ板4、5をスキンプレート1
の開口端前方における左半部分と右半部分とでスキンプ
レート1の上下端間をそれぞれ円弧状に上下往復動させ
るように構成している。
【0017】左右カッタ板4、5の板面は上記円弧状の
移動軌跡と同一の湾曲度でもって円弧状に湾曲している
と共に左側のカッタ板4においては、その左端の上下切
削刃6b、6bと左方部中央の上記切削刃6a、6aとを突設さ
せている横向きT字状板部4cを左右方向に移動自在に分
離した可動板部に形成してあり、この可動板部4cを図4
に示すように、補強フレーム材4a内に左右方向に向けて
装着したジャッキ12のロッド端に連結してこのジャッキ
12の作動により該可動板部4cを左方に移動させて左端の
上下切削刃6b、6bをスキンプレート1の開口端面の左端
面前方から左外側方に掘削位置を移動させるように構成
している。
【0018】同様に、右側のカッタ板5においても、そ
の右端の上下切削刃7b、7bと右方部中央の上記切削刃7
a、7aとを突設させている横向きT字状板部5cを左右方
向に移動自在に分離した可動板部に形成してあり、この
可動板部5cを補強フレーム材5a内に左右方向に向けて装
着したジャッキ13のロッド端に連結してこのジャッキ13
の作動により該可動板部5cを右方に移動させて右端の上
下切削刃6b、6bをスキンプレート1の開口端面の右端面
前方から右外側方に掘削位置を移動させるように構成し
ている。
【0019】14は土砂取込空間部3の中央部内で回転す
る土砂攪拌羽根で、その中心軸を隔壁2の中央部に回転
自在に支持させていると共に隔壁2の背面側に装着した
駆動モータ15によって回転させられるように構成してい
る。16はトンネル内の後方からスキンプレート1内に配
管された泥水供給管で、その開口前端を上記隔壁2の上
端部を貫通して上記土砂取込空間部3内に臨ませてい
る。17はスクリューコンベアからなる土砂排出装置で、
その開口前端を上記隔壁2の下端部を貫通して土砂取込
空間部3内に臨ませていると共に後方に向かって上向き
に傾斜させてあり、その後端部一側面に扉18を開閉自在
に設けると共にこの扉18の下方にタンク19を設置して該
タンク19の後面下部に真空排土管20を連結、連通させて
いる。21はスクリューコンベア17の一側面に装着された
扉18の開閉用ジャッキ、22はスクリューコンベア17の回
転駆動モータである。
【0020】また、スキンプレート1の後端部には該ス
キンプレート1の外周形状と同一大きさ、同一形状の断
面矩形状の鋼管からなるテールプレート1aの小径前端部
を前後方向にパッキンを介して摺動自在に挿嵌してあ
り、スキンプレート1とこのテールプレート1aの対向部
内周面間を上下左右に配設した方向修正ジャッキ23によ
って連結している。なお、このテールプレート1aの内底
面上に上記タンク19が設置されている。
【0021】以上のように構成した矩形断面トンネル掘
削機は図5に示すように、発進立坑24からその掘削機本
体であるスキンプレート1のテールプレート1aの後端に
該スキンプレート1と同一大きさ同一形状の定尺の矩形
パイプ25を順次継ぎ足しながら発進立坑24内に設置した
推進ジャッキ26により地中に押し進められ、スキンプレ
ート1の開口前端側において左右カッタ板4、5をそれ
ぞれ上下方向に往復動させてこれらのカッタ板4、5の
先端切削刃6、7により矩形断面のトンネルを掘進して
いくものであり、該トンネル内に後続する矩形パイプ25
を直列状に埋入させるものである。
【0022】このトンネル掘削機による矩形断面トンネ
ルの掘削方法をさらに詳しく説明すると、スキンプレー
ト1の隔壁背面側に配設したジャッキ10、11によって左
右カッタ板4、5のアーム部材4b、5bをそれぞれ上下方
向に回動させれば、左右カッタ板4、5がスキンプレー
ト1の開口端前方においてスキンプレート1の上下端間
を上下方向に往復動し、左側かッタ板4の切削刃6によ
ってスキンプレート1の左半部分の前方地盤が掘削され
ると共に右側かッタ板5の切削刃7によってスキンプレ
ート1の右半部分の前方地盤が掘削される。
【0023】この際、左側カッタ板4の可動板部4cをジ
ャッキ12により該カッタ板4の左端から外側方に突出さ
せることによってこの可動板部4cに突設している切削刃
6b、6bをスキンプレート1の左側端面の前方側にまで移
動させた状態とし、同様に、右側カッタ板5の可動板部
5cをジャッキ13により該カッタ板5の右端から外側方に
突出させることによってこの可動板部5cに突設している
切削刃7b、7bをスキンプレート1の右側端面の前方側に
まで移動させた状態としておくものであり、従って、こ
れらの左右カッタ板4、5をスキンプレート1の上端面
前方と下端面前方間を上下往復動させることにより、ス
キンプレート1の四方前端面前方を含む前方地盤を全面
的に掘削することができると共にスキンプレート1の四
方前端面の前方の地盤も掘削されるので、トンネル掘削
機の推進時における地盤からの抵抗が小さくなり、掘削
機全体を円滑且つ精度よく掘進させることができる。
【0024】こうして、スキンプレート1を推進しなが
ら左右カッタ板4、5を上下方向に往復動させて切削刃
6、7によりスキンプレート1の外周形状に略等しい断
面矩形状のトンネルを掘進し、一定長さのトンネルが掘
削される毎に発進立坑24で矩形パイプ25を継ぎ足してい
くものである。
【0025】また、トンネル掘削機の掘進途中におい
て、上方に方向制御したい場合には、左右カッタ板4、
5をスキンプレート1の開口端前方の上端部地盤以外の
部分を掘削するように、これらの左右カッタ板4、5を
スキンプレート1の上端近傍部と下端間の角度範囲で上
下往復動させながら掘削し、且つ該スキンプレート1と
テールプレート1aの対向上端部間を連結している方向修
正ジャッキ23を収縮させると共に対向下端部間を連結し
ている方向修正ジャッキ23を伸長させることによりテー
ルプレート1aに対してスキンプレート1を上向きに屈
折、傾斜させた状態にすれば、スキンプレート1が推進
抵抗の小さい下方側を先行させるようにして上方に掘進
する。
【0026】同様に、トンネル掘削機を下方に方向修正
したい場合には、左右カッタ板4、5をスキンプレート
1の開口端前方における上端と下端部近傍部間で上下往
復動させて下端部地盤を残存させながら掘削すると共に
下方の方向修正ジャッキ23を収縮させると共に上方の方
向修正ジャッキ23を伸長させることによりスキンプレー
ト1を下向きに屈曲、傾斜させた状態で掘進させること
ができる。
【0027】さらに、トンネル掘削機の掘進途中におい
て、左方向に方向制御したい場合には、右側のカッタ板
5をスキンプレート1の開口端の右半部前方でスキンプ
レート1の上下間に亘って上下方向に往復動させること
により該右半部前方地盤を切削刃7で全面的に掘削する
一方、左側のカッタ板4を停止させるか、或いは、右側
のカッタ板5よりも掘削速度を低減させるか、又は、該
左側のカッタ板4の可動板部4cをジャッキ12により該カ
ッタ板4の左端から内側方に没入させることによってこ
の可動板部4cに突設している切削刃6b、6bをスキンプレ
ート1の左側端から内側方に移動させた状態でこのカッ
タ板4を右側のカッタ板5と同一掘削速度で上下往復動
させることによりスキンプレート1の左端部前方の地盤
を残した状態としながら左側の方向修正ジゃッキ23を収
縮させ且つ右側の方向修正ジャッキ23を収縮させた状態
でトンネル掘削機を推進させて推進抵抗の小さいスキン
プレート1の右半部側を先行させるようにしてその方向
に制御するものである。
【0028】同様に、トンネル掘削機を右方向に方向制
御したい場合には、左側のカッタ板4をスキンプレート
1の開口端の左半部前方でスキンプレート1の上下間に
亘って上下方向に往復動させることにより該左半部前方
地盤を切削刃6で全面的に掘削する一方、右側のカッタ
板5を停止させるか、或いは、左側のカッタ板4よりも
掘削速度を低減させるか、又は、該右側のカッタ板5の
可動板部5cをジャッキ13により該カッタ板5の右端から
内側方に没入させることによってこの可動板部5cに突設
している切削刃7b、7bをスキンプレート1の右側端から
内側方に移動させた状態でこのカッタ板5を左側のカッ
タ板4と同一掘削速度で上下往復動させることによりス
キンプレート1の右端部前方の地盤を残した状態としな
がら右側の方向修正ジゃッキ23を収縮させ且つ左側の方
向修正ジャッキ23を収縮させた状態でトンネル掘削機を
推進させて推進抵抗の小さいスキンプレート1の左半部
側を先行させるようにしてその方向に制御するものであ
る。
【0029】左右のカッタ板4、5によって掘削された
土砂はスキンプレート1の開口端部内の土砂取込空間部
3に取り込まれ、排土手段であるスクリューコンベア17
によって発進立坑24側に排出される。即ち、泥水供給管
16を通じて発進立坑24側から後続矩形パイプ25内を介し
てスキンプレート1の土砂取込空間部3内に泥水を供給
して土砂取込空間部3内の掘削土砂と攪拌羽根14により
攪拌し、この泥水との混合攪拌土砂をスクリューコンベ
ア17に取り込んでスキンプレート1内で後方に搬送し、
該スクリューコンベア17の扉18を開放してタンク19内に
排出すると共に排出した土砂を後続矩形パイプ25内を通
じて発進立坑24側まで配管した真空排土管20に吸引させ
て発進立坑24側に排出するものである。
【0030】なお、以上の実施例においては排土手段と
してスクリューコンベア17を採用したが、このようなス
クリューコンベア17を用いることなく、真空排土管20を
直接、スキンプレート1の土砂取込空間部3の下端部内
に連通させた構造としておいてもよい。即ち、図6に示
すように、真空排土管20の前端管路中に前後エアピンチ
バルブ27、28を設けて前側エアピンチバルブ27の前端管
路を土砂取込空間部3の下端部内に連通させた構造と
し、前側のエアピンチバルブ27を開放させて土砂取込空
間部3から一定量の攪拌土砂を両エアピンチバルブ27、
28間の管路内に取り込んだのち、前側のエアピンチバル
ブ27を閉止すると共に後側のエアピンチバルブ28を開放
する一方、前側のエアピンチバルブ27の後端側に接続し
ている空気流入管29のバルブ30を開放させることにより
前後エアピンチバルブ27、28間の管路内の土砂を真空吸
引力により後方に排出するものである。その他の構造に
ついては上記実施例のトンネル掘削機と同様であるの
で、同一符号を付してその説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】矩形断面トンネル掘削機の簡略縦断側面図、
【図2】その正面図、
【図3】隔壁後方部分の縦断背面図、
【図4】左右カッタ板の横断面図、
【図5】トンネル掘進中の簡略縦断側面図、
【図6】別な排土手段を備えた矩形断面トンネル掘削機
の簡略縦断側面図、
【図7】従来の矩形断面トンネルの掘削装置を示す簡略
縦断側面図、
【図8】その正面図。
【符号の説明】
1 スキンプレート 2 隔壁 3 土砂取込空間部 4、5 左右カッタ板 4b、5b アーム部材 6、7 切削刃 10、11 ジャッキ 14 攪拌羽根 16 泥水供給管 17 スクリューコンベア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−326471(JP,A) 特開 平7−26889(JP,A) 特開 昭47−40828(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面矩形状のスキンプレートの前端開口
    部内に張設している隔壁に該スキンフレートの開口端に
    おける右半部分側の前方地盤と左半部分側の前方地盤と
    をそれぞれ掘削する前面に複数本の切削刃を突設した左
    右カッタ板を上下回動自在に支持させてあり、さらに、
    上記隔壁の前面側のスキンプレートの前端開口部を掘削
    土砂取込空間部に形成してこの掘削土砂取込空間部に隔
    壁を通じて隔壁後方側に配設した排土手段を臨ませてい
    る矩形断面トンネル掘削機において、上記左側のカッタ
    板に突設している切削刃における左端側の切削刃と上記
    右側のカッタ板に突設している切削刃における右端側の
    切削刃とを夫々カッタ板から外側方に突出移動可能に構
    成していることを特徴とする矩形断面トンネル掘削機。
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