JP3272303B2 - ガスバーナ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主にガスオーブン
等に用いる、複数の板金を接合して構成したガスバーナ
に関する。

【０００２】

【従来の技術】ガスオーブン等に用いる、複数の板金を
接合して形成したガスバーナとして、例えば実公平１−
４０９７８号公報にて示されるものがあり、この構成の
場合には、空気とガスの混合ガスが噴出して燃焼する炎
孔を、炎孔仕切板５の側壁１３、１３とバーナ本体１の
周壁１２との間に形成している為、炎孔面積を大きく設
定できず、大きな火力を必要とする場合にはバーナの本
数が増加して燃焼室が大きくなるという問題がある。又
上記公報に示されたガスバーナでは、上記構成で炎孔を
形成している為、火移り性能を確保する上から、炎孔仕
切板５の側壁１３、１３と中仕切板６、６との間に形成
する炎孔と、この中仕切板とバーナ本体１の周壁１２と
の間に形成する炎孔とを千鳥状に配置しており、その為
に周壁１２と中仕切板と炎孔仕切板５の側壁１３、１３
とを直接接合することが出来ず、作業工程の増加による
コストアップを招くという問題ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、比較
的簡単な構成にて燃焼能力を増加したり、組立て工程の
削減によるコストダウンを計る事を目的とするものであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも一
対の板金をその周縁にて接合してスリット状の炎孔とこ
れに連通する混合管とを形成したバーナ本体と、炎孔内
に嵌合する断面略Ｕ字状の炎孔仕切板と、この炎孔仕切
板の側壁と炎孔の周壁間に挿入する中仕切板とから成る
ものにおいて、炎孔仕切板の底壁に多数のスリット状の
炎孔を並設して穿孔して成るものである。又本発明は、
炎孔の周壁と中仕切板を所定間隔置きに内側に向けて折
曲して炎孔仕切板の側壁に重ねて接合し、この接合部を
スポット溶接等により溶着して成るものである。更に本
発明は、バーナ本体を、鋼板にアルミメッキ処理を施し
た材料で構成し、かつ炎孔仕切板及び／又は中仕切板を
耐熱性のステンレス材料にて構成して成るものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明による実施例を先ず図１に
基づき説明すると、１は高周波加熱とガスの燃焼熱気に
よる加熱とを組合せた高周波加熱装置本体で、内部に前
面を開口２した調理室３を区画形成していると共に、こ
の調理室の奥部に、ガスバーナ４を収納した燃焼室５
と、循環ファン６を収納した送風室７とを各々形成し、
上記循環ファン６の回転により、ガスバーナ４の燃焼に
より発生した燃焼熱気を調理室３内に循環し、その一部
を調理室３の奥壁８上部に穿孔した排気孔９より排気通
路１０を介して外部に排出する様に構成している。一方
上記ガスバーナ４は、図２〜図４にて示す様に、鋼板の
表面にアルミメッキ処理を施した一対の板金１１、１１
をその周縁にて気密状態に接合して、スリット状の炎孔
１２と、この炎孔内と連通した混合管１３とを形成した
バーナ本体１４と、上記炎孔１２内の略中心部に装着さ
れた断面略Ｕ字状の炎孔仕切板１５と、この炎孔仕切板
と上記板金１１、１１の炎孔１２周壁１６、１６との間
に挿入装着した中仕切板１７、１７とから構成してい
る。又上記板金１１、１１の周壁１６、１６には、図５
にても示す様に、所定間隔を置いて内側に向けて折曲し
て膨出した複数の凹溝１８・・を形成していると共に、
これらの凹溝は、例えば２個置きに、先端と上記炎孔仕
切板１５の側壁１９、１９との間隔が上記中仕切板１７
の厚さとなる様に深く設定した深溝２０・・を形成して
いる。そして上記中仕切板１７、１７は、上記周壁１
６、１６の凹溝１８・・と深溝２０・・に対向位置し
て、先端が上記炎孔仕切板１５の側壁１９、１９に当接
する凹溝２１・・を形成していると共に、これら凹溝間
の略中間に位置して、先端を炎孔１２の周壁１６、１６
に当接した複数の突起２２・・を形成し、これらにより
中仕切板１７、１７の内外にスリット状の炎孔２３・・
を形成している。更に上記炎孔仕切板１５の底壁２４に
はその幅方向に延びる多数のスリット状の炎孔２５・・
を長さ方向に並設して一体形成している。而して、上記
ガスバーナ４の組立てに際しては、板金１１、１１をそ
の周縁部にて接合してバーナ本体１４を形成した後、そ
の炎孔１２内に中仕切板１７、１７と炎孔仕切板１５と
を挿入し、例えばスポット溶接機の一方の電極を深溝２
０・・にセットし、他方の電極を炎孔仕切板１５の側壁
１９、１９内側にて上記一方の電極に対向してセットす
れば、炎孔１２の周壁１６、１６と、中仕切板１７、１
７と炎孔仕切板１５が互いに簡単且つ確実に溶着される
ものである。

【０００６】

【発明の効果】本発明の構成により、炎孔仕切板の底壁
に多数のスリット状炎孔を並設して穿孔したことで、プ
レス加工などの比較的簡単な加工の追加によりバーナの
燃焼能力を大幅に増加することができ、必要な火力によ
っては、従来２本のバーナを用いていたものを１本に削
減することで、燃焼室の小型化や材料費の削減によるコ
ストダウンを計る事が出来るものである。又本発明の構
成により、炎孔を形成するバーナ本体の炎孔周壁と、中
仕切板の側壁とを所定間隔を置いて内側に折り曲げて炎
孔仕切板の側壁に重ね合わせ、該部をスポット溶接等に
よって接合したことで、これらを同時に且つ確実に溶着
することができ、組立て工数の削減によるコストダウン
を計る事が出来ると共に、バーナ本体をアルミメッキ材
料で構成し、炎孔仕切板や中仕切板をステンレス材料で
構成しても、これらを確実に溶着可能となり、材料費の
低減によるコストダウンを計る事が出来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるガスバーナを用いた高周波加熱装
置の実施例を示す側面縦断面図である。

【図２】本発明の実施例を示す平面図である。

【図３】同じく側面図である。

【図４】図２中のＡ−Ａ断面図である。

【図５】本発明の要部の実施例を示す拡大平面図であ
る。

【符号の説明】

１１ 板金 １２ 炎孔 １３ 混合管 １４ バーナ本体 １５ 炎孔仕切板 １７ 中仕切板 ２５ 炎孔 4

フロントページの続き (72)発明者 倉本 久仁典 鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地 鳥 取三洋電機株式会社内 (72)発明者 梶 松寿 鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地 鳥 取三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平７−158824（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−158108（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−243620（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−411（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−149946（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−29520（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−105041（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−82516（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭52−152434（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭46−36946（ＪＰ，Ｂ１) 実公 平１−40978（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F23D 14/02 - 14/10

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも一対の板金をその周縁にて接
   合してスリット状の炎孔とこれに連通する混合管とを形
   成したバーナ本体と、上記炎孔内に嵌合する断面略Ｕ字
   状の炎孔仕切板と、この炎孔仕切板の側壁と上記炎孔の
   周壁間に挿入する中仕切板とから成るものにおいて、上
   記炎孔仕切板の底壁に多数のスリット状の炎孔を並設し
   て穿孔した事を特徴とするガスバーナ。
2. 【請求項２】 上記炎孔の周壁と中仕切板を所定間隔置
   きに内側に向けて折曲して上記炎孔仕切板の側壁に重ね
   て接合し、この接合部をスポット溶接等により溶着した
   事を特徴とする、上記請求項１に記載のガスバーナ。
3. 【請求項３】 上記バーナ本体を、鋼板にアルミメッキ
   処理を施した材料で構成し、かつ上記炎孔仕切板及び／
   又は中仕切板を耐熱性のステンレス材料にて構成した事
   を特徴とする、上記請求項２に記載のガスバーナ。