JP3272280B2 - ルータ装置及びフレーム転送方法 - Google Patents

ルータ装置及びフレーム転送方法

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JP3272280B2
JP3272280B2 JP28623897A JP28623897A JP3272280B2 JP 3272280 B2 JP3272280 B2 JP 3272280B2 JP 28623897 A JP28623897 A JP 28623897A JP 28623897 A JP28623897 A JP 28623897A JP 3272280 B2 JP3272280 B2 JP 3272280B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばイーサネッ
トのような通信網同士を接続することができ、かつ、M
AC(Media Access Control)層
において定義されるフレームレベルでの転送処理を行う
ことのできるルータ装置、及びフレーム転送方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ルータ装置は、異なるLAN(Loca
l Area Network)間を接続する際に用い
るもので、一方のLANから他方のLANに対してデー
タグラムの転送を行う。データグラムには転送すべき通
信情報に加えて、その送信元および最終宛先のネットワ
ーク層アドレス(IP(Internet Proto
col)においては、IPアドレス)が記載されてお
り、ルータ装置ではそのアドレス情報を用いてデータグ
ラムの出力インタフェースおよび転送先ノード(ルータ
装置、もしくはホスト)を決定する。
【0003】従来のルータ装置においては、LANより
データリンク層(例えば、MAC(Media Acc
ess Control)層)にて定義されるデータリ
ンクフレーム(例えば、イーサネットフレーム)を受信
すると、該フレームに対してデータリンク層の処理を施
した後、ネットワーク層にて扱うパケットに変換する。
【0004】そして、本パケット内に記載されている最
終宛先のネットワーク層アドレスより、本パケットの出
力インタフェースと転送すべき次段ノードのネットワー
ク層アドレスを決定し、該当する出力インタフェースへ
本パケットを渡す。該出力インタフェースでは、次段ノ
ードのネットワーク層アドレスよりデータリンク層のア
ドレスを決定した後に、データリンクフレームを構築し
てLANへ出力する。
【0005】上記手順にて通信情報(データリンクフレ
ーム)の転送を行うルータ装置においては、受信したデ
ータリンクフレームをネットワーク層のパケットに変換
した後に、最終宛先アドレス、送信元アドレス等の該パ
ケットの内容を参照し、ルータにて保持するルーチング
テーブルに基づき、該パケットが次に送られるべきノー
ド(次段ルータまたは宛先ホスト)、出力インタフェー
スを決定し、再びデータリンクフレームに変換してから
次段ノードに対して出力を行うという動作を行ってい
る。
【0006】その際、受信したデータリンクフレームか
らパケットへの変換、ルーチングテーブルの検索、パケ
ットからデータリンクフレームへの変換といったルータ
内部での処理の過大さにより、従来のルータにおいて
は、受信したデータリンクフレームの転送に要する処理
時間ならびにルータ内部での処理負荷が多大となってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のル
ータ装置では、パケットに記載されたネットワーク層レ
ベルの情報を参照するまで該パケットの転送先を決定す
ることができなかった。
【0008】本発明は、データリンクフレームを受信し
た時点で、パケットに変換しネットワーク層の処理を行
なうことなく、データリンクフレームに記載された情報
をもとに該パケットに対して規定された転送経路に基づ
く該フレームの転送先を決定することにより、転送効率
の向上を図ったルータ装置及びフレーム転送方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明に係
るルータ装置は、コネクションレス型のデータリンクフ
レームを受信する受信手段と、この受信手段によりある
論理ネットワークに属する第1のノードから受信したフ
レームをパケットに組み立て、このパケットにネットワ
ーク層処理を施し、再びフレーム化して別の論理ネット
ワークに属する第2のノードへ転送する第1の転送手段
と、特定のフロー専用に割り当てられた仮想データリン
クの識別子と、この特定のフローに属するパケットのフ
レームを転送すべき隣接ノードを特定可能な情報との対
応関係を記憶する記憶手段と、前記受信手段により前記
第1のノードから受信したフレームのMACアドレス領
域を使って記入されている仮想データリンクの識別子に
基づいて前記記憶手段に記憶された対応関係を参照する
ことにより前記ネットワーク層処理を行わずに得た前記
第2のノードを特定可能な情報を前記フレームに付与し
て転送する第2の転送手段とを具備したことを特徴とす
る。
【0010】ここで、データリンクフレームには、MA
Cフレームのようなコネクションレス型のフレームと、
ATM(Asynchronous Transfer
Mode)におけるセルやフレームリレーにおけるの
フレームのように、コネクションオリエンテッドなフレ
ームとが存在する。
【0011】この発明においては、コネクションレス型
のフレームを受信した場合に、これにネットワーク層レ
ベルの処理を行わずとも該フレームの次の転送先を決定
でき、この決定した転送先を示す情報を該フレームに付
与する(具体的にはデータリンクヘッダ情報を書き換え
る)ことにより、該フレームの転送が可能となる。
【0012】なお、第1のノードから受信するフレーム
はコネクションレス型であるが、第2のノードへ転送
(送信)されるフレームはコネクションレス型であって
もコネクションオリエンテッドであっても構わない。ま
た、第1のノードが属する論理ネットワーク、第2のノ
ードが属する論理ネットワークのいずれも、仮想コネク
ション型(例えばATM)であっても非仮想コネクショ
ン型(例えばイーサネット)であっても良い。これは、
接続する論理ネットワークが仮想コネクション型(例え
ばATM)の場合でも、ネットワーク内で運ばれるセル
がルータ装置でMACフレームに組み立てられ、このM
ACフレームにおいてはコネクションの情報が抜け落ち
ている(すなわち転送処理部が受信/送信するのはコネ
クションレス型フレームとなる)ことがあるからであ
る。
【0013】本発明の第2の発明に係るルータ装置は、
受信したコネクションレス型フレームをコネクションレ
ス型フレームとして転送する一つの手法を提供するもの
で、自装置のMACアドレスを宛先MACアドレスとし
て含むフレームを受信する受信手段と、この受信手段に
よりある論理ネットワークに属する第1のノードから受
信したフレームをパケットに組み立て、このパケットに
ネットワーク層処理を施し、再びフレーム化して別の論
理ネットワークに属する第2のノードへ転送する第1の
転送手段と、少なくとも前記ある論理ネットワーク内で
一意に特定のフロー専用に割り当てられた仮想データリ
ンクの識別子と、この特定のフローに属するパケットの
フレームを転送すべき隣接ノードのMACアドレスとの
対応関係を記憶する記憶手段と、前記受信手段により前
記第1のノードから受信したフレームに含まれる送信元
MACアドレス領域の内容を仮想データリンクの識別子
に使って前記記憶手段に記憶された対応関係を参照する
ことにより得た前記第2のノードのMACアドレスを、
前記フレームの宛先MACアドレス領域に付与して該フ
レームを転送する第2の転送手段とを具備したことを特
徴とする。
【0014】ここで、前記第2の転送手段は、受信した
フレームに、送信元MACアドレス領域を仮想データリ
ンクの識別子に使用する旨が記入されていることを検出
した場合に動作することが好ましい。
【0015】また、受信側の(上流の)論理ネットワー
ク内だけでなく、転送先の(下流の)論理ネットワーク
内でも前記特定のフロー専用に割り当てられた仮想デー
タリンクが存在するならば、前記第2の転送手段は、こ
の下流の仮想データリンクの識別子を前記フレームの送
信元MACアドレス領域を使って付与することが好まし
い。
【0016】本発明の第3の発明に係るルータ装置は、
受信したコネクションレス型フレームをコネクションレ
ス型フレームとして転送する別の手法を提供するもの
で、ある論理ネットワークに属する第1のノードから受
信したフレームをパケットに組み立て、このパケットに
ネットワーク層処理を施し、再びフレーム化して別の論
理ネットワークに属する第2のノードへ転送する第1の
転送手段と、少なくとも前記ある論理ネットワーク内で
一意に特定のフロー専用に割り当てられた仮想データリ
ンクの識別子、及び、この識別子と該特定のフローに属
するパケットのフレームを転送すべき隣接ノードを特定
可能な情報との対応関係を記憶する記憶手段と、この記
憶手段に記憶された仮想データリンクの識別子が宛先M
ACアドレス領域を使って付与されているフレームを受
信する受信手段と、この受信手段により前記第1のノー
ドから受信したフレームに含まれる仮想データリンクの
識別子に基づいて前記記憶手段に記憶された対応関係を
参照することにより得た前記第2のノードを特定可能な
情報を、前記フレームの宛先MACアドレス領域を使っ
て付与し該フレームを転送する第2の転送手段とを具備
したことを特徴とする。
【0017】ここで、前記第2の転送手段は、受信した
フレームに、宛先MACアドレス領域を仮想データリン
クの識別子に使用する旨が記入されていることを検出し
た場合に動作することが好ましい。
【0018】また、前記第2のノードを特定可能な情報
は、転送先の(下流の)論理ネットワーク内でも前記特
定のフロー専用に割り当てられた仮想データリンクが存
在するならば、この下流の仮想データリンクの識別子と
することができ、存在しなければ、前記第2のノードの
MACアドレスとすることができる。
【0019】また、第2のノードが属する論理ネットワ
ークが仮想コネクション型である場合は、コネクション
レス型のフレームを仮想コネクションを用いて送信する
ことになるが、このときには、下流の仮想データリンク
の識別子と、隣接ノードへこの識別子の付与されたフレ
ームを転送するのに用いるべき仮想コネクションとの対
応関係を記憶しておき、上流の仮想データリンクの識別
子から得た下流の仮想データリンクの識別子に基づい
て、第2のノードへの仮想コネクションを求め、これを
用いてフレームを転送すれば良い。ここで、前記第2の
ノードへの仮想コネクションは、前記特定のフロー専用
の仮想コネクションであってもデフォルトの仮想コネク
ションであっても良い。
【0020】また、第1のノードが属する論理ネットワ
ークが非仮想コネクション型であるが、データリンクス
イッチ(例えばイーサネットスイッチ)により構成され
ている場合、その論理ネットワーク内で割り当てられた
仮想データリンクの識別子が宛先MACアドレス領域を
使って記入されている第1のノードからのフレームを本
ルータ装置までデータリンクスイッチがルーティングで
きるように、本ルータ装置が、後述する制御メッセージ
の受信/送信に連動して、該仮想データリンクの識別子
を送信元アドレス領域を使って付与したフレームを前記
第1のノードへ向けて送信しておくことが好ましい。
【0021】本発明の第4の発明に係るルータ装置は、
コネクションレス型のフレームを受信し、コネクション
オリエンテッドなフレームを転送(送信)する一つの手
法を提供するもので、コネクションレス型のデータリン
クフレームを受信する受信手段と、この受信手段により
ある論理ネットワークに属する第1のノードから受信し
たフレームをパケットに組み立て、このパケットにネッ
トワーク層処理を施し、フレーム化して仮想コネクショ
ン型の別の論理ネットワークに属する第2のノードへ転
送する第1の転送手段と、少なくとも前記ある論理ネッ
トワーク内で一意に特定のフロー専用に割り当てられた
仮想データリンクの識別子と、隣接ノードへこの特定の
フローに属するパケットのフレームを転送するのに用い
るべき仮想コネクションとの対応関係を記憶する記憶手
段と、前記受信手段により前記第1のノードから受信し
たフレームに含まれる仮想データリンクの識別子に基づ
いて前記記憶手段に記憶された対応関係を参照すること
により得た前記第2のノードへの仮想コネクションを用
いて前記フレームを転送する第2の転送手段とを具備し
たことを特徴とする。
【0022】ここで、前記第2のノードへの仮想コネク
ションは、前記特定のフロー専用の仮想コネクションで
あってもデフォルトの仮想コネクションであっても良
い。
【0023】上述したような本発明のルータ装置をセッ
トアップするためには、以下の手段を取ることが好まし
い。すなわち、本ルータ装置が、第1のノードから/
へ、前記特定のフローを示す情報と該特定のフロー専用
に割り当てられる前記ある論理ネットワーク内の仮想デ
ータリンクの識別子とを含む制御メッセージを受信/送
信する手段を更に具備することにより、第1のノードと
本ルータ装置との間で該仮想データリンクに関する情報
を共有し、この仮想データリンクの識別子と、前記特定
のフローを示す情報から求められるこのフローが転送さ
れるべき隣接ノードを特定可能な情報との対応関係を記
憶する。
【0024】さらに、送信元もしくは宛先MACアドレ
ス領域を使って、下流の論理ネットワーク内で前記特定
のフロー専用に割り当てられた仮想データリンクの識別
子を記入する場合には、本ルータ装置は、これに先立っ
て、第2のノードへ/から、前記特定のフローを示す情
報と該特定のフロー専用に割り当てられる前記別の論理
ネットワーク内の仮想データリンクの識別子とを含む制
御メッセージを送信/受信し、これにより第2のノード
と本ルータ装置との間で共有された下流側の仮想データ
リンクの識別子と、上流側の仮想データリンクの識別子
との対応関係を記憶する。
【0025】一方、下流の論理ネットワークが仮想コネ
クション型であって、コネクションオリエンテッドなフ
レームを転送(送信)するルータ装置が、このフレーム
を前記特定のフロー専用の仮想コネクションにて転送す
る場合には、これに先立って、第2のノードへ/から、
前記特定のフローを示す情報と該特定のフロー専用に確
保される仮想コネクションを示す情報とを含む制御メッ
セージを送信/受信し、これにより第2のノードと本ル
ータ装置との間で共有された下流側の専用仮想コネクシ
ョンの識別子と、上流側の仮想データリンクの識別子と
の対応関係を記憶する。
【0026】本発明の第5の発明に係る送信ノード装置
は、ある論理ネットワークに属し、これとは別の論理ネ
ットワークに属する宛先ノードへ向けてパケットを送信
する送信ノード装置において、送信すべき前記宛先ノー
ドへのパケットが経由すべき隣接ノードのMACアドレ
スを求め、該パケットをフレーム化し、このフレームに
求めた隣接ノードのMACアドレスを宛先MACアドレ
スとして、自装置のMACアドレスを送信元MACアド
レスとして付与して送信する第1の送信手段と、前記隣
接ノードとの間で共有された特定のフロー専用に割り当
てられた仮想データリンクの識別子を記憶する記憶手段
と、送信すべき前記特定のフローに属するパケットをフ
レーム化し、このフレームの送信元もしくは宛先MAC
アドレス領域を使って、前記記憶手段に記憶された対応
関係を参照することにより得た仮想データリンクの識別
子を記入して送信する第2の送信手段とを具備したこと
を特徴とする。
【0027】この送信ノード装置は、本発明の第1乃至
第4の発明に係るルータ装置に向けてフレームを送信す
る場合に特に有用である。
【0028】本発明の第6の発明に係るルータ装置は、
コネクションオリエンテッドなフレームを受信し、コネ
クションレス型のフレームを転送(送信)するものであ
り、仮想コネクション型のある論理ネットワークに属す
る第1のノードから受信したフレームをパケットに組み
立て、このパケットにネットワーク層処理を施し、再び
フレーム化して別の論理ネットワークに属する第2のノ
ードへ転送する第1の転送手段と、特定のフローに属す
るパケットのフレームが受信されるのに用いられるべき
仮想コネクションと、前記別の論理ネットワーク内で一
意にこの特定のフロー専用に割り当てられた仮想データ
リンクの識別子および/または該特定のフローに属する
パケットのフレームを転送すべき隣接ノードのMACア
ドレスとの対応関係を記憶する記憶手段と、前記第1の
ノードからフレームを受信するのに用いられた仮想コネ
クションに基づいて前記記憶手段に記憶された対応関係
を参照することにより得た仮想データリンクの識別子お
よび/または前記第2のノードのMACアドレスを前記
フレームに付与して転送する第2の転送手段とを具備し
たことを特徴とする。
【0029】この発明においては、受信したコネクショ
ンオリエンテッドなフレームをコネクションレス型のフ
レームとして転送する場合に、これにネットワーク層レ
ベルの処理を行わずとも、該フレームを次に転送すべき
ノードを特定するデータリンク層レベルの情報を得るこ
とができる。
【0030】上述した本発明はいずれも、方法の発明と
しても把握できる。例えば、第1の発明に対応するフレ
ーム転送方法は、第1のノードが属するある論理ネット
ワーク内で特定のフロー専用に割り当てられた仮想デー
タリンクの識別子と、この特定のフローに属するパケッ
トのフレームを転送すべき別の論理ネットワークに属す
る第2のノードを特定可能な情報との対応関係を記憶
し、前記第1のノードから受信したコネクションレス型
のデータリンクフレームのMACアドレス領域を使って
記入されている仮想データリンクの識別子に基づいて、
記憶された前記対応関係を参照することにより、前記ネ
ットワーク層処理を行わずに得た前記第2のノードを特
定可能な情報を、受信した前記フレームに付与して転送
し、前記第1のノードから受信したフレームに仮想デー
タリンクの識別子が記入されていないか、もしくは、記
入されている仮想データリンクの識別子についての対応
関係が記憶されていない場合には、受信した前記フレー
ムをパケットに組み立て、このパケットにネットワーク
層処理を施し、再びフレーム化して前記第2のノードへ
転送することを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施の形態を説明する。
【0032】図1に、イーサネットのフレームフォーマ
ット(MAC(Media Access Contr
ol)フレームフォーマット)を示す(IEEE80
2.3仕様)。イーサネット上では、上記フォーマット
に従ったフレームを用いて、通信情報の送受信を行う。
【0033】図1に示すように、イーサネットのフレー
ムは、ノードの受信機能の同期をとるための信号である
プリアンブル(11)、フレームの開始を識別するため
の符号であるSFD(Start Frame Del
imiter)(12)、フレームの宛先を示す宛先M
ACアドレス(13)、フレームを送信したノードを示
す送信元MACアドレス(14)、LLC(Logic
al Link Control)データの長さを表す
フレーム長(15)、LLCのフォーマットに従ったデ
ータを収容するLLCデータ(16)、フレームの最低
サイズ(64バイト)に足りない部分を補うPAD(1
7)、フレームのプリアンブル、SFD、FCS(Fr
ame Check Sequence)部分を除いた
部分について32ビットのCRC(Cyclic Re
dundancy Check)を計算し付加するFC
S(18)により構成される。
【0034】図2に、イーサネットのフレームにおけ
る、宛先MACアドレス(13)、送信元MACアドレ
ス(14)のフォーマットを示す。MACアドレスは、
2バイトまたは6バイトとして定義されているが、ほと
んどの場合、6バイト表記が使用しているので、以降に
おいては、宛先/送信元MACアドレスは共に6バイト
表記にて記載されているものとする。
【0035】図2に示すように、MACアドレスは、個
別アドレスとマルチキャストアドレスのいずれかを示す
I/Gビット(21)、ユニバーサルアドレスとローカ
ルアドレスのいずれかを示すU/Lビット(22)、実
際のアドレスが記載されるアドレスフィールド(23)
とからなる。
【0036】I/Gビット(21)の値が0であれば、
本アドレスは個別アドレスを、1であれば、本アドレス
はマルチキャストアドレス(もしくは、ブロードキャス
トアドレス)を表す。
【0037】U/Lビット(22)の値が0であれば、
本アドレスはユニバーサルアドレスを、1であれば、本
アドレスはローカルアドレスを表す。なお、ユニバーサ
ルアドレスとは、イーサネットのインタフェースボード
毎に付けられた全世界でユニークなアドレスであり、ロ
ーカルアドレスとは、ローカルな環境でのみ有効なアド
レスである。
【0038】図3に示した通信網形態を例にとり、送信
ホストから受信ホストへIPパケットが転送される場合
の、通信網内の各ルータでの転送方式について説明す
る。
【0039】図3(a)に示すように、送信ホスト31
1で生成された受信ホスト312宛てのIPパケット
は、イーサネット321、ルータ341、イーサネット
スイッチ322、ルータ342、ATM網33、ルータ
343、イーサネット323という経路を通り、最終的
に受信ホスト312に受信される。
【0040】最初に、この通信網形態における従来の各
ルータでのパケットの転送方式について説明する。
【0041】まず送信ホスト311は、本パケットの宛
先IPアドレス等の情報をもとに、送信すべき次段ノー
ド(ルータまたは宛先ホスト)を決定し、必要であれば
次段ノード(ルータ341)のMACアドレスの解決な
どのデータリンク層処理を施した後に本パケットをイー
サネットフレームに変換し、イーサネット321上に送
出する。
【0042】ルータ341では、イーサネット321よ
り宛先MACアドレスが自分である前記フレームを受信
すると、本フレームを一旦IPパケットに組み立てて、
本パケット内に記載されている宛先IPアドレス(ホス
ト312)等の情報をもとにIPルーティング情報記憶
部を参照し、本パケットの送出先となる次段ノード(ル
ータ342)を決定する。そして、必要であればルータ
342のMACアドレスの解決などのデータリンク層処
理施した後に本パケットをイーサネットフレームに変換
し、ルータ342が接続されているイーサネットスイッ
チ322上へ送出する。
【0043】イーサネットスイッチ322では、受信し
たフレームの宛先MACアドレスの情報をもとにフレー
ムをルータ342へ転送する。
【0044】ルータ342においてもルータ341と同
様に受信したフレームを一旦IPパケットに組み立て、
宛先IPアドレス(ホスト312)等より、本パケット
の送出先となる次段ノード(ルータ343)を決定す
る。ここで、ルータ343への送出インタフェースがA
TM網であるが、ATM網の利用方法としては図3
(b)、(c)の2つが可能である。
【0045】図3(b)は、ATM網へ送出する場合も
イーサネットやイーサネットスイッチへ送出する場合の
ように次段ルータのMACアドレスを付与したイーサネ
ットフレームを形成し、それをセル化したのちにルータ
342からルータ343へ張られたATMコネクション
へ向けて送出する。もし、ルータ342からルータ34
3へのATMコネクションが存在しない場合にはルータ
343のMACアドレスに相当するATMアドレスを獲
得し、そのATMアドレスへ向けてATMコネクション
を設定した後にフレームを転送する。
【0046】図3(c)は、ATM網へ送出する場合に
はMACアドレスを付与したイーサフレームを構成せ
ず、IETF(Internet Engineeri
ngTask Force)のRFC(Request
For Comments)1483に記述されたよ
うにしてIPパケットに所定のリンク制御情報を付加し
た後にそれをセル化し、ルータ342からルータ343
へ張られたATMコネクションへ向けて送出する。も
し、ルータ342からルータ343へのATMコネクシ
ョンが存在しない場合にはルータ343のIPアドレス
に相当するATMアドレスを獲得し、そのATMアドレ
スへ向けてATMコネクションを設定した後にパケット
を転送する。
【0047】ルータ343においては受信したセルから
IPパケットを再構築し、IPパケットの宛先IPアド
レス(ホスト312)等をもとに本パケットの送出先と
なる次段ノード(ここでは宛先ホスト312そのもの)
を決定する。そして、必要であればホスト312のMA
Cアドレスの解決などのデータリンク層処理を施した後
に、本パケットをイーサネットフレームに変換し、イー
サネット323上へ送出する。
【0048】こうして、最終的に宛先であるホスト31
2により前記イーサネットフレームが受信され、IP層
および上位層へその情報が送られる。
【0049】本発明では、上記のようなルータにおける
従来のIPレベル(ネットワーク層レベル)の処理を介
したIPパケットの転送に加え、特定の通信に対しては
IPレベルの処理を介することなく、イーサネットやA
TMなどのデータリンク層フレーム(MACフレームや
ATMセル)レベルのみの処理による転送機能の提供を
可能とすることにより、IPパケットのより高速、高ス
ループットな転送を実現することを目的とする。
【0050】そのために、MACレベルやATMセルレ
ベルでの処理により転送を行うデータリンクフレームか
通常のIP処理により転送を行なうデータリンクフレー
ムかをルータにおいて陽に認識できるよう、データリン
クフレーム内の特定のフィールド(イーサネットフレー
ムの場合には宛先MACアドレス領域もしくは送信元M
ACアドレス領域など、ATMセルの場合にはVPI/
VCI領域など)内に記載する値をローカルに(少なく
ともある論理ネットワーク内では一意に)定義する。
【0051】ルータでは受信したデータリンクフレーム
に記載されたその値を参照し、通常のIP処理を行なう
かデータリンク処理のみでの転送を行なうかを判断す
る。
【0052】以下ではまず、代表的なデータリンクフレ
ームであるイーサネットフレーム(MACフレーム)を
例に、本発明のより具体的な実施形態の説明を行なう。
【0053】図4に、データリンクレベルのみの処理に
より転送を行うイーサネットフレームに対して定義する
MACアドレスのフォーマット例を示す。
【0054】従来のIPレベルの転送処理を行なわず、
データリンクレベルのみの処理により転送を行う特定の
通信のみを収容する仮想的なデータリンクを定義し、こ
れを「専用仮想リンク(Dedicated Virt
ual Link:DVL)」と呼ぶ。本リンクを示す
識別子を「専用仮想リンク識別子(DVL Ident
ifier:DVLI)」として、個々のDVLに対応
づける。つまり、あるイーサネット/イーサネットスイ
ッチ網において、同一のDVLI値が記入されたイーサ
ネットフレームでは、全てある特定の通信のみが運ばれ
ている。
【0055】ここではこの特定の通信のことを「フロ
ー」と呼び、それを特定する情報(送信元/宛先IPア
ドレス対、送信元/宛先ポート番号対などの組合せによ
って特定される)を「フロー識別情報」と呼ぶ。
【0056】DVLI値のイーサネットフレーム内への
記載手法としては、従来の送信元MACアドレスフィー
ルド(222)に記載する手法(図4の(a))、従来
の宛先MACアドレスフィールド(223)に記載する
手法(図4の(b))、あるいはMACレベルのヘッダ
のさらに内側のLLC(論理リンク制御)ヘッダに記載
する手法をとることができる。
【0057】ここでは、送信元および宛先MACアドレ
スフィールドを用いる方法について具体的に説明する。
【0058】このMACアドレスフィールドを用いる方
法は、全て本発明が適用される通信網内にてローカルに
規定するアドレスフォーマットを用いることになるの
で、DVLI値が記載されるMACアドレス内のU/L
ビット(222、223)は1(ローカルアドレス)に
設定する。
【0059】なお、送信元MACアドレス内にDVLI
値を記載する場合(図4の(a))の宛先MACアドレ
ス内には、従来通りに本フレームを受信すべきノード
(ルータもしくはホスト)のMACアドレスを記載し、
宛先MACアドレス内にDVLI値を記載する場合(図
4の(b))の送信元MACアドレス内には、従来通り
に本フレームを送信したノード(ホストもしくはルー
タ)のMACアドレスを記載する。これらのMACアド
レス内のU/Lビット(221、224)は通常0(ユ
ニバーサルアドレス)に設定することになる。
【0060】なお、図3のルータ342、ルータ343
間(ATM網の区間)においては、図3(b)のように
イーサネットフレームをセル化する場合には、上述のよ
うなMACアドレスフィールドに記載したDVLI値に
より専用仮想リンクを特定しても構わないし、(b)
(c)いづれの場合においても、セルヘッダに記載した
ATMコネクションの識別子(VPI/VCI)により
専用仮想リンクを特定しても構わない。
【0061】ただし、セルヘッダのVPI/VCIを専
用仮想リンクの識別子として用いる場合には、送信側
(図3のルータ342)のVPI/VCI値と受信側
(図3のルータ343)のVPI/VCI値とは等しく
ない(間に通常のATMスイッチが入るため)点が、M
ACアドレスを専用仮想リンクの識別子として用いる場
合とは異なる。
【0062】図5および図6は、それぞれ図3(b)、
(c)に対応し、図3(a)と同様の通信網形態におい
て、送信ホスト311から受信ホスト312へパケット
が転送される場合の、各ルータ341、342、343
での本発明に基づく転送方式について説明したものであ
る。
【0063】図5、図6いずれの場合も、送信ホスト3
11/ルータ341間ではDVLI値x1がイーサネッ
トフレームのヘッダとして付与され、ルータ341/ル
ータ342間ではDVLI値y1がイーサネットフレー
ムのヘッダとして付与される。
【0064】ルータ342/ルータ343間(ATM網
区間)での転送方法は、図5と図6では異なる。図5
は、ATM網区間においてもイーサネットフレームのヘ
ッダ上のDVLI値により専用仮想リンクを特定する場
合(DVLI値z1)、図6は、ATM網区間において
はセルヘッダに記載されたVPI/VCI値により専用
仮想リンクを特定する場合(ルータ342側VPI/V
CI値100/200、ルータ343側VPI/VCI
値300/400)を示している。
【0065】ルータ343/受信ホスト312間ではD
VLI値w1がイーサネットフレームのヘッダとして付
与される。
【0066】まず送信ホスト311の機能構成図を図7
に示す。TCP/UDPなどの上位層71から受信した
パケットのフロー識別情報(宛先IPアドレスが通常だ
が、宛先ポート番号等の情報も利用する可能性もある)
をキーにして、IP処理部73がIPルーティング情報
記憶部79を参照する。
【0067】図8はIPルーティング情報記憶部の例を
示したもので、フロー識別情報(図5、6の例では、受
信ホスト312のIPアドレス)をキーに検索すると、
結果として次段ノード(図5、6ではルータ341)の
IPアドレス(および出力インタフェースを複数持つ場
合には出力インタフェース番号)が得られる。さらに、
専用仮想リンクが割り当てられているフローに関して
は、専用仮想リンク情報記憶部74を検索するためのポ
インタ情報が記入されている。
【0068】図9は専用仮想リンク情報記憶部の例を示
したもので、上述したIPルーティング情報記憶部より
得られたポインタ情報をキーに検索すると、結果として
出力インタフェース番号とそのインタフェースのデータ
リンク種別(これらは出力インタフェースが一つの場合
には必ずしも必要ない)、そして出力時に付与するべき
データリンクヘッダに関する情報が得られる。
【0069】図5、6の送信ホスト311から受信ホス
ト312へのデータ転送を例にとると、送信元MACア
ドレスフィールドにDVLIを付与する場合には{(送
信MAC|U/L=1、DVLI値x1)、(受信MA
C|U/L=0、次段ルータ341のMACアドレ
ス)}が、宛先MACアドレスフィールドにDVLIを
付与する場合には{(送信MAC|U/L=0、自分自
身のMACアドレス)、(受信MAC|U/L=1、D
VLI値x1)}がデータリンクヘッダ情報として得ら
れる。
【0070】DVLI値を含む出力データリンクヘッダ
情報が得られたパケットに関しては、得られた情報に基
づきIP処理部73または送信バッファ75にて図4に
示したようなDVLI値を含むMACヘッダ情報を付与
し、イーサネット送信部77よりイーサネット321に
対してフレームを送信する。
【0071】図8、図9では、送信ホスト311からホ
スト312宛てのパケットに関する情報と、ホスト31
4宛てのパケットに関する情報とが記入されており、各
々異なる専用仮想リンク(ホスト312宛て:DVLI
=x1、ホスト314宛て:DVLI=x2)が割り当
てられている。
【0072】IPルーティング情報記憶部79の検索の
結果、専用仮想リンク情報記憶部74を検索するための
ポインタ情報がなく、かつ専用仮想リンクを設定する必
要のない(経路上のルータで高速なデータリンク転送を
行なう必要のない)フローのパケットに関しては、通常
のパケット転送方法に従い、得られた次段ルータに対し
てパケットを転送するために次段ルータおよび送信元の
MACアドレス等を付加し(必要なら次段MACアドレ
スの解決を行なう)、イーサネット送信部よりイーサネ
ット321に対してイーサネットフレームを送信する。
【0073】IPルーティング情報記憶部79の検索の
結果、専用仮想リンク情報記憶部74を検索するための
ポインタ情報がないが、専用仮想リンクを設定した方が
望ましいフローのパケットに関しては、通常のパケット
転送方法に従い、得られた次段ルータに対してイーサネ
ットフレームを送信するとともに、次段ルータとの間で
そのフローに関する新たなDVLの設定を行なうよう、
図7の専用仮想リンク制御部72に依頼する。このDV
Lの具体的な設定手順の例については後述する。
【0074】この専用仮想リンクを用いたパケット転送
を行なうことが望ましいか否かの判断基準は、例えば特
定の宛先IPアドレス行きのパケットか否か、特定の発
信元/宛先IPアドレス対のパケットか否か、あるいは
特定のポート番号(ファイル転送、WWW検索、TEL
NETなど)の付いているパケットか否か、あるいはそ
れらを組み合わせた判断基準などが考えられる。また、
こうした個々のIPパケットの内容による判断以外に、
通信品質の要求などのような上位層からの要求により特
定フローに対するDVLの設定手順を開始する場合、ル
ーティング情報の交換のようにバックグラウンド的な情
報交換により事前に特定の宛先IPアドレス行き(ある
いは特定の発信元/宛先IPアドレス対)のフロー用に
専用仮想リンクを設定しておく場合なども考えられる。
【0075】次に、図5、6のルータ341、342、
343での第1の構成例を図10に示す。汎用バス92
にイーサネットインタフェースボード93、94および
ATMインタフェースボード95が接続され、さらにこ
のバスにはIP処理および専用仮想リンクに関わる各種
制御を行なうCPUボードが接続される。
【0076】以下では、送信ホスト311から受信ホス
ト312へ送信されるパケットフローに対する本発明に
基づく各ルータでの処理方法を中心に、ルータ341
(イーサネットから受信しイーサネットへ送信)、ルー
タ342(イーサネットから受信し、ATMへ送信)、
ルータ343(ATMから受信し、イーサネットへ送
信)各々について具体的に説明する。
【0077】最初に、イーサネットからイーサネットへ
の転送を行うルータについて説明する。
【0078】まず、ルータ341での転送処理手順を説
明するが、ルータ341はATMインタフェースを持た
ないので、図10においてATMインタフェースボード
95の部分を除いたものであると言える。
【0079】ルータ341のイーサネット321側のイ
ンタフェースを図10のI/F#1、イーサネットスイ
ッチ322側のインタフェースを図10のI/F#2で
あるとする。イーサネット受信部933において、送信
ホスト311からのイーサネットフレームを受信する
と、受信バッファ932に蓄積する。
【0080】イーサネット受信部においてMACフレー
ムを受信するか否かの判断は、DVLI値が記入される
フィールドが送信元MACアドレスフィールドか宛先M
ACアドレスフィールドかにより異なる。
【0081】すなわち、DVLI値が送信元MACアド
レス内に記載されている場合(図4の(a))は、従来
通りイーサネット上を転送されるフレームのうち、該フ
レームの宛先MACアドレス内に自ルータのアドレスが
記載されているフレームのみをイーサネット受信部93
3において受信処理すればよい。
【0082】DVLI値が宛先MACアドレス内に記載
されている場合(図4の(b))は、あらかじめ自ルー
タにおいて受信されるべき全てのDVLに相当するDV
LI値を随時記憶しておき、イーサネット上を転送され
るフレームのうち、該フレームの宛先MACアドレス内
のU/Lビット値が1であり、かつ前記アドレス値が自
ルータで受信されるべきDVLIに等しいフレームをイ
ーサネット受信部933にて受信すればよい(もちろ
ん、U/Lビットが0で、MACアドレスが自分自身の
ものは従来通り受信する)。
【0083】CPUボード91では受信した入力インタ
フェースよりイーサネットフレームの受信を通知される
と、入力DVLI値が記入されているフィールド(送信
元、もしくは宛先MACアドレス)の値を読み出す(あ
るいは受信通知の際にインタフェースボードから入力D
VLI値が記入されているフィールドの値を知らせても
構わない)。
【0084】CPUボード91内のカットスルー転送情
報解析部914では、読み出した情報をもとにカットス
ルー転送情報記憶部915を参照し、対応するエントリ
が存在するか否かを調べる。送信元もしくは宛先MAC
アドレスフィールドのU/Lビットの値が少なくとも0
であれば、その時点で対応するエントリがないことは明
らかなので、最初にそのビットだけをチェックし、もし
値が1の場合にはカットスルー転送情報記憶部915を
参照する方法も考えられる。
【0085】図11にカットスルー転送情報記憶部91
5の内容の例を示す。受信したフレームの入力I/F番
号、入力DVLI値をキーに検索を行なうもので、入力
DVLに対応するフローと次段ノードへの出力DVLに
対応するフローが等しいことを認識した場合に、エント
リとして出力I/F番号、出力DVLI値(あるいは出
力DVLI値を含む出力データリンクヘッダ全体)など
が記入される。
【0086】出力データリンクヘッダ全体がエントリと
して記入されている場合で、DVLI値が送信元MAC
アドレス内に記載されている場合には{(送信元MAC
|U/L=1、出力DVLI値)、(宛先MAC|U/
L=0、次段ノードのMACアドレス)}がエントリと
して記入される。また、DVLI値が宛先MACアドレ
ス内に記載されている場合には{(送信元MAC|U/
L=0、自身のMACアドレス)、(宛先MAC|U/
L=1、出力DVLI値)}がエントリとして記入され
る。
【0087】さらに通信品質クラスに相当する「優先
度」を示す情報をエントリとして含むことも可能であ
り、この情報を用いて出力インタフェースにおける回線
への出力処理や、バスおよびCPUの利用に関する優先
処理を行なうことも可能になる。
【0088】DVLI値が付与された特定のフローに相
当するフレームを受信した場合であっても、何らかの理
由で次段ノードへのそのフローに相当するDVLが割り
当てられていない場合が考えられる。その場合には、受
信したフレームに対して後述するような通常のIP処理
を施して次段ノードへ転送することはもちろん可能だ
が、いったんそのフローに対するIP処理を行なって次
段ノードに関する情報(出力I/F番号、次段ノードの
MACアドレスなど)を認識することができれば、図1
1の出力データリンクヘッダ領域にその情報を書き込む
ことも可能である。
【0089】そうすれば、以降そのDVLI値で受信し
たフレームに対して通常のIP処理をせずに次段ノード
へイーサネットヘッダを付け換えて転送することも可能
である。その場合には、図11の出力データリンクヘッ
ダのエントリとして{(送信元MAC|U/L=0、自
身のMACアドレス)、(宛先MAC|U/L=0、次
段ノードのMACアドレス)}が記入されることにな
る。
【0090】上記カットスルー転送情報記憶部915の
検索の結果として、出力I/F、出力データリンクヘッ
ダ(DVLI値を含む場合、および含まない場合とも
に)の情報が得られれば、受信フレームはIPパケット
に組み立てることなく、受信した入力I/F(ここでは
I/F#1)から所定の出力I/F(ここではI/F#
2)へ転送されるとともに、出力I/Fにて付与すべき
データリンクヘッダ情報が出力I/Fへ通知される。出
力I/Fでは、通知されたデータリンクヘッダを付与し
て(イーサネットスイッチ322へ)イーサネットフレ
ームを出力する。
【0091】ここでは出力I/Fのインタフェースボー
ドで出力フレームにヘッダを付与する方法を説明した
が、入力I/Fのインタフェースボードで付与すること
や、受信フレームをいったんメインメモリに転送してそ
こで付与することも可能である。
【0092】上記カットスルー転送情報記憶部915の
検索の結果として、通常のIP処理を行なうフレームで
あると判断される場合(入力I/F番号と入力DVLI
値にマッチするエントリがない場合、マッチするエント
リは存在するが対応する出力側情報が未記入である場
合、検索結果の出力I/FがCPUボードを示している
場合など)、あるいはカットスルー転送情報記憶部91
5を検索する以前に入力DVLI値が記入されているべ
きフィールドの第2ビット(U/Lビット)が0(ユニ
バーサル)である場合(通常のヘッダフォーマットで転
送されてきた場合)には、フレームはCPUボード91
に転送されIP処理部912にてフロー識別情報を抽出
し、それをキーにIPルーティング情報記憶部916を
参照する。
【0093】ルータのIPルーティング情報記憶部91
6の構成例を図12に示す。フロー識別情報(図12の
例では、送信ホストのIPアドレスと受信ホストのIP
アドレスの対)をキーに検索すると、結果として出力イ
ンタフェース番号および次段ノードのIPアドレスが得
られる。さらに、専用仮想リンクが割り当てられている
フローに関しては、専用仮想リンク情報記憶部913を
検索するためのポインタ値が記入されている。
【0094】図12の例では、送信ホスト311から受
信ホスト312へのフローと、送信ホスト313から受
信ホスト314へのフローが、専用仮想リンク情報記憶
部へのポインタが示されている。ただし、送信ホスト3
11から受信ホスト312へのフローに関しては、前段
ノードからDVLIが付与されたフレームで転送されて
くるため、図11のカットスルー転送情報記憶部の参照
によりIP処理部を経由せずに出力されるので、実際に
は図12は参照されないことになる。
【0095】もし何らかの理由で送信ホスト311とル
ータ341間のDVLが利用できなくなり、従来のフレ
ームフォーマットでルータ341へ送信されてきた場合
には、IP処理部で図12に示すIPルーティング情報
記憶部が参照され、専用仮想リンク情報記憶部へのポイ
ンタを認識し、最終的にDVLIを付与して次段ルータ
342へフレームを転送することができる。
【0096】図13は専用仮想リンク情報記憶部の例を
示したもので、上述したIPルーティング情報記憶部よ
り得られたポインタ情報をキーに検索すると、結果とし
て出力インタフェース番号(とそのインタフェースのデ
ータリンク種別)、そして出力時に付与するべきデータ
リンクヘッダに関する情報が得られる。
【0097】図13の例では、図12のポインタ値20
0、201の各々に対応したエントリの内容が記入され
ている。図12、13の参照により、送信ホスト311
から受信ホスト312へのフローは出力インタフェース
2から次段ルータ342へ向けてDVLI値y1が付与
されて送信され、送信ホスト313から受信ホスト31
4へのフローは出力インタフェース2から次段ルータ3
42へ向けてDVLI値y3が付与されて送信されるこ
とになる。
【0098】図13の専用データリンク情報記憶部の出
力データリンクヘッダフィールドに記入されている具体
的な内容はDVLIをどこに付与するかにより異なる。
【0099】ポインタ値201を例にとると、送信元M
ACアドレスフィールドにDVLIを付与する場合には
{(送信元MAC|U/L=1、DVLI値y3)、
(宛先MAC|U/L=0、次段ルータ342のMAC
アドレス)}が、宛先MACアドレスフィールドにDV
LIを付与する場合には{(送信元MAC|U/L=
0、自身のMACアドレス)、(宛先MAC|U/L=
1、DVLI値y3)}がデータリンクヘッダ情報とし
て得られる。
【0100】以上のようにして、専用仮想リンク情報記
憶部の参照により出力データリンクヘッダ情報が得られ
たパケットに関しては、得られた情報に基づきMACヘ
ッダ情報を付与し、イーサネット送信部946よりイー
サネットスイッチ322に対してフレームを送信する。
【0101】IPルーティング情報記憶部916の検索
の結果、専用仮想リンク情報記憶部913を検索するた
めのポインタ情報がなく、かつ専用仮想リンクを設定す
る必要のない(経路上のルータで高速なデータリンク転
送を行なう必要のない)フローのパケットに関しては、
通常のパケット転送方法に従い、得られた次段ルータに
対してパケットを転送するために次段ルータおよび送信
元のMACアドレス等を付加し(必要なら次段MACア
ドレスの解決を行なう)、送信する。図12では、送信
元ホスト311から受信ホスト314へのフレームがそ
れに該当する。出力イーサネットインタフェース2より
次段ルータ342に対してイーサネットフレームを送信
する。
【0102】IPルーティング情報記憶部916の検索
の結果、専用仮想リンク情報記憶部913を検索するた
めのポインタ情報がないが、専用仮想リンクを設定した
方が望ましいフローのパケットに関しては、通常のパケ
ット転送方法に従い、得られた次段ルータに対してイー
サネットフレームを送信するとともに、次段ルータとの
間でそのフローに関する新たなDVLの設定を行なうよ
う、専用仮想リンク制御部911に依頼する。このDV
Lの具体的な設定手順の例については後述する。
【0103】次段ルータ342との間で新たなDVLの
設定に成功し、かつ前段ノードであるホスト311との
間に同じフローのためのDVLが存在する場合には、こ
のルータ341においてホスト311からの入力DVL
Iとルータ342への出力DVLIとの対応関係をカッ
トスルー転送情報記憶部915に書き込むことが可能と
なり、その後の該当フローに属する受信フレームはIP
処理部が介在することなく、データリンクヘッダ情報を
書き換えるだけで転送することが可能になる。
【0104】次には、イーサネットからATMへの転送
を行うルータについて説明する。
【0105】まず、図5のルータ342(MAC層処理
を介してATMセルを送出する場合)での転送処理手順
の一例を説明する。
【0106】フレームの受信から送信までの一連の処理
手順はルータ341に関して説明したものとほぼ同様で
あり、異なるのは、出力するインタフェースがATMで
あるため、作成したイーサネットフレームをATMセル
化し、次段ルータであるルータ343ヘ向けて設定され
たATMーVCにて出力する点である。
【0107】ここで、ATMーVCの利用方法として図
14に示すような2つの方法が考えられる。
【0108】第1の方法は、図14(a)のようにルー
タ342、ルータ343間に張られた1つのATMーV
Cですべてのフレームを運ぶものである。この場合、例
えばルータ343へ送信されるDVLI=Z1の付与さ
れたイーサネットフレームも、ルータ343へ送信され
るDVLI=Z2の付与されたイーサネットフレーム
も、それ以外のDVLIの付与されない従来のイーサネ
ットフレームもすべて共通のATMーVCで運ばれる。
【0109】これは、「次段ノードであるルータ343
のMACアドレス」のみをもとに出力するATMーVC
を決定する方法であると言える。
【0110】第2の方法は、図14(b)のようにルー
タ342、ルータ343間には複数のATMーVCが設
定され、それらを使い分けるものである。この場合、例
えばルータ343へ送信されるDVLI=Z1の付与さ
れたイーサネットフレームはATMーVC1(ルータ3
42の出力ATMインタフェースにおいてはVPI/V
CI=100/200、ルータ343の入力ATMイン
タフェースにおいてはVPI/VCI=300/40
0)で、ルータ343へ送信されるDVLI=Z2の付
与されたイーサネットフレームはATMーVC2(ルー
タ342の出力ATMインタフェースにおいてはVPI
/VCI=100/201で、ルータ343の入力AT
MインタフェースにおいてはVPI/VCI=300/
401)で、それ以外のDVLIの付与されない従来の
イーサネットフレームはデフォルトのATMーVC0で
運ばれる。
【0111】これは、ATMを介した次段ノードとの間
で、あるフローに対するDVLI値が付与されている場
合には、そのDVLI値をもとにして出力するATMー
VCを決定することになる。
【0112】よって、この方法の場合には、図11のカ
ットスルー転送情報記憶部や図13の専用仮想リンク情
報記憶部の検索の結果として出力データリンクヘッダに
加えて出力VPI/VCI値が得られるようになってい
るか、あるいは出力データリンクヘッダと出力VPI/
VCI値との対応関係を記憶するテーブルが別にあるか
が必要になる。
【0113】第2の方法はルータ間に必要となるVC数
が多くなるが、メリットとしては、各DVLに対応する
IPフロー毎に帯域やQoSなどを指定したいような場
合に、ATMーVCを専用に確保して適切にVCの帯域
を設定することにより、それを実現することが可能にな
る点である。
【0114】次に、図6のルータ342(MAC層の処
理を介さずに、IPパケットを直接セル化して送出する
場合)での転送処理手順の一例を説明する。この場合
も、図10の機能構成図において例えばイーサネットイ
ンタフェース#2の部分を除いた構成であると考えれば
良い。
【0115】フレームの受信から送信までの一連の処理
手順はルータ341に関して説明したものとほぼ同様で
あり、異なるのは、出力するインタフェースがATMで
あり、かつMAC層の処理を行なわずにIPパケットを
所定のリンク制御ヘッダ(RFC1483で規定されて
いる)でカプセル化したものを直接セル化して、次段ル
ータであるルータ343へ向けて設定されたATMーV
Cにて出力する点である。
【0116】よって、イーサネットから受信してイーサ
ネットへ送信する場合について説明した図11のカット
スルー転送情報記憶部と図13の専用仮想リンク情報記
憶部の構成が各々異なる。
【0117】図15にカットスルー転送情報記憶部の構
成例を示す。カットスルー転送情報記憶部(図15)は
受信したフレームの入力I/F番号、入力DVLI値を
キーに検索を行なうもので、入力DVLに対応するフロ
ーと次段ノード(ここではルータ343)への出力VC
に対応するフローが等しいことを認識した場合に、エン
トリとして出力I/F番号、出力データリンクヘッダ情
報(VPI/VCI値、およびパケットのカプセル化に
関する情報(論理リンク制御ヘッダ))が記入される。
【0118】エントリにはデータリンク種別も記載され
ており、出力データリンクヘッダは出力インタフェース
がATMなのかイーサネット/イーサネットスイッチな
のかを判別できる。
【0119】さらに通信品質クラスに相当する「優先
度」を示す情報をエントリとして含むことも可能であ
り、この情報を用いて出力インタフェースにおける回線
への出力処理や、バスおよびCPUの利用に関する優先
処理を行なうことも可能になる。
【0120】DVLI値が付与された特定のフローに相
当するフレームを受信した場合であっても、何らかの理
由で次段ノードへのそのフローに相当する専用VCが割
り当てられていない場合も考えられる。その場合には、
受信したフレームに対して通常のIP処理を施して次段
ノードへ転送することももちろん可能だが、いったんそ
のフローに対するIP処理を行なって次段ノードに関す
る情報(出力I/F番号、次段ノードへ接続されたVC
(特定フロー専用でなく、デフォルトに使用されるV
C)に相当するVPI/VCI値など)を認識すること
ができれば、図15の出力データリンクヘッダ領域にそ
の情報を書き込むことも可能である。
【0121】そうすれば、以降そのDVLI値で受信し
たフレームに対して通常のIP処理をせずに、次段ノー
ドへ張られたデフォルトのVCへ送信することも可能で
ある。
【0122】例えば、図15において、入力DVLIy
3に対して次段ルータ343への該当フロー専用のVC
が存在していないけれども、出力データリンクヘッダの
エントリとして次段ルータ343へのデフォルトのVC
(VPI/VCI=100/100)が記入することが
可能であり、その情報に基づき、IP処理をすることな
く次段ルータ343へ向けてパケットを転送することが
できる。
【0123】カットスルー転送情報記憶部915の検索
の結果として、出力I/F、出力データリンクヘッダの
情報(特定フロー専用のVCまたは次段ルータへ張られ
たデフォルトのVCのVPI/VCI値)が得られれ
ば、受信フレームはIPパケットに組み立てることな
く、受信した入力I/F(ここではI/F#1)から所
定の出力I/F(ここではI/F#3)へ転送されると
ともに、出力I/Fにて付与すべきVPI/VCI情報
が出力I/Fへ通知される。出力I/Fでは、通知され
たVPI/VCIをセル化した情報に付与して(ATM
網33へ)出力する。
【0124】カットスルー転送情報記憶部915の検索
の結果として、通常のIP処理を行なうフレームである
と判断される場合(入力I/F番号と入力DVLI値に
マッチするエントリがない場合、マッチするエントリは
存在するが対応する出力側情報が未記入である場合、検
索結果の出力I/FがCPUボードを示している場合な
ど)、あるいはカットスルー転送情報記憶部915を検
索する以前に入力DVLI値が記入されているべきフィ
ールドの第2ビット(U/Lビット)が0(ユニバーサ
ル)である場合(通常のイーサネットヘッダフォーマッ
トで転送されてきた場合)には、フレームはCPUボー
ド91に転送されIP処理部912にてフロー識別情報
を抽出し、それをキーにIPルーティング情報記憶部9
16を参照する。
【0125】ルータ343のIPルーティング情報記憶
部916の構成例を図16に、専用仮想リンク情報記憶
部913の構成例を図17に各々示す。
【0126】IPルーティング情報記憶部より得られた
ポインタ情報をキーに検索すると、結果として出力イン
タフェース番号(とそのインタフェースのデータリンク
種別)、そして出力時に付与するべきデータリンクヘッ
ダに関する情報が得られる。
【0127】図17が図13と異なるのは、得られる出
力データリンクヘッダの情報がVPI/VCI値である
点である。
【0128】図16、17の参照により、送信ホスト3
11から受信ホスト312へのフローは出力インタフェ
ース3から次段ルータ343へ向けてVPI/VCI値
として100/200が付与されて送信され、送信ホス
ト311から受信ホスト314へのフローは出力インタ
フェース3から次段ルータ343へ向けてVPI/VC
I値として100/202が付与されて送信される。
【0129】この方法の場合のATMーVCの利用方法
は図18に示したようになる。図14(b)の場合と同
様にルータ342、ルータ343間には複数のVCが設
定され、それらを使い分けることになる。
【0130】ルータ341からDVLI=y1で受信し
たイーサネットフレームは、図15に示したカットスル
ー転送情報記憶部の内容に従い、IPルーティング情報
記憶部の検索をすることなくVPI/VCI=100/
200のVC(送信ホスト311/受信ホスト312間
のフロー専用のVC)で次段ルータ343へ向けて出力
される。
【0131】ルータ341からDVLI=y3で受信し
たイーサネットフレームは、図15に示したカットスル
ー転送情報記憶部の内容に従い、IPルーティング情報
記憶部の検索をすることなくVPI/VCI=100/
100のVC(ルータ342、343間のデフォルトの
VC)で次段ルータ343へ向けて出力される。ただ
し、このフローに関しては、前段ルータ341からDV
LIが付与されて転送されてきたフレームであり、次段
ルータ343に対して専用VCを設定する方が望ましい
ものであると考えられる。よって、専用仮想リンク制御
部に対して専用VCの設定を依頼する可能性がある。
【0132】ルータ341からDVLIの付与されない
通常のイーサフレームで受信した送信ホスト311/受
信ホスト314のIPフローは、IPルーティング情報
記憶部(図16)および専用仮想リンク情報記憶部(図
17)の内容に従い、VPI/VCI=100/202
のVC(送信ホスト311/受信ホスト314間のフロ
ー専用のVC)で次段ルータ343に向けて出力され
る。
【0133】最後に、ATMからイーサネットへの転送
を行うルータについて説明する。
【0134】まず、図5のルータ343(DVLIの付
与されたイーサネットフレームのセル化されたものをA
TMから受信する場合)での転送処理手順の一例を説明
する。
【0135】フレームの受信から送信までの一連の処理
手順はルータ341、342に関して説明したものとほ
ぼ同様であり、異なるのは、受信するインタフェースが
ATMである点である。
【0136】図14に示したようにATMーVCの利用
方法として2通りが考えられる。
【0137】図14(a)のようにルータ342、ルー
タ343間に張られた1つのVCですべてのフレームを
運ぶ場合には、イーサネットから受信した場合とまった
く同様に、セルから組み立てたイーサネットフレームに
DVLI値が記載されているか否かで、ルータ343で
の転送方法が決まる。詳細な手順はルータ342に関し
て説明したものと同様であるため、省略する。
【0138】一方、図14(b)のようにルータ34
2、ルータ343間に複数のATMーVCが設定され、
それらに個々の専用仮想リンクを対応付ける場合には、
ルータ343での転送処理方法として、さらに2つ考え
られる。
【0139】一つは、図14(a)の場合と同様の方法
(イーサネットフレームを組み立てた後にDVLI値に
基づいて転送方法を決定する)で転送処理を行なうもの
で、この場合には特にATMであるかイーサネットであ
るかの違いは転送処理には現われない。
【0140】もう一つは、受信したセルのVPI/VC
I値に基づいて転送方法を決定するものである。この場
合には、受信したVPI/VCI値が特定のフローに割
り当てた専用仮想リンク(DVL)に対応している場合
には、そのVPI/VCI値に基づき転送処理を行なう
ことができる。受信したVPI/VCI値がルータ34
2、343間を転送されるあらゆるフレームが共用する
デフォルトのVCである場合には、組み立てたイーサネ
ットフレームの内容に基づき転送処理をすることにな
る。
【0141】具体的な転送処理方法の例については、以
降に述べる図6のルータ343における処理と同様であ
るので、ここでは省略する。
【0142】次に、図6のルータ343(IPパケット
にカプセル化情報を付与したものがセル化されてATM
から流れてくる場合)での転送処理方法の一例を説明す
る。
【0143】この場合には、受信したセルから組み立て
たフレームのヘッダ情報には専用仮想リンクに関する識
別情報が付与されておらず、セルヘッダのVPI/VC
I値でそれを識別する必要がある。
【0144】図19にルータ343が保持するカットス
ルー転送情報記憶部の構成例を示す。ATMインタフェ
ースから受信した場合のカットスルー転送情報記憶部
は、受信したセルの入力I/F番号、入力VPI/VC
I値をキーに検索を行なうもので、入力VCに対応する
フローと次段ノード(ここでは受信ホスト312)への
専用仮想リンクに対応するフローが等しいことを認識し
た場合に、エントリとして出力I/F番号およびDVL
I値を含む出力データリンクヘッダ情報が記入される。
【0145】エントリにはデータリンク種別も記載され
ており、出力データリンクヘッダのエントリには、出力
インタフェースがイーサネット/イーサネットスイッチ
の場合には付与すべきMACアドレスフィールドの値が
記入される。
【0146】本実施形態の図5、6では示されていない
が、ATMインタフェースから特定のフロー専用のVC
で受信して、別のATMインタフェースから同じフロー
専用のVCで送信することが可能な場合には、図19の
出力データリンクヘッダ領域の値にも出力VPI/VC
I値が記入されており、これは従来のATMスイッチと
同様の転送処理をすることになる。
【0147】特定フロー専用のVPI/VCI値が付与
されたセル流を受信した場合であっても、何らかの理由
で次段ノードへのそのフローに相当する専用仮想リンク
が割り当てられていない場合も考えられる。その場合に
は、受信したセル流に対してパケットに組み立て、通常
のIP処理を施して次段ノードへ転送することももちろ
ん可能だが、いったんそのフローに対するIP処理を行
なって次段ノードに関する情報(出力I/F番号、次段
ノードへ転送するためのデータリンクヘッダ情報(宛先
MACアドレスなど)を認識することができれば、図1
9の出力データリンクヘッダ領域にその情報を書き込む
ことも可能である。
【0148】そうすれば、以降そのVPI/VCI値で
受信したセルに対して通常のIP処理をせずに、次段ノ
ードへ通常のイーサネットヘッダを付与してフレーム送
信することも可能である。
【0149】例えば図19において、送信ホスト31
3、受信ホスト314のフロー専用のVC(VPI/V
CI=300/401)に対して、次段ノードへの該当
フロー専用のDVLが存在していないけれども、出力デ
ータリンクヘッダのエントリとして次段ノード(受信ホ
スト314)へ送信するイーサネットフレームに付与す
る送信元MACアドレス(ルータ343)、宛先MAC
アドレス(受信ホスト314)等を記入することが可能
であり、その情報に基づき、IP処理をすることなく受
信ホスト314へ向けてフレームを転送することができ
る。
【0150】カットスルー転送情報記憶部915の検索
の結果として、出力I/F、出力データリンクヘッダの
情報(DVLI値が付与されている場合、いない場合い
づれも)が得られれば、受信セルのIPパケットレベル
の情報を解釈することなく、受信した入力I/Fから所
定の出力I/Fへ転送されるとともに、所定のデータリ
ンクヘッダを付与することができる。
【0151】カットスルー転送情報記憶部915の検索
の結果として、通常のIP処理を行なうフレームである
と判断される場合(入力I/F番号と入力VPI/VC
I値にマッチするエントリがない場合、マッチするエン
トリは存在するが対応する出力側情報が未記入である場
合、検索結果の出力I/FがCPUボードを示している
場合など)には受信セルはパケットに組み立てられCP
Uボード91に転送されIP処理部912にてフロー識
別情報を抽出し、それをキーにIPルーティング情報記
憶部916を参照する。
【0152】ルータ343のIPルーティング情報記憶
部916の構成例を図20に、専用仮想リンク情報記憶
部913の構成例を図21に示す。この部分はルータ3
41の場合とほぼ同じであるので、詳細な説明は省略す
る。
【0153】ここで各ルータでの転送方法の説明を終わ
り、最後に受信ホストでの処理方法の例について図7に
従い説明する。受信ホストでは、図7に示した機能構成
図のイーサネット受信部78においてフレームを受信
し、受信バッファ76に蓄積する。
【0154】ここで従来のホストと同様にデータリンク
ヘッダを除去した後にIP処理部73およびその上位層
の情報の解析部71での処理を行なった後に然るべき上
位アプリケーションに渡す方法がまず考えられる。
【0155】他の処理方法としては、受信バッファ76
においてデータリンクヘッダ情報をキーにしてカットス
ルー転送情報記憶部(図7には図示せず)の内容を参照
することで、IPレベルの情報や上位層の情報の解析を
行なうことなしに、然るべき上位アプリケーションに受
信した情報を渡す方法も考えられる。これは、データリ
ンクヘッダにDVLI値が付与されており、それがIP
アドレスレベルだけでなく受信ポート(UDPやTCP
の)レベルまで指定されたフローに対応している場合に
可能となる方法である。すなわち、受信ポートに関する
情報とDVLI値との対応関係がカットスルー転送情報
記憶部に記入されていれば、こうした「IP処理のカッ
トスルー」を行なうことも可能である。
【0156】以上の実施形態の説明は、図5、図6のネ
ットワーク構成例をもとにして説明してきたが、イーサ
ネット321、イーサネットスイッチ322、イーサネ
ット323はイーサネットフレームを転送するATM網
で置き換えても、送信ホスト311、ルータ341、3
42、343、受信ホスト312の転送動作は同様であ
る。
【0157】また、図5、図6には示されていないが、
イーサネットフレームでなく、IPパケットをATMセ
ル化して転送するATM網から受信して、同じくIPパ
ケットをATMセル化して転送するATM網へ送信する
ルータの場合には、受信側と送信側共に特定フロー専用
のVCを割り当てることにより、専用VCから受信した
ATMセルをそのまま(パケット組み立てを行わずに)
別の専用VCで送信することが可能になり、ATMスイ
ッチと同じような性能を得ることができる。
【0158】以下には、ルータ341、342、および
343の他の構成例を示す。
【0159】図22は、第2の構成例である。図10の
構成例とは異なり、IP処理部を介さない各種インタフ
ェースカード間の転送を制御するローカルCPUボード
とIP処理を行なうメインCPUボードとに分離し、ま
た各種インタフェース間のカットスルー転送をおもに制
御するローカルCPUボードを収容するローカルバスと
IP処理を行なうメインCPUボードを収容するメイン
バスとを分離している。
【0160】それらの2つのバス間をブリッジにより接
続する形態をとっている。この構成をとることにより、
従来のIP転送に関わる処理とカットスルー転送に関わ
る処理とをCPUとして分離することが可能となり、か
つIP処理を行なうためのバス負荷を軽減することがで
きる。
【0161】図23は、ルータ341、342、および
343の第3の構成例を示す。本構成例においては、ル
ータが複数のATMインタフェースを収容し、かつ本提
案の方法に基づいてイーサネット/イーサネット間、イ
ーサネット/ATM間、およびATM/ATM間の転送
(IPヘッダに基づく従来の転送および専用仮想リンク
を用いたカットスルー転送)を効率良く行なえるため
に、インタフェース間のカットスルー用の転送経路とし
てATMスイッチ233を用いている。
【0162】ATMスイッチ233は、スイッチインタ
フェース2333〜2338とスイッチングデバイス2
331により構成されている。スイッチインタフェース
2333〜2335はATM網に接続されており、スイ
ッチインタフェース2336〜2338はルータ内部の
他のモジュールに接続されている。
【0163】メインCPU2301は、図22のメイン
CPU81と同様の構成をしており、通常のルータが行
なうIP処理、および専用仮想リンクの制御に関わる処
理(制御メッセージの送受信、専用仮想リンクに関わる
記憶部(IPルーティング情報記憶部2302、専用仮
想リンク情報記憶部2303)の管理)を行なってい
る。
【0164】ATMボード2304は、メインCPU2
301で処理される情報(通常のデータリンクフレーム
/IPパケットおよび制御メッセージなど)のATM網
とのやりとりを行なう経路となる。
【0165】ATM/イーサネットボード231、23
2は少数のATMインタフェースならびにイーサネット
インタフェースを収容し、これらインタフェース間のパ
ケット転送やブリッジ2316、2326を介したメイ
ンCPU2301との間のパケット転送がローカルバス
2317、2327を介して行なわれている。
【0166】ローカルCPU2311、2321は図2
2のローカルCPU83と同様の構成をしており、受信
データリンクフレームの解析を行ないIPヘッダの解析
による通常の転送を行なうか専用仮想リンク情報を用い
たカットスルー転送を行なうかの判断をカットスルー転
送情報記憶部2312、2322を参照することにより
行なっている。
【0167】本構成のルータにおける転送方式の具体例
を説明する。まず、イーサネットインタフェース232
4がイーサネットからフレームを受信した場合の転送方
法について説明する。受信したフレームに有効なDVL
I情報が記載されているか否かをはじめにローカルCP
U2321がカットスルー転送情報記憶部2322の参
照によりチェックする。受信イーサネットフレームにD
VLI値が記載されていない従来のフレームの場合には
ブリッジ2326、ローカルバス2327を介してメイ
ンCPU2301へフレームヘッダを除去して転送す
る。
【0168】メインCPU2301では通常のパケット
情報の解析を行ない(IPルーティング情報記憶部23
02の参照)、所定の出力インタフェースへ転送する。
もし専用仮想リンクが割り当てられているフローのパケ
ットならば、IPルーティング情報記憶部参照の結果、
専用仮想リンク情報記憶部2303へのポインタ情報が
得られ、付与すべき専用仮想リンク識別情報(DVLI
またはVPI/VCI)が得られる。
【0169】IPルーティング情報記憶部検索の結果、
出力インタフェースがイーサネットインタフェース23
15の場合には、メインCPU2301からメインバス
2305、ブリッジ2316経由でイーサネットインタ
フェース2315へ転送され、所定のイーサネットヘッ
ダが付与された後に出力される。
【0170】IPルーティング情報記憶部検索の結果、
出力インタフェースがATMインタフェース2333の
場合には、メインCPU2301からメインバス230
5、ATMボード2304(ここでセル化が行なわれ
る)経由でATMスイッチ233のスイッチインタフェ
ース2336へ所定のVPI/VCIを付与して転送さ
れ、スイッチインタフェース2336では受信したVP
I/VCI値の参照の結果、出力インタフェース233
3へ向けて(必要ならVPI/VCI値を書き換えて)
セルの送出が行なわれる。
【0171】受信イーサネットフレームにDVLI値が
記載されている場合には、入力インタフェース2324
および入力DVLI値の情報よりローカルCPU232
1がカットスルー転送情報記憶部2322を参照し、出
力インタフェースおよび出力データリンクヘッダ情報を
得る。出力データリンクヘッダは、出力インタフェース
がイーサネットの場合にはイーサネットヘッダ、出力イ
ンタフェースがATMの場合にはVPI/VCI値(お
よびパケットのカプセル化情報)となる(MAC層処理
を介さずにパケットをセル化する場合にはLLC/SN
APカプセル化ヘッダが必要)。
【0172】カットスルー転送情報記憶部参照の結果、
得られた出力インタフェースがイーサネットの場合、ま
ず、その出力イーサネットインタフェースが入力イーサ
ネットインタフェースと同じATM/イーサネットボー
ドにあるか否かを調べ、同じである場合(例えば232
5)にはローカルバス2327経由で直接その出力イン
タフェースへ向けてフレームを転送、違う場合(例えば
2315)にはローカルバス2327〜ATMインタフ
ェース2323〜ATMスイッチ2331〜ATMイン
タフェース2313〜ローカルバス2317経由でその
出力インタフェースへ向けてフレームを転送する。
【0173】カットスルー転送情報記憶部参照の結果、
得られた出力インタフェースがATMの場合、ローカル
バス2327〜ATMインタフェース2323〜ATM
スイッチ2331経由で最終出力インタフェース(例え
ば2334)へセルが転送される。
【0174】この際、最終的に2334から出力される
セルのVPI/VCI値とATMインタフェース232
3〜スイッチインタフェース2338間のセルのVPI
/VCI値は異なる可能性がある。よって、ルータの外
部から見たときの入力DVLI〜出力VPI/VCIの
対応関係を実現するために、ATMインタフェース23
23〜スイッチインタフェース2338間のVPI/V
CIとATMインタフェース2334から出力されるV
PI/VCIとの対応関係をATMスイッチで記憶する
必要がある(ATM転送情報記憶部2332)。
【0175】次に、ATMスイッチインタフェース23
33がATM網からセルを受信した場合の転送方法につ
いて説明する。受信したセルのVPI/VCI値をもと
にスイッチインタフェースにおいてATM転送情報記憶
部2332をまず参照し、ATMスイッチの出力インタ
フェースと出力時に付与すべきVPI/VCI値を知
る。
【0176】このATM転送情報記憶部2332は通常
のATMスイッチが持っているセル転送のために参照す
るテーブルと同じ構造のもので、入力スイッチインタフ
ェース、入力VPI/VCIと出力スイッチインタフェ
ース、出力VPI/VCIの対応関係を記憶している。
ATM転送情報記憶部2332参照の結果、得られた出
力スイッチインタフェースがATMボード2304へ接
続されたスイッチインタフェース2336の場合には、
通常のIP転送を行なうパケットであることを意味す
る。すなわち、ATMボード2304においてパケット
に組み立てられ、メインバス2305経由でメインCP
U2301へ送られてフロー識別情報をキーにIPルー
ティング情報記憶部2302(および専用仮想リンクが
出力側に割り当てられている場合には専用仮想リンク情
報記憶部2303)を検索し、得られた情報に従い所定
の出力インタフェースへ向けてパケットが転送される。
【0177】IPルーティング情報記憶部2302の検
索の結果、出力インタフェースがATM(例えば233
5)である場合には、パケットは再びATMボード23
04経由でATMスイッチ233のスイッチインタフェ
ース2336へ所定のVPI/VCIを付与して転送さ
れ、スイッチインタフェース2336では受信したVP
I/VCI値によりATM転送情報記憶部2332を参
照し、出力インタフェース2335へ向けて所定のVP
I/VCI値によりセルの送出が行なわれる。この場合
の出力VPI/VCI値はデフォルトのVC(特定のフ
ロー専用でないVC)のVPI/VCI値であっても、
特定のフロー専用のVCであっても良い。
【0178】IPルーティング情報記憶部2302の検
索の結果、出力インタフェースがイーサネット(例えば
2325)である場合には、パケットはメインバス23
05〜ブリッジ2326〜ローカルバス2327経由で
イーサネットインタフェース2325へ転送され、所定
のイーサネットヘッダ(着目フローに対してDVIが割
り当てられている場合はDVLIを含み、割り当てられ
ていない場合はDVLIを含まない通常のフォーマッ
ト)が付与された後に出力される。
【0179】ATM転送情報記憶部2332参照の結
果、得られた出力スイッチインタフェースがATM/イ
ーサネットボード(例えば231)に接続されたインタ
フェース(例えば2337)の場合には、少なくとも入
力VPI/VCIが特定のフロー専用のものであること
を意味している。
【0180】スイッチインタフェース2337に接続さ
れたATM/イーサネットボード231のATMインタ
フェース2313では、入力されたセルのVPI/VC
I値をローカルCPU2311に通知する。ローカルC
PU2311ではカットスルー転送情報記憶部2312
を参照し、出力インタフェース番号(例えば2314)
と出力データリンクヘッダ情報を得る。
【0181】この場合は出力インタフェースがイーサネ
ットであるので、出力データリンクヘッダ情報はイーサ
ネットヘッダに関するもので、出力DVLIを含む(着
目フローのためのDVLが存在する場合)。何らかの理
由で出力側にDVLが割り当てられていない場合もあ
り、その場合にはDVLIを含まない通常のヘッダフォ
ーマット(送信元/宛先MACアドレス対)が得られ
る。得られたイーサネットヘッダを付与したのちイーサ
ネットインタフェース2314よりフレームが出力され
る。
【0182】ATM転送情報記憶部2332参照の結
果、得られた出力スイッチインタフェースがATM網へ
接続された他のインタフェース(例えば2334)の場
合には、入力時のVPI/VCIで運ばれるフローと同
じフローを運んでいる出力VPI/VCIがスイッチイ
ンタフェース2334に割り当てられていることを意味
している。
【0183】この場合には出力インタフェースとともに
出力時に付与するVPI/VCI値が得られ、従来のA
TMスイッチと同様にセルのままVPI/VCI値が書
き換えられるのみで出力インタフェース2334より出
力される。ただし、何らかの理由で出力側に着目フロー
専用のVPI/VCIが割り当てられていない場合もあ
り、その場合にはデフォルトのVC(特定のフロー専用
でないVC)のVPI/VCIが得られる。
【0184】以上述べたように、第3の構成例では、通
常のIP処理を行なうパケット転送や制御メッセージな
どの転送には従来通りCPUを介したバスによる転送を
用いるが、専用仮想リンクに関する情報(DVLIやV
PI/VCI)をもとにカットスルー転送情報が得られ
た場合にはATMスイッチをルータ内部での転送手段と
して用いることで、より高速、高スループットな転送を
行なうことが可能になる。
【0185】図24には、ルータ341、342、およ
び343の第4の構成例を示す。本構成例においては、
ルータが複数のATMインタフェースを収容し、かつ本
提案の方法に基づいてイーサネット/イーサネット間、
イーサネット/ATM間、およびATM/ATM間の転
送(IPヘッダに基づく従来の転送および専用仮想リン
クを用いたカットスルー転送)を効率良く行なえるため
に、インタフェース間のすべての転送経路としてATM
スイッチ243を用いている。
【0186】ATMスイッチ243は、スイッチインタ
フェース2433〜2438とスイッチングデバイス2
431により構成されている。スイッチインタフェース
2433〜2435はATM網に接続されており、スイ
ッチインタフェース2436〜2438はルータ内部の
他のモジュールに接続されている。
【0187】メインCPU2401は、図22のメイン
CPU81と同様の構成をしており、通常のルータが行
なうIP処理、および専用仮想リンクの制御に関わる処
理(制御メッセージの送受信、専用仮想リンクに関わる
記憶部(IPルーティング情報記憶部2402、専用仮
想リンク情報記憶部2403)の管理)を行なってい
る。
【0188】ATMボード2404は、メインCPU2
401で処理される情報(通常のデータリンクフレーム
/パケットおよび制御メッセージなど)のATM網およ
びイーサネットボードとのやりとりを行なう経路とな
る。イーサネットボード241、242は少数のイーサ
ネットインタフェースを収容し(本構成例では1つとす
る)、イーサネットからのフレームの送受信ならびにA
TMインタフェース2412、2422を介したATM
スイッチとのパケットの送受信を行なう。
【0189】本構成例では、イーサネットからの受信デ
ータリンクフレームの解析はCPUでなくハードウェア
により行なわれるものとする。データリンクフレームの
解析は、カットスルー転送情報記憶部2415、242
5の参照により行なわれ、IPヘッダの解析による通常
のパケット転送を行なうか専用仮想リンク情報を用いた
カットスルー転送を行なうかの判断を行なっている。
【0190】本構成のルータにおける転送方式の具体例
を説明する。
【0191】まず、イーサネットインタフェース242
1がイーサネットからフレームを受信した場合の転送方
法について説明する。受信したフレームに有効なDVL
I情報が記載されているか否かをはじめにイーサネット
インタフェース2421においてカットスルー転送情報
記憶部2425の参照によりチェックする。
【0192】受信イーサネットフレームにDVLI値が
記載されていない従来のフレームの場合(カットスルー
転送情報記憶部2425にマッチするエントリがない場
合)、デフォルト処理としてATMインタフェース24
12でセル化され、ATMスイッチ243を介してコン
トローラボード240へ転送され、ATMボード240
4で再びパケットに組み立てられ、メインCPU240
1での処理が行なわれる。
【0193】メインCPU2401では受信したパケッ
ト情報の解析を行ない(IPルーティング情報記憶部2
402の参照)、所定の出力インタフェースへ転送す
る。もし出力側に専用仮想リンクが割り当てられている
フローのパケットならば、IPルーティング情報記憶部
2402参照の結果、専用仮想リンク情報記憶部240
3へのポインタ情報が得られ、付与すべき専用仮想リン
ク識別情報(DVLIまたはVPI/VCI)が得られ
る。
【0194】IPルーティング情報記憶部2402検索
の結果、出力インタフェースがイーサネットインタフェ
ース2411の場合には、所定のイーサネットヘッダ
(出力側に専用仮想リンクが割り当てられている場合は
DVLIを含み、そうでない場合は従来の送信元/宛先
MACアドレス情報を含む)を付与し、ATMボード2
404でいったんセル化した後、そのイーサネットイン
タフェース2411を収容しているイーサネットボード
241内のATMインタフェース2412へ向けてセル
を転送する。
【0195】ATMボードと各イーサネットボード24
1、242のATMインタフェース2412、2422
間にはあらかじめ内部転送用のVCが準備されており、
そこで決められたVPI/VCI値を用いてセルを転送
する。IPルーティング情報記憶部2402検索の結
果、出力インタフェースがATMインタフェース243
3の場合には、所定のデータリンクヘッダ(MAC層を
経由する場合はイーサネットヘッダ、経由しない場合は
LLC/SNAPヘッダ)を付与し、ATMボード24
04でセル化し、出力すべきATMインタフェース24
33へ向けてセルを転送する。
【0196】出力側に着目フローの専用VCが存在する
場合には、その専用VCに対応したVPI/VCI値が
専用仮想リンク情報記憶部2403により得られている
ので、そのVPI/VCI値を付与してATMボード2
404より送信する。出力側に着目フローの専用VCが
存在しない場合には、あらかじめ決められたデフォルト
VCに相当するVPI/VCI値を付与してATMボー
ド2404より送信する。
【0197】なお、ATMボード2404から出力AT
Mインタフェース2433へのセル転送に際して、AT
Mボード2404で付与したVPI/VCI値と最終的
にATMインタフェース2433から出力される際のV
PI/VCI値とは異なるものと考えられるが、その値
の対応関係はATM転送情報記憶部2432(図25)
において記憶されているので、専用VCにしてもデフォ
ルトのVCにしても、ATMボード2404において付
与される値により、どの出力インタフェースから出力さ
れるどのVCに対応しているかは一意に指し示すことが
できる。
【0198】受信イーサネットフレームにDVLI値が
記載されている場合には、入力インタフェース2421
および入力DVLI値の情報よりカットスルー転送情報
記憶部2425を参照し、出力インタフェースおよび出
力データリンクヘッダ情報を得る。出力データリンクヘ
ッダ情報は、出力インタフェースがイーサネットの場合
にはイーサネットヘッダ、出力インタフェースがATM
の場合にはVPI/VCI値(MAC層処理を介さずL
LC/SNAPカプセル化のみを行なってパケットをセ
ル化する場合)またはイーサネットと同様のイーサネッ
トヘッダ(MAC層処理を介してからセル化する場合)
である。
【0199】本構成例におけるカットスルー転送情報記
憶部2425は、受信したDVLI値をキーに、内部A
TMスイッチ243への出力時に付与するVPI/VC
I値と次段ノードへの出力時に付与するイーサネットヘ
ッダ情報が検索できるものとなる。
【0200】カットスルー転送情報記憶部2425参照
の結果、得られた出力インタフェースがイーサネット2
411の場合、付与するVPI/VCI値は、入力イー
サネットボード242から出力イーサネットボード24
1へフレームをセル化して転送するためにATMインタ
フェース2422から2412へ張られている内部転送
用のVCに相当するものである。
【0201】付与するイーサネットヘッダは、次段ノー
ドへの専用仮想リンクが存在すればDVLIを含み、存
在しなければ通常の送信元/宛先MACアドレスを含む
ものとなる。ATMスイッチ243からセルを受信した
ATMインタフェース2412では、フレームを再構築
し、受信VPI/VCI値とともにイーサネットインタ
フェース2411へ渡す。
【0202】イーサネットインタフェース2411で
は、フレームとともに渡された受信VPI/VCI情報
をもとにイーサネットヘッダ情報記憶部2416(図2
6)を参照し、エントリが存在すれば、そこに記述され
た出力イーサネットヘッダを付与してフレームを送出す
る。但しこの場合は、入力イーサネットボード242で
出力イーサネットヘッダを付与することができるので、
入力側で付与されるならば上述のエントリは存在しな
い。
【0203】カットスルー転送情報記憶部2425参照
の結果、得られた出力インタフェースがATM2433
の場合、付与するVPI/VCI値は、入力イーサネッ
トボード242から出力ATMスイッチインタフェース
2433へフレームをセル化して転送するためのVCに
相当する。そのVCは入力DVLIと同じフローを運ぶ
専用のVCに相当するものの場合と、特定のフロー専用
ではないデフォルトのVCに相当するものの場合とがあ
る。
【0204】なお、各ATMスイッチインタフェースか
ら出力されるデフォルトのVCは、コントローラボード
240を含みあらゆる入力インタフェースからのセルが
混入する(ATM スイッチ243でマージするマルチポイ
ントーポイントVC)可能性があり、異なるフレームの
セルのインタリーブが発生しないように転送を制御する
必要がある。次に、ATMスイッチインタフェース24
33がATM網からセルを受信した場合の転送方法につ
いて説明する。受信したセルのVPI/VCI値をもと
にスイッチインタフェースにおいてATM転送情報記憶
部2432をまず参照し、ATMスイッチの出力インタ
フェースと出力時に付与すべきVPI/VCI値を知
る。
【0205】このATM転送情報記憶部2432は通常
のATMスイッチが持っているセル転送のために参照す
るテーブルと同じ構造のもので、入力スイッチインタフ
ェース、入力VPI/VCIと出力スイッチインタフェ
ース、出力VPI/VCIの対応関係を記憶している。
ATM転送情報記憶部2432参照の結果、得られた出
力スイッチインタフェースがATMボード2404へ接
続されたスイッチインタフェース2436の場合には、
通常のIP転送を行なうパケットであることを意味す
る。
【0206】すなわち、ATMボード2404において
パケットに組み立てられ、メインCPU2401へ送ら
れてフロー識別情報をキーにIPルーティング情報記憶
部2402(および専用仮想リンクが出力側に割り当て
られている場合には専用仮想リンク情報記憶部240
3)を検索し、得られた情報に従い所定の出力インタフ
ェースへ向けてパケットが転送される。
【0207】IPルーティング情報記憶部2402の検
索の結果、出力インタフェースがATM(例えば243
5)である場合には、パケットはATMボード2404
経由でATMスイッチ243のスイッチインタフェース
2436へ所定のVPI/VCIを付与して転送され、
スイッチインタフェース2436では受信したVPI/
VCI値によりATM転送情報記憶部2432を参照
し、出力スイッチインタフェース2435へ向けて所定
のVPI/VCI値によりセルの送出が行なわれる。
【0208】この場合の出力VPI/VCI値は、出力
側に着目フロー専用のVCが割り当てられている場合に
はその専用VC、割り当てられていない場合にはデフォ
ルトのVC(特定のフロー専用でないVC)を意味して
いる。
【0209】IPルーティング情報記憶部2402の検
索の結果、出力インタフェースがイーサネット(例えば
2411)である場合には、パケットはATMボード2
404経由でATMスイッチ243のスイッチインタフ
ェース2436へ所定のVPI/VCIを付与して転送
され、スイッチインタフェース2436では受信したV
PI/VCI値によりATM転送情報記憶部2432を
参照し、出力インタフェース2411への経路であるス
イッチインタフェース2437へ向けて所定のVPI/
VCI値によりセルの送出が行なわれる。
【0210】セルを受信したイーサネットボード241
のATMインタフェース2412ではフレームを再構築
し、受信VPI/VCI値とともにイーサネットインタ
フェース2411へ渡す。
【0211】イーサネットインタフェース2411で
は、フレームとともに渡された受信VPI/VCI情報
をもとにイーサネットヘッダ情報記憶部2416(図2
6)を参照し、エントリが存在すれば、そこに記述され
た出力イーサネットヘッダを付与してフレームを送出す
る。但しこの場合は、コントローラボード240で出力
イーサネットヘッダを付与することもできるので、それ
ならばこのエントリは存在しない。どちらで付与するに
しろ、付与されるイーサネットヘッダは、着目フローに
対して専用仮想リンクが割り当てられている場合はDV
LIを含み、割り当てられていない場合はDVLIを含
まない通常のフォーマット(送信元、宛先MACアドレ
スが付与されている)である。
【0212】ATM転送情報記憶部2432参照の結
果、得られた出力スイッチインタフェースがイーサネッ
トボード(例えば241)に接続されたインタフェース
(例えば2437)の場合には、少なくとも入力VPI
/VCIが特定のフロー専用のものであることを意味し
ている。
【0213】スイッチインタフェース2437に接続さ
れたイーサネットボード241のATMインタフェース
2412では、入力されたセルからフレームを再構築
し、受信セルのVPI/VCI値とともにイーサネット
インタフェース2411へ渡す。
【0214】イーサネットインタフェース2411で
は、フレームとともに渡された受信VPI/VCI情報
をもとにイーサネットヘッダ情報記憶部2416(図2
6)を参照し、エントリが存在すれば、そこに記述され
た出力イーサネットヘッダを付与してフレームを送出す
る。このイーサネットヘッダは、着目フローに対して専
用仮想リンクが割り当てられている場合はDVLIを含
み、割り当てられていない場合はDVLIを含まない通
常のフォーマット(送信元、宛先MACアドレスが付与
されている)である。
【0215】このイーサネットヘッダ情報記憶部241
6、2426は、イーサネットボード241、242が
セル化されたフレームをATMスイッチ243から受信
しフレームを再構築した際に、出力時に付与すべきイー
サネットヘッダが付与されていない場合に、ここに記述
された内容に従ってイーサネットヘッダを付与するため
のものである。
【0216】具体的には、コントローラボード240で
IP処理したフレームならびにイーサネットボード24
1、242で受信処理したフレームに関しては、出力時
に付与すべきイーサネットヘッダをそれらのボードで付
与することができるが、ATM網からATMスイッチイ
ンタフェースで受信したフレームに関しては、VPI/
VCI処理のみを行ない出力イーサネットボードへ転送
されるため、出力時に付与すべきイーサネットヘッダが
まだ付与されていない状態で出力イーサネットボードに
セルが到着する。
【0217】そこで、受信したVPI/VCI値情報を
もとに出力すべきイーサネットヘッダ(DVLIを含
む)を獲得するために、このイーサネットヘッダ情報記
憶部2416、2426を参照する。このイーサネット
ヘッダ情報記憶部2416は、カットスルー転送情報記
憶部2415の構成(図19)から入出力インタフェー
スに関する情報を取り除いたものであるので、実際には
カットスルー転送情報記憶部の中に含まれることも考え
られる。
【0218】ATM転送情報記憶部2432参照の結
果、得られた出力スイッチインタフェースがATM網へ
接続された他のインタフェース(例えば2434)の場
合には、入力時のVPI/VCIで運ばれるフローと同
じフローを運んでいる出力VPI/VCIがスイッチイ
ンタフェース2434に割り当てられていることを意味
している。
【0219】この場合には出力スイッチインタフェース
とともに出力時に付与するVPI/VCI値が得られ、
従来のATMスイッチと同様にセルのままVPI/VC
I値が書き換えられるのみで出力インタフェース243
4より出力される。ただし、何らかの理由で出力側に着
目フロー専用のVPI/VCIが割り当てられていない
場合もあり、その場合には出力スイッチインタフェース
とともにデフォルトのVC(特定のフロー専用でないV
C)のVPI/VCIが得られる。
【0220】なお、各ATMスイッチインタフェースか
ら出力されるデフォルトのVCは、コントローラボード
240を含みあらゆる入力インタフェースからのセルが
混入する(ATMスイッチ243でマージするマルチポ
イントーポイントVC)可能性があり、異なるフレーム
のセルのインタリーブが発生しないように転送を制御す
る必要がある。
【0221】以上述べたように、第4の構成例では、通
常のIP処理を行なうパケット転送、制御メッセージな
どの転送、専用仮想リンクに関する情報(DVLIやV
PI/VCI)をもとに行なうカットスルー転送など、
すべてのルータ内のパケット/フレーム転送手段として
ATMスイッチを用いることで、より高速、高スループ
ットな転送を行なうことが可能になる。
【0222】以上説明したように、イーサネットやAT
Mにおいて特定のフローのための専用仮想リンク(DV
Lおよび専用のATMーVC)を定義し、ルータにおい
て受信したイーサネットフレームやATMセルのヘッダ
に記載された上記専用仮想リンクの情報を用いて、個々
のパケットのフロー識別情報(送信IPアドレス、受信
IPアドレス、受信ポート番号など)の解析を行なわず
に次段ノードや次段ノードへ送出する際のイーサネット
フレームやATMセルに付与する専用仮想リンク識別情
報を決定し、転送することが可能になる。
【0223】以下では、上記のような転送方法を実現す
るためにルータ/ルータ間、あるいはホスト/ルータ間
でやりとりする制御手順の具体例について説明する。
【0224】図27は、イーサネットに接続された2つ
のルータR1、R2間での制御手順の一例を示したもの
である。
【0225】ルータR1では上流ノードから(専用仮想
リンク情報の付与されていない)データリンクフレーム
を受信すると、パケットレベル(およびその上位層)の
ヘッダに含まれるフロー識別情報を解析し、IPルーテ
ィング情報記憶部を参照して次段ノード(R2)を決定
する。必要であればアドレス解決手順により次段ノード
R2のMACアドレスを取得したのちに、R2へ向けイ
ーサネットフレームを転送する。
【0226】この通常のパケット転送手順と並行して、
このパケットに対して専用仮想リンクを提供することが
望ましいか否かの判断を行ない、もし望ましいと判断し
た場合には以下に示すような専用仮想リンク確立手順に
入る。まず、R1は特定のフローに対する専用仮想リン
クの割り当てを次段ノードであるR2に対して通知す
る。この通知メッセージの送信元IP/MACアドレス
はR1、受信IP/MACアドレスはR2であり、専用
仮想リンクの識別子DVLIとそのDVLIを占有させ
たいフローの識別情報がこの通知メッセージに含まれ
る。
【0227】この通知メッセージに書かれたDVLを受
け付けることが可能であると判断した次段ノードR2
は、DVLを受け付けたことを知らせる旨のメッセージ
をR1に返す。この受け付けメッセージの送信元IPア
ドレスはR2の、宛先IPアドレスはR1のアドレスで
ある。また送信元MACアドレスはR2のMACアドレ
スでも良いが、後述するようなイーサネットスイッチで
ルータ間が接続される場合を考慮すると、送信元MAC
アドレス領域にDVLI値を記入するのが望ましい。宛
先MACアドレスはR1でよい。なお、DVLI値は上
流側であるR1が決定してもR2が決定しても構わな
い。
【0228】受け付けメッセージを受信したR1は、以
後のパケットは決定したDVLI値を送信元あるいは宛
先MACアドレスフィールドに記入してパケット転送を
行なう(図27の例では宛先MACアドレスフィールド
に記入)。
【0229】専用仮想リンクの維持は、例えば定期的に
メッセージを送り続ける方式でも良いし、解放希望時に
解放メッセージにより専用仮想リンクが解放されるまで
は維持される方式でも良い。
【0230】なお、ここではDVLの通知メッセージが
R1(上流)からR2(下流)へ、DVLの受け付けメ
ッセージがR2(下流)からR1(上流)へ、送信され
る例を示したが、特定フローのパケットに対して専用仮
想リンクを提供することが望ましいと判断したR2が、
通知メッセージをR1(上流)へ送信するようにしても
良い。また、受け付けメッセージの送信を省略すること
も可能である。
【0231】図28は、イーサネットスイッチに接続さ
れた2つのルータR1、R2間での制御手順の一例を示
したものである。基本的な手順は図27に示したものと
同じであるが、ここでは新たなDVLIを決定して、R
1が決定したDVLIを宛先MACアドレスフィールド
に記入してイーサネットフレームを送出する際に、途中
のイーサネットスイッチが宛先MACアドレスをもとに
フレームをR2へスイッチングできることが要求され
る。イーサネットスイッチに特別な機能を追加せずに以
下のようにしてそれを可能とする。
【0232】R2がR1に向けて送出するDVLIの受
け付けメッセージに、イーサネットスイッチのスイッチ
ング情報の設定も兼ねさせる。すなわち、DVL受け付
けメッセージの宛先MACアドレスはR1であるが、送
信元MACアドレスにはR1から通知されたDVLI値
を記入する。
【0233】経路上のイーサネットスイッチは、もとも
と持っている学習機能(受信したフレームの送信元MA
Cアドレスフィールドを参照して、その受信したインタ
フェースの先に参照したMACアドレスを持つノードが
存在するものと認識し、それを記憶して後のフレーム転
送時に利用する機能)により、以後宛先MACアドレス
フィールドに上記通知されたDVLI値の記入されたフ
レームはR2へ向けて転送することができる。
【0234】記憶した上記フレーム転送のためのMAC
アドレス情報は時間が経過すると消去されてしまうが、
R2は定期的にDVL維持のためのメッセージをR1へ
向けて送信する(その維持メッセージの送信元MACア
ドレスもDVLI値を記入する)ことで、消去されるの
を防ぐことが可能になる。
【0235】DVLI値を送信元MACアドレスフィー
ルドに記入してイーサネットフレームの転送を行なう方
法の場合には、宛先アドレスフィールドは通常のフレー
ムと同様に実際にフレームを受信するノードのアドレス
が記入されるので、そうした学習機能を使わなくてもイ
ーサネットスイッチはフレームを所望の宛先へ向けて転
送することができる。
【0236】ATM網に接続された2つのルータ間での
制御手順は、MAC層を介してATMを利用する場合に
はイーサネット上の手順と見かけ上変わらないが、MA
C層を介さない(DVLIでなくVPI/VCIで専用
仮想リンクを識別する)場合には、専用仮想リンクを必
要とするたびに新たな専用VCを確保し、そのVCを識
別する情報とフローを識別する情報とを含めたDVL通
知メッセージをR1からR2へ送信する。以上述べた制
御手順の例では、上流側が主導権をとって専用仮想リン
クの設定を行なっていたが、下流側が主導権をとって上
流側に向けて同様な制御メッセージ交換手順を進めてい
く方法でも構わない。
【0237】また、以上の例では、フレームの受信をト
リガとして専用仮想リンクの設定をしているが、次段ノ
ードや前段ノードの先に新たなノードが存在することを
認識したノードがその新たなノードへ向けて専用仮想リ
ンクの設定を始めても良い。さらに、上記の例では、専
用仮想リンクの設定手順がリンクバイリンクとなってい
るが、専用仮想リンクが割り当てられるべきフローの始
点(入口)ノードと終点(出口)ノードの間でエンド−
エンドの設定手順を動かすようにしても良い。
【0238】次に、DVLI値の算出方法の例について
説明する。一つは46ビット値(6バイト長のMACア
ドレスの領域の内、I/Gビット、U/Lビット領域を
除く)を一方のノード(ホストまたはルータ)にて独自
で割り当てるという方法が考えられる(図29
(a))。しかし、この方法では、同一の通信網内に属
する異なるノードより同一のDVLI値が要求される可
能性が少なからず生じる。そこで、各ノードを生産した
ベンダにより定義されたノード番号をDVLI値の一部
として用いる方法が考えられる(図29(b))。
【0239】これは、DVLI値の下3バイトを、該D
VLI値を要求するノードに対して定義されているノー
ド番号(ユニバーサルアドレスの下3バイト)に設定
し、残りの22ビットを該ノードにて独自に割り当てる
という方法である。これにより、各ノードに対して一意
に割り当てられたノード番号がDVLI値の一部として
用いられるため、同一の通信網内に属する他のノードと
本値が競合する可能性は、異なるベンダの製品が同一通
信網内にて用いられていない限りゼロとなるため、各ノ
ードにおいてDVLI値として割り当てた22ビット値
を管理すれば、DVLI値が競合することはない。この
ようにして、少なくとも論理ネットワーク内で一意なD
VLI値を割り当てることができる。なお、ネットワー
ク全体で一意にDVLI値を決めるようにしても構わな
い。
【0240】次に、本発明の他の実施形態として、図3
0に示すようなネットワーク構成の場合について説明す
る。図30では、イーサネットスイッチあるいはブリッ
ジ装置のようなレイヤ2(MACレベル)の処理を基本
とする装置がイーサネットとATM網の境界に存在する
場合を示している。以下の説明では3006および30
07をイーサネットスイッチとして説明するが、これは
ブリッジであっても構わない。
【0241】イーサネットスイッチ3006に接続され
たルータ3001とホスト3004、およびATM網3
008に接続されたルータ3002がひとつのIPサブ
ネット3010に、またイーサネットスイッチ3007
に接続されたルータ3003とホスト3005、および
ATM網3008に接続されたルータ3002がもうひ
とつのIPサブネット3011に属している。ルータ3
001はさらにイーサネット3012を介してホストを
収容し、ルータ3003はさらにイーサネット3013
を介してホストを収容しているものとする。イーサネッ
ト等の既存LANを収容しATM網へのインタフェース
を持つブリッジやスイッチがATM網を介してパケット
を転送する場合には、ATMフォーラムで規定されてい
るLANエミュレーションを用いるのが一般的である。
【0242】例えば図30では、IPサブネット301
0に属するルータ3001が同じサブネットの次段ルー
タ3002へパケットを送信する場合には、パケットに
次段ルータ3002のMACアドレスを宛先として付与
したイーサネットフレームを構成し、イーサネットスイ
ッチ3006へ向けて送信する。イーサネットスイッチ
3006では、受信したフレームの宛先MACアドレス
を参照し、ATMインタフェースを収容するポートへフ
レームを転送するとともに、ATM網内の次段ルータ3
002へ張られたVC上へフレームをセル化して流す。
これは、イーサネットスイッチ3006のATMインタ
フェース部において、送信すべきMACアドレスとVC
との対応関係を記憶していることで可能になる。次段ル
ータ3002へのVCが存在しない場合には、イーサネ
ットスイッチ3006の持つLANエミュレーションク
ライアントからLANエミュレーションサーバ(図示せ
ず)へ対してLANEーARPリクエストを行なうこと
により次段ルータ3002のMACアドレスからATM
アドレスの解決を行ない、得られたATMアドレスに対
してVCを設定、フレームのセル化、送信を行なう。
【0243】ルータ3002では受信したセルからフレ
ームを再構築し、MACアドレス等のイーサネットヘッ
ダ処理の後、パケットを取りだし、IPアドレス等のパ
ケットヘッダを参照して次の転送先を決定する。
【0244】ルータ3002におけるパケットの次の転
送先がIPサブネット3011に属するルータ3003
であるとすると、この場合もパケットに次段ルータ30
03のMACアドレスを宛先として付与したイーサネッ
トフレームを構成する(MACアドレスがわからない場
合にはルータ3003のIPアドレスからMACアドレ
スを解決するためのARP手順を行なう)。ルータ30
02がルータ3003にフレームを転送するためには、
まずイーサネットスイッチ3007へ張られたVC上へ
フレームをセル化して送信する必要がある。これは、ま
ずルータ3002の持つLANエミュレーションクライ
アントからLANエミュレーションサーバ(図示せず)
へ対してLANEーARPリクエストを行なうことによ
り、次段ルータ3003のMACアドレスから次段ルー
タ3003へ接続されたイーサネットスイッチ3007
(着目しているフレームに関するATM網の出口)のA
TMアドレスの解決を行なう。そして得られたATMア
ドレスに対してVCを設定し、フレームのセル化、送信
を行なう。
【0245】イーサネットスイッチ3007では、受信
したセルからフレームを再構築し、宛先MACアドレス
を参照してフレームをルータ3003へ転送する。以上
述べた手順は、ATMフォーラムで規定されたLANエ
ミュレーションによるイーサネットフレームのATM網
を介した転送方式であり、イーサネットスイッチ300
6からルータ3002へのVCを用いたフレーム転送、
ルータ3002でのフレームからパケットへの構築/I
Pパケット処理/フレームの再構築、ルータ3002か
らイーサネットスイッチ3007へのVCを用いたフレ
ーム転送、が行なわれている。
【0246】ここで、すでに述べたような専用仮想リン
クDVLをルータ3001〜3002間およびルータ3
002〜3003間で定義することにより、ルータ30
02で通常のIPパケットレベルの処理を行なうことな
く、専用仮想リンク識別子DVLIの参照/書き換えの
みにより、パケットの転送を行なう方法について述べ
る。DVLIの割り当て手順等はルータ3001〜30
02間、ルータ3002〜3003間で行なわれるが、
間のイーサネットスイッチ3006、3007ではそう
したDVLI割り当て手順を意識することなく、かつ従
来のLANエミュレーションの手順を変えることなくD
VLIベースのカットスルー転送をルータ3002で行
なうことが望ましい。
【0247】まず、イーサネットスイッチ3006から
ルータ3002へのフレーム転送は、従来のようにルー
タ3002のMACアドレスが宛先MACアドレスフィ
ールドに記載されたイーサネットフレームに加え、宛先
MACアドレスフィールドまたは送信元MACアドレス
フィールドにDVLIが記入されたイーサネットフレー
ムを、LANエミュレーションで設定されたVCを使っ
て転送する。
【0248】送信元MACアドレスフィールドにDVL
Iが記入されている場合は宛先MACアドレスフィール
ドは従来のままであるので、イーサネットスイッチ30
06では従来通りのフレームスイッチングおよびVCの
選択をすれば良い。VCの選択は図31に示すようなM
ACアドレス・VC対応テーブル3101を参照して行
なわれる。この場合のテーブル3101の内容は、例え
ばルータ3002のMACアドレスとVPI/VCI=
100/300(図31の1行目)のようになる。
【0249】一方、宛先MACアドレスフィールドにD
VLIが記入されている場合は、そのDVLIの記入さ
れたフレームを、ルータ3002が持つ本来のMACア
ドレスが付与されたフレームを送出するVC(LANエ
ミュレーション手順により設定された、ルータ3002
宛てのVC)と同じVCに送出できるように、MACア
ドレス・VC対応テーブルのエントリを生成する必要が
ある(例えば図31の2、3行目)。これを実現する方
法として、次の2つの例が考えられる。
【0250】第1の例は、ルータ3001とルータ30
02の間で行なうDVLI値通知のための制御手順にお
いて、ルータ3002(データの下流側)からルータ3
001(データの上流側)へ送信する制御メッセージ
(例えばDVLIの受け付けメッセージ)の送信元MA
Cアドレスに、使用すべきDVLI値を記入する方法で
ある。この制御メッセージはLANエミュレーション手
順で設定されたVC上を転送される。イーサネットスイ
ッチ3006が持つ学習機能により、ルータ3001か
ら受信する宛先MACアドレスフィールドに上記通知さ
れたDVLI値が記入されたフレームをATM網300
8へ接続されたインタフェースへスイッチングするよう
にイーサネットのスイッチング情報を設定するととも
に、図31のMACアドレス・VC対応テーブルに、受
信した制御メッセージに記入されたDVLI値と、制御
メッセージの受信に用いられたVCとを対応づけたエン
トリを書き込む。
【0251】第2の例は、イーサネットスイッチ300
6が前述したような学習によるイーサネットのスイッチ
ング情報は設定するが、MACアドレス・VC対応テー
ブルの同時設定機能を持たない場合に有効な方法であ
る。ルータ3001とルータ3002の間で行なうDV
LI値通知のための制御手順が終了し、上記DVLI値
が宛先MACアドレスフィールドに含まれたフレームを
ルータ3001から受信したイーサネットスイッチは、
自身の学習機能によりATM網3008へ接続されたイ
ンタフェースへまずフレームをスイッチングする。AT
MインタフェースのMACアドレス・VC対応テーブル
3101に、受信したDVLI値に対応するエントリが
存在しないことがわかると、このATMインタフェース
に関わるLANエミュレーションクライアントが該当す
るサブネット3010のLANエミュレーションサーバ
に対して、受信したDVLI値を含むMACアドレスに
対応するATMアドレスを問い合わせる。
【0252】LANエミュレーションサーバはこのDV
LI値を含むMACアドレスに関する情報を持っていな
ければ、自身の持つフレームのブロードキャスト機能を
使ってサブネット内の全LANエミュレーションクライ
アントにこのMACアドレスを知っているかを問い合わ
せる。問い合わせフレームを受けとったルータ3002
のLANエミュレーションクライアントは、問い合わせ
られたMACアドレスに該当するDVLI値の通知がル
ータ3001との間ですでに行なわれたことを認識する
ことにより、自分が受けとるべきMACアドレスである
と判断し、LANエミュレーションサーバに対して自分
のATMアドレスを通知する。ルータ3002からのリ
プライを受けたLANエミュレーションサーバは、イー
サネットスイッチ3006のLANエミュレーションク
ライアントに対してルータ3002のATMアドレスを
通知する。ここでルータ3002はイーサネットスイッ
チ3006に対して直接リプライを返すことができれば
返しても構わない。
【0253】こうしてDVLI値を含むMACアドレス
に相当するATMアドレスを知ったイーサネットスイッ
チ3006のATMインタフェースでは、そのATMア
ドレス宛てのVCの存在の有無を調べ、存在する場合に
はそのVCに該当するVPI/VCI値と受信したDV
LI値を含むMACアドレス値をMACアドレス・VC
対応テーブルに登録する。
【0254】以上のような手順により、イーサネットス
イッチ3006からルータ3002に対してDVLI値
つきのフレームをLANエミュレーション用VCを使っ
て転送することができ、フレームを受信したルータ30
02では受信したATMセルからフレームを再生する。
【0255】ルータ3002とルータ3003との間で
も同じパケットフローに対するDVLI値通知のための
制御手順が行なわれることで、ルータ3002ではイー
サネットスイッチ3006からセルの形で受信したフレ
ームのMACアドレスフィールド(送信元または宛先)
を参照し、図11と同様のカットスルー転送情報記憶部
の情報をもとに、IPパケットを再生することなく、D
VLI値を含むMACアドレスフィールドを書き換えて
次段ルータ3003へ向けてセル化したフレームを転送
することができる。
【0256】送信元MACアドレスフィールドにDVL
I値が記入されている場合は、ルータ3002では受信
したフレームの送信元MACアドレスフィールド内のD
VLI値をもとにカットスルー転送情報記憶部を参照
し、宛先MACアドレスフィールドに次段ルータ300
3のMACアドレスを、送信元MACアドレスフィール
ドに次段ルータ3003との間で決定したDVLI値を
付与する。そして、宛先MACアドレスに対応する送信
VPI/VCI値(イーサネットスイッチ3007へ設
定されたVC)を、ルータ3002が保持しているMA
Cアドレス・VC対応テーブル(図31の1行目のよう
な内容)の参照により決定することができる。このテー
ブルの登録は、すでに説明した通常のLANエミュレー
ション手順を用いて行なわれる。
【0257】一方、宛先MACアドレスフィールドにD
VLI値が記入されている場合は、ルータ3002では
受信したフレームの宛先MACアドレスフィールド内の
DVLI値をもとにカットスルー転送情報記憶部を参照
し、宛先MACアドレスフィールドに次段ルータ300
3との間で決定した特定フロー用のDVLI値を、送信
元MACアドレスフィールド内に自身(ルータ300
2)のMACアドレスを付与する。同時にルータ300
2では、得られたDVLI値を宛先MACアドレスフィ
ールドに含むフレームがイーサネットスイッチ3007
宛てのVC(ルータ3003のMACアドレスへ送信す
るためのVC)へ送出されるように、ルータ3002が
持っているMACアドレス・VC対応テーブルにDVL
I値を含む宛先アドレスとイーサネットスイッチ300
7宛てVCとの対応を書き加える(図31の2、3行目
のような内容)。宛先MACアドレスにDVLI値を含
むフレームを送信するルータ3002のLANエミュレ
ーションクライアントは、MACアドレス・VC対応テ
ーブルを参照し、作成されたエントリの内容に従いフレ
ームをルータ3003のMACアドレス宛のVCと同じ
VCに送信することになる。
【0258】ルータ3002からのVCでフレームを受
信したイーサネットスイッチ3007では、宛先MAC
アドレスを参照しルータ3003のMACアドレスがつ
いている場合にはもちろんルータ3003への出力イン
タフェースへ出力し、DVLIを含むMACアドレスが
ついている場合には、ルータ3003からルータ300
2宛に送信されるフレームの送信元アドレスに受信すべ
きDVLI値を付与することにより学習させることによ
り、所望の出力インタフェースへ出力させることができ
る。
【0259】
【発明の効果】本発明によれば、特定のフローに対して
仮想データリンクの識別子を割り当て、その仮想データ
リンクの識別子とそのフローに属するフレームを転送す
べき隣接ノードを特定可能な情報との対応関係を記憶
し、受信したデータリンクフレームの特定の領域に記入
された仮想データリンクの識別子に基づいて記憶した対
応関係を参照することで、従来のネットワーク層処理を
行なわずに隣接ノードを特定可能な情報をフレームに付
与して転送することが可能になる。
【0260】これらのネットワーク層処理を行なわない
転送処理はATMなどのハードウェアベースの転送/ス
イッチング技術を用いて実現することが可能であるた
め、ソフトウェアがベースのネットワーク層処理負荷が
軽減されるだけでなく、高速かつ高スループットの転送
処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 イーサネットフレーム(MACフレーム)の
フォーマットを示す図。
【図2】 イーサネットフレーム(MACフレーム)の
宛先MACアドレス部、送信元MACアドレス部のフォ
ーマットを示す図。
【図3】 ネットワーク構成例及び従来のルータ装置を
適用した場合のIPパケット転送手順を示す図。
【図4】 イーサネットフレーム(MACフレーム)内
へのDVLI値の記入例を示す図。
【図5】 ネットワーク構成例及び本ルータ装置を適用
した場合のIPパケット転送手順を示す図(ATM網で
イーサネットフレームを運ぶ場合)。
【図6】 ネットワーク構成例及び本ルータ装置を適用
した場合のIPパケット転送手順を示す図(ATM網で
IPパケットを運ぶ場合)。
【図7】 本発明の送信ホストの構成の一例を示す図。
【図8】 送信ホストのIPルーティング情報記憶部の
一例を示す図。
【図9】 送信ホストの専用仮想リンク情報記憶部の一
例を示す図。
【図10】 本発明のルータの構成の一例を示す図。
【図11】 イーサネットとイーサネットを接続するル
ータのカットスルー転送情報記憶部の一例を示す図。
【図12】 イーサネットとイーサネットを接続するル
ータのIPルーティング情報記憶部の一例を示す図。
【図13】 イーサネットとイーサネットを接続するル
ータの専用仮想リンク情報記憶部の一例を示す図。
【図14】 受信イーサネットフレームとイーサネット
フレームを転送するATMコネクションとの関係の一例
を示す図。
【図15】 イーサネットとATMを接続するルータの
カットスルー転送情報記憶部の一例を示す図。
【図16】 イーサネットとATMを接続するルータの
IPルーティング情報記憶部の一例を示す図。
【図17】 イーサネットとATMを接続するルータの
専用仮想リンク情報記憶部の一例を示す図。
【図18】 受信イーサネットフレームとIPパケット
を転送するATMコネクションとの関係の一例を示す
図。
【図19】 ATMとイーサネットを接続するルータの
カットスルー転送情報記憶部の一例を示す図。
【図20】 ATMとイーサネットを接続するルータの
IPルーティング情報記憶部の一例を示す図。
【図21】 ATMとイーサネットを接続するルータの
専用仮想リンク情報記憶部の一例を示す図。
【図22】 本発明のルータの第2の構成の一例を示す
図。
【図23】 本発明のルータの第3の構成の一例を示す
図。
【図24】 本発明のルータの第4の構成の一例を示す
図。
【図25】 本発明のルータの第3、第4の構成例にお
けるATM転送情報記憶部の一例を示す図。
【図26】 本発明のルータの第4の構成例におけるイ
ーサネットヘッダ情報記憶部の一例を示す図。
【図27】 イーサネットを挟むルータ間の制御手順の
一例を示す図。
【図28】 イーサネットスイッチを挟むルータ間の制
御手順の一例を示す図。
【図29】 DVLIの割り当て方法の一例を示す図。
【図30】 ネットワーク構成例及び本ルータ装置を適
用した場合のIPパケット転送手順を示す図(LANエ
ミュレーションを行う場合)。
【図31】 イーサネットスイッチもしくはルータのM
ACアドレス・VC対応テーブルの一例を示す図。
【符号の説明】
311…送信ホスト 312、314…受信ホスト 341、342、343…ルータ 71…上位層 72、911…専用仮想リンク制御部 73、912…IP処理部 74、913…専用仮想リンク情報記憶部 75…送信バッファ 76…受信バッファ 77…イーサネット送信部 78…イーサネット受信部 79…IPルーティング情報記憶部 914…カットスルー転送情報解析部 915…カットスルー転送情報記憶部 916…IPルーティング情報記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−125692(JP,A) 特開 平5−292092(JP,A) 特開 平6−318945(JP,A) 特開 平4−367133(JP,A) 電子情報通信学会技術研究報告 SS E96−50,1996年 8月20日,001,C SNG199700078004 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/56 H04L 12/46 H04L 12/66

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自装置のMACアドレスを宛先MACアド
    レスとして含むフレームを受信する受信手段と、 この受信手段によりある論理ネットワークに属する第1
    のノードから受信したフレームをパケットに組み立て、
    このパケットにネットワーク層処理を施し、再びフレー
    ム化して別の論理ネットワークに属する第2のノードへ
    転送する第1の転送手段と、 少なくとも前記ある論理ネットワーク内で一意に特定の
    フロー専用に割り当てられた仮想データリンクの識別子
    と、この特定のフローに属するパケットのフレームを転
    送すべき隣接ノードのMACアドレスとの対応関係を記
    憶する記憶手段と、 前記受信手段により前記第1のノードから受信したフレ
    ームに含まれる送信元MACアドレス領域の内容を仮想
    データリンクの識別子に使って前記記憶手段に記憶され
    た対応関係を参照することにより得た前記第2のノード
    のMACアドレスを、前記フレームの宛先MACアドレ
    ス領域に付与して該フレームを転送する第2の転送手段
    とを具備したことを特徴とするルータ装置。
  2. 【請求項2】前記第2の転送手段は、前記受信手段によ
    り受信したフレームに、送信元MACアドレス領域を仮
    想データリンクの識別子に使用する旨が記入されている
    場合に動作するものであることを特徴とする請求項1記
    載のルータ装置。
  3. 【請求項3】前記記憶手段は、少なくとも前記別の論理
    ネットワーク内で一意に前記特定のフロー専用に割り当
    てられた仮想データリンクの別の識別子をも記憶するも
    のであり、 前記第2の転送手段は、前記第1のノードから受信した
    フレームに含まれる仮想データリンクの識別子に基づい
    て前記記憶手段を参照することにより得た前記別の識別
    子を、前記フレームの送信元MACアドレス領域を使っ
    て付与するものであることを特徴とする請求項1記載の
    ルータ装置。
  4. 【請求項4】前記第2の転送手段は、前記別の識別子を
    前記フレームの送信元MACアドレス領域を使って付与
    する場合には、送信元MACアドレス領域を仮想データ
    リンクの識別子に使用する旨を該フレームに記入するも
    のであることを特徴とする請求項3記載のルータ装置。
  5. 【請求項5】ある論理ネットワークに属する第1のノー
    ドから受信したフレームをパケットに組み立て、このパ
    ケットにネットワーク層処理を施し、再びフレーム化し
    て別の論理ネットワークに属する第2のノードへ転送す
    る第1の転送手段と、 少なくとも前記ある論理ネットワーク内で一意に特定の
    フロー専用に割り当てられた仮想データリンクの識別
    子、及び、この識別子と該特定のフローに属するパケッ
    トのフレームを転送すべき隣接ノードを特定可能な情報
    との対応関係を記憶する記憶手段と、 この記憶手段に記憶された仮想データリンクの識別子が
    宛先MACアドレス領域を使って記入されているフレー
    ムを受信する受信手段と、 この受信手段により前記第1のノードから受信したフレ
    ームに含まれる仮想データリンクの識別子に基づいて前
    記記憶手段に記憶された対応関係を参照することにより
    得た前記第2のノードを特定可能な情報を、前記フレー
    ムの宛先MACアドレス領域を使って付与し該フレーム
    を転送する第2の転送手段とを具備したことを特徴とす
    るルータ装置。
  6. 【請求項6】前記受信手段及び前記第2の転送手段は、
    前記受信手段により受信したフレームに、宛先MACア
    ドレス領域を仮想データリンクの識別子に使用する旨が
    記入されている場合に動作するものであることを特徴と
    する請求項5記載のルータ装置。
  7. 【請求項7】前記第2のノードを特定可能な情報は、少
    なくとも前記別の論理ネットワーク内で一意に前記特定
    のフロー専用に割り当てられた仮想データリンクの別の
    識別子、もしくは、前記第2のノードのMACアドレス
    であることを特徴とする請求項5記載のルータ装置。
  8. 【請求項8】前記第2の転送手段は、前記別の識別子を
    前記フレームの宛先MACアドレス領域を使って付与す
    る場合には、宛先MACアドレス領域を仮想データリン
    クの識別子に使用する旨を該フレームに記入するもので
    あることを特徴とする請求項7記載のルータ装置。
  9. 【請求項9】前記第2の転送手段は、自装置のMACア
    ドレスを前記フレームの送信元MACアドレス領域に付
    与するものであることを特徴とする請求項5記載のルー
    タ装置。
  10. 【請求項10】前記別の論理ネットワーク内で一意に前
    記特定のフロー専用に割り当てられた仮想データリンク
    の別の識別子と、隣接ノードへこの別の識別子の付与さ
    れたフレームを転送するのに用いるべき仮想コネクショ
    ンとの対応関係を記憶する手段を更に備え、 前記第2の転送手段は、前記記憶手段を参照することに
    より得た前記別の識別子に基づいてこの記憶する手段に
    より記憶された内容をも参照することにより、求められ
    た前記第2のノードへフレームを転送するのに用いるべ
    き仮想コネクションを用いて前記フレームを転送するも
    のであることを特徴とする請求項3または7記載のルー
    タ装置。
  11. 【請求項11】前記第2のノードへの仮想コネクション
    は、前記特定のフロー専用に確保された仮想コネクショ
    ンであることを特徴とする請求項10記載のルータ装
    置。
  12. 【請求項12】前記第1のノードから/へ、前記特定の
    フローを示す情報と該特定のフロー専用に割り当てられ
    る前記ある論理ネットワーク内の仮想データリンクの識
    別子とを含む制御メッセージを受信/送信する手段と、 この制御メッセージの受信/送信に連動して、前記第1
    のノードとの間に存在し、宛先MACアドレスをキーに
    フレームのルーティングを行うデータリンクスイッチ
    が、前記仮想データリンクの識別子が付与されたフレー
    ムのルーティングを行えるよう、該識別子を送信元アド
    レス領域を使って付与したフレームを前記第1のノード
    へ向けて送信する手段とを更に備えたことを特徴とする
    請求項5記載のルータ装置。
  13. 【請求項13】前記第1のノードとの間に存在して宛先
    MACアドレスをキーにフレームのルーティングを行う
    データリンクスイッチへの仮想コネクションに、該デー
    タリンクスイッチが前記仮想データリンクの識別子が付
    与されたフレームを該仮想コネクションへルーティング
    できるよう、該識別子を送信元アドレス領域を使って付
    与したフレームを送信する手段を更に備えたことを特徴
    とする請求項5記載のルータ装置。
  14. 【請求項14】MACアドレスに関する問合せメッセー
    ジを受信する手段と、 問い合わせられたMACアドレスが、前記仮想データリ
    ンクの識別子に対応するものである場合に、自装置のA
    TMアドレスを返答する手段とを更に備えたことを特徴
    とする請求項5記載のルータ装置。
  15. 【請求項15】ある論理ネットワークに属し、これとは
    別の論理ネットワークに属する宛先ノードへ向けてパケ
    ットを送信する送信ノード装置において、 送信すべき前記宛先ノードへのパケットが経由すべき隣
    接ノードのMACアドレスを求め、該パケットをフレー
    ム化し、このフレームに求めた隣接ノードのMACアド
    レスを宛先MACアドレスとして、自装置のMACアド
    レスを送信元MACアドレスとして付与して送信する第
    1の送信手段と、 前記隣接ノードとの間で共有された特定のフロー専用に
    割り当てられた仮想データリンクの識別子を記憶する記
    憶手段と、 送信すべき前記特定のフローに属するパケットをフレー
    ム化し、前記記憶手段に記憶された対応関係を参照する
    ことにより得た仮想データリンクの識別子を該フレーム
    の送信元もしくは宛先MACアドレス領域を使って記入
    し送信する第2の送信手段とを具備したことを特徴とす
    る送信ノード装置。
  16. 【請求項16】前記第2の送信手段は、前記フレーム
    に、送信元もしくは宛先MACアドレス領域を仮想デー
    タリンクの識別子に使用する旨を記入して送信するもの
    であることを特徴とする請求項15記載の送信ノード装
    置。
  17. 【請求項17】前記隣接ノードへ/から、前記特定のフ
    ローを示す情報と該特定のフロー専用に割り当てられる
    前記ある論理ネットワーク内の仮想データリンクの識別
    子とを含む制御メッセージを送信/受信する手段を更に
    具備し、 この手段により送信/受信された制御メッセージに含ま
    れる識別子を前記記憶手段に記憶するものであることを
    特徴とする請求項15記載の送信ノード装置。
  18. 【請求項18】前記隣接ノードとの間で共有された前記
    特定のフロー専用に割り当てられた仮想データリンクの
    識別子と、前記隣接ノードへこの識別子の付与されたフ
    レームを転送するのに用いるべき仮想コネクションとの
    対応関係を記憶する手段を更に備え、 前記第2の転送手段は、前記記憶手段を参照することに
    より得た前記仮想データリンクの識別子に基づいてこの
    記憶する手段により記憶された内容をも参照することに
    より、求められた仮想コネクションを用いて前記フレー
    ムを転送するものであることを特徴とする請求項15記
    載の送信ノード装置。
  19. 【請求項19】前記隣接ノードへの仮想コネクション
    は、前記特定のフロー専用に確保された仮想コネクショ
    ンであることを特徴とする請求項18記載のルータ装
    置。
  20. 【請求項20】コネクションレス型のデータリンクフレ
    ームを受信する受信手段と、 この受信手段によりある論理ネットワークに属する第1
    のノードから受信したフレームをパケットに組み立て、
    このパケットにネットワーク層処理を施し、フレーム化
    して仮想コネクション型の別の論理ネットワークに属す
    る第2のノードへ転送する第1の転送手段と、 少なくとも前記ある論理ネットワーク内で一意に特定の
    フロー専用に割り当てられた仮想データリンクの識別子
    と、隣接ノードへこの特定のフローに属するパケットの
    フレームを転送するのに用いるべき仮想コネクションと
    の対応関係を記憶する記憶手段と、 前記受信手段により前記第1のノードから受信したフレ
    ームに含まれる仮想データリンクの識別子に基づいて前
    記記憶手段に記憶された対応関係を参照することにより
    得た前記第2のノードへの仮想コネクションを用いて前
    記フレームを転送する第2の転送手段とを具備したこと
    を特徴とするルータ装置。
  21. 【請求項21】前記第2のノードへの仮想コネクション
    は、前記特定のフロー専用に確保された仮想コネクショ
    ンであることを特徴とする請求項20記載のルータ装
    置。
  22. 【請求項22】前記第1のノードから/へ、前記特定の
    フローを示す情報と該特定のフロー専用に割り当てられ
    る前記ある論理ネットワーク内の仮想データリンクの識
    別子とを含む制御メッセージを受信/送信する手段を更
    に具備し、 この手段により受信/送信された制御メッセージに含ま
    れる仮想データリンクの識別子を前記記憶手段に記憶す
    るものであることを特徴とする請求項1、5、または2
    0記載のルータ装置。
  23. 【請求項23】前記第2のノードへ/から、前記特定の
    フローを示す情報と該特定のフロー専用に割り当てられ
    る前記別の論理ネットワーク内の仮想データリンクの識
    別子とを含む制御メッセージを送信/受信する手段を更
    に具備し、 この手段により送信/受信された制御メッセージに含ま
    れる仮想データリンクの識別子を前記別の識別子として
    前記記憶手段に記憶するものであることを特徴とする請
    求項3または7記載のルータ装置。
  24. 【請求項24】前記第2のノードへ/から、前記特定の
    フローを示す情報と該特定のフロー専用に確保される仮
    想コネクションを示す情報とを含む制御メッセージを送
    信/受信する手段を更に具備し、 この手段により送信/受信された制御メッセージに含ま
    れる仮想コネクションを示す情報を前記記憶手段に記憶
    するものであることを特徴とする請求項21記載のルー
    タ装置。
  25. 【請求項25】仮想コネクション型のある論理ネットワ
    ークに属する第1のノードから受信したフレームをパケ
    ットに組み立て、このパケットにネットワーク層処理を
    施し、再びフレーム化して別の論理ネットワークに属す
    る第2のノードへ転送する第1の転送手段と、 特定のフローに属するパケットのフレームが受信される
    のに用いられるべき仮想コネクションと、前記別の論理
    ネットワーク内で一意にこの特定のフロー専用に割り当
    てられた仮想データリンクの識別子および/または該特
    定のフローに属するパケットのフレームを転送すべき隣
    接ノードのMACアドレスとの対応関係を記憶する記憶
    手段と、 前記第1のノードからフレームを受信するのに用いられ
    た仮想コネクションに基づいて前記記憶手段に記憶され
    た対応関係を参照することにより得た仮想データリンク
    の識別子および/または前記第2のノードのMACアド
    レスを前記フレームに付与して転送する第2の転送手段
    とを具備したことを特徴とするルータ装置。
  26. 【請求項26】第1のノードが属するある論理ネットワ
    ーク内で特定のフロー専用に割り当てられた仮想データ
    リンクの識別子と、この特定のフローに属するパケット
    のフレームを転送すべき別の論理ネットワークに属する
    第2のノードを特定可能な情報との対応関係を記憶し、 前記第1のノードから受信したコネクションレス型のデ
    ータリンクフレームの、MACアドレス領域を使って記
    入されている仮想データリンクの識別子に基づいて、記
    憶された前記対応関係を参照することにより、前記ネッ
    トワーク層処理を行わずに得た前記第2のノードを特定
    可能な情報を、受信した前記フレームに付与して転送
    し、 前記第1のノードから受信したフレームに仮想データリ
    ンクの識別子が記入されていないか、もしくは、記入さ
    れている仮想データリンクの識別子についての対応関係
    が記憶されていない場合には、受信した前記フレームを
    パケットに組み立て、このパケットにネットワーク層処
    理を施し、再びフレーム化して前記第2のノードへ転送
    することを特徴とするフレーム転送方法。
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