JP3445532B2 - Atm通信システム - Google Patents

Atm通信システム

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JP3445532B2
JP3445532B2 JP18158699A JP18158699A JP3445532B2 JP 3445532 B2 JP3445532 B2 JP 3445532B2 JP 18158699 A JP18158699 A JP 18158699A JP 18158699 A JP18158699 A JP 18158699A JP 3445532 B2 JP3445532 B2 JP 3445532B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ATM通信システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像通信、高速データ通信などの
多様な通信の要求が高まり、効率的で柔軟性に富む通信
サービスを提供するために通信網の統合化(B−ISD
N)が望まれている。その実現方法としてATM(Asyn
chronous Transfer Mode:非同期転送モード)交換が有
望視されている。ATM交換方式は、情報をその属性に
関わらずセルと呼ばれる固定長パケットに収め、このセ
ルを交換の単位として用いることにより、通信サービス
を実現しようというものである。
【0003】CCITTでは、このATM交換方式を正
式な次世代交換方式であると定め、B−ISDNを正式
にATM交換方式を用いて実現することを決定した。こ
れに伴い、公衆網および企業網がATM交換方式をベー
スに構築され、これが次世代のマルチメディア通信や広
帯域通信などのニーズを実現する可能性が高い。
【0004】このATM交換方式をLAN(ローカルエ
リアネットワーク)の分野に適用しようという動きがあ
る。これは、従来イーサネットを代表としたLANの通
信方式をATM交換方式(以下、ATM通信方式とも呼
ぶ)にて実現しようというもので、既にアメリカなどで
は標準化の動きも始まっている。
【0005】ATM交換方式をLANに適用した場合、
以下に述べるような利点が考えられる。
【0006】(1)広帯域通信を実現できる 現在のLANの実質的標準といえるイーサネットの通信
速度は、10Mbps である。FDDI(100Mbps )
など、より高速のLANも登場しつつあるが、これらは
共にシェアードメディア(その帯域を全ての端末が共用
する方式)である。これに対し、150Mbps/620M
bps を標準としたATM交換方式の導入は、基本的にス
ター型の構成であるため、その帯域を端末が独占的に使
用することができ、LANのスループットを飛躍的に向
上する可能性がある。
【0007】(2)マルチメディアに適している 現在のLANでは、ファイル転送やトランザクション処
理などのいわゆるデータ通信をサポートしてきたが、そ
の方式の関係から音声・画像などに代表されるリアルタ
イム通信のサポートができないか、もしくはできてもそ
のオーバヘッドが非常に重く、サポート帯域は非常に小
さい。
【0008】これに対し、ATM交換方式はハードウエ
アによる統一的処理、網の信頼性の飛躍的向上などによ
り、音声・画像などのリアルタイム/コンティニュアス
通信と、データ通信などの非コンティニュアス通信の融
合、すなわちマルチメディア通信が可能な通信方式であ
る。このことから、ATM交換方式をLANに導入する
ことによりLANにおけるマルチメディア環境の実現を
促す可能性がある。
【0009】(3)公衆網との親和性がよい。
【0010】先にも述べたように、公衆網における広帯
域通信実現のターゲットはATM交換方式であることが
CCITTで決められていることから、将来の公衆網
(公衆通信網)はATM網として構築される可能性が極
めて高い。
【0011】また、これとは別に最近LANの環境をよ
り広い領域で使用したいという要求が高まっている。こ
れはLANと同一の環境をより広域化すること、すなわ
ちMAN(Metropolitan Area Network) やWAN(Wide
Area Network) へのニーズの高まりを示している。これ
を実現するためには、端末同士あるいはLAN同士を公
衆網を介して相互接続する必要があり、一般にこれら端
末あるいは網が物理的に離れている場合には、公衆網を
介して相互接続する必要がある。
【0012】公衆網にATM交換方式が用いられ、LA
Nでも同様の通信方式が用いられるとすると、その境界
点においては簡単なプロトコル変換のみで情報/パケッ
トの相互乗り入れを行うことが可能であると考えられ、
公衆網への親和性の高さを示している。これらのことか
ら、LANにATM交換方式を適用することは、これま
での公衆網では不可能であった遠距離端末/網間の広帯
域通信回線の確保、及びリアルタイム性の確保ができる
と考えられ、MANあるいはWANへのLANの展開を
促進するものといえよう。
【0013】一方、従来のLAN環境、例えばイーサネ
ット等においては、LAN間接続、即ちLAN間のイン
ターネットワーキングを行う場合、各々のLAN間にル
ーターが配置されていた。このルーターはOSIプロト
コルレイヤスタックのレイヤ3(ネットワークレイヤ)
までの処理を行い、LAN間をまたがるデータグラム通
信のルーチング処理を主にその機能としている。即ち、
2つのLANをまたがるデータグラムについては、必ず
ルーターにてレイヤ3まで上げられ、ここで宛先ネット
ワークレイヤアドレスが解析され、この解析結果に従っ
て宛先のLANに配送される。このルーターは、しばし
ばコンピュータ通信の世界で「ゲートウェイ」と呼ばれ
ることもあるが、「ゲートウェイ」なる用語はOSIに
てレイヤ7までの処理を行う実体として定義されてお
り、ここでの用語の使い方と異なるので、以降はルータ
ーという呼び方で統一する。
【0014】また、LAN間接続を実現するためのもの
の中でルーターに類似したものとして、「ブリッジ」な
るものも知られている。これは、ルーターが宛先ネット
ワークレイヤアドレスを解析して、送出するLANを決
定しているのに対し、ブリッジではデータリンクレイヤ
アドレス(MACアドレス)を解析して送出するLAN
を決定している。具体的には、ブリッジは受信したデー
タグラムの宛先MACアドレスを解析し、該受信したM
ACアドレスが自LAN内宛てでない場合は、該データ
グラムを他方のLANに透過させることでLAN間接続
を実現させる機能である。さらに、これに類似したもの
として、ある決められたネットワークレイヤプロトコル
についてはルーターとして機能し、それ以外のプロトコ
ルについてはブリッジとして機能する「ブルータ」が知
られている。
【0015】これらのルーター、ブリッジおよびブルー
タには、通常ワークステーション(WS)が用いられて
きた。即ち、WS内のCPUがアドレスの解析などを行
い、割り当てられた物理ポートに対してこれを送出する
ことでルーター、ブリッジ、ブルータの機能を実現して
いた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ATM通信方式は、A
TMセルのハードウエアスイッチングによって高速化を
達成することが一つの特徴となっている。すなわち、A
TM網は「コネクションオリエンテッド」(以下、CO
ともいう)な網であり、エンド−エンド間に仮想コネク
ション(Virtual Connection:VC)または仮想パス
(Virtual Path:VPともいう)を張り、これらVCま
たはVPをその識別子(VCIまたはVPI)でラベル
多重またはラベル交換される形でセルと呼ばれるパケッ
トがエンド−エンド間で配送される。
【0017】エンド−エンド間で配送される情報(デー
タ)はATMセルのペイロード内に格納され、ATMセ
ルはVC/VPに沿う形でソフトウエアの介在無しにハ
ードウエアスイッチングのみで宛先端末まで交換・転送
される。ハードウエアスイッチングは、ATMセルヘッ
ダに含まれるVPI/VCI(場合によっては、ATM
セルヘッダのこれ以外の領域の値、例えばPTなど)を
参照してATMスイッチにより行われる。
【0018】このATM通信方式をLANの分野に適用
する場合、LAN内の端末間の通信は、上記のようなA
TM−VC/ATM−VPを通した通信によって達成で
きると考えられ、端末間通信の飛躍的な高速化・大容量
化を期待できる。
【0019】しかしながら、このようなATM通信方式
を適用したLAN(以下ATM−LANと呼ぶ)間での
通信を行う場合、前述したようにLAN間に位置するル
ーター、ブリッジまたはブルータによって強制的にレイ
ヤ3またはレイヤ2での終端がなされる。この終端後の
レイヤ2、レイヤ3処理は通常ソフトウエア処理にて行
われる可能性が大きい。このためLAN間にまたがる通
信に関しては、LAN内の通信と比べて著しく高速性・
大容量性が失われる可能性が大きい。また、従来のよう
にLAN間にルーター、ブリッジ、ブルータなどを配し
てLAN間通信を行う方式においては、LAN間をまた
がったVP/VCは基本的に張れないこととなる。VP
/VCは、そのエンドポイント間でATMレイヤ以上の
レイヤ処理がされることはないからである。これはAT
M網間にまたがる通信については、ATM通信方式の特
徴の一つであるコネクションオリエンテッドな通信回線
を設定できないことを意味する。
【0020】コネクションオリエンテッドな通信方式で
あるATM通信方式に対し、従来のデータ通信で用いら
れてきた通信方式は「コネクションレス」(以下、CL
ともいう)である。コネクションレス通信方式では、エ
ンド−エンド間でコネクションは必ずしも張らず、宛先
情報をパケットの一部に添付する形でパケットを網に送
り出し、網内の何らかのノードが宛先情報を解析してル
ーチング処理を行い、宛先端末まで該パケットを転送す
る。すなわち、コネクションレス通信は端末がコネクシ
ョンの設定手続を行うことなく通信をデータグラム実現
するこのようにしてコネクションレスで宛先端末まで送
出するパケットをデータグラムと呼び、これを用いた通
信方式をデータグラム転送方式と呼んでいる。換言すれ
ば、コネクションレス通信は端末がコネクションの設定
手続を行うことなく通信をデータグラム転送の形で実現
する方式である。
【0021】既存のデータ端末、例えばワークステーシ
ョン(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)など
は、このデータグラム転送方式を適用しているものがほ
とんどである。これは、従来のほとんどのLANがデー
タグラム転送方式をサポートしており、またデータ端末
内に搭載されていたソフトウエア(例えばOS)がデー
タグラム転送向けのものであったためでもある。この代
表例としてTCP/IP、UDP/IPを挙げることが
できる。
【0022】これら既存の端末、あるいは既存のプロト
コルを搭載した端末、すなわちデータグラムを生成し、
ATM網を介して相手側端末/網へ送出する端末では、
データグラム転送方式を端末−端末間の通信に用いる。
このため、これらの端末をATM網に適応させるために
は、(a) 端末において現状のLAN用の基板、例えばイ
ーサネットボードをATM網用の基板(ATMボード)
と入れ替え、またはターミナルアダプタ(TA)などを
用いてATM−LANとのインタフェースに適合させる
機能、(b) 端末において、データグラムを何らかの形で
ATMセルに乗せ込む機能、(c) 網において、データグ
ラムをその宛先アドレスが示す宛先端末まで配達する機
能、を設けるといった改良が端末側や網に必要となる。
なお、ここでいう端末とは、既存のLANとATM網と
のゲートウエイも含む。
【0023】これを実現する機能として、従来CLSF
(コネクションレスサービス機能)を用いたデータグラ
ム配送方式が知られていた。このCLSFを用いたデー
タグラム配送方式は、以下のようにして実現される。
【0024】ATM網内にCLSF処理部を配置し、デ
ータグラムは全てここに集める。すなわち、全てのデー
タグラム端末とCLSF処理部はPVC(パーマネント
VC)(VC、VP、PVPでもよい)でつながれ、端
末は送出したいデータグラムを全てATMセル化してC
LSF処理部へ向かうPVCに乗せ込み、CLSF処理
部へ送出する。CLSF処理部では受信したデータグラ
ムを再生し、宛先アドレスを解析して宛先アドレスにつ
ながるPVCを選択し、再度データグラムをATMセル
化して送出する。宛先アドレスにつながるPVCが存在
しない場合、複数のCLSF処理部が網内に存在すると
きは宛先アドレスである端末を含むと考えられる、また
はルーチング規則で予め定められた次段のCLSF処理
部にデータグラムを再度ATMセル化して送出する。
【0025】CLSF処理部では、必ずしもデータグラ
ムを再生してから宛先アドレスを解析し、再度ATMセ
ル化して送出する必要はなく、データグラムをATMセ
ル化した最初の1セル内に宛先アドレスが含まれている
場合は、最初の1セル内の宛先アドレスを解析して、そ
のまま該セルを宛先端末に向かって転送するとともに、
データグラムをATMセル化した2セル目以降を順次宛
先端末に送信する方法を用いても良い。
【0026】しかしながら、上述したCLSFを用いる
方法では、網内から送信された全てのデータグラムは必
ずCLSF処理部を経由することになり、送信するデー
タグラムの量が増えるほど、また網内の端末数が増える
ほどCLSF処理部にはより高いスループットが求めら
れ、CLSF処理部には非常に高いスループットと、柔
軟な拡張性が求められることになる。
【0027】データグラムを宛先端末まで送出するもう
一つの方法は、宛先端末までATMコネクション、例え
ばVCを張り、ATMセル化したデータグラムをこのV
C上に乗せ込んで配送する方法である。しかし、この方
法ではどの宛先端末に対してVCを張るかという点が非
常に問題になる。すなわち、データグラムを送り得る相
手端末は実質上無数にあり、さらにデータグラムは音声
情報などと違ってその発生がバースト的であるために、
無駄にコネクションを張ることは網資源の浪費となる。
【0028】さらに、従来のATM網においてはコネク
ションレス通信を実現する場合、必ずCLSF処理部に
おいてATMコネクションが終端され、AALレイヤよ
り上位のプロトコル処理、例えばCLNAPと呼ばれる
コネクションレスサービス用のプロトコル処理が行われ
る。つまり、非常に近接した端末間でデータグラム通信
を行う場合にも、一旦CLSF処理部においてATMコ
ネクションが終端されてしまう。また、遠くの端末間で
データグラム通信を行う場合には、データグラムは複数
のCLSF処理部を通過することになり、各CLSF処
理部でそれぞれAALレイヤ以上のプロトコル処理が行
われる。
【0029】一般に、AALレイヤより上位のCLNA
Pといったプロトコル処理は、ソフトウェア処理で行わ
れ(AALレイヤ以下は、一般にハードウェア処理で行
われる)、処理速度が遅い。また、CLSF処理部は自
分がサポートしている網に属する端末間の通信だけでは
なく、他のCLSF処理部がサポートしている網内の端
末との通信に際しても、データグラム中のアドレス情報
(例えばネットワークレイヤアドレス情報)の解析を行
う必要があり、CLSF処理部にデータグラム転送処理
の負荷が集中してしまう。これらの理由により、従来の
ATM通信システムでは端末間でのコネクションレス通
信(データグラム配送)においては、高速な通信を実現
することが難しいという問題があった。
【0030】本発明の目的は、高速性・大容量性・コネ
クションオリエンテッド性を犠牲にすることなくATM
網間の通信を実現できるATM通信システムを提供する
ことにある。
【0031】本発明の他の目的は、ATM網を用いたデ
ータグラム配送を効率的に行うことができるATM通信
システムを提供することにある。
【0032】本発明のさらに別の目的は、ATM網に接
続された端末間のコネクションレス通信、すなわちデー
タグラム配送を高速に行うことができるATM通信シス
テムを提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明に係るATM通信
システムは、非同期転送モードで運用される複数のAT
M網と、これら複数のATM網にそれぞれ収容された複
数の端末と、前記複数のATM網の相互間に設けられ、
該ATM網間のインターネットワーキングを行う網間接
続装置とを具備し、前記網間接続装置は、該網間接続装
置に接続される一つのATM網から他のATM網に宛て
て送られるパケットのうち少なくとも一部のパケットに
関してはATMアダプテーションレイヤ以上の処理を行
わず、ATMレイヤ処理のうち少なくともATMセルヘ
ッダの参照とATMセルのスイッチングの少なくとも一
方を行うものであるとともに、前記網間接続装置の全部
又は一部は、それぞれ、コネクションレスサービス処理
手段を有し、前記コネクションレスサービス処理手段
は、少なくとも当該コネクションレスサービス処理手段
を有する当該網間接続装置をまたがって配送されるデー
タグラムについてはネットワークレイヤ処理(例えば、
ネットワークレイヤアドレスの解析、ルーチング処理な
ど)を施すものであり、前記コネクションレスサービス
処理手段に接続されるATMコネクションには、帯域管
理を行わないATMコネクションが用いられることを特
徴とする。好ましくは、前記網間接続装置は、ATMセ
ルヘッダ変換手段を有するようにしてもよい。好ましく
は、前記網間接続装置内の前記コネクションレスサービ
ス処理手段間は、パーマネントコネクションにより結合
されようにしてもよい。好ましくは、3つ以上の前記A
TM網をまたがるデータグラムの配送を、前記コネクシ
ョンレスサービス処理手段間のリレーイングにより行う
ようにしてもよい。好ましくは、当該ATM網内で展開
されるデータグラム配送に係るアドレスレゾリューショ
ンプロトコル(例えば、データグラムの送出先のネット
ワークレイヤアドレスが既知で、該データグラムを送出
すべき物理アドレスが未知の場合に、ネットワークレイ
ヤアドレスから物理アドレスを獲得するためのプロトコ
ル)において、当該ATM網外に位置するアドレスのレ
ゾリューションについては、該当する前記網間接続装置
内の前記コネクションレスサービス処理手段につながる
VPI/VCIを通知するようにしてもよい。好ましく
は、前記網間接続装置は呼処理手段を更に有し、前記呼
処理手段は少なくとも当該呼処理手段を有する当該網間
接続装置をまたがる呼/コネクションの処理(例えば、
呼またはコネクション、あるいはその双方の設定、切
断、変更、管理等)を施すようにしてもよい。好ましく
は、3つ以上の前記ATM網をまたがる呼/コネクショ
ンの処理を、前記呼処理手段間のリレーイングにより行
うようにしてもよい。好ましくは、当該ATM網内で展
開される呼/コネクションの処理に係るアドレスレゾリ
ューションプロトコル(例えば、ATM網内で展開され
る呼/コネクションの設定/変更/切断処理に伴う呼処
理を探知するためのアドレスレゾリューションプロトコ
ル)において、対象となる呼/コネクションが当該AT
M網外に位置するアドレスとの間のものである場合のア
ドレスのレゾリューションについては、該当する網間接
続装置内の前記呼処理手段につながるVPI/VCIを
通知するようにしてもよい。
【0034】従来のATM通信システムでは、網間接続
装置にて入力されたパケットを上位レイヤ(データリン
クレイヤ、ネットワークレイヤ、あるいはそれ以上のレ
イヤ)に上げて処理を行っていたのに対し、本発明では
網間接続装置において該網間接続装置に接続される1つ
のATM網からこれとは異なるATM網に宛てて送られ
るパケットの一部をAAL以上の処理を行わず、ATM
レイヤ処理のうちの少なくともATMセルヘッダの参照
および/またはATMセルのスイッチングのみで透過さ
せる。これにより、網間接続装置をまたがるATMコネ
クション(VP、VC)を網間接続装置にて該コネクシ
ョンを終端すること無しに生成することができる。この
ATMコネクションは、上位レイヤで終端されることな
くATMレイヤ処理のみで網間接続装置内を通過するた
め、各々の網間を渡るデータの高速化と大容量の転送を
可能とする。また、ATM網ではその物理アドレス体系
の及ぶ範囲を一つの閉域網(ATM−LAN)と判断す
ることができる。即ち、ATM網における物理アドレス
体系であるVPI/VCIの値を決定する実体の範囲の
及ぶ範囲は一つのATM−LANであると判断できる。
このVPI/VCIの値を決定する実体はATM−LA
N内に一つないし複数存在し、これらが協調して動作す
る。このようにVPI/VCIの体系が独立したATM
−LAN同士を接続する網間接続装置においては、これ
らのアドレス体系を変換する、即ち片側のVPI/VC
Iアドレス体系からもう片側のVPI/VCIアドレス
体系へとアドレス変換を行う機構が必要である。網間接
続装置内にATMセルヘッダ変換手段を有することによ
り、VPI/VCI値をはじめとするATMセルヘッダ
値の参照を行うことができ、また該変換手段によりアド
レス体系の乗換を行うことが可能となる。また、本発明
では網間接続装置内にCLSF処理手段を設けることに
より、網間接続装置間をまたがって配送されるデータグ
ラムをここで処理(終端)することができる。CLSF
処理手段を用いてデータグラムを配送する場合、一度C
LSF処理手段にてATMコネクションが終端され、A
TMセル化されたデータグラムは上位レイヤ(ネットワ
ークレイヤあるいはCLレイヤ)処理まで一度上げられ
る。すなわち、ネットワークレイヤアドレスまたはCL
レイヤアドレスが参照される。この場合、データグラム
のリアセンブリは必ずしも必要ない。この後、参照され
たアドレスにつながるATMコネクションが選択され、
該ATMコネクションを通して該データグラムは送出さ
れる。このように網間接続装置内にCLSF処理手段を
配置することにより、網間をまたがって配送されるデー
タグラムについては、ここでATMコネクションを終端
していることから、(1) 網間接続装置に接続されたAT
M網から、このCLSF処理手段に対して直接アクセス
することができる。また、このアクセスは複数の網間を
またがるATMコネクションを用いることなく行うこと
ができる、(2)該網間接続装置に接続されたATM網間
にまたがるデータグラム配送については、ここで処理を
行うことにより、各々のATM網におけるアドレス体系
(VPI/VCI値)の変換をここで集中的に行うこと
ができる、さらに(3) 該網間接続装置に接続されたルー
チング情報(ネットワークレイヤアドレス、CLレイヤ
アドレスとVPI/VCI値との関係情報)を網間に渡
って交換する必要がなくなる、などの利点を享受するこ
とができる。また、上記網間接続装置に接続されたAT
M網(ATM−LAN)内において、データグラム配送
を欲する端末が該データグラムをどこに送出すればよい
かを探知するアドレスレゾリューションの際、該データ
グラムの送出アドレスが該ATM−LAN外に位置する
アドレス宛である場合は、該網間接続装置内のCLSF
処理手段につながるVPI/VCIを例えばCLSF処
理手段自身や後述するARPサーバなどが通知すること
により、網外へのデータグラム配送を統一的に行うこと
ができる。以上の構成はATM網間の網間接続装置のみ
ならず、ATM網と他の方式(たとえばイーサネット方
式)で運用される網間の網間接続装置においても適用す
ることができる。また、データグラム配送が3つ以上の
網間をまたがる場合、該網間接続装置内に配置されたC
LSF手段間のリレーイングにてこれを行うことによ
り、自ATM−LAN外へ配送されるデータグラムに関
しては、網間接続装置内に配置されたCLSF処理手段
に送出するという方法、及び該CLSF処理手段が管理
対象とするデータグラム送出先は、他CLSF処理手段
を除いて該網間接続装置に接続された網内の端末/ノー
ドのみとする方法を維持することができ、効率的なCL
SF運用を図ることができる。ここで、上記CLSF処
理手段間の接続をパーマネントコネクション、具体的に
はPVP(パーマネントVP)またはPVC(パーマネ
ントVC)にて行うことにより、CLSF処理手段間の
データグラム転送の都度生じるコネクション設定オーバ
ヘッドを削減することができると共に、3つ以上の網間
をまたがるデータグラムの配送については、該パーマネ
ントコネクションを介して行われるようにすることがで
きるため、データグラム配送のために使われるトラヒッ
クの監視を行い易くすることができる。また、データグ
ラム配送は通常、信頼性の無いコネクションで行われ
る。すなわち、送出したデータグラムが途中で紛失する
可能性がある、あるいは送出したデータグラムが送出先
まで届くまでの遅延時間は予測できないことを前提にし
て行われると考えることができる。このため、CLSF
処理手段間をつなぐコネクションについても、帯域管理
エンティティの管理対象外のコネクション、すなわち該
コネクションの設定に際し、帯域管理のためのコネクシ
ョン接続制御の対象外とし、セル配送優先度の低いコネ
クションとすることができる。これにより、コネクショ
ン接続制御の対象のコネクション(優先度の高いコネク
ション)のセルを優先的に通すようなストラテジがとら
れることとなるが、データグラム配送については、その
性質上妥当なものとなる。また、網間接続装置内に呼/
コネクション処理手段を設けることにより、網間接続装
置間をまたがるATMコネクションの処理(設定、切
断、変更、管理など)をここで処理(終端)することが
できる。このことにより、(1) 網間接続装置をまたがっ
たATMコネクションの処理は、その接続される双方の
網内の情報が必要である。各々の網間に位置し、その各
々の網内の情報を知ることのできる網間接続装置内に呼
/コネクション処理手段を配置することにより、網間接
続装置をまたいだATMコネクションの処理について効
率的に行うことができる。(2)網間接続装置とつながる
各々の網から、この呼/コネクション処理手段に対し
て、アクセスすることができる。また、このアクセス
は、複数の網間をまたがるATMコネクションを用いる
ことなく行うことができる。(3) 該網間接続装置内の呼
/コネクション処理手段は、該網間接続装置をまたがる
ATMコネクションの処理に特化させることが可能とな
る。(4) 網間をまたがるATMコネクションについて
は、網間接続装置においてその各々のATMアドレス体
系(VPI/VCI体系)を変換する必要がある。網間
接続装置内にて呼/コネクション処理手段を設けること
により、該VPI/VCI体系の変換テーブルの設定手
段などのアドレス体系の変換に不可欠な要素を、呼/コ
ネクション処理手段に含めたり、同処理手段と密に結合
させることが可能となる、などの利点を享受できる。さ
らに、上記網間接続装置に接続されたATM網(ATM
−LAN)内において、呼/コネクションの処理要求
(設定、切断、変更要求など)を欲する端末が、該処理
要求をどこに送出すればよいかを探知するアドレスレゾ
リューションの際、該呼/コネクションの接続先アドレ
スが、該ATM−LAN外に位置するアドレスである場
合は、上記網間接続装置内の呼/コネクション処理手段
につながるVPI/VCIを通知することにより、網外
との呼/コネクション処理を統一的に行うことができ
る。また、ATM−LAN内に呼/コネクション処理手
段が備わっている場合、要求された呼/コネクションに
ついての処理がATM−LAN内に閉じたものであると
きは、該ATM−LAN内の呼/コネクション処理手段
内にて処理を行い、該処理がATM−LAN外の実体と
の処理要求である場合は、ATM−LAN外との呼/コ
ネクションの処理を司る網間接続装置内の呼/コネクシ
ョン処理手段に該処理をリレーイングすることにより、
網外との呼/コネクションに関する処理を統一的に行う
ことができる。以上の構成はATM網間の網間接続装置
のみならず、ATM網と他の方式(たとえばイーサネッ
ト方式)で運用される網間の網間接続装置においても適
用することができる。上述した呼/コネクション処理が
3つ以上の網間をまたがる場合、該網間接続装置内に配
置された呼/コネクション処理手段間のリレーイングに
てこれを行うことにより、自ATM−LAN外とのAT
Mコネクションに関しては網間接続装置内に配置された
呼/コネクション処理手段に送出するという方法、及び
該呼/コネクション処理手段が管理対象とする実体(端
末、ノードなど)は、他呼/コネクション処理手段を除
いて該網間接続装置に接続された網内の端末/ノードの
みとする方法を維持することができ、効率的な呼/コネ
クション処理の運用を図ることができる。また、上記呼
/コネクション処理手段間の接続をパーマネントコネク
ション、(PVPまたはPVC)にて行うことにより、
呼/コネクション処理手段間の処理情報転送の都度生じ
るコネクション設定オーバヘッドを削減することができ
ると共に、3つ以上の網間をまたがる呼/コネクション
の処理については、該パーマネントコネクションを介し
て網間接続装置内の呼/コネクション処理手段間のリレ
ーイングで常に行われるようにすることができる。ま
た、呼/コネクション処理のために使われるトラヒック
の監視を行い易くすることができる。
【0035】また、本発明に係るATM通信システム
は、非同期転送モードで運用される複数のATM−LA
Nと、これら複数のATM−LANにそれぞれ収容され
た複数の端末と、前記複数のATM−LAN全体で少な
くとも一つ設けられたデータグラムサーバと、同一の前
記ATM−LAN内に収容された前記複数の端末間にエ
ンド−エンドにATMコネクションを設定するコネクシ
ョン設定手段と、同一の前記ATM−LAN内に収容さ
れた前記複数の端末間のデータグラム配送については前
記コネクション設定手段により設定されたATMコネク
ションを通して行い、異なる前記ATM−LAN内の前
記複数の端末間のデータグラム配送については前記デー
タグラムサーバを通して行うデータグラム配送手段とを
具備し、前記端末は、同一の前記ATM−LAN内に収
容された他の端末との間のATMコネクションを確立す
ることができない場合又はアドレスレゾリューションを
行うことができない場合には、送出するデータグラム
を、前記データグラムサーバに転送するか又は当該AT
M−LAN内に放送することを特徴とする。ここで、デ
ータグラムサーバは次のような処理を行う。ATMセル
化されたデータグラム(コネクションレスパケット)を
1度終端する。但し、必ずしもデータグラムをリアセン
ブリする必要はない。即ち、必ずしもネットワークレイ
ヤ終端を行う必要はなく、CCITTにて審議されてい
るCLレイヤにて終端を行っても良い。そして、ネット
ワークレイヤアドレスを1度参照した後、しかるべきA
TMコネクション(該ネットワークレイヤアドレスを有
するノードとつながるVP/VC、または該ネットワー
クレイヤアドレスを配送する機能を有すると考えられる
CLSF処理手段とつながるVP/VC)に送出する。
好ましくは、前記端末は、他の端末とのエンド−エンド
の間のATMコネクションの設定又はアドレスレゾリュ
ーションを、その端末の立ち上げ時若しくはブート時又
はログイン時に行うようにしてもよい。
【0036】前述したように、LAN環境においては広
域網環境とは異なり、アプリケーションプログラムはL
ANに対して十分に小さいレイテンシと短い呼設定時間
を要求すると考えられる。データグラムは呼設定が不要
であるため、上記の後者の要求を満足することができる
が、ATM環境においてデータグラムサーバを用いた場
合は、一般に該データグラムサーバにおけるデータグラ
ムの滞留時間が問題となり、小さなレイテンシを確保で
きない。小さなレイテンシを特に求める環境は、LAN
内におけるアプリケーションと考えられるから(WAN
環境では物理的距離が存在するため、伝搬遅延が避けら
れない)、ATM−LAN内の端末は同一ATM−LA
N内の他の端末とはエンド−エンドにATMコネクショ
ンを設けてデータグラム配送を行うことにより、上記の
要求をともに満足させることができる。また、LAN内
におけるデータグラムの通信量は、一般にLAN間をま
たがるデータグラムの通信量を大幅に上回ると考えられ
ることから、LAN内にて完結しているデータグラムの
やり取りをデータグラムサーバを介さずに直接行うこと
は、データグラムサーバに過度のスループットを求める
ことを未然に防ぐこともできる。この場合、複数の網間
をまたがるデータグラムについては、データグラム配送
手段を有したデータグラムサーバを通してデータグラム
配送を行えばよい。また、データグラムを送出する端末
装置は、送出したいデータグラムが生じた際に、該デー
タグラムをATM通信用基板または任意のメモリに待機
させて、ATMコネクションの設定なりアドレスレゾリ
ューションを行って、物理アドレス(ATM網の場合V
PI/VCI値等のATMセルヘッダ値)が判明した
後、上記ATM通信用基板、または任意のメモリからデ
ータグラムを取り出し、これをATMセル化して、上記
物理アドレスを付与して送出する必要は必ずしも無い。
なぜなら、上記のARPを行っている時間はデータグラ
ムを待ちの状態にしておくことになることから、データ
グラムを送出する立場からいえば無駄な時間である。デ
ータグラムを送出する可能性のある相手先端末に関して
は、予めATMコネクションの設定、あるいはアドレス
のレゾリューションを行っておくことにより、効率的な
データグラム配送を行うことができると考えられる。こ
のエンド−エンドのATMコネクションの設定またはア
ドレスレゾリューションは、該自端末装置の立ち上げ時
(ブート時)、あるいはログイン時に行えばよい。ま
た、同一ATM−LAN内の端末同士間のATMコネク
ションを確立することのできない場合、あるいはアドレ
スレゾリューションを行うことができない場合、該端末
は送出するデータグラムをデータグラムサーバに転送す
ることにより、データグラムによる通信を可能とするこ
とができる。これは、一般に該データグラムサーバがデ
ータグラムの配送先端末に対してデータグラムを配送す
る能力が存在すると考えられることから(何故なら、該
データグラムサーバは該ATM−LANにつながるノー
ド/IWU/端末の全ネットワークレイヤアドレスの存
在を認識しているから)、同一ATM−LAN内へのデ
ータグラム配送はたとえエンド−エンドのATMコネク
ションが存在しない、あるいはデータグラム送出側端末
が該ATMコネクションを認識できない場合でも、該デ
ータグラムサーバをもって可能になるという理由によ
る。また、同一ATM−LAN内の端末同士間にATM
コネクションを確立することのできない場合、あるいは
アドレスレゾリューションを行うことができない場合、
該端末は送出するデータグラムを該ATM−LAN内に
放送すれば、放送される情報については該ATM−LA
N内の全端末が受信・解析を行っていることから情報の
伝達が可能となる。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施の形態を説明する。
【0086】(第1の実施形態)図1に、第1の実施形
態に関わるATM網を示す。同図に示されるように、本
実施形態のATM網は、第1のATM−LAN11、第
2のATM−LAN12、網間接続装置(以降、IWU
とも呼ぶ)13からなる。
【0087】第1のATM−LAN11、第2のATM
−LAN12は、それぞれATM方式にて運用されるロ
ーカルエリアネットワークである。各々のATM−LA
N内では、アドレス体系は独立している。即ち、各々の
ATM−LANの内部にて使用されるVPI/VCI値
は、その内部に存在するVPI/VCI値決定機能が決
める権限を持っており、この権限は各々のATM−LA
Nにおいて独立である。ATM−LAN内の端末装置お
よびノードは、送出したい情報が存在する場合は(その
送出先が該ATM−LAN内であっても、そうでなくて
も)、該情報をATMセルに格納し、しかるべきATM
セルヘッダを付与して、該ATM−LAN内に送出す
る。
【0088】図2に、網間接続装置13の内部構造の図
を示す。この網間接続装置13は、アッド・ドロップ処
理部21、マルチプレクサ/デマルチプレクサ(以下、
MUX/DEMUXという)22、CLSF処理部2
3、呼処理部24、IWU管理部25、ATMセルヘッ
ダ変換部26からなる。本網間接続装置13は、2つの
ATM−LAN間に位置し、該2つのATM−LANの
インターネットワーキング(LAN間接続)を司る機能
を有する。
【0089】アッド・ドロップ処理部21は、入力され
てきたATMセルのヘッダ部を参照し、該セルがしかる
べきヘッダ値を有している場合(即ち、該セルが網間接
続装置13内にて終端されるべきセルである場合)に
は、該セルをDEMUX22側にドロップさせる処理及
びMUX22側からのセルをセル伝送路上に挿入する
(アッドさせる)処理を行う。ここで、本アッド・ドロ
ップ処理部21はセル伝送路上の左右どちらからのセル
をもドロップさせる機能を持ち、かつ左右どちら方向の
セル伝送路上へもセルを挿入させる機能を持っている。
【0090】このアッド・ドロップ処理部21におい
て、左右どちら方向のセル伝送路上ににセルを挿入させ
るかに関する情報は、後述するCLSF処理部23、呼
処理部24、IWU管理部25の各々により指定される
ものとする。すなわち、例えば左方向のセル伝送路に挿
入するなら0、右方向なら1などの値と共に該挿入セル
をアッド・ドロップ処理部21に渡し、アッド・ドロッ
プ処理部21はこの値を参照して挿入方向を決める。ま
た、該セルを挿入する箇所は、セル伝送路上のセルスロ
ット上に空セルが通過している際に、これを置き換える
形で挿入する形になっていても良い。
【0091】また、アッド・ドロップ処理部21からセ
ルをMUX/DEMUX22側にドロップするに際し、
図3に示すようなドロップテーブルが参照される。この
ドロップテーブルは、左右両方向のセル伝送路に各々設
けられ、このテーブルの値に従って、セルのドロップ先
(CLSF処理部23か、呼処理部24か、IWU管理
部25か)が決定される。図3のように、ドロップテー
ブルはセルヘッダ値をエントリーとし、ドロップ先を示
す値が参照される。このドロップ先を示す値としては、
例えばCLSF処理部23ならば1、呼処理部24なら
ば2、IWU管理部25ならば3、などというように値
が割り当てられている。アッド・ドロップ処理部21に
てドロップさせるセルは、このドロップ先を示す値と、
左右どちら方向のセル伝送路からのドロップセルである
かを示す値(例えば左方向からならば0、右ならば1な
ど)と共に、MUX/DEMUX22側に送出される。
なお、このドロップテーブル上の情報は、後述するIW
U管理部25によって、初期化、追加、変更などが行わ
れる。
【0092】MUX/DEMUX22は、アッド・ドロ
ップ処理部より送られてきたセル(ドロップセル)を並
行して送られてきた情報を参照して下部につながるいず
れかのモジュール(本実施形態ではCLSF処理部2
3、呼処理部24、IWU管理部25)に送出する機能
(DEMUX機能)、および該下部につながるモジュー
ル群から送られてきたセル伝送路に挿入すべきセル(ア
ッドセル、挿入セル)を多重し、アッド・ドロップ処理
部21側に、どちらの方向に挿入すべきかの情報と共に
渡す機能(MUX機能)を有する。
【0093】CLSF処理部23は、コネクションレス
サービス機能(Connection Less Service Function)の処
理を行うものである。後に詳述するように、CLSF処
理部23は網間接続装置13をまたがって配送されるデ
ータグラム(コネクションレスパケット)を一度終端し
(必ずしも、データグラムをリアセンブリする必要はな
いことに注意する。即ち、必ずしもネットワークレイヤ
終端を行う必要はなく、CCITTにて審議されている
CLレイヤにて終端を行うこともできる)、ネットワー
クレイヤアドレスを一度参照した後、しかるべきATM
コネクション(該ネットワークレイヤアドレスを有する
端末/ノードとつながるVP/VC、または該ネットワ
ークレイヤアドレスを配送する機能を有すると考えられ
るCLSF処理部とつながるVP/VC)に送出する機
能を有する。このCLSF処理部23にて、データグラ
ム配送のためのATMコネクションは一度終端されてい
ることに注意が必要である。
【0094】呼処理部24は、基本的に網間接続装置1
3をまたがるATMコネクションの設定、切断、変更、
管理などを行う機能を有している。また、該ATMコネ
クション、あるいは網間接続装置内のATM伝送路上の
帯域を管理する機能を有していても良い。詳細は後述す
る。
【0095】IWU管理部25は、網間接続装置13の
管理、制御を行う機能を有する。
【0096】ヘッダ変換部26は、(左右両方向から)
入力されてきたセルのヘッダ値を参照し、該ヘッダ値が
しかるべき値である場合、これを別のヘッダ値に書き換
える機能を有する。このヘッダ変換部26は、基本的に
セルヘッダ値を参照(入力セルヘッダ値)し、これをあ
るセルヘッダ値(出力セルヘッダ値)に書き換える機能
を有しているため、該入力セルヘッダ値と、出力セルヘ
ッダ値との対応テーブルを内部に有している。この対応
テーブルの初期化、追加、変更などは、IWU管理部2
5によって行われる。この対応テーブルは、エントリー
値が入力セルヘッダ値である点で、図3のドロップテー
ブルと一致しているため、該テーブルをドロップテーブ
ルと一体化させることが容易に可能である。
【0097】網間接続装置13内の各モジュールは、各
々バス接続されているものとし(図示せず)、IWU管
理部25からの各モジュールの設定値の変更などの制御
は、このバスを通して行われるものとする。
【0098】なお、各モジュール間の情報のやり取りを
上記のようにバスを通して行うのではなく、ATMセル
に該情報を乗せて、セルをモジュール間で交換すること
により、これを行っても良い。
【0099】なお、本実施形態では、左右両方向のセル
伝送路上の色々の処理(CLSF処理、呼処理など)を
左右で同一のモジュールにて行っているが、左右の方向
別にこれを行うことも可能である。
【0100】また、本実施形態では、本IWU内の色々
の処理を別個に行っているが(即ち、CLSF処理部は
CLSF処理専用モジュールにて、呼処理は呼処理専用
モジュールにてそれぞれ処理を行っている)、全て、あ
るいはこれらの処理のいくつかを同一のCPU/MPU
にて行うことも可能である。
【0101】また、本実施形態の図2の網間接続装置内
にはヘッダ変換部26が一つしかない場合を記している
が、左右両方向のATMセル流に対して、アッド・ドロ
ップの前、および/または後にヘッダ変換部を設けて、
その各々がそれぞれ片方向のセル流のATMセルのヘッ
ダ変換を行う方式(図38)や、図39のようにヘッダ
変換部の前後にアッド・ドロップ処理部を設けて、それ
ぞれ片方向のセル流のATMセルのアッド・ドロップを
行う方式も考えられる。これらのようにすることによ
り、左右両方向からみて、網間接続装置13の機能を対
称にみせることができる。
【0102】次に、図4に第1のATM−LAN11、
第2のATM−LAN12の内部のノード・端末構成の
一実施形態を示す。このように、第1のATM−LAN
は11は、3つのスイッチノード41、42、43と、
これらに接続された端末4A、4B、4C、4Dからな
る。また、第2のATM−LAN12は、2つのスイッ
チノード44、45と、これらに接続された端末4E、
4F、4Gからなる。
【0103】スイッチノード内には、ATMスイッチが
実装され、スイッチノード同士の接続、網間接続装置と
の接続、端末装置との接続を行うことができ、その際は
スター型(あるいはツリー型など)の構成をとることと
なる。これらスイッチノードと、端末装置/スイッチノ
ード/網間接続装置間のインタフェース速度は10M、
20M、155M、622Mなど様々な値を選択できる
ものとする。
【0104】次に、図5に両ATM−LAN内の端末
と、網間接続装置13内のCLSF処理部間のATMコ
ネクション接続状態の一実施形態を示す。ここで、簡単
のため端末・スイッチノード間、スイッチノード・網間
接続装置間の配線は省略してある。また、網間接続装置
内の呼処理部、ヘッダ変換部などのその他の構成要素も
図中では省略してある。
【0105】このように、各端末装置と網間接続装置1
3内のCLSF処理部23間は、それぞれATMコネク
ションで結ばれている。このATMコネクションは、V
PであってもVCであっても構わない。このATMコネ
クションは、帯域管理の対象外のコネクションである。
即ち、端末装置と、網間接続装置13内のCLSF処理
部23とのATMコネクションを物理的に張るのに際
し、帯域の予約がなされることなく(即ち、呼受付制御
に際し、帯域管理のための評価関数を経ることなく)張
られたものである。このような帯域管理を行わないAT
Mコネクションは、帯域管理を行うATMコネクション
と比較して、優先度が低いと考えられる。即ち、セル配
送遅延、あるいはセル廃棄率などのパラメータに関し
て、帯域管理を行うATMコネクションと比較すると、
帯域管理を行わないATMコネクションは悪い値を示す
ことになる。この端末装置と、CLSF処理部間を結ぶ
ATMコネクションは、データグラムの配送のために使
われるものであるが、元来データグラムの配送は、大き
な遅延時間、および信頼性のない物理コネクションを前
提にして考えられたものであるため、このようなATM
コネクションを使用するのは、妥当である。
【0106】このように、本実施形態においてはATM
−LAN内のATMコネクション(場合によっては、A
TM−LAN間をまたがるATMコネクションについて
も)には、帯域管理を行うATMコネクションと、帯域
管理を行わないATMコネクションとがある。帯域管理
を行うATMコネクションは一定の通信品質(QOS)
を保ちつつ通信を行うことのできるコネクション(一定
以上のセル廃棄率、一定以下の遅延時間が期待できるコ
ネクション)であり、帯域管理を行わないATMコネク
ションは通信品質に一切の保証がないコネクション(セ
ル廃棄率、遅延時間に関して、制限がない)である。
【0107】帯域管理を行うATMコネクションは、優
先度の高いコネクション、帯域管理を行わないATMコ
ネクションは優先度の低いコネクションと考えられ、例
えば優先度の高いコネクションに属するセルが無い場合
に限り、優先度の低いコネクションに属するセルの通過
を許すなどの優先制御を行うことにより、これを実現す
ることができる。
【0108】帯域管理を行うATMコネクションに関し
ては、該コネクションの通過するセル伝送路、および交
換ノード内の通信資源が確保された場合に限り、設定を
許可されるコネクションであるのに対し、帯域管理を行
わないATMコネクションに関しては、帯域管理対象外
であるため、呼/コネクション受付制御に際しても、
(各コネクション管理エンティティの)受付上限数以下
である限り、無条件に受け付けられるものである。
【0109】なお、この端末装置と網間接続装置13内
のCLSF処理部23間を結ぶATMコネクションは、
網間接続装置をまたがる、即ちATM−LAN間をまた
がるものではないことに注意が必要である。ATM−L
AN間をまたがるATMコネクションを設定する場合
は、一般に、後述するように両ATM−LAN間でのネ
ゴシエイションや、アドレス変換、プロトコル変換など
が一般に必要であり、網間接続装置内にCLSF処理部
を設けることにより、このようなATM−LAN間をま
たがるATMコネクションをデータグラム配送のために
設ける必要がなくなる。
【0110】さて、端末装置は、網間接続装置13を介
した、即ち自ATM−LAN外へのデータグラムについ
ては、網間接続装置13内のCLSF処理部23を介し
て配送することになる。即ち、ATMセル化したデータ
グラムを該CLSF処理部23に送り込むことになる
が、該データグラムを該CLSF処理部23に送出すれ
ば良いということを端末装置が知るまでのアプローチと
しては、いくつかの方法が考えられる。
【0111】端末装置は、送出したいデータグラムの宛
先アドレス(ネットワークレイヤアドレス、あるいはド
メイン名を含んだメイルアドレスなどでも良い)から、
該データグラムをどのATMアドレス(即ち、どのVP
I/VCIの値)をつけて送出すれば良いかをレゾリュ
ーションしなくてはならない。このように、宛先アドレ
スから送出するデータグラム/ATMセルに付与するV
PI/VCI値をレゾリューションする作業を、ここで
はLANの慣例に習ってARP(Address Resolution Pr
otocol:アドレスレゾリューションプロトコル) と呼ぶ
ことにする。
【0112】このARPの実現方法には、以下のように
幾つかの方法がある。
【0113】(方法1):予めCLSF処理部宛のVP
I/VCIが割り当てられている場合。
【0114】この場合は、予めCLSF処理部のATM
アドレス(VPI/VCI)がLAN一意に割り当てら
れており、データグラムは無条件に該VPI/VCIを
つけて送出すれば良いとなっている方式である。
【0115】このような方式の場合、端末は自ATM−
LAN内へのデータグラムの配送と、網間接続装置を介
した他LANへのデータグラム配送を区別することがで
きないため、網間接続装置13内のCLSF処理部23
が、ATM−LAN内に閉じたデータグラムの配送機能
をも有している必要がある。なお、図6に示すようにA
TM−LAN内にCLSF処理部が別に用意されてお
り、網間接続装置をまたがるデータグラム配送について
は、該データグラムが網間接続装置内のCLSF処理部
にリレーイングされてくる形式のデータグラム配送方式
は、本方法に含まれるものである(あらかじめATM−
LAN内のCLSF処理部宛のVPI/VCIが定めら
れている)。
【0116】(方法2):ARPサーバを用いる方法 ATM−LAN内にARPサーバなるものが存在してお
り(図示せず)、端末装置はARPサーバに対して、該
宛先アドレスのデータグラムをどのVPI/VCIをつ
けて送り出したら良いのかを尋ねにいく方式である。
【0117】ARPサーバは、内部にテーブルを有して
おり、このテーブルには、あて先アドレスと、VPI/
VCI値とが対応している。問い合わせを受け取ったA
RPサーバは、該宛先アドレスに対応するVPI/VC
I値を内部のテーブルを参照して解析し、その解析結果
(VPI/VCI値)を該問い合わせ元の端末装置に対
して返す。その際、両端末装置/ノード間にATMコネ
クションが張られていない場合は、その旨を通知しても
良いし、該ARPサーバが両端末/ノード間のATMコ
ネクションを設定して、その後に該ATMコネクション
のVPI/VCI値を返しても良い。このようにしてA
RPが行われる。
【0118】ここで、端末装置が、ARPサーバのAT
Mアドレス(該端末装置からARPサーバ宛のVPI/
VCI値)を知っている場合と、知らない場合とが考え
られる。
【0119】知っている場合は、該VPI/VCI値を
使って問い合わせを行えば問題ない。
【0120】知らない場合は、ARPサーバ自身のAT
Mアドレスのレゾリューション(ARP)を行うか、ブ
ロードキャストチャネルを用いて、該問い合わせを自A
TM−LAN中に放送し、その放送された問い合わせを
ARPサーバが、この問い合わせは自分に対する問い合
わせであると認識して、その後の処理を行う方式とが考
えられる。このブロードキャストチャネルを用いる場合
は、該ブロードキャストセル中に、自分のアドレス(ネ
ットワークレイヤアドレス、必要ならばメイルアドレ
ス、ATMアドレスVPI/VCI値、サーバ名(AR
Pサーバ)、通信ボードに付与された物理アドレスな
ど)、相手先アドレス(該ブロードキャストセルを受け
取ってもらいたい実体のネットワークレイヤアドレス、
必要ならばメイルアドレス、ATMアドレス、サーバ
名、機能名など)、ブロードキャストセル種別(どの様
な意味あいのブロードキャストセルであるか)の情報を
少なくとも含める必要がある(図7)。また、この自分
のアドレス(送出元アドレス)や、相手先アドレス(受
信側アドレス)に、「どのプロトコルのアドレスか」
(たとえばIPアドレスか、E。164アドレスか、な
ど)を示す領域が含まれていても良い。また、同一の送
出元が、同一の相手先に複数の要求を同時に行う際に、
その返答がどの要求に対するものであるかを示すため
に、該セル内に乱数や、判別用の番号などを付加しても
良い。
【0121】この放送セルをARP用に使う場合は、例
えば図7のその他の情報のフィールドに、アドレスレゾ
リューションの対象先である端末装置/ノードのアドレ
ス(ネットワークレイヤアドレス、必要ならばメイルア
ドレスなど)の情報を少なくとも含めることが考えられ
る。この場合、放送セルフォーマットの中の、受信側ア
ドレスに関しては不定(例えばオール1など)にしても
よい。受信側アドレスを不定にする理由としては、放送
セルにおける受信側アドレスとは、該放送セルの受信対
象端末のアドレスが入る。ARPに放送セルを用いる場
合は、アドレスレゾリューション対象の端末装置が必ず
しも該ARPに対して返答するとは考えられない、即ち
該ARPを行うセルを受信し、処理するとは考えられな
いためである。
【0122】この、ブロードキャストを行うに際して
は、たとえばVPI=オール1を用いる。VCI=オー
ル1でも良いし、VCIの値に、ブロードキャストセル
種別情報を含めても良い。
【0123】ブロードキャストを用いて、ARPを行う
例としては、例えば、放送セル(ARPセル)を受信し
た適当なARPサーバが、放送セル種別を参照して、こ
れがデータグラム送出要求ARPであることを知り、更
に該ARP要求が、網間接続装置内のCLSF処理部を
介して処理するべきものであるということをアドレスレ
ゾリューション対象アドレスを参照して認識し、該網間
接続装置内のCLSF処理部へのATMアドレス(VP
I/VCI値)を返答する場合などがある。このような
ARPを放送セルを用いて行う場合の放送セルのフォー
マットの一例を図8に示す。
【0124】ブロードキャストを用いずにアドレスレゾ
リューションの要求をARPサーバに対して(エンド−
エンドのATMコネクションを通して)行う場合でも、
該問い合わせにアドレスレゾリューションの対象アドレ
スを含む必要があるのは言うまでもない。
【0125】ARPサーバは、該データグラムの送出先
が、網間接続装置の先である(即ち自ATM−LAN外
である)と認識した場合、レゾリューション結果とし
て、網間接続装置内のCLSF処理部へのATMアドレ
ス(VPI/VCI値)を返答する。
【0126】この[該データグラムの送出先が網間接続
装置の先である]と認識するには、例えばサブネットマ
スク等を用いて該データグラムの宛先アドレスが自AT
M−LANのサブアドレスを有しているか否かを検査す
る方式が考えられる。
【0127】ARPサーバが解析結果を問い合わせ元に
対して返答する際にも、いくつかの方法が考えられる。
【0128】まず、ブロードキャストチャネルを用い
て、該問い合わせ結果を返答する方法がある。この場合
は、図8の放送セル種別にARPの返答である旨が入
り、アドレスレゾリューション結果であるATMアドレ
ス(VPI/VCI)がアドレスレゾリューション対象
アドレスに代わり、または引き続き入ることになる。
【0129】なお、詳細は後述するが、前願特願平5−
1267において提案した、方式(ここでは、これをV
Pルーチング方式と呼ぶ)、即ち各端末/ノードに対し
て、VPIを一つ割り振り、ATM−LAN内のルーチ
ングをVPIを用いて行うような方式である以外は、本
ARPに際しては、「データグラム送出要求ARP」と
してARPが行われることになる。
【0130】即ち、ARPには、「データグラム送出要
求ARP」(必ずしも相手先とエンド−エンドで直接つ
ながるATMコネクションのVPI/VCIが返ってく
るとは限らない。例えばCLSF処理部へのATMコネ
クションのVPI/VCI値がレゾリューションされて
くることも有り得る)と、「コネクション接続要求AR
P」(相手先とエンド−エンドで直接つながるATMコ
ネクションのVPI/VCIが返ってくる)とがある点
に注意が必要である。。
【0131】(方法3)呼処理サーバを介する方法 ARPを欲する端末装置が、ATM−LAN内に存在す
る呼処理サーバ(図示せず)に対して、CLSF処理部
とのATMコネクションの設定を要求する方式である。
該呼処理サーバは、データグラムの配送先が網間接続装
置をまたがった先であると認識した場合は、網間接続装
置内のCLSF処理部との間にATMコネクションを張
るといった形でも良い。
【0132】(方法4)端末/ノード間の直接ARP ATM−LAN内の各端末/ノードにVPIを一つ割り
振ってあり、ATM−LAN内のルーチングをVPIを
用いて行うような方式(VPルーチング方式)では、A
RPはなんらサーバを介することなく、データグラムの
送信側端末と網間接続装置13内のCLSF処理部23
間で直接行うことができる。即ち、端末装置は、ブロー
ドキャストチャネルを用いて、ARP要求を出す。
【0133】要求セルの内容は図8の通りである。送信
元アドレスには該自端末装置のアドレス(VPI値、ま
たはVPI/VCI値でも良い)、受信側アドレスには
相手側のアドレス、または不定、ARP先アドレスには
相手側のアドレスが入る。なお、この場合、相手先アド
レスのはいる領域が2カ所あり、冗長と考えられること
から、直接ARPに関しては、該ARPセル(放送セ
ル)のフォーマットを図37のように、簡略化すること
が可能である。
【0134】これを受け取った網間接続装置13(必要
ならば、網間接続装置13のCLSF処理部23は、と
してもよい。この場合は、ドロップテーブルに放送セル
種別を判別して、ARPであればCLSF処理部23に
ドロップするように設定しておけば良い)は、これが自
網間接続装置をまたがって配送されるデータグラムであ
ると認識した場合は、自分宛のATMアドレスが該アド
レスのレゾリューションになることから、自網間接続装
置13のVPIと、必要なVCI値をもってレゾリュー
ション結果を問い合わせ元端末装置に返す。これは、問
い合わせ元端末装置は、該VPI/VCI値を付加して
セルを送出することにより、VPI値によって、該網間
接続装置にセルが届き、VCI値によってCLSF処理
部にドロップされることになる。このレゾリューション
結果の返送の際、ブロードキャストチャネルを用いても
良いし、問い合わせ元端末装置宛のVPを介してこれを
行っても良い。
【0135】なお、ATM−LANは必ずしもVPIー
ルーチングを適用している必要はなく、受信側端末が送
信側端末との間のATMコネクションのATMアドレス
を認知している一般の場合に直接ARPは適用可能であ
る。
【0136】以上のようにして、網間接続装置をまたが
るデータグラムの配送に関してのARPが行われ、以降
データグラムを送出する端末装置は、該データグラムを
ATMセル化した後、該データグラムの宛先が網間接続
装置をまたがる宛先である場合には、先にレゾリューシ
ョンしたATMアドレス(VPI/VCI)を用いて、
これを網間接続装置内のCLSF処理部に送出する。一
度レゾリューションしたアドレスについては、以降もこ
れを用いるものとする。該網間接続装置内のCLSF処
理部は、これを一度ネットワークレイヤ、あるいはCL
レイヤにて終端し、宛先アドレスを解析した後、(必要
であれば再度ATMセル化した後)宛先へとつながるA
TMコネクションを適当に選択してこれを通して該デー
タグラムを配送することになる。
【0137】このように、網間接続装置内にCLSF処
理部を配置することにより、 (1)網間接続装置に接続された網から、このCLSF
処理部に対して直接アクセスすることができる。また、
このアクセスは、複数の網間をまたがるATMコネクシ
ョンを用いることなく行うことができる。
【0138】(2)該網間接続装置に接続されたATM
網間にまたがるデータグラム配送について、ここで処理
を行うことにより、各々の網におけるアドレス体系(V
PI/VCI値)の変換をここで集中的に行うことがで
きる。
【0139】(3)該網間接続装置に接続されたATM
網に関するルーチング情報(たとえばネットワークレイ
ヤアドレス、CLレイヤアドレスとVPI/VCI値と
の関係情報や存在情報)を網間接続装置/CLSF処理
部にて終端/集中的に管理することができるため網間に
渡って交換する必要がなくなる。
【0140】などの利点を享受することができる。
【0141】なお、本実施形態で述べたARP手法(方
法1〜方法4)は、必ずしもCLSF処理部がIWU内
に存在する必要はなく、CLSF処理部が網内の任意位
置に存在する構成も考えられる。
【0142】また、(方法2)において詳述したよう
に、ARPには、「データグラム送出要求ARP」(必
ずしも相手先とエンド−エンドで直接つながるATMコ
ネクションのVPI/VCIが返ってくるとは限らな
い。例えばCLSF処理部へのATMコネクションのV
PI/VCI値がレゾリューションされてくることも有
り得る)と、「コネクション接続要求ARP」(相手先
とエンド−エンドで直接つながるATMコネクションの
VPI/VCIが返ってくる)とに主に分類できる点に
注意が必要である。
【0143】次に、図9に、両ATM−LAN内の端末
と、網間接続装置13内の呼処理部24間のATMコネ
クション接続状態の一実施形態を示す。ここで、簡単の
ため、端末・スイッチノード間、スイッチノード・網間
接続装置間の配線は省略してある。また、網間接続装置
内のCLSF処理部、ヘッダ変換部などのその他の構成
要素も図中では省略してある。また、両ATM−LAN
内に、呼処理部91、92が追加されている。
【0144】このように、各端末装置と、網間接続装置
13内の呼処理部24間は、それぞれATMコネクショ
ンで結ばれている。このATMコネクションは、VPで
あってもVCであってもかまわない。この端末装置と、
網間接続装置13内の呼処理部24間を結ぶATMコネ
クションも、CLSF処理部と同様に網間接続装置をま
たがる、即ちATM−LAN間をまたがるものではない
ことに注意が必要である。本ATMコネクションはシグ
ナリングのためのコネクションである。
【0145】また、この場合、両ATM−LANの構成
情報を有しているのは、網間接続装置内の呼処理部のみ
でよいことに注意が必要である。
【0146】さて、ATM−LAN内の端末装置/ノー
ドが網間接続装置13をまたがるATMコネクションを
張ることを欲している場合、この呼処理部24が使われ
ることになるわけであるが、上記網間接続装置13をま
たがるATMコネクションが帯域管理を行うコネクショ
ンであるか、帯域管理が不要な、単なるコネクション接
続を求めているかで、若干対応が異なる。以下に、順に
説明を行う。
【0147】まず、単なるコネクション接続(帯域管理
が不要)のみを求めている場合の説明を行う。
【0148】(方法1)端末が網間接続装置内の呼処理
部にコネクション接続要求を行う場合。
【0149】この場合は、「コネクション設定要求AR
P」を行うこととなる。前述したように、「コネクショ
ン設定要求ARP」では、相手先と直接つながるATM
コネクションのVPI/VCIがレゾリューションされ
てくるため、CCITTで議論されている一般のシグナ
リングに対応したものである。
【0150】まず、網間接続装置をまたがるATMコネ
クションを張りたいと欲する端末装置/ノード(送信側
端末と呼ぶ)は、網間接続装置内13内の呼処理部24
に対して、コネクション接続要求を出す。
【0151】その際、送信側端末が、どの呼処理部に対
してコネクション接続要求を出したら良いのかがわから
ない場合や、どのATMアドレス(VPI/VCI)の
シグナリングチャネルを用いれば網間にわたるコネクシ
ョン設定要求が出せるのかがわからない場合が考えられ
る。この場合は、どの呼処理部に対してコネクション接
続要求を出せば良いのかを尋ねる「呼処理要求ARP」
を用いることになる。即ち、詳細はCLSF処理部の場
合に準ずるが、受信側端末の宛先アドレスをアドレスレ
ゾリューション対象アドレスとして「呼処理要求AR
P」を出す。「呼処理要求ARP」をブロードキャスト
チャネルを通して送出する際は、放送セルフォーマット
の放送セル種別の領域にその旨を書き入れる。これに対
して、該宛先アドレスが網間接続装置を介した向こう側
である場合には、網間接続装置13内の呼処理部24へ
のATMアドレス(VPI/VCI)を返答するもので
ある。この返答は、例えば網間接続装置が行っても、A
RPサーバが行っても良い。これを受け取った送信側端
末は、再度この網間接続装置13内の呼処理部24宛に
コネクション接続要求(コネクション設定要求ARP)
をだすこととなる。
【0152】なお、「呼処理要求ARP」を出さずに、
直接「コネクション設定要求ARP」をブロードキャス
トチャネルを通して放送する方式も考えられる。
【0153】このようにして、コネクション接続要求を
受け取った網間接続装置13内の呼処理部24は、各々
のATM−LAN内において送信側端末と網間接続装置
間、および網間接続装置と受信側端末間のATMコネク
ションを張り、さらにヘッダ変換部26を適当に設定す
ることにより、両ATMコネクションを結合し、最終的
に両端末間のATMコネクションを確立する。ここで、
各々のATM−LAN内におけるATMコネクションを
確立する場合、両ATM−LAN内の呼処理部91、9
2を用いても良い。
【0154】(方法2)網間接続装置がARPをリレー
イングする方式 この方法では、送信側端末装置が、「コネクション設定
要求ARP」を発した場合、これを受信した網間接続装
置が該コネクション設定要求ARPをリレーイングす
る。即ち、送信側端末装置は、受信側端末のアドレス
(ネットワークレイヤアドレス、またはメイルアドレス
など)、コネクションの設定要求である旨を(例えばブ
ロードキャストでこのARPを行う場合は、放送セル種
別にこの旨を記す)含めて(コネクション設定要求)A
RPを行う。これを受信した、網間接続装置内の呼処理
部は、このコネクション設定要求ARPが網間接続装置
をまたがったコネクション設定要求ARPであることを
認識し、このARPを網間接続装置をまたがった次のA
TM−LANにリレーイングする。これは、例えば該A
RP要求を行うARP要求セルを次段のATM−LAN
に送出(リレーイング)することにより行われる。ま
た、このARPのリレーイングと並行してあるいは前後
して、送信側端末と網間接続装置間のATMコネクショ
ンの設定/確立を行う。
【0155】この間、送信側端末に対して、現在ARP
中である旨を伝えても良い。
【0156】このARPが完了したら、即ち網間接続装
置と、受信側端末との間のATMコネクションが確立し
たら、このATMコネクション(網間接続装置と、受信
側端末間のATMコネクション)と、送信側端末装置と
網間接続装置間に確立したATMコネクションとを接続
する。その際は、網間接続装置内のヘッダ変換部を適当
に設定することにより、これを行うことができる。この
ようにして、送信側端末と、受信側端末間にエンド−エ
ンドに結ばれたATMコネクションについて、該ATM
コネクションのVPI/VCI値を送信側端末装置に通
知することで、コネクション接続は完了する。
【0157】このようにARPのリレーイングでATM
コネクションの確立がなされる場合は、網間接続装置内
には特別な呼処理部は不要であり、単にARPのリレー
イング機能が備わっていれば良いことに注意が必要であ
る。よって、この方法2は先の方法1の手法の特別な場
合であると考えることができる。
【0158】次に、方法2の具体例として、両ATM−
LANにおいてVPルーチング方式が用いられている場
合の網間接続装置をまたがるコネクション設定要求の流
れの一例について概説する。
【0159】例えば、第1のATM−LANの端末Aが
第2のATM−LANの端末BとのATMコネクション
(エンド−エンドのATMコネクション)の設定を求め
ている場合の例を示す。
【0160】第1のATM−LANの端末Aは、アドレ
スレゾリューション対象のアドレスとして端末Bのアド
レス(例えばネットワークレイヤアドレス)を指定し
て、コネクション設定要求ARPを送出する。これを受
け取った網間接続装置では、例えば呼処理部において該
コネクション設定要求ARPのアドレスレゾリューショ
ン対象の端末Bが第2のATM−LAN内に存在してい
ることを識別するか、またはデフォルトで定められてい
るARP先である第2のATM−LANを選択し、第2
のATM−LANに上記コネクション設定要求ARPを
リレーイングする(即ち、第2のATM−LANに向か
ってコネクション設定要求ARPを送出する)。その
際、ARPセルの送出元アドレスは、書き換えて該網間
接続装置内の呼処理部のアドレスとしても良い。
【0161】これと並行してあるいは前後して、網間接
続装置の呼処理部は送信側端末Aと網間接続装置間のA
TMコネクションを確保する。具体的には、第1のAT
M−LAN側で自分(網間接続装置)に割り当てられた
VPI値(VPI値=#Pとする)において、使われて
いないVCI値を適当に選択して(選択したVCI値=
#Qとする)、これを持って送信側端末Aと網間接続装
置間のATMコネクションと定める。この間、第1のA
TM−LAN内のスイッチノード(のルーチングテーブ
ル)への設定がなんら行われていない点に注意が必要で
ある。
【0162】第2のATM−LANにおいては、受信側
端末Bと網間接続装置間のATMコネクションがARP
によって確立、またはアドレスレゾリューションされ
(即ち、網間接続装置から受信側端末BへのATMアド
レスを網間接続装置が得る。このATMアドレス値をV
PI値=#R、VCI値=#Sとする)、網間接続装置
と受信側端末B間のATMコネクションが定められる。
【0163】網間接続装置内の呼処理部は、上記送信側
端末Aと網間接続装置間のATMコネクションと、網間
接続装置と受信側端末B間のATMコネクションとをヘ
ッダ変換機能内のテーブルを適当に定めることにより、
即ち(VPI、VCI)=(#P、#Q)と(VPI、
VCI)=(#R、#S)とのヘッダ変換を定めること
により、両ATMコネクションを結合し、送信側端末A
と受信側端末Bとの間のエンド−エンドのATMコネク
ションを確立する。
【0164】ここで、網間接続装置内の呼処理部はAR
Pのリレーイングを行っていることと、網間接続装置内
のテーブルの設定などを行っているのみである点に注意
が必要である。すなわち、両ATM−LAN内に特別な
呼処理部の存在を必ずしも仮定していない。
【0165】このようにして確立したエンド−エンドの
ATMコネクションについて、ARP応答として、網間
接続装置では呼処理部において(VPI、VCI)=
(#P、#Q)をレゾリューション結果として送信側端
末Aに返すことになる。送信側端末Aは、(VPI、V
CI)=(#P、#Q)なるATMアドレスにてセルを
送出すれば、該セルは途中AAL以上の終端を受けるこ
となく、受信側端末BとATMレイヤ処理のみでエンド
−エンドの通信ができることとなり、エンド−エンドの
ATMコネクションが確立したこととなる。
【0166】なお、コネクション接続要求ARPのセル
の情報部に、接続したい通信の属性(UPCパラメータ
やQOSなど)の情報を乗せ込んでも良い。
【0167】以上は、送信側端末から受信側端末へのA
TMコネクションを張るまでの流れであったが、むろん
これと並行して受信側端末から送信側端末へのATMコ
ネクションをも確立し、両方向通信が可能にすることも
容易に可能である。なお、この場合はコネクション設定
要求ARP内に逆方向ATMコネクション(例えば網間
接続装置から送信側端末A、または受信側端末Bから網
間接続装置)で使用してもらいたいVCI値を乗せ込ん
でおいても良い(逆方向ATMコネクションにはこのV
CI値を用いる)。
【0168】なお、ここでは第1、第2のATM−LA
N内にそれぞれ呼処理部91,92の存在を前提に記述
してきたが、必ずしもATM−LAN内に呼処理部が一
つ以上存在する必要はなく、IWU内あるいは他のAT
M−LAN内の呼処理部を用いて呼処理を行う構成も考
えられる。
【0169】次に、該網間接続装置をまたがるATMコ
ネクションに帯域管理を行うとき、即ち適当なQOSを
該ATMコネクションに求めるときの説明を行う。
【0170】前記(方法1)の場合は、各々のATM−
LAN内でのATMコネクションの設定の際に、帯域管
理を行うとともに、網間接続装置内のATM伝送路の帯
域管理を行う実体(呼処理部内にあっても良い)が網間
接続装置内の帯域管理を行い、両ATM−LAN内のA
TMコネクションの帯域管理部(呼処理部91、92内
にあっても良い)、及び網間接続装置内の帯域管理部の
全てが該ATMコネクションの確立が可能であると判断
した場合に限り、該ATMコネクション間を網間接続装
置内のヘッダ変換機能を適当に定めることにより接続
し、該ATMコネクションを確立すれば良い。
【0171】前記(方法2)の場合は、網間接続装置を
またがるATMコネクションが確立した後、または確立
する際、両ATM−LAN内及び網間接続装置内の帯域
管理部に該ATMコネクションの帯域管理の妥当性を問
い合わせ、許可がおりた場合に帯域管理を介した(即
ち、一定以上のQOSを保った)ATMコネクションの
使用を許可する。ここで、帯域管理部が該一定以上のQ
OSを保ったATMコネクションの使用を許可しなかっ
た場合は、帯域管理に関しては確保できなかった旨を送
信側端末(必要であれば受信側端末にも)に通知する。
この場合、帯域管理のなされていないATMコネクショ
ンの確立はなされている点に注意が必要である。ここ
で、端末側は帯域管理のなされていないコネクションで
も構わない場合は、該ATMコネクションにて通信を開
始し、帯域管理がなされていないATMコネクションで
は通信が不可能であると判断したときは、該通信を断念
することとなる。その際は、該ATMコネクション切断
要求を出しても良い。
【0172】なお、以上のようなプロセスはコネクショ
ン設定要求に限らず、コネクションの設定/切断/変更
要求の際にそれぞれほぼ同様にとられるものである。
【0173】このように、網間接続装置内に呼処理機能
を設けることにより、以下の利点を享受することができ
る。
【0174】(1)網間接続装置をまたがったATMコ
ネクションの処理は、その接続される双方の網内の情報
が必要である。各々の網間に位置し、その各々の網内の
情報を知ることのできる網間接続装置内に呼/コネクシ
ョン処理部を配置することにより、網間接続装置をまた
いだATMコネクションの処理について効率的に行うこ
とができる。
【0175】(2)網間接続装置とつながる各々の網か
ら、この呼/コネクション処理部に対して、アクセスす
ることができる。また、このアクセスは複数の網間をま
たがるATMコネクションを用いることなく行うことが
できる。
【0176】(3)該網間接続装置内の呼/コネクショ
ン処理部は、該網間接続装置をまたがるATMコネクシ
ョンの処理に特化させることが可能となる。
【0177】(4)網間をまたがるATMコネクション
については、網間接続装置においてその各々のATMア
ドレス体系(VPI/VCI体系)を変換する必要があ
る。網間接続装置内にて呼/コネクション処理部を設け
ることで、該VPI/VCI体系の変換テーブルの設定
部などのアドレス体系の変換に不可欠な要素を呼/コネ
クション処理部に含めたり、同処理部と密に結合させる
ことが可能となる。
【0178】なお、本実施形態で述べた呼処理方は必ず
しも呼処理部がIWU内に存在する必要はなく、網内の
任意位置に存在する構成も考えられる。但し、この場
合、該呼処理部はIWU内のテーブルの設定等を行う必
要があるため、IWUと直接接続されたATMコネクシ
ョンが存在することが望まれる。
【0179】次に、図10に両ATM−LAN内の端末
と、網間接続装置13内の呼処理部24間のATMコネ
クションの接続状態の別の実施形態を示す。本実施形態
では、各ATM−LAN内の呼処理部101、102
と、網間接続装置13内の呼処理部24間が、それぞれ
ATMコネクションで結ばれている。このATMコネク
ションは、VPであってもVCであっても構わない。
【0180】この場合は、網間接続装置13をまたがる
ATMコネクション接続要求は、まずATM−LAN内
の呼処理部101、102にて終端され、ここで要求さ
れているATMコネクションが網間接続装置をまたがる
ものであると該呼処理部101、102により認識され
ると、該呼処理は網間接続装置13内の呼処理部24と
の間にリレーイングされ、さらに該網間接続装置13内
の呼処理部24から、対向側のATM−LAN内の呼処
理部にリレーイングされる。この過程において、両AT
M−LAN内のATMコネクションが各々のATM−L
AN内の呼処理部により確立され、さらに網間接続装置
内でヘッダ変換部を適当に設定することにより両ATM
コネクションが結ばれ、結果として網間接続装置をまた
がるATMコネクションが確立される。
【0181】ここで、この図10のような形の呼処理方
式は、まずATM−LAN内の端末からのコネクション
設定要求は、それが自ATM−LAN内に閉じたもので
あろうと、網間接続装置をまたがるものであろうと、必
ずATM−LAN内の呼処理部101、102に出され
る方式である。なお、この方式においてもATM−LA
N内の呼処理部と、網間接続装置13内の呼処理部24
間を結ぶATMコネクションも、CLSF処理部、ある
いは先の実施形態と同様に網間接続装置をまたがる、即
ちATM−LAN間をまたがるものではないことに注意
が必要である。
【0182】また、このような形で呼処理部を配置する
ことにより、ATM−LAN内の呼処理部101、10
2内には、自ATM−LAN内の構成情報のみを配置す
ればよく、両方のATM−LANに関する構成情報は網
間接続装置内の呼処理部のみが有すれば良いことに注意
が必要である。ここで、ATM−LAN内の呼処理部1
01、102は、到着したATMコネクション設定要求
が自ATM−LANに閉じたものではないときには、網
間接続装置内の呼処理部にリレーイングすれば良いとの
ルール化も可能である。
【0183】次に、図11に網間接続装置内には呼処理
部が存在しない例を示す。このような形態における複数
のATM−LANをまたがるATMコネクションの設定
は、第1のATM−LAN111内の呼処理部11A
と、第2のATM−LAN112内の呼処理部11Bと
の協調分散により行われることとなる。即ち、例えば第
1のATM−LAN内の端末からの複数のATM−LA
NをまたがるATMコネクションの設定要求は、まず第
1のATM−LAN内の呼処理部11Aにまず渡され、
該呼処理部11Aが、該要求が複数のATM−LANを
またがるものであることを認識し、この要求を第2のA
TM−LAN112内の呼処理部11Bにリレーイング
し、その後はこれら複数の呼処理部が協調分散してAT
Mコネクションを確立する。ここで、網間接続装置内の
ATMコネクションの確立、即ち網間接続装置内のヘッ
ダ変換部の設定もどちらかの呼処理部の責任となること
に注意が必要である。また、両呼処理部間は例えばパー
マネントATMコネクション(VPでもVCでも良い)
によって結ばれているが、この呼処理部間を結ぶATM
コネクションは、両ATM−LAN間をまたがるもので
あることに注意が必要である。また、この場合は、すべ
ての呼処理部は、基本的に隣接したATM−LANの構
成に関する情報を内部に有している必要がある。
【0184】以上詳述したように(図11の例を除い
て)、複数の網間をまたがるべきコネクションに関する
Cプレーンのセルは基本的にLAN間接続用の呼処理部
(本実施形態では網間接続装置内の呼処理部)にて終端
される。ここで、Mプレーンのセルについても網間接続
装置内にて終端する構成にすることもできる。この場合
は、網管理部が網間接続装置内に配置されることにな
る。該網間接続装置内に配置された網管理部は、そこか
ら先のATM−LANの管理情報を一括して管理、また
は保持、または容易に準備することが可能とすることに
より、例えばATM−LANを階層化して構成する際な
どの網管理情報の交換、獲得などの際の付加を大幅に軽
減することができる(網間接続装置の前後で終端するこ
とも可能)。
【0185】また、本網間接続装置が他ベンダのATM
−LAN間に位置する場合は、その内部にプロトコル変
換部(即ち、ベンダごとのATM−LAN内プロトコル
の変換部)を内部に含んでいても良い。
【0186】また、ATM−LAN内で放送される、い
わゆるブロードキャストチャネルはこの網間接続装置内
で基本的に終端される。これは、網間接続装置内のヘッ
ダ変換部において、ある定まった放送セルについては次
のATM−LANへは伝送せず、該ヘッダ変換部内にて
廃棄する様に定めることにより、容易に実現可能であ
る。
【0187】なお、VPI=オール1を放送セルとし、
VCIの値でその放送セルの属性を定めるようにしたと
すると、ある放送セルつまり、あるVCI値を有した放
送セルについては、該ヘッダ変換部内にて廃棄し、別の
ある放送セル(別のあるVCI値を有した放送セルセ
ル)については、次のLANのブロードキャストチャネ
ルに該放送セルを必要に応じてヘッダ変換を施した後に
送り出すことにより、放送セルのリレーイングを行うこ
とも容易に可能である。また、ブロードキャストチャネ
ルを介して受け取ったセルについても、ヘッダ変換部を
適当に定めることにより次のATM−LANにおいて
は、ブロードキャストチャネルを介して放送することも
容易に可能である。これらをまとめた図を図12に記
す。
【0188】(第2の実施形態)次に、図13に本発明
の第2の実施形態に関わるATM網を示す。同図に示さ
れるように、本実施形態のATM網は、第1のATM−
LAN131、第2のATM−LAN132、第3のA
TM−LAN133、網間接続装置(IWU)134か
らなる。
【0189】第1のATM−LAN131、第2のAT
M−LAN132、第3のATM−LAN133は、第
1の実施形態と同じくそれぞれATM方式にて運用され
るローカルエリアネットワークである。また、各々のA
TM−LAN内ではアドレス体系は独立している。AT
M−LAN内の端末装置、ノードは、送出したい情報が
存在する場合は、その送出先が該ATM−LAN内であ
っても、そうでなくても、該情報をATMセルに格納
し、しかるべきATMセルヘッダを付与して該ATM−
LAN内に送出する。
【0190】図14に、網間接続装置134の内部構造
の図を示す。このように、網間接続装置134は、AT
Mスイッチ141、CLSF処理部142、呼処理部1
43、IWU管理部144、入力処理部14A、14
B、…、出力処理部14X、14Y、…からなる。
【0191】本網間接続装置134は、2つあるいはそ
れ以上のATM−LAN間に位置し、該複数のATM−
LANのインターネットワーキング(LAN間接続)を
司る機能を有する。
【0192】入力処理部14A、…は入力されたATM
セルに対して、ヘッダ値(例えばVPI/VCI値)の
解析を行い(必要ならばその変換も行う)、ATMスイ
ッチ内でのセルのルーチングを行うためのルーチングタ
グを新たに入力セルに付加する機能を有する。
【0193】ATMスイッチ141は、N入力M出力
(N、Mは正数、たとえばN=M=8)のATMスイッ
チである。セルに付与されているルーチングタグにした
がってセルのルーチングを行う。ブロードキャスト機
能、マルチキャスト機能を内部に有していても良い。
【0194】出力処理部14X、…は、ATMスイッチ
を介して到来したATMセルからルーチングタグを削除
する機能と、必要であればATMセルヘッダの値の変換
機能を有する。
【0195】このATMセルヘッダの変換機能は、入力
処理部と出力処理部のいずれかに必要な機能である。こ
の入力処理部、出力処理部が組で隣接するLAN内のス
イッチノード、あるいは端末装置、あるいは必要な場合
は他の網間接続装置との間の接続を司ることとなる。
【0196】CLSF処理部142の機能は、コネクシ
ョンレスサービス機能(ConnectionLess Service Functi
on)である。この機能は基本的に第1の実施形態のCL
SF処理部23に準ずるものであるから、詳細な説明は
省略する。
【0197】呼処理部143は、基本的に本網間接続装
置134をまたがるATMコネクションの設定、切断、
変更、管理などを行う機能を有しており、基本的に第1
の実施形態の呼処理部24にその機能は準ずる。よっ
て、詳細の説明は省略する。
【0198】IWU管理部144は、本網間接続装置1
34の管理、制御を行う機能を有する。網間接続装置1
34内の各モジュールは、各々バス接続されているもの
とし(図示せず)、IWU管理部144からの各モジュ
ールの設定値の変更などの制御は、このバスを通して行
われるものとする。
【0199】なお、各モジュール間の情報のやり取りを
上記のようにバスを通して行うのではなく、ATMセル
に該情報を乗せて、セルをモジュール間で交換すること
により、これを行っても良い。
【0200】また、本実施形態ではIWU内の色々の処
理を別個に行っているが(即ち、CLSF処理部はCL
SF処理専用モジュールにて、呼処理は呼処理専用モジ
ュールにてそれぞれ処理を行っている)、全てあるいは
これらの処理の幾つかを同一のCPU/MPUにて行う
ことも可能である。
【0201】次に、図15に第1のATM−LAN13
1、第2のATM−LAN132、第3のATM−LA
N133の内部のノード・端末構成の一実施形態を示
す。第1のATM−LANは131は、3つのスイッチ
ノード151、152、153と、これらに接続された
端末15A、15B、15C、15Dからなる。第2の
ATM−LAN132は、2つのスイッチノード15
4、155と、これらに接続された端末15E、15
F、15Gからなる。第3のATM−LAN133は、
2つのスイッチノード156、157と、これらに接続
された端末15H、15I、15Jからなる。スイッチ
ノードの機能は第1の実施形態と同様である。
【0202】次に、図16に各々のATM−LAN内の
端末と、網間接続装置134内のCLSF処理部間のA
TMコネクション接続状態の一実施形態を示す。ここ
で、簡単のため、端末・スイッチノード間、スイッチノ
ード・網間接続装置間の配線は省略してある。また、網
間接続装置内の呼処理部、ヘッダ変換部などのその他の
構成要素及びATM−LAN内のスイッチノードも図中
では省略してある。
【0203】このように、各端末装置と網間接続装置1
34内のCLSF処理部142間は、それぞれATMコ
ネクション(VPまたはVC)で結ばれている。このA
TMコネクションは、第1の実施形態と同様に、帯域管
理の対象外のコネクションである。この端末装置と、網
間接続装置134内のCLSF処理部142間を結ぶA
TMコネクションは、第1の実施形態と同様に、網間接
続装置をまたがる、即ちATM−LAN間をまたがるも
のではないことに注意が必要である。
【0204】さて、端末装置が網間接続装置134を介
した、即ち自ATM−LAN外へのデータグラムの配送
を欲した場合は、ほぼ第1の実施形態と同様のプロセス
でこれが行われる。以下に、簡単に説明する。
【0205】網間接続装置134をまたいだデータグラ
ムの配送については、網間接続装置134内のCLSF
処理部142を介して配送することになる。即ち、AT
Mセル化したデータグラムを該CLSF処理部142に
送り込むことになる。ここで、ATM−LAN内の端末
/ノードが、該データグラムを該CLSF処理部142
に送出すれば良いということを端末装置が知るまでのア
プローチ(ARP)については、第1の実施形態と同様
であるので、詳細は省略する。第1の実施形態と同様
に、網間接続装置をまたがるデータグラムの配送に関し
てのARPが行われ、以降データグラムを送出する端末
装置は、該データグラムをATMセル化した後、該デー
タグラムの宛先が網間接続装置をまたがる宛先である場
合には、先にレゾリューションしたATMアドレス(V
PI/VCI)を用いて、これを網間接続装置内のCL
SF処理部に送出する。該網間接続装置内のCLSF処
理部は、これを一度ネットワークレイヤ、あるいはCL
レイヤにて終端し、宛先アドレスを解析した後、(必要
であれば再度ATMセル化した後)宛先へとつながるA
TMコネクションを適当に選択してこれを通して該デー
タグラムを配送することになる。
【0206】ここで、この方式でも第1の実施形態にお
ける網間接続装置内CLSF処理部の利点と同様の利点
を享受することができる。
【0207】次に、図17に各々のATM−LAN内の
端末と網間接続装置134内の呼処理部143間のAT
Mコネクション接続状態の一実施形態を示す。ここで、
簡単のため、端末・スイッチノード間、スイッチノード
・網間接続装置間の配線は省略してある。また、網間接
続装置内のCLSF処理部処理部、ヘッダ変換部などの
その他の構成要素も図中では省略してある。また、両A
TM−LAN内に呼処理部171、172、173が追
加されている。
【0208】このように、各端末装置と、網間接続装置
134内の呼処理部143間は、それぞれATMコネク
ション(VP、あるいはVC)で結ばれている。この端
末装置と、網間接続装置134内の呼処理部143間を
結ぶATMコネクションも、CLSF処理部と同様に網
間接続装置をまたがる、即ちATM−LAN間をまたが
るものではないことに注意が必要である。
【0209】また、この場合、各々のATM−LANの
構成情報をすべて有しているのは、網間接続装置内の呼
処理部のみでよいことに注意が必要である。
【0210】さて、ATM−LAN内の端末装置/ノー
ドが網間接続装置134をまたがるATMコネクション
を張ることを欲している場合、この呼処理部143が使
われることになる。基本的には、第1の実施形態と同様
であるが、若干の相違点もあるため簡単に説明する。
【0211】まず、単なるコネクション接続のみを求め
ている場合の説明を行う。
【0212】(方法1):端末が、網間接続装置内の呼
処理部にコネクション接続要求を行う場合。
【0213】この場合は、第1の実施形態に準ずるもの
である。よって、詳細な説明は省略する。
【0214】(方法2):網間接続装置がARPをリレ
ーイングする方法。
【0215】この方法でも、第1の実施形態と同様に、
送信側端末装置が「コネクション設定要求ARP」を発
した場合、これを受信した網間接続装置が該ARPをリ
レーイングするが、ARPの対象アドレスが該網間接続
装置134につながる複数のATM−LANのうち、ど
のATM−LANに属するものであるかを解析し、その
後、該ATM−LANに関してのみ、ARPをリレーイ
ングする点が第1の実施形態と異なる。即ち、本呼処理
部は内部のデータベース(つながるLANとネットワー
クアドレス、あるいはドメイン名などとの対応表など)
を参照し(ネットワークレベルでのレゾリューショ
ン)、そこで判明したATM−LANに対して、端末/
ノードレベルでのレゾリューションをかけることとな
る。
【0216】勿論、本網間接続装置内でネットワークレ
ベルのレゾリューションは行わず、該網間接続装置につ
ながる全ATM−LANに対してARPをリレーイング
しても良いし、網間接続装置とつながるATM−LAN
に対して順次ARPが完了するまで、ARPを行って入
っても良い(例えばスイッチのポート番号の小さい順
に、など)。
【0217】なお、該網間接続装置をまたがるATMコ
ネクションに帯域管理を行うとき、即ち、適当なQOS
を該ATMコネクションに求めるときは、第1の実施形
態に準ずるので、詳細の説明は省略する。
【0218】以上のようなプロセスは、コネクション設
定要求に限らず、コネクションの設定/切断/変更要求
の際に、それぞれ、ほぼ同様にとられるものである。
【0219】ここで、この方式でも、第1の実施形態に
おける網間接続装置内の呼処理部の利点を享受すること
ができる。
【0220】また、呼処理部143は必ずしもIWU1
34内に位置せず、網内の任意位置にあってもよい。
【0221】次に、図18に各々のATM−LAN内の
端末と、網間接続装置134内の呼処理部143間のA
TMコネクションの接続状態の別の実施形態を示す。各
ATM−LAN内の呼処理部181、182、183
と、網間接続装置134内の呼処理部143間がそれぞ
れATMコネクション(VPあるいはVC)で結ばれて
いる。この場合も、第1の実施形態の図10と同様に、
網間接続装置134をまたがるATMコネクション接続
要求は、まずATM−LAN内の呼処理部181、18
2、183にて終端され、ここで要求されているATM
コネクションが網間接続装置をまたがるものであると該
呼処理部181、182、183により認識されると、
該呼処理部は網間接続装置134内の呼処理部143と
の間にリレーイングされ、さらに該網間接続装置134
内の呼処理部143にて、どこのATM−LAN内の端
末/ノードとのコネクション接続要求であるかを判別
し、この判別結果に基づいて、対応するATM−LAN
の呼処理部にリレーイングされる。この過程において、
各々のATM−LAN内のATMコネクションが各AT
M−LAN内の呼処理部により確立され、さらに網間接
続装置内の入力処理部、あるいは出力処理部内のヘッダ
変換部を適当に設定することにより、両ATMコネクシ
ョンが結ばれ、結果として網間接続装置をまたがるAT
Mコネクションが確立される。
【0222】なお、到着した、網間接続装置をまたがる
コネクション接続要求を網間接続装置134内の呼処理
部143が、ATM−LAN内の呼処理部にリレーイン
グするのに際し、上記のように網間接続装置内の呼処理
部にてどこのATM−LANの呼処理部にこれをリレー
イングするかを解析するのではなく、(必要であれば、
該コネクション設定要求が発せられたATM−LAN内
の呼処理部をのぞいた)接続されたすべてのATM−L
AN内の呼処理部に対して、これを放送する方式、ある
いは順次これらに問い合わせを送る方式をとることもで
きる。
【0223】ここで、第1の実施形態と同様に、この図
18のような形の呼処理方式も、ATM−LAN内の端
末からのコネクション設定要求は、それが自ATM−L
AN内に閉じたものであろうと、網間接続装置をまたが
るものであろうと、必ずATM−LAN内の呼処理部1
81、182、183に出される方式である。なお、こ
の方式においても、ATM−LAN内の呼処理部と、網
間接続装置134内の呼処理部143間を結ぶATMコ
ネクションも、CLSF処理部あるいは先の実施形態と
同様に網間接続装置をまたがる、即ちATM−LAN間
をまたがるものではないことに注意が必要である。
【0224】また、このような形で呼処理部を配置する
ことにより、ATM−LAN内の呼処理部181、18
2、183内には、自ATM−LAN内の構成情報のみ
を配置すればよく、両方のATM−LANに関する構成
情報は網間接続装置内の呼処理部のみが有すれば良いこ
とに注意が必要である。ここで、ATM−LAN内の呼
処理部181、182、183は、到着したATMコネ
クション設定要求が自ATM−LANに閉じたものでは
ないときには、網間接続装置内の呼処理部にリレーイン
グすれば良いとのルール化も可能である。
【0225】次に、図19に網間接続装置内には呼処理
部が存在しない例を示す。この場合も、第1の実施形態
と同様に、このような形態における複数のATM−LA
NをまたがるATMコネクションの設定は、第1のAT
M−LAN191内の呼処理部19Aと、第2のATM
−LAN192内の呼処理部19Bと第3のATM−L
AN193内の呼処理部19Cとの協調分散により行わ
れることとなる。即ち、例えば第1のATM−LAN内
の端末から第2のATM−LAN内の端末に対しての、
複数のATM−LANをまたがるATMコネクションの
設定要求は、まず第1のATM−LAN内の呼処理部1
9Aにまず渡され、該呼処理部19Aが、該要求が複数
のATM−LANをまたがるものであることを認識し、
この要求を第2のATM−LAN192内の呼処理部1
9Bにリレーイングし、その後はこれら複数の呼処理部
が協調分散してATMコネクションを確立する。ここ
で、網間接続装置内のATMコネクションの確立、即ち
網間接続装置内のヘッダ変換部の設定もいずれかの呼処
理部の責任となることに注意が必要である。また、各呼
処理部間は、例えばパーマネントATMコネクション
(VPでもVCでも良い)によって結ばれているが、こ
の呼処理部間を結ぶATMコネクションは、両ATM−
LAN間をまたがるものであることに注意が必要であ
る。また、この場合は、全ての呼処理部は基本的に隣接
したATM−LANの構成に関する情報を内部に有して
いる必要がある。また、一つの網間接続装置に複数のA
TM−LANがぶら下がる状況下では、各ATM−LA
N内の呼処理部間でのパーマネントコネクションを基本
的にメッシュ状に張っておく必要がある。
【0226】以上詳述したように、第2の実施形態にお
いても第1の実施形態と同様に(図19の例を除い
て)、複数の網間をまたがるべきコネクションに関する
Cプレーンのセルは基本的にLAN間接続用の呼処理部
(本実施形態では網間接続装置内の呼処理部)にて終端
される。また、Mプレーンのセルについても網間接続装
置内にて終端する構成にすることもできるのも、第1の
実施形態と同様である。また、本網間接続装置が他ベン
ダのATM−LAN間に位置する場合は、その内部にプ
ロトコル変換部(即ち、ベンダごとのATM−LAN内
プロトコルの変換部)を内部に含んでいても良い。ま
た、ATM−LAN内のブロードキャストチャネルはこ
の網間接続装置内で基本的に終端されるのも第1の実施
形態と同様である。
【0227】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
として図20に大規模ATMネットワークの構成法の例
を示した。この大規模ATMネットワークは、ATMバ
ックボーン網201、第1のATM−LAN202、第
2のATM−LAN203、第3のATM−LAN20
4、ATMバックボーン網と、各ATM−LANとの間
の網間接続装置20A、20B、20Cからなる。これ
らのATM−LANは、ATMバックボーン網201を
介して、階層的なネットワーク構造をとることができ
る。
【0228】ATMバックボーン網201は、各ATM
−LANのLAN間接続や、公衆網(図示せず)とのイ
ンタフェースをとる網である。内部のアーキテクチャは
特に限定しないが、リング/スター/バス/ツリー/そ
の混合など、色々のアーキテクチャをとることのできる
柔軟性、拡張性に富んだ、また信頼性の非常に高いネッ
トワークである。ATM−LAN202、203、20
4は、第1、2の実施形態と同様である。
【0229】網間接続装置20A、20B、20Cは、
ATMバックボーン網とATM−LANとの間のインタ
ーネットワーキングを司る以外、図2中の網間接続装置
13とほぼ同様のものであるが、ATMバックボーン網
では、その信頼性確保の観点からATM−LANと比べ
て厳しいトラヒック管理を行っているため、網間接続装
置のバックボーン網側への出力インタフェースにはポリ
シング機構がついており、定められたトラヒック条件を
遵守するようになっている。更にその他の細かなATM
−LANとATMバックボーン網間のプロトコル変換機
構がついているのが、図2の網間接続装置13との主な
相違点である。
【0230】ここで、例えばATMバックボーン網は企
業や大学全体の管理部門、あるいは事業所全体の管理部
門が管轄する網であり、これに対し、ATM−LANは
企業や大学の各部、課、研究室単位に敷設されるLAN
である。現状と比較すると、ATMバックボーン網は現
在の電話網(PBX網)に、ATM−LANは現在のコ
ンピュータ通信用LANにそれぞれ対応するものである
と考えて良い。本実施形態における大規模ネットワーク
は、階層的ネットワークとして電話網と計算機網をAT
M方式によって統合したネットワークと考えられる。ま
た、ATMバックボーン網は、公衆網の専用線を介して
全国規模で展開される網であると仮定しても良い。
【0231】図21に、本大規模ネットワークにおける
ATM−LANの内部構造を示す。第1のATM−LA
N202は、3つのスイッチノード211、212、2
13と、これらに接続された端末21A、21B、21
C、21Dからなる。また、第2のATM−LAN20
3は、2つのスイッチノード214、215と、これら
に接続された端末21E、21F、21Gからなる。ま
た、第3のATM−LAN204は、2つのスイッチノ
ード216、217と、これらに接続された端末21
H、21I、21Jからなる。スイッチノードの機能
は、第1の実施形態と同様である。
【0232】次に、本実施形態の大規模ネットワークに
おけるATM−LAN内におけるデータグラムの配送法
の詳細について述べる。第1〜第3のATM−LAN2
02〜204の各々についてデータグラム配送の方法は
同一であるので、代表して第1のATM−LAN202
を例にとり、説明する。
【0233】第1のATM−LAN202においては、
その内部の全てのノード、IWUおよび端末装置にそれ
ぞれLANで一意のVPI値が割り当てられている。即
ち、他の任意のノード/IWU/端末から発せられたセ
ルが、該VPI値をそのATMセルヘッダのVPIフィ
ールドに持っている場合は、該セルは必ず対応する該ノ
ード/IWU/端末にルーチングされる。ここで、スイ
ッチノードおよび網間接続装置などにもLANで一意の
VPI値が割り当てられていることに注意が必要であ
る。
【0234】例えば、図22のようにノード/IWU/
端末にVPI値がそれぞれ一つずつ割り当てられている
場合は、「VPI値=#A」として、任意の端末/ノー
ドから送出されたセルは、VCI値が幾つであったとし
ても必ず端末21Aにルーチング、すなわち配送され
る。また、このようにセルがルーチングされるべく、A
TM−LAN内のスイッチノードのルーチングテーブル
は設定されている。
【0235】このように設定することにより、本ATM
−LANに属するノード/IWU/端末間は互いにメッ
シュ状に(エンド−エンドに)ATMコネクションが予
め張られているのと等価である。即ち、任意の端末/I
WU/ノード(送信側端末と呼ぶ)から、任意の端末/
IWU/ノード(受信側端末と呼ぶ)へ通信を行う場合
(セルを送出する場合)、該受信側端末に割り当てられ
ているVPI値(ATMセルヘッダ値)を用いれば、該
セルは受信側端末へルーチングされる。これは、任意の
送信側端末から、任意の受信側端末へのATMコネクシ
ョンが(QOSの保証はないが)メッシュ状に張られて
いることを意味する(VPルーチング方式)。
【0236】なお、本実施形態のATM−LAN内にお
けるATMセルヘッダのフォーマットは、CCITT勧
告におけるUNI(ユーザ・網インタフェース)セルの
フォーマットに従うものとする。VPI値をATM−L
ANにて一意になるように、該ATM−LANを構成す
る構成要素(ノード/IWU/端末)に割り当てている
ため、該ATM−LAN内のノード/IWU/端末の総
数の上限は、256に限られる。VPI領域が8ビット
しかないためである。なお、本実施形態においては、後
述のようにATM−LAN内のノード/IWU/端末の
総数の上限は更に少ない。
【0237】ここで、スイッチノード内にVPルーチン
グ方式を行うべく、スイッチの設定が行われている。即
ち、適当なVPをATMセルヘッダに設定して、該セル
を送出すれば、該セルは目的の受信側端末にルーチング
される。これにも関わらず、送信側端末が受信側端末の
ATMアドレス(VPI値)を認知していない場合が考
えられる。この場合、送信側端末は目的の受信側端末の
ネットワークレイヤアドレスは認識しているものとする
(または通信ボードの物理アドレス値などでもよい)。
【0238】このような状況は、既存のLAN(例えば
イーサネット)において、受信側端末のネットワークレ
イヤアドレス(例えばIPアドレス)はわかっているに
も関わらず、物理アドレス(MACアドレス、例えばイ
ーサネットアドレス)がわからない場合に対応する。既
存のLANでは、このような場合、ネットワークレイヤ
アドレスから、物理アドレスをレゾリューションするプ
ロトコル(アドレスレゾリューションプロトコル、AR
P)を働かせることになる。
【0239】これと同様に、本実施形態のATM−LA
Nにおいても、受信側端末のネットワークレイヤアドレ
スから、該受信側端末へとつながるATMアドレス(V
PI値)を得る(レゾリューションする)ことをARP
を行うと表現する。
【0240】以下に、受信側端末が送信側端末と同一の
ATM−LAN内に存在する場合のARPの手法につい
て説明する。まず、この方法としては、以下の2つの方
法が考えられる。
【0241】(方法1):送信側端末−受信側端末の直
接ARP 送信側端末は、受信側端末のネットワークレイヤアドレ
ス(例えばIPアドレスやE.164アドレスなど)は
わかっているが、このアドレスがどのATMアドレス
(具体的にはVPI/VCI値)に対応しているのかが
わからない。この場合、送信側端末は、予め該ATM−
LAN内にて定められたブロードキャストチャネルを通
して、ARPを行う。詳細は後述するが、ARPにはい
くつかの種類があり、本ARPはその中の「データグラ
ム送出要求ARP」である。
【0242】ここで、ブロードキャストチャネルとは、
任意の送信側端末から、該ATM−LANに属するすべ
てのノード/IWU/端末に対して、送出したセルをブ
ロードキャストすることのできるATMコネクションで
あり、本ATM−LANでは、例えば「VPI値=オー
ル1」のセルを送出した場合、該セルは網によってブロ
ードキャストセル(放送セル)であると認識され、該セ
ルは該ATM−LANに属するすべてのノード/IWU
/端末に配送される。ここで、放送セルとして送信した
セルが該セルを送出した端末自身にも配送されても良い
し、されなくても良い。
【0243】図23に、データグラム送出要求ARPを
行うセルのフォーマットの一例を示す。この様に、デー
タグラム送出要求ARPセルには、送出元アドレス(Sou
rceAddress)、相手先アドレス(Destination Address)
、放送セル種別、ARP種別が少なくとも含まれる。
送出元アドレスには、ネットワークレイヤアドレス種
別、送信側端末のネットワークレイヤアドレス、該AT
M−LANにおいて、送信側端末に割り当てられたVP
I値が含まれる。
【0244】ここで、ネットワークレイヤアドレス種別
とは、この領域に引き続いて含まれる送信側端末のネッ
トワークレイヤアドレスが、どのネットワークレイヤア
ドレスであるか(どのネットワークレイヤプロトコルの
アドレスであるか)を示すための領域である。例えば、
図24のようにLLC+(SNAP(SubNetwork Attatc
hment Point) or NLPID(Network Layer Protocol
ID) )にて識別する方法が考えられる。また、このネッ
トワークレイヤアドレス種別として、インターネット・
リクエスト・フォア・コメンツ(RFC)1134のP
PP(Point toPoint Protocol) のプロトコル種別と同
様のものを使っても良い。
【0245】また、送信側端末に割り当てられたVPI
値を用いれば、該ATM−LANに属するすべてのノー
ド/IWU/端末から該「送信側端末」に対してセルを
配送できる(VPルーチング方式)ことは、前述の通り
である。即ち、この値は自分の該ATM−LANにおけ
るATMアドレスを通知することとなる。
【0246】相手先アドレスには、ネットワークレイヤ
アドレス種別、受信側端末のネットワークレイヤアドレ
スが含まれる。ネットワークレイヤアドレス種別と、受
信側端末のネットワークレイヤアドレスについては、送
信元アドレスの同種別、同アドレスとの関係と同一であ
るので、詳細は省略する。
【0247】放送セル種別とは、該放送セルがいかなる
意味を有した放送セルであるのかを記したフィールドで
ある。具体的な「放送セルの意味」とは、例えば「デー
タグラム送出要求ARP」、「コネクション接続要求A
RP」(意味は後述)、「放送」(該ATM−LAN内
のすべてのノード/IWU/端末が必要とする情報を乗
せたセル、例えばルーチング情報など。この種別のセル
は基本的に全てのノード/IWU/端末が受信・処理を
行う)などの種類がある。放送セル種別識別のための6
ビットのコーディング方法として、たとえば「0000
00;データグラム送出要求ARP」、「00000
1;コネクション接続要求ARP」、「000010;
放送」などとすることができる。
【0248】ARP種別とは、該放送セルがARP
(「データグラム送出要求ARP」、または「コネクシ
ョン設定要求ARP」)である場合に、そのARPが
「ARP要求」であるのか(例えばARP種別値=
0)、「ARP応答」であるのか(同=1))、に関す
る情報を少なくとも有する。
【0249】ARP種別識別のための2ビットのコーデ
ィング方法として、たとえば「00;ARP要求」、
「01;ARP応答」、「10;RARP要求」、「1
1;RARP応答」などとすることができる。ここで、
ARPにおける「ARP要求」とは、相手側のATMア
ドレス(VPI値など)を問い合わせる際に用いるAR
Pセルの種別、「ARP応答」とは、上記「ARP要
求」に対する返答として、ATMアドレスを返すARP
セルの種別である。
【0250】なお、本ARPセルにパリティ、CRCな
どの誤り訂正符号をいれても良い。この誤り訂正符号
は、該セルのパイプライン処理を容易にするために、セ
ルの最後部に挿入するのが望ましい。
【0251】また、本ARPセルは複数セルにわたるこ
となく、1セルにて完結することが望ましい。ARPセ
ルが複数セルにわたる場合には、該複数セルにわたる情
報のリアセンブリが必要となり、処理の複雑化を招くか
らである。即ち、ある情報パケットをATMセル化し、
これをブロードキャストチャネルを通して転送する場
合、受信側端末では、該セルに含まれる宛先アドレスを
参照して、自分宛のブロードキャストセルであることを
まず認識し、次に送信元アドレスを参照して送信元を判
別し、送信元アドレスごとにセルのリアセンブリを行
い、情報パケットを得る。よって、受信側端末は、該放
送セルが複数の送信側端末から多重化されて受信される
場合は、情報パケットのリアセンブリを、該宛先アドレ
ス、送信元アドレスの組ごとに、個別にこれを行う機能
が必要となる。これは放送セルの解析・処理機能の実
現、特にハードウエアによる実現に、大きなコストがか
かることを意味する。これに対し、放送セルが1セルで
完結するならば、リアセンブリが不要となり、1セルご
との処理を順次行えば良いため、その実現が容易であ
る。これはARPセルに限らず、放送セル全般に共通す
る事情である。
【0252】さて、送信側端末はARPを行う場合、
「データグラム送出要求ARP(ARP要求)」を用い
て該放送セルを該ATM−LANに送出する。その際
は、相手側アドレスのATMアドレスのフィールドには
無意データが入っている。プロトコルとして、このよう
に定めておいても良い。該ATM−LANに属するノー
ド/IWU/端末は、全てこの放送セルを受信し、放送
セル種別を識別して該放送セルが「データグラム送出要
求ARP(ARP要求)」であることを識別し、更に、
これが自分に宛てられたARPであるか否か(該ARP
セルの相手先アドレスに自分のアドレスが含まれている
か否か)を判別する。該セルが自分に宛てられた「デー
タグラム送出要求ARP(ARP要求)」である場合に
は、該ARPを要求している送信側端末に対して、自分
のATMアドレス(自分に割り当てられたVPI値)を
通知すべく、自分のATMアドレス(VPI値)を含ん
だ返答セル(ARP応答)を送出する。この返答は、受
信側端末からのブロードキャストチャネルを用いて行っ
てもよいが、本実施形態では、ネットワークの通信資源
を考慮し、「データグラム送出要求ARP(ARP要
求)」セル内に含まれる送信側端末のATMアドレス
(VPI値)を、返答セル(ARP応答セル)のATM
アドレス(VPI値)として用いて、該応答を行うもの
とする。これらの場合、応答セルの内部には、送信側端
末(ARPの応答を行った端末)のアドレス、受信側端
末(ARPの問い合わせを行った端末)のアドレス、放
送セル種別(放送セルを用いて返答をする場合)、AR
P種別が入る。このように、ARPの問い合わせ(AR
P要求)と比べると、送信元アドレスと受信側アドレス
が入れ替わっていることになる。
【0253】ここで、ARP応答をブロードキャストチ
ャネルを用いずに行う場合、即ちARP応答を該ARP
の問い合わせを行った送信側端末に対して、ポイント−
ポイントのATMコネクション(送信側端末のVPI値
を用いたVPルーチング方式によるATMコネクショ
ン)を用いて行う場合について説明する。
【0254】ARP応答など、ブロードキャストチャネ
ル(のARP)に対する返答の際に用いるVCI値を例
えば「VCI値=0」などというように予め決めてお
く。このように「VCI値=0」となっているセルのペ
イロード(48オクテット)は、放送セルと同様のフォ
ーマットとなっているものとする(図25参照)。この
ようにすることにより、該ペイロードに放送セル種別、
ARP種別、送信元アドレス、相手側アドレスなどの情
報が乗っているため、ARP応答を受け取った「送信側
端末(ARP要求を行った端末)」は、これが「自分の
発行したARP要求に対するARP応答である」と認識
することができる。
【0255】以上のような、ATM−LAN内ノード/
IWU/端末同士のARPの流れを図26にまとめる。
この図のように、自分宛てでないARP要求を受け取っ
たノード/IWU/端末は、該セル(ARP要求セル)
は廃棄してしまえば良い。
【0256】なお、その他の端末は自端末とは必ずしも
関係のないこれらのARPセルを参照して自端末内のア
ドレステーブル(L3アドレスとVPIとの対応表)を
順次更新・学習していってもよい。
【0257】(方法2):ARPサーバを用いる場合 ATM−LAN内のネットワークレイヤアドレスと、A
TMアドレス(VPI値)との対応を管理、認知してい
るサーバ(ARPサーバ)がATM−LAN内に少なく
とも一つ存在するか、または存在しなくとも該ATM−
LAN内に属する全ノード/IWU/端末が、該ARP
サーバへのアクセス方法を認知している場合、任意の端
末はネットワークレイヤアドレスからATMアドレス
(VPI)へのレゾリューションを行うためには、この
ARPサーバに対して問い合わせを行うといった方式で
ある。但し、図21内にARPサーバは図示していな
い。
【0258】ARP要求を行う送信側端末は、ARP要
求セルをブロードキャストチャネルを通して、またはA
RPサーバ宛てのVPI値をATMセルヘッダに設定し
(この際、例えばVCI=0とする。理由は(方法1)
と同じ)、ARP要求セルをARPサーバに宛てて送出
する。
【0259】ただし、ARPサーバのATMアドレス
(VPI値)が未知の場合は、このアドレスのレゾリュ
ーションを行う必要があることに注意が必要である。こ
こで、ARPサーバのアドレスのレゾリューションを行
う場合は、ブロードキャストチャネルを通して、ARP
サーバのネットワークレイヤアドレスからATMアドレ
スへのアドレスレゾリューションを行っても良いし、A
RPサーバのネットワークレイヤアドレスが未知の場合
は、放送セルの種別がARP要求セルであることをAR
Pサーバが自律的に認識し、これに応答する形でも良
い。また、プロセスサーバなどを用いてこれを行っても
良い。
【0260】なお、ARPサーバのATMアドレスは、
デフォルトであらかじめ決められていても(ATM−L
AN一意に決められる)よい。
【0261】このようにしてARP要求(データグラム
送出要求ARP)を受け取ったARPサーバは、該AR
P要求のレゾリューション先が該ATM−LAN内のノ
ード/IWU/端末である場合は、該レゾリューション
先に対応するVPI値をARP応答として返答する。こ
のARP応答は、(方法1)と同様に、ブロードキャス
トチャネルを通して行っても良いし、該ARP要求を行
った送信側端末に対するポイント−ポイントのATMコ
ネクションを用いて行っても良い。
【0262】前述のように、該ARPサーバは一つのA
TM−LAN内に一つ存在する形態のみならず、同一の
ATM−LAN内に複数個存在していても良いし、複数
のATM−LAN内に一つのみ存在し、該複数のATM
−LANからのアクセスが可能な構成になっていても良
い。
【0263】以上の実施形態は、受信側端末が送信側端
末と同一のATM−LAN内に存在する場合のアドレス
レゾリューション方法であった。そこで、次に受信側端
末が送信側端末と異なるATM−LAN内に存在する場
合のアドレスレゾリューション方法について説明する。
【0264】基本的に、ここまでの実施形態におけるA
TM網においては、複数のATM−LANをまたがるデ
ータグラム配送、即ち網間接続装置(IWU)をまたが
って配送されるデータグラムについては、CLSF処理
部にてATMコネクションは一度終端され、該データグ
ラムはネットワークレイヤアドレスの処理(ネットワー
クレイヤ処理、またはCLレイヤ処理)を受けることに
なる。
【0265】よって、アドレスレゾリューション先(該
ネットワークレイヤアドレスを有した受信側端末)が送
信側端末からみて異なるATM−LANに属している場
合、それが「データグラム送出要求ARP」である場合
には、該ARP要求に対するARP応答における、アド
レスのレゾリューション結果は網間接続装置におけるC
LSF処理部へのATMコネクションのVPI/VCI
値すなわちATMアドレスである必要がある。
【0266】ここで、「データグラム送出要求ARP」
と「コネクション接続要求ARP」の区別の説明を行
う。「データグラム送出要求ARP」では、送出したい
データグラム(をATMセル化したもの)がある場合
(送出したいデータグラムのネットワークレイヤアドレ
スのみが既知であり、ATMアドレスが未知である場
合)、「ARP要求」としてこのレゾリューションを要
求する。これに対し、どの様なATMアドレスを用いれ
ば該データグラムを所望の受信側端末に配送できるかを
レゾリューション結果として返答するのが「データグラ
ム送出要求ARP」である。ここでは、レゾリューショ
ン結果として帰されてきたATMアドレス値にて配送さ
れる配送先が必ずしも受信側端末であるとは限らない。
例えば、該ATMアドレス値にて配送される先がCLS
F処理部であるような場合がこれに当たる。
【0267】これに対し、「コネクション設定要求AR
P」では、受信側端末に直接つながるATMコネクショ
ンをアドレスレゾリューション結果として要求するAR
Pである。即ち、受信側端末が送信側端末と同一ATM
−LAN内であろうとなかろうと、レゾリューション結
果であるATMアドレス値を用いれば、そのATMアド
レスで示されるATMコネクションが途中(例えばIW
Uや、CLSF処理部など)で終端されることなく、該
受信側端末とエンド−エンドのATMコネクションでつ
ながれているような状態を要求するARPである。この
ようなARPは、CCITTにて議論されているシグナ
リング手順により規定されているコネクション設定方法
に類似するものである。ただし、該コネクション設定に
際し、本実施形態においては帯域の管理(帯域の確保)
などのオーバヘッドは必ずしも必要なく、単にエンド−
エンドのATMコネクションの設定が(スイッチノード
内のテーブル設定を行ってあるという意味において)行
われており、該ATMアドレスを用いれば該ATMコネ
クションを通して、エンド−エンドの通信が行えること
を保証するのみであり、QOSなどの保証は必ずしも行
われていない点に注意が必要である。このARP(コネ
クション設定要求ARP)を用いれば、エンド−エンド
に結合されたATMコネクションが得られるため、呼設
定サーバなどを介することなく両端末間でQOS(Quali
ty Of Service)や、通信属性のネゴシエイションなどが
可能になる。
【0268】次に、受信側端末が送信側端末と異なるA
TM−LAN内に存在する場合のアドレスレゾリューシ
ョン方法(「データグラム送出要求ARP」)について
具体的に説明する。この場合も、以下の2つの方法が考
えられる。
【0269】(方法I):送信側端末−IWU内CLS
F処理部の直接ARP 基本的に、受信側端末が送信側端末と同一のATM−L
AN内に存在する場合の(方法1)に準ずる。即ち、受
信側端末のネットワークレイヤアドレス(あるいは通信
ボードの物理アドレスなど)は分かっているが、このア
ドレスがどのATMアドレスに対応しているのかが分か
らない場合に、送信側端末が予め該ATM−LAN内に
て定められたブロードキャストチャネルを通してARP
を行う方式である。
【0270】先の(方法1)との相違点は、該ARP
(データグラム送出要求ARP)を行う先の受信側端末
が送信側端末と異なるATM−LAN内に属している場
合(網間接続装置をまたがらないと、該データグラムを
配送できない場合)、ARP応答を返すのが網間接続装
置であるという点である。
【0271】網間接続装置は、送信側端末が属するAT
M−LAN内の全ノード/IWU/端末のネットワーク
レイヤアドレスを把握しており、ARP要求に含まれる
受信側アドレスが該ATM−LAN内に存在しないと認
識することが可能である。この場合、該網間接続装置が
デフォルトルータとして、自分のATMアドレス値(V
PI値)をARP応答として応答する形になっていても
良い。
【0272】また、網間接続装置をまたがった対向側
に、該ARP要求に含まれる受信側アドレスを有した受
信側端末の存在を確認した上で、ARP応答を行う形に
なっていても良い。
【0273】また、何らかのルーチングプロトコルがI
WU間、またはCLSF処理部間などで動作しており、
ルーチング情報の交換を行っており、該ルーチング情報
に基づいてARP応答を行う形になっていても良い。
【0274】その他の点に関しては、受信側端末が送信
側端末と同一のATM−LAN内に存在する場合の(方
法1)とほぼ同様である。この場合、網間接続装置内の
アッド・ドロップ機能は、受信した放送セルがデータグ
ラム送出要求ARPである場合、これを内部のARP処
理を行うことができる処理部(本実施形態ではLSF処
理部)にドロップさせる処理が必要である。例えば、受
信した放送セルが「コネクション設定要求ARP」であ
る場合には、これを内部の呼処理部にドロップする。
【0275】また、CLSF処理部は上記のように網間
接続装置につながるATM−LANそれぞれに属するノ
ード/IWU/端末のネットワークレイヤアドレスを把
握し、ARP要求に含まれる受信側アドレスがそのAR
P要求を発した送信側端末と同一のATM−LAN内に
あるか否かを解析し、無い場合にはARP応答を生成し
て、該送信側端末に対しARP応答セルを送出する処理
が必要である。
【0276】また、サブネットマスク等を用いて該要求
が自サブネット宛てであるか否かを勘弁に図る方法も考
えられる。
【0277】このように本CLSF処理部は、データグ
ラムのリレーイング機能、アドレスレゾリューションを
行う機能、ルーチング情報の処理機能を有していること
になる。なお、アドレスレゾリューション機能、あるい
は/及びルーチング情報の処理機能をCLSF処理部と
別に有していても良い。
【0278】(方法II):ARPサーバを用いる場合 基本的に、受信側端末が送信側端末と同一のATM−L
AN内に存在する場合の(方法2)に準ずる。即ち、該
ATM−LAN内のネットワークレイヤアドレスと、A
TMアドレス(VPI値)との対応を管理、認知してい
るサーバ(ARPサーバ)が存在し、ネットワークレイ
ヤアドレスからATMアドレス(VPI)へのレゾリュ
ーションを行うためには、このARPサーバに対して問
い合わせを行うといった方式である。
【0279】先の(方法2)との相違点は、該ARP
(データグラム送出要求ARP)を行う先の受信側端末
が、送信側端末と異なるATM−LAN内に属している
場合、即ち網間接続装置をまたがらないと該データグラ
ムを配送できない場合、ARP応答として、網間接続装
置(のCLSF処理部)へのATMアドレスを返すとい
う点である。
【0280】このことから、ARPサーバはATM−L
AN毎にテーブル(ネットワークレイヤアドレスとAT
Mアドレス(VPI値)の対応表、図27参照)を有し
ており、その対象としているATM−LAN内のノード
/IWU/端末のネットワークレイヤアドレス以外に
は、網間接続装置のATMアドレスが記されている。こ
うして、送信側端末と異なるATM−LANに属する受
信側端末へのARP応答としては、網間接続装置(内の
CLSF処理部)が選択される。
【0281】このARPサーバ内のテーブルの設定は、
人手でマニュアルで行っても良い。また、適当なルーチ
ングプロトコルにより、ARPサーバがルーチングに関
する情報を得る形で、テーブル設定が自動的に行なわれ
る形でも良い。
【0282】その他の点に関しては、受信側端末が送信
側端末と同一のATM−LAN内に存在する場合の(方
法2)とほぼ同様である。
【0283】なお、上述の(方法2)、(方法II)にお
いて、ATM−LAN内が「VPルーチング方式」にて
ルーチングされない網である場合、例えば呼処理サーバ
により、ATMコネクションが張られる形態のネットワ
ークである場合、ARP要求を受け取ったARPサーバ
は、ARP要求を出した送信側端末と該ARP要求にて
要求された受信側端末間に、呼処理サーバ(図示せず、
ATM−LAN内のATMコネクションの設定、切断、
変更、管理などを行っているサーバ)を使ってATMコ
ネクションを(ATM−LAN内にはエンド−エンド
に、ATM−LAN外とは網間接続装置内のCLSF処
理部間に)設定し、該ATMコネクションのVPI/V
CI値などのATMセルヘッダ値を送信側端末、さらに
必要であれば受信側端末に通知する方式を用いても良
い。
【0284】また、上記の(方法2)、(方法II)につ
いて、ARPサーバが認証(コネクション設定の許可な
ど)の機能、即ち特定の端末に対してだけアドレスレゾ
リューションを行う機能を有していても良い。
【0285】以上述べた(方法I)または(方法II)
のようにして、複数のATM−LANをまたがるデータ
グラム送出に関してのARP要求に対する処理は行われ
る。(データグラムに関してのアドレスレゾリューショ
ンプロトコル)なお、何らかの形でARPに失敗した場
合は、ブロードキャストチャネルを通して、放送セル種
別を「放送」として、相手先アドレスフィールドに相手
先ネットワークレイヤアドレスを書き込んでおくことに
より、ATM−LAN内での最低限の通信を行うことが
できる。
【0286】また、ARPに失敗した場合、網間接続装
置内(あるいは内外でも良い)のCLSF処理部処理部
に送出したいデータグラムを送出すれば、(該CLSF
処理部は網間接続装置につながるノード/IWU/端末
の全ネットワークレイヤアドレスの存在を認識している
ことから)該CLSF処理部にデータグラムを配送する
ことにより、同一ATM−LAN内へのデータグラム配
送も可能になる点に注意が必要である。
【0287】次に、本実施形態におけるデータグラム配
送に関するATMセルヘッダの付け方のルールについて
説明する。
【0288】本実施形態におけるATM−LAN内にお
けるATMセルとしては、CCITT勧告におけるUN
Iセルを用いているため、VPIの値は0から255ま
で、VCIの値は0から65535までの値が使用可能
である。
【0289】VPIの付け方のルールとしては、先に説
明したように、ATM−LAN内の各ノード/IWU/
端末にそれぞれ少なくとも一つずつのVPI値を割り当
ててあり、任意の送信側端末から適当なVPI値をAT
Mセルヘッダに付与して送出すれば、該当する受信側端
末(該VPI値が与えられた受信側端末)にルーチング
される(VPルーチング方式)。本実施形態では、特別
な意味を有したVPI値の存在を考慮し(例えばメタシ
グナリング用、網管理用、非常用など)、ATM−LA
N内の各ノード/IWU/端末に割り当てられるVPI
値は、16〜254までの値とする。即ち、同一のAT
M−LAN内に存在することのできるノード/IWU/
端末の総数は、本実施形態においては239までとな
る。なお、このVPI値の割当方法の例外として「VP
I=オール1(255)」があり、このVPI値の場合
は、ブロードキャストチャネルとして、該VPI値を持
ったATMセルはATM−LAN内にブロードキャスト
される。
【0290】なお、リザーブされたVPI値(VCI
値)は、CCITTにて審議されているB−ISDNに
おけるリザーブされたVPI値(VCI値)と同様の意
味を持たせても良い。
【0291】次に、本実施形態におけるVCIの付け方
のルールの例を説明する。先に説明したように、「VC
I=0」は放送セルの応答に用いられる。また、VPI
の場合と同様に、「VCI=1〜15」まではリザーブ
ビットとしておく。「VCI=16〜254」の場合
は、これはデータグラム配送用に用いられるものとす
る。即ち、任意の送信側端末がデータグラムを送出する
場合は、宛先アドレス(宛先VPI)と合わせて「VC
I=16〜254」の値を有したセルを用いる。その
際、VCI値としては自分に割り当てられているVPI
値を入れておくものとする。即ち、「VPI値=#X」
が割り当てられているノード/IWU/端末は、データ
グラムを送出する際には、該データグラムをATMセル
化したATMセルのヘッダのVPI領域は、該データグ
ラムの宛先に対応するVPI値(データグラム送出要求
ARPのレゾリューション結果)を、同VCI領域には
自分に割り当てられているVPI値を(即ち「VCI値
=自分のVPI値」)それぞれ入れて送出する。
【0292】このセルを受信したノード/IWU/端末
は、VPI値により該セルが自分宛に配送されたもので
あると認識し、VCI値が「16≦VCI値≦254」
であることから、これがデータグラムであることを認識
することができる。受信側端末は、各セル毎にAALタ
イプ3/4のようなATMレイヤよりも上位のレイヤに
送出元を判別できるようなIDがない限り、送出元を判
別するためには、異なる送信側端末、あるいはCLSF
処理部などからから発せられたデータグラムには異なる
ATMセルヘッダが付与されている必要がある。本実施
形態のようなATMセルヘッダ値付与方式を用いること
により、これが可能となる。
【0293】更に、網間接続装置ではVPI値が自分宛
のものであり、VCI値が16〜254であるセルを受
信した場合には、該セルが網間接続装置自身、または網
間接続装置をまたいで配送されるべきデータグラムであ
ると認識することができ、該セルを内部のCLSF処理
部にルーチングすることができる。
【0294】このように、VCI値が16〜254であ
る場合には、受信側端末は該セルはデータグラムである
ことが認識でき、更にこれは送信元端末毎にそれぞれ対
応するVCI値がつけられてデータグラムが転送されて
くるため、AALタイプ5のような同一送出元ATM−
SAPからのパケットが連続して送られなければならな
いようなモードのAAL(ATM Adaptation Layer)に関し
ても、データグラムのリアセンブリが可能である(送信
側端末毎に、異なるVPI/VCI値を有している)こ
とから、使用可能である点に注意が必要である。即ち、
送信側端末、及び受信側端末間での使用するVCI値に
関するネゴシエイションなしに、データグラム配送が行
うことができる。
【0295】なお、VCI値=256〜65535に関
しては、例えばエンド−エンド間でどの様に使うかをネ
ゴシエイションするなどして適当に使うことができる。
【0296】次に、上記データグラム送出要求ARPを
行うタイミングについて説明する。データグラム送出要
求ARPを行うタイミングは、必ずしもATMボード
(ATM通信用基板)内に、データグラムがOS(オペ
レーティングシステム)から降りてきた際に行う必要は
ない。即ち、送出したいデータグラムが生じた際に、該
データグラムをATMボード、または任意のメモリに待
機させて、データグラム送出要求ARPを行い、アドレ
スレゾリューションを行って、ATMアドレスが判明し
た後、上記ATMボードまたは任意のメモリからデータ
グラムを取り出し、これをATMセル化してレゾリュー
ションされたATMアドレスを付与して送出する必要は
必ずしも無い。なぜなら、ARPを行っている時間はデ
ータグラムを待ちの状態にしておくことになることか
ら、データグラムを送出する立場からいえば無駄な時間
である。データグラムを送出する可能性のある相手先端
末に関しては、予めアドレスのレゾリューションを行っ
ておくことにより、効率的なデータグラム配送を行うこ
とができると考えられる。
【0297】データグラム送出要求ARPを行うタイミ
ングとしては、該ノード/IWU/端末のブート時(ブ
ートプログラムに、データグラム送出要求ARPを行う
べきネットワークレイヤアドレスを明記しておき、該ネ
ットワークレイヤアドレスについて、それぞれたとえば
バッチ処理などにより、データグラム送出要求ARPを
行っていく)に行う方式が考えられる。
【0298】また、該ノード/IWU/端末のユーザロ
グイン時(ログインプログラム、即ちログインの際に起
動するプログラムに、データグラム送出要求ARPを行
うべきネットワークレイヤアドレスを明記しておき、該
ネットワークレイヤアドレスについて、それぞれ例えば
バッチ処理などにより、データグラム送出要求ARPを
行っていく)に行う方式が考えられる。
【0299】例えば、前者の方法では、任意のノード/
IWU/端末について必須の相手先(例えばNISサー
バ、ファイルサーバ、網管理サーバ、ネットワークサー
バなど)とのデータグラム向けATMコネクションのア
ドレスをレゾリューションし、後者の方法では、ユーザ
毎に該ユーザが頻繁にデータグラム通信を行う相手との
間にデータグラム向けATMコネクションのアドレスを
レゾリューションするなどの応用が考えられる。
【0300】ここで、上記のようなブート、あるいはロ
グイン時のATMコネクションのアドレスレゾリューシ
ョンは、データグラム向けに限らず、即ちデータグラム
配送要求ARPに限らず、コネクション設定要求ARP
についても行って良いことに注意が必要である。
【0301】また、本実施形態では「ブート時、あるい
はログイン時にARPを行う」との記述から、ARPを
行う前にあらかじめスイッチノードの設定(VPルーチ
ングのためのルーチングテーブルの設定)は終了してお
り、端末は適当なATMアドレス(VPI値)をつけて
ATMセルを送出すれば所望の相手先端末に対してセル
を送出できる状態になっていることを仮定している。例
えば、端末/IWU/ノードのブート時には、まず上記
スイッチノードの設定が行われ、その後ARPが行われ
るなどである。
【0302】しかしながら、予めスイッチノードの設定
(VPルーチングのためのルーチングテーブルの設定)
は終了しておらず、「ブート時、あるいはログイン時に
呼設定サーバなどを用いて、ATMコネクションの設定
を行う」ような場合も考えられることに注意が必要であ
る。
【0303】なお、後述のように、ブート時、あるいは
ログイン時などにあらかじめATMコネクションを設定
するに際して、特に通信資源を圧迫するものではないこ
とに注意が必要である。即ち、上記の段階で張られたA
TMコネクションは、コネクションの受付制御などを経
ずに、単にスイッチノード内のテーブルに設定されたA
TMコネクションに過ぎないので、帯域管理の対象外の
コネクション、即ち優先度の低いコネクションであると
考えることができ、通信資源を圧迫することはない。
【0304】以下に、この理由について説明する。本実
施形態においては、ATM−LAN内のATMコネクシ
ョン(場合によっては、ATM−LAN間をまたがるA
TMコネクションも含む)には、帯域管理を行うATM
コネクションと、帯域管理を行わないATMコネクショ
ンとがある。帯域管理を行うATMコネクションは一定
の通信品質(QOS)を保ちつつ通信を行うことのでき
るコネクション(一定以上のセル廃棄率、一定以下の遅
延時間が期待できるコネクション)であり、帯域管理を
行わないATMコネクションは通信品質に一切の保証が
ないコネクション(セル廃棄率、遅延時間に関して、制
限がない)である。帯域管理を行うATMコネクション
は、優先度の高いコネクション、帯域管理を行わないA
TMコネクションは優先度の低いコネクションと考えら
れ、たとえば優先度の高いコネクションに属するセルが
無い場合に限り、優先度の低いコネクションに属するセ
ルの通過を許すなどの優先制御を行うことにより、これ
を実現することができる。帯域管理を行うATMコネク
ションに関しては、該コネクションの通過するセル伝送
路、および交換ノード内の通信資源が確保された場合に
限り、設定を許可されるコネクションであるのに対し、
帯域管理を行わないATMコネクションに関しては、帯
域管理対象外であるため、呼/コネクション受付制御に
際しても、各コネクション管理エンティティの受付上限
数以下である限り、無条件に受け付けられるものであ
る。この受付上限数とは、たとえばスイッチノード内の
テーブルの容量などにより規定されるものである。帯域
管理を行うATMコネクションについては、特に「帯域
管理サーバ」なるものが用意されており(図示せず)、
ここが一元的にATM−LAN内の通信資源の管理、受
付制御の際の評価関数の演算実行などを行っている。こ
の帯域管理サーバにより許可を得たATMコネクション
に限り、帯域管理を行うATMコネクションとして使用
することができる。
【0305】次に、図28にATMバックボーン網にお
ける網間接続装置内のCLSF処理部間のATMコネク
ション接続状態の一実施形態を示す。ここで、簡単のた
め、各物理配線などは省略してある。また、網間接続装
置内の呼処理機能、ヘッダ変換機能などのその他の機能
や、ATM−LAN内のスイッチノード、ATMバック
ボーン網内の構成要素も図中では省略してある(実際に
は、ATM−LAN内のスイッチノードからも網間接続
装置内のCLSF処理部にATMコネクションが確立し
ていても良い)。
【0306】このように、ATMバックボーン網内にお
いては、網間接続装置内のCLSF処理部間が例えばパ
ーマネントコネクション(VP、あるいはVC)で結ば
れている。このパーマネントコネクションも帯域管理の
対象外のコネクションである。ATMバックボーン網を
またがる(あるいはATMバックボーン網内に存在する
端末/ノードへの)データグラムについては、これらC
LSF処理部のリレーイングにより行われる。即ち、該
網間接続装置内のCLSF処理部は、これを一度ネット
ワークレイヤ、あるいはCLレイヤにて終端し、あて先
アドレスを解析した後、(必要であれば再度ATMセル
化した後)あて先へとつながるATMコネクションを適
当に選択してこれを通して該データグラムを配送するこ
とになる。図28にあるように、網間接続装置内のCL
SF処理部間は、パーマネントATMコネクションにて
結合されているため、該CLSF処理部はこれらのパー
マネントATMコネクションを介して該データグラム
(ATMセル化したもの)を次なる網間接続装置内のC
LSF処理部へリレーイングする。
【0307】さて、上述のように網間接続装置内にCL
SF処理部を配置し、網間をまたがるデータグラムの配
送についてはこの網間接続装置内のCLSF処理部を介
して行うことにより、以下のような利点を享受すること
ができる。
【0308】(1)網間接続装置に接続された網から、
このCLSF処理部に対して直接アクセスすることがで
きる。また、このアクセスは、複数の網間をまたがるA
TMコネクションを用いることなく行うことができる。
【0309】(2)該網間接続装置に接続されたATM
網間にまたがるデータグラム配送について、ここで処理
を行うことにより、各々の網におけるアドレス体系(V
PI/VCI値)の変換をここで集中的に行うことがで
きる。
【0310】(3)該網間接続装置に接続された網に関
するルーチング情報(ネットワークレイヤアドレス、C
Lレイヤアドレスに関する情報、及び該アドレスとVP
I/VCI値との関係情報など)は、通常、網間接続装
置において終端、交換されるため、該ルーチング情報を
用いてデータグラムの解析、処理を行うCLSF処理部
を網間接続装置を配置するのは、ルーチングプロトコル
とCLSF処理部間の関係を密にできる、ルーチングテ
ーブルの共用がはかれる、などの理由から妥当である。
【0311】但し、CLSF処理部の機能のうち、デー
タグラム(コネクションレスパケット)を終端し、ネッ
トワークレイヤアドレスを一度参照した後、しかるべき
ATMコネクション(該ネットワークレイヤアドレスを
有する端末/ノードとつながるVP/VC、または該ネ
ットワークレイヤアドレスに配送する機能を有すると考
えられるCLSF処理部とつながるVP/VC)に送出
する機能は、網内の機能としては大きな装置が必要とな
り、必要以上の該CLSF処理部の機能を網内に設ける
ことはコストの増大(オーバースペック)につながると
考えられる。よって、図28に示すような大規模ATM
ネットワークにおいて、各網間接続装置ごとに、あるい
は各ATM−LANごとにCLSF処理部を設けるの
は、各ATM−LAN間、またはATMバックボーン網
や外部の網とのデータグラムの通信量が十分に大きくな
った場合の最終形態であると考えられる。
【0312】よって、以下では大規模ATMネットワー
クにおけるCLSF処理部の配置法の発展形態の一例に
ついて説明する。これまでに説明したように、図28の
ように、各網間接続装置にCLSF処理部を配置するの
は、この発展形態の最終形態であると考えられる。以下
に、CLSF処理部の配置法の発展形態を3つのフェー
ズに分けて説明する。
【0313】図29に、フェーズ1として、初期導入時
の図を示す。このように、CLSF処理部は、ATMバ
ックボーン網内に1つ設けられているのみである。な
お、該CLSF処理部は、いずれかの網間接続装置内あ
るいは任意のATM−LAN内に位置していても良い。
該CLSF処理部は、フェーズ1の時期において該大規
模ATMネットワークに属する(網間をわたる)データ
グラムの配送を十分に処理できるだけのスループットを
有しているものとする。ここで、前述のようにATM−
LAN内の端末間のデータグラム通信は、エンド−エン
ドのATMコネクションにて行われていてもよいことに
注意が必要である。
【0314】この形態においては、全ての網間接続装置
内にCLSF処理部が存在するわけではない。しかしな
がら、網間接続装置では該大規模ATMネットワークに
おいて動作しているルーチングプロトコルの終端処理部
(以降、ルーチング処理部と呼ぶ。このフェーズ1にお
ける網間接続装置は、第2図のCLSF処理部の代わり
にルーチング処理部、または図2のCLSF処理部およ
び呼処理部の代わりにルーチング処理部が入る構成とな
っている)が存在していることに注意が必要である。
【0315】通常、網間接続装置は該網間接続装置につ
ながる網(あるいは、網間接続装置と直接接続された網
の更に先に位置するその他の網)に関するルーチング情
報を得られる立場にある。このことから、該網間接続装
置間でルーチング情報のやり取りを行うという形で、大
規模ネットワーク内のルーチングプロトコルは動作して
いる場合がある。本大規模ATMネットワークにおいて
も、上述のようなルーチングプロトコルが働いており、
各々の網間接続装置がルーチング情報の収集あるいは交
換などを行っている。本実施形態においては、ルーチン
グ処理部が上記ルーチングプロトコルを終端している。
【0316】これらのうち、ルーチング情報の交換ある
いは位置情報(どのアドレスを有した端末がどこにいる
か)の交換(ルーチングプロトコルの動作)は、網間接
続装置間のデータグラムの配送により行われても良い。
網間接続装置間に、ルーチング情報交換のためのATM
コネクションを設け、また必要であればルーチングプロ
トコルごとにATMコネクションを別々に設け、これを
通してルーチング・位置情報の交換を行っても良い。こ
のようにして、網間接続装置は、ルーチング・位置に関
する情報を得ることができる。
【0317】このフェーズ1においては、網間接続装置
内にCLSF処理部が存在しないため、受信側端末が送
信側端末と異なるATM−LAN内に存在する場合のア
ドレスレゾリューション方法が、先に説明した(方法
I)、(方法II)の場合と若干異なることとなる。以下
に一実施形態を説明する。
【0318】(方法I′):送信側端末−IWU内ルー
チング機能間の直接ARP 送信側端末からのARP要求に対して応答を返すのが網
間接続装置内のルーチング機能である点を除いて基本的
に(方法I)に準ずる。
【0319】網間接続装置内のルーチング処理部は、送
信側端末の属する網に関するルーチング情報を有してい
るため、該ARP要求がATM−LANに閉じたもので
あるか、否かを判別することができる。よって、該AR
P要求がATM−LAN内に閉じたものではない、即ち
アドレスレゾリューションすべきアドレスが該送信側端
末の属するATM−LAN内には存在しないと認識した
場合は、該ルーチング機能がARP応答を行う。ここ
で、ARP応答としては、先の(方法I)の場合と同様
に、自網間接続装置に割り当てられたVPI値を返答す
ることとなる。よって、送信側端末からみると、CLS
F処理部が網間接続装置内(ひいては自ATM−LAN
内)に位置しているのか、否かは判断できない。
【0320】(方法II′):ARPサーバを用いる場合 (方法II)に準ずる。ただし、ARPサーバはルーチン
グに関する情報を網間接続装置内のルーチング処理部か
らもらう形となっていても良い。
【0321】ただし、上記の(方法I′)、(方法I
I′)のどちらの場合においても、網間接続装置内には
CLSF処理部は存在しないため、該ルーチング処理部
は送られてきたデータグラムをCLSF処理部に転送す
る必要がある。以下に、この一実施形態を示す。
【0322】これは、網間接続装置内のヘッダ変換機能
を適当に設定することにより行う方法である。即ち、網
間接続装置に対してデータグラム(実際にはこれをAT
Mセル化したもの)が送られてきた場合(前述のよう
に、これは自網間接続装置に割り当てられたVPI値と
8〜254のVCI値を有したATMセルが到着したこ
とにより判別できる)は、これをヘッダ変換テーブルに
て適当なヘッダ(後述)に変換し、ネットワークレイ
ヤ、あるいはCLレイヤによる終端は行わずに、ATM
処理のみで、CLSF処理部に該セルを転送してしま
う。このヘッダ変換テーブル(ヘッダ変換部)の設定
は、はじめてARPが行われた際に行っても良いし、事
前に行われても良い。
【0323】この場合、CLSF処理部は受信したセル
について、それぞれ送信側端末を一意に識別する必要が
あることから(ここでいう「識別」とは、送信側端末が
どの端末であるのかを例えばネットワークレイヤアドレ
ス等まで識別するという意味ではなく、「異なる端末か
ら発せられたセル(異なるコネクションレスパケットに
属するセルである)である」ということを識別するとい
う意味である)、送信側端末毎に異なるATMセルヘッ
ダ値を付与する必要があることに注意が必要である。
【0324】以下に、CLSF処理部にて送信側端末を
一意に識別することのできるATMセルヘッダ値の割当
法の一例について、ATMバックボーン網においても
「VPルーチング方式」が適用されている場合を例にと
り説明する。
【0325】ATMバックボーン網においても、「VP
ルーチング方式」が行われているため、ATMバックボ
ーン網内のCLSF処理部に対しても、少なくとも一つ
のVPI値が割り当てられており、CLSF処理部に向
かうデータグラム(ATMセル化したもの)には、該V
PI値が付与される(ヘッダ変換機能に登録されてい
る)。よってCLSF処理部は、VCI値によって送信
側端末を識別することとなる。
【0326】VCI値としては、例えば図30に示すよ
うにVCI値の上8桁については送信側端末のATM−
LANにおけるVPI値、続く下8桁については、該網
間接続装置に割り当てられているATMバックボーン網
側のVPI値を使うものとする。こうすることにより、
CLSF処理部は受信したセルのATMセルヘッダから
(送信側端末が異なれば、必ず異なるVCI値が使われ
ることから)一意に送信側端末を識別することができる
こととなる。このようなVCI値をヘッダ変換機能に登
録しておくことにより、網間接続装置は、網間接続装置
をまたがって配送されるデータグラムをATMレイヤ処
理のみでCLSF処理部に転送することができることと
なる。このような方法をとることにより、64k個(=
2の16乗)までの端末を該CLSF処理部はサポート
できることとなる。
【0327】このルールは、本実施形態のような2階層
のネットワークのみならず、VCIフィールド階層化を
適当に工夫することにより、更に多階層のネットワーク
にも適用することができる。
【0328】ここで、ATM−LANにおいて、上述の
ようなルールでは網間接続装置自身へ向けたデータグラ
ムをCLSF処理部に転送する可能性が存在するため、
網間接続装置にはVPI値を複数、例えば#Xと#Yの
2つ与え、ARPにて網間接続装置自身のアドレスのレ
ゾリューションを求められたときは「VPI値=#X」
を、また網間接続装置をまたがった受信側端末のアドレ
スレゾリューションを求められた時は「VPI値=#
Y」を、それぞれARP応答として答えるものとし、
「VPI値=#X」の時は自網間接続装置内に該データ
グラムを取り込み、「VPI値=#Y」の時は自網間接
続装置宛のデータグラムではないと判断して、ヘッダ変
換機能にてヘッダの変換を行った上、CLSF処理部に
該セルを転送するといった方法をとることもできる。
【0329】また、反対にCLSF処理部からセルを受
信した場合は、前記の処理と逆の処理を行った上、AT
M−LAN内の端末に該データグラムを送出すれば良い
ことに注意が必要である。
【0330】以上のやり取りについての具体例を図31
にまとめる。スイッチノードなどの記述は省略してあ
る。ATM−LAN311及びATMバックボーン網3
12はVPルーチング方式で運用されており、ATM−
LAN311内の端末31A、31B、31C、網間接
続装置31Pには各々#A、#B、#C、#PなるVP
I値が割り当てられている。ATMバックボーン網31
2内のCLSF処理部31X、網間接続装置には各々#
X、#YなるVPI値が割り当てられている。
【0331】ATM−LAN311内の端末は、網間接
続装置31Pをまたがって配送されるデータグラム(A
TMセル化したもの)については、図のように「VPI
値=#P」を付与して送出する。前述のように、VCI
値は自分に割り当てられたVPI値を入れて送出する
(例えば端末31Aでは「VCI値=#A」とする)。
【0332】網間接続装置31C内のヘッダ変換テーブ
ル(ATM−LAN311からATMバックボーン網に
向かう側)は、図のように設定されており、自動的に該
データグラム(をATMセル化したもの)をATMレイ
ヤ処理のみでCLSF処理部に転送できるようになって
いる。
【0333】たとえば上記のデータグラムは、CLSF
処理部に向かうため、VPI値は#Xに書き換えられ、
更にVCI値は、 (1)VCI値の下8桁は、該データグラム(をATM
セル化したもの)を受信したCLSF処理部が、該デー
タグラムがどこの網間接続装置から転送されてきたもの
かを判別するために、網間接続装置のVPI値(この場
合、=#Y)が入る。
【0334】(2)VCI値の上8桁は、網間接続装置
毎に送信側端末を識別するために、送信側端末のVPI
値(この場合、=#A)が入る。
【0335】のようにして運用される。
【0336】本例では、CLSF処理部に到達するセル
については、データグラムであるにも関わらずVCI値
が16〜254以外の値が入ることとなるが、CLSF
処理部には基本的にデータグラムしか転送されないた
め、これはCLSF処理部向けのATMセルヘッダ値割
当ルールとして妥当である(即ちこの例では、ATMバ
ックボーン網におけるCLSF処理部では、ATM−L
ANにおけるVCI値割当ルールとは異なるVCI値の
割当を行っていることになる)。なお、CLSF処理部
自身に向けたデータグラムについては、「VCI値の上
8桁が0である場合は、自分自身宛のデータグラム」等
と認識することができる。
【0337】反対に、CLSF処理部から網間接続装置
に向かうデータグラム(をATMセル化したもの)は、
VPI値は網間接続装置のVPI値(この場合、=#
Y)が入り、またVCI値は、下8桁にはCLSF処理
部に割り当てられたVPI値(この場合、=#X)が入
り、上8桁には受信側端末のVPI値(受信側端末が端
末31Bである場合は、=#B)が入ることとなる。
【0338】網間接続装置における(ATMバックボー
ン網312からATM−LAN311に向かう側の)ヘ
ッダ変換部については、図のようにCLSF処理部側か
ら送られてくるATMセルヘッダ値、つまりVCI値の
下8桁を参照して、これがCLSF処理部から送られて
きたデータグラムであることを認識し、VCI値の上8
桁を参照して、この値を受信側端末に送出するセルのV
PI値として用いる。ここで、受信側端末に送出するセ
ルのVCI値としては、ATM−LAN311において
割り当てられているVPI値をいれておくのは前述の通
りである。
【0339】また、ATMバックボーン網312に20
0以上もの網間接続装置(またはATM−LAN)が属
することがない場合は、VCI値の下8桁の値を更に例
えば4桁と4桁等と階層化し、網間接続装置の多段構成
をとることも可能である。
【0340】また、本実施形態では網間接続装置に接続
されるATM−LANの数は1つとしているが、網間接
続装置に接続されるATM−LANの数が複数個にわた
る場合は、ATMバックボーン網において各々のATM
−LANごとにVPI値を一つずつ割り当ててもよい。
この場合、ATMバックボーン網において該網間接続装
置は複数のVPI値を有することとなる。また、網間接
続装置に複数(網間接続装置に接続されるATM−LA
Nの数と等しい)のVPI値を割り当てることができな
い場合は、CLSF処理部と網間接続装置のヘッダ変換
部間で該データグラム(ATMセル化したもの)をどの
ATM−LANのどの端末に振り分けるのかを取り決め
る必要があるため、VCI値の論理的な割付方法のネゴ
シエイションが必要である。
【0341】次に、図32にフェーズ2としてCLSF
処理部を増設した場合の図を示す。このように、CLS
F処理部はATMバックボーン網内に複数個設けられ
る。該CLSF処理部のうち幾つかは、いずれかの網間
接続装置内、あるいは任意のATM−LAN内に位置し
ていても良い。このような場合は、例えば本ネットワー
クにおけるデータグラムの通信量が増大し、フェーズ1
にて設置したCLSF処理部のスループットでは不足と
なり、CLSF処理部を増設するような場合と考えられ
る。
【0342】この形態においても、網間接続装置内にル
ーチング処理部が存在していることに注意が必要であ
る。このフェーズ2においては、受信側端末が送信側端
末と異なるATM−LAN内に存在する場合のアドレス
レゾリューション方法は、フェーズ1の場合と同様であ
る。ただし、CLSF処理部が増設されたため、いくつ
かの網間接続装置内のヘッダ変換機能において、データ
グラム(をATMセル化したもの)の転送先を増設CL
SF処理部に変更するべく、増設CLSF処理部へとつ
ながるATMコネクションのヘッダ(ATMセルヘッ
ダ)に変換するように、ヘッダ書換テーブルの書換を行
うこととなる。この書換のみでCLSF処理部の増設
(場合によっては減設、変更など)を行うことができる
ため、非常に容易にCLSF処理部の増減設を行うこと
ができる点に注意が必要である。
【0343】この場合、ATM−LAN内の送信側端末
(受信側端末)からは、CLSF処理部の増設に伴う網
間接続装置内の変化(ヘッダ書換テーブルの設定変更な
ど)はまったく認知する必要はない点に注意が必要であ
る。送信側端末は、フェーズ1と全く同様にしてアドレ
スレゾリューション、及びデータグラムを用いた通信行
うことができる。これは、フェーズ2のみならず後述の
フェーズ3においても同様である。このフェーズ2のよ
うな増設(またはCLSF処理部の切り替え、変更でも
良いことに注意)を繰り返して行うことによって、図2
8のような全ての網間接続装置にCLSF処理部を配置
するような形態(フェーズ3)に変更していくことがで
きる。ここで、網間接続装置内にCLSF処理部を増設
する場合は、ルーチング処理部に代わってCLSF処理
部を増設する形になっていても良いし、ルーチング処理
部を配置した状態で、CLSF処理部を増設する形にな
っていても良い。これは、ヘッダ変換テーブル(ヘッダ
変換部)及びアッド・ドロップ処理部(網間接続装置内
のセルの振り分けをATMスイッチ機能で行っている場
合は、該スイッチング機能)の設定変更のみでこれを行
うことができるため、非常に容易にCLSF処理部の増
減設を行うことができる点に注意が必要である。
【0344】ここで、網間接続装置、及びCLSF処理
部間のATMコネクション、及びCLSF処理部−各端
末間のATMコネクションは、帯域管理を行わないAT
Mコネクションであれば良い点に注意が必要である。
【0345】次に、図28に戻り「CLSF処理部間A
RP」について説明する。図28において、CLSF処
理部がデータグラムを配送する場合に、ATMバックボ
ーン網内に張られている網間接続装置内のCLSF処理
部へのパーマネントATMコネクション(PVC、PV
P)の内、どのPVC/PVPに送出すれば良いかの選
択を行う必要があるときがある。即ち、解析したデータ
グラムの宛先アドレス(ネットワークレイヤアドレス、
あるいはメイルアドレスなどでも良い)がCLSF処理
部内部のテーブル(この宛先アドレスの場合は、このP
VC/PVPに送出せよ、という指示の書いてあるテー
ブル)に未登録の場合は、該宛先アドレスからどのPV
C/PVPに該データグラムを送出したら良いかのレゾ
リューションを行うこととなる。これをここでは「CL
SF処理部間ARP」と呼ぶ。この「CLSF処理部間
ARP」を行う方法としても、以下のようないくつかの
方法がある。
【0346】(方法1):ARPサーバを用いる方法 先の第1の実施形態のATM−LAN内のデータグラム
配送の際のARPの(方法2)に類似した方法である。
ATMバックボーン網内にARPサーバをおく(図示せ
ず)。このARPサーバは、内部にテーブルを有してお
り、このテーブルには宛先アドレスと、VPI/VCI
値とが対応している。このVPI/VCI値は、他の網
間接続装置内のCLSF処理部(場合によっては、AT
Mバックボーン網内のCLSF処理部。これはATMバ
ックボーン網内の端末装置を担当する)へとつながるP
VC/PVPのVCI/VPI値である。該テーブルの
概要の一実施形態を図33に示す。このように本テーブ
ルはCLSF処理部の数だけ存在し、各々のテーブルが
1つのCLSF処理部からの問い合わせに対応する。問
い合わせを受け取ったARPサーバは、該宛先アドレス
に対応するVPI/VCI値を該テーブルを参照して解
析し、その解析結果(VPI/VCI値)を該問い合わ
せ元のCLSF処理部に対して返す。
【0347】ここで、ATMバックボーン網がその内部
の端末/ノードにVPIを一つ割り当て、ATMバック
ボーン網内のセルのルーチングをVPIを用いて行うよ
うな方式では、宛先アドレスによって付与すべきVPI
値は一意に決定するから、宛先アドレス別のテーブルを
用意する必要はなく、一つのテーブルを用意するだけで
よいことから、大幅なテーブル量削減が可能である。こ
の場合、データグラムまたはARP送出の際は、たとえ
ばVCI値の上8桁はオール0とし(これをデータグラ
ム配送の印とする。即ち、網間接続装置内では、VCI
値の上8桁がオール0のセルについては、CLSF処理
部に転送する)、下8桁を送出元CLSF処理部の属す
る網間接続装置のVPI値を入れることにより、これを
受信したCLSF処理部は該セルの送出元を知ることが
できると共に、データグラム配送処理を引き続き行うこ
とができる。ARPの返送に際しては、VCI領域に入
っていた送出元CLSF処理部のVPIを用いれば、A
RPの返答が放送を用いずに行える。なお、CLSF処
理部が送出元CLSF処理部を知る必要がない場合は、
必ずしも上記の下8桁に送出元CLSF処理部が属する
網間接続装置のVPIを入れるという作業は省くことが
できる。
【0348】その他は、第1の実施形態の先のATM−
LAN内でのCLSF処理部へのARPについて説明し
た(方法2)とほぼ同様である。
【0349】(方法2):ATMバックボーン網内にて
CLSF処理部間で直接ARPを行う方法 ATMバックボーン網内にて、網間接続装置内あるいは
ATMバックボーン網内のその他のCLSF処理部に対
して直接ARPを行う方法である。即ち、ARPを行う
側(即ち、VPI/VCI値を尋ねる側)のCLSF処
理部は、その他のCLSF処理部に対してARP要求を
放送、あるいは放送に準ずる方法(たとえば順に聞いて
回るなど)を行い、該当するCLSF処理部がこれに答
える形で自分宛のVPI/VCI値を通知する方法であ
る。
【0350】これはATMバックボーン網内の各ノード
/網間接続装置にVPIが一つ割り振ってあり、バック
ボーン網内のルーチングをVPIを用いて行うような方
式(VPルーチング方式)では、自分のVPI値と適当
なVCI値を通知することにより行うことができる。
【0351】また、このARPを受け取ったCLSF処
理部は、これが自分が担当すべき宛先アドレスであると
判断した場合には、自CLSF処理部と送出元CLSF
処理部間に結ばれているPVC/PVPのVPI/VC
I値を通知するといった形でも、これを行うことがで
き、必ずしもVPルーチング方式でなくても良い。
【0352】(方法3):ARPを用いず、予め全アド
レスに関するテーブルを各CLSF処理部に与えておく
方法 全体のネットワーク規模がそれほど大きくない場合は、
全アドレスに関するテーブルを予め各CLSF処理部に
与えておくことが可能である。このテーブルのローディ
ングは、例えばCLSF処理部の立ち上げ時に行えば良
い。
【0353】この場合、該テーブルにない宛先アドレス
に対しては、デフォルトで転送先CLSF処理部を決め
ておき、ここへ転送すれば良い、このデフォルトの転送
先CLSF処理部は全ての完全なテーブルを有している
などという様な構成法をとることも可能である。
【0354】このような「CLSF処理部間ARP」の
後、該データグラムはARPの結果であるVPI/VC
Iにて示されるCLSF処理部へ転送(リレーイング)
され、該CLSF処理部まで配送されたデータグラム
は、再度宛先アドレスが解析され、しかるべき宛先とつ
ながるATMコネクションにリレーイングされる。な
お、該「CLSF処理部間ARP」にてレゾリューショ
ンされた宛先アドレスとVPI/VCI値の組は、以降
CLSF処理部内のテーブルに保持されてもよい。
【0355】ATMバックボーン網に関しては、効率的
なルーチングを実現するため、アドレッシングには充分
な配慮が必要である。例えば、サブネットマスクの作成
を容易にするため、物理的に近いLANや、同一の網間
接続装置/ATMバックボーン網中のスイッチノードに
つながるLAN同士には、値の重なりの大きいネットワ
ークアドレスを与えるなどである。
【0356】この方式においても、第1、2の実施形態
における網間接続装置内のCLSF処理部の利点を享受
できる。
【0357】次に、図34に網間接続装置内の呼処理部
とATM−LAN内の端末間のATMコネクション接続
状態、及びATMバックボーン網における網間接続装置
内の呼処理部間のATMコネクション接続状態の一実施
形態を示す。ここで、簡単のため、各物理配線は省略し
てある。また、網間接続装置内のCLSF処理部、ヘッ
ダ変換部などのその他の構成要素や、ATM−LAN内
のスイッチノード、ATMバックボーン網内の構成要素
も図中では省略してある。実際には、ATM−LAN内
のスイッチノードからも網間接続装置内の呼処理部にA
TMコネクションが確立していても良い。
【0358】このように、ATM−LAN内の各端末装
置と網間接続装置内の呼処理部間は、それぞれATMコ
ネクション(VPまたはVC)で結ばれている。このA
TM−LAN内の端末装置と、網間接続装置内の呼処理
部間を結ぶATMコネクションは、第1、2の実施形態
と同様に、網間接続装置をまたがるコネクションではな
いことに注意が必要である。
【0359】また、ATMバックボーン網内において
は、網間接続装置内の呼処理部間が例えばパーマネント
コネクション(VPあるいはVC)で結ばれている。こ
のパーマネントコネクションに関しても、ATMバック
ボーン網内に閉じたATMコネクションであり、網間接
続装置をまたがるコネクションではないことに注意が必
要である。
【0360】また、上記呼処理部間の接続をパーマネン
トATMコネクションにて行うことにより、呼処理部間
の処理情報転送の都度生じるコネクション設定オーバヘ
ッドを削減することができると共に、3つ以上の網間を
またがる呼/コネクションの処理については、該パーマ
ネントATMコネクションを介して網間接続装置内の呼
処理部間のリレーイングで常に行われるようにすること
ができる。また、呼/コネクション処理のために使われ
るトラヒックの監視を行い易くすることができる。
【0361】以下に、ATM−LAN内の端末/ノード
(以下、送信側端末と呼ぶ)から、他のATM−LAN
内の端末/ノード(以下、受信側端末と呼ぶ)へのAT
Mコネクションの設定を行う際のプロセスについて説明
する。
【0362】さて、ATM−LAN内の端末装置/ノー
ドが網間接続装置、及びATMバックボーン網をまたが
るATMコネクションを張ることを欲している場合、網
間接続装置内の呼処理部が使われることになる。基本的
には、第1、2の実施形態と同様であるが、若干の相違
点もあるため、簡単に説明する。
【0363】まず、単なるコネクション接続のみ(帯域
管理が不要)を求めている場合の説明を行う。
【0364】まず、ATMコネクションの設定要求を行
うATM−LAN内の端末/ノード(送信側端末と呼
ぶ)が網間接続装置内の呼処理部に働きかける点は、第
1、2の実施形態とほぼ同様のプロセスにて行われる。
詳細の説明は省略する。
【0365】次に、これを受け取った網間接続装置内の
呼処理部は、「コネクション設定要求ARP」の対象ア
ドレスが、どの網間接続装置内の呼処理部の担当である
かを検索し、該網間接続装置内の呼処理部に該ARPを
リレーイングする。図34にあるように、網間接続装置
内の呼処理部間は、パーマネントATMコネクションに
て結合されているため、該呼処理部はこれらのパーマネ
ントATMコネクションを介して該コネクション設定要
求を次なる網間接続装置内の呼処理部へリレーイングす
ることになる。
【0366】ここで、該呼処理部がATMバックボーン
網内に張られている網間接続装置内の呼処理部のパーマ
ネントATMコネクション(PVC、PVP)の内、ど
のPVC/PVPに送出すれば良いかの選択を行う必要
があるときがある。即ち、解析したコネクション接続要
求の宛先アドレス(ネットワークレイヤアドレス、ある
いはメイルアドレスなどでも良い)が呼処理部内部のテ
ーブル(この宛先アドレスの場合は、このPVC/PV
Pに送出せよ、この呼処理部にリレーイングせよ、とい
う指示の書いてあるテーブル)に未登録の場合は、該宛
先アドレスから、どのPVC/PVPに該接続要求を送
出したら良いかのレゾリューションを行うこととなる。
これを、ここでは「呼処理部間ARP」と呼ぶ。
【0367】この「呼処理部間ARP」を行う方法とし
ても、以下のようないくつかの方法がある。
【0368】(方法1):ARPサーバを用いる方法 先の、図28のCLSF処理部におけるARPサーバの
場合とほぼ同様であり、相違点はARPサーバ内部のテ
ーブルのVPI/VCI値が他の網間接続装置内の呼処
理部(場合によっては、ATMバックボーン網内の呼処
理部。これはATMバックボーン網内の端末装置を担当
することになる)へとつながるPVC/PVPのVCI
/VPI値である点である。なお、このテーブルについ
ては、CLSF処理部にて用いていたテーブルと共用す
ることが容易に可能である。
【0369】(方法2):ATMバックボーン網内で呼
処理部間で直接ARPを行う方法 ATMバックボーン網内にて、網間接続装置内のあるい
はATMバックボーン網内のその他の呼処理部に対して
直接ARPを行う方法である。図28に示すCLSF処
理部における(方法2)とほぼ同様の方法にて実現する
ことができるので、詳細は省略する。
【0370】(方法3):ARPを用いず、予め全アド
レスに関するテーブルを各呼処理部に与えておく方法 CLSF処理部の場合と同様に、全体のネットワーク規
模がそれほど大きくない場合は、全アドレスに関するテ
ーブルを予め各呼処理部に与えておくことが可能であ
る。このテーブルのローディングは、例えば呼処理部の
立ち上げ時に行えば良い。また、該テーブルをCLSF
処理部と共用することも容易に可能である。詳細はCL
SF処理部の場合とほぼ同様であるので、省略する。
【0371】この場合、該テーブルにない宛先アドレス
に対しては、デフォルトで転送先呼処理部を決めてお
き、ここへ転送すれば良い。このデフォルトの転送先呼
処理部は、全ての完全なテーブルを有しているなどとい
う様な構成法をとることも可能である。
【0372】このような「呼処理部間ARP」の後、該
コネクション設定要求は、このARPの結果であるVP
I/VCIにて示される呼処理部へ転送(リレーイン
グ)され、該呼処理部まで配送されたコネクション設定
要求は、再度宛先アドレスが解析され、第1、2の実施
形態の受信側端末側を担当する呼処理部と同様の動作を
行うこととなる。なお、該「呼処理部間ARP」にてレ
ゾリューションされた宛先アドレスとVPI/VCI値
の組は、以降呼処理部内のテーブルに保持される。
【0373】以上のようなプロセスは、コネクション設
定要求に限らず、コネクションの設定/切断/変更要求
の際にそれぞれほぼ同様にとられるものである。
【0374】なお、網間接続装置内の呼処理部間にパー
マネントATMコネクションは張られておらず、コネク
ション設定/切断/変更要求の際にその都度呼処理部間
にパーマネントATMコネクション/ATMコネクショ
ンを張る方式や、ARPをATMバックボーン網全体に
わたって行使する方法も考えられる。
【0375】また、該網間接続装置、ATMバックボー
ン網をまたがるATMコネクションに帯域管理を行うと
き、即ち適当なQOSを該ATMコネクションに求める
ときは、第1、2の実施形態に準ずるので、詳細の説明
は省略する。
【0376】この方式においても、第1、2の実施形態
における網間接続装置内の呼処理部の利点を享受でき
る。
【0377】なお、呼処理部の場合も、CLSFの場合
と同様に図29、図32、図28のような段階的な呼処
理部の増減設/変更が可能である点に注意が必要であ
る。その変更に際しては、IWU内のテーブルの簡単な
変更のみで対処できるのも同様である。なお、これはC
LSF、呼処理部に限らず、任意のサーバに間して一般
的ないえる点である。
【0378】次に、図35に大規模ネットワークにおけ
る呼処理部の配置方法の別の実施形態を示す。図35の
例では、ATMバックボーン網内に呼処理部351が配
置されている。このATMバックボーン網内の呼処理部
は、一つである必要は必ずしもなく、分散配置(負荷分
散であっても、機能分散であっても良い)されていても
良い。網間接続装置内の呼処理部がATMバックボーン
網をまたいだATMコネクションを欲する場合、呼処理
部351にそのコネクション接続要求をリレーイングす
る。ここで、図35のように網間接続装置内の呼処理部
とATMバックボーン網内の呼処理部351間は、パー
マネントATMコネクションで結合されている。このパ
ーマネントATMコネクションは、網間接続装置をまた
がるコネクションではなく、ATMバックボーン網内に
閉じたものであることに注意が必要である。呼処理部3
51は、ATMバックボーン網内のATMコネクション
の設定、切断、管理などを一括して行っており、この呼
処理部が網間接続装置間のATMバックボーン網を横断
するATMコネクションを設定/切断/変更する。網間
接続装置内の呼処理部は、ATM−LAN内のATMコ
ネクションと該ATMバックボーン網間のATMコネク
ションをヘッダ変換部を適当に設定することにより結合
し、ATMバックボーン網をまたがるATMコネクショ
ンを制御する。
【0379】同様の動作が、ATM−LAN内の端末/
ノードと、ATMバックボーン網内の端末/ノード間の
ATMコネクションを制御する際にも用いられる。
【0380】また、このような形で呼処理部を配置する
ことにより、ATMバックボーン網内の呼処理部351
内にのみ、該ATMバックボーン網につながるATM−
LANに関する構成情報を保持すれば良いことに注意が
必要である。ここでは、網間接続装置内の呼処理部は、
ATMバックボーン網内の呼処理部351への多重化機
能を有しているといえる。
【0381】さて、これまで述べてきたようなARP
(ネットワークレイヤアドレスからATMアドレス=V
PI値へのアドレスレゾリューション)を行う際、該A
RPを行う実体が送信側端末(ノード/IWU/端末)
のどこに位置するかという点に関しても、いくつかの場
合が考えられる。以下に、それぞれの場合について説明
する。ここでは、ATMボードという言葉を用いるが、
これはATM通信方式を使って通信を行う端末装置の通
信用拡張ボードであり、ATMインタフェースと、端末
内部バスインタフェースを有するボード(基板)であ
る。
【0382】まず、ARP要求について説明する。
【0383】(場合1):ATMボードが自律的にAR
P要求を行う場合。
【0384】この場合は、端末内部バスインタフェース
を介して、上位(たとえばOS)から転送すべきデータ
グラムを受け取る。このデータグラムはネットワークレ
イヤデータグラム(例えばIPデータグラム)である。
よって、上位から転送先のネットワークレイヤアドレス
が(ネットワークレイヤデータグラムのしかるべき領域
に格納されている形で)ATMボードに通知される。
【0385】なお、これと並行してATM方式とは異な
るMACアドレスに関する情報などがATMボードに転
送されてきても良い。これは、既存端末(例えばUNI
X・TCP/IP+イーサネット)のイーサネットボー
ドの代わりに、ATMボードをOS、あるいはデバイス
ドライバなどの設定に一切の変更を行わずに通信用ボー
ドとして使用した場合などに考えられる状況である。即
ち、先の例で考えると、OSは、通信用ボードがATM
ボードであることを認識しておらず、イーサネットボー
ドであると認識している場合である。
【0386】この例においては、ARP要求の機能はA
TMボードが有しているため、ネットワークレイヤアド
レスと、ATMアドレス(本実施形態の場合はVPI
値、一般の場合はVPI/VCI値などを含むATMセ
ルヘッダ値)との対応テーブル(ARPテーブル)はA
TMボード上に存在することになる。上位から受け取っ
たデータグラムの相手先アドレスについてATMアドレ
スのレゾリューションが終了していない場合に、ATM
ボードは自律的にARP要求を行うこととなる。
【0387】このARPは、ARP要求セルをATMボ
ード上に実装されているプロセッサなどがソフトウエア
的/ファームウエア的に生成しても良いし、ATMボー
ド上の専用ハードが生成しても良い。生成されたARP
要求セルは、前記のような方法でATM−LANに向け
て送出される。ARPを行っている間、該データグラム
はATMボード上のメモリにて待ち合わせを行うことと
なる。この間、ATMボードは該データグラムの次に、
上位から送られてきたデータグラムに関する処理を行っ
ていても良いし、該データグラムのATMセル化などを
行っていても良い。
【0388】ARP応答が返ってきたなら、該応答に記
載されているATMアドレス(VPI値)をATMセル
ヘッダとして、前記のルールに従いATMセルヘッダを
生成し、該データグラム(ATMセル化したもの)をA
TM−LANに向けて送出する。
【0389】また、これと並行してアドレスレゾリュー
ションされたATMアドレスを該ATMボード内のAR
Pテーブルに登録する。この登録により、次の同一宛先
へのデータグラムについては、アドレスレゾリューショ
ンを行うことなく、ネットワークレイヤアドレスからA
TMアドレスへの変換を行うことができる。
【0390】なお、このネットワークレイヤアドレスか
らATMアドレスへの変換についても、ATMボード上
に実装されているプロセッサなどがソフトウエア的/フ
ァームウエア的に行っても良いし、ATMボード上の専
用ハードが行っても良い。
【0391】なお、このARPテーブルに登録されたネ
ットワークレイヤアドレスと、ATMアドレスとの変換
表については、一定の時間使われなかった場合、登録を
抹消されても良い。これは、ARPテーブルの大きさに
限界があり、新たに登録すべきデータが存在するとき
に、抹消するべきデータを決める際に適用することので
きる方法である。
【0392】(場合2):端末内のOSプログラム、ま
たはデバイスドライバとしてARP要求プログラムが動
いている場合。
【0393】この場合は、ARP要求を行うのは端末内
のプログラムである。このARPの起動は、 (1)ATMボード内にネットワークレイヤアドレスと
ATMアドレスの対応表があり、該対応表に存在しない
ネットワークレイヤアドレスの出現によりARP要求の
必要が生じたATMボード側がARPプログラムを起動
する場合 (2)OSまたはデバイスドライバ側にネットワークレ
イヤアドレスとATMアドレスの対応表があり、該対応
表に存在しないネットワークレイヤアドレスの出現によ
り、ARP要求の必要をOSまたはデバイスドライバが
自律的に認識し、OSのARP要求処理プログラムまた
はデバイスドライバのARP要求処理プログラムを起動
する場合 の2つの場合が考えられる。なお、(2)の場合におい
ても、ATMボード内にもネットワークレイヤアドレス
と、ATMアドレスの対応表が存在していても構わな
い。
【0394】ARP処理プログラムの動作としても、い
くつかの場合が考えられ、 (A)ARP要求処理プログラムは、ARP要求セルま
たは「該セルのペイロード(即ち、ARP要求である旨
を伝える内容)+該情報がARPであることをATMボ
ードに伝える情報」を自律的に生成し、ATMボードに
通知する。ATMボードは、上記の情報をARPとし
て、ATM−LANに向けて送出する。即ち、ARP情
報を生成する能力はARP処理プログラム側が有する。
【0395】(B)ARP要求処理プログラムは、「該
ネットワークレイヤアドレスについてARP要求を行
え」との命令をATMボード側に出す。ATMボード側
はARP要求セルを生成し、ATM−LANに向けて送
出する。
【0396】の2つの場合が考えられる。
【0397】更に、ARP応答が返ってきた場合のAT
Mボードの対応もいくつかの場合が考えられ、 (i)ATMボード上にATMボード内にネットワーク
レイヤアドレスとATMアドレスの対応表があり、該対
応表にレゾリューション結果のATMアドレスを登録す
る。
【0398】(ii)OSまたはデバイスドライバ側にネ
ットワークレイヤアドレスとATMアドレスの対応表が
あり、該対応表にレゾリューション結果のATMアドレ
スを登録する。
【0399】(iii)ATMボード上とOSまたはデバイ
スドライバ側の両方にATMボード内にネットワークレ
イヤアドレスとATMアドレスの対応表があり、両対応
表にレゾリューション結果のATMアドレスを登録す
る。
【0400】ここで、(iii)においては、ATMボード
上の対応表については、OSまたはデバイスドライバの
対応表のキャッシュになっていても良い。即ち、OSま
たはデバイスドライバ側が有している対応表内のデータ
のうち、一部分のみを記載している。どの様に一部分を
記載するかの選択方式としては、FIFO方式、ラウン
ドロビン方式などいろいろな場合が考えられる。
【0401】次に、ARP応答について説明する。
【0402】(場合A):ATMボードが自律的にAR
P応答を行う場合。
【0403】これは、ATMインタフェース側からAR
P要求を受け取ったATMボードが自律的に自分宛のA
RP要求を検出し、該自分宛のARP要求に対してAR
P応答を行う場合である。
【0404】図36に、このような処理を行うATMボ
ードの例を示した。このATMボードは、ATMインタ
フェース361、ARPフィルタ部362、ARP処理
部363、挿入部364、バスインタフェース部365
からなる。ATMインタフェース361は、ATMボー
ドと、ATM−LANとのインタフェースをとる機能を
有する。
【0405】ARPフィルタ部362は、入力伝送路上
を流れるセルのうち、ARPセルを抽出して、該ARP
セルをARP処理部363にドロップする機能を有す
る。また、ドロップして空いたセルスロットには空セル
を挿入する機能をさらに有していても良い。
【0406】ARP処理部363は、ARPフィルタ部
362から送られてきたARPセルを解析し、該ARP
セルが自分宛のARPセルであるかを相手先アドレスを
解析することにより調べ、自分宛のARPセルでない場
合は該セルを廃棄し、自分宛のARPセルである場合は
ARP応答セルを生成し、該ARP応答セルを挿入部3
64に送出する機能を有する。該ARP処理部の処理は
ハードウエア論理により行われても良いし、プロセッサ
などによりソフトウエア的/ファームウエア的に処理さ
れても良い。
【0407】挿入部364では、ARP処理部363か
ら送られてきたARP応答セルと、バスインタフェース
部365から送られてきたセルとを適当に多重化し、A
TM−LAN側は該セルを送出する機能を有する。
【0408】バスインタフェース部365は、ATMボ
ードと、端末内部のバスとのインタフェースをとる機能
を有する。
【0409】ここで、図36には代表的なATMセルの
転送経路のみを矢印で記している。実際には、端末内部
バスを介して、上位CPU等が各モジュールとの間で互
いにアクセスする、例えばARP処理部に該端末装置の
ネットワークレイヤアドレスを通知したり、エラー通知
をやり取りしたりするなどの機能を実現するための制御
線が存在している。
【0410】本ATMボードに到着したARP要求セル
は、ARPフィルタ部362によりARP処理部363
側にドロップされ、該ARPセルが自分宛(該ATMボ
ードを実装した端末向け)であったとすると、ARP処
理部363によりARP応答セルが生成され、挿入部3
64を介してATM−LAN側に送出される。その際、
ATMボード内にネットワークレイヤアドレスと、AT
Mアドレスとの対応表が存在する場合には、ARP要求
セルに含まれる情報(具体的には送出元アドレス)を利
用し、該対応表に送出元アドレスに含まれる情報(送出
元端末のネットワークレイヤアドレスと、ATMアドレ
スとの対応情報)を登録しても良い。
【0411】また、OSまたはデバイスドライバ内にネ
ットワークレイヤアドレスとATMアドレスとの対応表
が存在する場合には、上記情報(送出元端末のネットワ
ークレイヤアドレスと、ATMアドレスとの対応情報)
を登録すべく、OSまたはデバイスドライバ側に該情報
を通知しても良い。
【0412】以上の記述からわかるように、ARP要求
および応答について、両方ともATMボードあるいはソ
フトウエアで(即ち、OSまたはデバイスドライバで)
行うといった形態のほかに、「ARP要求についてはソ
フトウエアで(即ち、OSまたはデバイスドライバが、
ARP応答についてはATMボードが行う」といった形
態も考えられることに注意が必要である。
【0413】(場合B):端末内のOSプログラムまた
はデバイスドライバがARP応答を行う場合。
【0414】この場合は、ARP応答を行うのは端末内
のプログラムである。このARP応答プログラムの起動
は、 (1)ATMボードが、自分宛のARP要求セルの到着
を認識し、OS、またはデバイスドライバ側に通知する
場合。
【0415】(2)ATMボードは、ARP要求セルと
それ以外のセルを区別なくOS、またはデバイスドライ
バ側に転送し、該OS、またはデバイスドライバが自分
宛のARP要求セルの到着を認識して、OSのARP応
答処理プログラム、またはARP応答処理デバイスドラ
イバを起動する場合。
【0416】の2つが考えられる。
【0417】ARP応答処理プログラムの動作としても
いくつかの場合が考えられ、 (A)ARP応答処理プログラムは、ARP応答セルま
たは「該セルのペイロード(即ち、ARP応答の内容)
+該情報がARP応答であることをATMボードに伝え
る情報」を自律的に生成し、ATMボードに通知する。
ATMボードは、上記の情報をARP応答セルとしてA
TM−LANに向けて送出する。即ち、ARP応答情報
を生成する能力はARP処理プログラム側が有する。
【0418】(B)ARP応答処理プログラムは、「該
ネットワークレイヤアドレス(及びATMアドレス)に
ついてARP応答を行え」との命令をATMボード側に
出す。ATMボード側は、ARP応答セルを生成し、A
TM−LANに向けて送出する、の2つの場合が考えら
れる。
【0419】なお、本第3の実施形態においては、AT
M−LAN、あるいはATMバックボーン網におけるセ
ルのルーチング、アドレッシング方式として「VPルー
チング方式」を用いたものを例として示したが、本発明
における各種方式はその適用をVPルーチング方式に限
定するものではなく、一般のATM通信方式に適用が可
能である点に注意が必要である。
【0420】例えば、「VPルーチング方式」ではな
く、「呼処理サーバなどの処理部がコネクション接続要
求の度にエンド−エンドのATMコネクションを設定し
て(セルの転送中にATMセルヘッダの書換があっても
良い)、エンド−エンドの通信を行う方式(以下では、
呼処理サーバ方式とも呼ぶ)のATM−LAN、あるい
はATMバックボーン網」や、「ATM−LANはVP
ルーチング方式で運用され、ATMバックボーン網は呼
処理サーバ方式で運用される大規模ATMネットワー
ク」、また逆に「ATMバックボーン網はVPルーチン
グ方式で運用れ、ATM−LANは呼処理サーバ方式で
運用される大規模ATMネットワーク」、更には、一部
のATM−LANにおいてはVPルーチング方式、一部
のATM−LANにおいては呼処理サーバ方式といった
ように、各種方式が混在したATMネットワークにおい
ても、本発明における各種方式は容易に適用が可能であ
る。
【0421】また、本実施形態においては、ATM−L
AN、あるいはATMバックボーン網におけるデータグ
ラム配送法などについて述べてきたが、これらはATM
−LAN、あるいはATMバックボーン網に限定するも
のではなく、サブネット化されたATM−LAN、ある
いはサブネット化されたATMバックボーン網について
も容易に適用が可能である点に注意が必要である。
【0422】また、これまで述べてきた第1・第2・第
3の実施形態における網間接続装置は、任意のATM−
LAN、あるいはATMバックボーン網に帰属している
と考えることができる。また、該網間接続装置は接続し
ている網すべてに帰属していると考えることも可能であ
る。
【0423】また、これまで述べてきた実施形態におけ
る網間接続装置は、計算機(ワークステーションなど)
に、拡張ユニット/拡張ボードを加えた形態であって
も、計算機と一体化した構造となっていても良い。この
場合、CLSF処理部、呼処理部およびIWU管理部に
ついては、該計算機のCPUにより実現する構成になっ
ていても良い。
【0424】(第4の実施形態)次に、サブネットワー
ク内部でのデータグラム通信に関する実施形態について
説明する。ここでは、一般的なATMネットワークの場
合と、江崎、津田、夏堀:“ATM−LANにおけるデ
ータ転送実現法”、電子情報通信学会(情報ネットワー
ク研究会資料,March,1993)に記載されているようなV
PIルーティング方法を適用した場合についてそれぞれ
説明する。
【0425】(実施形態4−1)サブネットワーク内部
でのデータグラム通信を一般のATMネットワークに適
用した場合について。
【0426】図40はその実施形態であり、端末(T
E)411にデータグラム送信要求が発生すると、端末
411はATMコネクション41Aを用いて、アドレス
レゾリューションサーバ(以下、ARSという)413
に対して、目的の端末にデータグラムを転送するためA
TMアドレスの獲得要求(AR要求)を行う。このアド
レス獲得要求は、データグラム転送要求が発生したとき
には常に行うことも、端末411に格納されたアドレス
レゾリューションテーブルに宛先端末のアドレス情報が
ないときにのみ行う方法(図42参照)とがある。後者
の方法の場合、ARテーブルに内に既にアドレスが存在
していれば、AR要求とAR応答の手続きを実行する必
要がない。
【0427】ARS413は、宛先端末412にデータ
グラムを転送するためのATMコネクションの識別子で
あるVCI/VPI情報(端末411が付加すべきVC
I/VPI情報)をATMコネクション41Bを用いて
端末411に通知する(AR応答という)。AR応答を
受け取った端末411は、通知されたVCI/VPIを
付加してデータグラムをネットワークに投入する。デー
タグラムはATMコネクション41Cを通して、端末4
12へ直接配送される。この実施形態の場合には、サブ
ネットワーク内のすべての端末間にATMコネクション
がフルメッシュ状に設定されておく必要がある。
【0428】図42に、送信側端末(この例では端末4
11)で実行されるプロトコルの一例に関するフローチ
ャートを示す。これは送信側端末が送信先のアドレス情
報をキャッシングすることができる場合の例である。ス
テップ432で自端末内のアドレスレゾリューション用
のキャッシュテーブルを検索している。キャッシュエン
トリに宛先端末412の情報がなければ、AR応答をA
RS413に対して行う。
【0429】図41は、端末411,412およびAR
S413間のデータのやり取りを示している。これは、
端末411のアドレスレゾリューションキャッシュエン
トリに宛先端末412の情報がなかった場合の例であ
る。なお、AR要求41AおよびAR応答41Bはポイ
ント−ポイントのATMコネクションでも実現可能であ
るが、ブロードキャストチャネルを用いて実現すること
も可能である。
【0430】図43に、他の実施形態を示す。実際のデ
ータグラムの転送をCLSF414に実行させる。端末
411でデータグラム転送要求が発生すると、端末41
1は目的の端末412へデータグラムを転送するための
ATMコネクション情報のレゾリューションを行う。端
末411が宛先端末412へデータグラムを転送するた
めのATMコネクション情報を持っていないとき、つま
りキャッシュテーブルにエントリがないときは、ATM
コネクション41Aを用いて、アドレスのレゾリューシ
ョンを行う(AR要求)。
【0431】ARS413は、宛先端末が自サブネット
ワーク内の端末であるときには、端末411がCLSF
414へデータグラムを転送するためのATMレイヤア
ドレス情報を端末411へ返答する(AR応答)。な
お、データグラムが転送されるべき端末が自サブネット
ワーク以外のネットワークに属する場合の実施形態は、
次サブセクション以降で説明する。
【0432】アドレスのレゾリューションを完了した端
末411は、適切なVCI/VPI(キャッシュテーブ
ルあるいはAR応答で獲得したVCI/VPI情報)を
データグラムを転送するためのセルに付加して、ネット
ワークに投入する。このVCI/VPIはATMコネク
ション441の識別子であり、セルはATMコネクショ
ン441上を転送されてCLSF414に到達する。C
LSF414は受信したデータグラムのアドレス情報を
解析し、宛先端末412へデータグラムを転送するため
のVCI/VPIを付加して、セルをネットワークに投
入する。投入されたセルは、ATMコネクション442
を用いて端末412へ到達する。本実施形態の場合に
は、CSLF414と各端末間にスター状のATMコネ
クションが設定されておく必要がある。なお、AR要求
およびAR応答は、ポイント−ポイントのATMコネク
ションではなく、ブロードキャストチャネルを用いて行
うことも可能である。
【0433】ARS413で行うアドレスレゾリューシ
ョン手続きは、ネットワークのアドレス空間情報(アド
レスマスク)に関する検索を行えば良い。以下に示すよ
うに、ARS413では外部のネットワークに対して
も、その端末がどのネットワークアドレス空間に存在す
るかを解析すればよく、必ずしも宛先端末を直接ATM
コネクションでアクセスするためのVCI/VPI情報
をレゾリューションする必要はない。
【0434】図44に、データの受け渡しの手続きを示
している。ここで、端末411からCLSF414への
データグラムの転送については、一旦データグラム全体
がCLSF414に取り込まれた後に、まとめて端末4
12に転送する場合を示しているが、データグラムの転
送をパイプライン状に行うことも可能である。
【0435】(実施形態4−2)サブネットワーク内部
でのデータグラム通信にVPIルーティングを適用した
場合について。
【0436】図45に示したように、各ネットワーク要
素にVPIが割り当てられているものとする。各端末/
サーバは、サブネットワーク内の全てのUNIポイント
からマルチポイント−ポイントATMコネクションが設
定されているのに等しい。つまり、端末は宛先端末のV
PIを付けたセルをネットワークに投入すると、セルは
目的のUNIポイントに転送される。例えば、ARS4
13へセルを転送するには、VPIとしてVPI413
付加すればよい。
【0437】図40で説明した方法は、コネクション4
6A,46B,46Cを用いる。端末411は、VPI
413 をVPI情報とするAR要求セルをARS413に
転送する。このとき、VCI情報あるいは上位レイヤの
識別子を用いて、受信したセルが端末411から送信さ
れたセルであることをARS413は認識することがき
る。例えば、VCIフィールドに端末411のVPI情
報であるVPI411 書き込めば、ARS413はATM
ヘッダを参照することにより受信したセルが端末411
からのものであることを認識できる。また、VCI情報
はセルがデータグラム通信のためのAR要求セルである
ことを陽に示す識別番号とすることも可能である。
【0438】端末412のアドレスレゾリューションを
行ったARS413は、AR応答セルにVPI=VPI
411 と書き込んで端末411へネットワークへ投入す
る。ARS413と同様に、端末411はVCI情報と
上位レイヤのヘッダ情報の少なくとも一方を用いて、受
信したセルがAR応答であることを認識する。AR応答
セルの中には、端末412のアクセスアドレス情報であ
るVPI412 が少なくとも書き込まれている。
【0439】端末412で受信したデータグラム転送用
のセルが端末411から転送されたものであることを識
別するための識別情報は、VCI情報あるいは上位レイ
ヤのヘッダ情報であるが、この識別情報をARS413
がAR応答内に書き込まれた情報として、端末411に
通知することも可能である。送信元およびセルのタイプ
を受信元で識別する最も簡単な方法としては、上記の一
連の手続きで、VCIフィールドの情報として、8ビッ
トは送信元のVPI情報、後の8ビットがセルのタイプ
を示すという方法が可能である。
【0440】端末411端末412へ転送するセルのV
CIフィールド(16ビット)のコーディング方法とし
ては、以下のような方法がある。
【0441】例1:8ビットが自分の端末のアクセスア
ドレス(VPI番号と同じ番号)、残り8ビットはコネ
クションレス通信であるとを示す識別番号 例2:8ビットが自分の端末のアクセスアドレス、残り
8ビットは自分のネットワークの識別番号。但し、この
時には各端末はコネクションレス通信用にVPIをコネ
クションオリエンティッド用のVPIとは別に獲得する
必要がある(CLとCOで別のVPIを用いる)。
【0442】例3:16ビットを端末のブート時に設定
しておく。受信側端末が適当にアサインすることも可
能。
【0443】図43で説明した方法は、コネクション4
6A,46B,46D,46Eを用いる。端末411
は、VPI413 をVPI情報とするAR要求セルをAR
S413に転送する。端末412のアドレスレゾリュー
ションを行ったARS413は、AR応答セルにVPI
=VPI414 を書き込んで、セル(AR応答)をネット
ワークへ投入する。AR応答セルの中には、CLSF4
14のアクセスアドレス情報であるVPI414 が少なく
とも書き込まれている。CLSF414で受信したデー
タグラム転送用のセルが端末411から転送されたもの
であることを識別するための情報は、VCI情報あるい
は上位レイヤのヘッダ情報であるが、この識別情報をA
RS413がAR応答内に書き込まれた情報として、端
末411に通知することも可能である。CLS414は
受け取ったセルのアドレス情報を解析し、端末412に
データグラムセルを転送するためにVPI=VPI412
をセルに付加してネットワークにセルを投入する。セル
はATMコネクション46Eを通って端末412へ転送
される。
【0444】本実施形態における5つの具体例を以下に
示す。
【0445】(1) 受信端末のアクセスアドレスのレゾリ
ューションをCLSF414が行う。CLSF414は
受信データグラムの中に書き込まれているネットワーク
レイヤアドレス(または、それ以外のレイヤのアドレス
でも可能)を基に宛先端末のアドレスを解析する。この
とき、データグラムは一旦CLSF414でリアセンブ
リされる。
【0446】(2) 受信端末のアクセスアドレスのレゾリ
ューションをCLSF414が行う。CLSF414は
受信データグラムの中に書き込まれているネットワーク
レイヤアドレス(または、それ以外のレイヤのアドレス
でも可能)を基に宛先端末のアドレスを解析する。この
とき、データグラムは一旦CLSF414でリアセンブ
リされず、パイプイライン処理によりセルがリレーイン
グされる。つまり、データグラムの先頭セルに書き込ま
れているアドレス情報を解析して宛先端末のアクセスア
ドレスを解析し、先頭セル以降のセルは、VCI情報を
基にしてVPI/VCIを書き替えて宛先端末へリレー
イングする。CLSF414はデータグラム毎に異なる
VCIをアサインする必要がある。
【0447】(3) 送信端末が宛先端末のアクセスアドレ
スをレゾリューションし、これを先頭のセルのペイロー
ド部に書き込む。先頭セルを受信したCLSF414は
先頭セルのペイロード部の情報を読み、これをもちい
て、セルを宛先端末へ転送する。このとき、データグラ
ムは一旦CLSF414でリアセンブリされる。
【0448】(4) 送信端末が宛先端末のアクセスアドレ
スをレゾリューションし、これを先頭のセルのペイロー
ド部に書き込む。先頭セルを受信したCLSF414は
先頭セルのペイロード部の情報を読み、これを用いてセ
ルを宛先端末へ転送する。このとき、データグラムは一
旦CLSF414でリアセンブリされず、パイプイライ
ン処理によりセルがリレーイングされる。つまり、デー
タグラムの先頭セルに書き込まれているアドレス情報を
解析することで宛先端末のアクセスアドレスを解析し、
先頭セル以降のセルは、VCI情報を基にしてVPI/
VCIを書き替えて宛先端末へリレーイングする。CL
SF414はデータグラム毎に異なるVCIをアサイン
する必要がある。
【0449】(5) 送信端末が宛先端末のアクセスアドレ
スをレゾリューションし、これをVCIフィールドを利
用してCLSF414へ転送する。つまり、例えばVC
Iの8ビットを宛先端末のアクセスアドレス、残り8ビ
ットを送信元端末のアクセスアドレスとする。CLSF
414は、VCIフィールドの宛先端末のアドレスをコ
ピーしてセルを宛先の端末にリレーイングする。リレー
イングには、データグラムを一旦リアセンブリする方法
とパイプライン的にセルをリレーイングする方法とがあ
る。
【0450】(第5の実施形態)次に、外部ネットワー
クへのデータグラム転送に関する実施形態として、まず
2階層ネットワークを用いた場合について説明する。
【0451】(実施形態5−1)一般のATMネットワ
ークを用いた場合−その1。
【0452】図46に、本実施形態のネットワークアー
キテクチャの概略図を示した。このネットワークは、2
階層のネットワークで構成されている。各ネットワーク
471〜475は、IWU(インターネットワーキング
ユニット)476〜479を介してインターネットワー
キングされている。ネットワーク471と公衆網475
は、IWU479を介して接続されている。IWU47
6〜479は、ATMコネクションを終端することなく
ATMセルのリレーイングを実現することができる。す
なわち、受信したセルのVCI/VPIを隣接するネッ
トワークで対応するATMコネクションに割り当てられ
ているVCI/VPIに変換する機能を持つ。
【0453】図47および図51に、アドレスレゾリュ
ーションの関連するATMコネクションの設定を示す。
各ARS481〜484は、少なくとも各ARSが属す
るネットワーク471〜474が収容している端末ある
いはネットワークのアドレス情報を管理している。図4
8に、ネットワーク472から他のネットワーク47
1,473,474,475へデータグラムを転送する
ために必要なATMコネクション496,497,49
8,49Bの設定を示す。IWU476からCLSF4
91,493,494へのATMコネクション(片方向
ATMコネクション)が設定されている。また、公衆網
475の中にあるCLSFへのATMコネクション49
B(双方向ATMコネクションが通常定義される)が設
定される。なお、同様のコネクションが他のサブネット
ワークについても設定される。CLSFおよびARSが
存在する位置は、IWUの位置に存在することも可能で
ある。また、CLSFとARSとが同じ位置に存在する
ことも可能である。
【0454】公衆網475から、ここで議論しているネ
ットワーク内に存在する端末へ転送されるべきセル( コ
ネクションレス通信セル)は、一旦ネットワーク471
内に存在する公衆網とのコネクションレス通信(ATM
コネクション)を終端するサーバが存在する。公衆網4
75からみると、コネクショレス通信に関して、このサ
ーバがアクセスポイントと定義されている。このサーバ
はATMコネクションを終端し、宛先端末へデータグラ
ムを転送する。このサーバからのデータグラムの転送方
式は、各端末から他の端末へのデータグラムの転送と同
じ方法で実現される。
【0455】本実施形態における端末のプロトコル、す
なわち端末がコネクションレス通信のデータグラムを目
的の端末に送信するための手続きは次の通りである。
【0456】(1) 端末は、アドレスのレゾリューション
要求(AR要求)を出す。これは、端末が自分の能力で
アドレスをレゾリューションできない場合、例えば、ア
ドレスレゾリューションキャッシュテーブルにエントリ
ーが存在しない時、あるいは常に行われる。
【0457】(2) 端末は、アドレスレゾリューションサ
ーバから、該当する端末をアクセスするために用意され
たATMコネクションの識別子であるVCI/VPI情
報を獲得する。
【0458】(3) 端末は、獲得したVCI/VPIを付
けて、ネットワークにセルを投入することで、データグ
ラムの転送を完了する。
【0459】なお、端末はデータグラムの転送に際し
て、特にATMネットワークで定義されているコネクシ
ョン設定手続きを行う必要がない。
【0460】本実施形態におけるアドレスレゾリューシ
ョンサーバのプロトコルは、「バックボーンARS主
導」と「フロントエンドARS手動」の2種類があり、
それぞれ次の通りである。
【0461】(i) バックボーンARS主導 各ネットワーク472〜474に存在するARS482
〜484とネットワーク471に存在するARS481
との間にスター状のATMコネクション(双方向通信チ
ャネル)が形成される。例えば、端末47Aが端末47
Dにデータグラムを転送するべくVCI/VPIを獲得
するために、端末47Aは自分のネットワーク472の
ARSであるARS482に端末47Dのアドレス情報
を持ったアドレスレゾリューション要求セルを転送す
る。要求セルを受け取ったARS482は、受け取った
セル中に書き込まれている目的端末のアドレスが自ネッ
トワーク472ではないことを解析し、ネットワーク4
71に存在するARS481へ既に設定されているAT
Mコネクション485を用いてアドレスレゾリューショ
ン要求セルのリレーイングを行う。他の方法として、A
RS482が予めATMコネクション485を通じて既
に過去に獲得した外部ネットワークのネットワークアド
レス情報と各該当するCLSFへセルを転送するための
VCI/VPI情報をキャッシングしておくことも可能
である。
【0462】ARS481は、受け取ったセルが持って
いる宛先端末47Dのアドレス情報から、データグラム
が転送されるべきCLSF(ネットワーク474内に存
在する)にデータグラムを転送するためのVCI/VP
I情報(VCI/VPI情報については後述する)を解
析し、そのVCI/VPI情報をARS482へ転送す
る。VCI/VPI情報を受け取ったARS482は、
VCI/VPI情報を基に、端末47Aが使用すべきV
CI/VPI情報を返答(AR応答)する。
【0463】ARS481でのアドレスのレゾリューシ
ョンは次のように行われる。ARS481は自ネットワ
ーク471が収容している端末のアドレス情報(アドレ
ス空間情報)およびサブネットワーク472〜474の
アドレス空間の情報を持っている。ARS481は受け
取ったアドレスレゾリューション要求セルに書き込まれ
ているアドレスと、各サブネットワークのアドレス空間
情報との比較を行い、該当する転送先ネットワークを解
析する。ここで、ARSは上記比較を行う際に、宛先ア
ドレスのホストアドレスまでを解析する必要は必ずしも
なく、ネットワークアドレスまでを解析すればよいこと
に注意が必要である。
【0464】なお、公衆ネットワーク475向けのデー
タグラムを識別する方法としては、以下の2つの方法が
ある。
【0465】(a) アドレスレゾリューションセルに書き
込まれたアドレス情報が陽に公衆網475向けのデータ
グラムなのか、それとも公衆網向けではないデータグラ
ムなのかを示している。つまり、端末はアドレスレゾリ
ューション要求時に、それが公衆網向けかそうではない
かを知っている場合で、端末はARSが公衆向けかそう
でないかを陽に識別できるような形でアドレスレゾリュ
ーションセルをARSに転送する。公衆網475向けの
アドレスではないアドレス情報であったときに、ARS
481のアドレスエントリーにアドレスが存在しなかっ
たときには、アドレスが存在しないという情報がARS
482に送られる。
【0466】(b) ARS481のアドレスエントリーに
受け取ったアドレスレゾリューション要求セルが持つア
ドレスが存在しないときには、そのアドレスは公衆網4
75に属するものであると判断する。
【0467】このように、ARS481はネットワーク
471に属している端末およびサブネットワーク47
2,473,474のアドレスおよびアドレス空間の情
報を持ち、アドレスのレゾリューションを行う。
【0468】本実施形態におけるサブネットワーク空間
のビューをARSの立場から示した図が図49および図
50である。図49は、ARS481から見た隣接ネッ
トワークのアドレス空間ビューである。また、図50は
ARS482から見た隣接ネットワークのアドレス空間
ビューである。ARS482からは、IWU476で接
続されたネットワーク511は複数のサブネットワーク
としては当初見えていない。ARS482からは、AR
S481との情報のやりとりを行って初めて、各サブネ
ットワークのアドレス空間がレゾリューションされる。
【0469】ARS482がARS481から受け取る
アドレス情報(ATMレイヤアドレス情報)は、IWU
476から目的のサブネットに存在するCLSFへのA
TMコネクションの識別子(VCI/VPI情報で、場
合によっては上位レイヤの識別情報をも含む場合があ
る)の情報である。例えば、端末47Aから端末47D
へのデータグラム転送に際しては、CLSF494をア
クセスするためのATMコネクション495,497の
識別子を通知し(AR応答)、端末47Fへのデータグ
ラム転送に際しては、CLSF491をアクセスするた
めのATMコネクション495,496の識別子を通知
する。なお、ARS482はARS481から受け取っ
たVCI/VPI情報から、ATMコネクションがIW
U476で正常にリレーイングされるようなVCI/V
PI情報を端末47Aに通知する。端末47Aに通知さ
れたVCI/VPI番号は、IWU476において別の
VCI/VPIに書き替えられる。
【0470】(ii)フロントエンドARS主導 各ネットワーク472〜474に存在するARS482
〜484とネットワーク471に存在するARS481
との間に、図47に示すスター状のATMコネクション
あるいは図51に示すメッシュ状のATMコネクション
が形成される。各ARSは、自分のサブネットワークか
らみた時の外部サブネットワークのアドレス空間情報お
よびATMコネクション情報(VCI/VPI)をそれ
ぞれ図47あるいは図51で定義されたATMコネクシ
ョンを用いて獲得している。図47は、ARS481が
マスタARSのような形態であり、図51は各ARSが
独立に動作する分散型の形態であると言える。ネットワ
ークが3階層以上にはならない場合には、図47のよう
にバックボーンネットワークをマスターとする方が適切
である。
【0471】一方、ネットワークの階層に制限がない場
合には、図47、図51の形態のどちらを選択するかは
ネットワークの形態あるいは管理形態、さらにはネット
ワーク内に存在するサブネットワークの数によって異な
る。例えば、端末47Aが端末47Dにデータグラムを
転送するべくVCI/VPIを獲得するために端末47
Aは自分のネットワーク472のARSであるARS4
82に端末47Dのアドレス情報を持ったアドレスレゾ
リューション要求セルを転送する。要求セルを受け取っ
たARS482は、受け取ったセル中に書き込まれてい
る目的端末のアドレスがネットワーク474であること
を解析し、データグラムが転送されるべきCLSF(ネ
ットワーク474内に存在する)にデータグラムを転送
するための、VCI/VPI情報(VCI/VPI情報
については後述)を端末47Aへ転送(AR応答)す
る。
【0472】ARS482でのアドレスのレゾリューシ
ョンは、次のように行われる。ARS482は自ネット
ワーク472が収容している端末のアドレス情報(アド
レス空間情報)およびサブネットワーク471,47
3,474のアドレス空間の情報を持っている。ARS
482は受け取ったアドレスレゾリューション要求セル
に書き込まれているアドレスと、各サブネットワークの
アドレス空間情報との比較を行い、該当する転送先ネッ
トワークを解析する。ここで、ARSは上記比較を行う
際に、宛先アドレスのホストアドレスまでを解析する必
要は必ずしもなく、ネットワークアドレスまでを解析す
ればよいことに注意が必要である。
【0473】なお、公衆ネットワーク475向けのデー
タグラムを識別する方法としては、以下の2つの方法が
ある。
【0474】(a) アドレスレゾリューションセルに書き
込まれたアドレス情報が陽に公衆網475向けのデータ
グラムなのかそれとも公衆網向けではないデータグラム
なのかを示している。つまり、端末はアドレスレゾリュ
ーション要求時に、それが公衆網向けかそうではないか
を知っている場合で、端末はARSが公衆向けかそうで
ないかを陽に識別できるような形でアドレスレゾリュー
ションセルをARSに転送する。公衆網475向けのア
ドレスではないアドレス情報であったときに、ARS4
82のアドレスエントリーにアドレスが存在しなかった
ときには、アドレスが存在しないと判断される。
【0475】(b) ARS482のアドレスエントリーに
受け取ったアドレスレゾリューション要求セルが持つア
ドレスが存在しないときには、そのアドレスは公衆網4
75に属するものであると判断する。
【0476】このように、ARS482はネットワーク
472に属している端末およびサブネットワーク47
1,473,474のアドレスおよびアドレス空間の情
報を持ち、アドレスのレゾリューションを行う。
【0477】本実施形態におけるサブネットワーク空間
のビューをARSの立場から示した図が図52および図
53である。図52はARS482から見た隣接ネット
ワークのアドレス空間ビューであり、また図53はAR
S481から見た隣接ネットワークのアドレス空間ビュ
ーである。それぞれのARSからは、全てのサブネット
ワークのアドレス空間がレゾリューエションされてい
る。
【0478】ARS482が他のARSから受け取るア
ドレス情報(ATMレイヤ)は、IWU476から目的
のサブネットに存在するCLSFへのATMコネクショ
ンの識別子(VCI/VPI情報であり、上位レイヤの
識別情報をも含む場合がある)の情報である。例えば、
端末47Aから端末47Dへのデータグラム転送に際し
ては、CLSF494をアクセスするためのATMコネ
クション495,497の識別子を通知し(AR応
答)、端末47Fへのデータグラム転送に際しては、C
LSF491をアクセスするためのATMコネクション
495,496の識別子を通知する。なお、ARS48
2は他のARSから受け取ったVCI/VPI情報か
ら、ATMコネクションがIWU476で正常にリレー
イングされるようなVCI/VPI情報を端末47Aに
通知する。端末47Aに通知されたVCI/VPI番号
は、IWU476において別のVCI/VPIに書き替
えられる。
【0479】ARS間では、各サブネットワークのアド
レス空間情報の交換プロトコルだけではなく、サブネッ
トワーク間でのデータグラム通信(コネクションレス通
信)に関するルーティングプロトコルが動作する。具体
的には、図48に示したようなIWUとCLSF間のA
TMコネクションの設定管理を行う。なお、個別のAT
MコネクションはIWUで分離しており( サブネットワ
ーク内部で閉じている)、別のATMコネクションサー
バプロセスおよびルーティングサーバプロセスが、AT
Mコネクションの経路制御ならびにATMコネクション
管理(例えばVCI/VPI管理)を行っており、AR
SはこれらのサーバおよびIWUと制御メッセージの交
換を行い、コネクションレス通信に必要なATMコネク
ションの管理を行う。
【0480】図54に、IWU476が持つべきVCI
/VPIの書き替えテーブルの一例を示した。なお、図
中で同じCLSFへセルを転送するために付加するVC
I/VPIは必ずしも異なる番号にする必要はない。す
なわち、VCI/VPI情報のみでなく、上位レイヤデ
ータユニット中の識別子情報と組み合わせることで、宛
先CLSFが受信したセルがどのデータグラムの属する
かを識別することもできる。同様に、同じ端末から転送
されてくるセルに付加されたVCI/VPIは、必ずし
も異なる番号にする必要はない。
【0481】また、サブネットワーク内での輻輳や障害
のために、通常状態で使っていたATMコネクションと
は異なる経路を持つATMコネクションを使用する必要
が生じる場合がある。この場合には、各スイッチのテー
ブルに設定するVCI/VPIおよびルーティングテー
ブル情報の管理制御を行う、ルーティング制御プロセス
( アドレス管理を行う制御プロセスが他のプロセスであ
ることも可能)は、UNIポイント(ユーザーインタフ
ェイス点)に見せるVCI/VPI番号はサブネットワ
ーク内の経路が変化したときでも同じ番号を維持できる
ように、管理制御を行う。
【0482】次に、各種のサーバ(例えばCLSF)の
アクセスポイントが移動したときにも、同様に各アクセ
スポイントからみえるコネクション識別番号(VCI/
VPI)が同じになるようにリブートすればよい。ま
た、リブートに際して関係するアクセスポイントに対し
て、旧いアクセスのための情報をキャッシュテーブルか
ら廃棄する要求メッセージ(必要ならば新しいアクセス
情報)を転送する。後者の場合には、IWUでは、図5
4に示したようなテーブルのエントリー情報を変更する
必要がある(転送されたメッセージ内の情報を用いて、
あるいは新しい情報を獲得するためのプロトコルを実行
する)。
【0483】次に、本実施形態における宛先端末へのル
ーティングについて説明する。各端末への最終的なデー
タグラムの配送は、各CLSFが属するネットワークの
みについて行う(図48参照)。すなわち、例えばCL
SF491はネットワーク471に属している端末(ネ
ットワーク472,473,474,475はサービス
しない)へのデータグラムの配送を行う。同様に、CL
SF494はネットワーク494内の端末のみへのデー
タグラムの配送を行う。各CLSFが受け取ったデータ
グラムが持つネットワークアドレスが、そのCLSFの
持つアドレスエントリーに存在しない場合、あるいは受
信データグラムのアドレスがそのネットワークのネット
ワークアドレス空間の要素ではない場合には、そのデー
タグラムは誤って配送されたものと判断される。誤った
データグラムの配送に対するアクションはここでは議論
しない。すなわち、各CLSFは自分が属するネットワ
ークの端末のアドレス情報のみを持ってればよい。受け
取ったデータグラムのアドレスが自ネットワークに存在
する時には、適切なATMコネクションを選択して、デ
ータグラムのリレーイングを行う。
【0484】図55に、端末47Aから端末47Dへデ
ータグラムが転送される場合のプロトコル処理の例を示
した。ATMコネクションは、CLSF494で一旦終
端される。すなわち、CLSF494でOSIレイヤ3
のプロトコルが終端される。CLSF494でレイヤ3
のプロトコル処理が行われ、データユニットはATMコ
ネクションを用いて端末47Dに転送される。このよう
に、自サブネットワーク以外の端末へのデータグラムの
転送に際しては、ただ1回のATMコネクション終端で
データグラム配送がエンド−エンドに実現される。
【0485】(実施形態5−1−1)次に、より具体的
な実施形態について説明する。
【0486】図56および図57において、端末47A
から端末47Dにデータグラムが転送される場合の実施
形態について簡単に説明する。図56が図50と図49
に示した管理ビューに基づいた実施形態であり、図57
が図52と図53に示した管理ビューに基づいた実施形
態である。
【0487】本実施形態におけるアドレスレゾリューシ
ョンは、次のようにして行われる。
【0488】端末47Aは端末47Dへデータグラムを
転送するときに、端末47Dへデータグラムを転送する
ためのATMレイヤアドレス情報を持っていない場合に
は、ARS482へ、端末47Dのアドレス情報を持っ
たアドレスレゾリューション要求セルをATMコネクシ
ョン571,581を用いて転送する。但し、ATMコ
ネクション571,581はポイント−ポイントのコネ
クションでも、ブロードキャストコネクションでも実現
可能である。アドレスレゾリューション要求セルを受け
取ったARS482は、アドレスレゾリューション要求
セルが解析したいアドレスが自ネットワーク472では
ないので、図56の例ではアドレスレゾリューション要
求セルをATMコネクション572を経由してARS4
81に転送する。なお、ARS482がアドレスレゾリ
ューション要求セルを受け取って、ARS481にその
要求セルを転送するまでの手続きとしては、以下のよう
な方式が考えられる。
【0489】(1) ARSがそのネットワーク内で発生す
るアドレスレゾリューション要求セルに対する応答を全
て受け持つ場合には、ARSはまずアドレスレゾリュー
ション要求セルのスクリーニングを行う。すなわち、受
け取ったセルの中のアドレスが自ネットワークのアドレ
ス空間の要素であるかどうをネットワークマスクなどを
用いて検証する。もし、アドレスが自ネットワーク内の
ものであれば、アドレステーブルを検索して該当する端
末のATMレイヤアドレス情報を返す。一方、アドレス
が自ネットワーク以外であった時には、予め設定された
上位のARS、この例ではARS481へ要求セルを転
送する。
【0490】(2) ARSは、そのネットワークではな
い、つまり他のサブネットワークに属する端末に対し
て、データグラムを送りたい要求に対してのみ応答を行
い、自ネットワーク内の端末に対するレゾリューション
要求に対する応答は各転送されるべき端末自身が返答す
る場合には、アドレスレゾリューションの際にブロード
キャストチャネルを用いる場合とポイント−ポイントコ
ネクションを用いる場合とで異なる。ブロードキャスト
チャネルを用いる場合には、アドレスのスクリーニング
を行った後、要求セルを取り込み、上位のARSに要求
セルを転送する。一方、ポイント−ポイントコネクショ
ンを用いる場合には、原則的には無条件に上位のAR
S、この例ではARS481にセルを転送することがで
きる。
【0491】図56の例で、アドレスレゾリューション
要求セルを受け取ったARS481は、自ネットワーク
が収容しているアドレスおよびアドレス空間に要求セル
の持つアドレスが存在するかどうかを調べる。アドレス
のエントリーに該当するアドレスが存在しない時には、
公衆網向けのアドレスと判断する。例では、宛先は端末
47Dであるので、ARS471はネットワーク474
のアドレス空間に要求セルのアドレスが存在することを
認識することができる(すなわち、ネットワーク474
の持つアドレス空間情報を用いることができる)。端末
47Dのアドレスを解析したARS481は、IWU4
76からCLSF494へのATMコネクションのVC
I/VPI情報(IWU476から見たときのVCI/
VPI情報)をARS482へ応答する。
【0492】ARS482は、IWU476でCLSF
494の通じているATMコネクションにリレーイング
されるべきATMコネクションの識別情報であるVCI
/VPIを応答する。このVCI/VPIを用いること
により、端末47AはCLSF494へ直接データグラ
ムを配送することができる。ARS482が自律的にア
ドレスのレゾリューションを行うことができる図57の
例では、ATMコネクション581を通じて与えられた
アドレスレゾリューション要求に対して、直接、レゾリ
ューション情報(AR応答)を端末47AにATMコネ
クション582を通じて転送することができる。
【0493】本実施形態におけるデータグラムの転送
は、次のようにして行われる。
【0494】端末47Aは、ATMコネクション57
5,583を用いてセル(データグラム情報を持つ)を
CLS494へ転送する。IWU476,478は、受
け取ったセルのVCI/VPI情報を書き替えることで
ATMコネクションのリレーイングを行う。この処理は
上位レイヤに持ち上げずATMレイヤの処理として行わ
れるので、IWU476,478を経由しているATM
コネクション575,583はATM終端点のない一つ
のATMコネクションと見ることができる。
【0495】ATMコネクション575,583の終端
点であるCLSF494では、ネットワークレイヤの処
理が行われる。CLSF494はネットワークアドレス
の解析を行い、データグラムをATMコネクション57
6,584にリレーイングして、端末47Dに転送す
る。
【0496】このようにATMコネクションは、端末4
7AからCLSF494と、CLSF494から端末4
7Dの2つであり、1度だけ終端される。
【0497】(実施形態5−2)VPIルーティングの
ATMネットワークを用いた場合−その1。
【0498】まず、本実施形態におけるATMレイヤの
アドレス割り当て方法について説明する。VPIルーテ
ィングを行う場合には、VPIフィールドが宛先UNI
を示している(VPI−Fと記述する)。VCIフィー
ルドのコーディング方法は次のように定義する必要があ
る。ここで、議論しているVCIフィールドのコーディ
ングは、コネクションレス通信に関係するセルの転送に
関係するものであり、他のアプリケーション(コネクシ
ョンオリエンテッドコネクションなど)に対しては、こ
こでのコーディングを必ずしも使用する必要はない。つ
まり、一般的には、VCIフィールドのコーディング方
法は、着信端末と送信端末の間でのネゴシエーションに
よって行うことができるものである。VCIフィールド
16ビットは、2つの8ビットのサブフィールドから構
成されるように定義し、これらをVCI−F1,VCI
−F2と記述する。
【0499】本実施形態ではATMコネクションを次の
通り設定する。図58〜60に示したアドレスレゾリュ
ーションの関連するATMコネクションの設定について
説明する。各ARS481〜484は、少なくとも各A
RSが属するネットワーク471〜474が収容してい
る端末あるいはネットワークのアドレス情報を管理して
いる。
【0500】図58は、図48に示したARS481が
主導となって(ルートとなって)各サブネットワークの
アドレス情報が管理される場合である。VCI/VPI
情報は、IWUで書き替えられATMコネクションのリ
レーイングが行われる。例えば、ARS482からAR
S481へのATMコネクションは、コネクション59
1,592とから形成される。コネクション591のV
PI−FはIWU476のアクセスアドレスであるVP
476-2 であり、VCI−F1はARS482のアクセ
スアドレスであるVPI482 である。VCI−F2は、
原則として任意の値とすることが可能であるが、IWU
476がVCI−F2内部の情報から、受信セルがコネ
クション592へリレーイングされるべきものであるこ
とを識別することができるようにコーディングされる。
一方、コネクション592のVPI−FはARS481
のアクセスアドレスであるVPI481 であり、VCI−
F1はIWU476のアクセスアドレスであるVPI
476-1 である。なお、両方のコネクションでVCI−F
2は原則として任意の値とすることが可能である。ま
た、VPI476-1 はネットワーク471とってのIWU
476のアクセスアドレス(VPI)、VPI476-2
ネットワーク472にとってのIWU476のアクセス
アドレス(VPI)である。
【0501】IWU476では、受信したセルのVCI
−F2とVCI−F1の情報の組から、コネクション5
92のセルに書き込むべきVCI/VPI情報を解析す
る。従って、IWU476はテーブルエントリーとして
VCIフィールド(16ビット)を持ち、結果としてV
CI/VPI情報を解析する機能を持つ。コネクション
592のセルのVPI−Fは、VCI−F1とVCI−
F2の組み合わせで解析される。VCI−F1には、V
PI476-1 が書き込まれる。また、VCI−F2は、A
RS482からARS481との間のATMコネクショ
ンの識別子としてコーディングされる。VCI−F2の
値は、ATMコネクション(コネクション591,59
2)の設定時に決定される。VCI−F2のアサインメ
ントは、サブネットワーク(ネットワーク471,47
2)内でのVCI−F2の管理を行っているプロセスで
も構わないし、端末(ARS481およびIWU47
6)でVCI−F2の値を管理しているプロセスでも構
わない。
【0502】図59、図60について説明する。これは
図51に示した各ARSが独自に各サブネットワークの
アドレス情報が管理される場合である。例えば、ARS
482からARS484へのATMコネクション617
は、コネクション6021,6041,6061から形
成される。コネクション6021のVPI−Fは、IW
U476のアクセスアドレスであるVPI476−2で
あり、VCI−F1はARS482のアクセスアドレス
であるVPI482 である。VCI−F2は、コネクショ
ン6021に割り当てられた識別番号であるVCI−F
1とVCI−F2の組み合わせでコネクションが識別さ
れる。コネクション6061のVPI−FはIWU47
8のアクセスアドレスであるVPI478-1 であり、VC
I−F1はIWU476のアクセスアドレスであるVP
476-1 である。VCI−F2は、コネクション606
1の設定時に設定される値である。コネクション604
1のVPI−FはARS484のアクセスアドレスであ
>るVPI484 であり、VCI−F1はIWU478の
アクセスアドレスであるVPI478-1 である。VCI−
F2は、コネクション6041の設定時に設定される値
である。
【0503】例えば、IWU478では受信したセルの
VCI−F2とVCI−F1の情報の組から、コネクシ
ョン6041のセルに書き込むべきVCI/VPI情報
を解析する。IWU478は、テーブルエントリーとし
てVCIフィールド(16ビット)を持ち、一方、結果
としてVCI/VPI情報を解析する機能をもつ。
【0504】コネクション6041のセルのVPI−F
は、VCI−F1とVCI−F2の組み合わせで解析さ
れる。VCI−F1には、VPI478-1 が書き込まれ
る。また、VCI−F2はARS482からARS48
1との間のATMコネクションの識別子としてコーディ
ングされる(VCIフィールド情報から解析)。VCI
−F2の値は、ATMコネクション(コネクション60
21,6041,6061)の設定時に決定される。V
CI−F2のアサインメントは、サブネットワーク(ネ
ットワーク471,472,474)内でのVCI−F
2の管理を行っているプロセスでも構わないし、端末
(ARS481,IWU476,ARS484)でVC
I−F2の値を管理しているプロセスでも構わない。
【0505】以上のようなVCI/VPIフィールドの
設定方法により、複数のセルにまたがった情報をARS
が他のARSに転送したときにも、受信側で問題なくデ
ータのリアセンブリが可能となる。なお、どの端末から
転送されたデータであるか、あるいはデータがアドレス
レゾリューションのプロトコルに関わるものであるとい
うようなデータ識別は、上位レイヤの識別フィールドを
用いる必要がある。
【0506】図61に、端末47Aから端末47F、公
衆網475、端末47Dへデータグラムを転送するため
に必要なATMコネクションの設定を示す。その2つの
方法を以下に示す。
【0507】(1) まず、端末47Aから端末47Fへの
データグラムの転送を説明する。この場合、2つのAT
Mコネクションから形成される。一つは端末47Aから
CLSF491へのコネクション621〜3とコネクシ
ョン624、もう一つはCLSF491から端末47F
へのコネクション625である。端末47Aは、IWU
476へ次のようなセルを転送する。すなわち、VPI
−FはIWU476のアクセスアドレスであるVPI
476-2 、VCI−F1は端末47Aのアクセスアドレス
であるVPI47A 、VCI−F2はコネクション621
の設定時に設定された値をそれぞれ持つ。IWU476
で受信されたセルのVCIが解析され、対応するVPI
−FおよびVCI−F2が解析される。VCI−F1
は、IWU476のネットワーク471にとってのアク
セスアドレスであるVPI476-1 が書き込まれる。な
お、VCI−F2はコネクション624が設定される時
に決められる値であり、IWU476が受信したセルの
VCI−F1の値、すなわち端末47Aのアクセスアド
レスであるVPI47A をコピーして書くことも可能であ
る。
【0508】CLSF491に到着したデータグラムは
一旦セルリアセンブリが行われ、ATMコネクションが
終端される。CLSF491は上位レイヤのアドレス情
報を解析し、データグラムの宛先が端末47Fであるこ
とを認識する。そこで、CLSF491は次のようなセ
ルを生成し、データグラムを端末47Fへ転送する。V
PI−Fは端末47FのアクセスアドレスであるVPI
47F 、VCI−F1はCLSF491のアクセスアドレ
スであるVPI491 、VCI−F2はコネクション62
5に割り当てられた識別番号である。なお、端末47F
はVCI−F1とVCI−F2とからセルの所属するデ
ータグラムを一意に識別することができる。すなわち、
データグラムのリアセンブリができる。
【0509】次に、端末47Aから公衆網475へのデ
ータグラムの転送を説明する。この場合、一つのATM
コネクション(コネクション622+626+627)
から形成される。端末47Aは、IWU476へ次のよ
うなセルを転送する。すなわち、VPI−FはVPI
476-2 、VCI−F1はVPI47A 、VCI−F2はコ
ネクション622の設定時に設定された値をそれぞれ持
つ。IWU476で受信されたセルのVCIが解析さ
れ、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解析され
る。VCI−F1は、IWU476のネットワーク47
1にとってのアクセスアドレスであるVPI476-1 が書
き込まれる。なお、VCI−F2はコネクション626
が設定される時に決められる値であり、IWU476が
受信したセルのVCI−F1の値、すなわち端末47A
のアクセスアドレスであるVPI47Aをコピーして書く
ことも可能である。IWU479は、受信したセルのV
CI情報から、公衆網475で定義されているATMコ
ネクション627にアサインされているVCI/VCI
を書き込み、セルを公衆網475へ転送する。
【0510】最後に、端末47Aから47Dへのデータ
グラムの転送を説明する。二つのATMコネクションか
ら形成される。一つは端末47AからCLSF494へ
のコネクション623,628,629、もう一つはC
LSF494から端末47Dのコネクション62Aであ
る。端末47Aは、IWU476へ次のようなセルを転
送する。すなわち、VPI−FはIWU476のアクセ
スアドレスであるVPI476-2 、VCI−F1は端末4
7AのアクセスアドレスであるVPI47A 、VCI−F
2はコネクション623の設定時に設定された値をそれ
ぞれ持つ。IWU476で受信されたセルのVCIが解
析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解析
される。VCI−F1は、IWU476のネットワーク
471にとってのアクセスアドレスであるVPI476-1
が書き込まれる。なお、VCI−F2は、コネクション
628が設定される時に決められる値であり、IWU4
76が受信したセルのVCI−F1の値、すなわち端末
47AのアクセスアドレスであるVPI47A をコピーし
て書くことも可能である。
【0511】次に、IWU478で受信されたセルのV
CIが解析され、対応するVPI−F,VCI−F1お
よびVCI−F2が解析される。VCI/VPIは、C
LSF494が、ネットワーク内の全ての端末(データ
グラムをCLSF494に転送可能な端末)からのセル
が同時に到着しても識別可能であるように割り振られる
必要がある。
【0512】CLSF494に到着したデータグラムは
一旦セルリアセンブリが行われ、ATMコネクションが
終端される。CLSF494は上位レイヤのアドレス情
報を解析し、データグラムの宛先が端末47Dであるこ
とを認識する。そこで、CLSF494は次のようなセ
ルを生成し、データグラムを端末47Dへ転送する。す
なわち、VPI−Fは端末47Dのアクセスアドレスで
あるVPI47D 、VCI−F1はCLSF494のアク
セスアドレスであるVPI494 、VCI−F2はコネク
ション62Aに割り当てられた識別番号である。なお、
端末47DはVCI−F1とVCI−F2とから、セル
の所属するデータグラムを一意に識別することができ
る。すなわち、データグラムのリアセンブリができる。
【0513】(2) 各CLSFは、全てVPIアドレスを
獲得しており、そのVPIで識別されるコネクションは
すべてデータグラム通信(コネクションレス通信)に関
するセルの転送に用いられるATMコネクションである
ように構成する。すなわち、CLSFサーバは、自分自
身が他の端末/サーバとの通信を行うために、ATMコ
ネクション(コネクションレスのコネクションではな
い)を必要とする。つまり、CLSFは少なくとも2つ
以上のアクセスアドレス(VPI)をブート時に獲得す
る必要がある。
【0514】同様に、IWUも全て少なくとも2つ以上
のアクセスアドレス(VPI)をブート時に獲得する。
一つのVPIは、コネクションレス通信のセルに関する
ものとして使用される。すなわち、各端末はコネクショ
ンレス通信に関するデータグラムのセルを外部ネットワ
ークに転送するときには、コネクションレス通信用に定
義されたVPI(for IWU)をセルに付けてネッ
トワークにセルを投入する。
【0515】この時、コネクションレス通信に関するセ
ルのVCIフィールドのコーディング方法として、以下
のような方法を用いる。VCIフィールドは、8ビット
の2つのサブフィールドにする(VCI−F1とVCI
−F2:フィールドの定義位置については言及しな
い)。
【0516】次に、外部サブネットワーク内で転送され
るセルのコーディング手法を説明する。これは、端末が
属するサブネットワークからIWUを介して外部のサブ
ネットワークにセルが転送されるときのVCIフィール
ドのコーディングである。VCI−F1には送信元の端
末が属するサブネットワークの識別番号が書き込まれ、
VCI−F2には送信元端末のサブネットワーク内での
識別番号が書き込まれる。例えば、サブネットワークの
識別番号として、ネットワーク471における各IWU
のアクセスアドレス(VPI)をサブネットワークの識
別アドレスとすることも可能である(ネットワーク47
1自身は適当にコーディングする)。また、端末の識別
番号としては各サブネットワークにおける端末のアクセ
スアドレス(VPI)とすることも可能である。例え
ば、外部のサブネットワーク内で転送される端末47D
から出されるコネクションレス通信のセルのVCIフー
ルドは、VCI−F1=VPI478-1 、VCI−F2=
VPI47D とすることができる。
【0517】次に、自サブネットワーク内で転送される
セルのコーディング手法について説明する。これは、端
末が属するサブネットワークのIWUへセルが転送され
るときのVCIフィールドのコーディングである。VC
I−F1には宛先端末が属するサブネットワークの識別
番号が書き込まれ、VCI−F2には送信元端末のサブ
ネットワーク内での識別番号が書き込まれる。例えば、
自ネットワーク内で転送される端末47Dから出される
コネクションレス通信のセルのVCI−F2フィールド
は、VPI47D とすることができる。
【0518】以上のような構成をとることで、端末はデ
ータグラムの転送に先立って行うアドレスレゾリューシ
ョン手続きにおいて、宛先端末が属するサブネットワー
クの識別番号を獲得しさえすれば、データグラム(複数
あるいは1つのセル)を転送することができる。以下、
このデータグラムの転送について説明する。
【0519】まず、端末47Aから端末47Fへのデー
タグラムの転送を説明する。端末47Aは、IWU47
6へ次のようなセルを転送する。VPI−FはIWU4
76のアクセスアドレスであるVPI476-2 、VCI−
F1はネットワーク471の識別番号(例えばCLSF
491のアクセスアドレスであるVPI491 )を用いる
ことも可能)、VCI−F2は端末47Aのアクセスア
ドレスであるVPI47 A に設定する。
【0520】IWU476で受信されたセルのVCIが
解析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解
析される。例えば、VCI−F1にCLSF491のア
クセスアドレスVPI491 が書き込まれている実施形態
の場合には、出力するセルのVPI−Fは、受信したセ
ルのVCI−F1情報であるVPI491 をコピーするこ
とで、実現できる。VCI−F1には、IWU476の
ネットワーク471にとってのアクセスアドレスである
VPI476-1 が書き込まれる。VCI−F2は、トラン
スペアレントに設定することができる。すなわち、例え
ば端末47Aから転送されるセルのVCI−F1にCL
SF491のアクセスアドレスVPI49 1 が書き込まれ
ている実施形態の場合には、(1) 受信セルのVCI−F
1を送出セルのVPI−Fにコピーし、(2) 受信セルの
VCI−F2を送出セルのVCI−F2にコピーし、
(3) 送出セルのVCI−F1には、IWUのアクセスア
ドレスであるVPI476-1 を書き込むという手順によ
り、セルのリレーイングが実現される。
【0521】CLSF491に到着したデータグラムは
セルリアセンブリが行われ、ATMコネクションが終端
される。CLSF491は上位レイヤのアドレス情報を
解析し、データグラムの宛先が端末47Fであることを
認識する。そこで、CLSF491は、VPI−Fが端
末47FのアクセスアドレスであるVPI47F であるよ
うなセルを生成し、データグラムを端末47Fへ転送す
る。なお、CSLF491はVCI−F1とVCI−F
2とから、セルの所属するデータグラムを一意に識別す
ることができる(データグラムのリアセンブリができ
る)。従って、データグラム(セル)のリレーイングを
パイプライン的に行うことも可能である。
【0522】次に、端末47Aから公衆網475へのデ
ータグラムの転送を説明する。端末47Aは、IWU4
76へ次のようなセルを転送する。VPI−FはIWU
476アクセスアドレスであるVPI476-2 、VCI−
F1は公衆網475の識別番号(例えばIWU479の
アクセスアドレスであるVPI479 を用いることも可
能)、VCI−F2は端末47Aのアクセスアドレスで
あるVPI47A に設定する。
【0523】IWU76で受信されたセルのVCIが解
析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解析
される。例えば、VCI−F1にIWU479のアクセ
スアドレスVPI479 が書き込まれている実施形態の場
合には、出力するセルのVPI−Fは、受信したセルの
VCI−F1情報であるVPI479 をコピーすること
で、実現できる。VCI−F1には、IWU476のネ
ットワーク471にとってのアクセスアドレスであるV
PI476-1 が書き込まれる。VCI−F2は、トランス
ペアレントに設定することができる。すなわち、例えば
端末47Aから転送されるセルのVCI−F1にIWU
479のアクセスアドレスVPI479 が書き込まれてい
る実施形態の場合には、(1) 受信セルのVCI−F1を
送出セルのVPI−Fにコピーし、(2) 受信セルのVC
I−F2を送出セルのVCI−F2にコピーし、(3) 送
出セルのVCI−F1には、IWUのアクセスアドレス
であるVPI476-1 を書き込むという手順により、セル
のリレーイングが実現される。IWU479は、受信し
たセルのVCI情報から、公衆網475で定義されてい
るATMコネクション627にアサインされているVC
I/VPIを書き込み、セルを公衆網475へ転送す
る。
【0524】最後に、端末47Aから端末47Dへのデ
ータグラムの転送を説明する。端末47AはIWU47
6へ次のようなセルを転送する。VPI−FはIWU4
76のアクセスアドレスであるVPI476-2 、VCI−
F1はネットワーク474の識別番号(例えばIWU4
78のアクセスアドレスであるVPI478-1 を用いるこ
とも可能)、VCI−F2は端末47Aのアクセスアド
レスであるVPI47Aに設定する。
【0525】IWU476で受信されたセルのVCIが
解析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解
析される。例えば、VCI−F1にIWU478のアク
セスアドレスVPI478-1 が書き込まれている実施形態
の場合には、出力するセルのVPI−Fは受信したセル
のVCI−F1情報であるVPI478-1 をコピーするこ
とで実現できる。VCI−F1は、IWU476のネッ
トワーク471にとってのアクセスアドレスであるVP
476-1 が書き込まれる。VCI−F2は、トランスペ
アレントに設定することができる。すなわち、例えば端
末47Aから転送されるセルのVCI−F1にIWU4
78のアクセスアドレスVPI478-1 が書き込まれてい
る実施形態の場合には、(1) 受信セルのVCI−F1を
送出セルのVPI−Fにコピーし、(2) 受信セルのVC
I−F2を送出セルのVCI−F2にコピーし、(3) 送
出セルのVCI−F1にはIWUのアクセスアドレスで
あるVPI476-1 を書き込むという手順により、セルの
リレーイングが実現される。
【0526】次に、IWU478で受信されたセルのV
CIが解析され、対応するVPI−F、VCI−F1お
よびVCI−F2が解析される。IWU478からCL
SF494へ転送されるセルのVCIフィールドは、受
信したセルのVCIフィールド情報をトランスペアレン
トに設定することが可能である。すなわち、VCI−F
1=VPI476-1 、VCI−F2=VPI47A とするこ
とができる。なお、VPI−FはCLSF494のアク
セスアドレスであるVPI494 が設定される。CLSF
494に到着したデータグラムは一旦セルリアセンブリ
が行われ、ATMコネクションが終端される。CLSF
494は上位レイヤのアドレス情報を解析し、データグ
ラムの宛先が端末47Dであることを認識する。また、
CLSF494はVPI−Fが端末47Dアクセスアド
レスであるVPI47D であるようなセルを生成し、デー
タグラムを端末47Dへ転送する。なお、端末47Dは
VCI−F1とVCI−F2とから、セルの所属するデ
ータグラムを一意に識別することができる。すなわち、
データグラムのリアセンブリができる。具体的には、例
えばVCI−F1から送信元端末が属するサブネットワ
ークまたは該サブネットワークを収容するIWUをVC
I−F2から該サブネットワークにおける識別番号とし
て知ることができる。
【0527】(実施形態5−3)一般のATMネットワ
ークを用いた場合−その2。
【0528】図62に、本実施形態のネットワークアー
キテクチャの概略図を示した。このネットワークは、2
階層のネットワークで構成されている。各ネットワーク
631−635は、IWU636〜639を介してイン
ターネットワーキングされている。ネットワーク631
と公衆網635とは、IWU639を介して接続されて
いる。IWU636〜639は、ATMコネクションを
終端することなくATMセルのリレーイングを実現する
ことができる。すなわち、受信したセルのVCI/VP
Iを隣接するネットワークで対応するATMコネクショ
ンに割り当てられているVCI/VPIに変換する機能
を持つ。なお、CLSF−O、CLSF−IおよびAR
Sは同じ装置に実装することも可能である。さらに、こ
れらはIWU上に実現することも可能である。
【0529】図64および図65に、アドレスレゾリュ
ーションの関連するATMコネクションの設定を示す。
各ARSは、少なくとも各ARSが属するネットワーク
が収容している端末あるいはネットワークのアドレス情
報を管理している。
【0530】図63に、端末63Aから(1) 端末63
C、(2) 公衆網635、(3) 端末63Bへデータグラム
を転送するために必要なATMコネクション641〜6
46の設定を示す。CLSF−O63MからCLSF−
I63L,CLSF−I63Jおよび公衆網635への
ATMコネクション(片方向ATMコネクション)が設
定されている。なお、同様のコネクションが他のサブネ
ットワークについても設定されている。CLSF−Iお
よびCLSF−O間に設定されているATMコネクショ
ンは、図66に示した。なお、公衆網635から定義さ
れたネットワーク631〜634に属する端末へのコネ
クションレス通信の場合には、公衆網635からのコネ
クションレス通信に関するATMコネクションは、ネッ
トワーク631に存在する、公衆網635からのコネク
ションレス通信に関するATMコネクションを終端し、
データグラムをリレーイングするためのサーバで終端さ
れる。このコネクションレスに関するATMコネクショ
ンを終端するサーバについては、以下で説明する、ネッ
トワーク内の端末から他のネットワーク内の端末へのデ
ータグラム転送と同じ手続きを用いて、目的の端末へ、
このサーバから転送される。
【0531】本実施形態における端末のプロトコルにつ
いて説明する。端末は、データグラムが外部のサブネッ
トワーク宛てのものであると判断したときには、データ
グラムをCLSF−Oに転送する。なお、端末とCLS
F−Oとの間には既にATMコネクションが設定されて
いるものとする。各端末は、自端末が属するサブネット
ワークのアドレス空間の情報(アドレスマスクなど)を
持っており、宛先の端末が、自分のサブネットワーク内
なのかそれとも外部のサブネットワークなのかを判断す
ることができる。
【0532】図62に示したネットワーク構成の場合に
は、データグラム配送の方式として、例えば以下のよう
な3つの方法を用いることができる。
【0533】(1) CLSF−OとCLSF−Iとが同じ
アクセスポイントにあり、CLSFと端末との間にはス
ター状のATMコネクションが設定されている。端末
は、データグラムの転送を行うときには全てCLSFへ
セルを転送する。データグラムの配送は、全てCLSF
が行う。すなわち、サブネットワーク内の端末同士の通
信も一度CLSFを経由する。
【0534】(2) サブネットワーク内の端末同士の通信
はCLSFを介さずに実現され、外部ネットワークにあ
る端末との通信はCLSF−Oを介して実現される。
【0535】(3) 外部ネットワークの端末との通信には
CLSF−Oが使用され、自ネットワーク内部の端末と
の通信にはCLSF−Iが使用される。
【0536】本実施形態におけるアドレスレゾリューシ
ョンサーバのプロトコルは、「バックボーンARS主
導」と「フロントエンドARS手動」の2種類があり、
それぞれ次の通りである。
【0537】(i) バックボーンARS主導 各ネットワークに存在するARSとネットワーク631
に存在するARS63Gとの間に、スター状のATMコ
ネクション(双方向通信チャネル)が形成される(図6
4)。例えば、端末63Aから端末63Bにデータグラ
ムを転送するべく、CLSF−O63MはCLSF−O
63MとCLSF−I63Jとの間に設定されたATM
コネクションを利用するために、そのコネクションのV
PI/VCI情報を獲得する必要がある。CLSF−O
63Mは、VCI/VPIを獲得するために、自分のネ
ットワーク632のARSであるARS63Dに端末6
3Bのアドレス情報を持ったアドレスレゾリューション
要求セルを転送する(受信したデータグラムの中に書き
込まれているアドレス情報)。要求セルを受け取ったA
RS63Dは、受け取ったセル中に書き込まれている宛
先端末のアドレスを解析し、ARS63Dが持っている
情報ではアドレスのレゾリューションができないときに
は、ネットワーク631に存在するARS63Gへ既に
設定されているATMコネクション651を用いて、ア
ドレスレゾリューション要求セルのリレーイングを行
う。
【0538】ARS63Gは、受け取ったセルが持って
いる宛先端末63Bのアドレス情報から、データグラム
が転送されるべきCLSF(ネットワーク633内に存
在する)にデータグラムを転送するためのVCI/VP
I情報(VCI/VPI情報については後述する)を解
析し、そのVCI/VPI情報をARS63Dへ転送す
る。VCI/VPI情報を受け取ったARS63Dは、
VCI/VPI情報を基に、CLSF−O63Mが使用
すべきVCI/VPI情報を返答する(AR応答)。
【0539】ARS63Gでのアドレスのレゾリューシ
ョンは次のように行われる。ARS63Gは自ネットワ
ーク631が収容している端末のアドレス情報(アドレ
ス空間情報)およびサブネットワーク632〜634の
アドレス空間の情報を持っている。ARS63Gは受け
取ったアドレスレゾリューション要求セルに書き込まれ
ているアドレスと、各サブネットワークのアドレス空間
情報との比較を行い、該当する転送先ネットワークを解
析する。
【0540】なお、公衆網635向けのデータグラムを
識別する方法としては、以下の2つの方法がある。
【0541】(a) アドレスレゾリューションセルに書き
込まれたアドレス情報が陽に公衆網635向けのデータ
グラムなのかそれとも公衆網向けではないデータグラム
なのかを示している。つまり、端末はアドレスレゾリュ
ーション要求時に、それが公衆網向けかそうではないか
を知っている場合で、端末はARSが公衆向けかそうで
ないかを陽に識別できるような形でアドレスレゾリュー
ションセルをARSに転送する。公衆網635向けのア
ドレスではないアドレス情報であったときに、ARS6
3Gのアドレスエントリーにアドレスが存在しなかった
ときには、アドレスが存在しないという情報がARS6
3Dに送られる。
【0542】(b) ARS63Gのアドレスエントリーに
受け取ったアドレスレゾリューション要求セルが持つア
ドレスが存在しないときには、そのアドレスは公衆網6
35に属するものであると判断する。
【0543】このように、ARS63Gはネットワーク
631に属している端末およびサブネットワーク632
〜634のアドレスおよびアドレス空間の情報を持ち、
アドレスのレゾリューションを行う。なお、ARS63
Gは自分の属するサブネットワーク以外のサブネットワ
ークの端末レベルまでのアドレス情報を持つ必要は必ず
しもなく、ネットワークアドレスレベルまでの情報を持
てばよい。
【0544】ARS63DがARS63Gから受け取る
アドレス情報(ATMレイヤ)は、IWU636から目
的のサブネットに存在するCLSF−IへのATMコネ
クションの識別子(VCI/VPI情報で、上位レイヤ
の識別情報をも含む場合もある)の情報である。例え
ば、端末63Aから端末63Bへのデータグラム転送に
際しては、CLSF−I63JをアクセスするためのA
TMコネクション645の識別子を通知し(AR応
答)、端末63Cへのデータグラム転送に際しては、C
LSF−I63LをアクセスするためのATMコネクシ
ョン642の識別子を通知する。
【0545】なお、ARS63DはARS63Gから受
け取ったVCI/VPI情報から、ATMコネクション
がIWU636で正常にリレーイングされるようなVC
I/VPI情報をCLSF−O63Mに通知する。CL
SF−O63Mに通知されたVCI/VPI番号は、I
WU636において別のVCI/VPIに書き替えられ
る。
【0546】(ii)フロントエンドARS主導 各ネットワークに存在するARSとネットワーク631
に存在するARS63Gとの間に、図64に示すような
スター状のATMコネクションあるいは図65に示すよ
うなメッシュ状のATMコネクションが形成される。各
ARSは、自分のサブネットワークからみた時の、外部
サブネットワークのアドレス空間情報およびATMコネ
クション情報(VCI/VPI)をそれぞれ図64ある
いは図65で定義されたATMコネクションを用いて獲
得している。図64は、ARS63GがマスターARS
のような形態であり、図65は各ARSが独立に動作す
る分散型の形態であると言える。
【0547】ネットワークが3階層以上にはならない場
合には、図64のようにバックボーンネットワークをマ
スターとする方が適切である。一方、ネットワークの階
層に制限がない場合には、図64、図65の形態のどち
らを選択するかは、ネットワークの形態あるいは管理形
態、さらにはネットワーク内に存在するサブネットワー
クの数によって異なる。例えば、CLSF−O63Mが
端末63Bにデータグラムを転送すべくVCI/VPI
を獲得するために、CLSF−O63Mは自分のネット
ワーク632のARSであるARS63DにARS63
Bのアドレス情報を持ったアドレスレゾリューション要
求セルを転送する。この要求セルを受け取ったARS6
3Dは、受け取ったセル中に書き込まれている宛先端末
のアドレスがネットワーク633であることを解析し、
データグラムが転送されるべきCLSF(ネットワーク
633内に存在する)にデータグラムを転送するための
VCI/VPI情報(VCI/VPI情報については後
述する)CLSF−O63Mへ転送する(AR応答)。
【0548】ARS63Dでのアドレスのレゾリューシ
ョンは、次のように行われる。ARS63Dは自ネット
ワーク632が収容している端末のアドレス情報(アド
レス空間情報)およびサブネットワーク631,63
3,634のアドレス空間の情報を持っている。ARS
63Dは受け取ったアドレスレゾリューション要求セル
に書き込まれているアドレスと、各サブネットワークの
アドレス空間情報との比較を行い、該当する転送先ネッ
トワークを解析する。
【0549】なお、公衆ネットワーク635向けのデー
タグラムを識別する方法としては、以下の2つの方法が
ある。
【0550】(a) アドレスレゾリューションセルに書き
込まれたアドレス情報が陽に公衆網635向けのデータ
グラムなのかそれとも公衆網向けではないデータグラム
なのかを示している。つまり、端末はアドレスレゾリュ
ーション要求時に、それが、公衆網向けかそうではない
かを知っている場合で、端末はARSが公衆向けかそう
でないかを陽に識別できるような形でアドレスレゾリュ
ーションセルをARSに転送する。公衆網635向けの
アドレスではないアドレス情報であったときに、ARS
63Dのアドレスエントリーにアドレスが存在しなかっ
たときには、アドレスが存在しないと判断される。
【0551】(b) ARS63Dのアドレスエントリーに
受け取ったアドレスレゾリューション要求セルが持つア
ドレスが存在しないときには、そのアドレスは公衆網6
35に属するものであると判断する。
【0552】このように、ARS63Dはネットワーク
632に属している端末およびサブネットワーク63
1,633,634のアドレスおよびアドレス空間の情
報を持ち、アドレスのレゾリューションを行う。なお、
ARS63Dは自分の属するサブネットワーク以外のサ
ブネットワークの端末レベルまでのアドレス情報を持つ
必要は必ずしもなく、ネットワークアドレスレベルまで
の情報を持てばよい。
【0553】ARS63Dが他のARSから受け取るア
ドレス情報(ATMレイヤ)は、IWU636から目的
のサブネットに存在するCLSF−IへのATMコネク
ションの識別子(VCI/VPI情報で、上位レイヤの
識別情報をも含む場合がある)の情報である。例えば、
端末63Aから端末63Bへのデータグラム転送に際し
ては、CLSF−I63JをアクセスするためのATM
コネクション645の識別子を通知し(AR応答)、端
末63Cへのデータグラム転送に際しては、CLSF−
I63LをアクセスするためのATMコネクション64
2の識別子を通知する。
【0554】なお、ARS63Dは他のARSから受け
取ったVCI/VPI情報から、ATMコネクションが
IWU636で正常にリレーイングされるようなVCI
/VPI情報をCLSF−O63Mに通知する。CLS
F−O63Mに通知されたVCI/VPI番号は、IW
U636において別のVCI/VPIに書き替えられ
る。ARS間では、各サブネットワークのアドレス空間
情報の交換プロトコルだけではなく、サブネットワーク
間でのデータグラム通信(コネクションレス通信)に関
するルーティングプロトコルが動作する。具体的には、
図63に示したようなATMコネクションの設定管理を
行う。なお、個別のATMコネクションは、IWUで分
離しており(サブネットワーク内部で閉じている)、別
のATMコネクションサーバプロセスおよびルーティン
グサーバプロセスが、ATMコネクションの経路制御な
らびにATMコネクション管理(例えばVCI/VPI
管理)を行っており、ARSはこれらのサーバおよびI
WUと制御メッセージの交換を行い、コネクションレス
通信に必要なATMコネクションの管理を行う。
【0555】本実施形態における宛先端末へのルーティ
ングについて説明する。各端末への最終的なデータグラ
ムの配送は、各CLSF−Iが属するネットワークのみ
について行う。すなわち、例えばCLSF−I63Lは
ネットワーク631に属している端末(ネットワーク6
32〜635はサービスしない)へのデータグラムの配
送を行う。同様に、CLSF−I63Jはネットワーク
633内の端末のみへのデータグラムの配送を行う。各
CLSFが受け取ったデータグラムが持つネットワーク
アドレスが、そのCLSFが持つアドレスエントリーに
存在しない場合、あるいは受信データグラムのアドレス
がそのネットワークのネットワークアドレス空間の要素
ではない場合には、そのデータグラムは誤って配送され
たものと判断される。誤ったデータグラムの配送に対す
るアクションはここでは議論しない。すなわち、各CL
SFは自分が属するネットワークの端末のアドレス情報
のみを持ってればよい。受け取ったデータグラムのアド
レスが自ネットワークに存在する時には、適切なATM
コネクションを選択して、データグラムのリレーイング
を行う。
【0556】図67に、端末63Aから63Bへデータ
グラムが転送される場合のプロトコル処理の例を示し
た。ATMコネクションは、CLSF−O63Mおよび
CLSF−I63Jで終端される。すなわち、CLSF
−O63MおよびCLSF−I63JでOSIレイヤ3
のプロトコルが終端される。このように、自サブネット
ワーク以外の端末へのデータグラムの転送に際しては、
2回のATMコネクション終端でデータグラム配送がエ
ンド−エンドに実現される。
【0557】(実施形態5−3−1)次に、より具体的
な実施形態について説明する。
【0558】図63において端末63Aから63Bにデ
ータグラムが転送される場合の例について簡単に説明す
る。
【0559】本実施形態におけるアドレスレゾリューシ
ョンは、次のようにして行われる。
【0560】端末63Aは端末63Bへデータグラムを
転送するときに、端末63Bが外部サブネットワークに
属する端末であることを解析すると、CLSF−O63
Mへデータグラムを転送する。CLSF−O63Mは受
信したデータグラムのアドレス情報を解析し、端末63
B(CLSF−I63J)へデータグラムを転送するた
めのATMレイヤアドレス情報を持っていない時には、
ARS63Dへ端末63Bのアドレス情報を持ったアド
レスレゾリューション要求セルを転送する。
【0561】ARS63Dはレゾリューション可能な情
報をもっている場合には、AR要求(CLSF−O63
MからCLSF−I63Jへセルを転送するためのVC
I/VPI情報)を直接転送する。ところが、ARS6
3Dではアドレスのレゾリューションができない場合に
は、適切なARSをアクセスしてレゾリューションを行
う。アドレスのレゾリューションが完了すると、結果
(AR応答)をCLSF−O63Mへ転送する。
【0562】本実施形態におけるデータグラムの転送
は、次のようにして行われる。
【0563】端末63Aは、ATMコネクション641
を用いてデータグラム情報を持つセルをCLSF−O6
3Mへ転送する。CLSF−O63Mは、データグラム
のアドレス情報を解析し、データグラムをセル化して、
セルをATMコネクション645を用いてCLSF−I
63Jへ転送する。IWU636およびIWU637
は、受け取ったセルのVCI/VPI情報を書き替える
ことで、ATMコネクションのリレーイングを行う。A
TMコネクション645の終端点であるCLSF−I6
3Jでは、ネットワークレイヤの処理が行われる。CL
SF−I63Jはネットワークアドレスの解析を行い、
データグラムをATMコネクション646にリレーイン
グして、端末63Bに転送する。
【0564】このように、ATMコネクションは端末6
3AからCLSF−O63Mと、CLSF−O63Mか
らCLSF−I63J、およびCLSF−I63Jと端
末63Bの3つであり、ATMコネクションは2度終端
される。
【0565】(実施形態5−4)VPIルーティングの
ATMネットワークを用いた場合−その2。
【0566】本実施形態においてARS間で設定される
ATMコネクションの実現方法は、上述した方法の場合
と等しいので、ここでは説明を省略する。
【0567】図63または図68を参照して、端末63
Aから端末63B,公衆網635,端末63Cへデータ
グラムを転送するために必要なATMコネクションの設
定について、4つの方法を説明する。
【0568】ATMコネクション設定方法(1) まず、端末63Aから端末63Cへのデータグラムの転
送を説明する。3つのATMコネクション、すなわち
(1) 端末63AからCLSF−O63Mへのコネクショ
ン691、(2) CLSF−O63MからCLSF−I6
3Lへのコネクション692,693、(3) CLSF−
I63Lから端末63Cへのコネクション694が形成
される。端末63AはVPI−F=VPI63M を持った
セルを転送する。なお、VCI−F1は端末63Aのア
クセスアドレスであるVPI63A である。CLSF−O
63Mは、IWU636へ次のようなセルを転送する。
VPI−FはIWU636のアクセスアドレスであるV
PI636-2 、VCI−F1はCLSF−O63Mのアク
セスアドレスであるVPI63M 、VCI−F2はコネク
ション692の設定時に設定された値をそれぞれ持つ。
IWU636で受信されたセルのVCIが解析され、対
応するVPI−FおよびVCI−F2が解析される。V
CI−F1は、IWU636のネットワーク631にと
ってのアクセスアドレスであるVPI636-1 が書き込ま
れる。なお、VCI−F2はコネクション693が設定
される時に決められる値であり、IWU636が受信し
たセルのVCI−F1の値、すなわちCLSF−O63
MのアクセスアドレスであるVPI63M をコピーして書
くことも可能である。CLSF−I63Lに到着したデ
ータグラムは一旦セルリアセンブリが行われ、ATMコ
ネクションが終端される。CLSF−I63Lは上位レ
イヤのアドレス情報を解析し、データグラムの宛先が端
末63Cであることを認識する。そこで、CLSF−I
63Lは次のようなセルを生成し、データグラムを端末
63Cへ転送する。
【0569】VPI−Fは端末63Cのアクセスアドレ
スであるVPI63C 、VCI−F1はCLSF−I63
LのアクセスアドレスであるVPI63L 、VCI−F2
はコネクション694に割り当てられた識別番号であ
る。なお、端末63CはVCI−F1とVCI−F2と
からセルの所属するデータグラムを一意に識別すること
ができる。すなわち、データグラムのリアセンブリがで
きる。
【0570】次に、端末63Aから公衆網635へのデ
ータグラムの転送を説明する。2つのATMコネクショ
ン691と、692,695,696から形成される。
端末63AはVPI−F=VPI63M を持ったセルを転
送する。CLSF−O63Mは、IWU636へ次のよ
うなセルを転送する。VPI−FはVPI636-2 、VC
I−F1はVPI63M 、VCI−F2はコネクション6
92の設定時に設定された値を持つ。IWU636で受
信されたセルのVCIが解析され、対応するVPI−F
およびVCI−F2が解析される。VCI−F1は、I
WU636のネットワーク631にとってのアクセスア
ドレスであるVPI636-1 が書き込まれる。なお、VC
I−F2はコネクション695が設定される時に決めら
れる値であり、IWU636が受信したセルのVCI−
F1の値、すなわちCLSF−O63Mのアクセスアド
レスであるVPI63M をコピーして書くことも可能であ
る。IWU639は、受信したセルのVCI情報から公
衆網635で定義されているATMコネクション696
にアサインされているVCI/VPIを書き込み、セル
を公衆網635へ転送する。
【0571】最後に、端末63Aから63Bへのデータ
グラムの転送を説明する。3つのATMコネクション、
すなわち(1) 端末63AからCLSF−O63Mへのコ
ネクション691、(2) CLSF−O63MからCLS
F−I63Jへのコネクション692,697,69
8、(3) CLSF−I63Jから63Bへのコネクショ
ン699である。端末63AはVPI−F=VPI63M
を持ったセルを転送する。CLSF−O63Mは、IW
U636へ次のようなセルを転送する。VPI−FはI
WU636のアクセスアドレスであるVPI636-2 、V
CI−F1はCLSF−O63Mのアクセスアドレスで
あるVPI63M 、VCI−F2はコネクション692の
設定時に設定された値をそれぞれ持つ。IWU636で
受信されたセルのVCIが解析され、対応するVPI−
FおよびVCI−F2が解析される。VCI−F1は、
IWU636のネットワーク631にとってのアクセス
アドレスであるVPI636-1 が書き込まれる。なお、V
CI−F2はコネクション697が設定される時に決め
られる値であり、IWU636が受信したセルのVCI
−F1の値、すなわちCLSF−O63Mのアクセスア
ドレスであるVPI63 M をコピーして書くことも可能で
ある。
【0572】次に、IWU637で受信されたセルのV
CIが解析され、対応するVPI−F,VCI−F1お
よびVCI−F2が解析される。VCI/VPIは、C
LSF−I63Jがネットワーク内の全ての端末・サー
バ(CLSFなど)、すなわちデータグラムをCLSF
−I63Jに転送可能な端末からのセルが同時に到着し
ても識別可能であるように割り振られる必要がある。
【0573】CLSF−I63Jに到着したデータグラ
ムは一旦セルリアセンブリが行われ、ATMコネクショ
ンが終端される。CLSF−I63Jは上位レイヤのア
ドレス情報を解析し、データグラムの宛先が端末63B
であることを認識する。そこで、CLSF−I63Jは
次のようなセルを生成し、データグラムを端末63Bへ
転送する。VPI−Fは端末63Bのアクセスアドレス
であるVPI63B 、VCI−F1はCLSF−I63J
のアクセスアドレスであるVPI63J 、VCI−F2は
コネクション699に割り当てられた識別番号である。
なお、端末63BはVCI−F1とVCI−F2とから
セルの所属するデータグラムを一意に識別することがで
きる。すなわち、データグラムのリアセンブリができ
る。
【0574】ATMコネクション方法(2) CLSF−Oでは、データグラムのリアセンブリは行う
が、アドレスのレゾリューションは各端末が行う。レゾ
リューションされた目的ネットワークのアドレス情報を
端末からCLSF−Oへ転送されるセルのVCI−F1
に書き込む。CLSF−Oからのセルの転送(データグ
ラムの転送)は、パイプライン的に実行することはでき
ない。しかし、CLSF−Oでは受信データグラム内の
アドレス情報から、宛先端末の属するネットワークのア
ドレスのレゾリューションは行う必要がない。
【0575】各IWU、CLSF−OおよびCLSF−
Iは、全てVPIアドレスを獲得しており、そのVPI
で識別されるコネクションは全てデータグラム通信(コ
ネクションレス通信)に関するセルの転送に用いられる
ATMコネクションであるように構成する。すなわち、
CLSFサーバおよびIWUは、自分自身が他の端末/
サーバとの通信を行うために、ATMコネクション(コ
ネクションレスのコネクションではない)を必要とす
る。つまり、CLSFおよびIWUは少なくとも2つ以
上のアクセスアドレス(VPI)をブート時に獲得する
必要がある。
【0576】この時に、コネクションレス通信に関する
セルのVCIフィールドのコーディング方法として、以
下のような方法を用いる。VCIフィールドは、8ビッ
トの2つのサブフィールド(VCI−F1とVCI−F
2:フィールドの定義位置については言及しない)とす
る。
【0577】本実施形態における外部サブネットワーク
内で転送されるセルのコーディング手法について説明す
る。これは、端末が属するサブネットワークからIWU
を介して外部のサブネットワークにセルが転送されると
きのVCIフィールドのコーディングである。VCI−
F1には送信元の端末が属するサブネットワークの識別
番号が書き込まれ、VCI−F2には送信元端末のサブ
ネットワーク内での識別番号が書き込まれる。例えば、
サブネットワークの識別番号としてネットワーク631
における各IWUのアクセスアドレス(VPI)をサブ
ネットワークの識別アドレスとすることも可能である
(ネットワーク631自身は適当にコーディングす
る)。また、端末の識別番号としては各サブネットワー
クにおける端末のアクセスアドレス(VPI)とするこ
とも可能である。例えば、端末63Bから出されるコネ
クションレス通信のセルのVCIフールドは、VCI−
F1=VPI637-1 、VCI−F2=VPI63B とする
ことができる。
【0578】(CLSF−OからIWUへのセル)VC
I−F1には送信元端末の属するサブネットワークの識
別番号が書き込まれ、VCI−F2にはCLSF−Oの
サブネットワーク内での識別番号が書き込まれる。例え
ば、CLSF−O63Mから出されるコネクションレス
通信のセルのVCI−F2フィールドは、VPI63M
することができる。
【0579】(端末からCLSF−Oへのセル)VCI
−F1には宛先端末の属するサブネットワークの識別番
号が書き込まれ、VCI−F2には送信元端末のサブネ
ットワーク内での識別番号が書き込まれる。例えば、端
末63Bから出されるコネクションレス通信のセルのV
CI−F2フィールドは、VPI63B とすることができ
る。
【0580】以上のような構成とすることで、端末はデ
ータグラムの転送に先立って行うアドレスレゾリューシ
ョン手続きにおいて、宛先端末が属するサブネットワー
クの識別番号を獲得しさえすれば、データグラム(複数
あるいは1つのセル)を以下のように転送することがで
きる。
【0581】まず、端末63Aから端末63Cへのデー
タグラムの転送を説明する。端末63Aは、CLSF−
O63Mへ次のようなセルを転送する。VPI−FはC
LSF−O63MのアクセスアドレスであるVP
63M 、VCI−F1はネットワーク631の識別番号
(例えばCLSF−I63Lのアクセスアドレスである
VPI63L を用いることも可能)、VCI−F2は端末
63AのアクセスアドレスであるVPI63A に設定す
る。
【0582】CLSF−O63Mは、IWU636へ次
のようなセルを転送する。VPI−Fは、IWU636
のアクセスアドレスであるVPI636-2 に設定する。V
CI−F1は、受信セルのVCI−F1をそのままコピ
ーすることができ、ネットワーク631の識別番号(例
えばCLSF−I63LのアクセスアドレスであるVP
63L を用いることも可能)に設定される。VCI−F
2は、CLSF−O63MのアクセスアドレスであるV
PI63M に設定する。
【0583】IWU636で受信されたセルのVCIが
解析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解
析される。例えば、VCI−F1にCLSF−I63L
のアクセスアドレスVPI63L が書き込まれている実施
形態の場合には、出力するセルのVPI−Fは、受信し
たセルのVCI−F1情報であるVPI63L をコピーす
ることで実現できる。VCI−F1には、IWU636
のネットワーク631にとってのアクセスアドレスであ
るVPI636-1 が書き込まれる。VCI−F2はトラン
スペアレントに設定することができる。すなわち、例え
ばCLSF−O63Mから転送されるセルのVCI−F
1にCLSF−I63LのアクセスアドレスVPI63L
が書き込まれている実施形態の場合には、(1) 受信セル
のVCI−F1を送出セルのVPI−Fにコピーし、
(2) 受信セルのVCI−F2を送出セルのVCI−F2
にコピーし、(3) 送出セルのVCI−F1には、IWU
のアクセスアドレスであるVPI636-1 を書き込むとい
う手順により、セルのリレーイングが実現される。
【0584】CLSF−I63Lに到着したデータグラ
ムは一旦セルリアセンブリが行われ、ATMコネクショ
ンが終端される。CLSF−I63Lは上位レイヤのア
ドレス情報を解析し、データグラムの宛先が端末63C
であることを認識する。そこで、CLSF−I63Lは
VPI−Fが端末63CのアクセスアドレスであるVP
63C であるようなセルを生成し、データグラムを端末
63Cへ転送する。なお、端末63CはVCI−F1と
VCI−F2とから、セルの所属するデータグラムを一
意に識別することができる。すなわち、データグラムの
リアセンブリができる。
【0585】次に、端末63Aから公衆網635へのデ
ータグラムの転送を説明する。端末63Aは、CLSF
−O63Mへ次のようなセルを転送する。VPI−Fは
CLSF−O63MのアクセスアドレスであるVPI
63M 、VCI−F1はネットワーク635の識別番号
(例えばIWU639のアクセスアドレスであるVPI
63 9 を用いることも可能)、VCI−F2は端末63A
のアクセスアドレスであるVPI63A に設定する。
【0586】CLSF−O63Mは、IWU636へ次
のようなセルを転送する。VPI−Fは、IWU636
のアクセスアドレスであるVPI636-2 に設定する。V
CI−F1は、受信セルのVCI−F1をそのままコピ
ーすることができ、公衆網635の識別番号(例えばI
WU639のアクセスアドレスであるVPI639 を用い
ることも可能)に設定される。VCI−F2は、CLS
F−O63MのアクセスアドレスであるVPI63M に設
定する。
【0587】IWU636で受信されたセルのVCIが
解析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解
析される。例えば、VCI−F1にIWU639のアク
セスアドレスVPI639 が書き込まれている実施形態の
場合には、出力するセルのVPI−Fは、受信したセル
のVCI−F1情報であるIWU639をコピーするこ
とで実現できる。VCI−F1には、IWU636のネ
ットワーク631にとってのアクセスアドレスであるV
PI636-1 が書き込まれる。VCI−F2は、トランス
ペアレントに設定することができる。すなわち、例え
ば、CLSF−O63Mから転送されるセルのVCI−
F1にIWU639のアクセスアドレスVPI639 が書
き込まれている実施形態の場合には、(1) 受信セルのV
CI−F1を送出セルのVPI−Fにコピーし、(2) 受
信セルのVCI−F2を送出セルのVCI−F2にコピ
ーし、(3) 送出セルのVCI−F1にはIWUのアクセ
スアドレスであるVPI636-1 を書き込むという手順に
より、セルのリレーイングが実現される。IWU639
は、受信したセルのVCI情報から公衆網635で定義
されているATMコネクション696にアサインされて
いるVCI/VPIを書き込み、セルを公衆網635へ
転送する。
【0588】最後に、端末63Aから端末63Bへのデ
ータグラムの転送を説明する。端末63Aは、CLSF
−O63Mへ次のようなセルを転送する。VPI−Fは
CLSF−O63MのアクセスアドレスであるVPI
63M 、VCI−F1はネットワーク633の識別番号
(例えばCLSF−I63Jのアクセスアドレスである
VPI63J やIWU637のアクセスアドレスであるV
PI637 を用いることも可能)、VCI−F2は端末6
3AのアクセスアドレスであるVPI63A に設定する。
【0589】CLSF−O63Mは、IWU636へ次
のようなセルを転送する。VPI−Fは、IWU636
のアクセスアドレスであるVPI636-2 に設定する。V
CI−F1は受信セルのVCI−F1をそのままコピー
することができ、ネットワーク633の識別番号(例え
ばIWU637のアクセスアドレスであるVPI637- 1
を用いることも可能)に設定される。VCI−F2は、
CLSF−O63MのアクセスアドレスであるVPI
63M に設定する。IWU636で受信されたセルのVC
Iが解析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2
が解析される。例えば、VCI−F1にIWU637の
アクセスアドレスVPI637-1 が書き込まれている実施
形態の場合には、出力するセルのVPI−Fは受信した
セルのVCI−F1情報であるVPI637-1 をコピーす
ることで実現できる。VCI−F1は、IWU636の
ネットワーク631にとってのアクセスアドレスである
VPI636-1 が書き込まれる。VCI−F2は、トラン
スペアレントに設定することができる。すなわち、例え
ばCLSF−O63Mから転送されるセルのVCI−F
1にIWU637のアクセスアドレスVPI637-1 が書
き込まれている実施形態の場合には、(1) 受信セルのV
CI−F1を送出セルのVPI−Fにコピーし、(2) 受
信セルのVCI−F2を送出セルのVCI−F2にコピ
ーし、(3) 送出セルのVCI−F1にはIWUのアクセ
スアドレスであるVPI636-1 を書き込むという手順に
より、セルのリレーイングが実現される。
【0590】次に、IWU637で受信されたセルのV
CIが解析され、対応するVPI−F,VCI−F1お
よびVCI−F2が解析される。IWU637からCL
SF−I63Jへ転送されるセルのVCIフィールド
は、受信したセルのVCIフィールド情報をトランスペ
アレントに設定することが可能である。すなわち、VC
I−F1=VPI636-1 、VCI−F2=VPI63M
することができる。なお、VPI−FはCLSF−I6
3JのアクセスアドレスであるVPI63J が設定され
る。CLSF−I63Jに到着したデータグラムは一旦
セルリアセンブリが行われ、ATMコネクションが終端
される。CLSF−I63Jは上位レイヤのアドレス情
報を解析し、データグラムの宛先が端末63Bであるこ
とを認識する。CLSF−I63Jは、VPI−Fが端
末63BのアクセスアドレスであるVPI63B であるよ
うなセルを生成し、データグラムを端末63Bへ転送す
る。なお、端末63BはVCI−F1とVCI−F2と
から、セルの所属するデータグラムを一意に識別するこ
とができる。すなわち、データグラムのリアセンブリが
できる。
【0591】ATMコネクション設定方法(3) 先の方法(2)において、データグラムの属するセルを
パイプライン的に転送する方法である。CLSF−Oで
は、データグラムのリアセンブリは行うが、アドレスの
レゾリューションは各端末が行い、CLSF−Oでは受
信データグラム内のアドレス情報から、宛先端末の属す
るネットワークのアドレスのレゾリューションは行う必
要がない。レゾリューションされた目的ネットワークの
アドレス情報を端末からCLSF−Oへ転送されるセル
のVCI−F1に書き込む。
【0592】この時、コネクションレス通信に関するセ
ルのVCIフィールドのコーディング方法として、以下
のような方法を用いる。
【0593】(外部サブネットワーク内−方法2に同
じ)VCI−F1には送信元端末が属するするサブネッ
トワークの識別番号が書き込まれ、VCI−F2には送
信元端末のサブネットワーク内での識別番号が書き込ま
れる。
【0594】(CLSF−OからIWUへのセル)VC
I−F1には宛先端末の属するサブネットワークの識別
番号が書き込まれ、VCI−F2には送信元端末のサブ
ネットワーク内での識別番号が書き込まれる。例えば、
端末63Aから出力されたデータグラムに関するセル
は、VCI−F2フィールドは、VPI63A とすること
ができる。
【0595】(端末からCLSF−Oへのセル−方法2
に同じ)VCI−F1には宛先端末の属するサブネット
ワークの識別番号が書き込まれ、VCI−F2には送信
元端末の属するサブネットワーク内での識別番号が書き
込まれる。
【0596】まず、端末63Aから端末63Cへのデー
タグラムの転送を説明する。端末63Aは、CLSF−
O63Mへ次のようなセルを転送する。VPI−FはC
LSF−O63MのアクセスアドレスであるVP
63M 、VCI−F1はネットワーク631の識別番号
(例えばCLSF−I63Lのアクセスアドレスである
VPI63L を用いることも可能である)、VCI−F2
は端末63AのアクセスアドレスであるVPI63A に設
定する。
【0597】CLSF−O63Mは、IWU636へ次
のようなセルを転送する。VPI−Fは、IWU636
のアクセスアドレスであるVPI636-2 に設定される。
VCI−F1およびVCI−F2は受信セルの情報をそ
のままコピーすることが可能である。従って、VCI−
F1はネットワーク631の識別番号(例えばCLSF
−I63LのアクセスアドレスであるVPI63L を用い
ることも可能)に、VCI−F2は端末63Aのアクセ
スアドレスであるVPI63A にそれぞれ設定する。この
ときには、CLSF−O63Mにおいて一旦データグラ
ムのリアセンブリングを行うことなく、パイプライン的
にセルを順次IWU636へ転送することができる。
【0598】IWU636で受信されたセルのVCIが
解析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解
析される。例えば、VCI−F1にCLSF−I63L
のアクセスアドレスVPI63L が書き込まれている実施
形態の場合には、出力するセルのVPI−Fは、受信し
たセルのVCI−F1情報であるVPI63L をコピーす
ることで実現できる。VCI−F1には、IWU636
のネットワーク631にとってのアクセスアドレスであ
るVPI636-1 が書き込まれる。VCI−F2はトラン
スペアレントに設定することができる。すなわち、例え
ばCLSF−O63Mから転送されるセルのVCI−F
1にCLSF−I63LのアクセスアドレスVPI63L
が書き込まれている実施形態の場合には、(1) 受信セル
のVCI−F1を送出セルのVPI−Fにコピーし、
(2) 受信セルのVCI−F2を送出セルのVCI−F2
にコピーし、(3) 送出セルのVCI−F1にはIWUの
アクセスアドレスであるVPI636-1 を書き込むという
手順により、セルのリレーイングが実現される。
【0599】CLSF−I63Lに到着したデータグラ
ムは一旦セルリアセンブリが行われ、ATMコネクショ
ンが終端される。CLSF−I63Lは上位レイヤのア
ドレス情報を解析し、データグラムの宛先が端末63C
であることを認識する。そこで、CLSF−I63Lは
VPI−Fが端末63CのアクセスアドレスであるVP
63C であるようなセルを生成し、データグラムを端末
63Cへ転送する。なお、端末63CはVCI−F1と
VCI−F2とから、セルの所属するデータグラムを一
意に識別することができる。すなわち、データグラムの
リアセンブリができる。
【0600】次に、端末63Aから公衆網635へのデ
ータグラムの転送を説明する。端末63Aは、CLSF
−O63Mへ次のようなセルを転送する。VPI−Fは
CLSF−O63MのアクセスアドレスであるVPI
63M 、VCI−F1は公衆網635の識別番号(例えば
IWU639のアクセスアドレスであるVPI639 を用
いることも可能)、VCI−F2は端末63Aのアクセ
スアドレスであるVPI 63A に設定する。
【0601】CLSF−O63Mは、IWU636へ次
のようなセルを転送する。VPI−Fは、IWU636
のアクセスアドレスであるVPI636-2 に設定される。
VCI−F1およびVCI−F2は受信セルの情報をそ
のままコピーすることが可能である。従って、VCI−
F1は公衆網635の識別番号(例えばIWU639の
アクセスアドレスであるVPI639 を用いることも可
能)に、VCI−F2は端末63Aのアクセスアドレス
であるVPI63A に設定する。このときには、CLSF
−O63Mにおいて、一旦データグラムのリアセンブリ
ングを行うことなく、パイプライン的にセルを順次IW
U636へ転送することができる。
【0602】IWU636で受信されたセルのVCIが
解析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解
析される。例えば、VCI−F1にIWU639のアク
セスアドレスVPI639 が書き込まれている実施形態の
場合には、出力するセルのVPI−Fは、受信したセル
のVCI−F1情報であるIWU639をコピーするこ
とで、実現できる。VCI−F1には、IWU636の
ネットワーク631にとってのアクセスアドレスである
VPI636-1 が書き込まれる。VCI−F2は、トラン
スペアレントに設定することができる。すなわち、例え
ばCLSF−O63Mから転送されるセルのVCI−F
1にIWU639のアクセスアドレスVPI639 が書き
込まれている実施形態の場合には、(1) 受信セルのVC
I−F1を送出セルのVPI−Fにコピーし、(2) 受信
セルのVCI−F2を送出セルのVCI−F2にコピー
し、(3) 送出セルのVCI−F1には、IWUのアクセ
スアドレスであるVPI636-1 を書き込むという手順に
より、セルのリレーイングが実現される。
【0603】IWU639は、受信したセルのVCI情
報から、公衆網635で定義されているATMコネクシ
ョン696にアサインされているVCI/VPIを書き
込み、セルを公衆網635へ転送する。
【0604】最後に、端末63Aから端末63Bへのデ
ータグラムの転送を説明する。端末63Aは、CLSF
−O63Mへ次のようなセルを転送する。VPI−Fは
CLSF−O63MのアクセスアドレスであるVPI
63M 、VCI−F1はネットワーク633の識別番号
(例えばCLSF−I63Jのアクセスアドレスである
VPI63J を用いることも可能)、VCI−F2は端末
63AのアクセスアドレスであるVPI63A に設定す
る。
【0605】CLSF−O63Mは、IWU636へ次
のようなセルを転送する。VPI−Fは、IWU636
のアクセスアドレスであるVPI636-2 に設定される。
VCI−F1およびVCI−F2は受信セルの情報をそ
のままコピーすることが可能である。従って、VCI−
F1はネットワーク633の識別番号(例えばIWU6
37のアクセスアドレスであるVPI637-1 を用いるこ
とも可能)に、VCI−F2は端末63Aのアクセスア
ドレスであるVPI63A に設定する。この時には、CL
SF−O63Mにおいて、一旦データグラムのリアセン
ブリングを行うことなく、パイプライン的にセルを順次
IWU636へ転送することができる。IWU636で
受信されたセルのVCIが解析され、対応するVPI−
FおよびVCI−F2が解析される。例えば、VCI−
F1にIWU637のアクセスアドレスVPI637-1
書き込まれている実施形態の場合には、出力するセルの
VPI−Fは、受信したセルのVCI−F1情報である
VPI637-1 をコピーすることで実現できる。VCI−
F1は、IWU636のネットワーク631にとっての
アクセスアドレスであるVPI636-1 が書き込まれる。
VCI−F2は、トランスペアレントに設定することが
できる。すなわち、例えばCLSF−O63Mから転送
されるセルのVCI−F1にIWU637のアクセスア
ドレスVPI637-1 が書き込まれている実施形態の場合
には、(1) 受信セルのVCI−F1を送出セルのVPI
−Fにコピーし、(2) 受信セルのVCI−F2を送出セ
ルのVCI−F2にコピーし、(3) 送出セルのVCI−
F1には、IWUのアクセスアドレスであるVPI
636-1 を書き込むという手順により、セルのリレーイン
グが実現される。
【0606】次に、IWU637で受信されたセルのV
CIが解析され、対応するVPI−F,VCI−F1お
よびVCI−F2が解析される。IWU637からCL
SF−I63Jへ転送されるセルのVCIフィールド
は、受信したセルのVCIフィールド情報をトランスペ
アレントに設定することが可能である。すなわち、VC
I−F1=VPI636-1 、VCI−F2=VPI63M
することができる。なお、VPI−Fは、CLSF−I
63JのアクセスアドレスであるVPI63J が設定され
る。
【0607】CLSF−I63Jに到着したデータグラ
ムは一旦セルリアセンブリが行われ、ATMコネクショ
ンが終端される。CLSF−I63Jは上位レイヤのア
ドレス情報を解析し、データグラムの宛先が端末63B
であることを認識する。CLSF−I63JはVPI−
Fが端末63BのアクセスアドレスであるVPI63B
あるようなセルを生成し、データグラムを端末63Bへ
転送する。なお、端末63BはVCI−F1とVCI−
F2とからセルの所属するデータグラムを一意に識別す
ることができる。すなわち、データグラムのリアセンブ
リができる。
【0608】ATMコネクション設定方法(4) これは方法(2)において異なるサブネットワークへの
データグラム転送をパイプライン的に行う場合の例であ
る。同じサブネットワークに属する端末から、同一のサ
ブネットワーク内の端末へのデータグラム転送は、パイ
プライン的には行うことができないが、宛先のサブネッ
トワークが異なればパイプライン転送が可能である。こ
の場合、CLSF−Oはある程度のバッファスペースを
持っている必要がある。
【0609】CLSF−Oはデータグラムのリアセンブ
リは行うが、アドレスのレゾリューションは各端末が行
うので、CLSF−Oでは受信データグラム内のアドレ
ス情報から、宛先端末の存在するネットワークのアドレ
スのレゾリューションは行う必要がない。レゾリューシ
ョンされた目的ネットワークのアドレス情報は、端末か
らCLSF−Oへ転送されるセルのVCI−F1に書き
込まれている。CLSF−Oでのデータグラムの転送手
順を以下に説明する。
【0610】ステップ1:端末からセルを受信(データ
グラムに関する先頭セル)する。
【0611】ステップ2:VCI−F1に書かれた目的
サブネットワークアドレス情報を解析する。
【0612】ステップ3:解析したサブネットワークに
対して現在データグラム転送を行っているものがないか
を検査する。
【0613】ステップ4:CLSF−Oはデータグラム
の転送の終了をATMレイヤ以上の識別コード(例え
ば、AAL5であればぺイロードタイプのコーディン
グ)を用いて認識することができる。解析したサブネッ
トワークに対して、他のデータグラム転送が行われてい
ないときには、受信セルを目的のサブネットワークに向
けてリレーイングする。受信セルは、CLSF−Oにお
いて一旦リアセンブリされることなくリレーイングされ
る;パイプライン転送。
【0614】ステップ5:一方、解析したサブネットワ
ークに対して他のデータグラム転送が他の端末から行わ
れている時には、受信したセルをそのデータグラム転送
が終了するまで、バッファリングしておく必要がある。
他のデータグラムの転送の終了が確認されると、バッフ
ァリングしておいたセルを順次転送する。このとき、バ
ッファリングされるセル(データグラム)はリアセンブ
リされる必要はないし、バッファリングされているセル
の属するデータグラムの最後のセルが到着する前に、先
頭のセルの転送が開始させることができる。また、適切
なプロトコルをCLSF−Oと端末との間で定義してお
けば、バッファリングされたセルがバッファオーバーフ
ローによって廃棄されないように、フロー制御を行うこ
とも可能である。
【0615】本実施形態では、コネクションレス通信に
関するセルのVCIフィールドのコーディング方法とし
て、以下のような方法を用いる。
【0616】(外部サブネットワーク内−方法2に同
じ)VCI−F1には送信元端末が属するサブネットワ
ークの識別番号が書き込まれ、VCI−F2には送信元
端末のサブネットワーク内での識別番号が書き込まれ
る。
【0617】(CLSF−OからIWUへのセル)VC
I−F1には宛先の端末が属するサブネットワークの識
別番号が書き込まれ、VCI−F2には送信元ネットワ
ークの識別番号が書き込まれる。例えば、端末63Aか
ら出力されたデータグラムに関するセルは、VCI−F
2フィールドは、VPI636-1 などとすることができ
る。
【0618】(端末からCLSF−Oへのセル−方法2
に同じ)VCI−F1には宛先の端末が属するサブネッ
トワークの識別番号が書き込まれ、VCI−F2には送
信元端末のサブネットワーク内での識別番号が書き込ま
れる。
【0619】まず、端末63Aから端末63Cへのデー
タグラムの転送を説明する。端末63Aは、CLSF−
O63Mへ次のようなセルを転送する。VPI−FはC
LSF−O63MのアクセスアドレスであるVP
63M 、VCI−F1はネットワーク631の識別番号
(例えばCLSF−I63Lのアクセスアドレスである
VPI63L を用いることも可能)、VCI−F2は端末
63AのアクセスアドレスであるVPI63A に設定す
る。
【0620】CLSF−O63Mは、サブネットワーク
631へのデータグラム転送が他には行われていないと
きに、IWU636へ次のようなセルを転送する。VP
I−Fは、IWU636のアクセスアドレスであるVP
636-2 に設定される。VCI−F1は受信セルの情報
をそのままコピーすることが可能である。VCI−F1
はネットワーク631の識別番号(例えばCLSF−I
63LのアクセスアドレスであるVPI63L を用いるこ
とも可能)に設定される。VCI−F2は、例えばサブ
ネットワーク632を表現する識別番号であるVPI
636-1 (IWU636のアクセスアドレス)とすること
ができる。VCI−F2は自分のサブネットワークを識
別するための識別子であればよい。このときCLSF−
O63Mにおいて、一旦データグラムのリアセンブリン
グを行うことなく、パイプライン的にセルを順次IWU
636へ転送することができる。
【0621】IWU636で受信されたセルのVCIが
解析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解
析される。例えば、VCI−F1にCLSF−I63L
のアクセスアドレスVPI63L が書き込まれている実施
形態の場合には、出力するセルのVPI−Fは受信した
セルのVCI−F1情報であるVPI63L をコピーする
ことで実現できる。VCI−F1には、IWU636の
ネットワーク631にとってのアクセスアドレスである
VPI636-1 が書き込まれる。VCI−F2はトランス
ペアレントに設定することができる。すなわち、例えば
CLSF−O63Mから転送されるセルのVCI−F1
にCLSF−I63LのアクセスアドレスVPI63L
書き込まれている実施形態の場合には、(1) 受信セルの
VCI−F1を送出セルのVPI−Fにコピーし、(2)
受信セルのVCI−F2を送出セルのVCI−F2にコ
ピーし、(3) 送出セルのVCI−F1には、IWUのア
クセスアドレスであるVPI636-1 を書き込むという手
順によりセルのリレーイングが実現される。
【0622】CLSF−I63Lに到着したデータグラ
ムは一旦セルリアセンブリが行われ、ATMコネクショ
ンが終端される。CLSF−I63Lは上位レイヤのア
ドレス情報を解析し、データグラムの宛先が端末63C
であることを認識する。そこで、CLSF−I63Lは
VPI−Fが端末63CのアクセスアドレスであるVP
63C であるようなセルを生成し、データグラムを端末
63Cへ転送する。なお、端末63CはVCI−F1と
VCI−F2とからセルの所属するデータグラムを一意
に識別することができる(データグラムのリアセンブリ
ができる)。
【0623】次に、端末63Aから公衆網635へのデ
ータグラムの転送を説明する。端末63Aは、CLSF
−O63Mへ次のようなセルを転送する。VPI−Fは
CLSF−O63MのアクセスアドレスであるVPI
63M 、VCI−F1は公衆網635の識別番号(例えば
IWU639のアクセスアドレスであるVPI639 を用
いることも可能)、VCI−F2は端末63Aのアクセ
スアドレスであるVPI 63A に設定する。
【0624】CLSF−O63Mは、公衆網635への
データグラム転送が他には行われていないときに、IW
U636へ次のようなセルを転送する。VPI−Fは、
IWU636のアクセスアドレスであるVPI636-2
設定される。VCI−F1は受信セルの情報をそのまま
コピーすることが可能である。VCI−F1は公衆網6
35の識別番号(例えばIWU639のアクセスアドレ
スであるVPI639 を用いることも可能)に設定され
る。VCI−F2は、サブネットワーク632を表現す
る識別番号であるVPI636-1 (IWU636のアクセ
スアドレス)とすることができる。VCI−F2は自分
のサブネットワークを識別するための識別子であればよ
い。このときには、CLSF−O63Mにおいて一旦デ
ータグラムのリアセンブリングを行うことなく、パイプ
ライン的にセルを順次IWU636へ転送することがで
きる。
【0625】IWU636で受信されたセルのVCIが
解析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解
析される。例えば、VCI−F1にIWU639のアク
セスアドレスVPI639 が書き込まれている実施形態の
場合には、出力するセルのVPI−Fは、受信したセル
のVCI−F1情報であるVPI639 をコピーすること
で実現できる。VCI−F1には、IWU636のネッ
トワーク631にとってのアクセスアドレスであるVP
636-1 が書き込まれる。VCI−F2は、トランスペ
アレントに設定することができる。すなわち、例えばC
LSF63Mから転送されるセルのVCI−F1にIW
U639のアクセスアドレスVPI639が書き込まれて
いる実施形態の場合には、(1) 受信セルのVCI−F1
を送出セルのVPI−Fにコピーし、(2) 受信セルのV
CI−F2を送出セルのVCI−F2にコピーし、(3)
送出セルのVCI−F1には、IWUのアクセスアドレ
スであるVPI636-1 を書き込むという手順によりセル
のリレーイングが実現される。
【0626】IWU639は、受信したセルのVCI情
報から公衆網635で定義されているATMコネクショ
ン696にアサインされているVCI/VPIを書き込
み、セルを公衆網635へ転送する。
【0627】最後に、端末63Aから端末63Bへのデ
ータグラムの転送を説明する。端末63Aは、CLSF
−O63Mへ次のようなセルを転送する。VPI−Fは
CLSF−O63MのアクセスアドレスであるVPI
63M 、VCI−F1はネットワーク633の識別番号
(例えばIWU637のアクセスアドレスであるVPI
63 7-1 を用いることも可能)、VCI−F2は端末63
AのアクセスアドレスであるVPI63A に設定する。
【0628】CLSF−O63Mは、サブネットワーク
633へのデータグラム転送が他には行われていないと
きに、IWU636へ次のようなセルを転送する。VP
I−Fは、IWU636のアクセスアドレスであるVP
636-2 に設定される。VCI−F1は受信セルの情報
をそのままコピーすることが可能である。VCI−F1
はネットワーク633の識別番号(例えばIWU637
のアクセスアドレスであるVPI637-1 を用いることも
可能)に設定される。VCI−F2は、サブネットワー
ク632を表現する識別番号であるVPI636-1 (IW
U636のアクセスアドレス)とすることができる。V
CI−F2は自分のサブネットワークを識別するための
識別子であればよい。このときには、CLSF−O63
Mにおいて、一旦データグラムのリアセンブリングを行
うことなく、パイプライン的にセルを順次IWU636
へ転送することができる。
【0629】IWU636で受信されたセルのVCIが
解析され、対応するVPI−FおよびVCI−F2が解
析される。例えば、VCI−F1にIWU637のアク
セスアドレスVPI637-1 が書き込まれている実施形態
の場合には、出力するセルのVPI−Fは受信したセル
のVCI−F1情報であるVPI637-1 をコピーするこ
とで実現できる。VCI−F1は、IWU636のネッ
トワーク631にとってのアクセスアドレスであるVP
636-1 が書き込まれる。VCI−F2は、トランスペ
アレントに設定することができる。すなわち、例えばC
LSF−O63Mから転送されるセルのVCI−F1に
IWU637のアクセスアドレスVPI 637-1 が書き込
まれている実施形態の場合には、(1) 受信セルのVCI
−F1を送出セルのVPI−Fにコピーし、(2) 受信セ
ルのVCI−F2を送出セルのVCI−F2にコピー
し、(3) 送出セルのVCI−F1には、IWUのアクセ
スアドレスであるVPI636-1 を書き込むという手順に
よりセルのリレーイングが実現される。
【0630】次に、IWU637で受信されたセルのV
CIが解析され、対応するVPI−F,VCI−F1お
よびVCI−F2が解析される。IWU637からCL
SF−I63Jへ転送されるセルのVCIフィールド
は、受信したセルのVCIフィールド情報をトランスペ
アレントに設定することが可能である。すなわち、VC
I−F1=VPI637-1 、VCI−F2=VPI636-1
とすることができる。なお、VPI−Fは、CLSF−
I63JのアクセスアドレスであるVPI63J 設定され
る。
【0631】CLSF−I63Jに到着したデータグラ
ムは一旦セルリアセンブリが行われ、ATMコネクショ
ンが終端される。CLSF−I63Jは上位レイヤのア
ドレス情報を解析し、データグラムの宛先が端末63B
であることを認識する。CLSF−I63Jは、VPI
−Fが端末63BのアクセスアドレスであるVPI63 B
であるようなセルを生成し、データグラムを端末63B
へ転送する。なお、端末63BはVCI−F1とVCI
−F2とからセルの所属するデータグラムを一意に識別
することができる(データグラムのリアセンブリができ
る)。
【0632】(第6の実施形態)次に、水平型トポロジ
ーのネットワーク構成に関する実施形態について説明す
る。図69に、本実施形態のシステム構成を示す。同図
に示すように、複数のサブネットワーク701〜706
がIWUを用いてインターネットワーキングされてい
る。IWUは、ATMコネクションを終端することなく
ATMセルのリレーイングを実現することができる。す
なわち、受信したセルのVCI/VPIを隣接するネッ
トワークで対応するATMコネクションに割り当てられ
ているVCI/VPIに変換する機能を持つ。
【0633】各サブネットワーク701〜706間の接
続線は、キャンパス内の接続線である場合もあるし、公
衆網の専用回線/スイッチ回線である場合もある。ま
た、図には公衆網707,708が示されているが、こ
れは公衆網を介して定義されたネットワーク以外の端末
やネットワークへのアクセスが可能であることを示して
いる。すなわち、例えば一般の公衆網に接続された端末
と通信する時には、公衆網707,708を通して行
う。
【0634】各サブネットワーク701〜706は、そ
れぞれCLSFを持っており、コネクションレス通信の
関係するセルのハンドリングを行うことができる。CL
SFの設定および動作と、端末間でコネクションレス通
信が実現されるときの具体的な実施形態については、後
述する。
【0635】ネットワークの距離(ネットワーク内部の
任意の点間を結ぶのに最高で幾つの中継点(サブネット
ワーク)を経由するかという指標)には、特に制限はな
い。先の実施形態で説明した2階層ネットワークでは、
高々1つの中継サブネットワークを経由すると目的のサ
ブネットワークに到達できるようなネットワークトポロ
ジーとなっている。しかし、ここで取り扱うネットワー
クにおいては、このネットワークの距離に関する制約は
基本的にはない。
【0636】また、以下の実施形態ではアドレスレゾリ
ューションの実現に関するATMコネクションの構成法
については特には言及しない。アドレスレゾリューショ
ンの実現方法は、基本的には先の実施形態で説明した方
式と同じである。すなわち、各アドレスレゾリューショ
ンサーバが対等な立場にあって、ネットワークのアドレ
ス情報を解析する方法(図49のようなイメージ)と、
アドレスレゾリューションサーバが論理的なある階層構
造(図50のようなイメージ)を持っていて、アドレス
情報の管理解析を行う方法である。また、アドレスレゾ
リューションサーバ間に設定されるATMコネクション
であるが、これはフルメッシュ構成(図59のような構
成)から最小スパニングツリー構成(図58のような構
成)まで、任意の構成にすることが可能である。
【0637】(実施形態6−1)一般のATMネットワ
ークに適用した場合について。
【0638】本実施形態におけるATMコネクション
は、次の通りである。各サブネットワークに接続された
端末から任意のサブネットワークに接続された端末へデ
ータグラムを転送するために、各IWUから全てのサブ
ネットワーク内に存在するCLSFに対してATMコネ
クションが設定されている。すなわち、IWUからCL
SFへの(片方向ATMコネクション)ATMコネクシ
ョンがフルメッシュ状に設定されている。なお、ATM
コネクションの経路上に存在するIWU(中継IWU)
では、ATMヘッダ情報の書き替え(少なくともVCI
/VPI変換)が行われ、セルのリレーイングがATM
レイヤの仕事として実行される。つまり、IWUの経由
に際しては、原則としてATMコネクションは終端され
ない。
【0639】なお、CLSFが存在する位置はIWUの
位置に存在することも可能である。また、公衆網707
および708から定義されたネットワークへデータグラ
ムが転送されたときには、IWU70KおよびIWU7
0Mにおいて、受信したセル(データグラムの属する)
は公衆網のデータグラムコネクションを一旦終端するサ
ーバに転送される。なお、このサーバはIWUに存在す
ることもできる。公衆網から転送されてきたデータグラ
ムを終端したサーバは、定義されたネットワーク内の端
末からのデータグラムの転送と同じで手順でそのデータ
グラムをリレーイングする。
【0640】図80に、公衆網707から端末70Aへ
データグラムが転送される時のATMコネクションの構
成を示した。公衆網707から転送されたデータグラム
は、一旦CLSF−P811で終端され、その後CLS
F7011を経て端末70Aへ転送される。ATMコネ
クションは、812,813および814の3つのコネ
クションである。
【0641】(端末のプロトコル)本実施形態における
端末がコネクションレス通信のデータグラムを宛先端末
に送信するための手続きは、次の通りである。
【0642】(1) 端末は、アドレスのレゾリューション
要求(AR要求)を出す。これは、端末が自分の能力で
アドレスをレゾリューションできない場合(例えば、ア
ドレスレゾリューションキャッシュテーブルにエントリ
ーが存在しない時)に行われるか、あるいは常に行われ
る。
【0643】(2) 端末は、アドレスレゾリューションサ
ーバーから、該当する端末をアクセスするために用意さ
れたATMコネクションの識別子であるVCI/VPI
情報を獲得する。
【0644】(3) 端末は、獲得したVCI/VPIを付
けてネットワークにセルを投入することで、データグラ
ムの転送を完了する。端末はデータグラムの転送に際し
て、特にATMネットワークで定義されているコネクシ
ョン設定手続きを行う必要がない。
【0645】(ルーティング)本実施形態における各端
末への最終的なデータグラムの配送は、各CLSFが属
するネットワークのみについて行う。すなわち、例えば
CLSF7061はネットワーク706に属している端
末へのデータグラムの配送を行う。同様に、CLSF7
031はネットワーク703内の端末のみへのデータグ
ラムの配送を行う。各CLSFが受け取ったデータグラ
ムが持つネットワークアドレスが、そのCLSFが持つ
アドレスエントリーに存在しない場合(あるいは受信デ
ータグラムのアドレスがそのネットワークのネットワー
クアドレス空間の要素ではない時)には、そのデータグ
ラムは誤って配送されたものと判断される。誤ったデー
タグラムの配送に対するアクションはここでは議論しな
い。
【0646】すなわち、各CLSFは自分が属するネッ
トワークの端末のアドレス情報のみを持ってればよい。
受け取ったデータグラムのアドレスが自ネットワークに
存在する時には、適切なATMコネクションを選択し
て、データグラムのリレーイングを行う。図71に、端
末70Aから端末70Bへデータグラムが転送される場
合のプロトコル処理の例を示した。ATMコネクション
は、CLSF7061で一旦終端される。すなわち、C
LSF7061でOSIレイヤ3のプロトコルが終端さ
れる。CLSF7061でレイヤ3のプロトコル処理が
行われ、データユニットは、ATMコネクションを用い
て端末70Bに転送される。このように、自サブネット
ワーク以外の端末へのデータグラムの転送に際しては、
ただ1回のATMコネクション終端でデータグラム配送
がエンド−エンドに実現される。
【0647】同様に、図73は端末70Aから公衆網7
08へデータグラムが転送される場合を示しており、図
81は公衆網707から端末70Aへデータグラムが転
送されるときのプロトコル構成を示した。
【0648】(実施形態6−1−1)次に、より具体的
な実施形態を説明する。
【0649】(端末70Aから端末70Bへのデータグ
ラム転送について)図70に、ATMコネクションの構
成図を示した。端末70Aは、データグラムの転送に際
して、端末70Bのアドレスのレゾリューションを行う
(端末70Bが属するサブネットワークのアクセスアド
レス情報を解析する)。すなわち、端末70Bのアドレ
ス情報の入ったAR要求メッセージをアドレスレゾリュ
ーションサーバARSへ転送する。AR要求を受け取っ
たARSはアドレスのレゾリューションを行った後、端
末70Bへセルを転送するためのVCI/VPI情報を
AR応答として端末70Aに返送する。
【0650】端末70Bへセルを転送するためのATM
レイヤアドレス(VCI/VPI)情報を獲得した端末
70Aは、そのVCI/VPIを付加したセルをネット
ワークの投入する。セルは、IWU70DでVCI/V
PIの変換が行われた後、IWU70Gへ転送される。
同様に、IWU70H,IWU70Jを経由して、セル
はCLSF7061へ転送される。セルを受け取ったC
LSF7061は、データグラムが持つアドレス情報
(レイヤ3)の情報を解析し、端末70Bへセルを転送
する。なお、CLSF7061から端末70Bへのセル
の転送は、CLSF7061がデータグラムに属する全
てのセルを受信した後でもよいし、データグラムのレイ
ヤ3アドレスを解析した後、パイプライン的にセルをリ
レーイングしてもよい。
【0651】(端末70Aから公衆網708へのデータ
グラム転送について)図72に、ATMコネクションの
構成図を示した。端末70Aは、データグラムの転送に
際して、目的端末のアドレスのレゾリューションを行う
(宛先端末が属するサブネットワークのアクセスアドレ
ス情報を解析する)。すなわち、宛先端末のアドレス情
報の入ったAR要求メッセージをアドレスレゾリューシ
ョンサーバARSへ転送する。AR要求を受け取ったA
RSはアドレスのレゾリューションを行った後、端末へ
セルを転送するためのVCI/VPI情報をAR応答と
して端末70Aに返送する。
【0652】宛先端末へセルを転送するためのATMレ
イヤアドレス(VCI/VPI)情報を獲得した端末7
0Aは、そのVCI/VPIを付加したセルをネットワ
ークの投入する。セルは、IWU70DでVCI/VP
Iの変換が行われた後、IWU70Eへ転送される。同
様に、IWU70Mを経由してセルは公衆網708へ転
送される。
【0653】(公衆網707から端末70Aへのデータ
グラム転送について)図80に、ATMコネクションの
構成図を示した。送信元端末は公衆網707内に存在
し、公衆網707からのコネクションレス通信に関係す
るセルは、IWU70Kを経由してCLSF−P811
へ転送される。IWU70KのVCI/VPI変換テー
ブルには、公衆網707においてコネクションレス通信
が用いるセルに割り当てられているVCI/VPIを持
ったセルが到着したときには、CLSF−P811へセ
ルが転送されるように設定されている。
【0654】CLSF−P811は一旦ATMコネクシ
ョンを終端し、データグラムのレイヤ3アドレス情報を
解析する。解析すべきアドレス情報がCLSF−P81
1内のテーブルに存在しないときには、ARSに対して
AR要求を出す。端末70Aへセルを転送するためのA
TMレイヤアドレス(VCI/VPI)情報を獲得した
CLSF−P811は、そのVCI/VPIを付加した
セルをネットワークへ投入する。セルは、IWU70G
でVCI/VPIの変換が行われた後、IWU70Dへ
転送される。さらに、セルはIWU70DからCLSF
7011へ転送される。セルを受け取ったCLSF70
11は、データグラムが持つアドレス情報(レイヤ3)
の情報を解析し、端末70Aへセルを転送する。なお、
CLSF7011から端末70Aへのセルの転送および
CLSF−P811からIWU70Gへのセルの転送
は、CLSF7011およびCLSF−P811がデー
タグラムに属するすべてのセルを受信した後でもよい
し、データグラムのレイヤ3アドレスを解析した後、パ
イプライン的にセルをリレーイングしてもよい。
【0655】(実施形態6−2)一般のATMネットワ
ークに適用した実施形態について説明する。各サブネッ
トワークに接続された任意の端末から任意のサブネット
ワークに接続された端末へデータグラムを転送するため
に、各CLSFから全てのサブネットワーク内に存在す
るCLSFに対してATMコネクションが設定されてい
る。すなわち、CLSF間のATMコネクションがフル
メッシュ状に設定されている。なお、ATMコネクショ
ンの経路上に存在するIWU(中継IWU)では、AT
Mヘッダ情報の書き替え(少なくともVCI/VPI変
換)が行われ、セルのリレーイングがATMレイヤの仕
事として実行される。つまり、IWUの経由に際しては
原則としてATMコネクションは終端されない。なお、
CLSFが存在する位置はIWUの位置であってもよ
い。
【0656】また、公衆網707および708から定義
されたネットワークへデータグラムが転送されたときに
は、IWU70KおよびIWU70Mにおいて、受信し
たセル(データグラムの属する)は、公衆網のデータグ
ラムコネクションを一旦終端するサーバに転送される。
なお、このサーバがIWUに存在することもできる。公
衆網から転送されてきたデータグラムを終端したサーバ
は、定義されたネットワーク内の端末からのデータグラ
ムの転送と同じで手順でそのデータグラムをリレーイン
グする。
【0657】図82に、公衆網707から端末70Aへ
データグラムが転送される時のATMコネクションの構
成を示した。公衆網707から転送されたデータグラム
は、一旦CLSF−P811で終端され、その後CLS
F7031と7011を経て端末70Aへ転送される。
ATMコネクションは、831,832,833および
834の4つのコネクションである。
【0658】(端末のプロトコルについて)端末は、デ
ータグラムが外部のサブネットワーク宛てのものである
と判断したときには、データグラムをCLSFに転送す
る。CLSFは基本的に端末と同一のサブネットワーク
内に位置するが、例えば隣接ノード等、他のサブネット
ワークに存在してもよい。なお、端末とCLSFとの間
には既にATMコネクションが設定されているものとす
る。各端末は、自端末が属するサブネットワークのアド
レス空間の情報(アドレスマスクなど)を持っており、
宛先端末が自分のサブネットワーク内なのかそれとも外
部のサブネットワークなのかを判断することができる。
【0659】図69に示したネットワーク構成の場合に
は、データグラム配送の方式として、以下のような方法
がある。
【0660】(1) CLSFと端末との間にはスター状の
ATMコネクションが設定されている。端末は、データ
グラムの転送を行うときには、全てCLSFへセルを転
送する。データグラムの配送は全てCLSFが行う。す
なわち、サブネットワーク内の端末同志の通信も一度C
LSFを経由する。
【0661】(2) サブネットワーク内の端末同志の通信
はCLSFを介さずに実現され、一方、外部ネットワー
クにある端末との通信はCLSFを介して実現される。
【0662】(ルーティングについて)各端末への最終
的なデータグラムの配送は、各CLSFが属するネット
ワークのみについて行う。すなわち、例えばCLSF7
061はネットワーク706に属している端末へのデー
タグラムの配送を行う。同様に、CLSF7031はネ
ットワーク703内の端末のみへのデータグラムの配送
を行う。各CLSFが受け取ったデータグラムが持つネ
ットワークアドレスが、そのCLSFが持つアドレスエ
ントリーに存在しない場合(あるいは受信データグラム
のアドレスがそのネットワークのネットワークアドレス
空間の要素ではない時)には、そのデータグラムは誤っ
て配送されたものと判断される。誤ったデータグラムの
配送に対するアクションはここでは議論しない。
【0663】すなわち、各CLSFは自分が属するネッ
トワークの端末のアドレス情報のみを持ってればよい。
受け取ったデータグラムのアドレスが自ネットワークに
存在する時には、適切なATMコネクションを選択し
て、データグラムのリレーイングを行う。
【0664】図74に、端末70Aから端末70Bへデ
ータグラムが転送される場合のコネクションの構成を示
した。ATMコネクションは、CLSF7011および
CLSF7061で終端される。すなわち、CLSF7
061およびCLSF7011でOSIレイヤ3のプロ
トコルが終端される。CLSF7011でレイヤ3のプ
ロトコル処理が行われ、データユニットはATMコネク
ションを用いてIWU70Dに転送される。CLSF7
061でレイヤ3のプロトコル処理が行われ、データユ
ニットはATMコネクションを用いて端末70Bに転送
される。このように自サブネットワーク以外の端末への
データグラムの転送に際しては、2回のATMコネクシ
ョン終端でデータグラム配送がエンド−エンドに実現さ
れる。
【0665】同様に、図75は端末70Aから公衆網7
08へデータグラムが転送される場合を示している。
【0666】(実施形態6−2−1)次に、より具体的
な実施形態を説明する。
【0667】(端末70Aから端末70Bへのデータグ
ラム転送について)図74に、ATMコネクションの構
成図を示した。端末70Aは端末70Bへデータグラム
を転送するときに、端末70Bが外部サブネットワーク
に属する端末であることを解析すると、CLSF701
1へデータグラムを転送する。CLSF7011は受信
したデータグラムのアドレス情報を解析し、端末70B
(CLSF7061)へデータグラムを転送するための
ATMレイヤアドレス情報を持っていない時には、AR
Sへ端末70Bのアドレス情報を持ったアドレスレゾリ
ューション要求セルを転送する。AR要求を受け取った
ARSはアドレスのレゾリューションを行った後、CL
SF7061(端末70B)へセルを転送するためのV
CI/VPI情報をAR応答として、CLSF7011
に返送する。
【0668】端末70Bへセルを転送するためのATM
レイヤアドレス(VCI/VPI)情報を獲得したCL
SF7011は、そのVCI/VPIを付加したセルを
ネットワークの投入する。セルは、IWU70DでVC
I/VPIの変換が行われた後、IWU70Gへ転送さ
れる。同様に、IWU70H,IWU70Jを経由して
セルはCLSF7061へ転送される。セルを受け取っ
たCLSF7061は、データグラムが持つアドレス情
報(レイヤ3)の情報を解析し、端末70Bへセルを転
送する。なお、CLSF7061から端末70Bへのセ
ルの転送は、CLSF7061がデータグラムに属する
すべてのセルを受信した後でもよいし、データグラムの
レイヤ3アドレスを解析した後、パイプライン的にセル
をリレーイングしてもよい。
【0669】(端末70Aから公衆網708へのデータ
グラム転送について)図75に、ATMコネクションの
構成図を示した。端末70Aは公衆網708の目的の端
末へデータグラムを転送するときに、宛先端末のアドレ
スのレゾリューションを行う(宛先端末が属するサブネ
ットワークのアクセスアドレス情報を解析する)。すな
わち、端末70Aが宛先端末のアドレス情報のレゾリュ
ーションができないときには、宛先端末のアドレス情報
の入ったAR要求メッセージをアドレスレゾリューショ
ンサーバARSへ転送する。AR要求を受け取ったAR
Sはアドレスのレゾリューションを行った後、宛先端末
へセルを転送するためのVCI/VPI情報をAR応答
として、CLSF7011のアクセスアドレス情報を端
末70Aに返送する。宛先が外部サブネットワークに属
する端末であることを解析すると、端末70Aは受け取
ったVCI/VPI情報あるいは解析した結果得たVC
I/VPI情報をセルに付加して、セルをCLSF70
11へ転送する。
【0670】CLSF7011は受信したデータグラム
のアドレス情報を解析し、宛先端末へデータグラムを転
送するためのATMレイヤアドレス情報を持っていない
時には、ARSへ宛先端末のアドレス情報を持ったアド
レスレゾリューション要求セルを転送する。AR要求を
受け取ったARSはアドレスのレゾリューションを行っ
た後、IWU70Mへセルを転送するためのVCI/V
PI情報をAR応答として、CLSF7011に返送す
る。
【0671】宛先端末へセルを転送するためのATMレ
イヤアドレス(VCI/VPI)情報を獲得したCLS
F7011は、そのVCI/VPIを付加したセルをネ
ットワークの投入する。セルは、IWU70DでVCI
/VPIの変換が行われた後、IWU70Eへ転送され
る。同様に、IWU70Mを経由して、セルは公衆網7
08へ転送される。
【0672】(公衆網707から端末70Aへのデータ
グラム転送について)図82に、ATMコネクションの
構成図を示した。送信元端末は公衆網707内に存在
し、公衆網707からのコネクションレス通信に関係す
るセルは、IWU70Kを経由してCLSF−P811
へ転送される。IWU70KのVCI/VPI変換テー
ブルには、公衆網707においてコネクションレス通信
が用いるセルに割り当てられているVCI/VPIを持
ったセルが到着したときには、CLSF−P811へセ
ルが転送されるように設定されている。
【0673】CLSF−P811は一旦ATMコネクシ
ョンを終端し、データグラムのレイヤ3アドレス情報を
解析する。解析すべきアドレス情報がCLSF−P81
1内のテーブルに存在しないときには、ARSに対して
AR要求を出す。端末70Aへセルを転送するためのA
TMレイヤアドレス(VCI/VPI)情報(セルをC
LSF7031へ転送するためのVCI/VPI情報)
を獲得したCLSF−P811は、そのVCI/VPI
を付加したセルをネットワークの投入する。CLSF7
031は受信したデータグラムのアドレス情報を解析
し、端末70A(CLSF7011)へデータグラムを
転送するためのATMレイヤアドレス情報を持っていな
い時には、ARSへ端末70Aのアドレス情報を持った
アドレスレゾリューション要求セルを転送する。AR要
求を受け取ったARSはアドレスのレゾリューションを
行った後、CLSF7011(端末70A)へセルを転
送するためのVCI/VPI情報をAR応答としてCL
SF7031に返送する。
【0674】端末70Aへセルを転送するためのATM
レイヤアドレス(VCI/VPI)情報を獲得したCL
SF7031は、そのVCI/VPIを付加したセルを
ネットワークの投入する。
【0675】セルは、IWU70GでVCI/VPIの
変換が行われた後、IWU70Dへ転送される。さら
に、セルはIWU70DからCLSF7011へ転送さ
れる。セルを受け取ったCLSF7011は、データグ
ラムが持つアドレス情報(レイヤ3)の情報を解析し、
端末70Aへセルを転送する。なお、CLSF7011
から端末70Aへのセルの転送およびCLSF−P81
1からCLSF7031へのセルの転送さらにはCLS
F7031からIWU70Gへのセルの転送は、CLS
F7011,CLSF7031およびCLSF−P81
1がデータグラムに属する全てのセルを受信した後でも
よいし、データグラムのレイヤ3アドレスを解析した
後、パイプライン的にセルをリレーイングしてもよい。
【0676】(実施形態6−3)VPIルーティングの
ATMネットワークに適用した場合について。
【0677】(ATMコネクション)各サブネットワー
クは、8ビットからなるサブネットワーク識別番号をそ
れぞれ持っている。定義したネットワーク内では、この
識別番号でサブネットワークを一意に識別することがき
る。サブネットワークの識別番号は、Neti と記述す
る。例えば、サブネットワーク702の識別番号はNe
702 である。IWUは全て両方にコネクションレス通
信用のアクセスアドレス(VPI)を獲得している。ま
た、受信側のCLSF(IWUから到着するセルをハン
ドリングするCLSFで、自分のネットワーク内の端末
から来るコネクションレス通信用セルのハンドリングを
行うCLSFと別の構成にすることも可能)もコネクシ
ョンレス通信用のアクセスアドレス(VPI)を獲得し
ている。
【0678】VCI/VPIフィールドのコーディング
は、次のようになる。
【0679】(1) 送信端末から自ネットワークのCLS
Fへのセル (1-1) VPI−F;CLSFのアクセスアドレス (1-2) VCI−F1;宛先ネットワークのアドレスNe
i または任意 (1-3) VCI−F2;自端末のアクセスアドレス (2) CLSF間でのセル (2-1) VPI−F;次のアクセス要素(IWUまたは宛
先CLSF)のアクセスアドレス (2-2) VCI−F1;宛先ネットワークのアドレスNe
destnation (2-3) VCI−F1;送信端末の属するネットワークア
ドレスNetsource (3) 宛先端末のネットワークのCLSFから宛先端末へ
のセル (3-1) VPI−F;宛先端末のアクセスアドレス (3-2) VCI−F1;任意の値に設定可能 (3-3) VCI−F2;任意の値に設定可能 なお、任意の値に設定可能というのは、宛先端末で受信
したセルが確かに他の任意のアクセスポイントから到着
したセルと区別できるような値となるように設定されて
いれば任意の値に設定可能ということである。
【0680】(送信端末が存在するサブネットワーク)
まず、送信端末からCLSFまでのセルVCI/VPI
フィールドのコーディングを説明する。VPI−Fは、
CLSFのアクセスアドレスである。VCI−F2は、
送信端末のアクセスアドレスと定義する。VCI−F1
のコーディングは、送信端末で宛先端末の属するサブネ
ットワークのレゾリューションを行う場合と、CLSF
で行う場合の2つの場合がある。
【0681】(a) 送信端末がレゾリューションする;送
信端末が宛先サブネットワークのアドレスをレゾリュー
ションして、そのサブネットワークの識別番号Net
destin ation をVCI−F1に書き込む。
【0682】(b) CLSFがレゾリューションする;宛
先ネットワークのレゾリューションはCLSFが行うの
で、この場合にはVCI−F1は任意の値とすることが
可能である。
【0683】次に、CLSFからIWUへのセルのVC
I/VPIコーディングについて説明する。VPI−F
は、IWUのアクセスアドレスである。VCI−F1
は、宛先ネットワークの識別番号に設定する(Net
destination )。VCI−F2は、送信端末のネットワ
ークの識別番号に設定する(Netsource)。VCI−
F1の設定方法は、送信端末で宛先端末の属するサブネ
ットワークのレゾリューションを行う場合と、CLSF
で行う場合の2つの場合がある。
【0684】(a) 送信端末がレゾリューションする;送
信端末がVCI−F1に書き込んだ宛先ネットワークの
識別番号Netdestination をコピーして、VCI−F
1に書き込む。
【0685】(b) CLSFがレゾリューションする;レ
ゾリューションした値を書き込む。
【0686】なお、CLSFからIWUへセルを転送す
るときには、同じ宛先ネットワークへの異なるデータグ
ラムに属するセル間のインターリーブは許容されない
(異なる宛先ネットワークへのデータグラムならば、セ
ルインターリービングが可能)。すなわち、一つのデー
タグラムに属する一連のセルが連続して転送される。つ
まり、各送信端末からは任意のタイミングでセルをCL
SFに向かって転送することができるが、CLSFから
は、一つのデータグラム毎にIWUに向かってセルが転
送される。IWUでは、受信したセルのVCI−F1に
書き込まれているNetdestination を基にVPI−F
の値を決定する。すなわち、IWUのテーブルにはNe
destination に対応するVPI−Fのテーブルが設定
されている。
【0687】なお、VCI−F1およびVCI−F2は
トランスペアレントに転送される。また、Net
destination からVPI−Fすなわちリレーイングすべ
きサブネットワークを決定するルーティングプロトコル
は別途実行されており、各IWUのテーブルが設定され
ている。
【0688】(IWU間)IWUのテーブルに従って、
セルがリレーイングされる。すなわち、受信セルのVC
I−F1のNetdestination を基に次のIWUへセル
をリレーイングするためのVPI−Fを書き込む。
【0689】(宛先端末が属するサブネットワーク)宛
先端末が属するIWUは、受信したセルのVCI−F1
を見て、受信したセルが自分のサブネットワーク宛てで
あることが分かる。IWUに設定されたVPI−F設定
のためのテーブルには、CLSFへセルが転送されるよ
うなVPI番号が設定されている。IWUはそのVPI
をVPI−Fに設定して、セルをCLSFに転送する。
このとき、VCI−F1およびVCI−F2はトランス
ペアレントに転送される。
【0690】受信したCLSFは、VCI情報を基にデ
ータグラムのリアセンブリを行う。このとき、異なるデ
ータグラムの属するセルがインターリーブしてCLSF
に転送されることが考えられるが、VCIフイールドの
情報を用いて各データグラムをセルがインターリーブさ
れた場合でも正常に再構築することができる。受信した
データグラムの宛先アドレス(レイヤ3アドレス)を解
析して、データグラムを適切な端末に転送する。
【0691】CLSFから端末へ転送されるセルのVP
I−Fは、端末のアクセスアドレスである。次に、VC
Iフィールドは端末が受信したセルがコネクションレス
通信用のセルのために定義しているVCIを用いる(複
数定義していることも考えられる)。このVCIは通常
CLSFと端末間に予め設定されている。コネクション
レス用のVCIが複数存在する時には、CLSFから端
末へのセルの転送を識別番号がぶつからない範囲でパイ
プライン的に(異なるデータグラムの属するセルをイン
ターリーブすることができる)、転送することができ
る。
【0692】例えば、VCI−F1およびVCI−F2
のVCIフィールドフォーマットがCLSFから端末へ
の通信で定義されているとすると、つまりサブネットワ
ーク内での通信のVCIフィールドフォーマットがこの
ように統一されている時には、CLSFが受信したセル
のVCI−F2をそのままCLSFから端末に転送する
セルのVCI−F2に設定し、CLSFから端末へのセ
ルのVCI−F1には受信セルがコネクションレス通信
に関わるセルであることを認識することができる値とし
て設定すれば、完全にデータグラムがパイプライン的に
処理されることができる。
【0693】(具体的な例)まず、図74、図78を参
照して端末70Aから端末70Bへのデータグラムの転
送を説明する。3つのATMコネクションから形成され
る。(1) 端末70AからCLSF7011へのコネクシ
ョン791、(2) CLSF7011からCLSF706
1へのコネクション792〜796、(3) CLSF70
61から端末70Bへのコネクション797である。
【0694】端末70AはVPI−F=VPI7011を持
ったセルを転送する。なお、VCI−F2は端末70A
のアクセスアドレスであるVPI70A である。また、V
CI−F1は端末70Aが自分で宛先端末が属するサブ
ネットワークのアドレス情報(Net706 )をレゾリュ
ーションするときには、この値Net706 がVCI−F
1に書き込まれる。CLSF7011がレゾリューショ
ンを行うときには、VCI−F1は任意の設定が可能で
ある。
【0695】CLSF7011は、IWU70Dへ次の
ようなセルを転送する。VPI−FはIWU70Dのア
クセスアドレスであるVPI70D-1 、VCI−F1はネ
ットワーク706の識別アドレスであるNet706 、V
CI−F2はネットワーク701の識別アドレスである
Net701 である。なお、VCI−F1は受信セルの値
をそのままコピーする場合(端末がNet706 を解析)
と、CLSF7011がNet706 を解析して設定する
場合とがある。
【0696】IWU70Dで受信されたセルのVCI−
F1が解析され、対応するVPI−Fが解析される。す
なわち、ネットワーク706へ転送するようなIWUに
向かってセルを転送することのできるVPIを解析する
(テーブルに設定されている)。VCI−F1およびV
CI−F2は、受信したセルのフィールドをそのままコ
ピーする。すなわち、VCI−F1は宛先端末70Bが
属するサブネットワーク706のネットワーク識別番号
であるNet706 が書き込まれている。以降同様に、I
WUでは受信したセルのVCI−F1に書かれた情報で
あるNet706の情報を基に適切なVPIが選択され、
セルがIWU70Jに転送される。
【0697】IWU70Jに到着したセルは、VCI−
F1情報よりセルが目的のネットワークに転送されたこ
とを認識し、セルをCLSF7061へ転送する。CL
SF7061に到着したデータグラムは一旦セルリアセ
ンブリが行われ、ATMコネクションが終端される。C
LSF7061は上位レイヤのアドレス情報を解析し、
データグラムの宛先が端末70Bであることを認識す
る。そこで、CLSF7061はセルを生成し、データ
グラムを端末70Bへ転送する。端末70Bへのセルの
転送は、端末70Bへのコネクションレス通信チャンネ
ルが十分存在する時には、CLSF7061のセルの受
信からパイプライン的にセルを転送することが可能であ
る。
【0698】次に、図75を参照して端末70Aから公
衆網708へのデータグラムの転送について説明する。
端末70AはVPI−F=VPI7011を持ったセルを転
送する。なお、VCI−F2は端末70Aのアクセスア
ドレスであるVPI70A である。また、VCI−F1は
端末70Aが自分で宛先端末が属するサブネットワーク
のアドレス情報(Net708 )をレゾリューションする
ときには、この値Net708 がVCI−F1に書き込ま
れる。CLSF7011がレゾリューションを行うとき
には、VCI−F1は任意の設定が可能である。
【0699】CLSF7011は、IWU70Dへ次の
ようなセルを転送する。VPI−FはIWU70Dのア
クセスアドレスであるVPI70D-1 、VCI−F1は公
衆網708の識別アドレスであるNet708 、VCI−
F2はネットワーク701の識別アドレスであるNet
701 である。なお、VCI−F1は受信セルの値をその
ままコピーする場合(端末がNet706 を解析)と、C
LSF7011がNet708 を解析して設定する場合と
がある。IWU70Dで受信されたセルのVCI−F1
が解析され、対応するVPI−Fが解析される。すなわ
ち、ネットワーク708へ転送するようなIWUに向か
ってセルを転送することのできるVPIを解析する(テ
ーブルに設定されている)。VCI−F1およびVCI
−F2は、受信したセルのフィールドをそのままコピー
する。すなわち、VCI−F1は宛先の端末が属するサ
ブネットワーク708のネットワーク識別番号であるN
et708 が書き込まれている。以降同様に、IWUでは
受信したセルのVCI−F1に書かれた情報であるNe
708 の情報を元に適切なVPIが選択され、セルがI
WU70Mに転送される。IWU70Mは、受信したセ
ルのVCI情報から公衆網708で定義されているAT
MコネクションにアサインされているVCI/VPIを
書き込み、セルを公衆網708へ転送する。
【0700】(第7の実施形態)次に、大規模ネットワ
ーキング構成におけるコネクションレス通信に関する実
施形態について説明する。
【0701】定義されたサブネットワークの数が非常に
多いときには、上述したネットワークをインターネット
ワーキングすることで対応することができる。すなわ
ち、隣接するネットワーク(上述した複数のサブネット
ワークの集合体として定義されるネットワーク)を一つ
のサブネットワークとして見る方法である。
【0702】図84に、ネットワーク861からみたネ
ットワークの構成を示した。なお、実際のネットワーク
の構成は図85に示した。このように3つのネットワー
ク862〜864は、ネットワーク861から見ると一
つのサブネットワーク851に見える。ネットワーク8
61からみたネットワーク851のアドレス空間は、ネ
ットワーク862〜864を合わせた空間が見えること
になる。
【0703】図86に、ネットワークの構成要素のうち
以下のデータグラム転送に関与するネットワーク構成要
素を簡略化して示している。以下では、先に説明した2
つのシステム構成で端末87Aから端末87Bへのデー
タグラム転送および端末87Aから端末87Cへのデー
タグラム転送の例を説明する。
【0704】(実施形態7−1)本実施形態は、端末が
直接外部ネットワークにセルを転送することができる例
である。つまり、外部ネットワークの端末にデータグラ
ムを転送するときに自分のネットワーク内のCLSFを
用いない方法である。
【0705】(端末87Aから端末87Bへのデータグ
ラム転送について)図87にATMコネクションの構成
を示した。これは4つのATMコネクション881〜8
84が構成される。端末87Aは、端末87Bのネット
ワークレイヤアドレスをレゾリューションし、端末87
Bがネットワーク851に属することをレゾリューショ
ンし、同時にCLSF871にセルを転送するためのV
CI/VPI情報を獲得する。詳細は前述した通りであ
る。
【0706】データグラムは、CLSF871で一旦終
端され(ATMコネクションも終端される)、レイヤ3
のプロトコル処理が行われる。ネットワークレイヤアド
レスの解析がCLSF871で行われ、端末87Bがネ
ットワーク863に存在することが解析され、さらにC
LSF872へセルを転送するためのVCI/VPI情
報が獲得される。データグラムはATMコネクション8
82を用いてCLSF872へ転送される。
【0707】データグラムは、CLSF872で終端さ
れ(ATMコネクションも終端される)、レイヤ3のプ
ロトコル処理が行われる。ネットワークレイヤアドレス
の解析がCLSF872で行われ、CLSF873へセ
ルを転送するためのVCI/VPI情報が獲得される。
データグラムはATMコネクション883を用いてCL
SF873へ転送される。
【0708】データグラムを受け取ったCLSF873
は、データグラムのネットワークレイヤアドレスを解析
することで、端末87Bのアクセスアドレスを解析す
る。適切なVCI/VPIを付加されたセルは、端末8
7Bへ転送される。
【0709】このように、3回のATMコネクションの
終端およびネットワークレイヤでのプロトコル処理が行
われ、データグラムが端末87Aから端末87Bへ転送
される。
【0710】(端末87Aから端末87Cへのデータグ
ラム転送について)図88にATMコネクションの構成
を示した。これは2つのATMコネクション891,8
92から構成される。端末87Aは、端末87Cのネッ
トワークレイヤアドレスをレゾリューションし、端末8
7Cがネットワーク851に属することをレゾリューシ
ョンし、同時にCLSF871にセルを転送するための
VCI/VPI情報を獲得する。詳細は前述した通りで
ある。
【0711】データグラムは、CLSF871で一旦終
端され(ATMコネクションも終端される)、レイヤ3
のプロトコル処理が行われる。ネットワークレイヤアド
レスの解析がCLSF871で行われ、端末87Cがネ
ットワーク864に存在することが解析され、さらに、
ネットワーク864へセルを転送するためのVCI/V
PI情報が獲得される。ここでは、ネットワーク862
とネットワーク864との間にあるIWUへのセルの転
送が行われる。
【0712】このように、1回のATMコネクションの
終端およびネットワークレイヤでのプロトコル処理が行
われ、データグラムが端末87Aから端末87Cが存在
するネットワーク864へ転送される。なお、CLSF
871からのデータグラムの転送先は、公衆網864内
のCLSFであってもよい。この場合は、2回以上のA
TMコネクションの終端およびネットワークレイヤレベ
ルでのプロトコル処理が行われる。
【0713】(実施形態7−2)本実施形態は、端末は
直接外部ネットワークにセルを転送することができない
ときの例である。つまり、外部ネットワークの端末にデ
ータグラムを転送するときに自分のネットワーク内のC
LSFを一度用いる方法である。
【0714】(端末87Aから端末87Bへのデータグ
ラム転送について)図89にATMコネクションの構成
を示した。これは5つのATMコネクション901〜9
05から構成される。端末87Aは、端末87Bのネッ
トワークレイヤアドレスをレゾリューションし、端末8
7Aがネットワーク851に属することをレゾリューシ
ョンし(あるいはセルをCLSF874へ送ることを解
析し)、同時にCLSF874にセルを転送するための
VCI/VPI情報を獲得する。詳細は前述した通りで
ある。
【0715】セルを受け取ったCLSF874は、(1)
データグラムのネットワークレイヤアドレスを解析、あ
るいは(2) 端末87Aが解析した結果を利用して、セル
がネットワーク862(CLSF871)へ転送する必
要があることを認識する。同時に、CLSF871へセ
ルを転送するためのVCI/VPI情報を獲得し、デー
タグラムをCLSF871へ転送する。
【0716】データグラムは、CLSF871で一旦終
端され(ATMコネクションも終端される)、レイヤ3
のプロトコル処理が行われる。ネットワークレイヤアド
レスの解析がCLSF871で行われ、端末87Bがネ
ットワーク863に存在することが解析され、さらにC
LSF872へセルを転送するためのVCI/VPI情
報が獲得される。データグラムはATMコネクション9
03を用いてCLSF872へ転送される。
【0717】データグラムは、CLSF872で終端さ
れ(ATMコネクションも終端される)、レイヤ3のプ
ロトコル処理が行われる。ネットワークレイヤアドレス
の解析がCLSF872で行われ、CLSF873へセ
ルを転送するためのVCI/VPI情報が獲得される。
データグラムはATMコネクション904を用いてCL
SF873へ転送される。データグラムを受け取ったC
LSF873は、データグラムのネットワークレイヤア
ドレスを解析して、端末87Bのアクセスアドレスを解
析する。適切なVCI/VPIを付加されたセルは、端
末87Bへ転送される。
【0718】このように、4回のATMコネクションの
終端およびネットワークレイヤでのプロトコル処理(3
回の場合もある)が行われ、データグラムが端末87A
から端末87Bへ転送される。
【0719】(端末87Aから端末87Cへのデータグ
ラム転送について)図90にATMコネクションの構成
を示した。これは3つのATMコネクション911〜9
13から構成される。端末87Aは、端末87Cのネッ
トワークレイヤアドレスをレゾリューションし、端末8
7Cがネットワーク851に属することをレゾリューシ
ョンし(あるいはセルをCLSF874へ送ることを解
析し)、同時にCLSF874にセルを転送するための
VCI/VPI情報を獲得する。詳細は前述した通りで
ある。
【0720】セルを受け取ったCLSF874は、(1)
データグラムのネットワークレイヤアドレスを解析、あ
るいは(2) 端末87Aが解析した結果を利用して、セル
がネットワーク862(CLSF871)へ転送する必
要があることを認識する。同時に、CLSF871へセ
ルを転送するためのVCI/VPI情報を獲得し、デー
タグラムをCLSF871へ転送する。
【0721】データグラムは、CLSF871で一旦終
端され(ATMコネクションも終端される)、レイヤ3
のプロトコル処理が行われる。ネットワークレイヤアド
レスの解析がCLSF871で行われ、端末87Cがネ
ットワーク864に存在することが解析され、さらにネ
ットワーク864へセルを転送するためのVCI/VP
I情報が獲得される。ここでは、ネットワーク862と
ネットワーク864との間にあるIWUへのセルの転送
が行われる。
【0722】このように、2回のATMコネクションの
終端およびネットワークレイヤでのプロトコル処理(1
回の場合もある)が行われ、データグラムが端末87A
から端末87Cが存在するネットワーク864へ転送さ
れる。なお、CLSF871からのデータグラムの転送
先は、公衆網864内のCLSFであってもよい。この
場合は、2回以上のATMコネクションの終端およびネ
ットワークレイヤレベルでのプロトコル処理が行われ
る。
【0723】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればA
TM通信方式の高速性・大容量性・コネクションオリエ
ンテッド性という特徴を損なうことなくATM網間の通
信を実現することができる。
【0724】また、本発明によればATM網を用いたデ
ータグラム配送を効率的に行うことができる。
【0725】さらに、本発明によればATM網に接続さ
れた端末間のコネクションレス通信(データグラム配
送)を高速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるATM網を示す図
【図2】網間接続装置13の内部構造を示す図
【図3】ドロップテーブルを示す図
【図4】ATM−LANの内部の構成を示す図
【図5】ATM−LAN内の端末と網間接続装置内のC
LSF処理部間のATMコネクションの接続状態を示す
【図6】図5において、ATM−LAN内に別にCLS
F処理部が用意されている場合を示す図
【図7】放送セルのフォーマットを示す図
【図8】ARPを行う際の放送セルのフォーマットを示
す図
【図9】ATM−LAN内の端末と網間接続装置内の呼
処理部間のATMコネクションの接続状態を示す図
【図10】ATM−LAN内の端末と網間接続装置内の
呼処理部間のATMコネクションの接続状態の別例を示
す図
【図11】網間接続装置内に呼処理部が存在しない場合
の例を示す図
【図12】放送の様々な形態を示す図
【図13】第2の実施形態におけるATM網を示す図
【図14】網間接続装置134の内部構造を示す図
【図15】ATM−LAN内部の構成を示す図
【図16】ATM−LAN内の端末と、網間接続装置内
CLSF処理部間のATMコネクションの接続状態を示
す図
【図17】ATM−LAN内の端末と網間接続装置内呼
処理部間のATMコネクションの接続状態を示す図
【図18】ATM−LAN内の端末と網間接続装置内呼
処理部間のATMコネクションの接続状態の別例を示す
【図19】網間接続装置内に呼処理部が存在しない場合
の例を示す図
【図20】大規模ATMネットワークを示す図
【図21】大規模ATMネットワークにおけるATM−
LANの内部構成を示す図
【図22】ATM−LANにおけるVPI値の割当の一
例を示す図
【図23】ARPセルフォーマットの一例を示す図
【図24】ネットワークレイヤプロトコル識別方式の一
例を示す図
【図25】ブロードキャストチャネルを用いたARP応
答をエンド−エンドのATMコネクションを用いて行う
場合のセルフォーマットの一例を示す図
【図26】ARPの流れの一例を示す図
【図27】ARPサーバ内のネットワークレイヤアドレ
スとATMアドレス(VPI値)の対応表を示す図
【図28】網間接続装置内CLSF処理部とATM−L
AN内端末間のATMコネクション接続状態、及びAT
Mバックボーン網における該CLSF処理部間のATM
コネクションの接続状態の一例を示す図
【図29】初期導入時におけるCLSF処理部配置法の
一例(フェーズ1)を示す図
【図30】網間接続装置からCLSF処理部へ向かうデ
ータグラムのATMセルに付与されるヘッダ値を示す図
【図31】ヘッダ変換の流れを示す図
【図32】CLSF処理部増設時におけるCLSF処理
部配置法の一例 (フェーズ2)を示す図
【図33】ARPサーバ内のテーブルを示す図
【図34】網間接続装置内呼処理部とATM−LAN内
端末間のATMコネクションの接続状態およびATMバ
ックボーン網における該呼処理部間のATMコネクショ
ンの接続状態を示す図
【図35】大規模ネットワークにおける呼処理方式の他
の例を示す図
【図36】ATMボードの一例を示す図
【図37】VPルーチィングにおけるARPセルの一例
を示す図
【図38】IWU13の内部構成の一例を示す図
【図39】IWU13の内部構成の他の例を示す図
【図40】サブネットワーク内でのデータグラム通信シ
ステムを示す図
【図41】データグラム通信シークエンスを示す図
【図42】データグラム送信手続きを示すフローチャー
【図43】サブネットワーク内でのデータグラム通信シ
ステムを示す図
【図44】データグラム通信シークエンスを示す図
【図45】VPIルーテチングを示す図
【図46】2階層ネットワークを示す図
【図47】AR間のコネクションを示す図
【図48】データグラム通信に必要なATMコネクショ
ンを示す図
【図49】ARS481からのアドレス空間ビューを示
す図
【図50】ARS482からのアドレス空間ビューを示
す図
【図51】ARS間のATMコネクションを示す図
【図52】ARS482からのアドレス空間ビューを示
す図
【図53】ARS481からのアドレス空間ビューを示
す図
【図54】IWU476内のVCI/VPI変換テーブ
ルを示す図
【図55】データグラム転送プロトコル処理を示す図
【図56】端末47Aから端末47Dへのデータグラム
転送を示す図
【図57】端末47Aから端末47Dへのデータグラム
転送を示す図
【図58】ARS間のVCI/VPI割り当て方式の一
例を示す図
【図59】ARS間のVCI/VPI割り当て方式の他
の例を示す図
【図60】ARS間のVCI/VPI割り当て方式の他
の例を示す図
【図61】データグラム転送のVCI/VPI割り当て
方式を示す図
【図62】ネットワーク構成を示す図
【図63】データグラム転送に必要なATMコネクショ
ンを示す図
【図64】ARS間のATMコネクションを示す図
【図65】ARS間のATMコネクションを示す図
【図66】データグラム転送に必要なATMコネクショ
ンを示す図
【図67】データグラム転送プロトコル処理を示す図
【図68】データグラム転送例を示す図
【図69】ネットワーク構成を示す図
【図70】端末70A→70Bのデータグラム通信例を
示す図
【図71】プロトコル処理を示す図
【図72】端末70A→70Bのデータグラム通信例を
示す図
【図73】端末70A→公衆網708のデータグラム通
信例を示す図
【図74】端末70A→70Bのデータグラム通信例を
示す図
【図75】端末70A→公衆網708のデータグラム通
信例を示す図
【図76】端末70A→70BのATMコネクションを
示す図
【図77】端末70A→公衆網708のデータグラム通
信例を示す図
【図78】端末70A→70BのATMコネクションを
示す図
【図79】端末70A→公衆網708のデータグラム通
信例を示す図
【図80】公衆網708→端末70Aのデータグラム通
信例を示す図
【図81】公衆網708→端末70Aのプロトコル処理
を示す図
【図82】公衆網708→端末70Aのデータグラム通
信例を示す図
【図83】公衆網708→端末70Aのプロトコル処理
を示す図
【図84】ネットワーク861からのイメージを示す図
【図85】ネットワーク構成を示す図
【図86】ネットワーク構成を示す図
【図87】端末87A→87Bのデータグラム通信例を
示す図
【図88】端末87A→87Cのデータグラム通信例を
示す図
【図89】端末87A→87Bのデータグラム通信例を
示す図
【図90】端末87A→87Cのデータグラム通信例を
示す図
【符号の説明】
11,12…ATM−LAN 13…IWU(網間接続装置) 21…アッド・ドロップ処理部 22…マルチプレクサ/デマルチプレクサ 23…CLSF処理部(コネクションレスサービス機能
処理部) 24…呼処理部 25…IWU管理部 26…ヘッダ変換処理部 41〜44…スイッチノード 4A〜4G…端末 91,92…呼処理部 101,102…呼処理部 111,112…ATM−LAN 11A,11B…呼処理部 131〜133…ATM−LAN 134…IWU(網間接続装置) 141…ATMスイッチ 142…CLSF処理部(コネクションレスサービス機
能処理部) 143…呼処理部 144…IWU管理部 14A,14B…入力処理部 14X,14Y…出力処理部 151〜157…スイッチノード 15A〜15J…端末 171〜173…呼処理部 181〜183…呼処理部 191〜193…ATM−LAN 201…ATMバックボーン網 202〜204…ATM−LAN 20A〜20C…IWU(網間接続装置) 211〜217…スイッチノード 21A〜21J…端末 311…ATM−LAN 312…ATMバックボーン網 31A〜31B…端末 31P…IWU(網間接続装置) 31X…CLSF処理部(コネクションレスサービス機
能処理部) 361…ATMインタフェース 362…ARPフィルタ部 363…ARP処理部 364…挿入部 365…バスインタフェース 411,412…端末 413…ARS(アドレスレゾリューションサーバ) 414…CLSF処理部(コネクションレスサービス機
能処理部) 415…IWU(網間接続装置) 41A〜41C…ATMコネクション 46A〜46E…ATMコネクション 471〜474…サブネットワーク(ATM網) 475…公衆網 476〜479…IWU(網間接続装置) 47A〜47F…端末 481〜484…ARS(アドレスレゾリューションサ
ーバ) 485〜487…ATMコネクション 491〜494…CLSF処理部(コネクションレスサ
ービス機能処理部) 495〜49B…ATMコネクション 571〜576…ATMコネクション 581〜584…ATMコネクション 591〜59C…ATMコネクション 60xx…ATMコネクション 611〜61A…ATMコネクション 621〜62A…ATMコネクション 63A〜63B…端末 631〜634…サブネットワーク(ATM網) 635…公衆網 636〜639…IWU(網間接続装置) 63D〜63G…ARS(アドレスレゾリューションサ
ーバ) 63H〜63L…サブネットワーク外のCLSF処理部
(コネクションレスサービス機能処理部) 63M〜63Q…サブネットワーク内のCLSF処理部
(コネクションレスサービス機能処理部) 641〜646…ATMコネクション 651〜656…ATMコネクション 661〜66C…ATMコネクション 691〜699…ATMコネクション 701〜706…サブネットワーク(ATM網) 707,708…公衆網 70A,70B…端末 70xx…CLSF処理部(コネクションレスサービス
機能処理部) 70E〜70M…IWU(網間接続装置) 771〜776…ATMコネクション 781〜784…ATMコネクション 791〜797…ATMコネクション 801〜805…ATMコネクション 811…CLSF処理部(コネクションレスサービス機
能処理部) 812〜814…ATMコネクション 831〜834…ATMコネクション 851…サブネットワーク(ATM網) 861〜863…サブネットワーク(ATM網) 864…公衆網 871〜874…CLSF処理部(コネクションレスサ
ービス機能処理部) 87A〜87C…端末 881〜884…ATMコネクション 891〜892…ATMコネクション 901〜905…ATMコネクション 911〜913…ATMコネクション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−56546(JP,A) 電子情報通信学会技術研究報告,日 本,電子情報通信学会,1994年 4月 6日,SSE94−31 電子情報通信学会技術研究報告,日 本,電子情報通信学会,1993年 5月14 日,IN93−2 電子情報通信学会技術研究報告,日 本,電子情報通信学会,1993年 3月19 日,SSE92−188 電子情報通信学会技術研究報告,日 本,電子情報通信学会,1990年11月22 日,SSE90−89 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/66 H04L 12/28 H04L 12/46

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非同期転送モードで運用される複数のAT
    M網と、 これら複数のATM網にそれぞれ収容された複数の端末
    と、 前記複数のATM網の相互間に設けられ、該ATM網間
    のインターネットワーキングを行う網間接続装置とを具
    備し、 前記網間接続装置は、該網間接続装置に接続される一つ
    のATM網から他のATM網に宛てて送られるパケット
    のうち少なくとも一部のパケットに関してはATMアダ
    プテーションレイヤ以上の処理を行わず、ATMレイヤ
    処理のうち少なくともATMセルヘッダの参照とATM
    セルのスイッチングの少なくとも一方を行うものである
    とともに、 前記網間接続装置の全部又は一部は、それぞれ、コネク
    ションレスサービス処理手段を有し、 前記コネクションレスサービス処理手段は、少なくとも
    当該コネクションレスサービス処理手段を有する当該網
    間接続装置をまたがって配送されるデータグラムについ
    てはネットワークレイヤ処理を施すものであり、 前記コネクションレスサービス処理手段に接続されるA
    TMコネクションには、帯域管理を行わないATMコネ
    クションが用いられる ことを特徴とするATM通信シス
    テム。
  2. 【請求項2】3つ以上の前記ATM網をまたがるデータ
    グラムの配送を、前記コネクションレスサービス処理手
    段間のリレーイングにより行うことを特徴とする請求項
    1に記載のATM通信システム。
  3. 【請求項3】当該ATM網内で展開されるデータグラム
    配送に係るアドレスレゾリューションプロトコルにおい
    て、当該ATM網外に位置するアドレスのレゾリューシ
    ョンについては、該当する前記網間接続装置内の前記コ
    ネクションレスサービス処理手段につながるVPI/V
    CIを通知することを特徴とする請求項1に記載のAT
    M通信システム。
  4. 【請求項4】前記網間接続装置は呼処理手段を更に
    前記 呼処理手段は少なくとも当該呼処理手段を有する
    網間接続装置をまたがる呼/コネクションの処理を施
    すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載のATM通信システム。
  5. 【請求項5】3つ以上の前記ATM網をまたがる呼/コ
    ネクションの処理を、前記呼処理手段間のリレーイング
    により行うことを特徴とする請求項4に記載のATM通
    信システム。
  6. 【請求項6】当該ATM網内で展開される呼/コネクシ
    ョンの処理に係るアドレスレゾリューションプロトコル
    において、対象となる呼/コネクションが当該ATM網
    外に位置するアドレスとの間のものである場合のアドレ
    スのレゾリューションについては、該当する網間接続装
    置内の前記呼処理手段につながるVPI/VCIを通知
    することを特徴とする請求項4に記載のATM通信シス
    テム。
  7. 【請求項7】非同期転送モードで運用される複数のAT
    M−LANと、 これら複数のATM−LANにそれぞれ収容された複数
    の端末と、 前記複数のATM−LAN全体で少なくとも一つ設けら
    れたデータグラムサーバと、 同一の前記ATM−LAN内に収容された前記複数の端
    末間にエンド−エンドにATMコネクションを設定する
    コネクション設定手段と、 同一の前記ATM−LAN内に収容された前記複数の端
    末間のデータグラム配送については前記コネクション設
    定手段により設定されたATMコネクションを通して行
    い、異なる前記ATM−LAN内の前記複数の端末間の
    データグラム配送については前記データグラムサーバを
    通して行うデータグラム配送手段とを具備し、 前記端末は、同一の前記ATM−LAN内に収容された
    他の端末との間のATMコネクションを確立することが
    できない場合又はアドレスレゾリューションを 行うこと
    ができない場合には、送出するデータグラムを、前記デ
    ータグラムサーバに転送するか又は当該ATM−LAN
    内に放送するこ とを特徴とするATM通信システム。
  8. 【請求項8】前記端末は、他の端末とのエンド−エンド
    の間のATMコネクションの設定又はアドレスレゾリュ
    ーションを、その端末の立ち上げ時若しくはブート時又
    はログイン時に行うことを特徴とする請求項7に記載の
    ATM通信システム。
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