JP3270158B2 - 超音波三次元画像表示装置 - Google Patents

超音波三次元画像表示装置

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JP3270158B2 JP33190692A JP33190692A JP3270158B2 JP 3270158 B2 JP3270158 B2 JP 3270158B2 JP 33190692 A JP33190692 A JP 33190692A JP 33190692 A JP33190692 A JP 33190692A JP 3270158 B2 JP3270158 B2 JP 3270158B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体内の組織などを三
次元的に表示する超音波三次元画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波ビームを三次元的に走査すること
により複数の走査面を形成し、これによって取り込まれ
た三次元データに基づき、超音波三次元画像を形成する
超音波三次元画像表示装置が提案されている。
【0003】ここで、超音波三次元画像には、エコー強
度(振幅情報)に基づき組織の表面抽出処理を行って形
成される組織画像(三次元組織表面画像)や、ドプラ情
報に基づき血管(血流)の表面抽出を行って形成される
三次元ドプラ画像(三次元血管表面画像)などがある。
【0004】しかし、従来においては、組織画像とドプ
ラ画像とが別個に表示されていた。このため、例えば、
ドプラ画像のみを表示した場合には、血流の走行状態は
認識できるが、他の生体組織との位置関係が認識できな
いという問題点があった。具体的には、癌組織に対して
血管がどのように走行しているのかが認識できず、また
癌組織は原発性なのか転移性なのかを判断するのに血管
との位置関係が重要な情報となるにもかかわらず、血管
と癌組織との位置関係を認識できなかった。
【0005】そこで、この問題点を解消するものとし
て、2つの異なる画像の一方の画像上に、他の画像を上
書きする画像合成方法がある。この方法の1つの例とし
ては、Bモード二次元断層画像上に、二次元カラー血流
画像を重ね書きする方法がある。この場合、Bモード二
次元断層画像において、通常、血管部分が黒抜けとな
り、その黒抜け部分にカラーで血流像が重ね書きされ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法は、二次元画像に対しては上述のように2つの画像相
互の干渉は生じにくく支障はなかったが、その単なる重
ね合わせによる従来方法を三次元画像に拡張適用する
と、双方の画像が空間的に表現されているため、上の画
像が下の画像を覆って、下の画像が部分的に見えにくく
なるという問題があった。すなわち、組織を濃淡で空間
的に表現した組織画像の上に、血流を特定の色で表現し
たドプラ画像を重ね合わせると、血流の表示によって、
その奥にある組織が部分的に(場合によっては多くの部
分が)隠されてしまい、同時表示による相互関係の把握
という利点を十分得ることができなかった。
【0007】本発明は、上記のような課題を解消するた
めになされたもので、本発明の目的は、組織画像とドプ
ラ画像とを重ねて表示した場合において、上の画像にあ
まり影響を受けないで下の画像を表示できる超音波三次
元画像表示装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、生体内の三次元領域で取り込まれた三次
元エコー情報であるエコー振幅情報及びドプラ情報を格
納する三次元データメモリ部と、前記三次元データメモ
リ部に格納したエコー振幅情報に基づいて、組織表面を
遠近に応じて濃淡付けして三次元表現された組織画像を
形成する組織画像形成部と、前記三次元データメモリ部
に格納したドプラ情報に基づいて、血流表面を遠近に応
じて濃淡付けして三次元表現された血流画像としてのド
プラ画像を形成する血流画像としてのドプラ画像形成部
と、組織画像用マスクパターンで前記組織画像をマスク
する組織画像用マスク制御部と、前記組織画像用マスク
パターンとずれ合ったドプラ画像用マスクパターンで、
前記ドプラ画像をマスクするドプラ画像用マスク制御部
と、前記マスク処理が行われた前記組織画像及びドプラ
画像とを重ね合わせて前記三次元領域内の組織及び血流
をそれぞれ半透明で表した三次元超音波画像を表示する
表示部と、を含むことを特徴とする。また、上記目的を
達成するために、本発明は、生体内の三次元領域で取り
込まれた三次元エコー情報であるエコー振幅情報及びド
プラ情報を格納する三次元データメモリ部と、前記三次
元データメモリ部に格納したエコー振幅情報に基づい
て、三次元の組織画像を形成する組織画像形成部と、前
記三次元データメモリ部に格納したドプラ情報の内で正
側のドプラ情報に基づいて、血流表面を遠近に応じて濃
淡付けして三次元表現された血流画像としての第1ドプ
ラ画像を形成する第1ドプラ画像形成部と、前記三次元
データメモリ部に格納したドプラ情報の内で負側のドプ
ラ情報に基づいて、血流表面を遠近に応じて濃淡付けし
て三次元表現された血流画像としての第2ドプラ画像を
形成する第2ドプラ画像形成部と、組織画像用マスクパ
ターンで前記組織画像をマスクする組織画像用マスク制
御部と、前記組織画像用マスクパターンとずれ合ったパ
ターンを有する第1ドプラ画像用マスクパターンで、前
記第1ドプラ画像をマスクする第1ドプラ画像用マスク
制御部と、前記組織画像用マスクパターン及び前記第1
ドプラ画像用マスクパターンとずれ合ったパターンを有
する第2ドプラ画像用マスクパターンで、前記第2ドプ
ラ画像をマスクする第2ドプラ画像用マスク制御部と、
前記マスク処理が行われた前記組織画像、前記第1ドプ
ラ画像及び前記第2ドプラ画像を重ね合わせて前記三次
元領域内の組織、正方向の血流及び負方向の血流をそれ
ぞれ半透明で表わした三次元超音波画像を表示する表示
部と、を含むことを特徴とする。望ましくは、前記各マ
スクパターンは画素単位で相互にずれている。
【0009】
【作用】上記構成によれば、三次元データメモリから読
み出されたエコー振幅情報に基づいて、組織画像が形成
され、それに対して組織画像用マスクパターンを用い
て、マスク処理が施される。これと同様に、三次元デー
タメモリから読み出されたドプラ情報に基づいて、ドプ
ラ画像が形成され、それに対してドプラ画像用マスクパ
ターンを用いて、マスク処理が施される。
【0010】ここで、組織画像用マスクパターンとドプ
ラ画像用マスクパターンは、相互にマスクのパターンが
ずれあっているので、両画像を重ね合わせて合成した場
合においては、上の画像の各画素と下の画像の各画素と
が交互に混ざった画像となる。具体的には、2つの画像
が半透明になり、手前の血管を透視して、奥の組織を見
ているような空間的画像が形成される。なお、マスクパ
ターンのマスク量や比率を変化させることによって、所
望の度合いで透視画像を形成できる。よって、血管の状
態を組織との相互関係において適確に把握できる画像を
形成できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図を用いて説明す
る。
【0012】図1は、本発明に係る超音波三次元画像表
示装置の構成を示すブロック図である。
【0013】超音波の送受波によりエコーデータを取り
込む超音波診断装置1からの三次元エコー情報は、バス
ライン3を介して、三次元データメモリ部2に格納され
る。バスライン3には、画像形成部4が接続されてい
る。この画像形成部4は、組織画像(三次元組織表面画
像)と、ドプラ画像(三次元血管表面画像)と、を形成
するものである。
【0014】ここで、組織画像は、三次元エコー情報の
うちのエコー振幅情報に基づき、組織表面をしきい値法
により抽出して、その組織表面に対して遠近に応じた濃
淡付けを行って形成される。また、ドプラ画像は、三次
元エコー情報のうちのドプラ情報に基づき、血管表面を
しきい値法により抽出して、その血管表面に対して遠近
に応じた濃淡付けを行って形成される。
【0015】本実施例では、ドプラ画像として、血流の
超音波探触子に対する相対的な向きに応じて、第1のド
プラ画像及び第2のドプラ画像が形成されている。ここ
で、例えば、正方向(超音波探触子に対して近づいてく
る速度成分)に対応する第1のドプラ画像は赤色(R)
で画像表示され、負方向(超音波探触子に対して遠ざか
る速度成分)に対応する第2のドプラ画像は青色(B)
で表示される。なお、組織画像は、例えば緑色(G)で
表示される。
【0016】マスク処理部5は、画像形成部4が形成し
た各画像に対して、所定のマスクパターンで、選択的に
画素毎にマスクを行うものである。
【0017】具体的には、図3で示されるように、前記
第1のドプラ画像100に対しては第1のマスクパター
ンでマスク処理がなされ、前記第2のドプラ画像102
に対しては第2のマスクパターンでマスク処理がなさ
れ、前記組織画像104に対しては第3のマスクパター
ンでマスク処理がなされる。各マスクパターンは各網目
状パターンにおいて一定の順序で各網目をマスクしたも
のである。ここで、各網目は各画素に対応している。
【0018】本実施例の3つのマスクパターンは、相互
にマスク位置がずれ合うように設定され、最終的に表示
される合成画像において、各画素位置のデータは、3つ
の画像のうちのいずれかの画素データで構成される。こ
れについては後に詳述する。なお、マスク処理された3
つの画像は、共に重ね合わされるが、その重ね合わせに
おいて上に存在する画像の方が、表示が優先されるよな
画像合成処理を行う場合には、下の方に存在する画像に
対しては、現実にデータの間引き処理を行わなくても、
間引き処理をした場合と同様の結果を得ることができ
る。ただし、その場合でも、画像合成という処理自体が
マスク処理に相当し、いずれにおいても、マスク処理が
各画像に対して実行されている。なお、マスク処理は、
各種のものが適用でき、いずれにしても上の画像を半透
明にするようなマスク処理が望まれる。
【0019】図1において、バスライン3には、各部を
制御する中央制御ユニット6が接続され、また外部記憶
装置制御部7を介して、光磁気ディスクなどからなる外
部記憶装置13が接続されている。
【0020】前記マスク処理部5には、マスク処理がな
された第1のドプラ画像100を格納する第1のフレー
ムバッファメモリ(FB1)8と、マスク処理された第
2のドプラ画像102を格納する第2のフレームバッフ
ァメモリ(FB2)9と、マスク処理された組織画像1
04を格納する第3のフレームバッファメモリ(FB
3)10と、が接続されている。
【0021】そして、フレームバッファメモリ8、9、
10には、それぞれD/A変換器11が接続されてお
り、これらのD/A変換器11には、3つの画像をビデ
オ加算して表示するCRT12が接続されている。
【0022】次ぎに、本実施例の動作について説明す
る。
【0023】超音波診断装置1より取り込まれた三次元
エコー情報は、中央制御ユニット6の制御の下、三次元
データメモリ部2へ書き込まれる。ここで、三次元デー
タは、エコー振幅情報とドプラ情報とで構成される。エ
コー振幅情報は、エコー強度を示すものであり、ドプラ
情報は血流の速度の大きさを示すものである。なお、生
体内の三次元領域における各アドレスに、メモリアドレ
スを対応させて三次元データメモリ2への書込みが行わ
れる。
【0024】中央制御ユニット6は、三次元データメモ
リ部2からエコー振幅情報を読み出して、画像形成部4
に供給する。そして、画像形成部4は、しきい値法を適
用して表面抽出処理を実行した後、組織画像を形成す
る。作成された組織画像は、マスク制御部5によりマス
ク処理がなされ、第3のフレームバッファメモリ10に
書き込まれる。
【0025】また、中央制御ユニット6は、三次元デー
タメモリ部2からドプラ情報を読み出し、画像形成部4
に供給する。そして、画像形成部4は、しきい値法を適
用して、表面抽出を行う。
【0026】図2には、血流(血管)の表面抽出につい
ての原理が示されている。なお、縦軸は、正の速度及び
負の速度を示しており、横軸は超音波伝搬時間すなわち
深さを示している。
【0027】図2のドプラ信号に対して、正側と負側に
2つのしきい値S1、S2が設定され、そのしきい値を
ドプラ信号が超えた場合に血流と判断され、超えた位置
が血流表面と判断される。
【0028】図1に示す画像形成部4は、正側を超えた
ドプラ情報に基づき、第1のドプラ画像を形成し、負側
を超えたドプラ情報で第2のドプラ画像を形成する。こ
こで、第1のドプラ画像は、マスク制御部5でマスク処
理が行われた後、第1フレームバッファメモリ8に格納
され、同様に、第2のドプラ画像は、マスク制御部5で
マスク処理が行われた後、第2フレームバッファメモリ
8に格納される。
【0029】CRT12上では、図4に示すように、隣
り合うピクセルが異なる画像に属する画素データを表示
し、その結果、3つの画像が合成されて表示される。こ
の表示は、概念的には、血流画像を透視して組織画像を
観察するようなものとなり、組織画像に血流画像が重ね
合わされる場合において、一部組織などが隠れることを
回避できる。例えば、癌組織中に血管が貫通している場
合において、従来の表示によれば、貫通している血管が
癌組織によって覆われ見えにくかったり、癌組織の上
に、本来貫通しているはずの血管が不自然に浮き出て表
示されていたが、本実施例の装置によれば、半透明の癌
組織に半透明の血管が貫通している状態を三次元的に表
現でき、従来にはない画期的な超音波三次元画像を形成
できる。
【0030】なお、各画像は、異なったメモリ8、9、
10に書き込まれているので、表示するメモリを選択す
ることにより、任意の画像を任意の組合せで表示するこ
とも可能である。例えば、第1のドプラ画像及び第2の
ドプラ画像のみを表示させたり、組織画像のみを表示さ
せることも可能である。
【0031】また、マスク制御部5で、マスクパターン
を変えることによりマスクの割合も変えることが可能で
ある。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
組織画像とドプラ画像とを合成表示する場合に、各画像
相互を融和させて、組織相互の関係を適切に表現できる
三次元画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波三次元画像表示装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】ドプラ情報のしきい値処理を示す図である。
【図3】マスク処理した3つの画像を示す図である。
【図4】CRT上に表示される画像を示す図である。
【符号の説明】
1 超音波診断装置 2 三次元データメモリ部 4 画像形成部 5 マスク処理部 8、9、10 フレームバッファメモリ 12 CRT
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00 - 8/15 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内の三次元領域で取り込まれた三次
    元エコー情報であるエコー振幅情報及びドプラ情報を格
    納する三次元データメモリ部と、 前記三次元データメモリ部に格納したエコー振幅情報に
    基づいて、組織表面を遠近に応じて濃淡付けして三次元
    表現された組織画像を形成する組織画像形成部と、 前記三次元データメモリ部に格納したドプラ情報に基づ
    いて、血流表面を遠近に応じて濃淡付けして三次元表現
    された血流画像としてのドプラ画像を形成するドプラ画
    像形成部と、 組織画像用マスクパターンで前記組織画像をマスクする
    組織画像用マスク制御部と、 前記組織画像用マスクパターンとずれ合ったパターンを
    有するドプラ画像用マスクパターンで、前記ドプラ画像
    をマスクするドプラ画像用マスク制御部と、 前記マスク処理が行われた前記組織画像及びドプラ画像
    を重ね合わせて前記三次元領域内の組織及び血流をそれ
    ぞれ半透明で表わした三次元超音波画像を表示する表示
    部と、 を含むことを特徴とする超音波三次元画像表示装置。
  2. 【請求項2】 生体内の三次元領域で取り込まれた三次
    元エコー情報であるエコー振幅情報及びドプラ情報を格
    納する三次元データメモリ部と、 前記三次元データメモリ部に格納したエコー振幅情報に
    基づいて、組織表面を遠近に応じて濃淡付けして三次元
    表現された組織画像を形成する組織画像形成部と、 前記三次元データメモリ部に格納したドプラ情報の内で
    正側のドプラ情報に基づいて、血流表面を遠近に応じて
    濃淡付けして三次元表現された血流画像としての第1ド
    プラ画像を形成する第1ドプラ画像形成部と、 前記三次元データメモリ部に格納したドプラ情報の内で
    負側のドプラ情報に基づいて、血流表面を遠近に応じて
    濃淡付けして三次元表現された血流画像としての第2ド
    プラ画像を形成する第2ドプラ画像形成部と、 組織画像用マスクパターンで前記組織画像をマスクする
    組織画像用マスク制御部と、 前記組織画像用マスクパターンとずれ合ったパターンを
    有する第1ドプラ画像用マスクパターンで、前記第1ド
    プラ画像をマスクする第1ドプラ画像用マスク制御部
    と、 前記組織画像用マスクパターン及び前記第1ドプラ画像
    用マスクパターンとずれ合ったパターンを有する第2ド
    プラ画像用マスクパターンで、前記第2ドプラ画像をマ
    スクする第2ドプラ画像用マスク制御部と、 前記マスク処理が行われた前記組織画像、前記第1ドプ
    ラ画像及び前記第2ドプラ画像を重ね合わせて前記三次
    元領域内の組織、正方向の血流及び負方向の血流をそれ
    ぞれ半透明で表わした三次元超音波画像を表示する表示
    部と、 を含むことを特徴とする超音波三次元画像表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の装置において、 前記各マスクパターンは画素単位で相互にずれているこ
    とを特徴とする超音波三次元画像表示装置。
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KR101055500B1 (ko) 2007-11-14 2011-08-08 삼성메디슨 주식회사 Bc-모드 영상을 형성하는 초음파 시스템 및 방법
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