JP3267598B2 - 密着イメージセンサ - Google Patents

密着イメージセンサ

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JP3267598B2 JP2000222752A JP2000222752A JP3267598B2 JP 3267598 B2 JP3267598 B2 JP 3267598B2 JP 2000222752 A JP2000222752 A JP 2000222752A JP 2000222752 A JP2000222752 A JP 2000222752A JP 3267598 B2 JP3267598 B2 JP 3267598B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ装置
やイメージスキャナなどの画像入力部に使用される密着
イメージセンサに関する発明である。
【0002】
【従来の技術】図14には、従来の密着イメージセンサ
の断面図が示されている。この図は、三菱電機カタログ
「三菱密着イメージセンサ(Fシリーズ)」(三菱電機
株式会社発行、1993年9月発行)に記載されている
図である。この図によると、読取りの対象である原稿1
が、ガラスプレート7に接している。この原稿1は、ガ
ラスプレート7を介してライン光源2から照らされてい
る。このライン光源は、発光ダイオードを直線配列した
構成をなしている。また、このライン光源2によって照
らされた原稿1の所定部位の像が、複数個のロッドレン
ズにより構成される正立等倍結像用ロッドレンズアレイ
3によってベアーチップセンサIC5上に結ばれる。な
お、正立等倍結像用ロッドレンズアレイ3を構成する複
数個のロッドレンズは図14には省略されて示されてい
ない。また、ベアーチップセンサIC5は、センサ基板
4の上に直線状に並べられており、このベアーチップセ
ンサIC5は、高粘度の無色透明の樹脂6によって封止
されている。そして、これらガラスプレート7や、ライ
ン光源2、及びセンサ基板4はセンサフレーム8及び9
によってそれぞれ所定の位置に保持されている。
【0003】図15には、センサ基板4及びその上に載
置されているベアーチップセンサIC5の詳細な構造を
表す説明図である。図15に示されているように、ベア
ーチップセンサIC5は、それを囲むように高粘度の無
色透明の樹脂の堰堤部6aがセンサ基板4上に設けられ
ている。また、この堰堤部6aの内側には、高粘度の無
色透明の樹脂6bが注入されている。また、ベアーチッ
プセンサIC5の近傍には、このベアーチップセンサI
C5と外部の回路を電気的に接続するための導体パター
ン10が設けられている。また、ベアーチップセンサI
C5と導体パターン10とを電気的に接続するワイヤ1
1が設けられている。
【0004】図16には、センサ基板4、ベアーチップ
センサIC5、さらに高粘度の無色透明の樹脂6の様子
を表す斜視図が示されている。
【0005】次に動作について説明する。ライン光源2
の光は、ガラスプレート7を通過して、原稿1を一様に
照明する。照明光は、原稿1の画像の濃淡情報に応じて
反射光を生じる。この反射光は、ロッドレンズアレイ3
のロッドレンズ、高粘度の無色透明の樹脂6bを通過し
て、上記ベアーチップセンサIC5の上に結像する。ベ
アーチップセンサIC5は反射光の強さに応じて電荷を
蓄積する。この蓄積された電荷は、上記ワイヤ11及び
導体パターン10を介して外部に出力されるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の密着イメージセ
ンサは以上のように構成されているため、ロッドレンズ
アレイ3とベアーチップセンサIC5の間の光学的距離
は、高粘度の無色透明の樹脂6bの屈折率n及び厚さ
x、ロッドレンズアレイ3と高粘度の無色透明の樹脂6
bの間の距離yによって次の式のように表される。
【0007】
【数1】y+x/n ベアーチップセンサIC5の両側に形成されている高粘
度の無色透明の樹脂の堰堤部6aの間隔zのばらつき
や、高粘度の無色透明の樹脂6bの注入量のばらつきな
どによって、この樹脂6bの厚さxは不均一となってし
まう。なお、堰堤部6aの間隔zは図15に図示されて
いる。
【0008】例えば、樹脂6bの厚さxがaだけ厚くな
った場合には、ロッドレンズアレイ3とベアーチップセ
ンサIC5の間の光学的な距離は次の式のように変化す
る。
【0009】
【数2】(y−a)+(x+a)/n 高粘度の無色透明の樹脂6bの厚さのばらつきは数10
0μmであり、樹脂6bの屈折率nはおよそ1.5であ
るから、ロッドレンズアレイ3とベアーチップセンサI
C5との間の光学的距離も100μm前後のばらつきを
生じる。この結果、ロッドレンズアレイ3の焦点と、ベ
アーチップセンサIC5の表面位置とが一致せず、ベア
ーチップセンサIC5上に現れる画像データの解像度が
低下してしまうことが多い。すなわち、密着イメージセ
ンサの解像度のばらつきが引き起こされてしまうとい
う。
【0010】このような密着イメージセンサにおいて、
原稿1の紙送りを容易に行うことができると共に、精度
の向上した原稿読取りを行いたいという要望がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】まず、本発明にかかる密
着イメージセンサは、導体パターン10と、複数のワイ
ヤ11によって、接続された1個または直線状に並べら
れた複数個のベアーチップセンサIC5の上から、低粘
度の透明の樹脂を薄い膜状に覆った構成を採用してい
る。ベアーチップセンサIC5は、ワイヤによって接続
される導体パターン10が形成されたセンサ基板4の上
に並べても良いし、また、センサ基板4に隣接するほか
の部材の上に並べることも好適である。
【0012】なお、低粘度の透明の樹脂として無色透明
ではなく、有色透明の樹脂を用いてもよい。
【0013】また、導体パターン10と複数のワイヤ1
1によって電気的に接続された1個または直線状に並べ
られた複数個のベアーチップセンサIC5を3列並べる
構成も好適である。この3列の列は互いに平行に並べら
れており、それぞれの列に赤色、緑色、青色の低粘度の
透明の樹脂を薄い膜状に覆った構造を形成してもよい。
また、この3列にさらに列を加えて、4列以上の構成と
することもできる。このとき加える列のベアーチップセ
ンサIC5を覆う低粘度の透明の樹脂は、赤色、緑色、
青色あるいはその他の色やまたは無色透明としても構わ
ない。
【0014】また、原稿1が搬送されるプレートを斜め
に置くことにより、前記ベアーチップセンサIC5と原
稿1との間の光学的距離を列ごとに変えてもよい。
【0015】さらに、センサ基板4にその隣の列のベア
ーチップセンサIC5に対して高低差をつけないものを
用いて、代わりにセンサ基板4自体を斜めにおいてもよ
い。
【0016】具体的には、本発明は以下の手段を有す
る。
【0017】第1の本発明は、上記課題を解決するため
に、原稿を照明する光源と、前記原稿からの反射光が入
力されるロッドレンズアレイと、前記ロッドレンズアレ
イの出力側に設けられたセンサ基板と、前記センサ基板
上に配置され前記ロッドレンズアレイから出力された原
稿からの反射光が結像される複数列のベアーチップセン
サICであって、一方側に隣接するベアーチップセンサ
ICからの出力信号を他方側に順次出力するベアーチッ
プセンサICと、前記各ベアーチップセンサIC上を膜
状に覆う樹脂層であって、滴下後の流れにより形成され
る膜厚のばらつきが10μm以下になる低粘度透明樹脂
によって形成される樹脂層と、前記センサ基板上に前記
ベアーチップセンサICと並行に配置された導体パター
ンと、前記導体パターンと当該導体パターンに隣接する
ベアーチップセンサICとの間及び隣接するベアーチ
ップセンサIC間をそれぞれ電気的に接続し、ベアー
チップセンサICの出力信号を順次導体パターン側のベ
アーチップセンサICに送ると共に前記導体パターン
に隣接するベアーチップセンサICを介して各ベアーチ
ップセンサICの出力信号を順次前記導体パターンに出
力する複数のワイヤと、を備えたことを特徴とする密着
イメージセンサである。
【0018】第2の本発明は、上記課題を解決するため
に、前記センサ基板に段差を設け、前記段差毎にそれぞ
れ前記ベアーチップセンサICを配置したことを特徴と
する第1の本発明の密着イメージセンサである。
【0019】
【0020】第の発明は、上記課題を解決するため
に、前記各ベアーチップセンサICを覆う樹脂層を有色
とし、それぞれ赤色、緑色及び青色としたことを特徴と
する第1の発明または第2の発明のいずれかに記載の密
着イメージセンサである。
【0021】例えば、低粘度の透明の樹脂を薄い膜状に
覆った1個または直線状に並べられた複数個のベアーチ
ップセンサICを平行に2列以上に並べ、隣り合う列同
士のベアーチップセンサICを複数のワイヤによって電
気的に接続している。このとき、両脇の片列あるいは両
列のベアーチップセンサICを導体パターンと複数のワ
イヤによって接続する。
【0022】さらに、隣り合う列同士のベアーチップセ
ンサICをワイヤに接続する場合に、隣の列のベアーチ
ップセンサICに対して高低差を作っている。ワイヤの
ステッチ側のベアーチップセンサICの高さをボール側
のベアーチップセンサICよりも低くすれば良い。
【0023】また、低粘度の透明の樹脂を薄い膜状に覆
った、直線状に並べられた複数個のベアーチップセンサ
ICを、平行に2列以上に並べ、同列上の隣り合うベア
ーチップセンサICを複数のワイヤによって電気的に接
続する構成も好適である。このとき、列の端の片方ある
いは両方のベアーチップセンサICを導体パターンと複
数のワイヤによって接続する。
【0024】また、低粘度の透明の樹脂を薄い膜状に覆
った、直線状に並べられた複数個のベアーチップセンサ
ICを平行に2列に並べ、両列のベアーチップセンサI
CのICパターンを対称にし、各列からのワイヤを両列
の外側に向けて導体パターンと電気的に接続することも
好適である。
【0025】作用 1個または直線状に並べられた複数個のベアーチップセ
ンサICを平行に2列以上に並べ、隣り合う列同士のベ
アーチップセンサICを複数のワイヤによって電気的に
接続すれば、各列の間に導体パターンを設ける必要がな
くなる。そのため、各列の間隔を狭くすることができ、
ベアーチップセンサICに対する原稿読取り位置の間隔
を狭くすることが可能である。
【0026】さらに、各列のベアーチップセンサIC
に、隣の列のベアーチップセンサICに対して高低差を
設けた。そのため、ベアーチップセンサICと隣のベア
ーチップセンサICとの間にワイヤを接続する場合、ベ
アーチップセンサICと導体パターンと同様に高さ関係
によってワイヤの接続が可能である。
【0027】さらに、1個または直線状に並べられた複
数個のベアーチップセンサICを平行に2列以上並べ
て、同列上の隣り合うベアーチップセンサICを複数の
ワイヤによって電気的に接続しすれば、各列の間に導体
パターンを設ける必要がなく、各列の間隔を物理的に狭
くすることが可能である。そのため、ベアーチップセン
サICに対応する原稿読取り位置の間隔をも狭くするこ
とが可能となる。
【0028】また、1個または直線状に並べられた複数
個のベアーチップセンサICを平行に2列に並べて、両
列のベアーチップセンサICのICパターンを対称に
し、各列からのワイヤを両列外側に向けて導体パターン
に接続した。このため、各列の間に導体パターンを設け
る必要がなく、各列の間隔を狭くすることが可能とな
る。そのため、ベアーチップセンサICに対応する原稿
読取り位置の間隔をも狭くすることが可能である。
【0029】また、低粘度の透明の樹脂を有色とした場
合は、この色の成分だけ樹脂の薄い膜を通過させること
が可能である。したがって、特定の色の成分の情報だけ
がベアーチップセンサICに届くことになる。また、1
個または直線状に並べられた複数個のベアーチップセン
サICを平行に3列に並べ、それぞれの列に赤色、緑
色、青色の低粘度の透明の樹脂を薄い膜状に覆った場合
には、カラー原稿の原稿情報を赤色、緑色、青色の3つ
の成分の情報に分割して得ることが可能となる。なお、
必ずしも3色としなくても2色以上であれば、色毎の画
像のデータを得ることが可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0031】まず、実施の形態に用いる密着イメージセ
ンサの基本構成を説明する。
【0032】基本形態1. 密着イメージセンサの基本構成を図1に基づき説明す
る。図1には、センサ基板の断面図が示されており、こ
の図に示されているように、ベアーチップセンサIC5
は低粘度の無色透明のシリコン樹脂12によって覆われ
ている。この低粘度の無色透明のシリコン樹脂12は、
ベアーチップセンサIC5の上から液下される。ベアー
チップセンサIC5は、数100μmの高さがあり、樹
脂12は低粘度である。そのため、ベアーチップセンサ
IC5の上に1滴滴下された後、一定の厚さの膜を作り
ながらセンサ基板4に流れ落ちる。このため、数μmか
ら数10μmの均一な厚さの薄い膜をベアーチップセン
サIC5の上に形成することが可能である。このため、
透明のシリコン樹脂12の厚さのばらつきを各イメージ
センサ毎に数10μm以下に小さくすることが可能であ
る。そして、ロッドレンズアレイ3と、ベアーチップセ
ンサIC5との間の光学的距離のばらつきもなくなり、
ベアーチップセンサIC5上に正確に焦点が結ばれるよ
うになり、密着イメージセンサの解像度のばらつきを小
さく抑えることが可能となる。
【0033】基本形態2. 図2には、基本形態2にかかるセンサ基板の断面図が示
されている。また、図3には本基本形態2にかかる密着
イメージセンサの断面図が示されている。図2に示され
ているように、本基本形態2にかかるベアーチップセン
サIC5が低粘度の有色の透明の薄い膜状のシリコン樹
脂13によって覆われている。このため、原稿1がいわ
ゆるカラー原稿の場合には白色の蛍光灯光源14(図3
参照)から出た光が、原稿1で反射されロッドレンズア
レイ3を通過したときには原稿1のすべての色の情報を
含んでいるが、上記低粘度の有色透明のシリコン樹脂1
3により特定の色成分の情報だけがベアーチップセンサ
IC5に到達する。
【0034】このように、本基本形態2においては、低
粘度の有色透明の薄い膜状のシリコン樹脂13を用いて
ベアーチップセンサIC5を覆っているため、基本形態
1に示されている構成と同様の効果のほかに、さらに、
原稿1がカラー原稿である場合にはこの薄い膜状の樹脂
の色と同じ色の文字や線を読み飛ばすことが可能とな
る。
【0035】基本形態3. 基本形態3にかかる密着イメージセンサの説明図が図
4、図5に示されている。図4は、本基本形態3のセン
サ基板の断面図である。図4に示されているように、本
基本形態3にかかるベアーチップセンサIC5は、それ
ぞれ赤色、緑色、青色の低粘度の透明の薄い膜状のシリ
コン樹脂15a,15b,15cによってそれぞれ覆わ
れている。このように、センサ基板4の上に直線状に並
べられているベアーチップセンサIC5は、それぞれ平
行に配置されている。
【0036】また、図5は図4に示されているようなセ
ンサ基板を用いた密着イメージセンサ全体の断面図であ
る。本基本形態3にかかる密着イメージセンサは、赤
色、緑色、青色の低粘度の透明の薄い膜状のシリコン樹
脂によってそれぞれ覆われているベアーチップセンサI
C5がセンサ基板4の上に設けられていること以外は、
上記基本形態1や2とほぼ同様の構成を有している。
【0037】本基本形態にかかる密着イメージセンサに
よれば、赤色の低粘度の透明の薄い膜状のシリコン樹脂
15aは、原稿の赤色の成分の情報のみを通過する。ま
た、緑色の低粘度の透明の薄い膜状のシリコン樹脂15
bは、原稿の緑色の成分の情報のみを通過する。そし
て、青色の低粘度の透明の薄い膜状のシリコン樹脂15
cは、原稿の青色の成分の情報のみを通過させる。
【0038】このように、本基本形態3においては、直
線状に並べられた複数個のベアーチップセンサIC5を
平行に3列に並べている。そして、各列ごとに、低粘度
の透明の薄い膜状のシリコン樹脂で覆っているのであ
る。本基本形態3において特徴的なことは、この低粘度
の透明の薄い膜状のシリコン樹脂がそれぞれの列ごとに
赤色、緑色、青色をしていることである。このような構
成により、上記基本形態1に示されている密着イメージ
センサと同等の効果を有すると共に、さらに原稿1がカ
ラー原稿である場合には読取った3種類の情報をもとに
光の3原色(赤、緑、青)の組み合わせによりカラー情
報として認識することが可能となる。
【0039】上記基本構成によれば、ロッドレンズアレ
イとベアーチップセンサICとの間の光学的距離のばら
つきがなくなる。すなわち、光センサ手段上に低粘度の
透明の樹脂を薄い膜状に覆ったため、光学的距離のばら
つきを少なくすることができるものである。その結果、
ベアーチップセンサIC(光センサ手段)における焦点
が安定し、解像度のばらつきが少ない密着イメージセン
サが得られる。
【0040】実施の形態1. 本実施の形態1にかかる密着イメージセンサ及びそれに
用いられているセンサ基板4の説明図が図6及び図7に
示されている。図6は、センサ基板4の断面図である。
また、図7は、本実施の形態1にかかる密着イメージセ
ンサの全体の断面図である。なお、図7において示され
ているように、3列のベアーチップセンサIC5にそれ
ぞれ対応する原稿の読取り位置が図7において、16で
示されている。
【0041】図に示されているように、緑色及び青色の
低粘度の透明の薄い膜状のシリコン樹脂15b,15c
に覆われているベアーチップセンサIC5は、ワイヤ1
1によってそれぞれ隣の列のベアーチップセンサIC5
と接続されている。このような接続の結果、それぞれ隣
の列のベアーチップセンサIC5に対してもセンサの出
力信号が送られることになる。そして、最終的には赤色
の低粘度の透明の薄い膜状のシリコン樹脂15aに覆わ
れているベアーチップセンサIC5を介して導体パター
ン10にセンサ信号が出力される。
【0042】以上のように、本実施の形態1において
は、直線状に並べられた複数個のベアーチップセンサI
C5を平行に3列に並べている。そして、各列のベアー
チップセンサIC5を低粘度の透明のシリコン樹脂15
a,15b,15cでそれぞれ覆っている。これらのシ
リコン樹脂はそれぞれ赤色、緑色、青色をしている。さ
らに、隣り合ったベアーチップセンサIC5の列との間
に導体パターン10を設ける必要がないようにワイヤ1
1を接続している。この点について図4と図6を比較さ
れたい。図4においては各列の間に導体パターン10が
存在したが、図6ではベアーチップセンサIC5と隣の
列のベアーチップセンサIC5とを直接ワイヤ11によ
り接続したため、各列の間の導体パターン10の必要が
なくなり、各列の間をさらに狭めることが可能である。
【0043】このような構成においては上記基本形態3
と同様の効果を有すると共に、さらに3列のベアーチッ
プセンサIC5の列の間隔を狭くすることが可能とな
る。このように、3列のベアーチップセンサIC5の列
の間隔が狭くなると、これに対応する原稿読取り位置1
6(図7参照)の間隔が狭くなり、原稿1をガラスプレ
ート7に密着させる範囲を狭くすることが可能である。
その結果、原稿1の紙送りを容易にすることができ、さ
らには白色の蛍光灯光源14で照明すべき範囲も狭くす
ることが可能である。その結果、より均一な光で読取り
範囲である原稿1を照射することができ、精度の向上し
た原稿読取りが可能となる。
【0044】実施の形態2. 図8には、本実施の形態2にかかる密着イメージセンサ
のセンサ基板17の断面図が示されている。この図8に
おいて、緑色の低粘度の透明の薄い膜状のシリコン樹脂
15bに覆われているベアーチップセンサIC5は、セ
ンサ基板17に段差を設けているため、赤色の低粘度の
薄い膜状のシリコン樹脂15aに覆われているベアーチ
ップセンサIC5より相対的に高い位置にある。より正
確には、原稿1に近い位置に存在する。そのため、この
2列をワイヤ11で接続する場合には、赤色の低粘度の
透明の薄い膜状のシリコン樹脂15aに覆われているベ
アーチップセンサIC5と、導体パターン10の高低差
と同程度の高さ関係に合わせることが可能である。ま
た、青色の低粘度の透明の薄い膜状のシリコン樹脂15
cに覆われているベアーチップセンサIC5と緑色の低
粘度の透明の薄い膜状のシリコン樹脂15bに覆われて
いるベアーチップセンサIC5も同様の高さ関係に維持
することが可能である。
【0045】換言すれば、本実施の形態2にかかる密着
イメージセンサは、導体パターン10と、赤色の低粘度
の薄い膜状のシリコン樹脂15aに覆われているベアー
チップセンサIC5との間にある高さ関係を、各ベアー
チップセンサIC5の列の間の高さ関係としたものであ
る。このような高さ関係を実現するため、緑色の低粘度
の透明の薄い膜状のシリコン樹脂15bに覆われている
ベアーチップセンサIC5は、上記目的を達成するべ
く、若干高い位置に設けられなければならない。そのた
め、本実施の形態にかかる密着イメージセンサにおいて
は、センサ基板17の一部を盛上げることにより、上記
シリコン樹脂15bが対応するベアーチップセンサIC
5の高さの位置を高くしたのである。同様にして、緑色
のシリコン樹脂15cに対応するベアーチップセンサI
C5の高さ位置もさらに高くすべく、図8に示されてい
るようにセンサ基板17の高さを調節することにより、
各ベアーチップセンサIC5の間に所望の高さ関係を実
現することができたものである。
【0046】以上述べたように、本実施の形態2におい
ては、直線状に並べられた複数個のベアーチップセンサ
IC5を平行に3列に並べ、各列の低粘度の透明のシリ
コン樹脂(15a,15b,15c)にそれぞれ赤色、
緑色、青色を用いて、且つ、隣り合ったベアーチップセ
ンサIC5の列と列との間に導体パターン10を設ける
必要がないようにワイヤ11を接続している。
【0047】さらに、本実施の形態2にかかる密着イメ
ージセンサにおいては隣り合ったベアーチップセンサI
C5の列と列との間に段差を設けている。その結果、上
記実施の形態1と同等の効果を奏すると共に、さらに、
ワイヤ11の接続を導体パターン10に対するものと同
様の条件で行うことができ、ワイヤ11の取り付けが容
易になるという効果を奏する。
【0048】実施の形態3. 図9には、本実施の形態3にかかる密着イメージセンサ
の説明図が示されている。この図9は、本実施の形態3
にかかる密着イメージセンサの断面図であり、図におい
て原稿1とベアーチップセンサIC5との距離がそれぞ
れ19a,19c,19bで表されている。この図9に
おけるセンサ基板4の断面は、上述した図8と同様の構
造をなしている。また、図9に示されているように、本
実施の形態3にかかる密着イメージセンサにおいてはガ
ラスプレート7が斜めに取り付けられている。この結
果、原稿1とベアーチップセンサIC5との間の距離1
9(a,b,c)を赤色、緑色、青色の読み取る波長に
より異なる焦点距離に合わせることが可能である。赤色
の波長は緑色の波長より長く、緑色の波長は青色の波長
より長い。そのため、安価なロッドレンズアレイ3では
各色によって焦点距離が異なる場合が多い。しかし、図
9に示されている本実施の形態3にかかる密着イメージ
センサの構造によれば、各色に合わせて焦点距離を変え
ることが可能となるため、赤色、緑色、青色のそれぞれ
の移動を精度良く読み取ることが可能である。
【0049】以上述べたように、本実施の形態3によれ
ば、直線状に並べられた複数個のベアーチップセンサI
C5を、平行に3列に並べた。そして、各列の低粘度の
透明のシリコン樹脂を、赤色、緑色、青色の有色透明と
した。さらに、隣り合ったベアーチップセンサIC5の
列と列との間に導体パターン10を設ける必要のないよ
う、ワイヤ11で直接接続し、この接続を容易にするた
めに隣り合ったベアーチップセンサIC5の列と列との
間に段差を設けている。さらに、本実施の形態3におい
ては、各列のベアーチップセンサIC5が読み取る色の
波長の焦点距離に合うようにガラスプレート7が斜めに
設けられている。そのため、上記実施の形態2にかかる
密着イメージセンサと同様の作用効果を奏すると共に、
さらに解像度の向上を図ることが可能である。
【0050】このように、原稿が搬送されるプレート7
を斜めに置いた場合には、高低差のある各列のベアーチ
ップセンサIC5と原稿1との距離を、ロッドレンズア
レイ3の特性と読取る波長で決定される焦点距離に合致
させることが可能となる。
【0051】実施の形態4. 図10には、本実施の形態4にかかる密着イメージセン
サの断面図が示されている。この図10に示されている
実施の形態4のセンサ基板4の断面の様子は、図4に示
されているセンサ基板4と本質的に同様の構造をなして
いる。本実施の形態4においては、図10に示されてい
るように、ガラスプレート7及びセンサ基板4とが共に
斜めに設置されている。このように、共に斜めに設置さ
れていることにより、図9に示されているのと同様に、
原稿1とベアーチップセンサIC5との間の距離19
(a,b,c)をそれぞれ赤色、緑色、青色の読み取る
波長により異なる焦点距離に合致させることが可能であ
る。
【0052】このように、本実施の形態4によれば、直
線状に並べられた複数個のベアーチップセンサIC5を
平行に3列に並べ、各列の低粘度の透明のシリコン樹脂
にそれぞれ赤色、緑色、青色を用いている。さらに、各
列のベアーチップセンサIC5の読み取る色の波長の焦
点距離に合うように、ガラスプレート7及びセンサ基板
4とを共に斜めに設置しているため、上記実施の形態2
の密着イメージセンサと同等の効果を奏するものであ
る。
【0053】つまり、原稿1が搬送されるプレートだけ
でなく、センサ基板を斜めに置いた場合には、高低差の
ない各列のベアーチップセンサIC5と原稿1との距離
を、ロッドレンズアレイ3の特性と読取る光の波長によ
って定められる焦点距離と合致させることが可能とな
る。
【0054】実施の形態5. 図11には、本実施の形態5にかかる密着イメージセン
サのセンサ基板4の説明図が示されている。図11に示
されているように、ベアーチップセンサIC5は、ワイ
ヤ18によって接続され、列を形成している。さらに、
各列の両端のベアーチップセンサIC5は、ワイヤ11
によって導体パターン10に接続されている。このよう
な構成により、各列に含まれるすべてのベアーチップセ
ンサIC5が電気的に導体パターン10と接続されてい
るのである。
【0055】このように、1個または直線状に並べられ
た複数個のベアーチップセンサIC5を平行に2列以上
並べ、複数のワイヤ11によって同列状の隣り合うベア
ーチップセンサIC5を電気的に接続した密着イメージ
センサは、紙送りを容易にすることができ、また、均一
な光で原稿を照射することが可能となり、精度の向上し
た原稿読み取りが可能となる。
【0056】以上のように、本実施の形態5にかかる密
着イメージセンサによれば、直線状に並べられた複数個
のベアーチップセンサIC5を平行に3列に並べ、各列
の低粘度の透明のシリコン樹脂にそれぞれ赤色、緑色、
青色を用いている。さらに、隣り合ったベアーチップセ
ンサIC5の列と列との間に導体パターン10を設ける
必要がないように、同一の列に含まれるベアーチップセ
ンサIC5をワイヤ18によりそれぞれ隣接するベアー
チップセンサIC5に接続したのである。その結果、上
記実施の形態1に示されている密着イメージセンサと同
様の効果を奏する。
【0057】実施の形態6. 図12には、本実施の形態6にかかる密着イメージセン
サのセンサ基板4の断面図であり、この図において、ベ
アーチップセンサIC20,21が互いに対称に設けら
れている。すなわち、図12に示されているようにベア
ーチップセンサIC20と接続される導体パターン10
は、ベアーチップセンサIC21とワイヤ11を介して
接続される導体パターン10と線対称である。また、図
13は、このように互いに線対称に設けられているベア
ーチップセンサIC20及び21の平面図である。この
図に示されているように、ベアーチップセンサIC2
0,21の導体パターン(ICパターン)を対称に構成
したので、図12に示すようにワイヤ11をベアーチッ
プセンサIC20と21の間ではなく、この2列のベア
ーチップセンサIC20及び21の外側において導体パ
ターン10とそれぞれ接続することが可能となる。
【0058】このように、本実施の形態6においては、
低粘度の有色透明の薄い膜状のシリコン樹脂15a,1
5bを用い、隣り合ったベアーチップセンサIC20と
21の列との間に導体パターン10を設ける必要がな
い。これは、2列のベアーチップセンサICのICパタ
ーンを対象にしたためである。この結果、2列のベアー
チップセンサIC20と21との間の間隔を小さくする
ことができ、上記実施の形態1に示されている密着イメ
ージセンサと同様の効果を奏するものである。
【0059】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため、以下に示す効果を奏する。
【0060】1個または直線状に並べられた複数個のベ
アーチップセンサICを平行に2列以上に並べ、複数の
ワイヤによって隣り合う列同士のベアーチップセンサI
Cを電気的に接続した構成を有する密着イメージセンサ
は、紙送りを容易にすることができ、また、均一な光で
照らすことができるため、精度の良い読み取りを可能と
するものである。
【0061】また、各列に属するベアーチップセンサI
Cに、隣の列のベアーチップセンサICに対し高低差を
設けた密着イメージセンサは、ワイヤの接続の信頼性を
構造することが可能である。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に用いる密着イメージセン
サのセンサ基板の基本構成を表す断面図である。
【図2】 基本形態である密着イメージセンサのセンサ
基板を示す断面図である。
【図3】 他の基本形態である密着イメージセンサを示
す断面図である。
【図4】 他の基本形態である密着イメージセンサのセ
ンサ基板を示す断面図である。
【図5】 他の基本形態である密着イメージセンサを示
す断面図である。
【図6】 実施の形態である密着イメージセンサのセン
サ基板を示す断面図である。
【図7】 他の実施形態である密着イメージセンサを示
す断面図である。
【図8】 他の実施形態である密着イメージセンサのセ
ンサ基板を示す断面図である。
【図9】 他の実施形態である密着イメージセンサを示
す断面図である。
【図10】 他の実施形態である密着イメージセンサを
示す断面図である。
【図11】 他の実施形態である密着イメージセンサの
センサ基板を示す断面図である。
【図12】 他の実施形態である密着イメージセンサの
センサ基板を示す断面図である。
【図13】 他の実施形態である密着イメージセンサの
センサICを示す平面図である。
【図14】 従来の密着イメージセンサを示す断面図で
ある。
【図15】 従来の密着イメージセンサのセンサ基板を
示す断面図である。
【図16】 従来の密着イメージセンサのセンサ基板を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 原稿、2 ライン光源、3 ロッドレンズアレイ、
4 センサ基板、5ベアーチップセンサIC、6 高粘
度の無色透明の樹脂、7 ガラスプレート、8 センサ
フレーム、9 センサフレーム、10 導体パターン、
11 ワイヤ、12 低粘度の無色透明の薄い膜状のシ
リコン樹脂、13 低粘度の無色透明の薄い膜状のシリ
コン樹脂、14 白色の蛍光灯光源、15 低粘度の無
色透明の薄い膜状のシリコン樹脂、16 原稿読取り位
置、17 段差を有するセンサ基板、18 ワイヤ、1
9 原稿とベアーチップセンサICとの距離、20 ベ
アーチップセンサIC、21 ベアーチップセンサI
C。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/028 - 1/207

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を照明する光源と、 前記原稿からの反射光が入力されるロッドレンズアレイ
    と、 前記ロッドレンズアレイの出力側に設けられたセンサ基
    板と、 前記センサ基板上に配置され前記ロッドレンズアレイか
    ら出力された原稿からの反射光が結像される複数列のベ
    アーチップセンサICであって、一方側に隣接するベア
    ーチップセンサICからの出力信号を他方側に順次出力
    するベアーチップセンサICと、 前記各ベアーチップセンサIC上を膜状に覆う樹脂層で
    あって、滴下後の流れにより形成される膜厚のばらつき
    が10μm以下になる低粘度透明樹脂によって形成され
    樹脂層と、 前記センサ基板上に前記ベアーチップセンサICと並行
    に配置された導体パターンと、 前記導体パターンと当該導体パターンに隣接するベアー
    チップセンサICとの間及び隣接するベアーチップセ
    ンサIC間をそれぞれ電気的に接続し、ベアーチップ
    センサICの出力信号を順次導体パターン側のベアーチ
    ップセンサICに送ると共に前記導体パターンに隣接
    するベアーチップセンサICを介して各ベアーチップセ
    ンサICの出力信号を順次前記導体パターンに出力する
    複数のワイヤと、 を備えたことを特徴とする密着イメージセンサ。
  2. 【請求項2】 前記センサ基板に段差を設け、前記段差
    毎にそれぞれ前記ベアーチップセンサICを配置したこ
    とを特徴とする請求項1記載の密着イメージセンサ。
  3. 【請求項3】 前記各ベアーチップセンサICを覆う樹
    脂層を有色とし、それぞれ赤色、緑色及び青色としたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の密着イメ
    ージセンサ。
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