JP3267545B2 - 連続鋳造方法 - Google Patents
連続鋳造方法Info
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するものである。
な連続鋳造設備を用いて次のように行われる。すなわ
ち、取鍋1からロングノズル3を介してタンディッシュ
4内に注入された溶鋼2は、浸漬ノズル5を介して鋳型
6内に連続的に注入される。注入された溶鋼2が鋳型6
内で急冷されることにより、鋳型6内面に凝固シェル10
が形成される。凝固シェル10はガイドロール8により支
持されながら二次冷却水により冷却され、全断面で凝固
を完了した鋳片7となってピンチロール9により連続的
に引き抜かれる。なお、図6において、11は鋳型内溶鋼
自由表面を被覆するモールドパウダ、12は鋳型内溶鋼流
動を制御する電磁撹拌装置、a,bは引き抜き経路にお
ける曲げ部,矯正部である。
れていない場合、図7に矢示するように、浸漬ノズル5
の吐出孔5Aから吐出された溶鋼2は、鋳型短辺6B側
の内面に衝突して上下に分流し、うち上昇流は溶鋼自由
表面に沿って左右から鋳型幅中央に至りそこで衝突して
下方に向かうように流動する。鋳片幅が大きい場合、鋳
型幅中央部付近、特に、抜熱が大きく熱供給が不足とな
る浸漬ノズル周囲のメニスカス近傍の溶鋼流動に淀みが
生じ、この淀み部分では、例えば図5(b)において分
布Xが位置Bから位置Aにかけて低下するように、温度
低下が発生する。なお、図5の(a)は鋳型内溶鋼測温
位置を示す平面図、(b)は(a)の測温位置で測定さ
れた溶鋼温度分布を示すグラフであり、(b)中の分布
Yについては後述する。
ルドパウダの溶鋼への巻き込みや鋳片縦割れ欠陥などが
生じ、品質上大きな問題となる。例えば厚板用鋳片での
調査結果によれば、モールドパウダ・ブローホール性欠
陥および縦割れによる表面欠陥は、表1に示すように、
いずれも、溶鋼温度低下を生じた浸漬ノズル周囲相当位
置(図5の位置A近傍)に集中して発生する。
度を上向きにするなどの対策が講じられてきたが、浸漬
ノズル周囲の溶鋼温度低下を十分に防止することができ
なかった。
て設け鋳型内溶鋼に電磁力を及ぼすことにより鋳型内溶
鋼流動を制御する技術が知られており(例えば特開平02
−037946号公報参照)、これによれば、浸漬ノズル周囲
の溶鋼温度低下は緩和できるが、反面、鋳型短辺側で溶
鋼の盛り上がりが生じやすくなり、そこでのモールドパ
ウダ巻き込みによる鋳片幅端部、特にコーナ部での欠陥
発生率が高くなるという問題があった。
案されたものであり、ことを目的とする。
の結果、浸漬ノズル周囲の溶鋼流速が20〜40cm/secの範
囲にあれば鋳片中心部の欠陥発生率が低く、また、鋳型
短辺側での湯面盛り上がり高さを2mmピッチで分級・指
標化した「短辺盛り上がり高さ指標」が1以下であれば
鋳片側面の欠陥発生率が低いという知見を得た。そこ
で、浸漬ノズル周囲の溶鋼流速と短辺盛り上がり高さ指
標とを上記好適範囲に制御できる方法についてさらに検
討を重ねて本発明をなした。
法において、浸漬ノズル外径以上でかつ鋳型長辺長さの
0.3倍以下の装置幅をもつ一対の電磁撹拌装置を、鋳型
長辺に一つずつ、鋳型幅方向での電磁撹拌装置と浸漬ノ
ズルとの中心間距離を装置幅の 0.5倍以内として配設
し、溶鋼を水平一方向に電磁撹拌しながら鋳造すること
を特徴とする連続鋳造方法である。
ノズル中心に関して互いに点対称に配設するのが好まし
い。
明の実施形態の一つを示す平面図である。図1、図2に
示されるように、本発明によれば、所定の装置幅を有す
る一対の電磁撹拌装置13,13を、鋳型長辺6A,6A
に、浸漬ノズル5中心と所定の位置関係をもって一つず
つ配設し、溶鋼を水平一方向に電磁撹拌しながら鋳造が
行われる。
外径D、鋳型長辺長さWに対し、D≦S≦ 0.3Wに限定
したのは、以下の調査結果に基づく。電磁撹拌装置13,
13を、図1に示すように、それぞれの中心が鋳型長辺方
向に関して浸漬ノズル5中心と同じ位置にくるように配
置し、溶鋼を水平一方向に電磁撹拌しながら鋳造を行う
にあたり、装置幅Sを変えて、浸漬ノズル5周囲の溶鋼
表面流速と、短辺盛り上がり高さ指標とを調査したとこ
ろ、図3に示すように、SがDより小さくなると溶鋼表
面流速が20cm/sec未満に急降下し、一方、Sが0.3Wよ
り大きくなると短辺盛り上がり指標が1を超えて急激に
大きくなることが判明した。このことから、装置幅Sの
範囲を、D≦S≦ 0.3Wに限定した。
ノズルとの中心間距離を装置幅の 0.5倍以内としたの
は、以下の調査結果に基づく。S=D〜0.3 Wの電磁撹
拌装置13,13を、図2に示すように、それぞれの中心が
浸漬ノズル5中心から鋳型幅方向(≡鋳型長辺方向)に
距離Lだけ隔てて斜めに対向する位置にくるように配置
し、溶鋼を水平一方向に電磁撹拌しながら鋳造を行うに
あたり、距離L(≡鋳型幅方向での電磁撹拌装置と浸漬
ノズルとの中心間距離)を変えて、浸漬ノズル5周囲の
溶鋼表面流速と、短辺盛り上がり高さ指標とを調査した
ところ、図4に示すように、Lが 0.5Sを超えると溶鋼
表面流速が20cm/secを下回ること、ならびに、Lが0〜
0.5Sの範囲では溶鋼表面流速が20〜40cm/secの範囲に
収まり、しかも、短辺盛り上がり高さ指標が1以下の極
小値になるときのLの値もこの範囲0〜 0.5S内に含ま
れることがわかった。このことから、距離Lの範囲を、
0≦L≦ 0.5Sに限定した。
同じ流速で互いに逆向きに流れるように、一対の電磁撹
拌装置は、これらを浸漬ノズル中心に関して互いに点対
称に配設するのが好ましい。このように、電磁撹拌装置
を従来のように鋳型全幅にわたり配置するのではなく、
鋳型幅の一部区間である浸漬ノズル周辺のみに局所配設
し、浸漬ノズルと鋳型長辺との間の狭い流路で淀もうと
する溶鋼を水平一方向に電磁撹拌することにより、湯面
への熱供給が均一化され、例えば図5の分布Yに示すよ
うに浸漬ノズル周囲の溶鋼温度低下が解消され、表1に
示した類の浸漬ノズル周囲のメニスカス部分の熱不足に
起因する欠陥を皆無にすることができる。さらに、鋳型
長辺の鋳型短辺側部位(少なくとも鋳型短辺から内側
0.2Wまでの範囲)には電磁撹拌力が及ばないから、こ
の部位の溶鋼が過度に撹拌されることがなく、したがっ
て、鋳型短辺との衝突による湯面盛り上がりが抑制さ
れ、これに起因する鋳片幅端部(特にコーナ部)の欠陥
も発生しなくなる。
と鋳型長辺との間の溶鋼表面流速が20〜40cm/secとなる
ように設定するが、例えば幅1500〜2500mm、厚さ 200〜
350mm の鋳片を鋳造速度 0.4〜1.0m/minで連続鋳造する
場合の好適範囲は、0.04〜0.30Tである。
厚さ 260mm×幅2400mmのスラブ用の鋳型に吐出孔角度水
平の2孔浸漬ノズル(外径D= 130mm)から溶鋼を供給
し、鋳造速度0.6m/minでスラブを連続鋳造する操業にお
いて、対向する鋳型長辺のメニスカス近傍部位にそれぞ
れ装置幅S=500mm 、容量300kVAの電磁撹拌装置を、浸
漬ノズルとの鋳型幅方向での中心間距離L=0mmとして
配設し、磁力の強さを0.08Tとして本発明を適用した実
施例について、スラブ表面の欠陥発生率(欠陥発生スラ
ブ本数/全スラブ本数×100 ;%)を調査し、電磁撹拌
なしで鋳造した従来例1、鋳型幅全域で電磁撹拌を行っ
た従来例2と比較した結果を表2に示す。表2より、従
来例1ではスラブ幅中央部、従来例2ではスラブコーナ
部の欠陥発生率が高いのに対し、実施例ではいずれのス
ラブ幅部位でも欠陥発生率が0%であり、本発明の効果
が明らかである。
の浸漬ノズル周囲相当部位および幅端部における欠陥発
生を完全に防止でき、欠陥手入れを完全に省略すること
が可能となり、連続鋳造〜圧延プロセス直行化がさらに
促進されて、著しい生産性向上ならびに省エネルギー化
が達成できるという優れた効果を奏する。また、電磁撹
拌装置を鋳型幅の一部区間のみに配設するから、鋳型幅
全域に配設する従来型に比し、製造コストならびに操業
コストが1/2程度で済むという効果もある。
び短辺盛り上がり高さ指標との関係を示すグラフであ
る。
型長辺方向成分Lと、溶鋼表面流速および短辺盛り上が
り高さ指標との関係を示すグラフである。
(b)は(a)の測温位置で測定された溶鋼温度分布を
示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 浸漬ノズルを用いる連続鋳造方法におい
て、浸漬ノズル外径以上でかつ鋳型長辺長さの 0.3倍以
下の装置幅をもつ一対の電磁撹拌装置を、鋳型長辺に一
つずつ、鋳型幅方向での電磁撹拌装置と浸漬ノズルとの
中心間距離を装置幅の 0.5倍以内として配設し、溶鋼を
水平一方向に電磁撹拌しながら鋳造することを特徴とす
る連続鋳造方法。 - 【請求項2】 前記一対の電磁撹拌装置を、浸漬ノズル
中心に関して互いに点対称に配設する請求項1記載の方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35599797A JP3267545B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35599797A JP3267545B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 連続鋳造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11179498A JPH11179498A (ja) | 1999-07-06 |
JP3267545B2 true JP3267545B2 (ja) | 2002-03-18 |
Family
ID=18446806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35599797A Expired - Fee Related JP3267545B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 連続鋳造方法 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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EP2010346A4 (en) * | 2006-04-25 | 2013-02-20 | Abb Ab | STIRRERS |
JP7160213B2 (ja) * | 2019-11-22 | 2022-10-25 | Jfeスチール株式会社 | 液体アンモニア輸送用及び貯蔵用鋼材、および、液体アンモニア輸送用及び貯蔵用鋼材の製造方法 |
-
1997
- 1997-12-25 JP JP35599797A patent/JP3267545B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11179498A (ja) | 1999-07-06 |
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