JP3267493B2 - インクジェット記録装置及びこれに用いられるインクタンク - Google Patents

インクジェット記録装置及びこれに用いられるインクタンク

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JP3267493B2 JP33316095A JP33316095A JP3267493B2 JP 3267493 B2 JP3267493 B2 JP 3267493B2 JP 33316095 A JP33316095 A JP 33316095A JP 33316095 A JP33316095 A JP 33316095A JP 3267493 B2 JP3267493 B2 JP 3267493B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に関し、特に、インクタンクへのインクの再充填
を行うインク再充填機構を備えたインクジェット記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録の分野においては、
近年、装置の小型化、メンテナンスフリー等の観点か
ら、記録ヘッドとインクタンクとを一体化したカートリ
ッジ形態のインクジェットユニットが用いられてきてい
る。このインクジェットユニットは、記録装置に備えら
れた走査キャリッジに対して着脱自在とされ、インクタ
ンク内に収納されたインクがなくなると、ユーザによっ
て新しいインクジェットユニットと交換される。
【0003】また、記録のカラー化の要求も高くなって
きている。
【0004】上記のようなインクジェットユニットにお
いてカラー化の要求を満足するものとして、例えば、色
毎に異なるインクジェットユニットをキャリッジ上に走
査方向に沿って並列に配列させてカラー記録を行うも
の、あるいはカラー記録のために用いられるイエロー、
マゼンタ、シアンのインクを収納するインクタンク及び
インクタンクに収納されたインクを吐出する記録ヘッド
を並列に並べて一体化したカラーインクジェットユニッ
トとブラックのみの単独のインクジェットユニットとを
キャリッジ上に配置してカラー記録を行うものなどがあ
る。
【0005】しかし、記録ヘッドとインクタンクとが一
体化されたインクジェットユニットにおいては、インク
タンクに収容されたインクがなくなると、インクタンク
ともに、まだ使用可能である記録ヘッドも廃棄処分とし
なければならないため、近年において、記録ヘッドとイ
ンクタンクとを着脱自在な構成としたものが提案されて
いる。
【0006】インクタンク内のインク使用終了時におい
て記録ヘッドの廃棄処分を行うことを排除する方法とし
て、インクタンクに対してインクを再充填する方法が提
案されている。
【0007】上記方法の具体例としては以下に示すもの
がある。
【0008】(1)インクジェットユニット内のインク
タンク部に金属製の注射器により穴を開けてその穴にイ
ンクが収容された蛇腹式のインク容器と連通している針
を刺し込み、その後、蛇腹式のインク容器を人力によっ
て加圧して徐々につぶし、インク容器内のインクをイン
クタンク部に充填する方法。
【0009】(2)インクが収容されたインク容器を注
射器状として、インクジェットユニット内のインクタン
クにインク容器の針を刺し込み、その後、インク容器内
のインクをインクタンク部内に充填する方法。
【0010】(3)インクカートリッジ(インクタン
ク)及び、インクを収容するチャンバーを設け、毛管要
素でインクを充填する方法(特開平7−1744号公報
参照)。
【0011】しかし、上述した3つの方法は全て、イン
クジェットユニット、あるいはインクタンクを人手によ
り記録装置から取り外してインクを再充填するものであ
るため、走査キャリッジ上に搭載されるインクジェット
ユニットの重量には限度があり、インクジェットユニッ
トあるいはインクタンクを度々交換する必要があった。
【0012】そこで、以下に示すような、記録装置上で
インクの再充填を行うシステムが考案されている。
【0013】(1)USP4,967,207において
は、インクジェットユニットにインクの再充填用のポー
トもしくはチューブとインクタンク内を減圧するための
吸引ポートとが設けられ、記録装置内のサービスステー
ションにおいてインクタンク内にインクが再充填され
る。
【0014】上記方法においては、インクを充填する際
に人手を介することなく、かつ、記録を連続的に行うこ
とが可能である。
【0015】(2)USP5,367,328及び5,
369,429においては、インクジェットユニットと
インクジェットユニット内のインクタンクにインクを充
填するための再充填システムとが配管により接続され、
センサにてインクタンク内のインク量が検出され、その
後、ポンプにより流量が制御されながらインクの再充填
が行われる。
【0016】上記方法においても、インクの充填の際に
記録が停止することはない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のものにおいては、以下に記載するような
問題点がある。
【0018】(1)インクジェットユニットにインクの
再充填用のポートもしくはチューブとインクタンク内を
減圧するための吸引ポートとが設けられるものにおいて インクの再充填の際にインクタンク内を減圧させるた
め、減圧のための時間が必要となり、それにより記録動
作を停止させなければならない。
【0019】また、減圧時にインクジェットユニット内
の残インクが吸い出されるため、再充填するインクの量
を決定するのが困難となり、再充填量によっては、イン
クが溢れたり、インク切れが発生したりしてしまい、そ
のために頻繁に記録動作が停止してしまう虞れがある。
【0020】(2)インクジェットユニットと再充填シ
ステムとが配管により接続されるものにおいて インクジェットユニットと再充填システムとを配管によ
り接続するため、記録装置の製造コストにおいてコスト
アップが生じてしまい、また、センサにてインク量を検
知し、その後、ポンプにより流量を制御しながら再充填
を行うため、制御が煩雑になってしまうという問題があ
る。
【0021】さらにここで、通常、インクタンクにおい
ては、インク漏れを起こさずにインクの適切な毛管力を
発生させるのに必要なセルサイズを安定的に作るため、
発泡ポリウレタン系の多孔質部材が使用される。
【0022】しかし、発砲ポリウレタン系の多孔質部材
においては、染料を溶剤で溶かして使用するインクに対
しては溶剤により変質してしまい、性能を発揮すること
ができなくなる場合がある。そのため、インクジェット
ユニットにおいては、インクタンクのみ、あるいはイン
クタンク記録ヘッド共にディスポーザブル(使い捨て)
としたものが提案されている。
【0023】ここで、上述したようなインクタンクと再
充填システムとが配管により接続されているシステムに
おいては、インクジェットユニットの交換の際に、配管
をはずす必要が生じ、さらに、その後に配管内の空気を
排除し、インクで満たさなければならず操作が繁雑化し
てしまうという問題点がある。
【0024】また、印字走査部であるキャリッジ上のイ
ンクジェットユニットと記録装置上に固定されたインク
溜とを配管で接続し印字を行う構成のものにおいては、
配管内のインクの慣性力により記録ヘッドにかかる圧力
が変動し、印字品位が低下するため、通常は空気室等を
設けて圧力の変動を緩和させている。しかし、空気室等
が設けられている場合は、メニスカスが発生するため、
インクの再充填を行うことが不可能となってしまう。そ
のため、インクの再充填を行うシステムのものにおいて
は、印字品位の低下を余儀なくされていた。
【0025】本発明は、上述したような従来の技術が有
する問題点に鑑みてなされたものであって、印字品位の
低下を生じさせることなく容易にインクの再充填を行う
ことができるインクジェット記録装置を提供することを
目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、内部に設けられた多孔質部材からなるイン
ク吸収体にインクを収納するインクタンクと、前記イン
クタンクから供給されるインクを用いて記録を行う記録
ヘッド部と、前記インク吸収体にインクを供給する再充
填機構とを有してなるインクジェット記録装置におい
て、前記インクタンクは、前記インク吸収体と圧接さ
れ、前記再充填機構からのインクを前記インク吸収体に
導入する繊維束からなるインク導入部材を具備し、前記
再充填機構は、前記インク吸収体に供給するインクを収
納するインク室と、前記インク導入部材と圧接されるこ
とにより前記インク室内に収納されたインクを前記イン
ク吸収体に供給する繊維束からなる第1のインク導出部
材とを具備するとともに、 前記第1のインク導出部材の
密度は、前記インク導入部材の密度よりも低いことを特
徴とする。
【0027】また、前記インクタンクは、前記インク吸
収体と圧接され、前記インク吸収体に収納されたインク
を前記記録ヘッド部に供給する繊維束からなる第2のイ
ンク導出部材を具備することを特徴とする。
【0028】また、前記インク導入部材の外径は、前記
第2のインク導出部材の外径よりも小さいことを特徴と
する。
【0029】また、前記インク導入部材の密度は、前記
インク吸収体の密度よりも高いことを特徴とする。
【0030】また、前記インク導入部材及び第2のイン
ク導出部材の密度は、前記インク吸収体の密度よりも高
いことを特徴とする。
【0031】
【0032】また、内部に設けられた多孔質部材からな
るインク吸収体にインクを収納するインクタンクと、前
記インクタンクから供給されるインクを用いて記録を行
う記録ヘッド部と、前記インク吸収体にインクを供給す
る再充填機構とを有してなるインクジェット記録装置に
おいて、前記インクタンクは、前記再充填機構からのイ
ンクを前記インク吸収体に導入する開閉可能な弾性部材
を具備し、前記再充填機構は、前記インク吸収体に供給
するインクを収納するインク室と、前記弾性部材と接続
されることにより前記インク室内に収納されたインクを
前記インク吸収体に供給するインク導出針とを具備する
ことを特徴とする。
【0033】また、前記インクタンクは、前記第1のイ
ンク導入部材が圧接される部分に開閉可能な蓋部材を具
備することを特徴とする。
【0034】
【0035】また、前記インクタンクは、前記記録ヘッ
ド部に対して着脱可能であることを特徴とする。
【0036】また、前記記録ヘッド部は、インク吐出用
の熱エネルギーを発生させるための電気熱変換体を備え
ていることを特徴とする。
【0037】また、前記記録ヘッド部は、前記電気熱変
換体によって印加される熱エネルギーにより生ずる膜沸
騰を利用して吐出口よりインクを吐出させることを特徴
とする。また、前記インクジェット記録装置に用いられ
るインクタンクであって、インクを保持するためのイン
ク吸収体と、該インク吸収体と圧接され、前記再充填機
構からのインクを前記インク吸収体に導入する繊維束か
らなるインク導入部材とを具備し、前記インク導入部材
の密度は、インクジェット記録装置に設けられ、前記イ
ンク導入部材と接続される前記第1のインク導出部材の
密度よりも高いことを特徴とする。
【0038】なお、上記知見に基づいて、本発明者ら
は、従来のインクジェット記録装置におけるインクの再
充填が、外部からの供給能力によって支配的に行われて
いるために、余分な外力や不足状態をもたらしているこ
とを再確認し、インクタンクの初期充填時が、インクタ
ンク内に収納されている多孔質部材(少なくとも部分的
圧縮状態または収納前に比べて2倍あるいは4倍圧縮し
て収納されている)からなるインク吸収体を減圧状態に
して過度のインク充填を行うことの現状を検討し、イン
ク充填されたインク吸収体は、インクタンク内が大気連
通しているにもかかわらず、インク吸収体の微細孔がイ
ンク消費によって微小負圧による吸引力を呈してくる現
象をインクタンクの再充填に利用することが、合理的か
つインクタンク内部のインク残量にかかわらず、インク
溢れのない確実なインク充填を行えることを解明した。
【0039】すなわち、内部に負圧を発生する多孔質部
材を具備したインクタンクであって、初期に充填された
インクの少なくとも一部が消費されたインクタンクへの
インク再充填方法において、インクタンクの記録ヘッド
部との結合領域、あるいはその近傍におけるインクのメ
ニスカスを破壊する工程と、記録ヘッド部との結合領域
近傍と充填用インクとの連通状態を維持しながら、上記
多孔質部材がインク消費によって発生している負圧によ
り充填用インクをインクタンク内部へ再充填する工程と
を有することを特徴とする。
【0040】さらに、記録ヘッド部との結合領域、ある
いはその近傍にインク吸収性の部位を有し且つ内部に負
圧を発生する多孔質部材を具備したインクタンクであっ
て、初期に充填されたインクの少なくとも一部が消費さ
れたインクタンクへのインク再充填方法において、イン
クタンクのインク吸収性部位近傍におけるインクのメニ
スカスを破壊する工程と、該インク吸収性部位近傍と充
填用インクとの連通状態を維持しながら、上記多孔質部
材がインク消費によって発生している負圧により充填用
インクをインクタンク内部へ再充填する工程とを有する
ことを特徴とする。
【0041】主たる特徴要件として、インクタンク内の
多孔質部材が保持していたインクの消費によって発生す
る負圧力を用いて、インクタンク内部へのインク再充填
を過剰になることなくまたインク溢れを防止して、確実
に補充するものである。特に好ましくは、インクタンク
においてインクが記録ヘッド部に供給される側から補充
されることで、インクタンク内のインク切れのない確実
な充填を行えるようにするというものである。
【0042】ここで言うインクメニスカス破壊工程(ま
たは手段)とは、少なくともインクタンク内に残存して
いるインクが内部の負圧によって作られているメニスカ
スを、少なくとも一部壊して再充填用インクを流体的に
連通状態にできるもの全てを含み、再充填用インクの加
圧またはインクタンク内インクの吸引により行うものな
どがあり、さらには、より好ましいものとして、微細間
隔を介して対向する微小断面の棒状体(例えば、インク
吸収性部材)による毛細管現象により上昇した再充填用
インクを棒状体と共にインクタンクの記録ヘッド部との
結合領域、あるいはその近傍やインク吸収性部材に挿入
することで破壊を行える。
【0043】さらに、上述したインク再充填方法におい
て、インクタンクのインク吸収性部位を重力方向に関し
て下方位置とし、上記インクタンクの多孔質部材を重力
方向に関して該インク吸収性部位よりも上方位置とし、
上記充填用インクを下方から上方へ供給するものであ
る。
【0044】また、インクタンクから記録ヘッドへの供
給性を向上する一方向繊維束部材を備えたインクタンク
の一方向性繊維束部材を、インクタンク及び充填側に用
いる。特に、これらのインクタンクが記録状態で、イン
クタンクからのヘッド側へのインク供給を下方(好まし
くは直下)へ供給するものは、再充填時にインクタンク
内の残量インクが均一化かつインク供給側に集中するこ
とになるので、より有効に機能することができる。
【0045】(作用) 上記のように構成された本発明においては、インクタン
ク内にインクを再充填する際は、インクタンク内にイン
クを収納するために設けられた多孔質部材からなるイン
ク吸収体に圧着された繊維束からなるインク導入部材
と、インクタンク内にインクを供給する再充填機構内に
設けられた繊維束からなる第1のインク導出部材とが圧
接され、再充填機構内に収納されたインクがインクタン
ク内に供給される。
【0046】このようにして、多孔質部材の負圧により
インクタンク内へのインクの供給が行われるので、ポン
プ等による減圧を行う必要がなく、また、外部へインク
が漏れてしまうことがない。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0048】図1は、本発明のインクジェット記録装置
に搭載されるインクジェットユニットの実施の一形態を
示す図であり、(a)は正面図、(b)は下面図であ
る。
【0049】本形態は図1に示すように、一対の側板
(不図示)とこれら一対の側板を連結する背板(不図
示)とからなる筺体103と、切り欠き部112を有
し、筺体103の背板に対向して設けられて筐体103
との間でインクタンクの収納空間を構成する表板113
と、筺体103及び表板113で囲まれた空間部を4つ
の領域に分割してインクタンク装着部111Y,111
M,111C,111Bkを形成する中板104a〜1
04cと、インクタンク装着部111Y,111M,1
11C,111Bkにそれぞれ装着されるインクタンク
(不図示)からのインクの流出口となるノズル201
Y,201M,201C,201Bkと、インク装着部
111Y,111M,111C,111Bkのそれぞれ
からインクタンクが外れないように設けられた外れ防止
部位105c及び覆部105と、インク装着部111
Y,111M,111C,111Bkのそれぞれに設け
られたフィルタ109Y,109M,109C,109
Bkと、フィルタ109Y,109M,109C,10
9Bkのそれぞれに設けられた弾性板108と、インク
タンクからのインクにより記録が行われる記録ヘッド部
200Y,200M,200C,200Bkとから構成
されている。なお、表板113は、筐体103の高さに
比べて約1/3程度の高さであり、表板113側の開口
部においてインクタンクの着脱が行われる。
【0050】図2は、図1に示したインクジェットユニ
ットの側面図である。
【0051】図2に示すように、筐体103を構成する
背板側の上端部にはインクタンク装着部111側に張り
出した覆部105が設けられており、また、覆部105
にはインクタンクが挿入される際の挿入抵抗感を発生さ
せるためにインクタンク装着部111側に向かって挿入
側から傾斜する傾斜部位105aが設けられている。こ
こで、覆部105においては、インクタンク装着部11
1内に装着されるインクタンクの挿入奥側のインクタン
クのインク供給口側と反対側のインクタンクの角部と干
渉する位置に設けられており、傾斜部位105aの傾斜
によって挿入時の抵抗感が増大し、さらに、傾斜部10
5aに続く水平形状の付勢手段105bにインクタンク
角部が到達すると、抵抗感が解放されてクリック感が生
じる。また、付勢手段105bにおいては、インクタン
ク装着部111内に装着されるインクタンクを上方から
下方に向かって押圧する力を発生させる。
【0052】また、インクジェットユニット101の底
部には、インクタンク内のインクを,記録ヘッド部20
0Bk,200C,200M,200Y(図1参照)に
導入するためのインク導出管107が備えられており、
インクタンク内に挿入可能なようにインクタンク装着部
111の内部に突出している。
【0053】また、インク導出管107の筐体内部の開
口部には、フィルタ109が備えられており、インクタ
ンクのインク供給口内に挿入可能なようにインクタンク
装着部111の内側に突出している。
【0054】さらに、インクタンク装着部111のイン
ク導出管107の周囲には、所定の厚みを持った弾性板
108が敷かれている。弾性板108においては、イン
クタンクのインク供給口に設けられたリブが圧接してイ
ンクがインクジェットユニット内部に漏れ出ないように
設けられている。
【0055】上記のように構成されたインクジェットユ
ニット101のインクタンク装着部111には、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックインクを収納したイン
クタンクが装着される。
【0056】図3は、インクが収容されたインクタンク
の構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面
図、(c)は底面図、(d)は上部断面図である。
【0057】本形態は図3に示すように、インク収納用
筺体2と、インクタンク1内と外部との大気のやりとり
を行う大気連通口5を備え、インク収納用筺体2を覆う
蓋部材3と、蓋部材3の上部に取り付けられ、大気連通
口5からのインク漏れが外部に至らないようにバッファ
室となる空間を有するとともに、その一部に大気連通口
5の位置と異なる位置に大気開放口及びインクジェット
ユニット101に対する着脱を行う際に利用される摘み
部4aを有した上部部材4とから構成されている。
【0058】また、インクタンク1の底部には、インク
ジェットユニット101のインク導出管107(図2参
照)が挿入されるインク供給用開口8と、インク供給用
開口8の周囲に突出して設けられたリブ15と、インク
供給用開口8とリブ15とを連通する傾斜部14aおよ
び14bと、切り欠き部112(図1参照)に対応して
設けられ、インクタンク1のガイドの役割を果たすリブ
12と、蓋部材3とが設けられている。
【0059】本発明は、タンク内の構造を限定するもの
ではないが、特に、弾性体を収納したインク供給部にイ
ンク吸収性部材を設けた場合に、有効な効果を奏する。
このインク吸収性部材は、例えば繊維束の供給部材(以
下、インク導出部材と称する)などから成るものが好ま
しい。
【0060】この繊維束のインク導出部材を用いた場
合、インクタンクの着脱において、繊維束を記録ヘッド
側のフィルタ付供給管に安定した押圧状態にして装着す
ることが好ましいが、その安定度を与える効果は、本発
明のいずれの装着方法においても得ることができる。
【0061】上述したインク導出部材においては、例え
ば図3(a)中に示すような形態を取る。
【0062】本形態においては、インク吸収体6とイン
ク供給用開口8との間に設けられる第2のインク導出部
材であるインク導出部材7は多孔質部材からなるインク
吸収体であって、少なくともインクタンクに向き合う面
に繊維束が配されていることが好ましいが、繊維束を配
しないスポンジなどのインク吸収体のみからなっていて
もよい。そして、インク導出部材7をタンク内に支持す
るための支持部9がインク供給用開口8に対応して設け
られている。また、支持部9の内面の一部には、インク
タンクの内部と外部とを連通するスリット(不図示)が
設けられている。
【0063】ここで、インク導出部材7は、一方向にイ
ンクを導くインク供給部材であって、本形態において
は、インク吸収体6からインク供給用開口8に向かって
インクを導いている。
【0064】また、インクタンクのインク吸収体6とし
ては、圧縮収納されたスポンジ等の多孔質部材が用られ
ている。
【0065】インク導出部材7はインクジェットユニッ
トのホルダ部に固定されるとともに、圧縮収納されてい
るインク吸収体6と圧接状態に保たれており、常にイン
ク吸収体6の接触部分を変形させている。このインク吸
収体6の変形により、毛細管力が高くなり、インクがイ
ンク導出部材7近傍に集中する。
【0066】これにより、記録ヘッド部とインクタンク
1とを分離させた場合においても、インク導出部材7に
常にインクが供給され、インク供給用開口8側のインク
導出部材7の面にはメニスカスが形成されるので、空気
が引き込まれることはない。
【0067】また、記録ヘッド部とインクタンク1が結
合されてインク流路が形成された場合には、インクのイ
ンク導出部材7への流入が促進されるとともにインク途
切れを防止してインク残留量を少なくすることができる
ので、インクタンクに収納されたインクの使用効率が向
上する。
【0068】さらに、インク吸収体6が圧縮収納されて
いる場合においても、インク吸収体6がインク導出部材
7に押しつけられているので、圧接部近傍がさらに変形
することになり、圧接部近傍にインクを集中させること
ができる。
【0069】また、インク吸収体6の圧縮収納時の圧縮
の度合いや、弾性係数の低いインク吸収体を用いる場合
には、インク吸収体6を確実に変形させるためにインク
導出部材7をインク吸収体6中に圧入させて、常にイン
クを集中させる構成が好ましい。
【0070】なお、上述した圧入とは、通常の圧接時に
おける押圧力よりも強い力でインク吸収体6内にインク
導出部材7を押し込んで圧接させることを意味する。
【0071】一般に、インクジェット記録装置において
は、記録ヘッドの吐出口部の水頭圧のバランスを適正に
保つことにより、記録ヘッド部の吐出口からのインク漏
れや吐出口部へのインク供給不良等による印字品質の低
下が防止される。
【0072】そこで、インクジェット記録装置の性能を
安定させるためには、インクジェット記録ヘッドに供給
するインクの圧力を大気圧に対して負(一般に0mmA
q以下−150mmAq以上、望ましくは−30mmA
q以下−100mmAq以上)に保つ必要がある。
【0073】ここで、本発明における負圧とは、インク
タンク1から記録ヘッド部への記録時におけるインク供
給方向に対する背圧であり、特に、記録ヘッド部におい
て大気圧よりも低い圧力となる状態とするための背圧を
言う。
【0074】なお、インクジェット記録ヘッドとインク
タンクとの結合により、インクジェット記録ヘッドのフ
ィルタ109(図1参照)は、所定の押圧力によりイン
ク導出部材7と密着されるが、この押圧力は、記録ヘッ
ド部側のインク導入部(不図示)の突出量と、記録ヘッ
ド部に付当てられるインクタンクの外面から記録ヘッド
部側のインク導入部と接触するインク導出部材7の接触
面までの距離、すなわちインク供給用開口8の深さによ
って左右される。
【0075】この結合により、インクタンク内の多孔質
部材からインク導出部材7を介して記録ヘッド部側のイ
ンク導入部に到達するインク流路が形成され、記録ヘッ
ド部へのインクの供給が可能となる。
【0076】また、O−リングを記録ヘッド部とインク
タンクとの結合部に設けた場合は、インク導入部とイン
ク供給用開口8との接続により形成されるインク流路を
密封状態に保つことができる。そして、接続箇所からの
インク漏れを防止するとともにインクの蒸発を最小限に
抑えることができる。
【0077】インク導出部材7においては、通常繊維束
からなり、その材質として適当なものは主にポリエステ
ル,ナイロン,ポリプロピレン,ポリエチレン,セルロ
ース,ポリウレタン等があり、インクに対して化学的に
安定であってぬれ性の良いものが望ましい。
【0078】ぬれ性の良さの判断基準として一般にイン
クの接触角が小さいことが挙げられる。いわゆるテフロ
ン系等の接触角の大きい材料に対しても親水化処理を施
すことにより用いることはできる。しかしながら、親水
化処理のための製造工程の増加や、製品コストの上昇な
どの観点から考えると、インクの接触角が小さいものが
望ましい。
【0079】また、上記以外の繊維の材料として、金
属、ガラス、カーボン等のファイバーを用いても良い
し、前述したそれぞれの繊維材料を混合させても良い。
【0080】また、インク導出部材7においては、イン
ク流路の一部を形成するため、インク供給の方向性を持
たせなければならなく、かつ、記録ヘッド部の導入部と
圧接するため、形状を維持できるだけの物理的強度も必
要である。そのために、各繊維を結束させて繊維束を形
成した方が望ましい。
【0081】インク導出部材7を形成する繊維の太さの
上限を決定する条件は、インク導入部に設けられたフィ
ルタ109(図1参照)とインク導出部材7との密着性
の程度により決まる。この観点から、繊維の太さは0.
05mm以下が望ましい。また、繊維の太さの下限とし
ては、インク導出部材7が繊維を結束させる構成を採用
するという観点から、コストや繊維束の形成を容易にす
るために0.01mm以上が望ましい。
【0082】また、繊維の集合体を結束させるための手
段としては、樹脂性の結合材(バインダ)により繊維束
の外周部を硬化させる方法などがある。これにより、イ
ンク導出部材7の外周部近傍に硬化領域が形成される。
【0083】ここで、繊維束の外周部からインクを含浸
させる樹脂としては、ポリエステルポリオールのポリウ
レタンや、目的に適合すれば例えばメラミン系のバイン
ダなどを用いることができる。
【0084】また、繊維を結束させるための硬化領域の
形成手段としては、前述した樹脂のバインダを用いる以
外にも、外周部から熱や圧力を与え溶着させる方法を用
いても良い。さらに、硬化領域を形成するのではなく、
繊維束を他の部材により被覆させても良い。しかし、前
述の硬化領域を形成する場合においては、成形と同時に
バインダを含浸させることができるのに対し、繊維を被
覆して結束させる場合においては、繊維を結束させた状
態で被覆しなければならず、均一に強度を持たせるよう
に成形するために、製造工程の複雑化を招くおそれがあ
る。従って、硬化領域を設ける構成が望ましい。
【0085】繊維束の形成については、繊維のインク供
給の方向性を保つことができ、記録ヘッド部側のインク
導入部との圧接時に繊維が変形してインク供給が不能や
不均一にならない構成であるものであれば、前述の構成
や方法に限られるものではない。
【0086】さて、本形態においては図3(a)に示す
ように、インクタンク1内にインクを充填するために外
部のインク再充填機構(不図示)に接続されるインク再
充填用開口58が設けられ、さらに、インク吸収体6と
インク再充填用開口58との間に、上記繊維束のインク
導出部材7と同一材質でほぼ長さが等しいインク導入部
材57が設けられている。
【0087】なお、インクタンク1の記録ヘッド部との
結合領域に設けられたインク導出部材7においては、結
合する相手部材であるフィルタの圧力損失を考慮した有
効径を必要とするのに対し、インク再充填機構との結合
部のインク導入部材57においてはフィルタが使用され
ていないため、圧力損失(流抵抗)が低減でき、外径を
小さくする事も可能である。そして、インク導入部材5
7をタンク内に支持するための支持部59がインク供給
用開口58に対応して立設されている。
【0088】さらに、インク供給用開口58から、イン
クが蒸発しないように、指示軸60sを中心に開閉可能
で、弾性シール部材61を有する蓋部材であるキャップ
60が取り付けられている。
【0089】ここで、インク導入部材57は、一方向に
インクを導くものであって、本形態においては、インク
吸収体6からインク再充填用開口8に向かってインクを
導いている。そして、インク導入部材57がインク導出
部材7と隣接して配置されることにより、インク導出部
材7とインク吸収体6とインク導入部材57が常に、イ
ンクでつながっていることになる。
【0090】本形態においては、インク導入部材57
と、インク再充填機構のインク導出部材とを分離させた
場合には、インク導入部材57に常にインクが供給さ
れ、インク導入部材57の面にはメニスカスが形成され
るので、空気が引き込まれることはない。
【0091】また、図3(d)に示すように、上部部材
4にはインク吸収体6と上部部材4との間に所定の空間
を構成するようにリブ13が設けられ、蓋部材3の表側
には帯状凸部3aが設けられている。
【0092】インクタンクの角部1aは、インクジェッ
トユニット101(図1参照)の覆部105(図1参
照)に設けられた傾斜部位105a(図2参照)と係合
するが、その際に、インクタンク1の挿入時に徐々に挿
入抵抗感を増大させるような位置関係になるようインク
タンク1の寸法が考慮されている。さらに、覆部105
(図2参照)に設けられた付勢手段105b(図2参
照)と係合し、挿入抵抗感が瞬時に解放され、ユーザー
はクリック感を手に感じ、挿入を確実に確認することが
できる。さらに、付勢手段105b(図2参照)によっ
て、インクタンク1に対して上部から下方に向かう方向
の力を与え、インクタンク1の装着状態を安定化させ
る。
【0093】帯状凸部3aは、インクジェットユニット
101(図1参照)の覆部105(図1参照)に設けら
れた傾斜部位105a(図2参照)と異なる位置に設け
られた外れ防止部位105c(図1参照)と係合し、装
着した際の外れ防止作用を生じさせる。
【0094】本形態に示したように、省スペースにおい
てインクタンクの挿入に際し、ユーザーが確実に挿入し
たことを確認できるという大きな効果は、傾斜部位10
5a(図2参照)と付勢手段105b(図2参照)の形
状と配置、およびそれが安定して確実に成し遂げられる
ためのインクタンク1の縦・横寸法関係、ならびに外れ
防止部位105c(図1参照)によってインクタンク1
を外した時の確実な抵抗感をもたらすことによって初め
て生まれるものである。
【0095】さらに、インクタンク1の内部側面には、
上下に連続したリブ13が複数設けられ、インクタンク
1の側面とインク吸収体6との間に所定の空間部分が形
成される。
【0096】なお、上述したインクタンク1において
は、インク供給用開口8が図3(c)に示すように、イ
ンクタンク1の底面の一方に偏って形成されている。そ
のため、インクタンク1の他方の底面に対し、インク吸
収体6が隙間なく付着しやすい。インクタンク1の底面
に対してインク吸収体6が隙間なく付着してしまうと、
その部分にインクが溜りやすくなり、インクが溜った場
合には、インクタンク1の姿勢によってはインク供給用
開口8や、大気連通開口5からインクが漏れ出ることが
ある。このような不都合を改善し、インク吸収体6がイ
ンクタンク1の底部に隙間なく付着することを防止する
ために、インクタンク1の底面にリブ17が設けられて
いる。
【0097】このように、インクタンク1内部にリブ1
7が存在することで(さらに支持部9にスリットが存在
することで)、インク供給用開口8と大気連通口5が空
気層で連通することになる。
【0098】上述したように空気層によってインクタン
ク1内部を外部と連通することにより、以下に示すよう
な効果がある。
【0099】(1)インクタンクの物流時にインク供給
口を封止していたシール材を剥す際に、インク供給口か
らのインクの吹き出しや漏出を防止することができる。
【0100】(2)印字実行時インクタンク周囲の温度
が上昇した場合でも、インクが外部に押し出されること
がなくなる。
【0101】(3)インクタンクの底にインクが滞留す
ることがなくなり、インクの消費効率が向上する。
【0102】通常、インクを使用する場合、インク吸収
体6より毛管力の大きいインク導出部材7側へインクが
補集されており、その端面からインクを取り出す限り、
インクは安定供給される。
【0103】しかしながら、初期インク注入量にまでイ
ンク供給量が到達する前に、すなわちインクタンク内に
インクが残留していても、インク保持部材6およびイン
ク導出部材7にて発生する静負圧が大きくなりすぎて、
インク導出部材7とインク吸収体6の間あるいはフィル
タ109(図1参照)とインク導出部材7との間から空
気が引き込まれてしまい、インク切れとなる。
【0104】図4は、インク使用量と静負圧との関係を
示す図である。
【0105】図4において、B点がインク切れの点であ
るが、この位置はインク保持部材6とインク導出部材7
の当接状態やフィルタ109(図1参照)とインク保持
部材6の当接状態を変えることによって空気の取込みや
すさが変わるため変化するが、通常、発泡ポリウレタン
を使用したインクタンクの場合、100〜150mmA
q近辺である。
【0106】このとき、インク導出部材7にインク再充
填機構を接続し、インク再充填機構内のインクとインク
タンク内の残留インクをインク導入部材57を介して連
通させると、インク再充填機構内のインクが、インク吸
収体6とインク導入部材57にて発生する静負圧P
B(図4参照)により、インクタンク1内に吸い上げら
れる。この時のインクタンク1端面での静負圧の挙動
は、図4におけるインク使用時の負圧挙動I方向と逆の
H方向である。上記はインク切れ点について説明した
が、それに限らず、使用途中時のいかなる点においても
同様であることは言うまでもない。
【0107】従って、インクタンクが、各色個別で、そ
のインクタンクのインク吸収体6およびインク導入部材
57に収容し得るインク量や、インク保持部材の形状寸
法あるいはインク使用量がそれぞれ異なっていても、本
発明のインク再充填機構によれば、再充填後のインクタ
ンク内のそれぞれのインク量を使用開始前と等しくする
ことができる。
【0108】このような装置の場合、例え3色のインク
使用状況が異なっていても、各色のインク再充填機構に
おける水頭圧が等しくなるように初期の構成をPY(イ
エロー色のインクの水頭圧)=PM(マゼンダ色のイン
クの水頭圧)=PC(シアン色のインクの水頭圧)とし
ておけば、常に必要な静負圧PEになるまでインクを供
給することができる。
【0109】つまり、ユーザーが例え1色を使い切って
しまった場合でも、常に初期購入時とほぼ同量のインク
を、他のインクを余分に充填することなく、充填するこ
とができ、再充填完了時に全ての色のインク保持量を均
一とすることができる。なお、現実には、インク再充填
完了までに印字が始まる場合があり、その場合、インク
保持量が均一でなくとも入りすぎて溢れることはなく、
初期の保持量よりも少ないだけであるため、印字に関し
てなんら問題はない。
【0110】図5は、本発明のインク再充填機構を備え
た記録装置の実施の一形態を示す断面図である。
【0111】本形態は図5に示すように、インクジェッ
トユニット101と、インクジェットユニット101に
インクを供給する再充填機構500とから構成されてお
り、再充填機構500内には、インクが収納されるイン
ク室504と、インクジェットユニット101に対しイ
ンク室504内のインク510を供給するためのインク
導出管506と、外部から大気を導入するための大気流
入口502とが設けられており、インク導出管506の
先端には、第1のインク導出部材である多孔質部材から
なるインク導出部材517が圧入されたインク導出部5
16が設けられている。なお、インク導出部材517に
おいては、圧入のみでは輸送中に脱落する虞れがあるた
め、接着すると尚良い。また、インク室504にインク
を供給するための補充インク容器501は、インクのレ
ベルをほぼ一定に維持するためのチキンフィード式イン
ク容器を使用している。
【0112】以下に、上記のように構成された記録装置
のインク充填動作について説明する。
【0113】まず、インク室504に補充インク容器5
01の供給管511を差し込む。
【0114】すると、補充インク容器501の供給管5
11に空気が入り、インク室504にインクが入る。
【0115】そして、インク面509とチキンフィード
式の補充インク容器501の供給管511の端部とが接
するとインク面509は安定する。このとき、インク導
出部材517はインクで濡れておらず、従ってインク導
出部516をインク面509より下に下げるとインク導
出部516からインクタンク2内にインクを供給するこ
とができる。
【0116】インク導出部材517は前述のように、繊
維束等で出来ておりインクに濡れるとメニスカス(不図
示)が出来て、インクが垂れることはない。ここで、イ
ンク導出部材517はインクタンクのインク導出部材2
7と同様に、毛管力で、インクを吸い上げ保持する様に
設定されている。従って、インク導出部516をインク
面509よりも低い元の状態に戻しても、インクはイン
ク導出部材517とつながって保持される。
【0117】また、大気流入口502にはシール部材や
多孔質の疎水膜等(不図示)が貼られており、輸送中の
インク漏れを防止するようになっている。
【0118】図6は、図5に示した記録装置の外観斜視
図であり、図7は、図3に示したインクタンク1のキャ
ップ60が開かれた状態を示す背面図である。
【0119】図6に示す記録装置の印字待避位置Tにお
いては、ノズル201Bk,201C,201M,20
1Yを備えた記録ヘッド部(不図示)は、インクの蒸発
及び固着を防止するためにキャップ520で塞がれてい
る。
【0120】このとき、インクタンク1のインク供給用
開口58のキャップ60は、図7の矢印Aの様にキャッ
プ開閉レバー(不図示)で指示軸60sを中心に開かれ
ており、また、インク導出部516が図5の矢印Bの方
向に動いて先端に取り付けられたインク導出部材517
がインク供給用開口58に挿入され、インク導入部材5
7と再充填機構500とが接続される。
【0121】本形態においては、インク導出部材517
とインク導入部材57とが接続されることにより(実際
には押さえ付けられることにより)、それらの繊維束先
端のインクのメニスカスが破壊され、再充填機構500
内のインク510とインクタンク1内の残留インク(不
図示)が連通し、再充填機構500内のインクは、イン
ク保持部材6とインク導出部材7にて発生する静負圧P
B(図4参照)により、インクタンク1内に吸い上げら
れる。この時のタンク端面での静負圧の挙動は、図4に
おけるインク使用時の負圧挙動I方向と逆のH方向であ
る。
【0122】再充填機構500からインクタンク1内に
インクが供給されていくと、再充填機構500内には、
インクレベルをほぼ一定に維持するためのチキンフィー
ド式インク容器が設けられているため、インク面509
が供給管511に接すると補充インク容器501からイ
ンク室504へのインクの供給が停止する。これは、イ
ンク面509が供給管511に接すると、供給管511
内への外気の侵入が阻止されるためである。そして、イ
ンク室504のインク510がインク再充填時に消費さ
れ、インク面509はわずかに下がった場合は、インク
面509が供給管511端と離れ、供給管511端が外
気と接するため、外気がインクタンク部内に取込まれ、
その反作用で補充インク容器501内のインクが流出し
てインク面509を上昇させる。この上昇によって、イ
ンク面509が供給管511端に接すると、再び、イン
ク室504へのインクの供給が停止する。このようにし
て、インク面509の液面レベルはほぼ一定に維持する
ことができる。
【0123】従って、本形態によれば、インク再充填終
了時の水頭差Eの設定をより確実に行うことができ、し
かも、インク再充填中のインク室内に補充されるインク
タンク1に対する水頭差を一定にすることができるの
で、インク再充填条件をほぼ一定にすることができる。
つまり、インクタンク1のインク消費によって発生して
いる負圧に応じたインク再充填量をより確実に得ること
ができる。なお、補充インク容器501のインク残量検
出センサー(不図示)を設け、インク510が補充イン
ク容器501内からなくなったことを検知し、それによ
り、補充インク容器501を交換すれば、更に、インク
再充填条件を一定にできる。
【0124】また、図6に示すように、印字待避位置T
には再充填機構本体500が設けられ、そこに接続され
たインク導出管506Y,506M,506C,506
Bkの先端のインク導出部516にはインク導出部材5
17Y,506M,506C,506Bkがそれぞれ設
けられている。
【0125】なお、本形態においては、再充填システム
のインク導入部材57とインクタンクのインク導出部材
7の密度は、その間のインク吸収体6と同じか大きく設
定され常にインクを吸い込んで連通する様にしているた
め、ほぼ同等であり、インクタンクのインク吸収体6の
持つ毛管力(一般に−30から−100mmAq)よ
り、大きくなるように設定(例えば−150mmAq)
されてインク切れやインク濡れ等を防いでいるのに対
し、再充填装置のインク導出部材517は再充填装置内
のインクが、常時途切れない程度(せいぜい−50mm
Aq)であればよく、従って、密度を小さくすることが
でき、外径を小さくしても流抵抗が増えるのを防ぐこと
が可能で、短時間で再充填を行うことが出来る。更に、
密度が同じで、同じ材質であると、インク導出部材51
7をインク導入部材57に接触させた際に、繊維同士が
完全に接触すれば、繊維束で構成される流路断面積は最
大になるが、逆に完全にずれた場合は断面積は最小で、
0に近くなる。従って、上記のように密度を変えること
が、流路断面積を小さくしないことになり、短時間での
再充填が可能となる。なお、これらは、同一構成の繊維
束を使用する場合で、構成が異なるもの、例えば、フェ
ルト状のものと繊維束のものとの組み合わせは、さらに
効果的である。
【0126】さらに、記録ヘッド部の結合領域に設けら
れたインク導入出部材7が、結合する相手部材であるフ
ィルタの圧力損失を考慮した有効径であるのに対し、イ
ンク再充填システムのインク導出部材517との結合部
ではフィルタを使用しないため、圧力損失(流抵抗)を
低減することができて、インク導入部材57の外径を小
さくすることができ、インクの蒸発や固着を防止するこ
とが可能である。
【0127】上述した一連の動作により、インク室50
4内のインク510はインクタンク1内のインク保持部
材6の静負圧によって、確実に吸い上げられる。最終的
には、インク保持部材6の有する静負圧特性のために、
インク面509は、インクジェットユニット101のノ
ズル201Bk,201C,201M,201Yに対す
る水頭差の下面に対して設定されるEの距離、例えば2
0mmまで吸い上げられる。
【0128】本形態によれば、記録装置において記録動
作が行われていない間に、インクの再充填が可能で、ユ
ーザーを拘束することがなく、さらに、インクタンクが
自ら使用したことにより発生する静負圧により再充填を
行うため、インク入れすぎによるインク漏れやインク溢
れがなく、常に適量のインクがインクタンク内に保持さ
れる。さらに、インク吸収体として一般的に使用される
ポリウレタンスポンジがインクによって劣化して、印字
品位が低下した場合でも、インクタンクを容易に交換す
ることができるため、機械を停止させたり、ユーザーを
拘束することがない。
【0129】なお、上記形態においては、インクタンク
の記録ヘッド部との結合領域にインク導入出部材7を設
けてインクタンク着脱時にインク漏れしたり、結合領域
に空気が入って、インク供給不能になるのを防ぎ、信頼
性向上を図っているが、インク導出部材7がなくても、
インク記録ヘッドとの結合領域のインク吸収体6の圧縮
率(密度)を上げることにより、インクタンクを交換式
にすることは可能である。
【0130】(他の実施の形態)図8は、本発明のイン
ク再充填機構を備えた記録装置の他の実施の形態を示す
断面図である。
【0131】本形態は図8に示すように、インクジェッ
トユニット1101と、インクジェットユニット110
1にインクを供給する再充填機構1500とから構成さ
れており、再充填機構1500内には、インクが収納さ
れるインク室1504と、インクジェットユニット11
01に対しインク室1504内のインク1510を供給
するためのインク導出管1506と、外部から大気を導
入するための大気流入口1502とが設けられており、
インク導出管1506の先端には、インク導出針151
8が取り付けられたインク導出部1516が設けられて
いる。
【0132】また、上記の状態においては、インクタン
ク1001を有するインクジェットユニット1101が
装着されたキャリッジ1027が、図6における記録装
置の印字待避位置Tにあり、このとき、インク導出部1
516が矢印Bの方向に動いて、先端に取り付けられた
先端鋭利なインク導出針1518がインクタンク100
1のインク供給用開口1058に取り付けられた開閉可
能な穴のあいた弾性部材であるゴム栓1059に挿入さ
れ、インク吸収体1006と再充填機構1500が接続
されている。
【0133】以下に、上記のように構成された記録装置
におけるインクの充填動作について説明する。
【0134】まず、インク導出針1518がゴム栓10
59に挿入されていない状態では、インク導出管150
6内のインク面はインク室1504のインク面1509
と同一である。
【0135】次に、インク導出針1518をゴム栓10
59に挿入し、その後、大気流入口1502をソレノイ
ドやリンク等の押さえ機構(不図示)により、ゴム栓1
0502Cを矢印F方向に動かして塞ぐ。
【0136】次に、加圧機構1512をソレノイドやリ
ンク等の押さえ機構(不図示)により押して、インク室
1504内部のインク1510を、インク導出針151
8に送り、再充填機構1500内のインク1510とイ
ンクタンク1001内の残留インク(不図示)とが連通
し、再充填機構1500内のインク1510は、インク
保持部材1006とインク導出部材1007にて発生す
る静負圧PB(図4参照)により、インクタンク100
1内に吸い上げられる。
【0137】なお、加圧機構1512による送りインク
量は、インク導出管1506及びインク導出針1518
の内容積であればよい。
【0138】本形態によれば、インクタンクに、インク
供給用開口のキャップや開閉機構を設ける必要がなく、
ゴム栓に塩素化ブチルゴムを使用すれば、蒸発や固着の
心配がなく、安価に再充填システムを実現することがで
きる。
【0139】本形態においては、ゴム栓1059は、イ
ンク導出部材1007と同様にインク吸収体1006を
圧縮して常にインクが供給されるようにしているが、圧
縮せずに例えば離していたとしても、インク導出針15
18の先端が、インク吸収体1006のインク導出部材
1007に近いところの圧縮されているところまで挿入
されれば、なんら問題はない。ただし、この場合は、挿
入ストロークが余計に必要となる。
【0140】なお、上記形態においては、インク再充填
機構が、印字待機位置で常時接続しているようにしてい
るが、それに限定されるわけではなく、接続機構の耐久
性や、再充填開始までのタイムラグ等を考慮すると、例
えば、印字待機位置に来てある時間経過した後接続する
とか、電源を切ったときに接続する等のことも可能であ
る。
【0141】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて、優れた効果をもたらすものである。
【0142】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(イ
ンク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0143】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0144】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0145】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0146】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0147】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0148】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、ワイピング部
材、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれ
とは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予
備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0149】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0150】以上説明した本発明の実施例においては、
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであって、室温で軟化するもの、もしく
は液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式
ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0151】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としても良い。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0152】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダと組み合せた複写装置、さらには
送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの
であってもよい。
【0153】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので以下に記載するような効果を奏する。
【0154】請求項1に記載のものにおいては、インク
タンク内にインク吸収体に圧着された繊維束からなるイ
ンク導入部材を設け、また、再充填機構内に繊維束から
なる第1のインク導出部材設け、インク導入部材と第
1のインク導出部材とを圧接することにより、再充填機
構内に収納されたインクをインクタンク内に供給する構
成としたため、ポンプ等により減圧を行わずに確実にイ
ンクタンク内へのインクの再充填を行うことができる。
また、第1のインク導出部材の密度をインク導入部材の
密度よりも低くしたため、再充填機構からインクタンク
へのインクの供給を確実に行うことができる。
【0155】そのため、印字品位の低下を防止すること
ができ、また、再充填の際に発生する外部へのインクの
漏れも防止することができる。
【0156】請求項2に記載のものにおいては、インク
タンク内にインク吸収体に圧接された繊維束からなる第
2のインク導出部材を設け、第2のインク導出部材から
記録ヘッド部へインクを供給する構成としたため、イン
クタンクから記録ヘッド部へのインクの供給をインクの
漏れを発生させることなく確実に行うことができる。
【0157】請求項3に記載のものにおいては、インク
導入部材の外径を第2のインク導出部材の外径よりも小
さくしたため、インクタンクの小型化を図ることができ
る。
【0158】請求項4に記載のものにおいては、インク
導入部の密度をインク吸収体の密度よりも高くしたた
め、インクタンク外部へのインクの漏れを防止すること
ができる。
【0159】請求項5に記載のものにおいては、インク
導入部材及び第2のインク導出部材の密度をインク吸収
体の密度よりも高くしたため、請求項4に記載のものと
同様の効果を奏する。
【0160】
【0161】請求項に記載のものにおいては、インク
タンク内に再充填機構からのインクを導入する開閉可能
な弾性部材を設け、再充填機構にインク導出針を設け、
弾性部材とインク導入針とを接続することにより再充填
機構内のインクをインクタンク内に供給する構成とした
ため、請求項1に記載のものと同様の効果を奏する。
【0162】請求項に記載のももにおいては、インク
タンク内のインク導入部に蓋部材を設けたため、インク
タンク内のインクの蒸発や固着を防止することができ
る。
【0163】請求項に記載のものにおいては、インク
タンクを記録ヘッド部に対して着脱可能としたため、イ
ンクタンクの性能劣化に伴い、容易にインクタンクを交
換することができる。
【0164】請求項に記載のものにおいては、記録ヘ
ッド部がインク吐出用の熱エネルギーを発生させるため
の電気熱変換体を備えているため、特に応答性の優れた
インクの吐出が達成できる。
【0165】請求項10に記載のものにおいては、記録
ヘッド部が電気熱変換体によって印加される熱エネルギ
ーによりインクに生ずる膜沸騰を利用して吐出口よりイ
ンクを吐出させる機能を有するため、請求項に記載の
ものと同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置に搭載される
インクジェットユニットの実施の一形態を示す図であ
り、(a)は正面図、(b)は下面図である。
【図2】図1に示したインクジェットユニットの側面図
である。
【図3】インクが収容されたインクタンクの構成を示す
図であり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は
底面図、(d)は上部断面図である。
【図4】インク使用量と静負圧との関係を示す図であ
る。
【図5】本発明のインク再充填機構を備えた記録装置の
実施の一形態を示す断面図である。
【図6】図5に示した記録装置の外観斜視図である。
【図7】図3に示したインクタンクのキャップが開かれ
た状態を示す背面図である。
【図8】本発明のインク再充填機構を備えた記録装置の
他の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1Y,1M,1C,1BK,1001 インクタ
ンク 1a 角部 2 インクタンク収納用筺体 3 蓋部材 3a 帯状凸部 4 上部部材 4a 摘み部 5 大気連通口 6,1006 インク吸収体 7,517,517Y,517M,517C,517B
K,1007 インク導出部材 8 インク供給用開口 9 支持部 12,13,15,17 リブ 14a,14b 傾斜部 27 キャリッジ 57 インク導入部材 58,1058 インク再充填用開口 59 支持部 60,520,1520 キャップ 60s 支持軸 61 弾性シール部材 101,1101 インクジェットユニット 103 筐体 104a,104b,104c 中板 105,505 覆部 105a 傾斜部位 105b 付勢手段 105c 外れ防止部位 106 インク供給管 107,506,506Y,506M,506C,50
6BK,1506インク導出管 108 弾性板 109Y,109M,109C,109BK フィル
タ 111,111Y,111M,111C,111BK
インクタンク装着部 112 切り欠き部 113 表板 114 表板上辺部分 114C キャップ 200Y,200M,200C,200BK,1200
記録ヘッド部 201Y,201M,201C,201BK ノズル 500,1500 再充填機構 501,501Y,501M,501C,501BK
補充インク容器 502,1502 大気流入口 504,1504 インク室 509,1509 インク面 510,1510 インク 511 供給管 516,1516 インク導出部 1059,1502c ゴム栓 1401 インクジェット記録装置 1402 被記録材 1512 加圧機構 1518 インク導出針
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 攻 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−2013(JP,A) 特開 平5−16389(JP,A) 特開 平7−148936(JP,A) 特開 平6−15839(JP,A) 特開 平7−125257(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に設けられた多孔質部材からなるイ
    ンク吸収体にインクを収納するインクタンクと、前記イ
    ンクタンクから供給されるインクを用いて記録を行う記
    録ヘッド部と、前記インク吸収体にインクを供給する再
    充填機構とを有してなるインクジェット記録装置におい
    て、 前記インクタンクは、前記インク吸収体と圧接され、前
    記再充填機構からのインクを前記インク吸収体に導入す
    繊維束からなるインク導入部材を具備し、 前記再充填機構は、前記インク吸収体に供給するインク
    を収納するインク室と、 前記インク導入部材と圧接されることにより前記インク
    室内に収納されたインクを前記インク吸収体に供給する
    繊維束からなる第1のインク導出部材とを具備するとと
    もに、 前記第1のインク導出部材の密度は、前記インク導入部
    材の密度よりも低い ことを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェット記録装
    置において、 前記インクタンクは、前記インク吸収体と圧接され、前
    記インク吸収体に収納されたインクを前記記録ヘッド部
    に供給する繊維束からなる第2のインク導出部材を具備
    することを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のインクジェット記録装
    置において、 前記インク導入部材の外径は、前記第2のインク導出部
    材の外径よりも小さいことを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のインクジェット記録装
    置において、 前記インク導入部材の密度は、前記インク吸収体の密度
    よりも高いことを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項2または請求項3に記載のインク
    ジェット記録装置において、 前記インク導入部材及び第2のインク導出部材の密度
    は、前記インク吸収体の密度よりも高いことを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 内部に設けられた多孔質部材からなるイ
    ンク吸収体にインク を収納するインクタンクと、前記イ
    ンクタンクから供給されるインクを用いて記録を行う記
    録ヘッド部と、前記インク吸収体にインクを供給する再
    充填機構とを有してなるインクジェット記録装置におい
    て、前記インクタンクは、前記再充填機構からのインクを前
    記インク吸収体に導入する開閉可能な弾性部材を具備
    し、 前記再充填機構は、前記インク吸収体に供給するインク
    を収納するインク室と、 前記弾性部材と接続されることにより前記インク室内に
    収納されたインクを前記インク吸収体に供給するインク
    導出針とを具備する ことを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    インクジェット記録装置において、前記インクタンクは、前記第1のインク導入部材が圧接
    される部分に開閉可能な蓋部材を具備する ことを特徴と
    するインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至のいずれか1項に記載の
    インクジェット記録装置において、 前記インクタンクは、前記記録ヘッド部に対して着脱可
    能であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至のいずれか1項に記載の
    インクジェット記録装置において、前記記録ヘッド部は、インク吐出用の熱エネルギーを発
    生させるための電気熱変換体を備えている ことを特徴と
    するインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のインクジェット記録
    装置において、前記記録ヘッド部は、前記電気熱変換体によって印加さ
    れる熱エネルギーにより生ずる膜沸騰を利用して吐出口
    よりインクを吐出させる ことを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載のインクジェット記録
    装置に用いられるインクタンクであって、 インクを保持するためのインク吸収体と、 該インク吸収体と圧接され、前記再充填機構からのイン
    クを前記インク吸収体に導入する繊維束からなるインク
    導入部材とを具備し、 前記インク導入部材の密度は、インクジェット記録装置
    に設けられ、前記インク導入部材と接続される前記第1
    のインク導出部材の密度よりも高いことを特徴とするイ
    ンクタンク。
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