JP3265379B2 - 強化精麦の製造方法 - Google Patents

強化精麦の製造方法

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JP3265379B2 JP40994090A JP40994090A JP3265379B2 JP 3265379 B2 JP3265379 B2 JP 3265379B2 JP 40994090 A JP40994090 A JP 40994090A JP 40994090 A JP40994090 A JP 40994090A JP 3265379 B2 JP3265379 B2 JP 3265379B2
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義平 内田
和也 長田
昇 斎藤
栄 小沢
透 深沢
浩二 玉川
泰 増田
みやぎ 小川
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株式会社はくばく
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カルシウム成分
を含有する強化精麦の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、強化精米または強化精麦としては
ビタミンB1を強化したものが市販されており、また特
開昭58−13356号公報に記載されているように、
その他の栄養素を含有させたうえでその表面を油脂類や
でん粉類を主材とする被覆材でコーティングするように
した強化精米および精麦の製造方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例において、特に強化精麦の場合には原料大麦に黒条線
が付着していて、ビタミンB2による黄色い着色によっ
て黒条線の色がより強調されるため、精米と混炊したと
きの違和感が非常に大きいという欠点があった。もちろ
ん、黒条線を除去した精白麦は周知であるが、ほぼ完全
に黒条線が付着していない精白麦を得ることはこれまで
行なわれていなかった。ちなみに、従来の黒条線を除去
した麦粒においては黒条線の残量が60〜80%のも
の、すなわち黒条線のない麦粒の割合が20〜40%の
ものが良品として市販されている。
【0004】そして本発明者等はほぼ完全に黒条線が付
着していない精白麦を得ることに成功し、本発明を完成
したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願の発明は上述のよう
な従来例の欠点を解消し、完全に黒条線が付着していな
い強化精麦を提供するためになされたものである。すな
わち、請求項1に係る発明は、『下記の〜の工程を
順次経て得られる、黒条線がほぼ完全に除去された精麦
粒の表面に、カルシウムを含有するコーティング層が形
成された強化精麦の製造方法。 大麦、裸麦等の麦粒を外皮および糖層の一部を除去で
きる程度に研削・搗精する工程。 麦粒を黒条線に沿って切断し、糖層の残りおよび胚乳
部と黒条線とを除去できる程度に研削・搗精する工程。 CCDイメージセンサを持つ選別機により光学的選別
手法で個々の麦粒の黒条線を検出し、選別された黒条線
が完全に除去されていない麦粒をラインから除去して、
再度研削・搗精機に返送して研削・搗精する工程。 精麦粒の表面に、カルシウムを含有するコーティング
層を形成する工程』なる構成を有し、麦粒の黒条線を光
学的手段により検出して、ほぼ完全に除去するようにす
るとともに、この麦粒の表面にカルシウムを含有するコ
ーティング層を形成したカルシウム強化精麦を提供する
ことを目的とするものである。
【0006】また請求項2に係る発明は、『のコーテ
ィング層が、カルシウム、CPPおよびビタミン類を含
有するコーティング層である請求項1記載の強化精麦の
製造方法。』なる構成を有し、請求項1の黒条線がほぼ
完全に除去された精麦粒の表面に、カルシウムのみなら
ず、CPP(カゼイン・ホスホ・ペプチドで以下CPP
と略称する。なおこれは、牛乳から抽出され、カルシウ
ムの吸収を高める成分である)およびビタミン類を含有
するコーティング層を形成した強化精麦を提供すること
を目的とするものである。
【0007】なお、本願発明において、CPPとは、乳
蛋白質カゼインの小腸内消化で生成するカゼイン・ホス
ホ・ペプチドをいい、食品由来の生理活性を備えたペプ
チドとして知られている。
【0008】この発明の強化精麦の製造方法は、大麦、
裸麦等を原料とするものである。
【0009】この発明は、カルシウム成分を含有する強
化精麦を得るに際し、従来精白麦として存在しなかった
ほぼ完全に黒条線のない麦粒を使用し、精米と混炊して
も何ら違和感のない強化精麦を提供するようにしたもの
である。
【0010】したがって、カルシウム成分による栄養分
の摂取と、ほぼ完全に黒条線のない麦粒からなることに
より精米との混炊が可能であるため、大幅に付加価値の
高められた強化精麦を得ることができる。
【0011】ちなみに、使用した黒条線がほぼ完全に除
去された麦粒における黒条線のない麦粒の割合は約70
%以上であり、黒条線があるとした麦粒も黒条線がごく
局部的に点状に散見できる程度のものであった。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、この発明の強化精麦の製造
方法を、第1図のフローチャートに基いて説明する。
【0013】先ず、大麦、裸麦等の麦粒を外皮および
糖層の一部を除去できる程度に研削・搗精する。 次に麦粒を黒条線に沿って切断し、 糖層の残りおよび胚乳部と黒条線とを除去できる程度
に研削・搗精する 。その後、CCDイメージセンサを持つ選別機により
光学的選別手法で麦粒の黒条線を検出し、 選別された黒条線のある麦粒をラインから除去して、 再度研削・搗精機に返送して研削・搗精し、黒条線
をほぼ完全に除去した麦粒をストッカに収容する。 次いで、黒条線を除去した麦粒の表面に、カルシウ
ム、CPPおよびビタミンB1を配合したコーティング
剤をコーティングする。
【0014】次に上記黒条線をほぼ完全に除去した麦粒
の製造工程について図面をもとに説明する。
【0015】第2図において、1は整列シュートであ
り、図示しない供給シュートから所定の間隔で麦粒11
を投入して、定速度で順次落下させるものである。
【0016】2は光源で、ハロゲンランプ等の強い光の
得られるものが好適に使用される。この光源2からの光
はシェード3で遮られて、直接整列シュート1から落下
する麦粒11に照射されないようになっている。そして
光源2からの光は、上面反射板8、側面反射板8’ お
よび底面反射板8”により、麦粒11に全方向から照射
される。したがって麦粒11は、まんべんなく照射され
てほとんど陰になる部分がない。
【0017】光源2から光を照射された上記麦粒11
は、CCDイメージセンサ5で黒条線12を検出され
る。6は、CCDイメージセンサ5と麦粒11との間に
セットされた集光レンズで、集光レンズ6で拾った反射
光はCCDイメージセンサ5で像を結び、バックグラウ
ンド4の中に浮び上がる麦粒11の像をセンサ5で認識
する。
【0018】センサ5が麦粒11中の黒条線12を検出
すると、その信号によりイジェクタ7が作動し、麦粒1
1がイジェクタ7の吹出し口付近に達したタイミングで
圧縮空気を噴出して麦粒11をふき飛ばす。ふき飛ばさ
れた麦粒11は、不良品として良品の麦粒11のストッ
カ14とは異なるストッカ15へ振り分けられる。
【0019】センサ5が麦粒11中の黒条線12を検出
する機構は、第3図(ロ)のように走査線がスキャンす
る光量の変化を検出するものである。すなわち、上述の
ようにまんべんなく光源2から間接光を包み込むように
照射されて、バックグラウンド4の中に浮び上がる麦粒
11の像をセンサ5で認識するようにしたので、麦粒に
黒条線12が残っている場合には、麦粒11の黒条線1
2部分の光量が麦粒11の輪郭線13部分の光量よりも
一段と低く、黒条線12を明瞭に識別することができ
る。一方、従来例では麦粒11の外形に沿った輪郭線1
3部分に陰影を生じ、この陰影が肉眼で見る場合とは異
なって、センサ5では黒条線12と同じくらい暗く検出
してしまう。そしてこの輪郭線13を、第3図(イ)の
ように黒条線12と判定してしまうのである。
【0020】黒条線12と麦粒11の輪郭線13との光
量の差は、予め所定の範囲で設定しておいて、データと
してプロセッサに記憶しておき、センサ5で検出したデ
ータと比較して黒条線12が残っているか否かを判定す
ればよい。
【0021】以上のようにして得た黒条線をほぼ完全に
除去した麦粒は、その表面にカルシウムおよびビタミン
類を含有するコーティング層が形成される。
【0022】上記コーティング層の形成に際しては、少
なくともカルシウムを含有し、他にビタミン類およびC
PPなどを含有させたコーティング剤の溶液を常法にし
たがって、温熱気流中に流動している麦粒表面に粒同士
が付着してブロックを形成しないよう、所定の量を間欠
的に噴霧し、均一なコーティング層を形成せしめる。
【0023】
【発明の効果】この発明は、カルシウム成分を含有する
強化精麦を得るに際し、従来精白麦として存在しなかっ
たほぼ完全に黒条線のない麦粒を使用し、精米と混炊し
ても何ら違和感のない強化精麦を提供するようにしたも
のである。
【0024】したがって、カルシウム成分による栄養分
の摂取と、ほぼ完全に黒条線のない麦粒からなることに
より精米との混炊とが可能であるため、大幅に付加価値
の高められた強化精麦を得ることができる。
【0025】また、栄養分をコーティングされる麦粒の
黒条線がほぼ完全に除去されているため、非常に商品価
値の高い強化精麦を得ることが可能である。
【0026】ちなみに、使用した黒条線が除去された麦
粒における黒条線のない麦粒の割合は約70%以上であ
り、黒条線があるとした麦粒も黒条線がごく局部的に点
状に散見できる程度のものであって、外観においては精
白米と遜色のない麦粒であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の強化精麦の製造方法を示すフローチ
ャートである。
【図2】麦粒中から黒条線の残った麦粒を選別除去する
ために使用される選別装置の概略図である。
【図3】(イ),(ロ)は、麦粒の検出信号の判定機構を
説明する概略図である。
【符号の説明】
1 整列シュート 2 光源 3 シェード 4 バックグラウンド 5 CCDイメージセンサ 6 集光レンズ 7 イジェクタ 8 上面反射板 8’ 側面反射板 8” 底面反射板 11 麦粒 12 黒条線 13 輪郭線 14,15 ストッカ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 昇 山梨県南巨摩郡増穂町最勝寺633 (72)発明者 小沢 栄 山梨県西八代郡三珠町大塚1064−5 (72)発明者 深沢 透 山梨県南巨摩郡増穂町大久保594−12 (72)発明者 玉川 浩二 山梨県東八代郡石和町八田326番地 (72)発明者 増田 泰 山梨県南巨摩郡増穂町最勝寺1351 (72)発明者 小川 みやぎ 山梨県南巨摩郡増穂町長沢348 (56)参考文献 特開 平2−32229(JP,A) 特開 昭58−13356(JP,A) 特公 昭30−1338(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の〜工程を順次経て得られる、黒
    条線がほぼ完全に除去された精麦粒の表面に、カルシウ
    ムを含有するコーティング層が形成された強化精麦の製
    造方法。 大麦、裸麦等の麦粒を外皮および糖層の一部を除去で
    きる程度に研削・搗精する工程。 麦粒を黒条線に沿って切断し、糖層の残りおよび胚乳
    部と黒条線とを除去できる程度に研削・搗精する工程。 CCDイメージセンサを持つ選別機により光学的選別
    手法で個々の麦粒の黒条線を検出し、選別された黒条線
    が完全に除去されていない麦粒をラインから除去して、
    再度研削・搗精機に返送して研削・搗精する工程。 精麦粒の表面に、カルシウムを含有するコーティング
    層を形成する工程
  2. 【請求項2】のコーティング層が、カルシウム、CP
    Pおよびビタミン類を含有するコーティング層である請
    求項1記載の強化精麦の製造方法。
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