JP3264825B2 - アダプティブアレーアンテナ装置 - Google Patents

アダプティブアレーアンテナ装置

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JP3264825B2 JP09178296A JP9178296A JP3264825B2 JP 3264825 B2 JP3264825 B2 JP 3264825B2 JP 09178296 A JP09178296 A JP 09178296A JP 9178296 A JP9178296 A JP 9178296A JP 3264825 B2 JP3264825 B2 JP 3264825B2
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信也 関澤
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株式会社ワイ・アール・ピー移動通信基盤技術研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アダプティブア
レーアンテナ装置に関し、特に、空間的に離して配置し
た複数のアダプティブアレーアンテナを備えたアダプテ
ィブアレーアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】移動通信システムにおいて、将来のマル
チメディア化に伴い伝送情報の高速化及び高品質化が要
求されている。ところが、伝送速度が高速になるほど遅
延波による符号間干渉が大きくなり、伝送品質が大きく
劣化する。また、周波数有効利用を図るためのセルシス
テムにおいては、他のセルでも同一チャネルを用いてお
り、その干渉波が自局に妨害を与える。これらの問題を
解決する一つの方法として、基地局、移動局またはその
双方にそれぞれアダプティブアレーアンテナを用いた移
動通信システムが検討されている。
【0003】図7は、従来のアダプティブアレーアンテ
ナの構成を示すブロック図である。従来のアダプティブ
アレーアンテナは、複数のアンテナ素子から成る1個の
アンテナアレー部、適応等化部及びアンテナパターン形
成部からなり、例えばアンテナアレー部の個々のアンテ
ナ素子の受信信号にそれぞれ最適な重み付けをして加算
することにより、アンテナ全体の指向性を任意に変化さ
せることができる。
【0004】図8は、従来のアダプティブアレーアンテ
ナの遅延波抑圧効果を示す指向性パターン図である。移
動局が無指向性アンテナで電波を送信すると、周囲の建
物や地物等の影響による複数の反射波(遅延波)等が基
地局のアンテナアレー部に到来する。このときアダプテ
ィブアレーアンテナの適用制御部の作用により、基地局
のアンテナアレー部の指向性パターンは図8のように変
化する。このようなアダプティブアンテナ信号処理方式
は、例えば、鷹尾和昭:”アダプティブアンテナ理論体
系”,信学論(B-II),Vol.J75-B-II,No.11,pp.713-
720(1992年11月発行)、あるいは小川恭孝,菊間信
良:”アダプティブアンテナ理論の進展と今後の展
望”,信学論(B-II),Vol.J75-B-II,No.11,pp.721-
732(1992年11月発行)に記載されているように周知で
ある。
【0005】アダプティブアレーアンテナを受信アンテ
ナとして用いる場合は、図8に示したように、複数の到
来波のうち所望波に対してアンテナ指向性を向け、遅延
波1、2や干渉波に対しては指向性を向けない(ゲイン
を落とす)ことによって所望波を受信し、遅延波や干渉
波を抑圧するような動作をする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図6は、従来のアダプ
ティブアレーアンテナを移動通信システムに適用した場
合における受信波の一例を示す説明図である。図6に示
すように、所望波と遅延波(あるいは干渉波)3が同じ
方向から到来した場合には、所望波と遅延波及び干渉波
を空間的に分離できず、遅延波及び干渉波が抑圧できな
いという問題点があった。このことはアダプティブアレ
ーアンテナを送信アンテナとして用いる場合についても
同様のことが言える。
【0007】また、無線局を従来の1個のアダプティブ
アレーアンテナで構成した場合、フェージングやシャド
ーイングによって受信電力に落ち込み等が生じることに
よってアンテナの指向性制御が不完全になったり、受信
電力の減少によって良好な受信ができなくなってしまう
という問題点もあった。
【0008】本発明の目的は、前記した従来技術の問題
点を解決し、所望波と同一方向から到来する遅延波及び
干渉波を分離し抑圧すること、およびフェージングある
いはシャドーイング等による受信電力の落ち込みの改善
が可能なアダプティブアレーアンテナ装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、それぞれ空間的に離して配置されている
複数のアレーアンテナと、複数のアレーアンテナの受信
信号を入力し、不要波を抑圧した受信信号を生成する信
号処理手段とを備えたことを特徴とする。本発明はこの
ような構成によって、たとえ1つのアレーアンテナにお
いて、所望波と遅延波とが同一方向から到来し、遅延波
を抑圧できない場合でも、他のアレーアンテナは離れた
場所にあるので、前記所望波と遅延波との到来方向が異
なり、遅延波を抑圧することが可能となる。また、離れ
た位置にある複数のアレーアンテナの受信信号を合成あ
るいは選択処理することにより、フェージングやシャド
ーイング等による受信信号レベルの落ち込みを減少させ
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の遅延
波分離効果を説明するためのシステム構成図である。な
お、この例は移動局3から送信し、基地局4において受
信するの場合を示している。本発明では、基地局4のア
ダプティブアレーアンテナのアンテナアレー部を複数個
(同図の場合、アンテナアレー部1とアンテナアレー部
2の2個)空間的に十分離して設置する。
【0011】離す距離は、それぞれのアレーアンテナに
おいて受信される移動無線局からの到来電波の方向と、
他のアンテナに対する移動無線局からの到来電波の方向
との差がアダプティブアレーアンテナの分解能、即ち不
要波を抑圧可能な角度差以上となるような距離以上に設
定する。この距離は、セルの大きさにもよるが、例えば
数メートル〜数十キロメートル程度となる。
【0012】移動局3が無指向性アンテナで電波を送信
すると、周囲の建物や地物等の影響による複数の経路を
通った電波が基地局4に到来する。図2(a)、(b)
は、基地局4のアンテナアレー部1、2への到来波とそ
のアンテナ指向性パターンの一例を示すパターン図であ
る。同図(a)で示したように、アンテナアレー部1に
は所望波と遅延波3が同じ方向から到来するため、アン
テナアレー部1だけでは所望波と遅延波3が分離でき
ず、遅延波3を抑圧することができない。しかし、アン
テナアレー部1から空間的に十分離して設置しているア
ンテナアレー部2では、アンテナアレー部1に比べて到
来波の角度がそれぞれ異なって到来し、アンテナアレー
部2では干渉波と遅延波3が同じ方向から到来する確率
が減り、遅延波3が抑圧できる可能性が高くなる。
【0013】図3は、本発明のアダプティブアレーアン
テナ装置の構成を示すブロック図である。複数のアンテ
ナアレー部10、11、12は、それぞれ複数のアンテ
ナ素子を有し、例えば各アンテナ素子によって受信した
信号をそれぞれ周波数変換し、直交検波し、同相成分と
直交成分をそれぞれA/D変換して出力する。そして、
これ以降の処理は例えばDSP(デジタルシグナルプロ
セッサ)によるソフトウェア処理により実行される。ア
ンテナパターン形成部13は、例えば各アンテナアレー
毎に、入力されたデジタル受信信号と適応制御部15か
ら出力される重み係数とを乗算し、アレー全体の信号を
加算することによって、重み係数によって決定されるア
ンテナ利得パターンに対応した受信信号を生成する。
【0014】適応制御部15は、各アンテナアレー部1
0、11、12の出力信号、アンテナパターン形成部1
3の出力信号を入力し、前述した公知文献に記載されて
いるような周知のアルゴリズムに基づき、例えばSIN
Rが最大になるように、各アンテナ素子に対応する重み
係数を変化させていく。切り換え/合成・分離部14
は、例えば各アンテナアレー対応の出力受信信号の中か
ら最もビット誤り率の小さいものを選択して出力する。
このような構成により、例えば1つのアレーアンテナに
おいて、所望波と不要波が同一方向から到来しているた
めに不要波を抑圧できない場合でも、他のアレーアンテ
ナにおいては、所望波と不要波の到来方向が異なる可能
性が高く、不要波を抑圧した受信波が得られる。
【0015】以上の説明においては、各アンテナアレー
毎に独立してアンテナパターン形成処理を行い、その結
果(出力)の最も良いものを選択する例であったが、ア
ンテナパターン形成部13において、複数のアンテナア
レー部の受信信号を合成処理することによって不要波を
抑圧した受信信号を生成するようにしてもよい。あるい
は、各アレーアンテナ毎に独立処理して得た複数の受信
波を更に合成処理してもよい。
【0016】アンテナアレー部の数を増やして各アンテ
ナアレー部それぞれを互いに空間的に離して設置するこ
とにより、より大きな干渉波抑圧効果を得ることができ
る。また、上述した効果は、アダプティブアレーアンテ
ナを受信アンテナとしてだけでなく送信アンテナとして
用いる場合についても同様に得られる。さらに、本発明
の無線局を複数個のアンテナアレー部で構成したアダプ
ティブアレーアンテナの場合、フェージングやシャドー
イングによって受信電力に落ち込みによる悪影響を軽減
でき、良好な受信が可能になる。
【0017】図4は、移動通信におけるマクロセル、マ
イクロセル及びピコセル等のセルシステムに本発明を用
いた場合の一実施例を示す説明図である。同図は、1つ
の基地局に複数のアンテナアレー部を用いる場合の一例
を示している。同図に示すように、基地局20のサービ
スエリアは、設置場所の異なる複数個(図では3個)の
アンテナアレー部1、2、3でカバーする。そして、移
動局21は常に基地局20の複数のアンテナアレー部
1、2、3と通信を行なう。
【0018】図5は、本発明を適用したセルシステムの
エリアの例を示す説明図である。図において各円はその
中心にあるアレーアンテナ33〜36のカバー範囲を示
している。基地局A30は3つのアレーアンテナ33、
34、35と接続されており、該3つのアンテナによっ
て囲まれた三角形の領域Aが、基地局A30のカバー範
囲(セル)となる。また、基地局B31は3つのアレー
アンテナ33、35、36と接続されており、該3つの
アンテナによって囲まれた三角形の領域Bが、基地局B
31のカバー範囲(セル)となる。この場合アレーアン
テナ33、35は両基地局において共用することができ
る。
【0019】結果として、アレーアンテナ33は、A、
Bなど周囲の6個のセルに対応する基地局によって共用
することができ、セルと同数のアレーアンテナ数によっ
て本発明が実施可能となる。これは、アレーアンテナが
受信後の信号処理によって任意のパターン特性を得られ
ることに起因する。
【0020】以上、実施例を説明したが、以下に述べる
ような変形例も考えられる。実施例においては、遠方に
設置したアンテナアレー部から基地局まで受信信号を伝
送し、基地局でアンテナパターン形成処理を行う例を開
示したが、パターン形成処理をアレーアンテナ毎に独立
して行うのであれば、各アレーアンテナ部でそれぞれパ
ターン形成処理を行い、処理後の受信信号を基地局に伝
送するようにしてもよい。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
たとえ1つのアレーアンテナにおいて、所望波と遅延波
とが同一方向から到来し、遅延波を抑圧できない場合で
も、他のアレーアンテナは離れた場所にあるので、前記
所望波と遅延波との到来方向が異なり、遅延波を抑圧す
ることが可能となる。また、離れた位置にある複数のア
レーアンテナの受信信号を切り替えあるいは合成処理す
ることにより、フェージングやシャドーイング等による
受信信号レベルの落ち込みを減少させることができ、ア
ダプティブアレーアンテナの性能が向上するという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遅延波分離効果を説明するためのシス
テム構成図である。
【図2】到来波とアンテナ指向性パターンの例を示すパ
ターン図である。
【図3】本発明のアダプティブアレーアンテナ装置の構
成を示すブロック図である。
【図4】セルシステムに本発明を用いた場合の一例を示
す説明図である。
【図5】本発明を適用したセルシステムのエリアを示す
説明図である。
【図6】従来のアダプティブアレーアンテナを移動通信
システムに適用した場合における受信波の一例を示す説
明図である。
【図7】従来のアダプティブアレーアンテナの構成を示
すブロック図である。
【図8】従来のアダプティブアレーアンテナの遅延波抑
圧効果を示す指向性パターン図である。
【符号の説明】
1、2、10、11、12、33、34、35、36…
アンテナアレー部、3、21…移動局、4、20、3
0、31…基地局、13…アンテナパターン形成部、1
4…切り換え/合成・分離部、15…適応制御部、
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 21/00 - 21/30 H01Q 3/00 - 3/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つのアレーアンテナ手段に対する通信す
    べき相手無線局からの到来電波の方向と、他のアレーア
    ンテナ手段に対する前記相手無線局からの到来電波の方
    向との差が、前記アダプティブアレーアンテナ装置の分
    解能以上となるように、それぞれのアレーアンテナ手段
    が空間的に離して配置されている、それぞれが複数のア
    ンテナ素子からなる複数のアレーアンテナ手段と、 前記複数のアレーアンテナ手段の受信信号を入力し、不
    要波を抑圧した受信信号を生成する信号処理手段とを備
    えたことを特徴とするアダプティブアレーアンテナ装
    置。
  2. 【請求項2】アレーアンテナ手段が複数の前記アダプテ
    ィブアレーアンテナ装置に共用されていることを特徴と
    する請求項1に記載のアダプティブアレーアンテナ装
    置。
  3. 【請求項3】前記信号処理手段は、複数のアレーアンテ
    ナの信号を合成することによって、不要波を抑圧した受
    信信号を生成することを特徴とする請求項1あるいは2
    のいずれかに記載のアダプティブアレーアンテナ装置。
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