JP3263917B2 - 水平同期回路 - Google Patents

水平同期回路

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JP3263917B2 JP36070091A JP36070091A JP3263917B2 JP 3263917 B2 JP3263917 B2 JP 3263917B2 JP 36070091 A JP36070091 A JP 36070091A JP 36070091 A JP36070091 A JP 36070091A JP 3263917 B2 JP3263917 B2 JP 3263917B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水平同期回路に関し、特
に映像信号の水平同期信号に同期させて陰極線管の偏向
ヨークを駆動するようになされた水平同期回路に適用し
て好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、陰極線管の水平偏向ヨークを映像
信号の水平同期信号に同期して駆動するようになされた
水平同期回路においては、図3に示すようなのものがあ
る。
【0003】すなわち図3において1は全体として水平
同期回路を示し、同期信号分離回路2は映像信号S1か
ら水平同期信号HSYNCを分離し、これを位相検波回
路5に入力する。
【0004】位相検波回路5は陰極線管11の水平偏向
ヨーク12を駆動するための水平出力回路9において生
じる水平出力パルス信号S9と水平同期信号HSYNC
との位相差を検出し、当該検出結果をコンデンサC1及
び抵抗R2でなるローパスフイルタを介して平滑化し、
さらに可変抵抗R1及びコンデンサC2でなる発振器駆
動回路6を介して発振器の駆動信号S3を得、これを電
圧制御型発振器構成の水平発振回路7に入力する。
【0005】水平発振回路7は入力された駆動信号S3
の電圧レベルに応じた発振周波数で発振し、当該発振出
力信号S5を続く水平ドライブアンプ8を介して水平出
力回路9に送出する。水平出力回路9は発振出力信号S
5の周波数に応じた水平出力信号S8を得、これを陰極
線管11の水平偏向ヨーク12に入力することにより、
発振出力信号S5の周波数で水平偏向ヨーク12を駆動
する。
【0006】ここで発振器駆動回路6は、可変抵抗R1
を可変することにより水平発振回路7の発振周波数を変
化し得るようになされており、当該可変抵抗R1を作業
者が手動で操作することにより、水平発振回路7の発振
周波数を映像信号S1の水平同期信号HSYNCの周波
数にほぼ一致するように調整する。
【0007】このようにして周波数調整された水平発振
回路7の発振出力信号S5の位相は水平出力回路9から
位相検波回路5にフイードバツクされることにより、水
平同期信号HSYNCとの位相差が生じた場合には、当
該位相差に応じて発振器駆動回路6に入力される位相検
波回路5の出力信号レベルが変化することにより、当該
位相差を補正し得るようになされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところがこの種の水平
同期回路1においては、水平発振周波数を水平同期信号
HSYNCの周波数に同期させる際に、作業者が手動で
周波数調整をするようになされており、煩雑な手間を避
け得ない問題があつた。
【0009】また種々の形態の映像信号を表示し得るよ
うになされたいわゆるマルチスキヤン方式の表示装置の
水平同期回路においては、種々の同期周波数でなる映像
信号に対応するようになされていることにより、それぞ
れの映像信号に応じた周波数の水平発振出力信号を得る
ために、例えば可変抵抗R1を複数設けて映像信号に応
じてこれを切り換えて使用したり、電源VCCを変化させ
る等の方法を用いなければならず、この分構成が複雑化
する問題があつた。
【0010】さらに当該水平同期回路1を構成する回路
素子の特性が経時変化によつて変化した場合、その都度
これを手動で調整し直す必要があつた。
【0011】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、一段と容易に水平発振周波数を映像信号の水平同期
信号に同期させることができる水平同期回路を提案しよ
うとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、映像信号S1の水平同期信号HS
YNCに同期した周波数で発振する発振出力信号S5に
基づいて、陰極線管11の偏向ヨーク12を駆動するた
めの水平出力S8を生成する水平同期回路20におい
て、発振出力信号S5を出力し、外部から印加される電
圧に応じて周波数を可変する発振手段7と、帰還される
水平出力S8と水平同期信号HSYNCとの位相差に基
づいて、発振出力信号S5の位相を水平同期信号HSY
NCの位相と同期させる位相同期手段5、7、8、9、
28、C1、R2と、位相同期手段5、7、8、9、2
8、C1、R2への水平同期信号HSYNCの供給をオ
ンオフ制御する切替制御手段22、24と、切替制御手
段22、24が位相同期手段5、7、8、9、28、C
1、R2への水平同期信号HSYNCの供給をオフ制御
した状態で、発振手段7から出力された発振出力信号S
5と水平同期信号HSYNCとの周波数差を検出する周
波数差検出手段23、24と、周波数差検出手段23、
24により検出された発振出力信号S5と水平同期信号
HSYNCとの周波数差に応じて、発振出力信号S5の
周波数を水平同期信号HSYNCの周波数と一致させる
ように発振手段7に印加する電圧の電圧値を調整する電
圧調整手段28とを設け、電圧調整手段28から印加さ
れた電圧に応じた周波数で発振手段7が出力した発振出
力信号S5と水平同期信号HSYNCとの周波数差が所
定の許容範囲内にあるとき、切替制御手段22、24
は、位相同期手段5、7、8、9、28、C1、R2へ
の水平同期信号HSYNCの供給をオン制御して当該位
相同期手段5、7、8、9、28、C1、R2による位
相同期動作を行わせるようにした。
【0013】
【作用】発振出力信号S5の周波数が水平同期信号HS
YNCの周波数よりも低い場合には発信出力信号S5の
周波数を高くし、発振出力信号S5の周波数が水平同期
信号HSYNCの周波数よりも高い場合には発振出力信
号S5の周波数を低くするような制御を、切替制御手段
22、24、周波数差検出手段23、24及び電圧調整
手段28によつて逐次行うことにより、一段と容易に発
振出力信号S5の周波数を水平同期信号HSYNCの周
波数に合わせることができる。
【0014】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0015】図3との対応部分に同一符号を付して示す
図1において、水平同期回路20は同期分離回路2から
出力される水平同期信号HSYNCをスイツチ回路22
及び周波数カウンタ23に入力する。
【0016】周波数カウンタ23は水平同期信号HSY
NCの周波数を測定すると共にこれを記憶し、当該測定
結果を続くシステムコントローラ24に送出する。シス
テムコントローラ24は水平同期信号HSYNCの周波
数に基づいて、水平発振回路7における発振周波数がほ
ぼ水平同期信号HSYNCの周波数と等しくなるような
電圧値(又は電流値)を可変電源25に設定する。
【0017】可変電源25は抵抗R20及びコンデンサ
C2と共に発振器駆動回路28を構成し、システムコン
トローラ24によつて設定された電圧値(又は電流値)
に基づく駆動信号S3によつて水平発振回路7を発振駆
動させる。従つて水平発振回路7は水平同期信号HSY
NCの周波数に近い周波数で発振動作するように粗調整
される。
【0018】ここでシステムコントローラ24は切換信
号S23によつてスイツチ回路22をオン−オフ操作し
得るようになされており、スイツチ回路22をオン操作
することによつて、水平出力回路9から位相検波回路5
にフイードバツクされる水平出力パルス信号S9と水平
同期信号HSYNCとの位相差に基づいて水平発振回路
7の発振動作を水平同期信号HSYNCに位相同期させ
るようになされている。
【0019】これに対してスイツチ回路22をオフ操作
することによつて、水平発振回路7における発振動作を
水平同期信号HSYNCから切り離してフリーランで動
作させることができる。
【0020】このフリーラン状態において水平発振回路
7は、水平同期信号HSYNC及び発振出力信号S5の
位相差に影響されない固有の発振周波数で発振すること
ができる。従つてこの状態において水平発振回路7から
出力される発振出力信号S5を周波数カウンタ23にフ
イードバツクし、当該フリーラン状態での発振出力信号
S5の周波数(これをフリーラン周波数と呼ぶ)f0
測定する。
【0021】このとき予め記憶されている水平同期信号
HSYNCの周波数及び当該発振出力信号S5のフリー
ラン周波数f0 を比較し、発振出力信号S5のフリーラ
ン周波数f0 が水平同期信号HSYNCの周波数よりも
高い場合にはシステムコントローラ24において可変電
源25の電圧値(又は電流値)を下げるような制御を行
うと共に、発振出力信号S5のフリーラン周波数f0
水平同期信号HSYNCの周波数よりも低い場合にはシ
ステムコントローラ24において可変電源25の電圧値
(又は電流値)を上げるような制御を行うようになされ
ている。
【0022】かくして当該フリーラン周波数f0 を水平
同期信号HSYNCの周波数に正確に合わせるような微
調整を行うことができる。
【0023】以上の構成において、水平同期回路20は
水平同期信号HSYNCを逐次測定しながら水平発振回
路7から出力される発振出力信号S5の周波数と水平同
期信号HSYNCの周波数とを比較し、これらの周波数
差が所定以上となつた際に水平同期信号HSYNCの周
波数に水平発振回路7のフリーラン周波数f0 を合わせ
る周波数調整処理を実行する。
【0024】すなわち当該処理において、水平同期回路
20のシステムコントローラ24はまず入力された水平
同期信号HSYNCの周波数を測定し、当該周波数に近
い周波数で水平発振回路7を発振動作させた後、スイツ
チ回路22のオフ操作し水平発振回路7をフリーランで
発振させる。
【0025】この状態で発振出力信号S5及び水平同期
信号HSYNCの周波数を比較し、当該比較結果に基づ
いて発振出力信号S5の周波数(フリーラン周波数
0 )を水平同期信号HSYNCの周波数に一致させる
べく可変電源25の電圧値(又は電流値)を制御する。
【0026】例えば図2に示すように、区間T1におい
て周波数調整処理を実行すると、発振出力信号S5のフ
リーラン周波数f0 が水平同期信号HSYNCの周波数
(SYNC)よりも低いことにより、システムコントローラ
24は時点t1から時点t2までの区間T2において可
変電源25の電圧値(又は電流値)を変化させフリーラ
ン周波数f0 を高くする。
【0027】その後時点t2において可変電源25の電
圧値(又は電流値)を一定にし、続く時点t3までの区
間T3においてこのときのフリーラン周波数f0 を再び
測定する。このときフリーラン周波数f0 が水平同期信
号HSYNCの周波数f(SYNC)よりも高いことにより、
システムコントローラ24は時点t3から時点t4まで
の区間T4において可変電源25の電圧値(又は電流
値)を変化させフリーラン周波数f0 を低くする。
【0028】その後時点t4において可変電源25の電
圧値(又は電流値)を一定にし、続く時点t5までの区
間T5においてこのときのフリーラン周波数f0 を再び
測定する。このときフリーラン周波数f0 が水平同期信
号HSYNCの周波数f(SYNC)よりも低いことにより、
システムコントローラ24は時点t5から時点t6まで
の区間T6において可変電源25の電圧値(又は電流
値)を変化させフリーラン周波数f0 を高くする。
【0029】その後時点t6において可変電源25の電
圧値(又は電流値)を一定にし、続く時点t7までの区
間T7においてこのときのフリーラン周波数f0 を再び
測定する。このときフリーラン周波数f0 が水平同期信
号HSYNCの周波数f(SYNC)よりも高いことにより、
システムコントローラ24は時点t7から時点t8まで
の区間T8において可変電源25の電圧値(又は電流
値)を変化させフリーラン周波数f0 を低くする。
【0030】このようにシステムコントローラ24は発
振出力信号S5のフリーラン周波数f0 の測定結果に基
づいて可変電源25を制御しながら序々に当該フリーラ
ン周波数f0 を許容周波数範囲PM内に収束させるよう
な制御を行い、時点t8においてフリーラン周波数f0
が許容周波数範囲PM内に入ると、ここでスイツチ回路
22をオン動作させ、発振出力信号S5を水平同期信号
HSYNCに位相同期させて当該周波数調整処理を終了
する。
【0031】かくして水平同期回路20は入力される水
平同期信号HSYNCに応じて逐次発振周波数を自動的
に調整することができる。従つて製造工程時における発
振周波数の調整工程を一段と容易にし得ると共に、出荷
後もこれを自動的に調整し得ることにより、例えば回路
素子の特性が経時変化したり、温度によつて変化するよ
うな場合においても、その都度手動で水平発振周波数を
調整するような煩雑な手間を回避することができる。
【0032】以上の構成によれば、スイツチ回路22を
オフ動作させて水平発振回路7をフリーランで発振させ
た状態でシステムコントローラ24及び可変電源25を
用いて、水平発振回路7の発振周波数を水平同期信号H
SYNCの周波数に自動的に合わせるようにしたことに
より、一段と容易に周波数調整をすることができる。
【0033】因に同期周波数の異なる種々の映像信号を
表示するようになされたマルチスキヤン方式の表示装置
に水平同期回路20を適用することにより、入力映像信
号の種類が変化した場合でもこれに応じた水平発振出力
を容易に得ることができる。
【0034】また水平同期回路20を用いれば、入力映
像信号に対してN倍速のスキヤンをする等の複雑な制御
を容易に行うことができる。
【0035】なお上述の実施例においては、周波数調整
処理を逐次行う場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、所定のタイミングごとに行うようにしても良
い。
【0036】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、発振出力
信号と水平同期信号との周波数差が所定の許容範囲内に
あるとき、位相同期手段への水平同期信号の供給をオン
制御して当該位相同期手段による位相同期動作を行わせ
るようにしたことにより、水平同期信号の周波数に逐次
同調した発振出力信号に基づく水平出力で陰極線管の偏
向ヨークを駆動し得る水平同期回路を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水平同期回路の一実施例を示すブ
ロツク図である。
【図2】本発明による周波数調整処理を示す特性曲線図
である。
【図3】従来の水平同期回路を示すブロツク図である。
【符号の説明】
1、20……水平同期回路、2……同期分離回路、5…
…位相検波回路、6、28……発振器駆動回路、7……
水平発振回路、9……水平出力回路、11……陰極線
管、12……水平偏向ヨーク、23……周波数カウン
タ、24……システムコントローラ、25……可変電
源。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像信号の水平同期信号に同期した周波数
    で発振する発振出力信号に基づいて、陰極線管の偏向ヨ
    ークを駆動するための水平出力を生成する水平同期回路
    において、上記発振出力信号を出力し、外部から印加される電圧に
    応じて上記周波数を可変する発振手段と、 帰還される上記水平出力と上記水平同期信号との位相差
    に基づいて、上記発振出力信号の位相を上記水平同期信
    号の位相と同期させる位相同期手段と、 上記位相同期手段への上記水平同期信号の供給をオンオ
    フ制御する切替制御手段と、 上記切替制御手段が上記位相同期手段への上記水平同期
    信号の供給をオフ制御した状態で、上記発振手段から出
    力された上記発振出力信号と上記水平同期信号との周波
    数差を検出する周波数差検出手段と、 上記周波数差検出手段により検出された上記発振出力信
    号と上記水平同期信号との周波数差に応じて、上記発振
    出力信号の周波数を上記水平同期信号の周波数と一致さ
    せるように上記発振手段に印加する上記電圧の電圧値を
    調整する電圧調整手段とを具え、 上記電圧調整手段から印加された上記電圧に応じた周波
    数で上記発振手段が出力した 上記発振出力信号と上記水
    平同期信号との上記周波数差が所定の許容範囲内にある
    とき、上記切替制御手段は、上記位相同期手段への上記
    水平同期信号の供給をオン制御して当該位相同期手段に
    よる位相同期動作を行わせることを特徴とする水平同期
    回路。
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