JP3263269B2 - 可変位相装置 - Google Patents

可変位相装置

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JP3263269B2
JP3263269B2 JP02244995A JP2244995A JP3263269B2 JP 3263269 B2 JP3263269 B2 JP 3263269B2 JP 02244995 A JP02244995 A JP 02244995A JP 2244995 A JP2244995 A JP 2244995A JP 3263269 B2 JP3263269 B2 JP 3263269B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動力入力により作動さ
せる動力入力型スターリングサイクル機器における可変
位相装置に関し、詳しくは、機器構成として、複数のク
ランクを設けた回転伝動系と、この回転伝動系に回転動
力を付与する駆動手段と、前記クランクに各別に連結し
た複数ピストンの動作により個別に作動ガスを吐出吸入
する複数のシリンダ室と、これらシリンダ室を各々の取
扱い温度の順に連通するガス連通路と、このガス連通路
において連通順位が隣合うシリンダ室間の夫々に介装し
た再生熱交換器と、前記シリンダ室の夫々に対して各別
に熱を出し入れする入出熱器とを設けた動力入力型スタ
ーリングサイクル機器における可変位相装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、動力入力型スターリングサイクル
機器において、上記回転伝動系は、駆動手段からの回転
動力入力に伴い、複数クランクを常に互いに等しい角速
度で連動回転させて、これらクランクに連結した複数の
ピストンを常に一定の位相差関係で動作させる構成とし
ており、換言すれば、複数のシリンダ室を個別に作動ガ
ス吐出吸入させる複数ピストンの位相差関係は機器製作
段階において一定のものに固定されていた。
【0003】つまり、複数シリンダ室の吐出吸入動作関
係を決定するピストン位相差関係は、この種の動力入力
型スターリングサイクル機器の機器特性、すなわち、複
数シリンダ室の入出熱量比や、駆動手段による付与動力
と各シリンダ室の入出熱量との比、これら付与動力・シ
リンダ室入出熱量の比と複数シリンダ室のシリンダ温度
比との相互関係、あるいは、各々のシリンダ室について
出熱させるか入熱するかの区別、といった機器特性を決
定する重要な要素であり、このことから、従来、上記の
如く複数ピストンの位相差関係(換言すれば、複数シリ
ンダ室の吐出吸入動作関係)を機器製作段階において一
定のものに固定することで、所望の一定機器特性を得る
ようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の如き従
来の動力入力型スターリングサイクル機器では、機器特
性の変更を要する場合に、例えば、回転伝動系において
クランク間に介装されているカップリング部をいったん
分解して、このカップリング部で一方側のクランクと他
方側のクランクとの回転位相関係を変更する接続換えを
行うことにより複数ピストンの位相差関係を変更する、
あるいは、回転伝動系の全体を別のクランク位相関係を
持つものに交換するといったように回転伝動系の組み換
えが必要となる。
【0005】このため、駆動手段からの動力入力条件の
変化・変更や複数シリンダ室の夫々での熱量あるいは温
度についての熱的入出力条件の変化・変更に応じて適宜
に機器特性を変更することができず、また、このことか
ら、入出力条件に対し機器特性が適合せずに成績係数
(効率)が低下した状態の運転(すなわち、駆動手段か
らの動力入力値やシリンダ室への熱的入力値が機器の特
性値に対し過剰傾向となることでエネルギロスを生じた
り、シリンダ室の熱的出力について機器の特性値が必要
値に対し過剰傾向となることでエネルギロスを生じたり
する運転)が強いられる状況も生じ、この点、機能性・
汎用性の面、並びに成績係数の面で改善の余地があっ
た。
【0006】以上の実情に対し、本発明は次記1.の達
成を基本の目的とし、また、この基本目的の達成ととも
に次記2.〜4.を達成することを付加的目的とする。 1.動力入力型スターリングサイクル機器の機能性・汎
用性を高めるとともに成績係数の向上を図る。 2.機能性・汎用性が高く、かつ、成績係数の高いエン
ジン駆動式の冷凍機ないしヒートポンプを提供する。 3.機器特性の変更操作を正確かつ容易に行えるように
する。 4.機器の耐久性・信頼性の向上を図る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔第1特徴構成〕本発明は、機器構成として、複数のク
ランクを設けた回転伝動系と、この回転伝動系に回転動
力を付与する駆動手段と、前記複数クランクに各別に連
結した複数ピストンの動作により個別に作動ガスを吐出
吸入する複数のシリンダ室と、これらシリンダ室を各々
の取扱い温度の順に連通するガス連通路と、このガス連
通路において連通順位が隣合うシリンダ室間の夫々に介
装した再生熱交換器と、前記シリンダ室の夫々に対して
各別に熱を出し入れする入出熱器とを設けた動力入力型
スターリングサイクル機器における可変位相装置に係
り、その第1特徴構成(請求項1に係る発明)は、前記
複数クランクを各々の規定回転方向に互いに等しい角速
度で連動回転させて、前記複数ピストンの位相差関係を
保持する位相差関係保持操作と、前記複数クランクのう
ちの一部のクランクと他のクランクとを互いに異なる角
速度で所要の回転角度だけ相対回転動作させて、前記複
数ピストンの位相差関係を変更する位相差関係変更操作
とを行う伝動系操作手段を設けたことにある。
【0008】〔第2特徴構成〕本発明の第2特徴構成
(請求項2に係る発明)は、上記第1特徴構成の実施に
好適な具体構成を特定するものであって、前記動力入力
型スターリングサイクル機器の機器構成については、前
記駆動手段としてエンジンを設け、前記シリンダ室とし
て、高温シリンダ室と中温シリンダ室と低温シリンダ室
を設け、前記入出熱器として、前記高温シリンダ室に前
記エンジンの排熱を付与する高温加熱器と、前記中温シ
リンダ室から放熱させる中温放熱器と、前記低温シリン
ダ室に吸熱させる低温吸熱器を設け、この動力入力型ス
ターリングサイクル機器の機器構成に対し、前記伝動系
操作手段は、前記の位相差関係変更操作において前記高
温シリンダ室のピストンに対するクランクと他のシリン
ダ室のピストンに対するクランクとを互いに異なる角速
度で所要の回転角度だけ相対回転動作させる構成として
あることにある。
【0009】〔第3特徴構成〕本発明の第3特徴構成
(請求項3に係る発明)は、前記第1又は第2特徴構成
の実施に好適な具体構成を特定するものであって、前記
伝動系操作手段は、前記の位相差関係変更操作において
互いに異なる角速度で相対回転動作させるべきクランク
どうしの間に、これらクランク間の伝動構造として、一
方側のクランクとともに回転する第1ギアと、他方側の
クランクとともに回転する第2ギアと、位置固定された
状態で前記第1ギアに咬合する第1遊星ギアと、前記第
2ギアに咬合する第2遊星ギアと、前記第2ギアの周り
での前記第2遊星ギアの位置変更にかかわらず前記第1
遊星ギア及び前記第2遊星ギアの両方に対して咬合する
中間ギアを設け、かつ、前記第2ギアの周りにおいて前
記第2遊星ギアの位置を固定する操作と、変更する操作
とを行うギア位置操作手段を設けた遊星ギア式差動構造
に構成してあることにある。
【0010】〔第4特徴構成〕本発明の第4特徴構成
(請求項4に係る発明)は、上記第3特徴構成の実施に
好適な具体構成を特定するものであって、前記伝動系操
作手段は、前記の一方側クランクと他方側クランクとの
間に、前記第2遊星ギアの位置固定時に伝動作用状態と
し、かつ、前記第2遊星ギアの位置変更時に伝動遮断状
態とするクラッチ機構を、前記遊星ギア式差動構造の構
成ギアとは並列の関係で付加装備した構成としてあるこ
とにある。
【0011】〔第5特徴構成〕本発明の第5特徴構成
(請求項5に係る発明)は、前記第1又は第2特徴構成
の実施に好適な具体構成を特定するものであり、前記伝
動系操作手段は、前記の位相差関係変更操作において互
いに異なる角速度で相対回転動作させるべきクランクど
うしの間に、これらクランク間の伝動構造として、一方
側のクランクとともに回転する第1ベベルギアと、他方
側のクランクとともに回転する第2ベベルギアと、前記
第1ベベルギア及び前記第2ベベルギアの周りでの位置
変更にかかわらず前記第1ベベルギア及び前記第2ベベ
ルギアの両方に対して咬合する中間ベベルギアを設け、
かつ、前記第1ベベルギア及び前記第2ベベルギアの周
りにおいて前記中間ベベルギアの位置を固定する操作
と、変更する操作とを行うギア位置操作手段を設けたベ
ベルギア式差動構造に構成してあることにある。
【0012】
【作用】
〔第1特徴構成の作用〕第1特徴構成では(図1参
照)、駆動手段1から回転伝動系13への回転動力付与
に伴い、複数のクランク14a,14b,14c、及
び、これらクランクに連結の複数ピストン9a,9b,
9cを動作させて、ガス連通路10により連通する複数
シリンダ室8a,8b,8cを作動ガス吐出吸入動作さ
せ、この作動ガス吐出吸入に伴い、各シリンダ室8a,
8b,8cにわたる作動ガスGの圧縮と膨張、並びに、
シリンダ室間での作動ガス移動を、各再生熱交換器11
m,11n及び各入出熱器12a,12b,12cの作
用下で生じさせ、これにより、複数のシリンダ室間で逆
スターリングサイクルを実施して、ないしは、逆スター
リングサイクルとともにスターリングサイクルを並行実
施して動力入力型スターリングサイクル機器を機能させ
る。
【0013】そして、このサイクル実施にあたっては、
伝動系操作手段15による位相差関係保持操作により複
数クランク14a,14b,14cを各々の規定回転方
向に互いに等しい角速度で連動回転させて、複数ピスト
ン9a,9b,9cの位相差関係を保持することによ
り、これら複数ピストン9a,9b,9cの動作に伴い
複数シリンダ室8a,8b,8cを一定の吐出吸入動作
関係で作動ガス吐出吸入させ、これにより、サイクル特
性を一定に保った状態で動力入力型スターリングサイク
ル機器を一定の機器特性で機能させる。
【0014】また、機器特性の変更を要する場合には、
伝動系操作手段15による位相差関係変更操作により複
数クランク14a,14b,14cのうちの一部のクラ
ンク14cと他のクランク14a,14bとを互いに異
なる角速度で所要の回転角度だけ相対回転動作(一方側
のクランクを回転停止させた状態での相対回転動作を含
む)させて、複数ピストン9a,9b,9cの位相差関
係を変更し、その上で、伝動系操作手段15による上記
の位相差関係保持操作により複数ピストン9a,9b,
9cの位相差関係を変更後の新たな関係に保持した状態
で、これら複数ピストン9a,9b,9cを動作させる
ことにより、複数シリンダ室8a,8b,8cを変更後
のピストン位相差関係に対応する新たな吐出吸入動作関
係に保って作動ガス吐出吸入させ、これにより、実施サ
イクルのサイクル特性を変更した状態で、動力入力型ス
ターリングサイクル機器をピストン位相差関係の変更操
作前とは異なる機器特性で機能させる。
【0015】〔第2特徴構成の作用〕第2特徴構成で
は、上記の動力入力型スターリングサイクル機器とし
て、逆スターリングサイクルとスターリングサイクルと
を並行実施する形態のエンジン駆動式冷凍機ないしエン
ジン駆動式ヒートポンプを形成する。
【0016】つまり(同図1参照)、高温シリンダ室8
cのピストン9cと中温シリンダ室8bのピストン9b
と低温シリンダ室8aのピストン9aを所定の位相差関
係に保って動作させる状態で、高温加熱器12c、中温
放熱器12b、低温吸熱器12a、並びに、各再生熱交
換器11m,11nの作用下において、駆動手段として
のエンジン1から回転伝動系13に回転動力を付与する
ことにより、ガス連通路10による連通下で個別に作動
ガス吐出吸入を行う3つのシリンダ室8a,8b,8c
うち、中温シリンダ室8bと低温シリンダ室8aとの対
については、回転伝動系13からの回転動力により、低
温シリンダ室8aを吸熱作用させるとともに中温シリン
ダ室8bを放熱作用させて熱の汲み上げを行う逆スター
リングサイクルの冷凍機ないしヒートポンプとして機能
させる。
【0017】また、これに並行して、高温シリンダ室8
cと中温シリンダ室8bとの対については、高温加熱器
12cから高温シリンダ室8cに対しエンジン排熱(例
えばエンジン排ガスの保有熱や、冷却作用した後のエン
ジン冷却水の保有熱)を付与するという形態の熱入力に
より、中温シリンダ室8bでの放熱を伴いながら回転動
力を発生するスターリングサイクル・エンジンとして機
能させ、この発生動力をエンジン1から回転伝動系13
への動力付与に付加する形態で回転伝動系13に与え
る。
【0018】すなわち、回転動力により中温シリンダ室
8bと低温シリンダ室8aとの対を冷凍機機能ないしヒ
ートポンプ機能させるにあたり、エンジン排熱を利用し
た上記の動力発生により回転動力を増強することで、冷
凍機能力ないしヒートポンプ能力を増大させ、あるい
は、エンジン動力の必要入力量を低減し、これにより、
機器全体としての成績係数を高く確保する。
【0019】一方、エンジン駆動式の冷凍機ないしヒー
トポンプとして上記の如く機能させるにあたっては、伝
動系操作手段15による位相差関係保持操作により各ピ
ストン9c,9b,9aの位相差関係を一定に保つこと
で、一定サイクル特性の逆スターリングサイクル及びス
ターリングサイクルを実施して、機器特性を一定に保つ
が、この機器特性の変更を要する場合には、伝動系操作
手段15による位相差関係変更操作により、高温シリン
ダ室8cに対するクランク14cと他のシリンダ室8
a,8bに対するクランク14a,14bとを互いに異
なる角速度で所要の回転角度だけ相対回転動作させて、
高温シリンダ室8cのピストン9cと他のシリンダ室8
a,8bのピストン9a,9bとの位相差関係を変更す
る。
【0020】そして、このピストン位相差関係の変更操
作の後、伝動系操作手段15による位相差関係保持操作
により高温シリンダ室8cのピストン9cと他のシリン
ダ室8a,8bのピストン9a,9bとの位相差関係を
変更後の新たな関係に保持した状態で、これらピストン
9a,9b,9cを動作させることにより、高温シリン
ダ室8cと他のシリンダ室8a,8bとを変更後のピス
トン位相差関係に対応する新たな吐出吸入動作関係に保
って作動ガス吐出吸入させ、これにより、サイクル特性
を変更した逆スターリングサイクル及びスターリングサ
イクルを実施して、上記のエンジン駆動式冷凍機ないし
ヒートポンプをピストン位相差関係の変更操作前とは異
なる機器特性、例えば、エンジン動力の必要入力量、エ
ンジン排熱の必要入熱量(すなわち高温加熱器12cの
必要加熱量)、中温放熱器12bの放熱量、及び、低温
吸熱器12aの吸熱量についての比を変更した特性や、
あるいは、エンジン排熱の必要温度、中温放熱器12b
の放熱温度、及び、低温吸熱器12aの吸熱温度につい
ての比を変更した特性で機能させる。
【0021】〔第3特徴構成の作用〕第3特徴構成では
(図2ないし図4参照)、ギア位置操作手段20により
第2遊星ギア17aの位置を第2ギア17の周りにおい
て固定することにより、差動を伴わない状態で第1ギア
16、第1遊星ギア16a、中間ギア18、第2遊星ギ
ア17a、第2ギア17にわたり回転伝動させて、一方
側のクランク14a,14bと他方側のクランク14c
とを一定の角速度比で互いに同方向に連動回転させるこ
とができ、したがって、これらギアのギア比関係を適当
に選定しておけば、ギア位置操作手段20により第2遊
星ギア17aの位置を固定することで、一方側のクラン
ク14a,14bと他方側のクランク14cとを互いに
等しい角速度で互いに同方向に連動回転させて、一方側
のクランク14a,14bに連結のピストン9a,9b
と他方側のクランク14cに連結のピストン9cとをそ
れらの位相差関係を保持した状態で動作させることがで
きる。
【0022】また、このように第2遊星ギア17aの位
置固定により一方側のクランク14a,14bと他方側
のクランク14cとを互いに等しい角速度で連動回転さ
せるようにギア比関係を選定した構成において、ギア位
置操作手段20により第2遊星ギア17aの位置を第2
ギア17の周りで変更することにより、その変更過程
で、第1ギア16、第1遊星ギア16a、中間ギア1
8、第2遊星ギア17a、第2ギア17にわたる回転伝
動に差動を生じさせて、第2ギア17の周りでの第2遊
星ギア17aの位置変更角度に対応する回転角度だけ、
一方側のクランク14a,14bと他方側のクランク1
4cとを互いに異なる角速度で相対回転動作させること
ができる。
【0023】そして、この位置変更操作の後、ギア位置
操作手段20により第2遊星ギア17aの位置を変更位
置に固定して、この位置固定により一方側のクランク1
4a,14bと他方側のクランク14cとを互いに等し
い角速度で連動回転させることにより、一方側のクラン
ク14a,14bに連結のピストン9a,9bと他方側
のクランク14cに連結のピストン9cとを変更後の新
たな位相差関係に保持した状態で動作させることができ
る。
【0024】つまり、この第3特徴構成は、遊星ギア式
差動構造を利用した構成により前記の位相差関係保持操
作と位相差関係変更操作を行うものであり、ギア位置操
作手段20による第2遊星ギア17aの位置固定をもっ
て前記の位相差関係保持操作とし、また、ギア位置操作
手段15による第2遊星ギア17aの位置変更をもって
前記の位相差関係変更操作とする。
【0025】〔第4特徴構成の作用〕第4特徴構成では
(同図2参照)、上記第3特徴構成において、第2遊星
ギア17aの位置固定時、すなわち、一方側クランク1
4a,14bと他方側クランク14cとを互いに等しい
角速度で互いに同方向に連動回転させるとき、前記の遊
星ギア式差動構造の構成ギアとは並列に配備したクラッ
チ機構21を伝動作用状態として、このクラッチ機構2
1を介してのクランク間伝動を行うことにより、クラン
ク間伝動上で前記の第1ギア16、第1遊星ギア16
a、中間ギア18、第2遊星ギア17a、第2ギア17
(すなわち、遊星ギア式差動構造の構成ギア)に作用す
る回転トルクを軽減する。
【0026】また、第2遊星ギア17aの位置変更時、
すなわち、一方側クランク14a,14bと他方側クラ
ンク14cとを互いに異なる角速度で相対回転動作させ
るときには、上記のクラッチ機構21を伝動遮断状態と
することで、一方側クランク14a,14bと他方側ク
ランク14cとの互いに異なる角速度での相対回転動作
を許容する。
【0027】〔第5特徴構成の作用〕第5特徴構成では
(図5参照)、ギア位置操作手段25により中間ベベル
ギア24の位置を第1及び第2ベベルギア22,23の
周りにおいて固定することにより、差動を伴わない状態
で第1ベベルギア22、中間ベベルギア24、第2ベベ
ルギア23にわたり回転伝動させて、一方側のクランク
14a,14bと他方側のクランク14cとを一定の角
速度比で互いに逆方向に連動回転させることができ、し
たがって、これらベベルギアのギア比関係を適当に選定
しておけば、ギア位置操作手段25により中間ベベルギ
ア24の位置を固定することで、一方側のクランク14
a,14bと他方側のクランク14cとを互いに等しい
角速度で互いに逆方向に連動回転させて、一方側のクラ
ンク14a,14bに連結のピストン9a,9bと他方
側のクランク14cに連結のピストン9cとをそれらの
位相差関係を保持した状態で動作させることができる。
【0028】また、このように中間ベベルギア24の位
置固定により一方側のクランク14a,14bと他方側
のクランク14cとを互いに等しい角速度で連動回転さ
せるようにギア比関係を選定した構成において、ギア位
置操作手段25により中間ベベルギア24の位置を第1
及び第2ベベルギア22,23の周りで変更することに
より、その変更過程で、第1ベベルギア22、中間ベベ
ルギア24、第2ベベルギア23にわたる回転伝動に差
動を生じさせて、第1及び第2ベベルギア22,23の
周りでの中間ベベルギア24の位置変更角度に対応する
回転角度だけ、一方側のクランク14a,14bと他方
側のクランク14cとを互いに異なる角速度で相対回転
動作させることができる。
【0029】そして、この位置変更操作の後、ギア位置
操作手段25により中間ベベルギア24の位置を変更位
置に固定して、この位置固定により一方側のクランク1
4a,14bと他方側のクランク14cとを互いに等し
い角速度で互いに逆方向に連動回転させることにより、
一方側のクランク14a,14bに連結のピストン9
a,9bと他方側のクランク14cに連結のピストン9
cとを変更後の新たな位相差関係に保持した状態で動作
させることができる。
【0030】つまり、この第5特徴構成は、ベベルギア
式差動構造を利用した構成により前記の位相差関係保持
操作と位相差関係変更操作を行うものであり、ギア位置
操作手段25による中間ベベルギア24の位置固定をも
って前記の位相差関係保持操作とし、また、ギア位置操
作手段25による中間ベベルギア24の位置変更をもっ
て前記の位相差関係変更操作とする。
【0031】
【発明の効果】
〔第1特徴構成の効果〕本発明の第1特徴構成によれ
ば、駆動手段からの動力入力条件の変化・変更や、複数
シリンダ室の夫々での熱量あるいは温度についての熱的
入出力条件の変化・変更に対し、伝動系操作手段による
ピストン位相差関係の変更操作と変更後の保持操作によ
り、機器特性を新たな入出力条件に適合する特性に容易
に変更でき、これにより、動力入力型スターリングサイ
クル機器の機能性及び汎用性を高めることができ、ま
た、特性不適合による成績係数の低下を防止して入出力
条件の変化・変更にかかわらず高い成績係数を維持する
ことができる。
【0032】ちなみに、回転伝動系の分解を伴わずに複
数ピストンの位相差関係を変更して複数シリンダ室の吐
出吸入動作関係を変更するのに、別法としては、複数シ
リンダ室を回転軸芯まわりで個別に姿勢変更操作可能に
構成し、そして、このシリンダ室の個別の姿勢変更操作
により対応ピストンの往復動作方向を合わせ変更するこ
とで、複数ピストンの位相差関係を変更する形式も考え
られる。
【0033】しかし、この別形式では、付帯構成である
ガス連通路、各入出熱器、各再生熱交換器の夫々につい
てもシリンダ室の姿勢変更を許すための特殊構造を採る
必要が生じ、このことから機器構造が複雑となるが、本
発明の第1特徴構成によれば、複数クランクを互いに異
なる角速度で所要回転角度だけ相対回転動作させること
で複数ピストンの位相差関係を変更する形態を採ること
から、ガス連通路、各入出熱器、各再生熱交換器の夫々
について上記の如き特殊構造を採る必要がなく、この
点、上記の別形式に比べ機器構造を簡素にすることがで
きて、製作を容易にし得るとともに機器コストを安価に
し得る。
【0034】〔第2特徴構成の効果〕本発明の第2特徴
構成によれば、エンジン排熱を有効利用した成績係数の
高いエンジン駆動式の冷凍機ないしヒートポンプを得る
ことができる。
【0035】また、冷凍機ないしヒートポンプとしての
熱負荷条件の変化・変更、あるいは、エンジン動力やエ
ンジン排熱量についてのエンジン側運転条件の変化・変
更があることに対し、伝動系操作手段による高温シリン
ダ室のピストンと他のシリンダ室のピストンとについて
のピストン位相差関係の変更操作と変更後の保持操作に
より、エンジン動力の必要入力量、エンジン排熱の必要
入熱量、中温放熱器の放熱量、及び、低温吸熱器の吸熱
量ついての比を変更したり、あるいは、エンジン排熱の
必要温度、中温放熱器の放熱温度、及び、低温吸熱器の
吸熱温度についての比を変更したりして、冷凍機ないし
ヒートポンプとしての特性を新たな熱負荷条件及びエン
ジン側運転条件に適合するものに容易に変更でき、これ
により、冷凍機ないしヒートポンプとしての機能性及び
汎用性を合わせ高めることができるとともに、特性不適
合よる成績係数の低下を防止して成績係数の向上を一層
効果的に達成できる。
【0036】ちなみに、エンジン側運転条件の変更の場
合について一例を挙げれば、エンジン出力の変更を行っ
た際、これに伴いエンジン動力とエンジン排熱(例えば
エンジン排ガスの保有熱)との比が変化して、この比が
機器特性値としてのエンジン動力の必要入力量とエンジ
ン排熱の必要入熱量との比から大きく外れ、このため、
エンジン排熱の有効利用率が低下して成績係数が低下す
るといったことも生じるが、このような場合に、前述の
如きピストン位相差関係の変更操作により、機器特性値
としてのエンジン動力の必要入力量とエンジン排熱の必
要入熱量との比を、実際のエンジン動力とエンジン排熱
との比に合致させるように変更することで、エンジン排
熱の有効利用率を高く維持して成績係数の低下を抑止す
ることができる。
【0037】〔第3特徴構成の効果〕本発明の第3特徴
構成によれば、前記の位相差関係変更操作において、互
いに異なる角速度で相対回転動作させるべきクランク
を、遊星ギア式差動構造の差動機能を利用した状態で、
第2遊星ギアの位置変更操作により、その第2遊星ギア
の位置変更角度に対応する回転角度だけ正確かつ容易に
相対回転動作させることができ、このことから、ピスト
ン位相差関係を所望の関係に的確かつ容易に変更するこ
とができる。
【0038】〔第4特徴構成の効果〕本発明の第4特徴
構成によれば、遊星ギア式差動構造の構成ギアに作用す
る回転トルクを軽減できることで、遊星ギア式差動構造
の早期のギア摩損や破損を防止して装置の耐久性・信頼
性を高めることができ、また、遊星ギア式差動構造の必
要強度を低減できることで装置コストの低減も可能とな
る。
【0039】〔第5特徴構成の効果〕本発明の第5特徴
構成によれば、前記の位相差関係変更操作において、互
いに異なる角速度で相対回転動作させるべきクランク
を、ベベルギア式差動構造の差動機能を利用した状態
で、中間ベベルギアの位置変更操作により、その中間ベ
ベルギアの位置変更角度に対応する回転角度だけ正確か
つ容易に相対回転動作させることができ、このことか
ら、ピストン位相差関係を所望の関係に的確かつ容易に
変更することができる。
【0040】
【実施例】図1は、動力入力型スターリングサイクル機
器の一例としてのエンジン駆動式の冷凍機ないしヒート
ポンプを示し、1は駆動手段としてのエンジン、2はエ
ンジン1により駆動される熱機器部であり、エンジン1
において、3はエンジン出力軸、4は燃料路、5は吸気
路、6はエンジン排ガスEの排気路、7はエンジン冷却
水Wの循環路である。
【0041】一方、熱機器部2において、8aは低温シ
リンダ室、8bは中温シリンダ室、8cは高温シリンダ
室であり、これらシリンダ室8a,8b,8cは、各々
に装備したピストン9a,9b,9cの往復動作により
作動ガスG(例えばヘリウムガスや水素ガスなど)の吐
出と吸入を周期的に行う。
【0042】10は各シリンダ室8a,8b,8cを取
扱い温度の順に連通させるガス連通路であり、このガス
連通路10において連通順位が隣合うシリンダ室間の夫
々には、蓄熱機能により一方のシリンダ室側と他方のシ
リンダ室側とを温度的に区分する再生熱交換器11m,
11nを介装してある。
【0043】また、12aは冷熱要求装置Xとの間で循
環させる冷熱媒Cに対して低温シリンダ室8aを吸熱作
用させる低温吸熱器、12bは温熱要求装置Yとの間で
循環させる温熱媒Hに対して中温シリンダ室8bを放熱
作用させる中温放熱器、12cは排気路6により導かれ
るエンジン排ガスEの保有熱を高温シリンダ室8cに付
与する高温加熱器である。
【0044】なお、温熱要求装置Yに対しては、温熱媒
Hを介して中温シリンダ室8bの放出温熱を付与するこ
とに加え、冷却水循環路7を介して導く冷却作用後エン
ジン冷却水Wの保有温熱を付与する。
【0045】13は各ピストン9a,9b,9cを連動
動作させる回転伝動系としてエンジン出力軸3に連結し
た回転軸であり、この回転軸13には、各シリンダ室8
a,8b,8cの配置に合わせてエンジン出力軸3との
連結側から順に、低温シリンダ室8aのピストン9aを
連結する第1クランク14a、中温シリンダ室8bのピ
ストン9bを連結する第2クランク14b、高温シリン
ダ室8cのピストン9cを連結する第3クランク14c
を設けてある。
【0046】各シリンダ室8a,8b,8cは、回転軸
周りでの相互の姿勢関係(換言すれば、回転軸周りにお
けるピストン往復動作方向の相互角度関係)を所定の関
係に固定して配置してあり、また、低温シリンダ室8a
に対する第1クランク14aと中温シリンダ室8bに対
する第2クランク14bとは、互いの回転位相差を所定
角度に固定して回転軸13に形成してあり、これらシリ
ンダ室についての姿勢関係の設定、及び、第1クランク
14aと第2クランク14bとについての回転位相差の
設定により、中温シリンダ室8bのピストン9bは、低
温シリンダ室8aのピストン9aよりも常に一定の位相
遅れをもって往復動作するように、換言すれば、中温シ
リンダ室8bが低温シリンダ室8aよりも常に一定の位
相遅れ(例えば、1/4周期程度の位相遅れ)をもって
作動ガスGの吐出と吸入を行うように構成してある。
【0047】一方、回転軸13は、上記の第1クランク
14a及び第2クランク14bを設けるエンジン連結側
の回転軸部分13mと、第3クランク14cを設ける端
部側の回転軸部分13nとに分割してあり、この分割部
には次述の如き伝動系操作手段15を介装し、これによ
り、ピストン位相差関係の変更を可能にする可変位相装
置を構成してある。
【0048】この伝動系操作手段15は、高温シリンダ
室8cのピストン9cと他のシリンダ室8a,8bのピ
ストン9a,9bとの位相差関係を変更して、高温シリ
ンダ室8cと他のシリンダ室8a,8bとの吐出吸入動
作関係を変更するものであり、具体的機能としては、高
温シリンダ室8cに対する第3クランク14cと他のシ
リンダ室8a,8bに対するクランク(すなわち、互い
の回転位相差を固定した第1及び第2クランク14a,
14b)とを互い等しい角速度で同方向に連動回転させ
て、高温シリンダ室8cのピストン9cと他のシリンダ
室8a,8bに対するピストン9a,9bとの位相差関
係を保持する位相差関係保持操作と、高温シリンダ室8
cに対する第3クランク14cと他のシリンダ室8a,
8bに対するクランク14a,14bとを互いに異なる
角速度で所要回転角度だけ相対回転動作させて、高温シ
リンダ室8cのピストン9cと他のシリンダ室8a,8
bに対するピストン9a,9bとの位相差関係を変更す
る位相差関係変更操作を行う。
【0049】つまり、上記の位相差関係保持操作により
高温シリンダ室8cのピストン9cと他のシリンダ室8
a,8bに対するピストン9a,9bとの位相差関係を
保持することで、これらピストン9a,9b,9cの動
作に伴い、高温シリンダ室8cと他のシリンダ室8a,
8bとを一定の吐出吸入動作関係で作動ガス吐出吸入さ
せ、これにより、機器特性を一定に保った運転を行う。
【0050】また、機器特性の変更を要する場合には、
上記の位相差関係変更操作により高温シリンダ室8cの
ピストン9cと他のシリンダ室8a,8bに対するピス
トン9a,9bとの位相差関係を変更し、その上で、上
記の位相差関係保持操作により高温シリンダ室8cのピ
ストン9cと他のシリンダ室8a,8bに対するピスト
ン9a,9bとの位相差関係を変更後の新たな関係に保
持した状態で、これらピストン9a,9b,9cを動作
させることにより、高温シリンダ室8cと他のシリンダ
室8a,8bとを変更後のピストン位相差関係に対応す
る新たな吐出吸入動作関係に保って作動ガス吐出吸入さ
せ、これにより、機器特性を変更した機運転を行う。
【0051】伝動系操作手段15の具体的構造について
は図2ないし図4に示すように、エンジン連結側の回転
軸部分13mと端部側の回転軸部分13nとの間の伝動
構造として、エンジン連結側の回転軸部分13mと一体
回転(すなわち、第1及び第2クランク14a,14b
と一体回転)する第1ギア16と、端部側の回転軸部分
13nと一体回転(すなわち、第3クランク14cと一
体回転)する第2ギア17と、位置固定された状態で第
1ギア16に咬合する複数個の第1遊星ギア16aと、
第2ギア17に咬合する複数個の第2遊星ギア17a
と、第2ギア17の周りでの第2遊星ギア17aの位置
変更にかかわらず第1遊星ギア16a及び第2遊星ギア
17aの両方に対して咬合する内歯式の中間ギア18を
設け、かつ、第2遊星ギア17aに対するギア位置操作
手段として、第2遊星ギア17aを支持する可動キャリ
ア19を回転軸芯周りで回転操作するとともに、この可
動キャリア19を回転操作位置で固定する機能を有する
ウォームギア式操作機構20を設けた遊星ギア式差動構
造を採用してある。
【0052】なお、第1ギア16と第1遊星ギア16a
とのギア比は、第2ギア17と第2遊星ギア17aとの
ギア比に等しくし、また、第1遊星ギア16aと中間ギ
ア18とのギア比は、第2遊星ギア17aと中間ギア1
8とのギア比に等しくしてある。
【0053】また、エンジン連結側の回転軸部分13m
と端部側の回転軸部分13nとの間には、上記の遊星ギ
ア式差動構造に加え、前記第2遊星ギア17aの位置固
定時に伝動作用状態とし、かつ、前記第2遊星ギア17
aの位置変更時に伝動遮断状態とするクラッチ機構21
を遊星ギア式差動構造の構成ギア16,16a,18,
17a,17とは並列の関係で介装してある。
【0054】つまり、上記の構造においては、ウォーム
ギア式操作機構20の固定機能により第2遊星ギア17
aの位置を第2ギア17周りで固定し、これにより、差
動を伴わない形態の回転伝動を第1ギア16、第1遊星
ギア16a、中間ギア18、第2遊星ギア17a、第2
ギア17にわたり行わせることで、また、この際、クラ
ッチ機構21を伝動作用状態にしてクラッチ機構21を
介する回転伝動も合わせ行わせることにより、高温シリ
ンダ室8cに対する第3クランク14cと他のシリンダ
室8a,8bに対するクランク14a,14bとを互い
に等しい角速度で互いに同方向に連動回転させ、これを
もって、高温シリンダ室8cのピストン9cと他のシリ
ンダ室8a,8bのピストン9a,9bとの位相差関係
を保持する前記の位相差関係保持操作とする。
【0055】また、クラッチ機構21を伝動遮断状態に
してクラッチ機構21を介しての回転伝動は断った状態
で、ウォームギア式操作機構20により第2遊星ギア1
7aの位置を第2ギア17の周りで変更操作して、この
位置変更に伴い、第1ギア16、第1遊星ギア16a、
中間ギア18、第2遊星ギア17a、第2ギア17にわ
たる回転伝動に差動を生じさせることにより、第2ギア
17の周りでの第2遊星ギア17aの位置変更角度に対
応する回転角度だけ、高温シリンダ室8cに対する第3
クランク14cと他のシリンダ室8a,8bに対するク
ランク14a,14bとを互いに異なる角速度で相対回
転動作させ、これをもって、高温シリンダ室8cのピス
トン9cと他のシリンダ室8a,8bのピストン9a,
9bとの位相差関係を変更する前記の位相差関係変更操
作とする。
【0056】次に機器運転については、高温シリンダ室
8cのピストン9cと中温シリンダ室8bのピストン9
bと低温シリンダ室8aのピストン9aを前記の位相差
関係保持操作により所定の位相差関係に保持して動作さ
せる状態で、高温加熱器12c、中温放熱器12b、低
温吸熱器12a、並びに、各再生熱交換器11m,11
nの作用下において、エンジン1から回転軸13に回転
動力を付与することにより、ガス連通路10による連通
下で個別に作動ガス吐出吸入を行う3つのシリンダ室8
a,8b,8cうち、中温シリンダ室8bと低温シリン
ダ室8aとの対については、回転軸13の回転動力によ
り、低温シリンダ室8aを吸熱作用させるとともに中温
シリンダ室8bを放熱作用させて熱の汲み上げを行う逆
スターリングサイクルの冷凍機ないしヒートポンプとし
て機能させる。
【0057】また、これに並行して、高温シリンダ室8
cと中温シリンダ室8bとの対については、高温加熱器
12cから高温シリンダ室8cへのエンジン排ガス保有
熱の入力により、中温シリンダ室8bでの放熱を伴いな
がら回転動力を発生するスターリングサイクル・エンジ
ンとして機能させ、この発生動力をエンジン1から回転
軸13への動力付与に付加する形態で回転軸13に与え
る。
【0058】すなわち、各シリンダ室8a,8b,8c
の作動ガス吐出吸入に伴い、各シリンダ室8a,8b,
8cにわたる作動ガスGの圧縮と膨張、及び、シリンダ
室間での作動ガス移動を生じさせることにおいて、高温
シリンダ室8cと中温シリンダ室8bとの対については
基本的に、圧縮された作動ガスGが高温シリンダ室側の
再生熱交換器11nを通じ、この再生熱交換器11nの
蓄熱温熱による加熱を受けて高温シリンダ室8cに導入
され、その後、この作動ガスGが膨張過程を経て高温加
熱器12cにより加熱され、続いて、この作動ガスGが
再び高温シリンダ室側の再生熱交換器11nを通じ、そ
の再生熱交換器11nへの温熱蓄熱と自身の温度降下を
伴い高温シリンダ室8cから中温シリンダ室8bへ導出
され、さらに、この温度降下した作動ガスGが、圧縮過
程を経て高温シリンダ室8cの温度レベルよりも低い中
温レベルで中温放熱器12bに対し放熱(すなわち、温
熱媒Hを加温)する、といったスターリングサイクルを
実行させ、これにより動力を発生させる。
【0059】また、中温シリンダ室8bと低温シリンダ
室8aとの対については基本的に、圧縮された作動ガス
Gが低温シリンダ室側の再生熱交換器11mを通じ、こ
の再生熱交換器11mの蓄熱冷熱による冷却を受けて低
温シリンダ室8aに導入され、その後、この作動ガスG
が膨張過程を経て低温吸熱器12aに対し吸熱(すなわ
ち、冷熱媒Cを冷却)し、続いて、この作動ガスGが再
び低温シリンダ室側の再生熱交換器11mを通じ、その
再生熱交換器11mへの冷熱蓄熱と自身の温度上昇を伴
い低温シリンダ室8aから中温シリンダ室8bへ導出さ
れ、さらに、この温度上昇した作動ガスGが、圧縮過程
を経て低温シリンダ室8aの温度レベルよりも高い中温
レベルで中温放熱器12bに対し放熱(すなわち、温熱
媒Hを加温)する、といった逆スターリングサイクルを
実行させ、これにより、熱を汲み上げる冷凍機機能ない
しヒートポンプ機能を得る。
【0060】そして、上記の運転において冷凍機ないし
ヒートポンプとしての熱負荷条件の変化・変更、あるい
は、エンジン動力やエンジン排熱量についてのエンジン
側運転条件の変化・変更があって機器特性の変更を要す
る場合には、前述の如く、位相差関係変更操作としてク
ラッチ機構21を伝動遮断状態にした上でウォームギア
式操作機構20により第2遊星ギア17aの位置を変更
操作して、高温シリンダ室8cのピストン9cと他のシ
リンダ室8a,8bのピストン9a,9bとの位相差関
係を変更し、その上で、位相差関係保持操作としてウォ
ームギア式操作機構20の固定機能により第2遊星ギア
17aを変更位置に固定するとともに、クラッチ機構2
1を伝動作用状態にすることにより、高温シリンダ室8
cのピストン9cと他のシリンダ室8a,8bのピスト
ン9a,9bとを変更後の新たな位相差関係に保持した
状態で動作させて、高温シリンダ室8cと他のシリンダ
室8a,8bとを変更後のピストン位相差関係に対応す
る新たな吐出吸入動作関係で作動ガス吐出吸入させるよ
うにし、これにより、機器特性を新たな熱負荷条件や新
たなエンジン側運転条件に適合するものに変更した運
転、例えば、エンジン動力の必要入力量、エンジン排熱
の必要入熱量(すなわち高温加熱器12cの必要加熱
量)、中温放熱器12bの放熱量、及び、低温吸熱器1
2aの吸熱量についての比を新たな熱負荷条件や新たな
エンジン側運転条件に適合するものに変更した運転や、
あるいは、エンジン排ガスの必要温度、中温放熱器12
bの放熱温度、及び、低温吸熱器12aの吸熱温度につ
いての比を新たな熱負荷条件や新たなエンジン側運転条
件に適合するものに変更した運転を実施する。
【0061】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。
【0062】前述の実施例においてクラッチ機構21を
省略し、ピストン位相差関係を保持する状態において
は、遊星ギア式差動構造の構成ギア16,16a,1
8,17a,17のみによりクランク間の回転伝動を行
わせるようにしてもよい。
【0063】前述の実施例の如く遊星ギア式差動構造の
構成ギアとは並列の関係でクラッチ機構21を付加装備
する場合、このクラッチ機構21を伝動作用状態と伝動
遮断状態とに切り換える操作については、ギア位置操作
手段20による第2遊星ギア17aの位置変更操作及び
固定操作に連動させてクラッチ機構21を切り換える形
式、あるいは、ギア位置操作手段20とは別の専用操作
手段により単独にクラッチ機構21を切り換え操作する
形式のいずれを採用してもよい。
【0064】また、上記のクラッチ機構21に、回転に
伴い自動的に伝動作用状態に切り換わり、かつ、回転停
止に伴い自動的に伝動遮断状態に切り換わる遠心クラッ
チを採用し、この構成において、第2遊星ギア17aの
位置変更操作による位相差関係変更操作を回転停止時に
実施するようにしてもよい。
【0065】前述の実施例の如く遊星ギア式差動構造を
用いて伝動系操作手段15を構成するに代え、図5に示
すように、ベベルギア式差動構造を用いて伝動系操作手
段15を構成してもよい。
【0066】つまり、位相差関係変更操作において互い
に異なる角速度で相対回転動作させるべきクランク(前
述の実施例では、高温シリンダ室8cに対するクランク
14cと他のシリンダ室8a,8bに対するクランク1
4a,14b)どうしの間に、これらクランク間の伝動
構造として、一方側のクランク14a,14bとともに
回転する第1ベベルギア22と、他方側のクランク14
cとともに回転する第2ベベルギア23と、第1及び第
2ベベルギア22,23の周りでの位置変更にかかわら
ず第1ベベルギア22及び第2ベベルギア23の両方に
対して咬合する中間ベベルギア24を設け、かつ、第1
及び第2ベベルギア22,23の周りにおいて中間ベベ
ルギア24の位置を固定する操作と、変更する操作とを
行うギア位置操作手段25を設けたベベルギア式差動構
造を採用する。
【0067】そして、このベベルギア式差動構造では、
ギア位置操作手段25により中間ベベルギア24の位置
を第1及び第2ベベルギア22,23の周りで固定し
て、差動を伴わない形態の回転伝動を第1ベベルギア2
2、中間ベベルギア24、第2ベベルギア23にわたり
行わせることにより、一方側のクランク14a,14b
と他方側のクランク14cとを互いに等しい角速度で互
いに逆方向に連動回転させ、これをもって、一方側のク
ランク14a,14bに連結したピストン9a,9bと
他方側のクランク14cに連結したピストン9cとの位
相差関係を保持する前記の位相差関係保持操作とする。
【0068】また、ギア位置操作手段25により中間ベ
ベルギア24の位置を第1及び第2ベベルギア22,2
3の周りで変更操作して、この位置変更に伴い、第1ベ
ベルギア22、中間ベベルギア24、第2ベベルギア2
3にわたる回転伝動に差動を生じさせることにより、第
1及び第2ベベルギア22,23の周りでの中間ベベル
ギア24の位置変更角度に対応する回転角度だけ、一方
側のクランク14a,14bと他方側のクランク14c
とを互いに異なる角速度で相対回転動作させ、これをも
って、一方側のクランク14a,14bに連結したピス
トン9a,9bと他方側のクランク14cに連結したピ
ストン9cとの位相差関係を変更する前記の位相差関係
変更操作とする。
【0069】遊星ギア式差動構造を用いる場合において
前記の第2遊星ギア17aを位置変更操作及び位置固定
操作するギア位置操作手段20、及び、ベベルギア式差
動構造を用いる場合において前記の中間ベベルギア24
を位置変更操作及び位置固定操作するギア位置操作手段
25には夫々、ウォームギア式操作機構に限らず種々の
形式の操作構造を採用できる。
【0070】伝動系操作手段15は遊星ギア式やベベル
ギア式、あるいは、その他形式の差動構造を用いて構成
するに代え、例えば、キーのスライド移動により一方側
の軸部と他方側の軸部との回転方向での接続位相を変更
する、いわゆるスライドキー機構を用いて構成したり、
あるいは、次記の如くクラッチ機構と回転操作手段を用
いて構成したり、ギア変速機構を用いて構成したりする
など、種々の構成変更が可能である。
【0071】つまり、クラッチ機構と回転操作手段を用
いた構成例については、位相差関係変更操作において互
いに異なる角速度で相対回転動作させるべきクランクど
うしの間にクラッチ機構を介装する構成とし、そして、
位相差関係保持操作としては、このクラッチ機構を伝動
作用状態にすることにより一方側のクランクと他方側の
クランクとを互いに等しい角速度で連動回転させ、一
方、位相差関係変更操作としては、クラッチ機構を伝動
遮断状態に切り換えた上で適当な回転操作手段により一
方側のクランクと他方側のクランクとを互いに異なる角
速度で相対回転動作させる。
【0072】また、ギア変速機構を用いた構成例につい
ては、位相差関係変更操作において互いに異なる角速度
で相対回転動作させるべきクランクどうしの間にギア変
速機構を介装する構成とし、そして、位相差関係保持操
作としては、このギア変速機構を1対1の変速状態に切
り換えることにより一方側のクランクと他方側のクラン
クとを各々の規定回転方向に互いに等しい角速度で連動
回転させ、一方、位相差関係変更操作としては、ギア変
速機構を1対1以外の変速状態に切り換えることにより
一方側のクランクと他方側のクランクとを互いに異なる
角速度で相対回転動作させる。
【0073】回転伝動系13に回転動力を付与する駆動
手段1は、エンジンに限定されるものではなく、モータ
やタービン、その他の回転動力発生手段であってもよ
い。
【0074】また、駆動手段1としてエンジンを採用す
る場合、このエンジンには種々の形式のものを採用で
き、スターリングサイクル・エンジンを採用してもよ
い。
【0075】本発明は、シリンダ室が3室の動力入力型
スターリングサイクル機器に限らず、シリンダ室が2室
のものや、シリンダ室が4室以上のものにも適用でき、
また、一つのシリンダ室に対して一つのピストンを対応
させる形式に限らず、いわゆるディスプレーサ形式のも
のにも適用できる。
【0076】前述の実施例では、逆スターリングサイク
ルとスターリングサイクルとを並行実施するものを示し
たが、駆動手段1による回転動力入力により逆スターリ
ングサイクルのみを実施させる構成としてもよい。
【0077】また、駆動手段1による回転動力入力とと
もに一部のシリンダ室に対する熱入力を行って、逆スタ
ーリングサイクルとスターリングサイクルとを並行実施
する形態とする場合、この熱入力にはエンジン排熱に限
らず、バーナによる発生熱や高温蒸気の保有熱等、種々
の熱を採用できる。
【0078】本発明は、前述の実施例の如く、いくつか
のピストンについては位相差関係を機器製作上で固定し
ておき、これら位相差関係固定ピストンと他のピストン
とについてのみ相互の位相差関係を伝動系操作手段15
により変更可能とする形態に限らず、複数ピストンの個
々について他のピストンとの位相差関係を伝動系操作手
段15により変更可能とする形態で実施してもよい。
【0079】対象とする動力入力型スターリングサイク
ル機器の用途は、冷房や暖房、あるいは、物品の加熱や
冷却など、どのようなものであってもよい。
【0080】変更対象とする機器特性は、複数シリンダ
室の入出熱量比についての特性、駆動手段による付与動
力と各シリンダ室の入出熱量との比についての特性、こ
れら付与動力・シリンダ室入出熱量の比と複数シリンダ
室のシリンダ温度比との相互関係、また、各々のシリン
ダ室について出熱させるか入熱するかについての熱入出
特性など、ピストン位相差関係の変更により変更可能な
ものであれば、種々の機器機能についての特性を変更対
象とすることができる。
【0081】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】機器の全体構成を示す斜視図
【図2】伝動系操作手段の側面視構造図
【図3】伝動系操作手段の軸芯方向視構造図
【図4】熱機器部の軸芯方向視構造図
【図5】別実施例を示す伝動系操作手段の構造図
【符号の説明】
13 回転伝動系 1 駆動手段(エンジン) 14a,14b,14c クランク 9a,9b,9c ピストン G 作動ガス 8a シリンダ室(低温シリンダ
室) 8b シリンダ室(中温シリンダ
室) 8c シリンダ室(高温シリンダ
室) 10 ガス連通路 11m,11n 再生熱交換器 12a 入出熱器(低温吸熱器) 12b 入出熱器(中温放熱器) 12c 入出熱器(高温加熱器) 15 伝動系操作手段 16 第1ギア 17 第2ギア 16a 第1遊星ギア 17a 第2遊星ギア 18 中間ギア 20 ギア位置操作手段 21 クラッチ機構 22 第1ベベルギア 23 第2ベベルギア 24 中間ベベルギア 25 ギア位置操作手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 和之 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会 社クボタ 技術開発研究所内 (72)発明者 福井 哲 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 昭58−69366(JP,A) 特開 平8−177993(JP,A) 特開 平6−193988(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 9/14 520

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器構成として、 複数のクランク(14a),(14b),(14c)を
    設けた回転伝動系(13)と、 この回転伝動系(13)に回転動力を付与する駆動手段
    (1)と、 前記複数クランク(14a),(14b),(14c)
    に各別に連結した複数ピストン(9a),(9b),
    (9c)の動作により個別に作動ガス(G)を吐出吸入
    する複数のシリンダ室(8a),(8b),(8c)
    と、 これらシリンダ室(8a),(8b),(8c)を各々
    の取扱い温度の順に連通するガス連通路(10)と、 このガス連通路(10)において連通順位が隣合うシリ
    ンダ室間の夫々に介装した再生熱交換器(11m),
    (11n)と、 前記シリンダ室(8a),(8b),(8c)の夫々に
    対して各別に熱を出し入れする入出熱器(12a),
    (12b),(12c)とを設けた動力入力型スターリ
    ングサイクル機器における可変位相装置であって、 前記複数クランク(14a),(14b),(14c)
    を各々の規定回転方向に互いに等しい角速度で連動回転
    させて、前記複数ピストン(9a),(9b),(9
    c)の位相差関係を保持する位相差関係保持操作と、 前記複数クランク(14a),(14b),(14c)
    のうちの一部のクランク(14c)と他のクランク(1
    4a),(14b)とを互いに異なる角速度で所要の回
    転角度だけ相対回転動作させて、前記複数ピストン(9
    a),(9b),(9c)の位相差関係を変更する位相
    差関係変更操作とを行う伝動系操作手段(15)を設け
    た可変位相装置。
  2. 【請求項2】 前記動力入力型スターリングサイクル機
    器の機器構成については、 前記駆動手段としてエンジン(1)を設け、 前記シリンダ室として、高温シリンダ室(8c)と中温
    シリンダ室(8b)と低温シリンダ室(8a)を設け、 前記入出熱器として、前記高温シリンダ室(8c)に前
    記エンジン(1)の排熱を付与する高温加熱器(12
    c)と、前記中温シリンダ室(8b)から放熱させる中
    温放熱器(12b)と、前記低温シリンダ室(8a)に
    吸熱させる低温吸熱器(12a)を設け、 この動力入力型スターリングサイクル機器の機器構成に
    対し、 前記伝動系操作手段(15)は、前記の位相差関係変更
    操作において前記高温シリンダ室(8c)のピストン
    (9c)に対するクランク(14c)と他のシリンダ室
    (8a),(8b)のピストン(9a),(9b)に対
    するクランク(14a),(14b)とを互いに異なる
    角速度で所要の回転角度だけ相対回転動作させる構成と
    してある請求項1記載の可変位相装置。
  3. 【請求項3】 前記伝動系操作手段(15)は、 前記の位相差関係変更操作において互いに異なる角速度
    で相対回転動作させるべきクランク(14a,14
    b),(14c)どうしの間に、これらクランク間の伝
    動構造として、一方側のクランク(14a,14b)と
    ともに回転する第1ギア(16)と、他方側のクランク
    (14c)とともに回転する第2ギア(17)と、位置
    固定された状態で前記第1ギア(16)に咬合する第1
    遊星ギア(16a)と、前記第2ギア(17)に咬合す
    る第2遊星ギア(17a)と、前記第2ギア(17)の
    周りでの前記第2遊星ギア(17a)の位置変更にかか
    わらず前記第1遊星ギア(16a)及び前記第2遊星ギ
    ア(17a)の両方に対して咬合する中間ギア(18)
    を設け、 かつ、前記第2ギア(17)の周りにおいて前記第2遊
    星ギア(17a)の位置を固定する操作と、変更する操
    作とを行うギア位置操作手段(20)を設けた遊星ギア
    式差動構造に構成してある請求項1又は2記載の可変位
    相装置。
  4. 【請求項4】 前記伝動系操作手段(15)は、前記の
    一方側クランク(14a,14b)と他方側クランク
    (14c)との間に、前記第2遊星ギア(17a)の位
    置固定時に伝動作用状態とし、かつ、前記第2遊星ギア
    (17a)の位置変更時に伝動遮断状態とするクラッチ
    機構(21)を、前記遊星ギア式差動構造の構成ギア
    (16,16a,18,17a,17)とは並列の関係
    で付加装備した構成としてある請求項3記載の可変位相
    装置。
  5. 【請求項5】 前記伝動系操作手段(15)は、 前記の位相差関係変更操作において互いに異なる角速度
    で相対回転動作させるべきクランク(14a,14
    b),(14c)どうしの間に、これらクランク間の伝
    動構造として、一方側のクランク(14a,14b)と
    ともに回転する第1ベベルギア(22)と、他方側のク
    ランク(14c)とともに回転する第2ベベルギア(2
    3)と、前記第1ベベルギア(22)及び前記第2ベベ
    ルギア(23)の周りでの位置変更にかかわらず前記第
    1ベベルギア(22)及び前記第2ベベルギア(23)
    の両方に対して咬合する中間ベベルギア(24)を設
    け、 かつ、前記第1ベベルギア(22)及び前記第2ベベル
    ギア(23)の周りにおいて前記中間ベベルギア(2
    4)の位置を固定する操作と、変更する操作とを行うギ
    ア位置操作手段(25)を設けたベベルギア式差動構造
    に構成してある請求項1又は2記載の可変位相装置。
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