JP3262844B2 - スリップ制限差動歯車装置 - Google Patents
スリップ制限差動歯車装置Info
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Description
されるスリップ制限差動歯車装置に関する。
は、例えば特開昭49−104328号公報に記載され
たようなものがある。
ースと同軸で該ケース内に並設された一対のサイドギヤ
と、前記ケースに形成された互いに開口する別々の組の
円筒状開孔に歯先円においてジャーナル受けされ可動嵌
合されたピニオンギヤとを有し、各組のピニオンギヤは
互いに噛合うと共に、各組の一方のピニオンギヤは一方
のサイドギヤと噛合いその組の他方のピニオンギヤは他
方のサイドギヤと噛合い、前記一方のサイドギヤを一方
の駆動軸例えば左車軸に連結し、他方のサイドギヤを他
方の駆動軸例えば右車軸に連結してなるものである。
うな従来の装置にあっては、円筒状開孔にジャーナル受
けされ歯先円において可動嵌合されたピニオンギヤの軸
方向の位置決めを、一端を開孔の壁に係合させ、他端は
開孔の開口部を閉じる閉鎖板を介して前記開孔に係合さ
せたスナップリングで係止することにより行われてい
る。
なり該ピニオンギヤの倒れが生じる虞れがあり、耐久性
が低下する。また、開孔が閉鎖板に閉ざされているた
め、ピニオンギヤの潤滑が不充分になり、ピニオンギヤ
の耐久性が低下するという問題があった。
可動嵌合されたピニオンギヤの支持を確実にすることが
でき、該ピニオンギヤの耐久性を向上させることができ
るスリップ制限差動歯車装置の提供を目的とする。
決するために、請求項1記載の発明では、回転入力を受
けるケースと、前記ケースと同軸で該ケース内に形成さ
れた収容孔に可動嵌合された一対のサイドギヤと、前記
ケースに形成された互いに開口する別々の組の円筒状開
孔に歯先円において可動に嵌合されたピニオンギヤとを
有し、各組のピニオンギヤは互いに噛合うと共に、各組
の一方のピニオンギヤは一方のサイドギヤと噛合いその
組の他方のピニオンギヤは他方のサイドギヤと噛合い、
前記一方のサイドギヤを一方の駆動軸に連結し、他方の
サイドギヤを他方の駆動軸に連結してなるスリップ制限
差動歯車装置であって、少なくとも一方のピニオンギヤ
の一端を一方のサイドギヤよりケースの側壁側へ延設
し、ケースの側壁の開孔部分の内壁全周で支持すると共
に側壁より外方へ突出させたことを特徴としている。
記載のスリップ制限差動歯車装置であって、前記少なく
ともピニオンギヤの一端をケースの側壁より外方へ突出
させて該ケースに係合させた係止部材により係止するこ
とで該ピニオンギヤの軸方向の位置決めをしたことを特
徴としている。
円筒状開孔に歯先円において可動嵌合されたピニオンギ
ヤを、軸方向においてその一端を開孔に係合し、他端を
ケースの側壁の開孔部分で支持すると共に側壁より外方
へ突出させているため、ケースの側壁の開孔部分ではピ
ニオンギヤの一端が開孔部分の内壁全周で支持される。
りも突出しているため、はす歯を有するピニオンギヤの
回転によってケース外からの潤滑油が外ピニオンギヤの
歯に沿って開孔の内部へ導かれ、開孔内部が潤滑され
る。
れた円筒状開孔に嵌合されたピニオンギヤを、軸方向に
おいてその一端をケースの側壁より外方へ突出させて該
ケースの外周に係合させた係止部材により係止している
ため、部品点数を減らすことができると共に、その組立
を極めて容易に行うことができる。
実施例について図面に基づき説明する。
制限差動歯車装置1の図2におけるI−I線矢視断面
図、図2は右側側面図、図3は図1の III−III 線矢視
断面図を示すものである。なお、左右の方向は図1での
左右の方向であり、符号を付していない部材等は図示さ
れていない。
ス部4,5がベアリングを介してデフキャリヤに回転自
在に支持されている。デフケース3にはリングギヤが固
定されている。このリングギヤはプロペラシャフト側の
ドライブピニオンギヤと噛合っており、デフケース3は
変速機とプロペラシャフトを介してエンジンの駆動力に
より回転駆動される。
その左端部にボルト等によって締結されたカバー3bと
からなっている。
は、左右のサイドギヤ7,9がデフケース3の回転軸線
と同軸に配置されている。
ース3内に形成された左右の支持孔11,13に案内ボ
ス15,17を介して回転自在に支持され、歯部をデフ
ケース3の左側から一体に穿設された左右の収容孔1
9,21に歯先円において可動嵌合されている。さら
に、左右のサイドギヤ7,9はデフケース3内の中央部
において、それぞれのスペーサ用ボス23,25により
互いに回転自在に係合されている。この実施例では、左
のサイドギヤ7のスペーサ用ボス23の外周が右のサイ
ドギヤ9のスペーサ用ボス25に形成した円筒状凹部2
5aの内周に係合されている。
スプライン連結され、右のサイドギヤ9は右車輪側の駆
動車軸にスプライン連結されている。
ドギヤ7,9間で互いに噛合った4組の第1ピニオンギ
ヤ27及び第2のピニオンギヤ29が、図3に示すよう
に90°の間隔を有して配置されており、第1のピニオ
ンギヤ27はそれぞれ左のサイドギヤ7と噛合い、第2
のピニオンギヤ29はそれぞれ右のサイドギヤ9と噛合
っている。
7,29は、同様な構成でデフケース3内に配置されて
いるので、説明を簡単にするため1組の第1,第2のピ
ニオンギヤ27,29の配置について説明し他は省略す
る。
形成された左側壁側に開口する円筒状の開孔31にジャ
ーナル受けされ、その歯先円において回転自在に嵌合さ
れている。また、第2のピニオンギヤ29は、前記開孔
31に隣接して形成された右側壁側に開口する円筒状の
開孔33にジャーナル受けされ、その歯先円において回
転自在に嵌合されている。
7,9の回転軸線に平行している。開孔31の一部は左
の収容孔19と通じており、この区域で第1のピニオン
ギヤ27と左のサイドギヤ7とが噛合っている。また、
開孔33の一部は右の収容孔21と通じており、この区
域で第2のピニオンギヤ29と右のサイドギヤ9とが噛
合っている。さらに、開孔31と開孔33とはデフケー
ス3の中央部で開口しており、この開口する区域で第1
ピニオンギヤ27と第2ピニオンギヤ29とが互いに噛
合っている。
第2のピニオンギヤ27,29は、いずれもはすば歯車
によって形成されている。但し、左のサイドギヤ7は右
(ねじれ角)はすば歯車であり、右のサイドギヤ9は左
(ねじれ角)はすば歯車である。
る開孔31,33との嵌合度合は、摩擦トルクを生じさ
せる目的で密に設定されている。上記嵌合部の材料とし
ては耐摩耗性の高い材料、例えば表面硬化された鋼材等
を使用するのが良い。
周面及び開孔31,33の内周面の表面粗度を粗くする
ことによっても摩擦トルクを増大させることができる。
7は右端を開孔31の壁31aで位置決めされ、左端は
デフケース3の左側壁3cの開孔部分31bで支持され
ると共に左側壁3cより外方へ突出させてデフケース3
のボス部4に設けられたスペーサリング35を介してス
ナップリング37により位置決めされている。また、第
2のピニオンギヤ29は左端を開孔33の壁33aで位
置決めされ、右端はデフケース3の右側壁3dの開孔部
分33bで支持されると共に右側壁3dより外方へ突出
させてデフケース3のボス部5に設けられたスペーサリ
ング39を介してスナップリング41により位置決めさ
れている。
構成されている。
回転駆動されると、例えば直進走行時にはデフケース3
と各組の第1,第2のピニオンギヤ27,29及び左右
のサイドギヤ7,9とが一体となって回転駆動され、左
右のサイドギヤ7,9に連結された左右の駆動車軸を介
して左右の両車輪を回転駆動する。
の車輪がスリップして左右の車輪間に駆動抵抗差が生じ
ると、各組の第1,第2のピニオンギヤ27,29の歯
先円周面と開孔31,33の内周面との摩擦トルクによ
り、第1,第2のピニオンギヤ27,29が制動され、
差動制限が行われる。
装置1において、各開孔31,33にジャーナル受けさ
れ歯先円において可動嵌合された各組の第1,第2のピ
ニオンギヤ27,29は、一端が開孔31,33の壁3
1a,33aに係合され、他端はデフケース3の左右側
壁3c,3dの開孔部分31b,33bで支持している
ため、デフケース3の左右側壁3c,3dの開孔部分3
1b,33bでは第1,第2のピニオンギヤ27,29
が歯先円全周で支持される。
9は、一端が開孔31、33の壁31a、33aに係合
され、他端はサイドギヤ9よりデフケース3の左右側壁
3c、3d側へ延設され、左右側壁3c、3dより外方
へ突出させて左右のボス部にスナップスプリング37、
41によりスペーサリング35,39を介して軸方向の
位置決めが行われているため、2個のスナップスプリン
グ37,41で各組の第1、第2のピニオンギヤ27,
29を同時に位置決めすることができる。
29の支持が確実となり、該ピニオンギヤ27,29の
耐久性を向上することができる。また、部品点数を減ら
すことができると共に組立作業が極めて容易になる。
9の端部がデフケース3の左右側壁よりも外方へ突出し
ているため、はす歯を有する第1,第2のピニオンギヤ
27,29の回転によってデフケース3の外から潤滑油
が該ピニオンギヤ27,29の歯に沿って開孔31,3
3の内部へ導かれ、開孔31,33の内部が潤滑され
る。従って、潤滑性が向上する。
する。
終減速機に適用したものであり、図4はスリップ制限差
動歯車装置1の図5におけるIV−IV線矢視断面図、図5
は図4のV−V線矢視断面図を示したものである。なお
左右の方向は図4の左右の方向であり符号を付していな
い部材は図示されていない。
一の符号で示すと共に重複した説明は省略する。
ピニオンギヤ27,29において第1のピニオンギヤ2
7はデフケース3の右側壁3dの内壁面43と左側壁3
cの突き当て部45とにより両端を位置決めされ、左側
壁3cの開孔部分31bで歯先円全周を支持されてい
る。一方、第2のピニオンギヤ29は、デフケース3の
右側壁3cの内側壁47と右側壁3dの突き当て部49
とにより両端を位置決めされ、右側壁3dの開孔部分3
3bで歯先円全周を支持されている。
すように、第1と第2のピニオンギヤ27,29の噛合
い幅に相当する幅で支持部3eが円周側に円設されてお
り、一対4組の第1と第2のピニオンギヤ27,29の
全周が支持されている。
1が配置され、左右のサイドギヤ7,9の内周側にスプ
ライン係合する左右のドライブシャフト(図示せず)の
軸方向移動を規制している。
3c、及び右のサイドギヤ9とデフケース3の右側壁3
dとの間には、それぞれワッシャ53,55が配設され
ている。デフケース3は前記それぞれの歯車等構成部材
を内部に配設した後、溶接部57,59により、一体に
形成されている。
効果を奏するが、本実施例においては、第1のピニオン
ギヤ27、第2のピニオンギヤ29とも、一端をデフケ
ースの側壁の開孔部分で全周支持されていると共に両者
の噛合い部において周状支持されているので、支持構造
がさらに確実になり、耐久性が向上する。
記載の発明によれば、ピニオンギヤの支持が確実に行わ
れ該ピニオンギヤの耐久性を向上することができる。ま
た、ピニオンギヤの突出部からケース内部に潤滑油が供
給され、各ギヤの噛合い部及び回転支持部の潤滑性が向
上する。
発明の効果に加えて、部品点数を減らすことができると
共に、組立作業を向上することができる。
2におけるI−I線矢視断面図である。
図5におけるIV−IV線矢視断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 回転入力を受けるケースと、前記ケース
と同軸で該ケース内に形成された収容孔に可動嵌合され
た一対のサイドギヤと、前記ケースに形成された互いに
開口する別々の組の円筒状開孔に歯先円において可動に
嵌合されたピニオンギヤとを有し、各組のピニオンギヤ
は互いに噛合うと共に、各組の一方のピニオンギヤは一
方のサイドギヤと噛合いその組の他方のピニオンギヤは
他方のサイドギヤと噛合い、前記一方のサイドギヤを一
方の駆動軸に連結し、他方のサイドギヤを他方の駆動軸
に連結してなるスリップ制限差動歯車装置であって、少
なくとも一方のピニオンギヤの一端を一方のサイドギヤ
よりケースの側壁側へ延設し、ケースの側壁の開孔部分
の内壁全周で支持すると共に側壁より外方へ突出させた
ことを特徴とするスリップ制限差動歯車装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のスリップ制限差動歯車装
置であって、前記少なくともピニオンギヤの一端をケー
スの側壁より外方へ突出させて該ケースに係合させた係
止部材により係止することで該ピニオンギヤの軸方向の
位置決めをしたことを特徴とするスリップ制限差動歯車
装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19195092A JP3262844B2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | スリップ制限差動歯車装置 |
US08/093,938 US5441461A (en) | 1992-07-20 | 1993-07-19 | Limited slip differential gear assembly |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19195092A JP3262844B2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | スリップ制限差動歯車装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0633998A JPH0633998A (ja) | 1994-02-08 |
JP3262844B2 true JP3262844B2 (ja) | 2002-03-04 |
Family
ID=16283155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19195092A Expired - Fee Related JP3262844B2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | スリップ制限差動歯車装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3262844B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6053838A (en) * | 1999-05-13 | 2000-04-25 | American Axle & Manufacturing, Inc. | Helical differential assembly |
-
1992
- 1992-07-20 JP JP19195092A patent/JP3262844B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0633998A (ja) | 1994-02-08 |
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