JP3262206B2 - フィルム剥離方法及び装置 - Google Patents

フィルム剥離方法及び装置

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JP3262206B2
JP3262206B2 JP15999396A JP15999396A JP3262206B2 JP 3262206 B2 JP3262206 B2 JP 3262206B2 JP 15999396 A JP15999396 A JP 15999396A JP 15999396 A JP15999396 A JP 15999396A JP 3262206 B2 JP3262206 B2 JP 3262206B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プリント配線板
用基板、液晶表示パネル用基板、プラズマディスプレイ
用基板等に例示される基板の表側及び裏側に貼着された
保護フィルムを剥離する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等の電子器具に使用される
プリント配線基板は、銅等の所定パターンの配線が絶縁
性パネルの両面又は片面に形成されたものである。
【0003】この種のプリント配線板は、次のような工
程により製造されている。
【0004】まず、絶縁性基板上に導電層を設けてなる
プリント配線板用基板上に感光性樹脂(フォトレジス
ト)層とそれを保護する透光性樹脂フィルム(保護フィ
ルム)とからなる積層体をローラにより熱圧着ラミネー
トする。次いで、配線パターンフィルムを重ね、この配
線パターンフィルム及び前記透光性樹脂フィルムを通し
て前記フォトレジスト層を所定時間露光する。
【0005】次いで、透光性樹脂フィルムを剥離した
後、露光されたフォトレジスト層を現像してエッチング
マクスパターンを形成し、この後、前記導電層の不必要
部分をエッチングにより除去し、これにより、所定の配
線パターンを有するプリント配線板が形成される。
【0006】前記プリント配線板の製造工程において、
前記保護フィルムを自動的に剥離するフィルム剥離装置
あるいは方法が提案され且つ実施されている。この場
合、保護フィルム先端の、剥離を開始させる部分を、上
下や斜めに押圧したり、ニードル状部材で引掛けて起こ
したりしている。
【0007】その1つとして、例えば特公平6−355
0号公報に配置されるように、基板に張付けられている
感光性樹脂層と透光性樹脂フィルムとからなる積層体フ
ィルムの端部にバイブレータのロッドの振動を与えて叩
くことにより、透光性樹脂フィルムの一部を感光性樹脂
層から浮上させるフィルム浮上手段を備えた薄膜の剥離
装置がある。
【0008】上記のような、バイブレータのロッドの振
動を与えて、積層体フィルムの端部を叩いて浮上させる
剥離装置においては、例えば、特開平7−330213
号公報に開示されるように、フィルム浮上手段によって
浮上された透光性樹脂フィルムの部分に、その先端方向
からエアーノズルからのエアージェットを吹き付けて、
透光性樹脂フィルム先端を全幅にわたって浮上させるよ
うにしている。
【0009】他の剥離装置としては、バイブレータ以外
の押圧子により、基板に貼られた積層体フィルムの一辺
の端縁を基板方向に(上下方向に)繰返して複数回押圧
したり、つついてから引っかけて起こす等によって浮き
上がらせるものがある。
【0010】このようにして浮き上がらせたフィルム端
縁を、基板のパスライン下流側に隣接した位置に配置さ
れた例えば一対のベルトより挟み込んで、更に基板から
めくり上げ、基板の進行と同期して、積層体フィルムを
剥離させると共に、剥離されたフィルムを外部に搬出す
ることが考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ここで、積層体フィル
ムは、基板の表面及び裏面の両側に貼着されているもの
も多くあり、これらを剥離させるためには、当然基板の
パスラインを挟んで表側及び裏側にフィルム先端縁浮上
手段及びこれに隣接してベルトを配置することになる。
【0012】ところで、フィルムは基板に対して常に同
一位置に精度良く貼着されるものではなく、基板進行方
向の先端縁に対して、表側及び裏側でフィルム先端縁の
位置がずれることもある。又、フィルム先端縁の剥離開
始タイミングが表側と裏側でずれることもある。
【0013】ところが、フィルム先端縁浮上工程を経た
基板がパスラインに沿って搬送されてくるとき、該基板
の先端縁を検出してから、所定時間後に、剥離されてい
るフィルムを挟み込むようにしてベルトの入側端部を閉
じるようにすると、上記のように、基板の表側及び裏側
での剥離フィルムの先端の位置がずれていると、ベルト
の入側端部が閉じてから浮上したフィルム先端縁が通過
することがある。このため先端縁を剥離浮上させたにも
拘らず、表側及び裏側の一方のフィルム全体を剥離する
ことができない、剥離ミスが生じるという問題点があっ
た。
【0014】この発明は上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、基板の表裏両面に貼着されたフィルムの剥
離された先端縁が基板進行方向にずれていても、両者を
確実に剥離し且つ搬出することができるようにしたフィ
ルム剥離方法及び装置を提供することを目的とする。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【課題を解決するための手段】 請求項方法発明
は、パスラインに沿って搬送される基板の表面及び裏面
に貼着された積層体フィルムのそれぞれの送り方向先端
縁を押圧して、積層体フィルムの少なくとも最も内側の
層を残して、外側の層の端縁の一部を基板表面及び裏面
から離間させ、次に該離間した各フィルムの先端部分に
エアージェットを吹き込んでフィルムを基板から剥離さ
せると共に、該剥離されたフィルムを、前記パスライン
に接近して、前記基板の表側及び裏側にそれぞれ配置さ
れた各一対のベルトにより挾持して、基板の進行と同期
して前記パスラインから離間する方向に搬出するフィル
ム剥離方法において、前記表側及び裏側の各一対のベル
トを、少なくともパスライン側の入側端部間で開き、フ
ィルム先端を挾持しない開状態としておき、前記表側及
び裏側でのフィルム先端の剥離を別個に検出し、且つ、
表側及び裏側の一方での剥離が検出されてから所定時間
後に、表側及び裏側のベルトを閉じて剥離フィルムを挾
持し、且つ、剥離、搬出するようにして、上記目的を達
成するものである。
【0019】又、請求項2の本装置発明は、パスライン
に沿って搬送される基板表面及び裏面に貼着された積層
体フィルムのそれぞれの送り方向先端縁を押圧して、積
層体フィルムの少なくとも最も内側の層を残して、外側
の層の先端縁の一部を基板表面及び裏面から離間させる
表側及び裏側の押圧部材と、この押圧部材の近傍に配置
され、前記フィルム先端縁の離間された部位にエアージ
ェットを吹き込んでフィルム先端縁を基板から剥離させ
る表側及び裏側のエアージェット装置と、前記基板から
剥離された表側及び裏側のフィルム先端領域を別個に検
出する表側及び裏側の剥離フィルム検出用センサと、入
側端が、前記フィルム剥離開始位置で、前記パスライン
に接近して配置され、各々が、剥離フィルムを先端から
挾持して搬出する一対のベルトを含んでなる表側及び裏
側のフィルム搬出ベルト装置と、前記剥離フィルム検出
用センサからの検出信号のに基づき、前記フィルム搬出
フィルム搬出ベルト装置を駆動する制御装置と、を有し
てなり、前記フィルム搬出ベルト装置の一対のベルト
は、前記パスライン側の入側端が、剥離フィルム先端を
挾持する閉状態と挾持できない開状態との間で開閉自在
とされ、前記制御装置は、前記表側又は裏側の剥離フィ
ルム検出用センサの一方から検出信号が入力したときか
ら一定時間後に、表側及び裏側の両方で、前記ベルトを
閉状態に駆動するようにして上記目的を達成するもので
ある。
【0020】即ち、前工程で剥離浮上された表側及び裏
側のフィルム先端領域の一方が検出されても直ちにこれ
をベルトにより挟み込むことなく、一定時間後に表側及
び裏側のベルトを閉じて、両フィルムを確実に挾持して
剥離するものである。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を図
面を参照して詳細に説明する。
【0025】この実施の形態の例に係るフィルム剥離装
置10は、感光性樹脂層11Aと透光性樹脂フィルム1
1Bとからなる積層体フィルム12A、12Bを、表面
及び裏面に貼着してなり、パスライン14A上を進行す
る基板14に対して、表面側と裏面側から基板14を挟
み込むようにして一対の表側バイブレータ16A及び裏
側バイブレータ16Bの表側ロッド18A、裏側ロッド
18Bの先端を対峙させ、これらロッドの振動を前記表
裏の積層体フィルム12A、12Bの端部に与えて、透
光性樹脂フィルム(保護フィルム)11Bの一部を感光
性樹脂層11Aから浮上させるフィルム浮上手段20
と、該浮上された部分のフィルムを剥離させるフィルム
剥離手段22と、を有するものであって、前記基板14
に対する表側及び裏側のロッド18A、18Bの先端の
位置を、基板14の表面に沿って該基板の進行方向に直
交する方向(基板幅方向)にオフセットさせて配置し、
且つ、表側ロッド18A及び裏側ロッド18B先端に対
して、基板14と積層体フィルム12A、12Bを介し
て対向する位置に、対向する表側ロッド18A先端及び
裏側ロッド18B先端とそれぞれ同期して、基板14及
び積層体フィルム12A、12Bに沿って転接移動する
裏側バックアップローラ24B及び表側バックアップロ
ーラ24Aを設けたものである。
【0026】ここで、前記表側バイブレータ16Aは支
持部材26Aに、又裏側バイブレータ16Bは支持部材
26Bにそれぞれ支持されている。
【0027】又、表側及び裏側ロッド18A、18Bの
先端は、金属、硬質ゴム、あるいは金属を硬質ゴムで被
覆したもの等から構成され、その硬さが、先端の打撃に
よる基板14の損傷、積層体フィルム12A、12Bの
剥離状況により選択される。前記表側及び裏側バックア
ップローラ24A、24Bは、基板14の進行方向に直
交する回転軸によって回転自在に支持された硬質ゴム車
輪から構成されている。
【0028】前記フィルム剥離手段22は、前記表側及
び裏側バイブレータ16A、16Bに対応してそれぞれ
図1において上下に設けられ、前記バイブレータの表側
及び裏側ロッド18A、18Bのほぼ先端にエアージェ
ットを吹き付ける第1エアージェット装置22A、22
B及び第2エアージェット装置23A、23Bを備えて
構成されている。前記第1エアージェット装置22A、
22Bは前記バイブレータ16A、16Bの先端に向け
て配置された各1本のエアーノズルからなり、第2エア
ージェット装置23A、23Bは、第1ジェット装置2
2A、22Bのフィルム幅方向外側に隣接して配置され
ていて、図5(A)に示されるように、先端が偏平且つ
扇形に拡がったエアーノズルから構成されている。
【0029】この第2エアージェット装置23A、23
Bによる第2のエアージェット吹き込みタイミングは、
前記第1エアージェット装置22A、22Bによるエア
ージェット吹き込み開始から僅かに遅くなるように制御
装置56(後述、図6参照)により制御されるようにな
っている。
【0030】これら第1エアージェット装置22A、2
2Bを構成するエアーノズルは、それぞれ前記支持部材
26A、26Bに固着され、前記表側バックアップロー
ラ24A及び裏側バックアップローラ24Bの基板14
のパスライン14A側の円弧にその中心軸線がそれぞれ
外接するように配置されている。図1の符号25A、2
5Bは第1、第2エアージェット装置22A、22B、
23A、23Bに圧力空気源(図示省略)からの圧力空
気を供給するためのエアーホースをそれぞれを示す。
【0031】ここで、前記表側バックアップローラ24
A及び裏側バックアップローラ24Bは、それぞれ支持
フレーム28A、28Bを介して後述の水平バー32
A、32Bにそれぞれ支持されている。支持フレーム2
8A、28Bは、パスライン14Aと斜めに交叉して配
置され、且つ、それぞれ上部本体27A、及び、これに
軸方向摺動自在に挿入されている下部本体27Bからな
り、上部本体27Aは長孔27Cを備え、該長孔27C
を挿通し、上部本体27Aの内側で下部本体27Bに螺
合するボルト27Dの長孔27Cに対する軸方向位置に
よって基板厚さ方向の位置調節自在とされている。
【0032】又、前記下部本体27Bは、前記上部本体
27Aに挿通される軸部29Aと、この軸部29Aの先
端側に軸方向摺動自在に嵌装される筒状部29Bとを含
んで構成されている。この筒状部29Bは、ばね29C
により先端方向に、ストッパーピン29Dに当接するよ
うに付勢されると共に、先端に、前記バックアップロー
ラ24A、24Bを支持している。
【0033】前記ロッド支持部材26A、26Bは共に
鉛直方向のリニアウエイ30A、30Bを介して上下方
向位置調節自在に支持されている。リニアウエイ30
A、30Bは固定側部材31が水平バー32A、32B
に固定され、上下動部材33がばね34A、34Bによ
りそれぞれ上方に付勢された状態で固定側部材31に対
して摺動自在に支持されている。
【0034】前記水平バー32A、32Bは、パスライ
ン14Aの上下において、水平且つ、基板14の先端と
平行に配置され、その長手方向(フィルム幅方向)両端
は装置の左右側壁35から突出し、突出した両端で、図
2、図3に示されるように、上側ラック36A及び下側
ラック36Bの上端及び下端にそれぞれ連結されてい
る。
【0035】これら上側ラック36Aと下側ラック36
Bはパスライン14Aの高さ位置に配置されたピニオン
38と噛み合うことによってパスライン14Aに接近す
る方向及び離間する方向に同期して上下動されるように
なっている。
【0036】更に詳細には、前記上側ラック36Aに
は、エアーシリンダ40が連結され、このエアーシリン
ダ40によって上側水平バー32Aを介して上側ラック
36Aを駆動することにより、下側ラック36Bをピニ
オン38を介して同期して駆動できるようにされてい
る。
【0037】上記上側ラック36A、下側ラック36
B、ピニオン38、エアーシリンダ40は、それぞれ上
下の水平バー32A、32Bの両端に配置され、左右同
期して、水平バー32A、32Bを水平状態を維持した
まま上下動させるようになっている。
【0038】又、前記表側及び裏側バイブレータ16
A、16B、表側及び裏側バックアップローラ24A、
24Bは、前記水平バー32A、32Bそれぞれについ
てパスライン14Aの幅方向中心から左右等距離の位置
に一対設けられ、更に、前記第1、第2エアージェット
装置22A、22B、23A、23Bは、1本のバイブ
レータに対して各々取付け配置されている。従って、1
本のバイブレータに対して、1個のバックアップローラ
及び2本のエアーノズル(1本ノズル及び扇形ノズル)
が一体的に移動されるように構成されている。
【0039】図2、図3の符号40Aは前記水平バー3
2A、32Bを摺動自在に貫通しこれを案内するための
鉛直方向のガイドロッドを示す。このガイドロッド40
Aは固定ブロック41A、41Bにより移動ブロック4
2に支持されている。
【0040】前記移動ブロック42は、前記上側及び下
側ラック36A、36B、ピニオン38、及びガイドロ
ッド40Aを支持すると共に、側壁35の外側に設けら
れたガイドレール46A、及び側壁35の一部に形成さ
れたレール部46Bに沿って前記パスライン14Aと平
行に移動できるように支持されている。
【0041】又、上側のガイドレール46Aには、第2
移動ブロック48が、移動ブロック42と同様にパスラ
イン14Aと平行に移動できるように配置されている。
【0042】この第2移動ブロック48の下端は、基板
14を送るための送りローラ50と連動するピニオン5
0Aに噛み合ってこれに駆動される水平方向のラック5
2に連結され、これによって第2移動ブロック48が送
りローラ50によって送られる基板14と同期して進行
できるようにされている。
【0043】又、第2移動ブロック48にはエアーシリ
ンダ54が配置され、そのロッド54Aが前記移動ブロ
ック42に連結され、該エアーシリンダ54によって移
動ブロック42が第2移動ブロック48に対して一定範
囲でパスライン14Aに沿って接近・離反移動できるよ
うにされ、且つ、移動ブロック42と第2移動ブロック
48の相対的位置制御は、図に示される制御装置56に
よってエアーシリンダ54を制御することによってなさ
れる。
【0044】又、前記第2移動ブロック48には、側壁
44側に取付けられた第2エアーシリンダ58のロッド
58Aが連結され、該第2エアーシリンダ58によっ
て、ラック52と共にパスライン14Aに沿って往復動
され得るようになっている。
【0045】第2移動ブロック48は、第2エアーリシ
ンダ58によって、ラック52及びピニオン50Aを介
して、送りローラ49、50により運搬されてくる基板
14の進行速度と同期して駆動される。
【0046】又、ラック52及び第2移動ブロック48
は、フィルム前半部分の剥離作業が終了した時点で、次
の基板を迎える位置にまで、第2エアーシリンダ58に
よって戻され待機位置とされる。ここで、ピニオン50
Aの軸孔にはワンウエイベアリング(図示省略)が嵌め
込まれていて、送りローラ50が逆転されることがない
送りローラ50の両軸端にはピニオン50A、50Bが
設けられている。
【0047】図3の符号47、51、図1の符号59は
押えローラ、図1の符号53、55、57は送りローラ
をそれぞれ示す。
【0048】前記移動ブロック42には上下の第2水平
バー60A、60Bが一体的に支持されている。これら
第2水平バー60A、60Bは前記上下の水平バー32
A、32Bと平行且つ等距離位置で、パスライン14A
方向には固定されている。
【0049】前記移動ブロック42には、図2、図4に
示されるように、エアーシリンダ61A、61Bを介し
て薄膜先端センサ62A、62B、及び基板先端センサ
64がそれぞれ支持されている。
【0050】これらのセンサは、前記左右各一対の表側
及び裏側ロッド18A、18Bの間の位置に、剥離フィ
ルム検出用光センサ66A、66Bと共に配置されてい
る。
【0051】又、これらセンサは、パスライン14A方
向には、図4に示されるように、薄膜先端センサ62
A、62B、基板先端センサ64及び剥離フィルム検出
用光センサ66A、66Bが基板流れ方向に順に配置さ
れている。
【0052】前記薄膜先端センサ62A、62Bは、図
7に示されるように、基板14の表側及び裏側に張付け
られた導電層の先端が接触したとき導通される基板幅方
向に分離した一対の導電性接触子68A、68Bを備
え、その積層体フィルムの先端に乗り上げて導通が途絶
えることにより先端検出信号を前記制御装置56に出力
するようになっている。
【0053】又、前記基板先端センサ64は、光センサ
であり、両者間の光が基板14の先端領域によって遮断
されたとき、該先端領域を検出し、前記制御装置56に
検出信号を出力するものである。
【0054】更に、前記剥離フィルム検出用光センサ6
6A、66Bは、前記フィルム浮上手段20及びフィル
ム剥離手段22によって剥離され且つ捲り上(下)げら
れたフィルムを検出する光センサである。
【0055】なお、薄膜先端センサ62A、62Bは検
出態勢に入ると、エアーシリンダ61A、61Bにより
パスライン14Aに近接され、薄膜先端を検出した直後
に、該エアーシリンダ61A、61Bで反転させられ、
元のパスライン14Aから離間した位置に戻される。
【0056】図8に示されるように、前記基板14の、
フィルム剥離開始位置における表側及び裏側に接近し
て、フィルム搬出ベルト装置70A、70Bがそれぞれ
設けられている。これらフィルム搬出ベルト装置70
A、70Bは、基板14から剥離され且つ捲り上(下)
げられたフィルムをその厚さ方向に挟み込んで搬出する
一対のフィルム搬出ベルト72A、74A及び72B、
74Bから構成されている。
【0057】前記上側のフィルム搬出ベルト72A、7
4Aは、それぞれ、図9に示されるように、フィルム幅
方向に隙間76をもって配置された各3個の小幅搬出ベ
ルト73A〜73C及び75A〜75Cから構成されて
いる。
【0058】従って、前記隙間76はフィルム幅方向に
2箇所あり、この隙間76の位置には、図9に示される
ように、上側のフィルム搬出ベルト72A、74Aによ
り表裏を挟持して搬出された剥離フィルムを、該フィル
ム搬出ベルト72A、74Aの外側に案内する剥離フィ
ルムガイド78、79が設けられている。
【0059】図8に示されるように、前記基板搬送方向
下流側のフィルム搬出ベルト74A、74Bは、パスラ
イン14A側のベルト張りローラ80A、80Bが、該
ベルト張りローラ80A、80Bと平行な回動軸82
A、82Bを中心としてレバー84A、84Bにより揺
動自在に支持され、これによって、ベルト張りローラ8
0A、80Bは、フィルム搬出ベルト72A、72Bに
接近して、剥離され且つ捲り上(下)げられたフィルム
を挟み込む搬出位置と、フィルム送り方向下流側且つパ
スライン14Aから離間する方向に揺動された待機位置
との間で揺動されるようになっている。
【0060】図8の符号79A、79Bは、フィルム搬
出ベルト72A、72B側の、ベルト張りローラ80
A、80Bと対向する入側ベルト張りローラ、86A、
86Bは、エアージェット装置により基板から剥離され
且つ捲り上(下)げられたフィルムの先端部を、パスラ
イン14Aと直角に案内するためのフィルム案内プレー
ト、66A、66Bはこのフィルム案内プレート86
A、86Bに、剥離されたフィルムの先端が案内されて
いるか否かを検出するための剥離フィルム検出用光セン
サ、90A、90Bはベルト張りローラ80A、80B
が待機位置にあるとき、フィルム搬出ベルト74A、7
4Bを該ベルト張りローラ80A、80Bへの巻き掛け
状態を維持するためのベルト支持ローラをそれぞれ示
す。
【0061】前記剥離フィルムガイド78、79は、フ
ィルム搬出ベルト72A、74Aにおける入側のベルト
張りローラ79A、80Aと反対側の出側歯付ベルトプ
ーリー92A、93Aに対して、両者間で、側方から見
て重なる位置(ベルト移動軌跡を横切る位置)から、ベ
ルト移動方向、且つ、外側にまで延在し、それぞれ前記
出側歯付ベルトプーリー92A、93A間を通って搬出
されてくる剥離フィルムの両面に対向するガイド面7
8、79を備えている。
【0062】該ガイド面78、79は、出側歯付ベルト
プーリー92A、93A間の位置から側方且つ上方に拡
開して、剥離フィルムを外部に搬出できるようにされて
いる。
【0063】又、前記下側のフィルム搬出ベルト72
B、74Bの出側には、剥離フィルムガイドが設けられ
ていないが、下方に排出された剥離フィルムが、該フィ
ルム搬出ベルト72B、74Bの出側の歯付ベルトプー
リー92B、93B間を通って下方に落下されるように
なっている。
【0064】更に、前記剥離されたフィルムの搬送経路
に沿って、その表側及び裏側にエアーを吹き付けて該剥
離フィルムを出側に円滑に送り出すための複数のエアー
吹出しパイプ95が配置されている。該エアー吹出しパ
イプ95は基板搬送方向と直交する方向に延在し、その
外周には剥離フィルム送り出し方向にエアー吹出し孔が
設けられている。
【0065】又、前記エアー吹出しパイプ95の近傍に
は、上下のフィルム搬出ベルト72A、74A、72
B、74Bの出側で剥離フィルムの終端を検出する搬出
検知センサ96A、96Bが設けられ、その出力信号が
前記制御装置56に入力されるようになっている。
【0066】前記回動軸82A、82Bは、ベルト張り
ローラ80A、80Bが待機位置にあるように駆動され
ていて、エアージェットにより基板14から剥離された
フィルムの先端が待機状態のベルト張りローラ79Aと
80A、79Bと80Bの間に入り込んできたときに、
搬送位置に駆動されるようになっている。
【0067】更に具体的には、基板14から剥離され且
つ捲り上(下)げられたフィルムの先端領域が、前記前
記フィルム案内プレート86A、86Bに、第1及び第
2エアージェット装置22A、22B、23A、23B
からのエアージェットにより押し付けられていると、こ
れを剥離フィルム検出用光センサ66A、66Bが検出
し、該剥離フィルム検出用光センサ66A、66Bの検
出信号に基づいて、前記制御装置56が前記回動軸82
A、82Bのアクチュエータを、ベルト張りローラ80
A、80Bが搬送位置となるように別個に駆動させるも
のである。
【0068】又、前記制御装置56は、前記剥離フィル
ム検出用光センサ66A、66Bの一方から検出信号が
入力してから、所定時間内に他方からの検出信号が入力
しないとき、直ちに、該入力しない側のベルト張りロー
ラ80A又は80Bを搬送位置に駆動するようにされて
いる。ここで、所定時間とは、基板14の表裏における
剥離されたフィルム先端位置の、基板進行方向のずれ、
及び、基板14の表裏におけるフィルム剥離開始タイミ
ングのずれに基づく、剥離フィルム先端領域検出時間の
ずれの最大値とする。
【0069】次に上記実施例装置の作用について説明す
る。
【0070】まず、第2エアーシリンダ58によって待
機位置に位置決め固定された第2移動ブロック48を基
準として、エアーシリンダ54により、移動ブロック4
2を、図4に示されるパスライン14Aに沿って移動位
置決めする。又、エアーシリンダ61A、61Bにより
薄膜先端センサ62A、62Bが図10(A)から図1
0(B)に示された状態に、パスライン方向と直交する
方向に押し出されて基板14の導電層を検出する準備体
制に入る。
【0071】この状態で表裏に積層体フィルム12A、
12Bが配置された基板14が送りローラ49、50に
よってパスライン14Aに沿って前記センサ及びフィル
ム浮上手段20、フィルム剥離手段22方向に送られて
くる。
【0072】基板14の先端が図10(C)で示される
ように、上下の導電性接触子間に入り込み、これを開い
て進行する。基板14の進行に伴い上下の薄膜先端セン
サ62A、62Bの導電性接触子68A、68Bが基板
14の導電層(Cu 箔)69に接触して導通され、次
に、積層体フィルム12A、12Bが薄膜先端センサ6
2A、62Bの両方又は一方における導電性接触子68
A、68Bに接触することによってその導通を遮断す
る。
【0073】一方、基板14が進行している途中で図4
の符号65で示される基板先端検出ラインに到達したと
きに、これが基板先端センサ64に検知される。
【0074】制御装置56においては、薄膜先端センサ
62A、62Bが表裏における積層体フィルム12A、
12Bの両方の前端を検出し且つ基板先端センサ64が
基板先端通過を検出したときを基準とし、次のステップ
に進む。
【0075】次に、エアーシリンダ58により第2移動
ブロック48を引張り、これによって、ラック52を介
してピニオン50Aにより、該第2移動ブロック48を
基板14と同期して進行させる。
【0076】次いで、エアーシリンダ40によりラック
36A、36Bを介して上側及び下側水平バー32A、
32Bを駆動し、表側及び裏側バイブレータ16A、1
6B、表側及び裏側ロッド18A、18B、表側及び裏
側バックアップローラ24A、24B、第1、第2エア
ージェット装置22A、22B、23A、23Bの上下
方向位置をセットする。そのセット位置として、ロッド
の先端は薄膜表面上で薄膜先端より内側に接触するよう
にされている。
【0077】なお、表側及び裏側バックアップローラ2
4A、24Bを支持する支持フレーム28A、28Bの
基板14に対する位置は、長孔29、ボルト27により
微調整する。
【0078】基板14が進行してきて、前記上下の薄膜
先端センサ62A、62Bが共にオフとされた瞬間か
ら、第2エアーシリンダ58とエアーシリンダ40及び
バイブレータ16A、16Bに圧力空気が送られ、一瞬
遅れてエアーシリンダ54にも圧力空気が送られる。同
時に第1エアージェット装置22A、22Bからも圧力
空気が噴き出す。なおこのとき、薄膜先端センサ62
A、62Bを基板14に押し付けるエアーシリンダ61
A、61Bのエアーは抜かれ、これらのセンサは基板か
ら離れた位置とされる。
【0079】移動ブロック42と第2移動ブロック48
が水平に移動開始すると同時に、バイブレータ16A、
16Bもバイブレーションが開始され、且つ、表側ロッ
ド18A、裏側ロッド18Bが基板14に接触し、その
直後に、エアーシリンダ54に圧力空気が送られ移動ブ
ロック42が第2移動ブロック48との距離を詰めるよ
うに駆動される。
【0080】上記の過程で、エアーシリンダ54は設定
距離だけ移動ブロック42を引張る。
【0081】従って、表側及び裏側ロッド18A、18
Bの先端は、積層体フィルム12A、12B及び基板1
4に対して、該基板14より速い速度で移動しつつ且
つ、予め設定した距離だけ、積層体フィルム12A、1
2Bを叩きつつ基板14の先端方向に移動することにな
る。
【0082】この移動の際のストロークを大きめに取れ
ば、基板14の表裏における積層体フィルム12A、1
2Bの張付け位置即ちその先端と基板14先端との距離
のばらつきを吸収して、確実にロッドにより積層体先端
部を叩くことができる。
【0083】表側及び裏側ロッド18A、18Bにより
叩かれると、積層体フィルム12A、12Bにおける透
光性樹脂フィルム11Bが感光性樹脂層11Aから浮上
がり、ここに、フィルム剥離手段22における第1エア
ージェット装置22A、22Bから圧力空気を噴射させ
ると、該浮上した部分が剥離する。
【0084】他方、前記第2エアージェット装置23
A、23Bには、圧力空気源からの圧縮空気が、エアー
ホース25A、25Bを介して供給されるが、制御装置
56により、第2エアージェット装置23A、23Bか
らの第2エアージェット吹き出し開始タイミングが、第
1エアージェット装置22A、22Bよりも僅かに遅ら
される。
【0085】従って、第1エアージェット装置22A、
22Bにより剥離され始めた透光性樹脂フィルム11B
は、第2エアージェットにより基板幅方向外側に向かっ
て順次剥離されることになる。
【0086】又、このとき、第2エアージェット装置2
3A、23Bからの第2エアージェット吹き出し開始と
同時に、同一の圧力空気源から圧縮空気が供給されてい
る第1エアージェット装置22A、22Bからの第1エ
アージェットの圧力が低下される。
【0087】従って、第1エアージェット装置22A、
22Bにより剥離された部分の透光性樹脂フィルム11
Bが、強いエアージェットによりいわゆるバタ付きを生
じたりすることがなく、適度なエアージェットによっ
て、前記前記フィルム案内プレート86A、86Bに押
し付けられることになる。
【0088】又、第2エアージェット装置23A、23
Bからの第2エアージェットも、吹き出し開始時におけ
る第1エアージェットよりも弱い圧力で吹き出される
が、既に剥離を開始している透光性樹脂フィルム11B
を更に連続して剥離させるには十分であり、且つ剥離さ
れたフィルムのバタ付きが生じることがない。又、第2
エアージェットの吹き出し開始タイミングは、第1エア
ージェットより僅かに遅れているので、第1エアージェ
ットによる透光性樹脂フィルム11Bの剥離開始時に、
その両側を強く押し付けて第1エアージェットによる剥
離を妨げることがない。
【0089】透光性樹脂フィルム11Bの進行方向先端
側がその全幅にわたって剥離されると、該先端領域は前
記フィルム案内プレート86A、86Bに、第1及び第
2エアージェットによって押し付けられた状態となる。
従って、剥離フィルム検出用光センサ66A、66Bが
これを検出する。このとき、基板14の表側と裏側での
フィルム張付位置あるいは剥離開始タイミングが、基板
搬送方向に異なると、剥離フィルム検出用光センサ66
A、66Bの検出信号出力タミングがずれるが、制御装
置56は各々の検出信号入力に基づき別個に、回動軸8
2A、82Bを回動させて、ベルト張りローラ80A、
80Bが搬出位置となるようにする。
【0090】
【0091】又、前記制御装置56は、前記剥離フィル
ム検出用光センサ66A、66Bの一方から検出信号が
入力してから、所定時間内に他方からの検出信号が入力
しないとき、直ちに、該入力しない側のベルト張りロー
ラ80A又は80Bを搬送位置に駆動するようにされて
いるので、表側及び裏側の一方でのフィルム剥離ができ
なかったときでも、基板14の進行がベルト張りローラ
80A又は80B及びこれに巻回されているフィルム搬
出ベルト74A又は74Bにより妨げられることがな
い。
【0092】ベルト張りローラ80A、80Bが搬出位
置に駆動されると、フィルム搬出ベルト72A、74A
及び72B、74Bが、透光性樹脂フィルム11B先端
部を表裏から挟み込む。
【0093】続いて、歯付ベルトプーリー92A、93
A及び92B、93Bがモーター(図示せず)で一斉に
回転駆動されて、該透光性樹脂フィルム11Bを挟み込
んでいる部分の搬出ベルトが歯付ベルトプーリー92
A、93A及び92B、93Bの方向へ移動するので、
該透光性樹脂フィルム11Bは基板14から順次引き剥
され歯付ベルトプーリー92A、93A及び92B、9
3Bから外の方に搬出される。なお、該搬出ベルトの移
動速度は基板14の移動速度と概ね同速になるように調
整されている。
【0094】このとき、表側(図において上側)の小幅
搬出ベルト73A〜73C、75A〜75C間の2箇所
の隙間76には、前述の如く、剥離フィルムガイド7
8、79が設けられ、その表側及び裏側一対のガイド面
が、側方から見て、出側歯付ベルトプーリー92A、9
3Aと重なり合い、且つフィルム搬出面を挟み込むよう
に配置されているので、出側歯付ベルトプーリー92
A、93A近傍にまで搬出された剥離フィルムは、前記
ガイド面に沿ってパスライン外に排出されることにな
る。又、下側のフィルム搬出ベルト72B、74B間に
挟持された剥離フィルムは、出側歯付ベルトプーリー9
2B、93B間から下方に落下排出される。
【0095】剥離フィルムのパスライン外への排出の際
に、前記エアー吹出しパイプ95からのエアーが、フィ
ルムを円滑に排出させる。
【0096】剥離されたフィルムがパスライン外に排出
されるとき、搬出検知センサ96A、96Bが該フィル
ムの終端領域を検知することによって排出完了が確認さ
れる。剥離フィルム検出用光センサ66A、66Bがフ
ィルム先端領域を検知しているにも拘らず、排出完了が
確認されない場合は、剥離ミス又はベルトでのジャムと
いうことが判る。
【0097】なお、下側の出側歯付ベルトプーリー92
B、93Bの位置において、剥離フィルムがベルトに巻
き付いて再度上方に運ばれてしまうような傾向がある場
合は、上側と同様の剥離フィルムガイドを設けるとよ
い。
【0098】上記のように、基板14の表側と裏側での
フィルム張付け位置のずれあるいはめくれ上がり(下が
り)のタイミングが大きくずれていても、そのずれが許
容範囲であればフィルムは基板の両面から確実に剥離さ
れ搬出される。
【0099】しかし、基板14の表側又は裏側のフィル
ム先端縁が剥離されなかった場合は、剥離フィルム検出
用光センサ66A、66Bの出力信号は一方のみであ
り、これによって、前記制御装置56は、一方のフィル
ム剥離が終了した後に、基板の搬送を停止し、且つパス
ラインから、例えば上方に搬出して、待機させる。
【0100】このパスライン外に搬出された剥離ミスの
基板14は、再度フィルム剥離装置10を通すか、又は
別途バッチ処理にて残りのフィルムを剥すようにする。
【0101】又、制御装置56は、上下の薄膜先端セン
サ62A、62Bがフィルムの先端を検出してから、一
定時間内に剥離フィルム検出用光センサ66A、66B
のいずれからも検出信号が出力されなかった場合は、当
該基板14をパスライン外に排出するようにされてい
る。
【0102】ここで、前記表側ロッド18Aと裏側ロッ
ド18Bは、基板14の幅方向にオフセットされている
が、それぞれには、基板14を介して反対側にバックア
ップローラ24B、24Aが配置されているので、表側
及び裏側から同時にロッドにより基板14を叩いても該
基板14に歪みが生じることがない。
【0103】又、表側及び裏側ロッド18A、18Bが
移動ブロック42を介してエアーシリンダ54により、
基板14に対して相対移動されるとき、前記表側ロッド
18A及び裏側ロッド18Bが基板14の先端から外れ
た場合でも、相互に叩き合うことがなく、従って、空打
ちによるロッドの損傷がない。
【0104】更に、表側及び裏側ロッド18A、18B
に対向する裏側バックアップローラ24B及び表側バッ
クアップローラ24Aは、硬質ゴム車輪から形成されて
いるので、基板14及び積層体フィルム12A、12B
に対して面接触することになり、バックアップローラの
位置が対向するロッドに対して若干のずれがあっても、
ロッドによる打撃時、確実に基板を保持することができ
る。
【0105】更に又、前記表側ロッド18A、裏側ロッ
ド18Bが作動されるとき、これらが支持部材26A、
26Bがリニアウェイ30A、30Bの上下動部材33
に固定されていることから上下に振動し易いが、表側及
び裏側バックアップローラ24A、24Bは、表側及び
裏側ロッド18A、18Bを支持する支持部材26A、
26Bに対して固定側部材である水平バー32A、32
Bにそれぞれ支持フレーム28A、28Bを介して支持
されているので、前記振動に影響されることなく、常に
基板厚さ方向に定位置を取ることができる。
【0106】従って、表側及び裏側バックアップローラ
24A、24Bが、表側及び裏側ロッド18A、18B
の突出動作によって逃げてしまうことによる、該ロッド
打撃不良、透光性樹脂フィルム11Bのねじれ等が生じ
ることがない。
【0107】透光性樹脂フィルム11Bが剥離された
後、基板14は、第2移動ブロック48位置を通過して
フィルム剥離機構外に送り出され、一方、移動ブロック
42、第2ブロック48及びラック52は、エアーシリ
ンダ54及び58の戻り動作によって待機位置に復帰さ
れる。
【0108】透光性樹脂フィルム11Bの初期剥離がさ
れた後、エアーシリンダ40には逆戻りの圧力空気が送
られ、ラック36A、36Bを介して上側及び下側水平
バー32A、32Bがパスライン14Aから剥離動作を
行い、それに連なるバイブレータ16A、16B、バッ
クアップローラ24A、24B、第1、第2エアージェ
ット装置22A、22B、23A、23B等が元の待機
位置に戻されるが、その時期は色々に設定することがで
きる。上記の例では、移動ブロック42と第2移動ブロ
ックが水平方向に同時に移動開始したときにスタートす
るタイマーの設定で定めているが、移動ブロック42を
移動するエアーシリンダ54のストロークエンドを検知
するセンサの出力信号等に基づいて定めてもよい。
【0109】以後前記と同様の工程を繰返してフィルム
剥離を行う。
【0110】なお上記制御装置56は、剥離フィルム検
出用光センサ66A、66Bの検出信号に基づき、対応
する回転軸82A、82Bを別個に、搬送位置に駆動す
るようにされているが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、例えば、剥離フィルム検出用光センサ66
A、66Bの一方の検出信号に基づいて、検出から所定
時間後に、前記制御装置56が前記回動軸82A、82
Bのアクチュエータを、ベルト張りローラ80A、80
Bが搬送位置となるように駆動させるようにしてもよ
い。
【0111】この場合、基板14表裏におけるフィルム
先端縁の位置や、めくれ上がり(下り)のタイミングが
大きくずれていても、そのずれが許容範囲(所定時間
内)であれば、剥離されたフィルム先端が来る前にベル
ト張りローラ80A又は80Bが搬出位置となってしま
い、剥離ミスを生じるというようなことがない。
【0112】又、前記フィルム搬出ベルト装置70A、
70Bは、それぞれ入側端の一方のローラがフィルムを
挟み込む搬出位置と、離間した待機位置との間で揺動さ
れるようになっているが、本発明はこれに限定されるも
のでなく、基板14の表側及び裏側につきそれぞれ一対
のフィルム搬出ベルトにおける入側が開閉できるもので
あればよい。従って、フィルム搬出ベルト全体が離接す
るような構造であってもよい。
【0113】又、前記フィルム搬出ベルトはそれぞれ3
個の小幅搬出ベルトによって形成されているが、これは
フィルム剥離ガイドを設けることができる隙間76があ
ればよく、従って、各々のフィルム搬出ベルトが2個以
上の小幅搬出ベルトから構成されるものであればよい。
【0114】又、前記フィルム剥離装置10において、
基板から剥離された表側及び裏側のフィルム先端領域
が、エアージェット装置から空気流によって、剥離フィ
ルムガイド78、79に押付けられるようにされている
が、これは、剥離されたフィルム先端がパスライン14
A外に導かれるものであればよい。従って、例えばフィ
ルム搬出ベルト72A及び72Bを、図8の状態よりも
更にパスライン14A方向に接近させて、その先端をフ
ィルム案内プレートの代わりとしてもよい。
【0115】更に、上記第2エアージェット装置23
A、23Bは、先端が偏平且つ扇形に広がったエアーノ
ズルから構成されているが、これは第2エアージェット
が偏平な空気流であればよく、従って、例えば図5
(B)に示されるように、複数の小エアージェットノズ
ル94A〜94Oから構成してもよい。この場合、各小
エアージェットノズル94A〜94Oは、扇形に配置し
てもよく、又幅方向に並列してもよい。
【0116】更に、この小エアージェットノズル94A
〜94Oを、第2エアージェットの吹き出し時に、第1
エアージェット装置22A、22Bに近い側の小エアー
ジェットノズル94Aから順次94Oに向かって吹き出
すようにしてもよい。このようにすると、より円滑にフ
ィルムを剥離させることができる。
【0117】更に又、小エアージェットノズル94A〜
94Oを各々がある強さのエアージェットを形成するよ
うにすると共に、吹き出し開始時には、小エアージェッ
トノズル94A側から順次弱く吹き出すようにしてもよ
い。
【0118】又、上記偏平な第2エアージェット装置2
3A、23B及び小エアージェットノズル94A〜94
Oを、その空気吹き出し口がフィルム幅方向のラインに
対して、フィルム幅方向内側ほど基板先端に接近するよ
うに斜めに配置するようにしてもよい。この場合は、均
一に吹き出してもフィルム幅方向内側ほど強くフィルム
先端を吹くことになり、剥離がより円滑となる。
【0119】又、上記フィルム剥離装置は、第1及び第
2エアージェット装置の2つを用いてフィルムを剥離さ
せるようにしているが、本発明はこれに限定されるもの
でなく、上下一対のエアージェット装置のみによりフィ
ルムを剥離させる場合にも適用されるものである。
【0120】又、上記装置において、バックアップロー
ラは硬質ゴム車輪から構成されているが、これは、ロッ
ド先端による基板の打撃を反対から支えることができる
ものであればよく、軟質のゴムローラ、金属ローラ、あ
るいは、ゴム板部材等であってもよい。
【0121】又、上記装置において、バックアップロー
ラは水平バーに支持されているが、本発明はこれに限定
されるものでなく、対向するロッド先端と同期して移動
され、且つ、振動するロッドの影響を受けることなく、
独立に支持されるものであればよい。
【0122】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、基
板の表裏両面に貼られたフィルムの剥離された先端縁が
基板の進行方向にずれていても、両者を確実に剥離し且
つ搬出することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の態様の例に係るフィルム剥離装
置の要部を拡大して示す側面図
【図2】同フィルム剥離装置を後方から見た背面図
【図3】図2のIII −III 線相当部分の側面図
【図4】同装置のセンサ部分近傍を示す側面図
【図5】同装置の第2エアージェット装置を示す斜視図
【図6】同装置の制御系の要部を示すブロック図
【図7】同装置の薄膜先端センサを拡大して示す斜視図
【図8】同装置における剥離フィルム搬出ベルト装置を
示す側断面図
【図9】図8のIX−IX線視図
【図10】前記薄膜先端センサの作用を示す略示断面図
【符号の説明】
10…フィルム剥離装置 12A、12B…積層体フィルム 14…基板 14A…パスライン 16A…表側バイブレータ 16B…裏側バイブレータ 18A…表側ロッド 18B…裏側ロッド 20…フィルム浮上手段 22…フィルム剥離手段 22A、22B…第1エアージェット装置 23A、23B…第2エアージェット装置 56…制御装置 60A、60B…第2水平バー 64…基板先端センサ 70A、70B…フィルム搬出ベルト装置 72A、74A、72B、74B…フィルム搬出ベルト 73A〜73C、75A〜75C…小幅搬出ベルト 76…隙間 78、79…剥離フィルムガイド 86A、86B…フィルム案内プレート 95…エアー吹き出しパイプ 96A、96B…搬出検知センサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パスラインに沿って搬送される基板の表面
    及び裏面に貼着された積層体フィルムのそれぞれの送り
    方向先端縁を押圧して、積層体フィルムの少なくとも最
    も内側の層を残して、外側の層の端縁の一部を基板表面
    及び裏面から離間させ、次に該離間した各フィルムの先
    端部分にエアージェットを吹き込んでフィルムを基板か
    ら剥離させると共に、該剥離されたフィルムを、前記パ
    スラインに接近して、前記基板の表側及び裏側にそれぞ
    れ配置された各一対のベルトにより挾持して、基板の進
    行と同期して前記パスラインから離間する方向に搬出す
    るフィルム剥離方法において、 前記表側及び裏側の各一対のベルトを、少なくともパス
    ライン側の入側端部間で開き、フィルム先端を挾持しな
    い開状態としておき、前記表側及び裏側でのフィルム先
    端の剥離を別個に検出し、且つ、表側及び裏側の一方で
    の剥離が検出されてから所定時間後に、表側及び裏側の
    ベルトを閉じて剥離フィルムを挾持し、且つ、剥離、搬
    出することを特徴とするフィルム剥離方法。
  2. 【請求項2】パスラインに沿って搬送される基板表面及
    び裏面に貼着された積層体フィルムのそれぞれの送り方
    向先端縁を押圧して、積層体フィルムの少なくとも最も
    内側の層を残して、外側の層の先端縁の一部を基板表面
    及び裏面から離間させる表側及び裏側の押圧部材と、こ
    の押圧部材の近傍に配置され、前記フィルム先端縁の離
    間された部位にエアージェットを吹き込んでフィルム先
    端縁を基板から剥離させる表側及び裏側のエアージェッ
    ト装置と、前記基板から剥離された表側及び裏側のフィ
    ルム先端領域を別個に検出する表側及び裏側の剥離フィ
    ルム検出用センサと、入側端が、前記フィルム剥離開始
    位置で、前記パスラインに接近して配置され、各々が、
    剥離フィルムを先端から挾持して搬出する一対のベルト
    を含んでなる表側及び裏側のフィルム搬出ベルト装置
    と、前記剥離フィルム検出用センサからの検出信号のに
    基づき、前記フィルム搬出フィルム搬出ベルト装置を駆
    動する制御装置と、を有してなり、前記フィルム搬出ベ
    ルト装置の一対のベルトは、前記パスライン側の入側端
    が、剥離フィルム先端を挾持する閉状態と挾持できない
    開状態との間で開閉自在とされ、前記制御装置は、前記
    表側又は裏側の剥離フィルム検出用センサの一方から検
    出信号が入力したときから一定時間後に、表側及び裏側
    の両方で、前記ベルトを閉状態に駆動するようにされた
    ことを特徴とするフィルム剥離装置。
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