JP3261575B2 - ロールめっき装置及びロールめっき方法 - Google Patents

ロールめっき装置及びロールめっき方法

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JP3261575B2
JP3261575B2 JP15666798A JP15666798A JP3261575B2 JP 3261575 B2 JP3261575 B2 JP 3261575B2 JP 15666798 A JP15666798 A JP 15666798A JP 15666798 A JP15666798 A JP 15666798A JP 3261575 B2 JP3261575 B2 JP 3261575B2
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三郎 柴崎
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株式会社フッカクローム
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば印刷ロール
等の表面にめっきを施すめっき装置及びめっき方法に係
り、特に大径のロールでも、短時間で均一な厚みにめっ
きすることが可能なロールめっき装置及びロールめっき
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ロール表面にめっきを施す場合、従来で
は、ロール全体をめっき液中に水平に浸漬する手段(実
公昭57-50283号参照)や、垂直に浸漬する手段(実公平
4-35422 号参照)がある。
【0003】また、水平に支持した鉛管等を、めっき液
に浸漬しながら回転させることで、より均一な厚みにめ
っきする手段も知られている(特開昭54-33236号参
照)。
【0004】一方、水平に支持したタンクの下側面を電
着浴槽の内部に浸漬する電着塗装装置が特公平6-8517
号、特公平45917 号公報に記載されている。この装置で
は、タンクローリーやコンテナとして使用されるタンク
の表面を電着塗装するもので、タンクの約1/3 程度を電
着浴槽の内部に浸漬して電着塗装し、塗装完了後にタン
クを120 度回転させて繰り返し電着塗装するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ロール全体
をめっき液中に浸漬する従来の手段では、ロールが水
平、垂直のいずれの場合でも、めっき加工できるロール
の大きさは、めっき槽のサイズに限定されてしまうので
大径のロールや長尺なロールをめっきする場合はロール
のサイズに適応させてめっき槽等の装置全体を設計し直
す必要があり、極めて膨大な製造コストがかかる不都合
があった。また、ロールを垂直に浸漬する縦型めっき法
は、陰極側の給電部は一方向からの電気取りのため、大
型ロールの電流密度を高くすると、発熱を招くので電流
をできるだけ下げて作業せざるを得ない。そのため電流
効率が下がり、めっき速度が極めて遅くなる不都合もあ
った。
【0006】一方、タンクの下側面を電着浴槽の内部に
浸漬する従来の電着塗装装置では、タンクの一部を電着
浴槽内に入れて電着塗装するので、タンクに比べてそれ
程大きな電着浴槽でなくても大径サイズのタンクを電着
塗装することができる。ところが、このように大径のタ
ンクを電着塗装するには、タンクに導通する電流を長時
間にわたって流す必要がある。このため、電着塗装時間
が極めて長くなり、極めて高いランニングコストになっ
ていた。しかも、一部を電着浴槽内に入れて電着塗装す
ると、塗装の厚みを均一にすることが困難で塗装むらが
極めて多い。したがって、タンクの一部を電着浴槽内に
入れるめっき方法では、印刷ロール等の精度の高いロー
ルをめっきすることは不可能であった。
【0007】また、従来の印刷ロール等のめっきにおい
て、めっき液に浸漬しながらロールを回転させる手段で
は、より均一な厚みのめっきが可能になる。ところが、
ロールを回転させながらめっきする方法では、あまり高
電圧をかけることができなかった。それはロールの端部
に設けられた回転する電極と、この電極に接触して通電
する通電体との接点部分を常に均一に接触させることが
困難であるため、高電流をかけると、この接点部分に不
規則なスパーク状の負荷がかかり、逆にめっきの厚みが
不規則になってしまうものである。このため、均一な厚
みのめっきをロールに施すには、低電圧で時間をかけな
がらロールを回転させる必要があった。
【0008】したがって、大径のロールをめっきする場
合では、ロールのサイズに伴った高電流が必要になる
が、これまでのめっき装置では、前述の理由から回転す
るロールに高電流をかけることが困難であるため、めっ
きを終了するまでに極めて長い時間を要するものであっ
た。
【0009】本発明は上述の課題を解消すべく創出され
たもので、回転するロールに安定した状態で高電圧をか
けることにより、均一な厚みのめっきを短時間で施すこ
とができ、しかも、径の大きなロールでも極めて低コス
トで精度の高いめっき加工ができるロールめっき装置及
びロールめっき方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の第1の手段は、水平に支持したロールRを
回転させながら電気めっきするロールめっき装置におい
て、回転するロールRの両端に固定されてロールRに通
電する回転軸状の電極1と、この電極1の周側面の一部
又は全周に接触してロールRに通電する通電体2との通
電部分に通電性の網体3を介したことにある。
【0011】また第2の手段は、ロールRの下面にめっ
き槽10を配設し、このめっき槽10のめっき液にロー
ルRの下側面が接触するようにロールRを回転支持する
ことにある。
【0012】更に、第3の手段は、水平に支持したロー
ルRを回転させながら電気めっきするめっき方法におい
て、回転するロールRに固定された回転軸状の電極1
と、この回転する電極1の周側面の一部又は全周に接触
してロールRに通電する通電体2との通電部分に通電性
の網体3を介し、少なくとも 8,000A以上の電流をロー
ルRに通電する方法を課題解消のため手段とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図に示す符号Rは、電気め
っきするロールであり、主にグラビア製版用等として使
用される精密なめっきを要求されるロールRである(図
1参照)。
【0014】このロールRの両端部には、ロールRに通
電する電極1を固定している。電極1は、導電性の高い
銅などの金属によって回転軸状に形成される。電極1の
形状は、筒状、円柱状を問わず、ロールRが軸付きの場
合はこの軸に固定する。また、ロールRに軸がない場合
や中空のロールRの場合は、このロールRを支持固定す
るチャック(図示せず)に回転軸状の電極1を装着して
もよい。
【0015】通電体2は、電極1の周側面の一部又は全
周に接触してロールRに通電するものである。図示例の
通電体2は、略U字形状の銅製の受台2Aと、この受台
2Aの中央部分に重合した黄銅製の通電体2Bとの二層
構造により、通電体2の強度と通電効率とを同時に高め
ている(図1参照)。
【0016】網体3は、この通電体2と電極1との通電
部分に配設する。網体3は導電性の高い銅材を使用し、
電極1の側面と通電体2との接触位置に沿ってその間に
介している。図示例の網体3は、電極1の下側面に摺接
するように設けているが、この網体3や通電体2を電極
1の周側面全体に設けてもよい。
【0017】めっき槽10は、ロールRの下面に配し、
このめっき槽10内のめっき液にロールRの下側面、す
なわち全面積の1/3 〜1/4 が接触するようにロールRを
回転支持している。
【0018】本発明のメッキ方法では、前記装置によ
り、ロールRを回転させながら少なくとも 8,000A以
上、好ましくは 8,000A〜10,000Aの電流をロールRに
通電するものである。
【0019】
【実施例】本発明で500 φ×5500mmのロールに、55℃、
8,500Aの電流で1時間めっきしたときのめっきの厚さ
を次に示す。 電流 8,500A 表面積 863dm2 (めっき加工面がめっき液に
1/4 だけ入っているので 215dm2 ) 陰極電流密度 40A/dm2 電流効率 17%(電流効率はJIS H9123 ( 表1)
を参考とする) 温度 55℃ 電気化学当量 0.3234 比重 7.1
【0020】
【数1】
【0021】
【表1】
【0022】更に、本発明により、めっき厚を50μm に
加工したときのばらつき(円周方向でのばらつき)は、
3μm 以内となった。
【0023】ここで、比較例として縦型めっき法で実施
例1とほぼ同じ条件(500 φ×5500mmのロールに、55
℃、10,000Aの電流で1時間めっきしたとき)のめっき
の厚さを次に示す(電流を 8,500Aから10,000Aに上げ
ている)。 電流 10,000A 表面積 863dm2 陰極電流密度 11.5A/dm2 電流効率 11% 温度 55℃ 電気化学当量 0.3234 比重 7.1
【0024】
【数2】
【0025】尚、縦型めっき法により、めっき厚を50μ
m に加工したときのばらつき(円周方向でのばらつき)
は、10〜15μm がこれまでの許容範囲である。
【0026】上記の如く、従来の縦型めっき法で電流1
0,000Aでめっき加工した場合に比べて、本発明による
電流8,500 Aでのメッキ加工の方が極めて速く厚いめっ
きができ、しかも、めっき厚のばらつきも従来に比べて
極めて少いことがわかる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上述の如く構成したことによ
り当初の目的を達成する。すなわち、請求項1により、
電極1と通電体2との通電部分に、通電性の網体3を介
したことで、電極1と通電体との接点部分を常に均一に
接触させることが可能になった。この結果、従来のめっ
き装置のように、接点部分に不規則なスパーク状の負荷
がかかり、めっきの厚みが不規則になるおそれも解消し
たので、回転するロールに安定した状態で高電圧をかけ
ることが可能になった。したがって、均一な厚みのめっ
きを短時間で施すことができる。
【0028】また、請求項2により、大径のロールでも
小電流でめっき加工ができるので、低コストで精度の高
いめっきを行うことができる。
【0029】更に、請求項3により、これまでは困難と
されてきた高い電流をロールRに通電させることが可能
になり、大径のロールでも、均一な厚みのめっきを短時
間で施すことができる。したがって、めっき工程におけ
る極めて効果的な省エネを実現することができた。
【0030】このように、本発明によると、回転するロ
ールに安定した状態で高電圧をかけることにより、均一
な厚みのめっきを短時間で施すことができ、しかも、径
の大きなロールでも極めて低コストで精度の高いめっき
加工ができるなどといった産業上有益な種々の効果を奏
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のめっき装置を示す概略図。
【符号の説明】
R ロール R1 軸部 1 電極 2 通電体 2A 受台 2B 通電体 3 網体 10 めっき槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 7/04 C25D 7/00 C25D 17/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平に支持したロールを回転させながら
    陰極に通電するロールめっき装置において、回転するロ
    ールの両端に固定されてロールに通電する回転軸状の電
    極と、この電極の周側面の一部又は全周に接触して電極
    に通電する通電体との通電部分に通電性の網体を介した
    ことを特徴とするロールめっき装置。
  2. 【請求項2】 前記ロールめっき装置において、ロール
    の下面にめっき槽を配設し、このめっき槽のめっき液に
    ロールの下側面が接触するようにロールを回転支持する
    請求項1記載のロールめっき装置。
  3. 【請求項3】 水平に支持したロールを回転させながら
    電気めっきするめっき方法において、回転するロールに
    固定された回転軸状の電極と、この回転する電極の周側
    面の一部又は全周に接触してロールに通電する通電体と
    の通電部分に通電性の網体を介し、少なくとも 8,000A
    以上の電流をロールに通電することを特徴とするロール
    めっき方法。
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