JP3260734B2 - 岩石の吊上げ装置および吊上げ方法 - Google Patents

岩石の吊上げ装置および吊上げ方法

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JP3260734B2
JP3260734B2 JP2000007460A JP2000007460A JP3260734B2 JP 3260734 B2 JP3260734 B2 JP 3260734B2 JP 2000007460 A JP2000007460 A JP 2000007460A JP 2000007460 A JP2000007460 A JP 2000007460A JP 3260734 B2 JP3260734 B2 JP 3260734B2
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昭男 神島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、岩石の吊上げ装
および吊上げ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、岩盤を補強する方法として、
ロックボルトを用いる方法(ロックボルト施工方法)が
数多く提案されており、その一つとして、エキスパンシ
ョン形のロックボルトを用いる方法が知られている。こ
れは、削孔機を用いて岩盤に削孔を形成するのに続き、
エキスパンション形のロックボルトを挿入し、当該ロッ
クボルトの先端部を岩盤に固定した後、ロックボルトの
後端にアンカープレートを取り付け、アンカープレート
により地盤表面を締め付けるものである。
【0003】このロックボルトは、所定の削孔形成方向
に沿って岩盤に形成された削孔内に挿入可能で、しか
も、その先端部の外径が削孔形成方向にいくにしたがっ
て増大しているボルト本体(棒状部材)と、ボルト本体
の先端部と削孔の内壁面との間に介挿されてボルト本体
を岩盤に固定する楔部材(中間部材)とを備えている。
そして、削孔内にボルト本体および楔部材を挿入した
後、ボルト本体の先端部と楔部材とが摺接した状態でボ
ルト本体を楔材部材に対して削孔形成方向に相対変位さ
せると、楔部材が削孔の内壁面に密接してボルト本体を
岩盤に固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のエキスパンショ
ン形ロックボルトでは、ボルト本体の中央部(棒状部
分)と先端部とが一体化されており、特にボルト本体の
先端部を削孔形成方向に向かって外径が増大するという
特殊な形状、例えばラッパ状に成形している。そのた
め、ロックボルトが高価となり、延いてはロックボルト
施工のコスト増大を招くという問題がある。
【0005】また、上記のように構成されたロックボル
トでは、ロックボルトの先端部の形状が岩盤からのボル
ト本体の引き抜き強度や引き抜き耐久性と密接に関連し
ているため、ロックボルトを施工する現場の状況や岩盤
強度などに応じた最適な先端形状を有するロックボルト
を選択的に使用するのが望ましい。このような要望を満
足させるためには、実際の作業で使用するか否かがはっ
きりしないにも拘らず、予め先端形状が相違する複数種
類のボルト本体を作成準備し、作業現場に搬送する必要
がある。その結果、上記要望を満足するためには、作業
性の低下やコスト増大を招いてしまうという問題が生じ
る。
【0006】ところで、このような問題はロックボルト
施工に限った問題ではなく、上記ボルト本体と同様の構
成を有し、岩石に対して棒状部材の先端部を固定する装
置においても同様の問題が生じる。例えば、本件出願人
は次のような技術背景から岩石を吊上げるための装置を
創作し、出願している(特願平11−236455
号)。
【0007】従来、岩石を搬送する場合、岩石にワイヤ
ーを架け渡すとともに、このワイヤーに吊上げフックな
どを取付けた後、油圧シャベルなどの建設用重機車両に
よって吊上げて搬送していたが、岩石、特に岩盤を油圧
式割岩機や静的破砕剤などによって割岩された岩石で
は、鋭角状の角部を有しており、この鋭角角部にワイヤ
ーが架け渡されると、その角部でワイヤーが擦れてワイ
ヤー破断を起こし、吊上げ途中で岩石が落下してしまう
という問題があった。また、上記のようにして岩盤を複
数の岩石に割岩した場合、これらの岩石は、油圧式割岩
機などによって導入されたクラックによって、相互に分
離されているものの、この状態でワイヤーを架け渡すこ
とは不可能である。そこで、このような状態にある岩石
についても、簡単に吊上げ、搬出することができる汎用
性に優れた岩石の吊上げ方法が要望されていた。
【0008】そこで、本願出願人は、所定の削孔形成方
向に沿って岩石に形成された削孔内に挿入可能で、しか
も、その先端部が径方向に拡張可能となっている鋼管
と、前記鋼管内に挿通された状態で前記削孔内に挿入可
能で、その先端部が前記鋼管内径よりも大きな外径を有
し、しかも前記鋼管先端部から前記削孔形成方向に裾広
がりの状態で先端側に突出する棒状部材と、前記鋼管に
対して前記棒状部材を相対的に前記鋼管の後端側に移動
させることで前記棒状部材の先端部によって前記鋼管先
端部を径方向に拡張させる拡張手段とを備えた岩石の吊
上げ装置を提案している。この装置では、まず鋼管に棒
状部材が挿通された状態で岩石の削孔内に挿入される。
このとき、棒状部材の先端部は鋼管内径よりも大きな外
径を有し、しかも鋼管先端部から裾広がりの状態で先端
側に突出している。そして、拡張手段によって棒状部材
が鋼管に対して相対的に鋼管後端側に移動すると、棒状
部材先端部が鋼管先端部を径方向に拡張させる。こうし
て、鋼管先端外周面が削孔内壁面と係合し、その後、そ
の係合状態のまま上記のように鋼管を上昇させることで
岩石を確実に吊上げることができる。
【0009】この棒状部材は上記ボルト本体と同様の構
成を有している。つまり、棒状部材の中央部と先端部と
は一体化されており、特に棒状部材の先端部を削孔形成
方向に向かって外径が増大するという特殊な形状、例え
ばラッパ状に成形している。そのため、装置の高コスト
化は避けられない状況にある。
【0010】また、ロックボルトの場合と同様に、吊上
げようとしている岩石のサイズや材質などに応じて棒状
部材の先端形状を変更することができれば、作業効率を
さらに向上させることができ、これが望まれる。
【0011】さらに、上記装置による岩石の吊上げ作業
を繰り返して実行すると、棒状部材の先端部が消耗して
交換の必要性が生じる。ここで、主として消耗する部分
は先端部のみであるが、先端部と中央部とが一体化され
ている場合には、棒状部材そのものを交換する必要が生
じ、非効率的であり、ランニングコストの増大を招いて
しまう。
【0012】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、装置コストおよびランニングコストが安価で、し
かも作業性に優れた岩石の吊上げ装置および吊上げ方法
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる岩石の
吊上げ装置は、上記目的を達成するため、所定の削孔形
成方向に沿って岩石に形成された削孔内に挿入可能で、
しかも、その先端部が径方向に拡張可能となっている鋼
管と、前記鋼管内に挿通された状態で前記削孔内に挿入
可能で、その先端部が前記鋼管内径よりも大きな外径を
有し、しかも前記鋼管先端部から前記削孔形成方向に裾
広がりの状態で先端側に突出する棒状部材と、前記鋼管
に対して前記棒状部材を相対的に前記鋼管の後端側に移
動させることで前記棒状部材の先端部によって前記鋼管
先端部を径方向に拡張させて前記削孔の内壁面と係合さ
せる拡張手段とを備え、前記鋼管先端部の外周面を削孔
内壁面と係合させた状態で前記鋼管を上昇させて前記岩
石を吊上げ可能となっており、しかも、前記棒状部材
は、鋼棒と、その頂部から前記削孔形成方向にいくにし
たがって外径が増大しているアタッチメント部とで構成
されており、しかも、前記アタッチメント部はその消耗
状況や吊上げの現場状況に応じて選択され、前記鋼棒の
先端部に対して着脱自在となっていることを特徴として
いる(請求項1)。
【0014】また、この発明にかかる岩石の吊上げ方法
は、上記目的を達成するため、岩石の表面から削孔を形
成する削孔形成工程と、その先端部が径方向に拡張可能
となっている鋼管を準備する工程と、その頂部から前記
削孔形成方向にいくにしたがって外径が増大するアタッ
チメント部をその消耗状況や現場状況に応じて選択し
その選択されたアタッチメント部を鋼棒に装着して棒状
部材を形成する工程と、前記鋼管内に挿通され、しかも
前記鋼管先端部から前記削孔形成方向に裾広がりの状態
で前記アタッチメント部が突出した状態で前記鋼管およ
び前記棒状部材を前記削孔に挿入する工程と、前記鋼管
に対して前記棒状部材を相対的に前記鋼管の後端側に移
動させることで前記棒状部材の先端部によって前記鋼管
先端部を径方向に拡張させて前記削孔の内壁面と係合さ
せる工程と、前記鋼管先端部の外周面を削孔内壁面と係
合させた状態で前記鋼管を上昇させて前記岩石を吊上げ
る工程とを備えたことを特徴としている(請求項3)。
【0015】このように構成された発明では、鋼管に鋼
棒が挿通された状態で岩石の削孔内に挿入される。この
とき、鋼棒の先端部は鋼管内径よりも大きな外径を有
し、しかも鋼管先端部から裾広がりの状態で先端側に突
出している。そして、拡張手段によって鋼棒が鋼管に対
して相対的に鋼管後端側に移動すると、鋼棒先端部が鋼
管先端部を径方向に拡張させる。こうして、鋼管先端外
周面が削孔内壁面と係合し、その後、その係合状態にま
ま上記のように鋼管を上昇させることで岩石を確実に吊
上げることができる。
【0016】また、この発明では、鋼棒の先端部にアタ
ッチメント部を装着することで棒状部材が形成される。
このため、棒状部材を一体的に成形する場合に比べ、そ
の製造が容易であり、棒状部材のコストを低減すること
ができる。また、互いに異なる形状を有するアタッチメ
ント部を準備しておき、作業現場において作業に適した
アタッチメント部を選択し、それを鋼棒の先端部に取付
けて棒状部材を完成させることができる。つまり、棒状
部材を構成する鋼棒を共通化する一方、アタッチメント
部のみを選択することで、作業現場に的確に対応するこ
とができ、作業性を向上させる。
【0017】ここで、鋼棒の少なくとも先端部に雄ネジ
を形成する一方、アタッチメント部の頂部に雄ネジと螺
合可能な雌ネジを形成すると、アタッチメント部を鋼棒
の先端部に対して着脱することが可能となる。したがっ
て、中間部材と擦れ合ってアタッチメント部が消耗した
場合には、使用済みのアタッチメント部を取外した後、
新しいアタッチメント部に取付けることができる。この
ように、アタッチメント部のみを消耗品として棒状部材
を長期間使用することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、岩(岩盤や岩石)に対
して所定の削孔形成方向に形成された削孔内に棒状部材
および中間部材を挿入し、その棒状部材の先端外側面
と、中間部材の摺接部とが相互に摺接した状態で棒状部
材を中間部材に対して削孔形成方向に相対変位させるこ
とで中間部材の一部を削孔の内壁面に密接させて棒状部
材を岩に固定する固定装置において、棒状部材として、
鋼棒の先端部に削孔形成方向に広がっているアタッチメ
ント部を装着してなるものを採用している。以下、この
固定装置を利用したロックボルト(第1実施形態)およ
び岩石の吊上げ装置(第2実施形態)についてそれぞれ
説明し、本発明について詳細に説明する。
【0019】A.ロックボルト(第1実施形態) 図1および図2は、この発明にかかるロックボルトの一
実施形態を用いたロックボルト施工方法を示す図であ
る。これらの図において、符号1は補強対象となる岩盤
であり、以下の説明ではこの岩盤1に対してロックボル
ト2を施工して岩盤補強を図っており、このロックボル
ト施工方法を説明しながら、随時、ロックボルトの構成
・作用効果について説明する。もちろん、例えばトンネ
ルの内壁面のように、岩盤表面にコンクリートで被覆し
ている場合にも、本発明を適用することができることは
いうまでもない。
【0020】まず、ロッド31の先端部に装着された単
一のビット32によって岩盤1の露出表面1aから岩盤
内部に向けて削孔してボルト本体(棒状部材)21に対
応した径を有する削孔4を削孔形成方向Xに形成する
(図1(a))。そして、ロッド31の先端部に二重ビ
ット33を装着する。この二重ビット33は、上記ビッ
ト32と、このビット32より大口径のビット34とで
構成されており、ビット32を既に形成された削孔4に
沿って二重ビット33を岩盤内部に移動させて岩盤1の
削孔作業を実行することで、大口径ビット34が削孔4
の開口側(同図の上方側)をボルト本体21の長手方向
Xに対してほぼ直行する径方向Yに拡張する(同図
(b))。もちろん、二重ビット33を使用する代わり
に、ビット34単独で削孔4を拡張してもよい。ただ
し、二重ビット33を使用した場合、次のような有利な
点が存在する。すなわち、二重ビット33を用いて削孔
4の拡張を行う場合、拡張部分41を削孔4と確実に同
心状に形成することができる。
【0021】このように、この実施形態では、削孔4の
開口側を径方向Yに拡張して拡張部分41を形成してい
るが、その理由は後で詳述するようにボルト本体21の
後端部に装着するゴム製の膨出部材22を削孔4に円滑
に挿入し、しかも膨出部材22を径方向Yに膨出させて
漏水を防止するためである。
【0022】こうして、拡張部分41を有する削孔4の
形成が完了すると、同図(c)に示すように、ボルト本
体21を削孔4に挿入する。このボルト本体21は、図
3に示すように、その全体にネジが形成されたネジ付鋼
棒212の先端部に、その頂部から削孔形成方向Xにい
くにしがって外径が増大している円錐台状のアタッチメ
ント部211が装着されている。ここで、ネジ付鋼棒2
12としては、一般的なPC鋼棒の他、住友電工製の
「総ネジPC鋼棒・ゲビンデスターブ」・「細径異形P
C鋼棒・スミツイスト」や、神戸製鋼所製の「高強度異
形棒鋼・ネジコン」などを使用することができる。ま
た、アタッチメント部211には、その頂部から回転対
称軸(図示省略)に沿って孔2111が穿設されるとと
もに、その孔2111には鋼棒212の雄ネジに対して
螺合可能な雌ネジが形成されている。そして、鋼棒21
2の先端部がアタッチメント部211の雌ネジ部に螺着
されて一体化されている。
【0023】また、同図に示すように、アタッチメント
部211の底部に底面視で四角形状の凹部2112を設
けておくことで、その凹部2112に嵌入可能な形状を
有する工具によってアタッチメント部211をネジ付鋼
棒212に締め付けることができ、作業性の向上の観点
からかかる構成を採用するのが望ましい。また、取外し
に際にも作業性を向上させることができる。なお、凹部
2112の形状については、四角形に限定されず、多角
形に形成してもよい。また、アタッチメント部211側
に凸部を設ける一方、工具側にその凸部と嵌合可能な凹
部を設けるようにしてもよい。
【0024】図1に戻って、ロックボルト2の施工方法
について説明する。図1(d)に示すように、削孔4へ
のボルト本体21の挿入が完了すると、先端に行くにし
たがって細くなった楔部材(中間部材)5を、ボルト本
体21を径方向から取り囲むように削孔4に挿入し、楔
部材5の先端部を楔としてボルト本体21のアタッチメ
ント部211と孔内壁面との間に介挿する。そのため、
楔部材5のテーパ部51がボルト本体21の先端部、つ
まりアタッチメント部211の外側面と摺接する一方、
楔部材5の外側面部52が削孔内壁面と対向当接してい
る。
【0025】それに続いて、ボルト本体21に中空鋼管
6を外挿しながら、鋼管6の先端部を楔部材5の後端
(同図の上方端)に当接させ、さらに同図の白抜き矢印
R1で示す如く、鋼管6を岩盤内部に向けて押圧して楔
部材5を岩盤内部に押し込む。これによって、楔部材5
のテーパ部(摺接部)51がアタッチメント部211の
外側面上を摺動しながら、さらに楔部材5がボルト本体
21に対して岩盤内部に移動し、岩盤1に対する摩擦力
Fによってボルト本体21のアタッチメント部211が
岩盤1に固定される。
【0026】そして、図2(a)に示すように、このボ
ルト本体21の後端部にナット71を螺入し、そのナッ
ト71を削孔4の段差部42近傍に位置決めする。ま
た、このナット71に続いて、プレート72、膨出部材
22およびプレート73をこの順序でボルト本体21に
挿入し、相互に密接させた後、最後にナット74をボル
ト本体21の後端部に螺嵌する。こうすることで、膨出
部材22がプレート72,73でサンドイッチされた状
態となる。
【0027】また、同図(b)の白抜き矢印R2に示す
ようにナット74をさらに螺入していくと、プレート7
3が長手方向Xに沿って他方のプレート72に向けて押
し込まれていき、その結果、膨出部材22に対して長手
方向Xの圧縮力が作用する。これによって、膨出部材2
2が径方向Yに均一に膨出して拡張部分41の内壁面と
密着する。なお、この実施形態では、ナット71、プレ
ート72,73およびナット74によってゴム製の膨出
部材22に対して圧縮力を与える圧縮手段7が構成され
ているが、圧縮手段7の構成はこれに限定されるもので
はなく、任意であり、例えばプレート72を予めボルト
本体21の後端部に固着しておき、ナット74を螺入し
て膨出部材22を径方向Yに膨出させるようにしてもよ
い。
【0028】膨出処理が完了すると、同図(c)に示す
ように、予め膨出部材22に挿通しておいた案内部81
を介して露出表面側から削孔4内に固結材を導入する。
ここで、固結材としては、樹脂系接着剤、モルタル、セ
メントミルクやグラウト等を用いることができる。ま
た、一の固結材のみを充填したり、あるいは複数種類の
固結材を順番に充填するようにしてもよい。例えば楔部
材5とボルト本体21のアタッチメント部211とが相
互に摺接して岩盤1に対して固定されている部分(定着
部)に対して樹脂系接着剤からなる定着用固結材を充填
する一方、それより岩盤表面側には、モルタル、セメン
トミルクやグラウト等の閉塞用固結材を用いることがで
きる。このように、定着部に樹脂系接着剤を定着用固結
材として用いることで、モルタル、セメントミルクやグ
ラウト等を用いる場合に比べて、引き抜き強度および引
き抜き耐久性を向上させることができる。しかも、引き
抜き強度や引き抜き耐久性の向上に対してあまり寄与し
ない閉塞部においては、安価なモルタルなどを用いるこ
とでトータルコストを低減させることが可能となる。
【0029】また、この実施形態では、案内部81を設
けるのみならず、削孔4内から露出表面側に空気を抜く
ためのリーク部82が予め膨出部材22に設けられてい
るため、削孔4内に固結材を円滑に充填することができ
る。
【0030】固結材の充填が完了すると、同図(d)に
示すように、案内部81およびリーク部82を封止した
後、露出表面(岩盤表面)側でボルト本体21にアンカ
ープレート91を取付ける。そして、アンカープレート
91により露出表面1aを押え付けながら、ボルト本体
21の後端部に刻設されたネジ部にナット92を締結し
てロックボルト2を岩盤1に対して緊結させる。
【0031】以上のように、この実施形態にかかるロッ
クボルトでは、鋼棒212の先端部にアタッチメント部
211を装着することでボルト本体(棒状部材)21を
形成しているため、従来例の如くボルト本体を一体成形
する場合に比べ、その製造が容易であり、ボルト本体の
コストを低減することができ、ロックボルト2を安価に
提供することができる。
【0032】また、互いに異なる形状を有するアタッチ
メント部211を準備しておき、作業現場において作業
に適したアタッチメント部211を選択し、それを鋼棒
212の先端部に取付けてボルト本体21を完成させる
ことができる。つまり、ボルト本体21を構成する鋼棒
212を共通化する一方、アタッチメント部211のみ
を選択することで、ロックボルトを施工する現場の状況
や岩盤強度などに適したロックボルトを使用することが
できる。しかも、アタッチメント部211のみを予め準
備しておくことで、種々の現場状況や岩盤強度に対応す
ることができるため、互いに異なる種類のボルト本体を
準備する場合に比べて作業性は格段に優れている。
【0033】なお、この実施形態では、互いに異なる形
状のアタッチメント部211を予め準備することで種々
の現場状況や岩盤強度に対応しているが、図4に示すよ
うに方向Xに比較的長いアタッチメント部213を準備
しておき、作業現場で現場状況や岩盤強度に対応する高
さ位置で切断して所望のアタッチメント部211を得る
ようにしてもよい。この場合、単一のアタッチメント部
213を用意しておくことで、現場状況や岩盤強度など
に柔軟に対応することができる。
【0034】また、上記実施形態では、アタッチメント
部211の形状を略円錐台状としているが、その頂部か
ら方向Xにいくにしたがって外径が増大する形状であれ
ば、アタッチメント部211の形状については特に限定
されるものではない。この点に関しては、後で説明する
第2実施形態においても同様である。
【0035】また、上記第1実施形態では、鋼棒の長手
方向Xの全体にネジが形成されたネジ付鋼棒212を用
いているが、アタッチメント部211の装着を可能とす
るために先端部にネジを形成するとともに、後端部にア
ンカープレート91の取付用のネジを形成しておけばよ
く、必ずしも全体にネジを形成する必要はない。
【0036】また、本発明の適用対象は、上記実施形態
にかかるロックボルトに限定されるものではなく、エキ
スパンション形のロックボルト全般に適用することがで
きる。
【0037】B.岩石の吊上げ装置(第2実施形態) 図5は、この発明にかかる岩石の吊上げ装置の一の実施
形態を示す斜視図であり、また図6は図5の吊上げ装置
の側面図である。この吊上げ装置101は、これらの図
に示すように、岩石102に予め形成された削孔121
内に鋼管(中間部材)103を挿入し、この鋼管103
の先端部131を径方向に拡張させることで鋼管先端部
131を削孔内壁面1211と係合させた後、この係合
状態のまま鋼管103を上昇させることで岩石102を
吊上げる装置である。この吊上げ装置101は、大きく
4つの構成要素、つまり鋼管103と、鋼管103に挿
通される棒状部材104と、棒状部材104を鋼管10
3に対して相対移動させて鋼管先端部131を径方向に
拡張させる拡張機構105と、吊手部106とに分けら
れる。以下、各構成要素について詳述する。
【0038】鋼管103は岩石102に形成されている
削孔121内に挿入可能となっており、その先端部13
1には、その長手方向に2本のスリット1311が設け
られ、径方向(図6の左右方向)に拡張可能となってい
る。また、この鋼管先端部131には、図7に示すよう
に、複数の溝1312が形成されており、後述するよう
に鋼管先端内周部(本発明の摺接部に相当する)が棒状
部材104の先端外周面上を摺動して鋼管先端部131
の外周部(本発明の当接部に相当する)が径方向に拡張
すると、削孔内壁面1211としっかり係合する。この
ように、この実施形態では、複数の溝1312を設ける
ことで岩石102との係合強度を高めているが、係合強
度を高める構成としては、このように複数の溝1312
を設けた岩石係合部を鋼管先端部131の外周部に形成
する以外に、岩石係合部として鋼管先端部131の外周
部に凹凸部を設けたり、係合部材を埋め込んだりしても
よい。つまり、鋼管先端部131の外径を連続的あるい
は不連続的に変化させることで、岩石102との係合強
度を高めるようにすればよい。
【0039】このように構成された鋼管103に対して
棒状部材104が挿通可能となっている。この棒状部材
104は、図5および図6に示すように、鋼管103の
先端側より挿通されており、この挿通状態で削孔121
内に挿入可能となっている。また、このアタッチメント
部141は鋼管103の内径よりも大きな外径を有し、
しかも鋼管先端部131から裾広がりの状態で先端側に
突出している。より詳しくは、棒状部材104をロック
ボルト(第1実施形態)と同様に、ネジ付鋼棒142の
先端部に円錐台状のアタッチメント部141が装着され
ている。なお、それらの詳しい構成および取付方法など
は第1実施形態と同じであるため、ここではそれらの説
明を省略する。
【0040】図7(a)に示すように、アタッチメント
部141が鋼管先端部131から十分に先端側(同図の
下方側)に突出している場合には、鋼管先端部131は
真っ直ぐ下方に伸びて、削孔内壁面1211と非接触状
態に維持されている。これに対し、次に説明する拡張機
構105によって棒状部材104が鋼管103に対して
相対的に後端側(同図の上方向)に移動されると、同図
(b)に示すように、アタッチメント部141が鋼管先
端部131内に入り込み、その結果、鋼管先端部131
は径方向(同図の左右方向)に拡張されるとともに、複
数の溝1312が形成されている外周部が削孔内壁面1
211と係合する。なお、符号144は、棒状部材10
4の中心軸に沿って貫通して設けられたエアー注入孔で
ある。
【0041】このように棒状部材104を鋼管103に
対して相対移動させる拡張機構105は次のように構成
されている。この拡張機構105では、図5および図6
に示すように、押え板151が削孔121を塞ぐように
岩石102の表面上に配置されている。この押え板15
1の表面中央部には、鋼棒142の外径より大きく、か
つ鋼管103の内径よりも小さな貫通孔が穿設されてお
り、棒状部材104のうち削孔121から突出している
部分が貫通孔を貫いて上方に延びている。一方、鋼管1
03については、その上端部が押え板151の裏面と当
接している。
【0042】この押え板151の上面側では、2本の油
圧シリンダ152,153が鋼棒142と略平行に配置
されており、各油圧シリンダ152,153の一方端部
152a,153aが押え板151に取付けられるとと
もに、他方端部152b,153bが支持ブロック15
4,155と連結されている。
【0043】これらの支持ブロック154,155は鋼
棒142の細径部1421に対応して配置されており、
吊手部106の連結ブロック161,162とともに、
ボルト・ナットなどの締結部材171によって細径部1
421と連結されている。このため、油圧シリンダ15
2,153のピストンロッドが縮んでいる状態では、ア
タッチメント部141が鋼管103に対して下方に位置
しており、図7(a)に示すように、アタッチメント部
141が鋼管先端部131から十分に先端側(同図の下
方側)に突出して、鋼管先端部131は削孔内壁面12
11と非接触状態に維持されており、削孔121内に鋼
管103および棒状部材104を挿入可能となってい
る。一方、油圧シリンダ152,153のピストンロッ
ドを伸張させると、支持ブロック154,155が吊手
部106の連結ブロック161,162とともに上方移
動する。このとき、鋼管103の上端部は押え板151
によって押え付けられているため、削孔121内では、
棒状部材104のみが鋼管103に対して相対的に後端
側(同図の上方向)に移動し、図7(b)に示すよう
に、アタッチメント部141が鋼管先端部131内に入
り込み、その結果、鋼管先端部131は径方向(同図の
左右方向)に拡張されるとともに、複数の溝1312が
形成されている外周部が削孔内壁面1211と係合す
る。
【0044】このように、この実施形態では、油圧シリ
ンダ152,153を駆動源として鋼管先端部131を
径方向に拡張して鋼管先端部131を削孔内壁面121
1に係合させているが、駆動源としては油圧シリンダ以
外にエアシリンダやモータ等の駆動装置を用いることが
できる。
【0045】上記のようにして鋼管先端部131を削孔
内壁面1211に係合させた状態で岩石102を吊上げ
るために、この吊上げ装置101では、吊手部106が
棒状部材104の後端部143に取付けられている。こ
の吊手部106では、上記のように連結ブロック16
1,162の下方端が支持ブロック154,155とと
もに、締結部材171によって鋼棒142と連結されて
いる。また、連結ブロック161,162の上方端側に
おいても、図6に示すように、ボルト・ナットなどの締
結部材172によって鋼棒後端部143と連結されてい
る。さらに、これら2つの連結ブロック161,162
の頂部には、U字ボルト163が取付けられ、連結ブロ
ック161,162が相互に連結されている。なお、こ
のU字ボルト163の両アームには、鋼棒後端部143
に螺刻されたネジ部に螺合された固定板164が取付け
られており、連結ブロック161,162、U字ボルト
163、および棒状部材104を相互に連結固定してい
る。
【0046】このように棒状部材104に吊手部106
が強固に固定されており、油圧シャベルなどの建設用重
機車両のブーム先端に取付けられているフック部をU字
ボルト163に引っ掛け、吊上げ装置101を持ち上げ
ると、鋼管先端部131で係合している岩石102が吊
上げられ、他の場所に搬出可能となっている。
【0047】次に、上記のように構成された岩石の吊上
げ装置101を用いた岩石の吊上げ方法について、図
5、図8および図9を参照しつつ説明する。
【0048】まず、図8に示すように、吊上対象となっ
ている岩石102に対してその表面側より削孔121を
1つ形成する。この場合、削孔121を岩石102の重
心位置あるいは近傍に形成するのが望ましい。
【0049】そして、吊上げ装置101の先端部、つま
り鋼管103およびアタッチメント部141を削孔12
1内に挿入する。このとき、油圧シリンダ152,15
3のシリンダロッドは収縮されており、アタッチメント
部141は鋼管先端部131から十分に先端側に突出し
て、鋼管先端部131は非拡張状態となっており(図7
(a)の状態)、この状態で押え板151が岩石102
の表面に当接するまで、吊上げ装置101の先端部の削
孔121への挿入を行う。
【0050】この挿入完了後、油圧シリンダ152,1
53のシリンダロッドを伸張させて削孔121内で、棒
状部材104のみを鋼管103に対して相対的に後端側
に移動させることで鋼管先端部131の外周部を径方向
に拡張させて削孔内壁面1211と係合させる。これに
よって、図5に示すように、吊上げ装置101を岩石1
02に固定する。
【0051】それに続いて、建設用重機車両のブーム先
端に取付けられているフック部をU字ボルト163に引
っ掛け、同車両を操作して吊上げ装置101を持ち上げ
る(図9)。この吊上げ装置101の持ち上げと同時
に、岩石102も吊上げられ、適当な場所に搬出され
る。例えば、このようにして搬出した岩石を岩石破砕装
置に搬送することで岩石102を所望サイズの石や砂利
などに破砕することができる。
【0052】以上のように、この発明にかかる岩石の吊
上げ装置によれば、棒状部材104をロックボルト(第
1実施形態)と同様に、ネジ付鋼棒142の先端部に、
その頂部から削孔形成方向Xにいくにしがって外径が増
大している円錐台状のアタッチメント部141を装着す
ることによって構成していることから、次のような効果
が得られる。すなわち、鋼棒部分(中央部)と先端部を
一体的に成形する場合に比べ、その製造が容易であり、
棒状部材104のコストを低減することができ、吊上げ
装置101を安価に提供することができる。
【0053】また、岩石の位置や強度などに応じた形状
のアタッチメント部141を選択的に取付けることで、
棒状部材104の先端形状を変更でき、現場状況や岩盤
強度などに柔軟に対応することができる。
【0054】また、岩石の吊上げ作業を繰り返して実行
すると、棒状部材104の先端部が消耗して交換の必要
性が生じるが、この実施形態ではアタッチメント部14
1を鋼棒122に対して着脱自在となっているため、消
耗したアタッチメント部141のみを交換するのみで再
び岩石の吊上げ作業を行うことができる。このように鋼
棒142を交換する必要がなくなり、予め複数のアタッ
チメント部141を準備するのみで、その消耗に応じて
アタッチメント部141を順次取り替えていくことで吊
上げ作業を効率的に、しかも低ランニングコストで継続
して行うことができる。
【0055】上記第2実施形態では、鋼棒の長手方向X
の全体にネジが形成されたネジ付鋼棒142を用いてい
るが、アタッチメント部141との着脱を可能とするた
めに少なくとも先端部にネジを形成しておけばよく、必
ずしも全体にネジを形成する必要はない。
【0056】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。例えば、鋼棒の先端部に雄ネジを形成するととも
に、アタッチメント部に雌ネジを形成することで、アタ
ッチメント部を鋼棒の先端部に装着あるいは着脱自在に
構成しているが、装着あるいは着脱方式はネジ式に限定
されるものではない。
【0057】
【発明の効果】以上のように、請求項1および3の発明
によれば、岩石に形成された削孔内に鋼管を挿入した
後、その先端部を径方向に拡張して、鋼管の先端外周面
を削孔内壁面と係合し、その係合状態のまま鋼管を上昇
することで岩石を吊上げているため、従来のようにワイ
ヤーで吊上げ可能な岩石はもとより、ワイヤー切断の可
能性があり、ワイヤーによる吊上げが困難であるような
岩石(例えば、鋭角部を有する岩石)や割岩処理によっ
て複数の岩石に割岩された状態でワイヤーを架け渡すこ
とができない岩石についても、確実に吊上げることがで
きる。
【0058】また、鋼棒の先端部にアタッチメント部を
装着することで棒状部材を形成しているため、棒状部材
を一体的に成形する場合に比べ、その製造が容易であ
り、棒状部材のコストを低減することができる。また、
互いに異なる形状を有するアタッチメント部を準備して
おき、作業現場において作業に適したアタッチメント部
を選択し、それを鋼棒の先端部に取付けて棒状部材を完
成させることができ、棒状部材を構成する鋼棒を共通化
する一方、アタッチメント部のみを選択することで、作
業現場に的確に対応することができ、作業性を向上させ
ることができる。
【0059】また、請求項2の発明によれば、鋼棒の少
なくとも先端部に雄ネジを形成する一方、アタッチメン
ト部に雄ネジに螺合可能な雌ネジを形成し、アタッチメ
ント部を鋼棒の先端部に対して着脱可能に構成している
ので、アタッチメント部のみを消耗品として交換し、棒
状部材を長期間使用することが可能となり、低ランニン
グコスト化を可能とし、また作業性も向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるロックボルトの一実施形態を
用いたロックボルト施工方法を示す図である。
【図2】この発明にかかるロックボルトの一実施形態を
用いたロックボルト施工方法を示す図である。
【図3】ボルト本体の構成例を示す部分斜視図である。
【図4】ボルト本体の他の構成例を示す部分斜視図であ
る。
【図5】この発明にかかる岩石の吊上げ装置の一の実施
形態を示す斜視図である。
【図6】図5の吊上げ装置の側面図である。
【図7】図1の吊上げ装置における鋼管先端部の拡大図
である。
【図8】図1の吊上げ装置を用いた岩石の吊上げ方法を
説明する図である。
【図9】図1の吊上げ装置を用いた岩石の吊上げ方法を
説明する図である。
【符号の説明】
1…岩盤 1a…露出表面 2…ロックボルト 4…削孔 5…楔部材(中間部材) 21…ボルト本体(棒状部材) 51…テーパ部(摺接部) 52…外側面部(当接部) 101…岩石の吊上げ装置 102…岩石 103…鋼管(中間部材) 104…棒状部材 105…拡張機構 121…削孔 1211…削孔内壁面 131…鋼管先端部 141,211,213…アタッチメント部 142,212…ネジ付鋼棒 X…削孔形成方向
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−158625(JP,A) 特開 昭48−25316(JP,A) 実開 昭56−14205(JP,U) 実開 昭55−110815(JP,U) 実開 昭56−15811(JP,U) 特公 昭40−24214(JP,B1) 実公 昭43−4603(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 5/80 102 E21D 20/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の削孔形成方向に沿って岩石に形成
    された削孔内に挿入可能で、しかも、その先端部が径方
    向に拡張可能となっている鋼管と、 前記鋼管内に挿通された状態で前記削孔内に挿入可能
    で、その先端部が前記鋼管内径よりも大きな外径を有
    し、しかも前記鋼管先端部から前記削孔形成方向に裾広
    がりの状態で先端側に突出する棒状部材と、 前記鋼管に対して前記棒状部材を相対的に前記鋼管の後
    端側に移動させることで前記棒状部材の先端部によって
    前記鋼管先端部を径方向に拡張させて前記削孔の内壁面
    と係合させる拡張手段とを備え、 前記鋼管先端部の外周面を削孔内壁面と係合させた状態
    で前記鋼管を上昇させて前記岩石を吊上げ可能となって
    おり、しかも、 前記棒状部材は、鋼棒と、その頂部から前記削孔形成方
    向にいくにしたがって外径が増大しているアタッチメン
    ト部とで構成されており、しかも、 前記アタッチメント部はその消耗状況や吊上げの現場状
    況に応じて選択され、前記鋼棒の先端部に対して着脱自
    在となっている ことを特徴とする岩石の吊上げ装置。
  2. 【請求項2】 前記鋼棒の少なくとも先端部には雄ネジ
    が形成される一方、前記アタッチメント部の頂部には前
    記雄ネジに螺合可能な雌ネジが形成されており、前記ア
    タッチメント部が前記鋼棒の先端部に対して着脱自在と
    なっている請求項1記載の岩石の吊上げ装置。
  3. 【請求項3】 岩石の表面から削孔を形成する削孔形成
    工程と、 その先端部が径方向に拡張可能となっている鋼管を準備
    する工程と、 その頂部から前記削孔形成方向にいくにしたがって外径
    が増大するアタッチメント部をその消耗状況や現場状況
    に応じて選択し、その選択されたアタッチメント部を鋼
    棒に装着して棒状部材を形成する工程と、 前記鋼管内に挿通され、しかも前記鋼管先端部から前記
    削孔形成方向に裾広がりの状態で前記アタッチメント部
    が突出した状態で前記鋼管および前記棒状部材 を前記削
    孔に挿入する工程と、 前記鋼管に対して前記棒状部材を相対的に前記鋼管の後
    端側に移動させることで前記棒状部材の先端部によって
    前記鋼管先端部を径方向に拡張させて前記削孔の内壁面
    と係合させる工程と、 前記鋼管先端部の外周面を削孔内壁面と係合させた状態
    で前記鋼管を上昇させて前記岩石を吊上げる工程とを備
    えたことを特徴とする岩石の吊上げ方法。
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