JP3260472B2 - 診断装置 - Google Patents

診断装置

Info

Publication number
JP3260472B2
JP3260472B2 JP09215893A JP9215893A JP3260472B2 JP 3260472 B2 JP3260472 B2 JP 3260472B2 JP 09215893 A JP09215893 A JP 09215893A JP 9215893 A JP9215893 A JP 9215893A JP 3260472 B2 JP3260472 B2 JP 3260472B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hemoglobin
concentration
blood flow
blood
change
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09215893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06277202A (ja
Inventor
健夫 尾崎
進 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP09215893A priority Critical patent/JP3260472B2/ja
Priority to US08/219,294 priority patent/US5564418A/en
Priority to EP94302186A priority patent/EP0616791B1/en
Priority to DE69419442T priority patent/DE69419442T2/de
Publication of JPH06277202A publication Critical patent/JPH06277202A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3260472B2 publication Critical patent/JP3260472B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/145Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue
    • A61B5/1455Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue using optical sensors, e.g. spectral photometrical oximeters
    • A61B5/14551Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue using optical sensors, e.g. spectral photometrical oximeters for measuring blood gases
    • A61B5/14553Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue using optical sensors, e.g. spectral photometrical oximeters for measuring blood gases specially adapted for cerebral tissue

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体に対する安全性が
確保された液体(例えば、生理食塩水)を血液中に注入
して血流、血液酸素飽和度及びヘモグロビン絶対濃度の
うちの少なくとも一つを測定するようにした診断装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】生体の各器官への血液供給は、生命維
持、生体の正常な活動にとって重要な因子の一つであ
り、特に、脳への血液供給は極めて重要である。脳がク
リティカルな状態に陥る危険性のある患者においては、
脳血流の測定は不可欠な診断項目である。従来提案され
ている血流測定方法に、放射性物質、例えば放射性キセ
ノン(Xe)をトレーサとして生体に注入し、頭部に付
けられたγ線センサによりトレーサの変化を測定し血流
を計算するものがある。また、トレーサとしてガーディ
オグリーン等の色素を注入し、外部から照射された光の
吸収変化により色素の流れをモニタし血流を計算する方
法も知られている。
【0003】また、脳での血液酸素・血液濃度変化(脳
血流そのものではない)を測定する装置が提案されてい
る(米国特許第4281645号)。この装置は、生体
を比較的良く透過する近赤外光を光源に用いると共に、
光検出器には光電子増倍管などの非常に高感度なセンサ
を用いて、それまでは組織の薄い指先や耳たぶに限られ
ていた測定を頭部で可能にした。これにより頭部血液中
の酸化型ヘモグロビン(HbO2)と還元型ヘモグロビ
ン(Hb)の濃度変化の測定が可能となり、臨床現場で
の頭部モニタに貢献している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の装置に
は、次に述べるような問題点がある。まず、放射性物質
や色素等のトレーサは生体にとって好ましくなく、繰り
返し使用することができない。また、国や施設によって
は人体への使用を禁止している場合も多い。こうしたト
レーサによる血流測定は、超音波の波長シフトから血流
を測定するドップラ方式に比べると精度が高く安定な測
定が可能であるが、臨床現場での使用は事実上困難であ
るという問題がある。また、近赤外光による頭部血液酸
素・血液濃度変化装置(以下、近赤外モニタ装置)は酸
化型ヘモグロビン(HbO2)と還元型ヘモグロビン
(Hb)の相対変化は与えるものの、その絶対値は得ら
れず、重要な脳血流に関する直接的な情報も得られな
い。
【0005】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、生体にとって無害な物質をトレーサと
して用い、血流に関する情報を与えることのできる診断
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に基づく診断装置は、生体の所定部位に光を
照射する照射手段と、生体から出射する光を検出する検
出手段と、検出した光を電気信号に変換する変換手段
と、第1の演算部と、第2の演算部とを備え、第1の演
算部は、生体の所定部位を血流が通過する通過時間Tと
血液希釈用液体を生体に注入することにより生ずる酸化
型ヘモグロビンの濃度変化の最大値hxと還元型ヘモグ
ロビンの濃度変化の最大値hyとを求める演算を行い、
第2の演算部は、血液量V=T・hx+T・hyとして
血流F=V/Tを計算するか、又は、血流酸素飽和度S
=hx/(hx+hy)を計算するか、又は、第1
回目の血流測定において酸化型ヘモグロビンの濃度変化
hx1と還元型ヘモグロビンの濃度変化hy1とを測定
し、第2回目の血流測定において酸化型ヘモグロビンの
濃度変化hx2と還元型ヘモグロビンの濃度変化hy2
とを測定し、第1回目、第2回目の血流測定における酸
化型ヘモグロビン、還元型ヘモグロビンのそれぞれの平
均濃度の差分ΔHb、ΔHbO を求め、酸化型ヘモグ
ロビンの絶対濃度AHbO ={hx1/(hy2・h
x1−hy1・hx2)}・(ΔHb・hx2−ΔHb
・hy )、還元型ヘモグロビンの絶対濃度AHb
={hy1/(hy2・hx1−hy1・hx2)}・
(ΔHb・hx2−ΔHbO ・hy )を計算する
【0007】更に、演算手段は計算した酸化型ヘモグ
ロビンの絶対濃度AHbO と還元型ヘモグロビンの絶
対濃度AHbとの和を血液量Vとして血流F=V/Tを
計算することにより、所定部位における血流を計算す
る。また、演算手段は、ヘモグロビンの濃度変化信号を
モニタしながら、注入された血液希釈用液体の所定部位
における通過時間を計算により求め、少なくとも、
めた通過時間Tを用いて血流F=V/Tを計算する。更
に、演算手段が、酸化型ヘモグロビンの濃度変化信号と
還元型ヘモグロビンの濃度変化信号を出力するように照
射手段が少なくとも2種類の波長を有する光を生体の所
定部位に交互に照射するように構成させている。血液希
釈用液体としては生理食塩水を用いるのが好ましい。
【0008】
【作用】生体の所定部位、例えば、頭部に光を照射し、
生体から出射する光を検出し、検出した光を電気信号に
変換する。演算手段は、この電気信号に第1の演算処理
を施すことにより生体の所定部位でのヘモグロビンの濃
度変化信号を出力する。トレーサとして生理食塩水等の
血液希釈用液体を生体に注入し、ヘモグロビンの濃度変
化信号をもとめ、この信号に演算処理を施し、例えば、
血流を計算する。血流を計算するために、ヘモグロビン
の濃度変化信号より、注入された生理食塩水の所定部位
での通過時間が計算される。
【0009】
【実施例】図1は本発明の実施例に基づく診断装置の概
略構成図を示したものである。図1において、中央演算
装置(以下、「CPU」という)1にはレーザドライバ
2を介して光源3が接続されている。光源3からは2種
類の異なる波長λ1及びλ2を有するレーザ光1と2が出
力される。これらレーザ光の波長λ1とλ2はそれぞれ7
75及び825nmであり、CPU1の制御に基づきこ
れらの波長のレーザ光が交互に出力される。波長λ1
λ2のレーザ光1と2は、酸化型ヘモグロビン(Hb
2)と還元型ヘモグロビン(Hb)の濃度を測定する
ためのものである。
【0010】光源3から出力されるレーザ光を被検体の
頭部4に照射するために、照射用取付具5Aが被検体の
頭部4に取り付けられる。照射用取付具5Aは、レーザ
光を導く光ファイバの端部を束ねて保持するものであ
り、照射用取付具5Aと所定間隔(5〜6cm)をおいて
検出用取付具5Bが取り付けられる。照射用取付具5A
と検出用取付具5B間距離が光路長となる。検出用取付
具5Bが検出したレーザ光は光ファイバにより光電子増
倍管6に導かれる。光電子増倍管6の出力はA/Dコン
バータ7でA/D変換された後、所定のタイミングでメ
モリ8に取り込まれる。メモリ8には0.5秒間信号を
蓄積し、CPU1は0.5秒毎に酸化型ヘモグロビンの
濃度変化ΔHbO2、還元型ヘモグロビンの濃度変化Δ
Hb、及び総ヘモグロビン(HbT=HbO2+Hb)
の濃度変化ΔHbTを出力装置9に表示出力する。ま
た、メモリ8には、CPU1が各種演算を行う上で必要
なパラメータとCPU1を駆動するためのプログラムが
格納されている。開始スイッチ10はCPU1に対して
血流測定の開始を知らせるためのものである。
【0011】本実施例では、生理食塩水をトレーサとし
て用い脳血流(F)と脳血流酸素飽和度(SO2)の絶
対値、更に酸化型ヘモグロビン(HbO2)と還元型ヘ
モグロビン(Hb)の絶対濃度を同時に測定する。ここ
で、トレーサとして使用する生理食塩水は体液そのもの
であるので人体には全く無害である。生理食塩水以外の
液体であっても、使用するレーザ光の波長帯域において
ヘモグロビンに比べ無視できる程度の吸収係数を有して
おり、かつ、生体に対する安全性が確保されていればこ
れを血液希釈用に用いることができる。
【0012】(1)脳血流の測定 脳血流Fは単位時間に脳を流れる血液量であり、脳血液
量Vとこれが脳を通過する通過時間Tが与えられればF
=V/Tの関係式より求めることができる。脳血液量V
は、例えば、近赤外線モニタ装置を用いて測定すること
ができる。したがって、通過時間Tを求めれば脳血流F
が求まる。なお、近赤外モニタ装置を用いて測定される
脳血液量Vの単位は(ml/100g脳)またはヘモグロビン
濃度で表した(μmol/liter)である。通過時間Tを秒
で表せば脳血流量Fの単位はml/100g脳/秒またはμmo
l/liter/秒となる。
【0013】以下、通過時間Tの測定方法について説明
する。生理食塩水を動脈に注入すると、注入された部分
の血液がわずかに希釈され、この状態をほぼ保ちながら
頭部に至る。この後、毛細血管を通り静脈に入り頭部か
ら出ていく。頭部に近赤外線モニタ装置を装着し、脳内
のヘモグロビン(HbO2、Hb)の変化をモニタす
る。数ccの生理食塩水を短時間に注入すると、頭部では
μmol/literオーダのヘモグロビン濃度変化(ヘモグロ
ビンの希釈)が数秒から10数秒にわたり観察される。
図2はヘモグロビンの濃度変化を示したグラフであり、
図2の(a)は酸化型ヘモグロビンの濃度変化ΔHbO
2、(b)は還元型ヘモグロビンの濃度変化ΔHb、
(c)はヘモグロビン総量の濃度変化Δ(HbO2+H
b)を示したものである。
【0014】動脈に注入した生理食塩水が脳の測定部位
を通過する通過時間Tは、血液の濃度変化の積分値Sを
濃度変化の最大量hで割った値で与えられる(T=S/
h)。血液中に生理食塩水を注入すると、血液が希釈さ
れヘモグロビン(HbO2+Hb)の濃度が減少する。
そこで、所定時間毎にヘモグロビンの濃度変化を測定し
て測定値の総計(S)と濃度変化の最大量(h)を求
め、通過時間Tを得る。
【0015】生理食塩水の注入に伴い酸化型ヘモグロビ
ン(HbO2)と還元型ヘモグロビン(Hb)は同程度
に希釈されるのでそれぞれの濃度変化の形は同じであ
る。従って、図2の(a)乃至(c)のいずれのカーブ
を用いても、変化部分面積を最大変化量で割った値は同
じになる(T=Sx/hx=Sy/hy=(Sx+S
y)/(hx+hy))。
【0016】通過時間Tは、測定したヘモグロビン濃度
の相対値を縦軸にとったグラフを基に求めても良い。即
ち、通過時間Tは、酸化型ヘモグロビン(HbO2)若
しくは還元型ヘモグロビン(Hb)の濃度変化の形だけ
が与えられれば通過時間Tを求めることができる。
【0017】通過時間Tの具体的求め方を図4及び5を
参照しながら説明する。本実施例では、酸化型ヘモグロ
ビン(HbO2)と還元型ヘモグロビン(Hb)それぞ
れの変化量を求め、全ヘモグロビン(HbT=HbO2
+Hb)の変化量に基づいて通過時間Tを求める。全ヘ
モグロビンの変化量が酸化型ヘモグロビン若しくは還元
型ヘモグロビンの変化量よりも大きいからである。
【0018】操作者は開始スイッチ10を押し、所定量
の生理食塩水を生体に注入する。CPU1は開始スイッ
チ10からの出力信号を受け、パラメータkとhの初期
化を行う(ステップ1)。この後、注入された生理食塩
水によりΔHbTが減少を始める時点T0を検出する。
これは、図4(a)に示されているように、開始スイッ
チ10が押された時点(To)での値ΔHbT(To)を
基準とし、これより濃度がa(μmol)以上減少する時
刻(Tk)を検出することである(ステップ2及び
3)。aの値は得られる信号のノイズ量により異なる
が、結果として測定される最大減少量の1/10程度が
望ましい。Tkが検出されたら、ToからTk-1までのΔ
HbTの平均量を計算し、これを基準レベル[HbT]
aveとする。Tk以後、生理食塩水が通過する間、ΔHb
Tは[HbT]aveより小さい値を示す。これが再び
[HbT]aveより大きくなる時点Tk+hを検出する(ス
テップ5)。更に、HbTの最小値HbTminを検出す
る(ステップ7)。この時点でデータ取り組みを終了
し、以後必要な数値の計算を行う。
【0019】まず、時刻TkからTk+hまでの期間におけ
るHbTとHbO2の濃度変化量の総和をそれぞれ求め
る(ステップ8)。即ち、図4の(a)、(b)の斜線
部分の面積SHbTとSHbO2を求め、酸素飽和度SO2を計
算し、その結果を出力装置9に表示する(ステップ
9)。酸素飽和度SO2は、HbO2とHbTの濃度変化
量の総和の比で与えられる。次に、通過時間Tを計算し
その結果を出力装置9に表示する(ステップ10)。通
過時間Tは、HbTの濃度変化の総和SHbTとHbTの
濃度変化の最大値に基づいて計算される。HbTの濃度
変化の最大値は、ステップS4で決定したHbTの基準
レベル[HbT]aveとステップ7で検出したHbTの
最小値HbTminの差であるから、通過時間Tは、T=
SHbT/{[HbT]ave − HbTmin}で求めること
ができる。以上で、通過時間の演算アルゴリズムは終了
する。
【0020】脳血流(F)は、上記演算により得られた
通過時間Tと別途測定された脳血液量V(cc/cm3又は
μmol)に基づき、F=V/Tの計算をすることで求め
られる。この計算もCPU1により行われ、その結果は
出力装置9に表示される。尚、脳血液量(V)の測定法
については、1990年版アメリカ生理学会誌1086
−1091頁に説明されている。
【0021】(2)脳血流酸素飽和度(SO2)の絶対
値の測定 脳血流酸素飽和度(SO2)の絶対値は、図5のステッ
プ9において求めたようにSHbTに対するSHbO2の比を
計算することで求まるが、これは総ヘモグロビンと酸化
型ヘモグロビンの対応する変化量の比と等価である。例
えば、酸化ヘモグロビンと還元型ヘモグロビンの濃度変
化の最大値hxとhyより、脳血流酸素飽和度は、SO
2=hx/(hx+hy)より求まる。前述の通り、生
理食塩水の注入に伴い、酸化型ヘモグロビンと還元型ヘ
モグロビンは同様に希釈されるため、それぞれの変化量
は濃度そのものに比例する。図2において、hx:hy
=3:1であればHbO2とHbの濃度比も3:1であ
り、ヘモグロビン酸素飽和度の絶対値は75%となる。
この計算においても、必要なものは酸化型ヘモグロビン
(HbO2)と還元型ヘモグロビン(Hb)の濃度変化
量の総和(Sx,Sy)若しくは濃度変化の最大値(h
xとhy)である。従って、変化の形さえ分かればよく
図2における縦軸は濃度変化の相対値でもかまわない。
これは、濃度変化を定量する上で、光の平均飛行距離
(光路長)を仮定する必要のある近赤外モニタ装置の弱
点とは関係なく測定ができることを意味する。
【0022】(3)HbO2とHbの絶対濃度の測定 ヘモグロビン濃度が異なる少なくとも2つの時点で酸化
型ヘモグロビン(HbO2)と還元型ヘモグロビン(H
b)の濃度変化を測定すればこれらの絶対濃度を求める
ことが可能になる。図3に示すように、期間(A)で行
う第1回目の血流測定において、酸化型ヘモグロビンと
還元型ヘモグロビンの濃度変化hx1、hy1を測定し、期
間(B)で行う第2回目の血流測定でも同様に酸化型ヘ
モグロビンと還元型ヘモグロビンの濃度変化hx2、hy2
を測定する。更に、第1回目と第2回目の血流測定にお
ける酸化型ヘモグロビンと還元型ヘモグロビンそれぞれ
の平均濃度の差分を求めておく。期間(A)における酸
化型ヘモグロビンと還元型ヘモグロビンの絶対濃度をそ
れぞれAHbO2,AHbとすると次の関係式が成立す
る。
【0023】AHbO2:AHb=hx1:hy1 (AHbO2+ΔHbO2):(AHb+ΔHb)=hx
2:hy2 上記2式より、 AHbO2={hx1/(hy2・hx1−hy1・hx2)}・
(ΔHb・hx2−ΔHbO2・hy2) AHb={hy1/(hy2・hx1−hy1・hx2)}・(Δ
Hb・hx2−ΔHbO2・hy2)
【0024】上記方法で求めたAHbO2とAHbの和
を改めて脳血液量Vとし、これを改めて血流計算に用い
ることもできる。この際、第2回目の血流測定を行う際
に、第1回目の測定(図5の処理・演算)が終了した
後、CPU1は現在のデータΔHbO2(t)、ΔHb(t)
が第1回目の測定の値[HbO2]ave/1、[Hb]ave/
1からそれぞれどれだけ変化したかをモニターし、これ
が所定量M以上の場合、表示を行い、第2回目の測定が
可能であることを知らせる。所定量Mは、測定値に含ま
れるノイズの量にもよるが、通常5μmol程度に設定す
る。この表示を受けて、操作者は第2回目の測定(図5
の処理・演算)を行い、CPU1により第2回目の結果
が計算される。これら第1回、第2回目の結果により演
算部は脳血液量V、即ち、総ヘモグロビンの絶対濃度A
HbT(μmol)を求める。ここで求められた脳血液量
Vに基づき、改めて脳血流量が計算される。
【0025】上記実施例では脳血流を求める場合につい
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、脳以外の他の器官における血流を同様の方法により
求めることができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、生
体に全く無害な血液希釈用液体(例えば、生理食塩水)
をトレーサとして用いているから、血流測定を安全にし
かも繰り返し行うことができる。また、従来の近赤外モ
ニタ装置では不可能であった血液の酸素飽和度の絶対値
測定とヘモグロビン濃度の絶対値測定が可能となり、併
せてヘモグロビン濃度で表された血液量に基づく血流の
測定もできるので、臨床上特に脳の診断に資するところ
が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に基づく診断装置の概略ブロッ
ク図である。
【図2】ヘモグロビンの濃度変化を表したグラフであ
る。
【図3】複数回にわたり測定したヘモグロビンの濃度変
化を表したグラフである。
【図4】血液中に注入した生理食塩水の通過時間の求め
方を説明するためのヘモグロビンの濃度変化を表したグ
ラフである。
【図5】通過時間を求めるための手順を示したフローチ
ャートである。
【符合の説明】
1 中央演算装置(CPU) 2 レーザドライバ 3 光源 4 頭部(被検体) 5A 照射用取付具 5B 検出用取付具 6 光電子増倍管 7 アナログ・デジタル変換器 8 メモリ 9 出力装置 10 開始スイッチ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/145 A61B 5/026 - 5/0295

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の所定部位に光を照射する照射手段
    と、 生体から出射する光を検出する検出手段と、 検出した光を電気信号に変換する変換手段と、第1の演算部と第2の演算部とを有する演算手段を備
    え、 前記第1の演算部は、生体の所定部位を血流が通過する
    通過時間Tと血液希釈用液体を生体に注入することによ
    り生ずる酸化型ヘモグロビンの濃度変化の最大値hxと
    還元型ヘモグロビンの濃度変化の最大値hyとを求める
    演算を行い、 前記第2の演算部は、血液量V=T・hx+T・hyと
    して血流F=V/Tを計算するか、又は、血流酸素飽和
    度SO =hx/(hx+hy)を計算するか、又は、
    第1回目の血流測定において酸化型ヘモグロビンの濃度
    変化hx1と還元型ヘモグロビンの濃度変化hy1とを
    測定し、第2回目の血流測定において酸化型ヘモグロビ
    ンの濃度変化hx2と還元型ヘモグロビンの濃度変化h
    y2とを測定し、第1回目、第2回目の血流測定におけ
    る酸化型ヘモグロビン、還元型ヘモグロビンのそれぞれ
    の平均濃度の差分ΔHb、ΔHbO を求め、酸化型ヘ
    モグロビンの絶対濃度AHbO ={hx1/(hy2
    ・hx1−hy1・hx2)}・(ΔHb・hx2−Δ
    HbO ・hy )、還元型ヘモグロビンの絶対濃度A
    Hb={hy1/(hy2・hx1−hy1・hx
    2)}・(ΔHb・hx2−ΔHbO ・hy )を計
    算する ことを特徴とする診断装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段は、前記計算した酸化型ヘ
    モグロビンの絶対濃度AHbO 還元型ヘモグロビン
    の絶対濃度AHbとの和を血液量Vとして血流F=V/
    Tを計算することにより、所定部位における血流を計
    算するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の診
    断装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段は、ヘモグロビンの濃度変
    化信号をモニタしながら、注入された血液希釈用液体の
    所定部位における通過時間を計算により求め、少なく
    とも、求めた通過時間Tを用いて血流F=V/Tを計算
    するようにしたことを特徴とする請求項1若しくは2に
    記載の診断装置。
  4. 【請求項4】 前記演算手段が酸化型ヘモグロビンの濃
    度変化信号と還元型ヘモグロビンの濃度変化信号を出力
    するように、前記照射手段が少なくとも2種類の波長を
    有する光を生体の所定部位に交互に照射するようにした
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の診
    断装置。
  5. 【請求項5】 前記血液希釈用液体として生理食塩水を
    用いたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の診断装置。
JP09215893A 1993-03-26 1993-03-26 診断装置 Expired - Fee Related JP3260472B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09215893A JP3260472B2 (ja) 1993-03-26 1993-03-26 診断装置
US08/219,294 US5564418A (en) 1993-03-26 1994-03-28 Diagnostic device for measuring information on blood in a living object
EP94302186A EP0616791B1 (en) 1993-03-26 1994-03-28 Device for measuring information on blood in a living object
DE69419442T DE69419442T2 (de) 1993-03-26 1994-03-28 Gerät zur Messung von Blutinformation bei einem Lebewesen

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09215893A JP3260472B2 (ja) 1993-03-26 1993-03-26 診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06277202A JPH06277202A (ja) 1994-10-04
JP3260472B2 true JP3260472B2 (ja) 2002-02-25

Family

ID=14046625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09215893A Expired - Fee Related JP3260472B2 (ja) 1993-03-26 1993-03-26 診断装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5564418A (ja)
EP (1) EP0616791B1 (ja)
JP (1) JP3260472B2 (ja)
DE (1) DE69419442T2 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09512444A (ja) * 1994-05-13 1997-12-16 シェーリング アクチェンゲゼルシャフト X線診断において放射線障害を防止する方法
DE19635038A1 (de) * 1996-08-29 1998-03-12 Pulsion Verwaltungs Gmbh & Co Verfahren zur nicht invasiven Bestimmung des zerebralen Blutflusses mittels Nah-Infrarot-Spektroskopie
US6712802B1 (en) * 1997-11-04 2004-03-30 Charles B. Cairns Metabolic therapy directed at electron transport
US6187592B1 (en) * 1998-12-23 2001-02-13 Sandia Corporation Method for determining properties of red blood cells
JP4031438B2 (ja) * 2002-02-14 2008-01-09 俊徳 加藤 生体機能診断装置
JP3916985B2 (ja) * 2002-03-26 2007-05-23 株式会社日立メディコ 生体光計測装置
US7011631B2 (en) * 2003-01-21 2006-03-14 Hemonix, Inc. Noninvasive method of measuring blood density and hematocrit
DE10315574A1 (de) * 2003-04-05 2004-10-28 ETH Zürich Vorrichtung zur Bestimmung des Blutflusses in einem Organ
EP2347708A4 (en) * 2008-10-17 2013-12-18 Sysmex Corp MONITORING DEVICE FOR LIVING BODY
US8821397B2 (en) 2010-09-28 2014-09-02 Masimo Corporation Depth of consciousness monitor including oximeter
US9775545B2 (en) 2010-09-28 2017-10-03 Masimo Corporation Magnetic electrical connector for patient monitors
JP5244988B1 (ja) * 2012-02-20 2013-07-24 浜松ホトニクス株式会社 濃度測定装置および濃度測定方法
JP5238087B1 (ja) 2012-02-20 2013-07-17 浜松ホトニクス株式会社 濃度測定装置および濃度測定方法
US10154815B2 (en) 2014-10-07 2018-12-18 Masimo Corporation Modular physiological sensors
JP6449069B2 (ja) * 2015-03-24 2019-01-09 国立大学法人弘前大学 輸液監視装置
US10105090B2 (en) * 2016-10-13 2018-10-23 Photon Migration Technologies Corp. Method for representations of network-dependent features of the hemoglobin signal in living tissues for detection of breast cancer and other applications
JP6949329B2 (ja) * 2017-10-25 2021-10-13 国立研究開発法人国立循環器病研究センター 脳血流量の測定装置の作動方法及び測定装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4281645A (en) * 1977-06-28 1981-08-04 Duke University, Inc. Method and apparatus for monitoring metabolism in body organs
US5103829A (en) * 1987-05-08 1992-04-14 Hamamatsu Photonics Kabushiki Kaisha Examination apparatus for measuring oxygenation in body organs
US5101825A (en) * 1988-10-28 1992-04-07 Blackbox, Inc. Method for noninvasive intermittent and/or continuous hemoglobin, arterial oxygen content, and hematocrit determination
CA2034285A1 (en) * 1990-02-09 1991-08-10 Masao Yafuso Method and system for monitoring of blood constituents in vivo
JPH0693886B2 (ja) * 1990-10-31 1994-11-24 日本光電工業株式会社 心機能測定装置
EP0502270B1 (en) * 1991-03-07 1997-01-02 Hamamatsu Photonics K.K. Tissue oxygen measuring system
US5282467A (en) * 1992-08-13 1994-02-01 Duke University Non-invasive method for detecting deep venous thrombosis in the human body
EP0615723A1 (en) * 1993-03-04 1994-09-21 Hamamatsu Photonics K.K. Method and apparatus for measuring blood flow

Also Published As

Publication number Publication date
DE69419442T2 (de) 1999-10-28
DE69419442D1 (de) 1999-08-19
EP0616791A3 (en) 1995-07-26
US5564418A (en) 1996-10-15
EP0616791B1 (en) 1999-07-14
EP0616791A2 (en) 1994-09-28
JPH06277202A (ja) 1994-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3260472B2 (ja) 診断装置
JPH06254061A (ja) 診断装置
JP3275159B2 (ja) 循環血液量測定装置
US7590437B2 (en) Measurement of cardiac output and blood volume by non-invasive detection of indicator dilution
US6223069B1 (en) Process and device for non-invasively determining cerebral blood flow by near-infrared spectroscopy
JP2640412B2 (ja) 診断装置
US6542769B2 (en) Imaging system for obtaining quantative perfusion indices
JP3753650B2 (ja) 血流測定装置
JPH1052408A (ja) 患者の灌流指数を生成する方法及び装置
JPH11244267A (ja) 血中成分濃度測定装置
US20140073900A1 (en) System and method for measuring cardiac output
JP3096331B2 (ja) 診断装置
JP4856477B2 (ja) 生体光計測装置
US6339714B1 (en) Apparatus and method for measuring concentrations of a dye in a living organism
JP3325145B2 (ja) 生体光計測装置
Wood Speculations concerning present and future developments in indicator-dilution technics
JP3825459B2 (ja) 生体光計測装置
JP2822227B2 (ja) 筋肉酸素代謝測定装置
JP3893509B2 (ja) 生体パラメータ計測装置
JP2006158611A (ja) インドシアニングリーン定量カテーテルシステム
JP2005087405A (ja) 光生体計測装置
US20200305731A1 (en) Cerebral blood flow measurement method and measurement device
JP2002372491A (ja) 生体光計測装置の信号表示方法
JP2001321363A (ja) 生体パラメータ計測装置
JPH0628655B2 (ja) 酸素飽和度測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees