JP3260294B2 - 米研ぎ汁排水の濾過方法 - Google Patents
米研ぎ汁排水の濾過方法Info
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- JP3260294B2 JP3260294B2 JP10298497A JP10298497A JP3260294B2 JP 3260294 B2 JP3260294 B2 JP 3260294B2 JP 10298497 A JP10298497 A JP 10298497A JP 10298497 A JP10298497 A JP 10298497A JP 3260294 B2 JP3260294 B2 JP 3260294B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗米機などから発
生する米研ぎ汁排水を公共下水道に排水する際に、その
排水基準に合格するようにして排水するための濾過方法
に関する。
生する米研ぎ汁排水を公共下水道に排水する際に、その
排水基準に合格するようにして排水するための濾過方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の対象とする米研ぎ汁排水は、一
般に3000〜22000ppmという非常に高いBO
D(生物学的酸素要求量)を有し、またその排水の70
〜90%までがSS成分(浮遊物質、主にデンプン粒
子)であり、溶解BOD成分が少なく、殆どが種々の大
きさの米デンブン粒子が水中に懸濁混入したものであ
る。更に、該排水中の水とデンプン粒子の比重差は小さ
く、沈澱のみではデンプン粒子と水を効率的に分離する
ことができない。
般に3000〜22000ppmという非常に高いBO
D(生物学的酸素要求量)を有し、またその排水の70
〜90%までがSS成分(浮遊物質、主にデンプン粒
子)であり、溶解BOD成分が少なく、殆どが種々の大
きさの米デンブン粒子が水中に懸濁混入したものであ
る。更に、該排水中の水とデンプン粒子の比重差は小さ
く、沈澱のみではデンプン粒子と水を効率的に分離する
ことができない。
【0003】米研ぎ汁排水を公共下水に放流するために
は、600ppmBOD,30ppmノルマルーヘキサ
ン抽出分という排水基準に合格しなければならず、また
河川放水となると、100ppmBOD,20ppmノ
ルマルーヘキサン抽出分といった排水基準に合格しなけ
ればならず2次的処理を必要とする。
は、600ppmBOD,30ppmノルマルーヘキサ
ン抽出分という排水基準に合格しなければならず、また
河川放水となると、100ppmBOD,20ppmノ
ルマルーヘキサン抽出分といった排水基準に合格しなけ
ればならず2次的処理を必要とする。
【0004】従来は上記排水基準をクリアーするために
米研ぎ汁排水を遠心分離機または沈澱濾過方式で濾過す
るようにしていたが、大掛かりな装置を必要とし、非常
に高価で不経済であるという難点があった。
米研ぎ汁排水を遠心分離機または沈澱濾過方式で濾過す
るようにしていたが、大掛かりな装置を必要とし、非常
に高価で不経済であるという難点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、洗米機等か
ら発生する米研ぎ汁排水を簡単な設備で経済的に行うこ
とができ、少なくとも公共下水に放流する基準に合格す
る濾過方法を提案することを目的とするものであ。
ら発生する米研ぎ汁排水を簡単な設備で経済的に行うこ
とができ、少なくとも公共下水に放流する基準に合格す
る濾過方法を提案することを目的とするものであ。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明の米研ぎ汁排水の濾過方法は、
3ミクロン乃至1000ミクロン大の混合粒子を含有す
る米研ぎ汁排水を濾過する方法であって、該排水に含ま
れる混合粒子のうち、その最大径粒子が通過しない程度
の編目の大きい編目フイルターを用いて、米研ぎ汁排水
を循環経路を所定の時間、循環通過させることによっ
て、該編目フイルターに目ずまり状態を増大させ、この
目ずまりの増大した編目フイルターによって米研ぎ汁排
水が所要の清澄水に濾過されるようになったとき、該米
研ぎ汁排水を循環経路から排水経路に切り換えて、該目
ずまりの増大した編目フイルターによって米研ぎ汁排水
を濾過し排水するようにし、この際、前記網目フイルタ
ーは、上下に細長く延びる略W状の袋状に形成されたも
のからなり、該袋状フイルターはその外周面に沿うワイ
ヤーメッシュ状のフイルター支持スペーサーに支持さ
れ、濾過作業の終了時に前記網目フイルターは前記フイ
ルター支持スペーサーから取り外し交換可能となってい
るようにしたことを特徴とするものである。
に、請求項1に係る発明の米研ぎ汁排水の濾過方法は、
3ミクロン乃至1000ミクロン大の混合粒子を含有す
る米研ぎ汁排水を濾過する方法であって、該排水に含ま
れる混合粒子のうち、その最大径粒子が通過しない程度
の編目の大きい編目フイルターを用いて、米研ぎ汁排水
を循環経路を所定の時間、循環通過させることによっ
て、該編目フイルターに目ずまり状態を増大させ、この
目ずまりの増大した編目フイルターによって米研ぎ汁排
水が所要の清澄水に濾過されるようになったとき、該米
研ぎ汁排水を循環経路から排水経路に切り換えて、該目
ずまりの増大した編目フイルターによって米研ぎ汁排水
を濾過し排水するようにし、この際、前記網目フイルタ
ーは、上下に細長く延びる略W状の袋状に形成されたも
のからなり、該袋状フイルターはその外周面に沿うワイ
ヤーメッシュ状のフイルター支持スペーサーに支持さ
れ、濾過作業の終了時に前記網目フイルターは前記フイ
ルター支持スペーサーから取り外し交換可能となってい
るようにしたことを特徴とするものである。
【0007】本発明において、米研ぎ汁排水に混合され
る粒子を1000ミクロン以下に限定したのは、研ぎ汁
は洗米機の1mm程度の網目を通過して出てくるもので
あり、1000ミクロン以上の粒子は米研ぎ汁排水には
含まれないからである。また粒子を3ミクロン以上に限
定したのは、3ミクロン以下の粒子は殆ど含まれないと
いうことと、3ミクロン以下の粒子であれば、本発明の
目的であるBOD量を増大する影響が殆どないからであ
る。
る粒子を1000ミクロン以下に限定したのは、研ぎ汁
は洗米機の1mm程度の網目を通過して出てくるもので
あり、1000ミクロン以上の粒子は米研ぎ汁排水には
含まれないからである。また粒子を3ミクロン以上に限
定したのは、3ミクロン以下の粒子は殆ど含まれないと
いうことと、3ミクロン以下の粒子であれば、本発明の
目的であるBOD量を増大する影響が殆どないからであ
る。
【0008】本発明は、米研ぎ汁排水は、その殆どがS
S成分(浮遊物質、主にデンプン粒子)であり、溶解B
OD成分が少なく、種々の大きさの米デンブン粒子が水
中に懸濁混入したものである点に着目し、数ミクロンか
ら数拾乃至数百ミクロン単位の粒径の米デンプン微粒子
をそれよりも編目の大きい編目フイルターで吸着濾過す
ることを特徴とする。即ち、例えば100ミクロン程度
の網目を有する濾過フイルターに米研ぎ汁排水を通過さ
せ、100ミクロン以上の粒径の粒子を編目にキャッチ
させる。そしてその径大な粒子がそれより径の小さい編
目のフイルターにキャッチされることによって、その編
目はその最大径粒子によって部分的に編目が塞がれ、次
にそれより径の小さい粒子が最大径粒子とフイルター編
目とからなる隙間を部分的に塞ぎ、このようにして次々
と径の小さい粒子によって編目フイルターは目ずまりを
進行させ、最後に最小の例えば3〜5ミクロンの大きさ
の粒子を通さなくなる目ずまりを生じさせ、しかる後
は、これらの米粒子による水の透過性乃至毛細管現象を
利用して粒子は編目フイルターを通過することができな
いが、水分はフイルターを通過することができ、これに
よって高度な濾過作用を発揮させることができる。
S成分(浮遊物質、主にデンプン粒子)であり、溶解B
OD成分が少なく、種々の大きさの米デンブン粒子が水
中に懸濁混入したものである点に着目し、数ミクロンか
ら数拾乃至数百ミクロン単位の粒径の米デンプン微粒子
をそれよりも編目の大きい編目フイルターで吸着濾過す
ることを特徴とする。即ち、例えば100ミクロン程度
の網目を有する濾過フイルターに米研ぎ汁排水を通過さ
せ、100ミクロン以上の粒径の粒子を編目にキャッチ
させる。そしてその径大な粒子がそれより径の小さい編
目のフイルターにキャッチされることによって、その編
目はその最大径粒子によって部分的に編目が塞がれ、次
にそれより径の小さい粒子が最大径粒子とフイルター編
目とからなる隙間を部分的に塞ぎ、このようにして次々
と径の小さい粒子によって編目フイルターは目ずまりを
進行させ、最後に最小の例えば3〜5ミクロンの大きさ
の粒子を通さなくなる目ずまりを生じさせ、しかる後
は、これらの米粒子による水の透過性乃至毛細管現象を
利用して粒子は編目フイルターを通過することができな
いが、水分はフイルターを通過することができ、これに
よって高度な濾過作用を発揮させることができる。
【0009】米研ぎ汁排水に含まれるデンプン粒子は水
分より僅かに重く、長時間にわたって米研ぎ汁排水を静
止状態においておくと、自然に沈下する性質を有する。
そのため、網目の大きい網目フイルターに、それよりも
大きな粒子が係合して網目の一部を塞いで、その網目の
開口部の面積が小さくなり、更にその小さな開口面積の
網目をも塞ぐようにそれより小径な粒子が該網目を塞ぎ
研ぎ汁排水が濾過されないようになると考えられるが、
現実には、効率的に一定時間経過後から規則的に濾過水
が排水されている。これは濾過途上で米研ぎ汁排水の流
動圧力や、一旦小径粒子が網目を塞いだが、その自重に
より下方に沈下し、それにより開口された小さな網目よ
り水分のみが排水されたり、あるいは塞がれた大小の粒
子間によって形成される毛細管現象によって、米研ぎ汁
排水のうち、水分のみが濾過排水されることになるもの
と考えられる。
分より僅かに重く、長時間にわたって米研ぎ汁排水を静
止状態においておくと、自然に沈下する性質を有する。
そのため、網目の大きい網目フイルターに、それよりも
大きな粒子が係合して網目の一部を塞いで、その網目の
開口部の面積が小さくなり、更にその小さな開口面積の
網目をも塞ぐようにそれより小径な粒子が該網目を塞ぎ
研ぎ汁排水が濾過されないようになると考えられるが、
現実には、効率的に一定時間経過後から規則的に濾過水
が排水されている。これは濾過途上で米研ぎ汁排水の流
動圧力や、一旦小径粒子が網目を塞いだが、その自重に
より下方に沈下し、それにより開口された小さな網目よ
り水分のみが排水されたり、あるいは塞がれた大小の粒
子間によって形成される毛細管現象によって、米研ぎ汁
排水のうち、水分のみが濾過排水されることになるもの
と考えられる。
【0010】
【0011】この発明によれば、編目フイルターに積極
的に目ずまりを生じさせ、それにより微細となった網目
から水分のみが排水されるか、あるいは網目を塞ぐ大小
の粒子間によって形成される毛細管現象によって、米研
ぎ汁排水のうち、水分のみが濾過排水され、これによっ
て該編目フイルターの濾過精度を上げ、所定の清澄度に
達して濾過精度の上がった編目フイルターとなった時点
から、米研ぎ汁排水を濾過するようにしたため、濾過時
間はかかるが、高度の清澄水に濾過することができる。
的に目ずまりを生じさせ、それにより微細となった網目
から水分のみが排水されるか、あるいは網目を塞ぐ大小
の粒子間によって形成される毛細管現象によって、米研
ぎ汁排水のうち、水分のみが濾過排水され、これによっ
て該編目フイルターの濾過精度を上げ、所定の清澄度に
達して濾過精度の上がった編目フイルターとなった時点
から、米研ぎ汁排水を濾過するようにしたため、濾過時
間はかかるが、高度の清澄水に濾過することができる。
【0012】また請求項2に係る発明の米研ぎ汁排水の
濾過方法は、編目フイルターとして編物布からなる請求
項1記載の構成を採用するものである。
濾過方法は、編目フイルターとして編物布からなる請求
項1記載の構成を採用するものである。
【0013】この発明によれば、編物布の規則正しい編
目に米研ぎ汁排水中の粒子が均一的に掛合して目ずまり
を起こし、また編目を形成するための凹凸表面が粒子間
の毛細管現象を効果的に増進する作用を発揮することに
なる。即ち、編物布は、平織のサテン布等に比べて凹凸
面に富んでおり、この凹凸面が粒子によって塞がれる際
に凹凸の境界部分、即ち凹凸の隅角部分では粒子に塞が
れることがなく、極く微小な開口部が維持され、これが
毛細管現象を助長するもと考えられる。
目に米研ぎ汁排水中の粒子が均一的に掛合して目ずまり
を起こし、また編目を形成するための凹凸表面が粒子間
の毛細管現象を効果的に増進する作用を発揮することに
なる。即ち、編物布は、平織のサテン布等に比べて凹凸
面に富んでおり、この凹凸面が粒子によって塞がれる際
に凹凸の境界部分、即ち凹凸の隅角部分では粒子に塞が
れることがなく、極く微小な開口部が維持され、これが
毛細管現象を助長するもと考えられる。
【0014】また請求項3に係る発明の米研ぎ汁排水の
濾過方法は、編物布としてメリヤス生地からなる請求項
2記載の構成を採用してなるものである。
濾過方法は、編物布としてメリヤス生地からなる請求項
2記載の構成を採用してなるものである。
【0015】この発明によれば、前記作用と共に、編物
布の中で最も凹凸に富んでおり、且つ安価なメリヤス生
地で濾過布を形成することができるから一層濾過精度よ
く、また安価に形成することができる。
布の中で最も凹凸に富んでおり、且つ安価なメリヤス生
地で濾過布を形成することができるから一層濾過精度よ
く、また安価に形成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の濾過方法を実施
するための濾過装置の概要を示すもので、下部側に洗米
機から排出された米研ぎ汁排水を投入する投入タンク1
と、該タンクに投入された米研ぎ汁排水を上方に汲み上
げる汲み上げポンプ2を設ける。また上部側に上部タン
ク3を設置し、投入タンク1から延びる汲み上げパイプ
4は上部タンク3に繋がれている。上部タンク3は該タ
ンクから延びる落下パイプ5によってフイルターボック
ス6内に設けられる分配パイプ7に繋がれている。な
お、落下パイプ5には流量調整コック8が適宜設けられ
る。
するための濾過装置の概要を示すもので、下部側に洗米
機から排出された米研ぎ汁排水を投入する投入タンク1
と、該タンクに投入された米研ぎ汁排水を上方に汲み上
げる汲み上げポンプ2を設ける。また上部側に上部タン
ク3を設置し、投入タンク1から延びる汲み上げパイプ
4は上部タンク3に繋がれている。上部タンク3は該タ
ンクから延びる落下パイプ5によってフイルターボック
ス6内に設けられる分配パイプ7に繋がれている。な
お、落下パイプ5には流量調整コック8が適宜設けられ
る。
【0017】図1および図2に示すように、落下パイプ
5に繋がれる分配パイプ7には、その長手方向に沿って
多数の分岐パイプ9が連設され、各分岐パイプ9に開閉
部10aを有する電磁弁10が取り付けられている。
5に繋がれる分配パイプ7には、その長手方向に沿って
多数の分岐パイプ9が連設され、各分岐パイプ9に開閉
部10aを有する電磁弁10が取り付けられている。
【0018】そして図3に示すように、各分岐パイプ9
の先端部は袋状の編目フイルター11に繋がれている。
編目フイルター11は、図1または図3に示すように、
上下に細長く延びる略W状の袋状に形成され、該W状の
袋体フイルター11はその外周面に沿うワイヤーメッシ
ュタイプのフイルター支持スペーサー12によって、そ
の上下細長状の袋形態が保持されている。
の先端部は袋状の編目フイルター11に繋がれている。
編目フイルター11は、図1または図3に示すように、
上下に細長く延びる略W状の袋状に形成され、該W状の
袋体フイルター11はその外周面に沿うワイヤーメッシ
ュタイプのフイルター支持スペーサー12によって、そ
の上下細長状の袋形態が保持されている。
【0019】図4に示すように、フイルター支持スペー
サー12は、線材で上下に細長い略U字状に形成され、
その一方上端部12a1 が若干短くなるようにした縦線
材12aと、各縦線材を横断する横線材12bとをワイ
ヤーメッシュ状に組み立ててなるもので、図3に示すよ
うに、この一対のフイルター支持スペーサー12,12
を、上端部の短い線材12a1 が対向するよう配置して
フイルターボックス6内に取り外し可能に取付けられる
ようになっており、この一対のフイルター支持スペーサ
ー12,12内に網目フイルター11が略W状の袋状に
なるように配置され、各袋状フイルター11の上端部
は、フイルター支持スペーサー12の上端部に設けられ
た針またはフック12cに取り外し可能に係止されるよ
うになっている。
サー12は、線材で上下に細長い略U字状に形成され、
その一方上端部12a1 が若干短くなるようにした縦線
材12aと、各縦線材を横断する横線材12bとをワイ
ヤーメッシュ状に組み立ててなるもので、図3に示すよ
うに、この一対のフイルター支持スペーサー12,12
を、上端部の短い線材12a1 が対向するよう配置して
フイルターボックス6内に取り外し可能に取付けられる
ようになっており、この一対のフイルター支持スペーサ
ー12,12内に網目フイルター11が略W状の袋状に
なるように配置され、各袋状フイルター11の上端部
は、フイルター支持スペーサー12の上端部に設けられ
た針またはフック12cに取り外し可能に係止されるよ
うになっている。
【0020】そして図3に示すように、袋状フイルター
11の上端部付近に一対の電極13a,13bが適当な
支持具14によって配設され、両電極13a,13bの
うちの一方の電極13aが袋状フイルター11内に長く
延びており、他方の電極13bが短く、該フイルター1
1の上端部縁に近い位置に該電極13bの先端部がある
ようになっている。この一対の電極13a,13bは前
記電磁弁10に繋がれて、袋状フイルター11に充填さ
れる米研ぎ汁排水の電導性を利用して、該排水が袋状フ
イルター11の上端部にまで充填されて両電極13a,
13bに接触している場合には、両電極13a,13b
に対する通電によって電磁弁10がオンまたはオフとし
て開閉部10aが閉鎖し、袋状フイルター11内に米研
ぎ汁排水を送り込まないようにし、これに対し米研ぎ汁
排水が両電極13a,13bの短い方の電極13bより
下方に減ると電磁弁10が開放されて米研ぎ汁排水がフ
イルター11内に補充されるようになっている。
11の上端部付近に一対の電極13a,13bが適当な
支持具14によって配設され、両電極13a,13bの
うちの一方の電極13aが袋状フイルター11内に長く
延びており、他方の電極13bが短く、該フイルター1
1の上端部縁に近い位置に該電極13bの先端部がある
ようになっている。この一対の電極13a,13bは前
記電磁弁10に繋がれて、袋状フイルター11に充填さ
れる米研ぎ汁排水の電導性を利用して、該排水が袋状フ
イルター11の上端部にまで充填されて両電極13a,
13bに接触している場合には、両電極13a,13b
に対する通電によって電磁弁10がオンまたはオフとし
て開閉部10aが閉鎖し、袋状フイルター11内に米研
ぎ汁排水を送り込まないようにし、これに対し米研ぎ汁
排水が両電極13a,13bの短い方の電極13bより
下方に減ると電磁弁10が開放されて米研ぎ汁排水がフ
イルター11内に補充されるようになっている。
【0021】図1に示すように、フイルターボックス6
の底部には切替コック15が取り付けられ、該切替コッ
ク15を介して循環パイプ16と排出パイプ17が連設
され、循環パイプ16は前記投入タンク1に、また排出
パイプ17は公共下水道または2次処理装置18に連結
されている。
の底部には切替コック15が取り付けられ、該切替コッ
ク15を介して循環パイプ16と排出パイプ17が連設
され、循環パイプ16は前記投入タンク1に、また排出
パイプ17は公共下水道または2次処理装置18に連結
されている。
【0022】この濾過装置を使用するには、洗米機など
から出た米研ぎ汁排水を投入タンク1に投入し、この投
入された米研ぎ汁排水は汲み上げポンプ2によってパイ
プ4を通って上部タンク3に汲み上げられる。上部タン
ク3にある程度の量が溜まると投入タンク1への米研ぎ
汁排水の投入を一時停止する。またフイルターボックス
6の底部にある切替コック15を循環パイプ16側に連
通するよう切り替えておく。
から出た米研ぎ汁排水を投入タンク1に投入し、この投
入された米研ぎ汁排水は汲み上げポンプ2によってパイ
プ4を通って上部タンク3に汲み上げられる。上部タン
ク3にある程度の量が溜まると投入タンク1への米研ぎ
汁排水の投入を一時停止する。またフイルターボックス
6の底部にある切替コック15を循環パイプ16側に連
通するよう切り替えておく。
【0023】この状態で上部タンク3内の米研ぎ汁排水
が落下パイプ5から分配パイプ7および分岐パイプ9を
通って袋状の編目フイルター11内に送り込まれる。該
フイルター11内に送りこまれた米研ぎ汁排水は該フイ
ルター11の網目を通過して切替コック15および循環
パイプ16を経て投入タンク1に戻られる。投入タンク
1に戻られた米研ぎ汁排水は、汲み上げポンプ2によっ
て上部タンク3に汲み上げられ、再び編目フイルター1
1内に送り込まれ、ついで投入タンク1に循環される。
米研ぎ汁排水が上述の循環経路を経ることによって、図
5のaに示すように、当初は米研ぎ汁排水に混入する粒
径の大きな粒子S1が編目フイルター11の編目11a
に詰まる。そして経時的に図5のb、cに示すように粒
径の中ぐらいの粒子S2、そして粒径の小さい粒子S3
が順次フイルター11の編目11aに引っ掛かって目ず
まりが進行し、最終的にはフイルター11の内面全域に
わたってデンプン粒子S1〜S3が覆って粒子の通過を
許さない程度に目ずまりを起こすことになり、その後は
これらの粒子中の毛細管現象によって水分のみがフイル
ター11を通過し、清澄水として循環されるようにな
る。
が落下パイプ5から分配パイプ7および分岐パイプ9を
通って袋状の編目フイルター11内に送り込まれる。該
フイルター11内に送りこまれた米研ぎ汁排水は該フイ
ルター11の網目を通過して切替コック15および循環
パイプ16を経て投入タンク1に戻られる。投入タンク
1に戻られた米研ぎ汁排水は、汲み上げポンプ2によっ
て上部タンク3に汲み上げられ、再び編目フイルター1
1内に送り込まれ、ついで投入タンク1に循環される。
米研ぎ汁排水が上述の循環経路を経ることによって、図
5のaに示すように、当初は米研ぎ汁排水に混入する粒
径の大きな粒子S1が編目フイルター11の編目11a
に詰まる。そして経時的に図5のb、cに示すように粒
径の中ぐらいの粒子S2、そして粒径の小さい粒子S3
が順次フイルター11の編目11aに引っ掛かって目ず
まりが進行し、最終的にはフイルター11の内面全域に
わたってデンプン粒子S1〜S3が覆って粒子の通過を
許さない程度に目ずまりを起こすことになり、その後は
これらの粒子中の毛細管現象によって水分のみがフイル
ター11を通過し、清澄水として循環されるようにな
る。
【0024】上記のように米研ぎ汁排水を上記循環経路
を経時的に循環させることにより、目視で、あるいは排
水検査によって所定の清澄度に達したことが判明した時
点で、前記切替コック15を排水パイプ17側に連通す
るように切り替え、その後は、投入タンク1に米研ぎ汁
排水を投入し、汲み上げポンプ2によって該排水を上部
タンク3に汲み上げ、編目フイルター11によって濾過
させるようにし、この際、水位検知手段たる編目フイル
ター11内に臨む電極13a,13bによって、該フイ
ルター11内の液面を一定に保つようにしながら連続運
転を行う。
を経時的に循環させることにより、目視で、あるいは排
水検査によって所定の清澄度に達したことが判明した時
点で、前記切替コック15を排水パイプ17側に連通す
るように切り替え、その後は、投入タンク1に米研ぎ汁
排水を投入し、汲み上げポンプ2によって該排水を上部
タンク3に汲み上げ、編目フイルター11によって濾過
させるようにし、この際、水位検知手段たる編目フイル
ター11内に臨む電極13a,13bによって、該フイ
ルター11内の液面を一定に保つようにしながら連続運
転を行う。
【0025】即ち、図6は、米研ぎ汁排水が所定の清澄
水として排水されるまでのメリヤス布からなる編目フイ
ルター11の0.25m2 当りの濾過水量と濾過時間を
示すもので、aは編目フイルター11の濾過水量が4リ
ットルのところで循環初期のもので、粒径の大きな粒子
S1が編目フイルター11に詰まった時点を示す。bは
濾過水量が3リットルのところで粒径が中ぐらいの粒子
S2が詰まった時点を示す。cは濾過水量が3〜2リッ
トルのところで小粒径の粒子S3が詰まった時点を示
す。そしてdの時点で大中小径の粒子S1〜S3が編目
フイルター11に完全に詰まり、該フイルター11を透
過してくる水のBOD値が公共下水道に排水可能な40
0ppmに下がった状態を示す。
水として排水されるまでのメリヤス布からなる編目フイ
ルター11の0.25m2 当りの濾過水量と濾過時間を
示すもので、aは編目フイルター11の濾過水量が4リ
ットルのところで循環初期のもので、粒径の大きな粒子
S1が編目フイルター11に詰まった時点を示す。bは
濾過水量が3リットルのところで粒径が中ぐらいの粒子
S2が詰まった時点を示す。cは濾過水量が3〜2リッ
トルのところで小粒径の粒子S3が詰まった時点を示
す。そしてdの時点で大中小径の粒子S1〜S3が編目
フイルター11に完全に詰まり、該フイルター11を透
過してくる水のBOD値が公共下水道に排水可能な40
0ppmに下がった状態を示す。
【0026】そしてdの状態になったときに、前述のよ
うに前記切替コック15を排水パイプ17側に連通する
ように切り替え、その後は、投入タンク1に米研ぎ汁排
水を投入し、網目フイルター11内の液面を一定に保つ
ようにしながら連続的に濾過排水を公共下水道あるいは
2次処理装置18に排水する。
うに前記切替コック15を排水パイプ17側に連通する
ように切り替え、その後は、投入タンク1に米研ぎ汁排
水を投入し、網目フイルター11内の液面を一定に保つ
ようにしながら連続的に濾過排水を公共下水道あるいは
2次処理装置18に排水する。
【0027】この濾過方法によれば、省スペース、省エ
ネルギー、省コストに押さえることができ、また総BO
Dが5000〜22000ppmの米研ぎ汁排水の1日
当りの処理量を3tとし、処理後の排水を総BODを4
00ppm以下にすることができる。
ネルギー、省コストに押さえることができ、また総BO
Dが5000〜22000ppmの米研ぎ汁排水の1日
当りの処理量を3tとし、処理後の排水を総BODを4
00ppm以下にすることができる。
【0028】なお、一日の作業の終了後には、上部タン
ク3を洗浄するための洗浄装置が取付けられることが好
ましい。
ク3を洗浄するための洗浄装置が取付けられることが好
ましい。
【0029】また作業の終了後には、図1に示すフイル
ターボックス6のカバー6aを取り外し、フイルター支
持スペーサー12と共に網目フイルター11を、または
編目フイルター11のみを支持スペーサー12のフック
12cで外してフイルターボックス6から外部につまみ
出し、新しいフイルター11と交換する必要がある。例
えば2500〜3000リットルの排水が出たときに
は、これを処理することにより約30%の水分を含んだ
粘土状の濾過物が30kg発生することになる。
ターボックス6のカバー6aを取り外し、フイルター支
持スペーサー12と共に網目フイルター11を、または
編目フイルター11のみを支持スペーサー12のフック
12cで外してフイルターボックス6から外部につまみ
出し、新しいフイルター11と交換する必要がある。例
えば2500〜3000リットルの排水が出たときに
は、これを処理することにより約30%の水分を含んだ
粘土状の濾過物が30kg発生することになる。
【0030】編目フイルター11は一日の作業の終了毎
に毎日取り替える必要があり、そのためにはローコスト
の使い捨て構造のもので、目づまりによる濾過精度の良
好なものでなければならない。しかも、フイルター11
に堆積された約1.5kgの重量に耐えるものでなければ
ならない。紙製のものでは上述の条件に合致することが
できない。上記目的に合致するものとして編物布が挙げ
ることができる。
に毎日取り替える必要があり、そのためにはローコスト
の使い捨て構造のもので、目づまりによる濾過精度の良
好なものでなければならない。しかも、フイルター11
に堆積された約1.5kgの重量に耐えるものでなければ
ならない。紙製のものでは上述の条件に合致することが
できない。上記目的に合致するものとして編物布が挙げ
ることができる。
【0031】編物布からフイルター11による濾過現象
を図7によって説明すると、米研ぎ汁排水に含まれるデ
ンプン粒子は水分より僅かに重く、長時間にわたって米
研ぎ汁排水を静止状態においておくと、自然に沈下する
性質を有する。そのため、網目の大きい網目フイルター
11、図7の11はフイルターの一本の糸を示すが、こ
の一本の糸11によって形成される網目11aに、それ
よりも大きな粒子S1が係合して網目11aの一部を塞
いで、その網目11aの開口部の面積が小さくなり、更
にその小さな開口面積の網目11aをも塞ぐようにそれ
より小径な粒子S2〜S3が該網目11aを塞ぎ、米研
ぎ汁排水が濾過されないようになると考えられるが、現
実には、効率的に一定時間経過後から規則的に濾過水が
排水されている。これは濾過途上で米研ぎ汁排水の流動
圧力や、一旦小径粒子S2〜S3が網目11aを塞いだ
が、その自重により下方に沈下し、それにより開口され
た小さな網目より水分のみが排水されたり、あるいは塞
がれた大小の粒子間によって形成される毛細管現象によ
って、米研ぎ汁排水のうち、水分のみが濾過排水される
ことになるものと考えられる。
を図7によって説明すると、米研ぎ汁排水に含まれるデ
ンプン粒子は水分より僅かに重く、長時間にわたって米
研ぎ汁排水を静止状態においておくと、自然に沈下する
性質を有する。そのため、網目の大きい網目フイルター
11、図7の11はフイルターの一本の糸を示すが、こ
の一本の糸11によって形成される網目11aに、それ
よりも大きな粒子S1が係合して網目11aの一部を塞
いで、その網目11aの開口部の面積が小さくなり、更
にその小さな開口面積の網目11aをも塞ぐようにそれ
より小径な粒子S2〜S3が該網目11aを塞ぎ、米研
ぎ汁排水が濾過されないようになると考えられるが、現
実には、効率的に一定時間経過後から規則的に濾過水が
排水されている。これは濾過途上で米研ぎ汁排水の流動
圧力や、一旦小径粒子S2〜S3が網目11aを塞いだ
が、その自重により下方に沈下し、それにより開口され
た小さな網目より水分のみが排水されたり、あるいは塞
がれた大小の粒子間によって形成される毛細管現象によ
って、米研ぎ汁排水のうち、水分のみが濾過排水される
ことになるものと考えられる。
【0032】そしてこの際に、編物布の規則正しい編目
に米研ぎ汁排水中の粒子が均一的に掛合して目ずまりを
起こし、また図7に示すように編目を形成するための凹
凸表面が粒子間の毛細管現象を効果的に増進する作用を
発揮することになる。即ち、編物布は、平織のサテン布
等に比べて凹凸面に富んでおり、この凹凸面11aが粒
子によって塞がれる際に凹凸の境界部分、即ち凹凸の隅
角部分11a1 では粒子S1〜S3に塞がれることがな
く、極く微小な開口部が維持され、これが毛細管現象を
助長するもと考えられる。
に米研ぎ汁排水中の粒子が均一的に掛合して目ずまりを
起こし、また図7に示すように編目を形成するための凹
凸表面が粒子間の毛細管現象を効果的に増進する作用を
発揮することになる。即ち、編物布は、平織のサテン布
等に比べて凹凸面に富んでおり、この凹凸面11aが粒
子によって塞がれる際に凹凸の境界部分、即ち凹凸の隅
角部分11a1 では粒子S1〜S3に塞がれることがな
く、極く微小な開口部が維持され、これが毛細管現象を
助長するもと考えられる。
【0033】その中でも実験の結果、メリヤス生地から
なるフイルターが最も良好であることが判明した。そし
て、該メリヤス生地で袋状のフイルターに形成するため
には、図8a〜dに示すように、筒状のメリヤス原反1
9を適当長さに切断してその切断端部19aを縫製し、
その中央部分19bの一面側を切って開口し、この開口
部分19bを中心に二つ折りし、図9に示すように、該
開口部分19bに分岐パイプ9の先端部が臨むようにし
て使用する。試算によれば2tの洗米による場合に全部
のフイルター代として約2000円程度で済むことにな
る。
なるフイルターが最も良好であることが判明した。そし
て、該メリヤス生地で袋状のフイルターに形成するため
には、図8a〜dに示すように、筒状のメリヤス原反1
9を適当長さに切断してその切断端部19aを縫製し、
その中央部分19bの一面側を切って開口し、この開口
部分19bを中心に二つ折りし、図9に示すように、該
開口部分19bに分岐パイプ9の先端部が臨むようにし
て使用する。試算によれば2tの洗米による場合に全部
のフイルター代として約2000円程度で済むことにな
る。
【0034】なお、作業の終了後にフイルターボックス
6からつまみ出したフイルター11およびそれに堆積さ
れた内容物を生ゴミとして焼却処分する方法もあるが、
内容物を除去して再使用することもできる。
6からつまみ出したフイルター11およびそれに堆積さ
れた内容物を生ゴミとして焼却処分する方法もあるが、
内容物を除去して再使用することもできる。
【0035】さらには、図10に示すように、フイルタ
ーボックス6の内部に熱風乾燥装置20を設け、作業の
終了後にフイルター内容物を乾燥させるようにすること
もできる。この方法であると、内容物が乾燥することに
よってフイルター11内から内容物をパラパラ状に外部
に取り出すことができ、そのままゴミとして処理するこ
ともできるが、動物の飼料として利用することも可能で
ある。なお、21はカバー6aに接続した排気パイプで
あって、排気ファン22が設けられている。
ーボックス6の内部に熱風乾燥装置20を設け、作業の
終了後にフイルター内容物を乾燥させるようにすること
もできる。この方法であると、内容物が乾燥することに
よってフイルター11内から内容物をパラパラ状に外部
に取り出すことができ、そのままゴミとして処理するこ
ともできるが、動物の飼料として利用することも可能で
ある。なお、21はカバー6aに接続した排気パイプで
あって、排気ファン22が設けられている。
【0036】
【発明の効果】請求項1に係る発明の米研ぎ汁排水の濾
過方法によれば、米研ぎ汁排水は、その殆どがSS成分
(浮遊物質、主にデンプン粒子)であり、溶解BOD成
分が少なく、種々の大きさの米デンブン粒子が水中に懸
濁混入したものである点に着目し、数ミクロンから数拾
乃至数百ミクロン単位の粒径の米デンプン微粒子をそれ
よりも編目の大きい編目フイルターで吸着濾過すること
を特徴とする。即ち、濾過フイルターに米研ぎ汁排水を
通過させ、最大径の粒子を編目にキャッチさせる。最大
径粒子がそれより径の小さい編目のフイルターにキャッ
チされることによって、その編目はその最大径粒子によ
って部分的に編目が塞がれ、次にそれより径の小さい粒
子が最大径粒子とフイルター編目とからなる隙間を部分
的に塞ぎ、このようにして次々と径の小さい粒子によっ
て編目フイルターは目ずまりを進行させ、最後に最小の
大きさの粒子を通さなくなる目づまりを生じさせ、しか
る後は、米粒子による水の透過性乃至毛細管現象を利用
して粒子は編目フイルターを通過することができない
が、水分はフイルターを通過することができ、これによ
って高度な濾過作用を発揮させることができる。
過方法によれば、米研ぎ汁排水は、その殆どがSS成分
(浮遊物質、主にデンプン粒子)であり、溶解BOD成
分が少なく、種々の大きさの米デンブン粒子が水中に懸
濁混入したものである点に着目し、数ミクロンから数拾
乃至数百ミクロン単位の粒径の米デンプン微粒子をそれ
よりも編目の大きい編目フイルターで吸着濾過すること
を特徴とする。即ち、濾過フイルターに米研ぎ汁排水を
通過させ、最大径の粒子を編目にキャッチさせる。最大
径粒子がそれより径の小さい編目のフイルターにキャッ
チされることによって、その編目はその最大径粒子によ
って部分的に編目が塞がれ、次にそれより径の小さい粒
子が最大径粒子とフイルター編目とからなる隙間を部分
的に塞ぎ、このようにして次々と径の小さい粒子によっ
て編目フイルターは目ずまりを進行させ、最後に最小の
大きさの粒子を通さなくなる目づまりを生じさせ、しか
る後は、米粒子による水の透過性乃至毛細管現象を利用
して粒子は編目フイルターを通過することができない
が、水分はフイルターを通過することができ、これによ
って高度な濾過作用を発揮させることができる。
【0037】この濾過方法によれば、主として多数の網
目フイルターとタンク類および自動開閉機構を設置する
だけでよいから、設備費用が非常に少なくて済む利点が
ある。
目フイルターとタンク類および自動開閉機構を設置する
だけでよいから、設備費用が非常に少なくて済む利点が
ある。
【0038】また本発明の米研ぎ汁排水の濾過方法によ
れば、編目フイルターに積極的に目ずまりを生じさせ、
これによって該編目フイルターの濾過精度を上げ、所定
の清澄度に達して濾過精度の上がった編目フイルターに
よって米研ぎ汁排水を濾過するようにしたため、濾過時
間はかかるが、所望の高度の清澄水に確実に濾過するこ
とができる。
れば、編目フイルターに積極的に目ずまりを生じさせ、
これによって該編目フイルターの濾過精度を上げ、所定
の清澄度に達して濾過精度の上がった編目フイルターに
よって米研ぎ汁排水を濾過するようにしたため、濾過時
間はかかるが、所望の高度の清澄水に確実に濾過するこ
とができる。
【0039】また請求項2に係る発明の米研ぎ汁排水の
濾過方法によれば、編物布の規則正しい編目に米研ぎ汁
排水中の粒子が均一的に掛合して目づまりを起こし、ま
た編目を形成するための凹凸表面が粒子間の毛細管現象
を効果的に増進する作用を発揮することになる。
濾過方法によれば、編物布の規則正しい編目に米研ぎ汁
排水中の粒子が均一的に掛合して目づまりを起こし、ま
た編目を形成するための凹凸表面が粒子間の毛細管現象
を効果的に増進する作用を発揮することになる。
【0040】また請求項3に係る発明の米研ぎ汁排水の
濾過方法によれば、前記作用と共に、編物布の中で最も
安価なメリヤス生地で濾過布を形成することができるか
ら一層安価に形成することができる。
濾過方法によれば、前記作用と共に、編物布の中で最も
安価なメリヤス生地で濾過布を形成することができるか
ら一層安価に形成することができる。
【図1】 本発明の一実施形態に係る濾過装置の概略
説明図である。
説明図である。
【図2】 同要部の拡大図である。
【図3】 同要部の拡大断面図である。
【図4】 同要部の斜視図である。
【図5】 a〜cは、網目フイルターに対する粒子の
目ずまり状態を経時間的に示すものである。
目ずまり状態を経時間的に示すものである。
【図6】 濾過水量の変化を示すグラフである。
【図7】 本発明による濾過現象を説明する図であ
る。
る。
【図8】 a〜dは、本発明の一実施形態に係る濾過
布の製作工程を説明する図である。
布の製作工程を説明する図である。
【図9】 同濾過布の取付状態を示す図である。
【図10】 本発明の他の実施形態に係る濾過装置の要
部説明図である。
部説明図である。
1 投入タンク 2 汲み上げポンプ 3 上部タンク 4 汲み上げパイプ 5 落下パイプ 6 フイルターボックス 7 分配パイプ 8 流量調整コック 9 分岐パイプ 10 電磁弁 11 網目フイルター 11a 網目 12 フイルター支持スペーサー 13a 電極 13b 電極 14 支持具 15 切替コック 16 循環パイプ 17 排水パイプ 18 公共下水道
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 29/60 B01D 29/00 B01D 35/02 B01D 39/16
Claims (3)
- 【請求項1】 3ミクロン乃至1000ミクロン大の混
合粒子を含有する米研ぎ汁排水を濾過する方法であっ
て、該排水に含まれる混合粒子のうち、その最大径粒子
が通過しない程度の編目の大きい編目フイルターを用い
て、米研ぎ汁排水を循環経路を所定の時間、循環通過さ
せることによって、該編目フイルターに目ずまり状態を
増大させ、この目ずまりの増大した編目フイルターによ
って米研ぎ汁排水が所要の清澄水に濾過されるようにな
ったとき、該米研ぎ汁排水を循環経路から排水経路に切
り換えて、該目ずまりの増大した編目フイルターによっ
て米研ぎ汁排水を濾過し排水するようにし、この際、前
記網目フイルターは、上下に細長く延びる略W状の袋状
に形成されたものからなり、該袋状フイルターはその外
周面に沿うワイヤーメッシュ状のフイルター支持スペー
サーに支持され、濾過作業の終了時に前記網目フイルタ
ーは前記フイルター支持スペーサーから取り外し交換可
能となっているようにした米研ぎ汁排水の濾過方法。 - 【請求項2】 編目フイルターとして編物布からなる請
求項1記載の米研ぎ汁排水の濾過方法。 - 【請求項3】 編物布としてメリヤス生地からなる請求
項2記載の米研ぎ汁排水の濾過方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10298497A JP3260294B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 米研ぎ汁排水の濾過方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10298497A JP3260294B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 米研ぎ汁排水の濾過方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10290905A JPH10290905A (ja) | 1998-11-04 |
JP3260294B2 true JP3260294B2 (ja) | 2002-02-25 |
Family
ID=14341990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10298497A Expired - Fee Related JP3260294B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 米研ぎ汁排水の濾過方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3260294B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112604367A (zh) * | 2020-12-28 | 2021-04-06 | 新乡市滤清器有限公司 | 环保型四氯化钛过滤器及其反清洗方法 |
-
1997
- 1997-04-21 JP JP10298497A patent/JP3260294B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10290905A (ja) | 1998-11-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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