JP3258836B2 - 映像検索装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は映像検索装置に関し、
特にたとえばテレビジョン信号のクローズド・キャプシ
ョン（以下、単に「ＣＣ」という）データに基づき映像
を検索する、映像検索装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、特定の映像の検索をビデオテープ
レコーダ等で行うには、ビデオテープの映像を早送り
し、高速で写し出される映像を眺めることによって検索
するか、あるいは、画面上の色，形または動きなどを参
考にして機械的に検索するなどの方法に依っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前者の方法による検索
は、まず人手がかかる上に、人が目で追える速度で行わ
ねばならないために時間がかかるという欠点がある。ま
た、後者の方法では、特定の映像を機械的に認識するこ
とが技術的に非常に困難であるという問題がある。

【０００４】そこで、録画されたビデオテープの随所に
インデックスを設けることにより内容に基づいた検索が
行えるビデオテープレコーダも開発されているが、これ
も、予め決められた個所しか検索できないことや、イン
デックス作成に手間がかかることなどから、実用的な映
像の検索方法とは言い難い。

【０００５】ところで、最近、米国では、難聴者のため
にテレビ放送の音声と同期してＣＣによる文字を画面に
表示することが行われている。また、１９９３年４月１
日以降、米国で販売する１３型以上の全てのテレビ受像
機には、上述のＣＣによる文字のデコーダを内蔵するこ
とが義務づけられている。

【０００６】ＣＣは、テレビジョン信号の２１番目の水
平走査線に、画面でなされている会話を文字コード化し
たものを挿入するもので、現在では米国で放送される番
組のほとんどがこれに対応しているほか、ビデオ化され
た映画などのテレビ放送以外の作品もこれに対応しつつ
ある。ＣＣデータは、専用のデコーダによってテレビジ
ョン信号から分離されるが、ＣＣデータの文字コードは
英語ではＡＳＣＩＩコードが用いられており、機械処理
に適したものとなっている。

【０００７】それゆえに、この発明の第一の目的は、映
像に対応するＣＣの文字情報を利用して映像の内容を容
易に検索できる、映像検索装置を提供することである。

【０００８】また、この発明の第二の目的は、映像に対
応するＣＣの文字情報を自動翻訳し、そのＣＣの文字情
報、及びその文字情報の翻訳結果を出力手段に出力でき
る、映像検索装置を提供することである。

【０００９】更に、この発明の第三の目的は、予め入力
されたキーワードが映像に対応するＣＣの文字情報中に
存在する場合に、そのキーワードに該当する映像、及び
その映像に対応するＣＣの文字情報を記録手段に記録で
きる、映像検索装置を提供することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】第一の発明は、映像デー
タと該映像データの内容に文字が対応付けられたキャプ
ションデータとキャプションデータを含むテレビジョン
信号を入力するテレビジョン信号入力手段、テレビジョ
ン信号からキャプションデータを分離するデコーダ手
段、検索要求を入力する検索要求入力手段、および検索
要求に応じたキーワードがデコーダで分離されたキャプ
ションデータに含まれるかどうかを検索する検索手段を
備える、映像検索装置である。

【００１１】また、第二の映像検索装置は、キャプショ
ンデータを含むテレビジョン信号を入力するテレビジョ
ン信号入力手段、テレビジョン信号からキャプションデ
ータを分離するデコーダ手段、翻訳要求対象を入力する
翻訳要求入力手段、原語、及びその訳語を辞書データと
して記憶してある辞書手段、前記翻訳要求入力手段によ
って入力された翻訳要求対象に従って、前記デコーダ手
段によって分離されたキャプションデータを前記辞書手
段を参照して翻訳処理を行う翻訳処理手段、該翻訳処理
手段で翻訳処理した結果を出力する出力手段を備える、
ことを特徴とする。

【００１２】更に、第三の映像検索装置は、映像データ
と該映像データの内容に文字が対応付けられたキャプシ
ョンデータを含むテレビジョン信号を入力するテレビジ
ョン信号入力手段、テレビジョン信号からキャプション
データを分離するデコーダ手段、検索要求を入力する検
索要求入力手段、検索要求に応じたキーワードがデコー
ダ手段で分離されたキャプションデータに含まれるかど
うかを検索する検索手段、該検索手段による検索の結
果、前記検索要求に応じたキーワードがデコーダ手段で
分離されたキャプションデータに含まれるとき、そのキ
ーワードが該当するテレビジョン信号の映像データを記
録する記録手段を備える、ことを特徴とする。

【００１３】

【作用】第１の映像検索装置においてはテレビジョン信
号入力手段に含まれるたとえば映像再生手段から出力さ
れるテレビジョン信号から、デコーダ手段によってキャ
プションデータを分離する。デコーダ手段がメモリ手段
を含む場合には、キャプションデータはこのメモリ手段
に記憶される。そして、検索要求入力手段によって検索
要求を入力する。この検索要求に応じたキーワードがメ
モリ手段内のキャプションデータに含まれているかどう
かを検索手段で検索する。

【００１４】また、第二の映像検索装置においては、デ
コーダ手段はテレビジョン信号入力手段に入力されたテ
レビジョン信号からキャプションデータを分離する。翻
訳処理手段は、翻訳要求入力手段によって入力された翻
訳要求対象に従って、デコーダ手段によって分離された
キャプションデータを辞書手段を参照して翻訳処理を行
い、この翻訳処理した結果を出力手段から出力する。

【００１５】更に、第三の映像検索装置においては、デ
コーダ手段はテレビジョン信号入力手段に入力されたテ
レビジョン信号からキャプションデータを分離する。検
索手段は検索要求に応じたキーワードがデコーダ手段で
分離されたキャプションデータに含まれるかどうかを検
索する。そして、検索の結果、キーワードがデコーダ手
段で分離されたキャプションデータに含まれるとき、そ
のキーワードを含むテレビジョン信号を記録手段に記録
する。

【００１６】

【発明の効果】この発明によれば、ＣＣの文字情報を利
用することによって、映像の内容を容易に検索できる。

【００１７】また、本発明は翻訳処理手段を備えるの
で、デコーダ手段によってデコードされたＣＣデータの
うち、自己が希望する翻訳要求対象に従って翻訳処理手
段が翻訳処理することができ、辞書引きのためにいちい
ち表示画面から目を離すことなく、訳語を把握すること
ができる。

【００１８】更に、本発明は検索手段、および記録手段
を備えるので、検索手段による検索の結果、キーワード
がデコーダ手段で分離されたキャプションデータに含ま
れるとき、そのキーワードを含むテレビジョン信号を記
録手段に記録することができる。

【００１９】この発明の上述の目的，その他の目的，特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。

【００２０】

【実施例】 ［第１実施例］図１を参照して、この実施例の映像検索
装置１０はたとえばＣＰＵなどからなる制御部１２を含
む。制御部１２には、入力部１４から「検索準備」や
「検索要求設定」の指示やデータ等が与えられる。入力
部１４は、たとえばパソコン等の情報処理機器のキーボ
ードによって構成されるほか、ＶＴＲやテレビ等の本体
に設けられるキー入力部やリモコン等によって構成され
てもよく、また、マウスを用いてもよい。制御部１２
は、文章検索部１６から得られる解析結果に基づき、映
像再生部１８，デコーダ２０，メモリ２２および映像表
示部２４をそれぞれ制御する。

【００２１】映像再生部１８は、たとえばＶＴＲ等によ
って構成される。この場合、映像再生部１８には、媒体
としてビデオテープが挿入されているものとする。この
ビデオテープには、映像データすなわちたとえばＮＴＳ
Ｃ信号などのテレビジョン信号が収められており、テレ
ビジョン信号の２１番目の水平走査線に、画面でなされ
ている会話が文字コード化されたいわゆるＣＣデータが
挿入されている。この映像再生部１８から得られるテレ
ビジョン信号はデコーダ２０に与えられ、デコーダ２０
によって、テレビジョン信号からＣＣデータが抽出され
る。

【００２２】デコーダ２０には、たとえば三洋電機株式
会社製のクローズド・キャプション・デコーダ（品番Ｓ
ＬＤ−１０００（Ｋ），ＳＬＤ−９００（Ｋ），ＳＬＤ
−５００（Ｋ））等が用いられる。このＣＣデータはメ
モリ２２に格納され、メモリ２２から文章検索部２４に
与えられる。あるいは、ＣＣデータは、デコーダ２０か
ら文章検索部１６に直接与えられる。映像表示部２４に
は、たとえばテレビ等のブラウン管や液晶ディスプレイ
等が用いられ、映像表示部２４はデコーダ２０から与え
られるテレビジョン信号に基づいて映像を出力する。

【００２３】ここで、文章検索部１６は、たとえばＣＰ
Ｕによって構成され、文章検索部１６には辞書２６およ
び検索結果メモリ２８が接続される。辞書２６にはたと
えば同義語，類義語，シソーラス、及び原語とその訳語
辞書等が収録されている。類義語としては、たとえば表
１に示すようなものが、シソーラスとしてはたとえば表
２に示すようなものが、更に原語とその訳語辞書として
はたとえば表３に示すようなものがそれぞれ収録されて
いる。

【００２４】

【表１】

【００２５】

【表２】

【００２６】

【表３】

【００２７】検索結果メモリ２８には検索結果が格納さ
れる。検索結果メモリ２８は、検索結果がＡＳＣＩＩコ
ードの形で格納されるメモリであってもよい。そして、
文章検索部１６は、デコーダ２０によって得られるＣＣ
データをメモリ２２を介してあるいは直接取り込み、複
数文字によって構成される文章を解析する。なお、表４
に示す検索要求のメニューは、たとえば制御部１２に格
納される。

【００２８】

【表４】

【００２９】表４に示すメニューには、興味のある映像
や好ましくない映像に関する検索要求が設定されてい
る。

【００３０】この映像検索装置１０の一般的な動作を、
図２を参照して説明する。

【００３１】まず、ステップＳ１において、入力部１４
からの入力が「検索準備」の指示であるか否かを判断す
る。その指示であればステップＳ３において、映像再生
部１８が媒体の再生を開始する。ステップＳ５におい
て、デコーダ２０が映像再生部１８から出力されるテレ
ビジョン信号をデコードする。次いで、ステップＳ７に
おいて、デコーダ２０から出力されるＣＣデータをメモ
リ２２に格納し、ステップＳ９に進む。ステップＳ１に
おいて、「検索準備」の指示がない場合にもステップＳ
９に進む。「検索準備」の指示をしない場合としては、
たとえばメモリ２２に一旦格納したＣＣデータについて
再度検索する場合が該当する。

【００３２】ステップＳ９において、入力部１４からの
入力が「検索要求設定」であるか否かを判断する。ここ
で、「検索要求設定」とは、これから「検索要求を設定
しますよ」という使用者からの意思表示をいう。入力が
「検索要求設定」であればステップＳ１１において、検
索要求を設定する。検索要求を設定する方法としては、
キーボード等を用いて所望のキーワードを入力する方法
や、表４に示すように、予め準備されたいくつかの検索
要求のメニューを映像表示部２４に表示しておき使用者
に選択される方法などがある。したがって、検索要求の
設定では、たとえば“entertainment ”等の特定の単語
のみならず、表４のようにたとえば犯罪（暴力、売買、
麻薬）に関するものといったような或るカテゴリに属す
る語句をも設定できる。

【００３３】次いで、ステップＳ１３において、入力部
１４から入力される検索要求を制御部１２を介して文章
検索部１６へと送る。次いで、ステップＳ１５におい
て、文章検索部１６で、辞書２６を用いて検索要求を展
開する。ここでは、表記のゆれや、類似した言葉による
検索へ対応できるようにする。たとえば、以下にも述べ
るが、“entertainment ”という語を入力すると、検索
要求は“entertainment”，“amusement ”，“enjoyme
nt ”，“fun ”へと展開される。また、“center”と
いう語を入力すると、検索要求は“center”，“centr
e”へと展開される。さらに、各キーワードにおいて、
検索要求は単数形・複数形間の展開や現在・過去等の各
時制への展開も行われる。そして、ステップＳ１７にお
いて、メモリ２２内のＣＣデータを文章検索部１６にお
いて検索する。

【００３４】ステップＳ１９において、検索結果を検索
結果メモリ２８に保存し、ステップＳ２１において、検
索結果を検索結果メモリ２８から読み出して制御部１２
を介してデコーダ２０へ送る。ステップＳ２３におい
て、送られた検索結果をデコーダ２０でテレビジョン信
号に変換し映像表示部２４に表示して終了する。このよ
うな検索結果の表示方法としては、出現する順（時間
順）に逐次的に表示する方法、類義語に展開して検索
した場合、元の語の意味に近い順に表示する方法、或
る一定の時間内での頻度順に表示する（たとえば、前後
５分以内に行われた検索のうち検索結果の多い順）方
法、ビデオテープの最後まで検索し終わった時点で一
括して表示する方法などがある。ステップＳ９におい
て、「検索要求設定」の入力がない場合にも終了する。

【００３５】表５ないし表７を参照して、動作をより具
体的に説明する。

【００３６】映像再生部１８としてＶＴＲを用いること
を前提とする。ＶＴＲに挿入されるビデオテープには、
テレビのニュース番組が収められているものとし、出演
者が発する言葉は全てＣＣデータ化されているものとす
る。

【００３７】表５に、ＣＣデータの一例を示す。

【００３８】

【表５】

【００３９】表５では、左から、時間（ａ），シーン
（ｂ），発話番号（ｃ），発話者の略称（ｄ）および発
話の内容（ｅ）の順番にスペースで区切られている。

【００４０】まず最初に、映像再生部１８からデコーダ
２０を通して、ビデオテープに記録されているＣＣデー
タを読み出し、メモリ２２に記憶させる。次に、使用者
は、検索したい内容に関するキーワードを入力部１４を
介して入力する。たとえば、娯楽に関する映像を検索し
たい場合、入力部１４から、たとえば“entertainment
”という語を入力する。さらに、“entertainment ”
という語だけでは、検索もれが生じる恐れがあるため、
辞書２６を参照して、関連する語への展開を行う。この
結果、検索要求は“entertainment ”，“amusement
”，“enjoyment ”，“fun ”へと展開される。そし
て、制御部１２はメモリ２２から“entertainment ”に
関連する語を含んだ台詞の検索を行い、表６に示すよう
な検索結果を映像表示部２４に表示する。

【００４１】

【表６】

【００４２】このようにして、ＣＣ付きのビデオ録画か
らＣＣの文章を手掛かりに映像の検索を行う。

【００４３】そして、使用者は、入力部１４を介してど
の個所を見たいかの指示を行うこともできる。

【００４４】なお、検索において、しばしば、出現頻度
の高い語によって検索する場合、多数の検索結果が生じ
るという問題が生じるが、このような場合には、他候補
との時間的間隔が短いものを優先すればよい。たとえ
ば、“Russia”という語を検索することによって表７の
ような検索結果が得られた場合、４番目と５番目とを優
先して映像表示部２４に表示する。

【００４５】

【表７】

【００４６】また、たとえば複数のキーワードによって
検索する場合（たとえば“entertainment ”と“movie
”）、文の区切りにはこだわらずに、或る一定の時間
内にこれらの語に関連する記述があれば検索されたもの
とする。

【００４７】次いで、図３を参照して、図１に示す映像
検索装置１０の他の動作を説明する。なお、以下に述べ
る動作において、図２で述べた動作と共通する部分につ
いては、図２の説明も参照されたい。

【００４８】まず、ステップＳ３１において、入力部１
４からの入力が「検索要求設定」であるか否かを判断す
る。「検索要求設定」であればステップＳ３３に進み、
検索要求を設定する。そして、ステップＳ３５におい
て、文章検索部１６で辞書２６を用いて検索要求を展開
する。ステップＳ３７において、デコーダ２０が映像再
生部１８から出力されるテレビジョン信号をデコードす
る。

【００４９】次いで、ステップＳ３９において、デコー
ダ２０から出力されるＣＣデータを文章検索部１６にお
いて検索する。そして、ステップＳ４１において、検索
結果を検索結果メモリ２８に保存し、ステップＳ４３に
おいて、その検索結果を検索結果メモリ２８から読み出
し、制御部１２を介してデコーダ２０へ送る。そして、
ステップＳ４５において、検索結果をデコーダ２０でテ
レビジョン信号に変換し映像表示部２４に表示して終了
する。ステップＳ３１において、「検索要求設定」の入
力がない場合にも終了する。

【００５０】図１に示す映像検索装置１０を、図３に示
すように動作させることによって、映像再生部１８によ
ってビデオテープを早送りしながらＣＣデータ（文章）
を読み出し、文章が読み出される都度その内容を検索
し、検索結果を表示することができる。したがって、メ
モリ２２に予めＣＣデータを記憶させる手間が省けるの
で、台詞の量が多くてメモリ２２に収まりきらなくなる
という事態を回避できるだけでなく、そもそもメモリ２
２を設ける必要がなくなる。

【００５１】さらに、図４に示す他の実施例の文章検索
装置３０は、アンテナ３２，チューナ３４，ビデオ録画
部３６および音声出力部３８を含む。制御部１２によっ
て制御されるチューナ３４は、アンテナ３２によって得
られる電波の中から、所望のテレビ放送のチャネルの電
波を選択して受信し、これを一定周波数のテレビジョン
信号に変換してデコーダ２０に出力する。また、ビデオ
録画部３６にもチューナ３４を介してテレビジョン信号
が与えられ、音声出力部３８にはチューナ３４を介して
音声信号が与えられる。

【００５２】映像表示部２４，ビデオ録画部３６および
音声出力部３８は、それぞれ制御部１２からの動作信号
／動作停止信号によって、表８に示す動作の開始／停止
等が制御される。表８に示す、検索された時点で実行さ
れる動作のメニューには、映像表示部２４からの映像の
出力を開始または停止する動作、音声出力部３８からの
音声の出力を開始または停止する動作、音声出力部３８
から音や光を発して検索したことを報知する動作、およ
びビデオ録画部３６でのビデオ録画を開始または停止す
る動作が含まれる。なお、表８に示すメニューは、たと
えば制御部１２に格納される。

【００５３】

【表８】

【００５４】また、この実施例では、図１に示す実施例
とは異なり、メモリ２２は不要である。その他の構成に
ついては図１に示す実施例と同様に構成されるので、重
複する説明は省略する。

【００５５】図４に示す実施例の一般的な動作を、図５
を参照して説明する。なお、以下に述べる動作におい
て、図２で述べた動作と共通する部分については、図２
の説明をも参照されたい。

【００５６】まず、ステップＳ５１において、入力部１
４からの入力が「検索要求設定」の指示であるか否かを
判断する。「検索要求設定」の指示であればステップＳ
５３において、検索要求を設定する。そして、ステップ
Ｓ５５において、検索された時点で実行される動作を設
定する。この設定には、たとえば、表８に示すメニュー
を映像表示部２４に表示させ、入力部１４によって所望
のメニューを選択する。ステップＳ５７において、文章
検索部１６で検索要求を展開し、ステップＳ５９に進
む。ステップＳ５１において、「検索要求設定」の指示
がなければステップＳ５９に進む。

【００５７】ステップＳ５９において、デコーダ２０が
テレビジョン信号のデコードを開始し、ステップＳ６１
において、デコーダ２０から出力されるＣＣデータを文
章検索部１６において検索する。ステップＳ６３におい
て、検索結果を検索結果メモリ２８に保存し、ステップ
Ｓ６５において、検索要求にマッチするか否かを判断す
る。マッチしなければステップＳ６１に戻り、マッチす
ればステップＳ６７において、予め設定しておいた動
作、すなわちたとえば表８のメニューから選択した動作
を実行し、終了する。

【００５８】図４に示す映像検索装置３０の動作を、よ
り具体的に説明する。

【００５９】上述の実施例と同様に、入力部１４によっ
て検索要求を設定し、その検索要求からいくつかのキー
ワードに展開される。文章検索部１６は、デコーダ２０
によって得られるＣＣデータの中からキーワードを認識
すると、制御部１２へ信号を送る。ここで、表８に示す
メニューから「音や光を発して検索したことを報知す
る」動作を選択していれば、制御部２０は音声出力部３
８を動作させ、たとえば合成音などによる音や光を発す
る。また、表８に示すメニューから「映像の出力を開始
する」動作を選択していれば、制御部２０は映像表示部
２４を動作させ、映像の出力を開始する。

【００６０】この実施例によれば、電波による放送から
抽出されるＣＣデータを検索要求に基づいてリアルタイ
ムに検索し、検索要求と合致する内容が検索された時点
でたとえばその旨を報知することができる。

【００６１】なお、この発明は、上述の各実施例におい
て、映像から不要な箇所を除くためにも利用できる。た
とえば、子供に暴力や猥褻行為に関する映像を見せたく
ない場合、これらの行為に対応する言語的表現を予めキ
ーワードとして登録しておく（表４参照）。これらのキ
ーワードが認識されると、制御部１２は、映像表示部２
４へ動作停止信号を送り、映像表示部２４からの映像の
出力を停止する。また、このとき、音声出力部３８へ動
作停止信号を送り、音声出力部３８からの音声出力を停
止させてもよく、さらに、音声出力部３８へ動作信号を
送り、音や光を発して不要な映像が認識されたことを報
知してもよい。［第２実施例］次に、ＣＣデータを翻訳
処理手段によって翻訳した結果を映像表示部に表示した
り、またその翻訳結果を記録しておくことが可能な映像
検索装置について説明する。

【００６２】図６は第２実施例に係る映像検索装置の概
略構成図であり、斯かる第２実施例の映像検索装置の構
成は基本的に図１の第１実施例の映像検索装置の構成と
同一であり、同一機能を有する構成については同一番号
を付している。

【００６３】第１実施例の映像検索装置の構成（図１参
照）が第２実施例の映像検索装置の構成（図６参照）と
大きく相違する点は、図１の文章検索部１６の代わりに
形態素解析部４０を設けたこと、翻訳処理部４１を設け
たこと、翻訳結果メモリ４２及びプリンタ等の出力部４
３を設けたことである。

【００６４】この形態素解析部４０は入力部１４からの
翻訳要求指示に従って、メモリ２２に格納されたＣＣデ
ータを形態素毎に解析する機能を有しており、この形態
素解析とは、ＣＣデータからなる文章を、例えば名詞、
助詞、形容詞、又は動詞等の品詞毎に分割することをい
う。

【００６５】また、翻訳処理部４１は形態素解析部４０
の形態素解析処理の結果を辞書２６の辞書データに従っ
て翻訳する機能を有する。更に、翻訳結果メモリ４２は
翻訳処理部４１にて翻訳されたＣＣデータを記録する機
能を有する。出力部４３はテレビジョン信号からなる映
像、或るいはＣＣデータからなる文字情報を印刷するこ
とができるカラーレーザプリンタ等が該当する。

【００６６】ここで、図６を参照しながら、第２実施例
の映像検索装置の動作を図７のフローチャートに従って
説明する。

【００６７】ステップＳ７１において、入力部１４から
の入力が「翻訳要求設定」の指示であるか否かを判断
し、「翻訳要求設定」の指示がなければ、ステップＳ７
５に進み、一方「翻訳要求設定」の指示があれば、ステ
ップＳ７２に進む。従って、ステップＳ７２を介さずに
ステップＳ７１からステップＳ７５に移行すればステッ
プＳ７７ではＣＣデータの全てを対象として翻訳する。

【００６８】ステップＳ７２では翻訳の対象単位等の設
定を行う。この翻訳の対象単位とは、例えば文章、単
語、品詞等が該当し、更には辞書２６に格納されている
単語を、通常の辞書で分類分けされているように、日常
会話程度、中学程度、高校程度、大学教養程度、科学分
野等の専門分野などに分類分けし、これを翻訳の対象単
位としてもよい。

【００６９】ステップＳ７３においては、ステップＳ７
２で設定された翻訳の対象単位に対して翻訳の設定を行
う。ステップＳ７４では、翻訳された時点で実行される
動作を設定する。具体的には表９に示す動作を入力部１
４から指定する。

【００７０】

【表９】

【００７１】ステップＳ７５においては、デコーダ２０
が映像再生部１８から送られてくるデータのデコードを
開始し、テレビジョン信号を映像表示部２４に、またＣ
Ｃデータをメモリ２２に送る（図６参照）。ステップＳ
７６では、形態素解析部４０がメモリ２２に格納された
ＣＣデータを解析する。この解析に当っては、上述の通
り名詞、助詞、形容詞、又は動詞等の品詞毎に分割す
る。

【００７２】ステップＳ７７においては、形態素分析さ
れたＣＣデータを辞書２６に従って翻訳処理部４１が翻
訳し、その翻訳結果は翻訳結果メモリ４２に格納され
る。ステップＳ７８では、ステップＳ７４で設定された
翻訳された時点で実行される動作に従って処理が施され
たり、或るいは全てのＣＣデータに対する翻訳結果が出
力部４３に表示される（表９参照）。

【００７３】尚、上述の表９の動作設定はステップＳ７
４で為されるが、このとき実線で区切られた夫々のグル
ープから選択することによって動作設定することも可能
である

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例を示すブロック図である。

【図２】図１実施例の動作の一例を示すフロー図であ
る。

【図３】図１実施例の動作の他の例を示すフロー図であ
る。

【図４】この発明の他の実施例を示すブロック図であ
る。

【図５】図４実施例の動作の一例を示すフロー図であ
る。

【図６】第２実施例を示すブロック図である。

【図７】図６実施例の動作の一例を示すフロー図であ
る。

【符号の説明】

１０，３０ …映像検索装置 １２ …制御部 １４ …入力部 １６ …文章検索部 １８ …映像再生部 ２０ …デコーダ ２２ …メモリ ２４ …映像表示部 ２６ …辞書 ２８ …検索結果メモリ ３２ …アンテナ ３４ …チューナ ３６ …ビデオ録画部 ３８ …音声出力部 ４０ …形態素解析部 ４１ …翻訳処理部 ４２ …翻訳結果メモリ ４３ …出力部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 佳代 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平５−75984（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−13483（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−285881（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H04N 5/76 - 5/956 H04N 9/79 - 9/898

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 映像データと該映像データの内容に文字
   が対応付けられたキャプションデータとを含むテレビジ
   ョン信号を入力するテレビジョン信号入力手段、前記テ
   レビジョン信号から前記キャプションデータを分離する
   デコーダ手段、検索要求を入力する検索要求入力手段、
   および検索要求に応じたキーワードが前記デコーダで分
   離された前記キャプションデータに含まれるかどうかを
   検索する検索手段を備える、映像検索装置。
2. 【請求項２】 前記テレビジョン信号入力手段は映像再
   生手段を含み、前記検索手段は、前記映像再生手段から
   出力されるテレビジョン信号の中から前記デコーダ手段
   によって分離されたキャプションデータを記憶するメモ
   リ手段を含み、前記メモリ手段内の前記キャプションデ
   ータに前記キーワードが含まれているかどうかを検索す
   る、請求項１記載の映像検索装置。
3. 【請求項３】 キャプションデータを含むテレビジョン
   信号を入力するテレビジョン信号入力手段、テレビジョ
   ン信号からキャプションデータを分離するデコーダ手
   段、翻訳要求対象を入力する翻訳要求入力手段、原語、
   及びその訳語を辞書データとして記憶してある辞書手
   段、前記翻訳要求入力手段によって入力された翻訳要求
   対象に従って、前記デコーダ手段によって分離されたキ
   ャプションデータを前記辞書手段を参照して翻訳処理を
   行う翻訳処理手段、該翻訳処理手段で翻訳処理した結果
   を出力する出力手段を備える、映像検索装置。
4. 【請求項４】 前記出力手段とは表示手段であり、前記
   翻訳処理手段の翻訳処理による翻訳結果を、前記表示手
   段に表示することを特徴とする請求項３記載の映像検索
   装置。
5. 【請求項５】 映像データと該映像データの内容に文字
   が対応付けられたキャプションデータを含むテレビジョ
   ン信号を入力するテレビジョン信号入力手段、テレビジ
   ョン信号からキャプションデータを分離するデコーダ手
   段、検索要求を入力する検索要求入力手段、検索要求に
   応じたキーワードがデコーダ手段で分離されたキャプシ
   ョンデータに含まれるかどうかを検索する検索手段、該
   検索手段による検索の結果、前記検索要求に応じたキー
   ワードがデコーダ手段で分離されたキャプションデータ
   に含まれるとき、そのキーワードが該当するテレビジョ
   ン信号の映像データを記録する記録手段を備える、映像
   検索装置。
6. 【請求項６】 前記検索要求にキーワードは同意語、或
   るいは異表記展開されることを特徴とする請求項５記載
   の映像検索装置。