JP3258077B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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JP3258077B2 JP17686192A JP17686192A JP3258077B2 JP 3258077 B2 JP3258077 B2 JP 3258077B2 JP 17686192 A JP17686192 A JP 17686192A JP 17686192 A JP17686192 A JP 17686192A JP 3258077 B2 JP3258077 B2 JP 3258077B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜トランジスタの製造
方法に関し、より詳しくは、半導体集積回路及び液晶表
示装置の表示セルに用いる薄膜トランジスタ(以下、T
FTと称する。)の電極や配線層の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電極配線材料にはMo(モリブデ
ン),Ta(タンタル)などの高融点金属やAl(アルミニ
ウム)に高融点金属を添加した合金が使用されてきた
が、近年では、高集積化、高精密化が進むにつれてAlよ
りも抵抗値の小さいCu(銅)が検討されている。これら
は一般にマグネトロンスパッタ法などで酸化膜、窒化膜
の絶縁膜上あるいは絶縁性透明基板上などに形成される
ものである。
【0003】しかし、特にAlとCuはエッチング後のレジ
スト剥離によって、剥離液のアルカリと反応するため、
膜が薄くなり、その分高抵抗化する。特に、高集積化又
は高精密化が進むに従い、配線幅が小さくなるため、こ
の高抵抗化が無視できなくなる。
【0004】そこで、このような高抵抗化を抑止するよ
うな低抵抗の電極配線の製造方法が望まれている。以下
で、従来例に係る半導体装置の製造方法について図を参
照しながら説明する。図9は、従来例に係る半導体装置
の製造方法の工程説明図である。
【0005】まずガラス基板1上に低抵抗金属である銅
から成る導電体膜2をスパッタ法によって形成する。次
にフォトレジストをその上面に塗布し、選択露光、現像
することでレジストパターン4を形成する(図9
(a))。続いて、該レジストパターン4をマスクにし
てエッチングし、導電体パターン2Aを形成する(図9
(b))。次いで、有機溶剤などから成るレジスト剥離
液を用いて該レジストパターン4を除去する(図9
(c))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法による
と、図9(c)に示すように、レジストパターン4を剥
離する工程で、レジストパターン4下部の導電体パター
ン膜2Aと剥離液が接触する。このため、導電体パター
ン膜2Aが剥離液のアルカリなどと反応することによっ
て、その本来の厚さdよりも薄くなってしまっていた。
【0007】これにより、導電体パターン膜2Aを配線
層として用いる場合、導電体パターン膜2Aの断面積が
小さくなるので、その抵抗値が所定の値よりも高くなる
といった問題が生じる。特に、高集積化や、高精密化が
進んだ昨今において、このような配線層の高抵抗化は、
とりわけ微細化された配線層において顕著となり、無視
できないものとなる。
【0008】本発明はかかる従来例の問題点に鑑みて創
作されたものであり、銅やアルミニウムからなる電極や
配線層の選択形成に用いた感光性マスクを剥離する際
に、パターニングされた電極や配線層が剥離液に曝され
て反応することで膜減りが生じて薄くなることを防止
し、それによって引き起こされる電極や配線層の高抵抗
化を防止することが可能になる薄膜トランジスタの製造
方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、基体上
に、ゲート電極、前記ゲート電極を被覆するゲート絶縁
膜、前記ゲート絶縁膜の上の動作半導体層、及び前記動
作半導体層の上のソース/ドレイン電極を備えた薄膜ト
ランジスタの製造方法であって、前記基体上にアルミニ
ウムを含む導電体膜を形成する工程と、前記導電体膜の
上にチタンを含む保護膜を形成する工程と、前記保護膜
の上に感光性膜を形成した後、前記感光性膜をパターニ
ングし、感光性マスクを形成する工程と、前記感光性マ
スクに基づいて、塩素を含むガスを用いて前記保護膜及
び前記導電体膜を順次エッチングして除去する工程と、
前記感光性マスクを剥離する工程とを含む、前記ゲート
電極の形成工程を有することを特徴とする薄膜トランジ
スタの製造方法によって解決され、また、基体上に、ゲ
ート電極、前記ゲート電極を被覆するゲート絶縁膜、前
記ゲート絶縁膜の上の動作半導体層、及び前記動作半導
体層の上のソース/ドレイン電極を備えた薄膜トランジ
スタの製造方法であって、前記基体上に銅を含む導電体
膜を形成する工程と、前記導電体膜の上にアルミニウム
を含む保護膜を形成する工程と、前記保護膜の上に感光
性膜を形成した後、前記感光性膜をパターニングし、感
光性マスクを形成する工程と、前記感光性マスクに基づ
いて、塩素を含むガスを用いて前記保護膜及び前記導電
体膜を順次エッチングして除去する工程と、前記感光性
マスクを剥離する工程とを含む、前記ゲート電極の形成
工程を有することを特徴とする薄膜トランジスタの製造
方法によって解決される。
【0010】
【作用】本発明によれば、薄膜トランジスタのゲート電
極を形成する際に、感光性マスクとアルミニウムを含む
導電体膜の間にチタンを含む保護膜を介在させ、感光性
マスクに基づいて保護膜及び導電体膜を塩素を含むガス
により順次選択エッチングして除去し、その後、感光性
マスクを剥離している。従って、感光性マスクを剥離す
る際に、パターニングされた導電体膜の側壁を除いて導
電体膜は直接感光性マスクの剥離液と接触しない。これ
により、導電体膜の膜減りを防止することができるの
で、ゲート電極の高抵抗化を防止することができる。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】また、銅を含む導電体膜を用い、かつアル
ミニウムを含む保護膜を用い、上記と同様に感光性マス
クに基づいて保護膜及び導電体膜を順次選択エッチング
して除去した後に、感光性マスクを剥離している。この
場合、チタンを含む保護膜を用いた場合と比べて、その
取り扱いは容易となる。この場合も、上記したと同様
に、導電体膜の膜減りを防止することができるので、ゲ
ート電極の高抵抗化を防止することができる。
【0015】
【0016】
【0017】特に、膜厚の薄いゲート電極を用いる必要
がある薄膜トランジスタの製造工程においてこの発明を
適用した場合に有効である。
【0018】
【実施例】以下で本発明の実施例に係る半導体装置の製
造方法について図1〜図8を参照しながら説明する。
【0019】(1)第1の実施例 図1(a)〜(c), 図2(d)〜(f)は本発明の第
1の実施例に係る半導体装置の製造方法の工程説明図で
ある。
【0020】まず、図1(a)に示すように、透明基板
11(基体)上に膜厚1000Å程度の銅から成る導電体膜12
をスパッタ法又は蒸着法により形成する。次に、導電体
膜12上に膜厚1000Åのモリブデン膜13(保護膜)をAr
流量:45SCCM、圧力:3mTorr 、DC電力:2kwの
条件のもとでスパッタ法などで形成する(図1
(b))。
【0021】次いで、モリブデン膜13上にレジストを塗
布し、フォトリソグラフィ法により導電体パターン膜に
対応するレジストパターン14(感光性マスク)を形成す
る(図1(c))。
【0022】さらに、CCl4などの塩素を含むガスを用い
て、エッチングレート500 Å/分の条件で、レジストパ
ターン14をマスクにしてモリブデン膜13及び導電体膜12
を順次RIE(Reactive Ion Etching: 反応性イオンエ
ッチング)でエッチングし、配線層などとしての導電体
パターン膜12Aを形成する(図2(d))。
【0023】次に、有機溶剤などから成る剥離液を用い
てレジストパターン14を剥離する(図2(e))。この
とき、導電体パターン膜12Aは保護膜13Aにより上面を
保護されているので、剥離液との反応を防止し、膜減り
を防止することができる(図2(e))。
【0024】次いで、保護膜13のみをCF4 などのフッ
素系ガスを用いたRIEによりエッチングレート300 Å
/分の条件で選択的にエッチング・除去することによ
り、導電体パターン膜12Aを残存させる(図2
(f))。こうして、膜減りのない配線層12Aが形成さ
れ、従って、導電体パターン膜12Aの抵抗値を低い値に
保持することができる。
【0025】以上のように、本発明の第1の実施例に係
る半導体装置の製造方法によれば、導電体膜としてのア
ルミニウム膜12をパターニングするためのレジストパタ
ーン14とアルミニウム膜12との間に保護膜としてのモリ
ブデン膜13を介在させているので、図2(d)に示すよ
うに、レジストパターン14に基づいてモリブデン膜13及
びアルミニウム膜12を選択エッチングして保護膜13A及
び導電体パターン膜12Aを形成したのち、図2(e)に
示すように、レジストパターン14を剥離する際に、形成
された導電体パターン膜12Aの側壁を除いて直接レジス
トパターン14の剥離液と接触しない。これにより、導電
体パターン膜12Aの膜減りを防止し、導電体膜12の高抵
抗化を極力抑止することが可能になる。
【0026】なお、本実施例においては、保護膜13の例
としてモリブデン膜を用いたが、他にタンタル,チタン
などの金属膜や、シリコン、ゲルマニウムなどの半導体
膜や、シリコン窒化膜やシリコン酸化膜などの絶縁膜を
用いても、同様の効果がある。
【0027】また、導電体膜12としてアルミニウム膜を
用いているが、銅膜を用いることもできる。更に、本実
施例では、基体として透明基板11を用いているが、シリ
コン基板などの半導体基板を用いても同様の効果があ
る。
【0028】(2)第2の実施例 以下で本発明の第2の実施例に係る半導体装置の製造方
法について図3(a)〜(d),図4(e)〜(g)を
参照しながら説明する。第1の実施例と異なるところ
は、導電体膜と保護膜との間のエッチングの選択比を利
用して保護膜を形成後に感光性マスクを除去した後、保
護膜をマスクとして導電体膜を除去していることであ
る。
【0029】まず、図3(a)に示すように、基体11上
に膜厚1000Å程度の銅から成る導電体膜12をスパッタ法
などで形成する。次に、膜厚1000Åのシリコン酸化膜
(保護膜)13Bを導電体膜12の上に、CVD法により形
成する(図3(b))。
【0030】次いで、シリコン酸化膜13B上にフォトレ
ジストを塗布し、フォトリソグラフィ法により導電体パ
ターン膜に対応するレジストパターン14(感光性膜)を
形成する(図3(c))。
【0031】次に、CF4 などのフッ素を含むガスを用
いたRIEにより、エッチングレート100 Å/分の条件
で、該レジストパターン14をマスクにしてシリコン酸化
膜13Bのみを選択的にエッチングして除去し、導電体パ
ターン膜に対応する保護膜13Cを残存する(図3
(d))。
【0032】次に、有機溶剤から成る剥離液を用いてレ
ジストパターン14を剥離する。このとき、導電体膜12は
保護膜13Cにより保護されているので、剥離液との反応
を防止することが出来る(図4(e))。
【0033】次いで、残存したモリブデン膜13をマスク
にしてリン酸を用いたウエットエッチングにより導電体
膜12をパターニングし、配線層等となる導電体パターン
膜12Aを形成する(図4(f))。
【0034】さらに、CF4 などのフッ素系ガスを用い
たRIEにより、エッチングレート300 Å/分の条件で
モリブデン膜13のみを選択的にエッチングして除去する
(図4(g))。こうして、膜減りのない配線層12Aが
形成され、従って、導電体パターン膜12Aの抵抗値を低
い値に保持することができる。
【0035】以上説明したように、本発明の第2の実施
例に係る半導体装置の製造方法によれば、導電体膜12を
パターニングするためのレジストパターン14とアルミニ
ウム膜12との間に保護膜13Bを介在させているのは第1
の実施例と同様であるが、その後、第1の実施例と異な
り、図3(d),図4(e)に示すように、レジストパ
ターン14に基づいて保護膜としてのシリコン酸化膜13B
を選択エッチングして保護膜13Cを形成したのち、レジ
ストパターン14を剥離液により除去し、続いて、図4
(f)に示すように、保護膜13Cをマスクとして導電体
膜としてのアルミシウム膜12を選択エッチングして導電
体パターン膜12Aを形成している。従って、第1の実施
例と異なり、形成された導電体パターン膜12Aの側壁も
直接感光性マスク14の剥離液と接触しない。これによ
り、導電体パターン膜12Aの膜減りとともに幅の細りを
防止することが出来、導電体パターン膜12Aの高抵抗化
を一層効果的に防止することが可能になる。
【0036】なお、第2の実施例では、保護膜13Bとし
てシリコン酸化膜を用いているが、導電体膜12との間で
エッチングの選択比がとれるシリコン窒化膜などを用い
ることもできる。 (3)第3の実施例 以下で本発明の第3の実施例に係る半導体装置の製造方
法について図5(a)〜(c),図6(d)〜(f)を
参照しながら説明する。
【0037】まず、図5(a)に示すように、基体11上
に膜厚1000Å程度の銅から成る導電体膜12Bをスパッタ
法などで形成する。次に、膜厚1000Åのアルミニウム膜
(保護膜)13Dをスパッタ法により導電体膜12B上に形
成する(図5(b))。
【0038】次いで、保護膜13D上にレジストを塗布
し、フォトリソグラフィ法により導電体パターン膜に対
応するレジストパターン14(感光性マスク)を形成する
(図5(c))。
【0039】さらに、CCl4などの塩素系ガスを用いたR
IEにより、エッチングレート500Å/分の条件で、レ
ジストパターン14をマスクにして、保護膜13D及び導電
体膜12Bをエッチングし、配線層などとなる導電体パタ
ーン膜12Cと導電体パターン膜12Cの上面を被覆する保
護膜13Eを形成する(図6(d))。
【0040】次に、有機溶剤からなる剥離液を用いてレ
ジストパターン14を剥離する。このとき、導電体パター
ン膜12Cの上面は保護膜13Eにより保護されているの
で、剥離液との反応を防止し、膜減りを防止することが
できる(図6(e))。
【0041】次いで、燐酸を用いて保護膜13Eのみを選
択的にエッチングする(図6(f))。こうして、膜減
りのない配線層12Aが形成され、従って、導電体パター
ン膜12Cの抵抗値を低い値に保持することができる。
【0042】以上のようにして、本発明の第3の実施例
に係る半導体装置の製造方法によれば、銅膜12Bをパタ
ーニングするためのレジストパターン14と銅膜12Bとの
間に保護膜13Eを介在させているので、図6(d)に示
すように、レジストパターン14に基づいて保護膜13D及
び銅膜12Bを選択エッチングして保護膜13E及び導電体
パターン膜12Cを形成した後、図6(e)に示すよう
に、レジストパターン14を剥離する際に、形成された導
電体パターン膜12Cの側壁を除いて直接レジストパター
ン14の剥離液と接触しない。これにより、導電体パター
ン膜12Cの膜減りを防止し、導電体パターン膜12Cの高
抵抗化を極力抑止することが可能になる。
【0043】なお、本実施例においては、保護膜13Dの
例としてアルミニウム膜を用い、導電体膜12Bとして銅
膜を用いているが、保護膜13Dの例として銅膜を用い、
導電体膜としてアルミニウム膜を用いることも出来る。
【0044】また、図6(d)に示すように、塩素を含
むガスにより、レジストパターン14に基づいて保護膜13
D及び銅膜12Bを選択エッチングしているが、燐酸及び
硝酸を含む混合液によりレジストパターン14に基づいて
保護膜13D及び銅膜12Bを順次選択エッチングすること
も可能である。
【0045】更に、燐酸を含む液を用い、レジストパタ
ーン14に基づいて保護膜13Dをエッチングして保護膜13
Eをマスクにして銅膜12Bをエッチング・除去すること
もできる。
【0046】また、保護膜としてアルミニウム膜13D
を、導電体膜として銅膜12Bを用いているので、取扱い
の困難なモリブデン膜など高融点金属を用いる方法に比
して、その取扱いは容易になる。 (4)第4の実施例 以下で本発明の第4の実施例に係る半導体装置の製造方
法について図7(a)〜(c),図8(d),(e)を
参照しながら説明する。なお、本発明の第4の実施例に
係る半導体装置は、TFTアクティブマトリクス型表示
装置などに用いられる逆スタガード型TFTである。
【0047】まず、透明基板(基体)21上に膜厚1000Å
のアルミニウム膜(導電体膜)22A, 膜厚1000Åのモリ
ブデンからなる保護膜22Bをスパッタ法によって順次形
成する(図7(a))。
【0048】次に、本発明の第1の実施例に記した製造
方法(図1,図2参照)によって膜厚1000Åのゲート電
極22を形成する(図7(b))。なお、本実施例におけ
るゲート電極22が、第1の実施例における配線層12Aに
相当する。
【0049】次いで、図7(c)に示すように、ゲート
電極配線22を被覆するように、プラズマ化学気相成長法
(以下P−CVD法と称する。)によって膜厚3000Åの
シリコン窒化膜23を形成する。
【0050】次に、該シリコン窒化膜23の上に、膜厚15
0 Åのi−アモルファスシリコン層24を形成し、その上
にP−CVD法によって、膜厚1500Åのシリコン窒化膜
を形成する。続いて、ゲート電極22の上方に残存するよ
うにシリコン窒化膜をパターニングし、チャネル領域層
となる領域のアモルファスシリコン層24を保護するチャ
ネル保護膜25を形成する。なお、このとき、該シリコン
窒化膜25の下部のアモルファスシリコン層24がP型のチ
ャネル領域層24Cとなるとともに、該チャネル領域層24
Cの両端がそれぞれn+ 型のソース領域層24S,ドレイ
ン領域層24Dとなる(図7(c))。
【0051】次に、燐をドープした膜厚1000Åのn+
モルファスシリコン膜26をP−CVD法によって形成
し、その上に膜厚1000Åのチタン(Ti)膜をスパッタ
法によって形成する。なお、ここでn+ アモルファスシ
リコン膜26は、ソース電極27S,ドレイン電極27Dと、
ソース領域層24S,ドレイン領域層24Dとの間のオーミ
ックコンタクトをとるためのものである。
【0052】次いで、フォトリソグラフィ法で、チャネ
ル保護膜25上で分離されるようにn + アモルファスシリ
コン膜26及びチタン膜をパターニングし、n+ アモルフ
ァスシリコン膜26S/チタン膜27Sから成るソース電極
28S,n+ アモルファスシリコン膜26D/チタン膜27D
から成るドレイン電極28Dを形成する。
【0053】次いで、ソース電極27S上に膜厚3000Åの
ITO膜からなる画素電極29を形成するとともに、ドレ
イン電極27D上に膜厚1000Åのアルミニウム膜からなる
ドレインバスライン30を本発明の第1の実施例の製造方
法によって形成する。なお、本発明の実施例のドレイン
電極27Dは基体に相当し、かつドレインバスライン30が
導電体パターン膜に相当する。
【0054】以上により、逆スタガード型TFTが形成
される(図8(d))。なお、その後、全面に液晶層を
形成するとTFTアクティブマトリクスLCDが完成す
る。
【0055】以上説明したように、本発明の第4の実施
例に係る半導体装置の製造方法によれば、透明基板(基
体)21上にゲート電極(導電体パターン膜)22を形成す
る際、又は図8(e)に示す、透明基板(基体)21にソ
ース/ドレイン電極28S,28Dが形成された基体上にド
レインバスライン(導電体パターン膜)30を形成する際
に、第1,第2の発明の半導体装置の製造方法を用いて
いる。
【0056】このため、TFTの製造方法において、第
1又は第2の発明の半導体装置の製造方法によりゲート
電極22又はドレインバスライン30を形成することによ
り、ゲート電極22又はドレインバスライン30の抵抗値を
低い値に保持することができる。
【0057】なお、本実施例においては、ゲート電極22
などの形成の際に、第1の実施例と同様な製造方法を用
いているが、第2,第3の実施例に係る半導体装置の製
造方法を用いても同様の効果がある。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
薄膜トランジスタのゲート電極を形成する際に、感光性
マスクとアルミニウムを含む導電体膜の間にチタンを含
む保護膜を介在させ、感光性マスクに基づいて保護膜及
び導電体膜を塩素を含むガスにより順次選択エッチング
して除去し、その後、感光性マスクを剥離している。従
って、パターニングされた導電体膜の上面を保護膜によ
って感光性マスクの剥離液から保護し、導電体膜の膜減
りを防止することができるので、ゲート電極の高抵抗化
を防止し、その抵抗値を低く保持することができる。
【0059】
【0060】また、銅を含む導電体膜を用い、かつアル
ミニウムを含む保護膜を用い、上記と同様に感光性マス
クに基づいて保護膜及び導電体膜を順次選択エッチング
して除去した後に、感光性マスクを剥離している。この
場合、チタンを含む保護膜を用いた場合と比べて、その
取り扱いは容易である。かつ、上記したと同様に、導電
体膜の膜減りを防止することができるので、ゲート電極
の高抵抗化を防止し、その抵抗値を低く保持することが
できる。
【0061】
【0062】
【0063】特に、膜厚の薄いゲート電極を用いる必要
がある薄膜トランジスタの製造工程においてこの発明を
適用した場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程説明図(その1)である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程説明図(その2)である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程説明図(その1)である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程説明図(その2)である。
【図5】本発明の第3の実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程説明図(その1)である。
【図6】本発明の第3の実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程説明図(その2)である。
【図7】本発明の第4の実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程説明図(その1)である。
【図8】本発明の第4の実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程説明図(その2)である。
【図9】従来例に係る半導体装置の製造方法の工程説明
図である。
【符号の説明】
11 基体、 12 アルミニウム膜(導電体膜)、 12A,12C 導電体パターン膜、 12B 銅膜(導電体膜)、 13 モリブデン膜(保護膜)、 13A,13C,13E,22B 保護膜、 13B シリコン酸化膜(保護膜)、 13D アルミニウム膜(保護膜)、 14 レジストパターン(感光性マスク)、 21 透明基板(基体)、 22 ゲート電極(導電体パターン膜)、 22A 導電体膜、 23 シリコン窒化膜(ゲート絶縁膜)、 24 アモルファスシリコン層(動作半導体層)、 24S,24D S/D領域層、 24C チャネル領域層、 25 チャネル保護膜、 26S,26D n+ アモルファスシリコン膜(オーミ
ックコンタクト層)、 27S,27D Ti膜、 28S,28D S/D電極、 29 画素電極、 30 ドレインバスライン(導電体パターン膜)。
フロントページの続き (72)発明者 信太 隆 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 野村 和正 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−198632(JP,A) 特開 昭57−170534(JP,A) 特開 昭54−60237(JP,A) 特開 平2−295117(JP,A) 特開 平2−207418(JP,A) 特開 平2−148732(JP,A) 特開 昭64−89436(JP,A) 特開 昭55−153352(JP,A) 特開 平4−313233(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 H01L 21/90 H01L 29/40 H01L 29/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に、ゲート電極、前記ゲート電極
    を被覆するゲート絶縁膜、前記ゲート絶縁膜の上の動作
    半導体層、及び前記動作半導体層の上のソース/ドレイ
    ン電極を備えた薄膜トランジスタの製造方法であって、 前記基体上にアルミニウムを含む導電体膜を形成する工
    程と、 前記導電体膜の上にチタンを含む保護膜を形成する工程
    と、 前記保護膜の上に感光性膜を形成した後、前記感光性膜
    をパターニングし、感光性マスクを形成する工程と、 前記感光性マスクに基づいて、塩素を含むガスを用いて
    前記保護膜及び前記導電体膜を順次エッチングして除去
    する工程と、 前記感光性マスクを剥離する工程とを含む、前記ゲート
    電極の形成工程を有することを特徴とする薄膜トランジ
    スタの製造方法。
  2. 【請求項2】 基体上に、ゲート電極、前記ゲート電極
    を被覆するゲート絶縁膜、前記ゲート絶縁膜の上の動作
    半導体層、及び前記動作半導体層の上のソース/ドレイ
    ン電極を備えた薄膜トランジスタの製造方法であって、 前記基体上に銅を含む導電体膜を形成する工程と、 前記導電体膜の上にアルミニウムを含む保護膜を形成す
    る工程と、 前記保護膜の上に感光性膜を形成した後、前記感光性膜
    をパターニングし、感光性マスクを形成する工程と、 前記感光性マスクに基づいて、塩素を含むガスを用いて
    前記保護膜及び前記導電体膜を順次エッチングして除去
    する工程と、 前記感光性マスクを剥離する工程とを含む、前記ゲート
    電極の形成工程を有することを特徴とする薄膜トランジ
    スタの製造方法。
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