JP3256117B2 - 画像形成装置における光学変調器の露光条件設定方法 - Google Patents

画像形成装置における光学変調器の露光条件設定方法

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JP3256117B2 JP34423095A JP34423095A JP3256117B2 JP 3256117 B2 JP3256117 B2 JP 3256117B2 JP 34423095 A JP34423095 A JP 34423095A JP 34423095 A JP34423095 A JP 34423095A JP 3256117 B2 JP3256117 B2 JP 3256117B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光プリンタや複写
機等、光学変調器を用いた画像形成装置における光学変
調器の露光条件設定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、電子写真方式を用いたレーザプリ
ンタで代表される光プリンタは、パソコンやネットワー
クのプリンタとして広く使われ、デジタルコピー・プリ
ンタやカラーコピー・プリンタとして幅広く使用されて
いる。文字や画像を形成する画素単位が、光パワーのオ
ン−オフ制御で書き込まれ描画制御されていることか
ら、光プリンタと呼ばれる。光パワーのオン−オフ制御
は、レーザダイオードやLED(発光ダイオード)アレ
ーが一般に用いられている。
【0003】レーザプリンタの書き込み光学系は、レー
ザダイオードとポリゴンスキャナの組み合わせで構成さ
れ、解像度600DPI(Dot Per Inc
h)、A4/Letterサイズで40PPM(Pag
e Per Minutes)程度までの低/中速機に
広く用いられている。
【0004】しかしながら、最近の高速化及び中間調を
用いた高画質印刷の要求に対して、レーザスイッチング
スピードの限界や高速回転ポリゴンスキャナ技術の限界
が問題となっている。尚、LEDアレーを用いた書き込
み光学系は、並列露光のため高速性が見込めるが、個々
のLED発光輝度の一様性に問題がある。
【0005】ところが最近、上記問題を解決できる可能
性のある新たな光学変調器がディスプレイ用として発表
された(U.S.Patent No.5,311,3
60、及びSolid State Sensors
and ActuatorsWorkshop,Hil
ton Head Island,SC,June13
−16,1994)。
【0006】これは、グレイティングライトバルブ(G
rating Light Valve:以下、GLV
と略す)素子と称されるもので、光の回折を利用したマ
イクロマシン位相回折格子である。このGLV素子を利
用すると、光のオン−オフ制御を電気的にコントロール
することができ、従来の回転ポリゴンスキャナに代わっ
てデジタルの光学変調器として使用できる。
【0007】ここで、GLV素子の構成及び動作原理
を、本発明の説明図である図4ないし図6を参照して説
明する。図4はGLV素子1個の斜視図であり、図5、
図6はその動作原理図である。
【0008】図4に示すように、GLV素子20は、基
盤21の上に、枠24と一体で成型されたマイクロブリ
ッジ22が、枠24と基盤21との間にスペーサ23を
介して配設された構成を有しており、基盤21の上面と
マイクロブリッジ22との間には、スペーサ23の厚み
と同じ空隙が形成され、両者は非接触となっている。ス
ペーサ23で定まる空隙の厚み、及びマイクロブリッジ
22の厚みは、何れも使用される光源の波長で予め決定
され、使用する光源の発光波長をλnmとすると、それ
ぞれλ/4nmに形成される。このようなGLV素子2
0は、微細半導体製造技術で作製できる(作製方法につ
いては前述の文献に詳細が述べられている)。
【0009】GLV素子20の動作は、マイクロブリッ
ジ22と基盤21との間に印加する電圧のオン−オフで
制御され、図5(a)に、オフ制御(以下、消灯を同義
で用いる)時のGLV素子20のx断面を、同図(b)
にそのy断面を示し、また、図6(a)には、オン制御
(以下、点灯を同義で用いる)時のGLV素子20のx
断面を、同図(b)にはそのy断面を示す。
【0010】図5(a)(b)に示すように、GLV素子
20の消灯時、マイクロブリッジ22は基盤21からλ
/4nm離間した位置関係を維持しており、この状態で
光が入射すると、マイクロブリッジ22及び基盤21に
て反射された各反射光の全光路差は入射光の波長に等し
く、回折格子平面鏡として光を反射する。
【0011】一方、図6(a)(b)に示すように、GL
V素子20の点灯時、マイクロブリッジ22は基盤21
側へと静電力で引き下げられており、この状態で光が入
射すると、マイクロブリッジ22及び基盤21にて反射
された各反射光の全光路差は半波長(λ/2)となり、
各反射光は干渉して打ち消し合い回折を引き起こす。
【0012】また、このような機械的動作を実現するた
めの条件として、マイクロブリッジ22の長手方向の寸
法や引っ張り応力等が、動作速度や復元性等を考慮して
決められる。上記文献によると、図4に示すマイクロブ
リッジ22における長手方向の回折有効領域の寸法y0
が20μmのときにレスポンス20nsecが得られる
と記載されている。但し、この時のGLV素子1個の大
きさは、回折無効領域であるy1,y2の寸法も入れ、
枠24まで含めると約25μmになる。また、マイクロ
ブリッジ22の長手方向と直交する方向の寸法、つまり
マイクロブリッジ22の幅x0は、光の波長、入射角、
回折角によって後述の式(1)にて決定され、通常は0.
5〜2μmである。
【0013】次に、光の波長、入射角、回折角の関係
を、図15(a)(b)を用いて、光学系まで含めた全体
の構成で説明する。但し、同図(b)は、同図(a)を
簡略化して示したものである。
【0014】単色光源ユニット50の光をコリメートレ
ンズ51で平行光にし、GLV光学変調器52に入射角
θi で入射させる。GLV光学変調器52には、図4に
て示したGLV素子20が複数、感光体ドラム55の幅
方向に対応して列状に配されてなるGLV素子列52a
が設けられており、GLV素子列52aの各GLV素子
がオン状態なら、回折角θd で出ていき、スリット53
とプロジェクションレンズ54を通って感光体ドラム5
5上に光が当たる。このとき、光の波長をλnmとする
と以下の関係式が成り立つ。
【0015】 sinθi −sinθd =λ/r …(1) ここでr(nm)は、マイクロブリッジ22の幅x0で
あり、かつマイクロブリッジ22同士の間隔に等しい。
図15(a)(b)では、回折角θd が0°に成るように
入射角θi を選んでいる。
【0016】一方、GLV素子列52aにおける各GL
V素子がオフ状態なら、入射した光は、入射角と同じθ
i で出ていくため、スリット53を通過できず感光体ド
ラム55には到達しない。
【0017】このようにして、感光体ドラム55の表面
55a上の各画素単位に1:1で対応したGLV素子列
52aの各GLV素子20を電気的にオン−オフ制御
(点灯−消灯)することによって、従来の回転ポリゴン
スキャナに代わって光を高速で変調することができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
開示されたGLV素子においては、光プリンタの書き込
み装置として応用した場合について充分な検討が成され
ていないので、光プリンタの書き込み装置としてGLV
素子を応用した場合、幾つかの不具合を伴う。
【0019】その一つとして、光プリンタの書き込み装
置として使用し、GLV光学変調器として光プリンタに
搭載すると、光プリンタの光学変調器としては大型で、
かつ製造歩留りが悪いといったことが挙げられる。つま
り、該公報には、GLV素子にて光プリンタの光学変調
器を構成した場合のGLV素子の配列については何ら記
載されていない。そのため、必要な数のGLV素子を一
列に並べた構成とし、回転ポリゴンスキャナに代わる光
学変調器として光プリンタに用い、一列のGLV素子列
だけで記録幅をカバーすると、GLV素子列の長さが非
常に大きくなり、光学変調器自体の大型化を招来する。
【0020】具体的に数値を挙げると、例えば、最大記
録幅をレターサイズ(8.5×11インチ)とし、その解
像度600DPIとすると、8.5×600=5100個
の画素が必要であり、GLV素子も5100個必要とな
る。1個の大きさが25μmのGLV素子を5100個
も並べると、その長さは約128mmにもなり、大型で
あると共に、この長さのGLV素子列を現在の半導体技
術で歩留まり良く作ることは非常に難しい。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の請求項1記載の画像形成装置は、光源か
らの照射光を光学変調器にて変調して像担持体上に投影
する光学部を有し、該光学部からの投影光により該像担
持体上に形成された静電潜像を可視化した後、被転写材
に転写して排出する画像形成装置における光学変調器の
露光条件設定方法であって、上記光学変調器が、複数の
グレイティングライトバルブ素子がそれぞれ並んでなる
素子列を複数有すると共に、上記光学部が、これら各素
子列により像担持体上に投影されるそれぞれ複数の素子
投影光からなる素子列投影光が、その長手方向に順に配
されるように設計されており、かつ、像担持体上に形成
される各素子列投影光間の像担持体移動方向の位置ずれ
量及び相互の位置関係をもとに、像担持体上で各素子列
投影光が一直線上に並ぶように各素子列の点灯を制御す
る露光制御手段が備えられている画像形成装置における
光学変調器の露光条件設定方法において、露光条件の設
定に際し、像担持体と同じ位置関係を有する ように投影
光検出手段を配し、この投影光検出手段にて各素子列投
影光を検出することで、各素子列投影光間の像担持体移
動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係を検出し、各素
子列の点灯タイミングを決定するように設定されてお
り、さらに、2つの素子列を同時に点灯し、一方の第1
素子列の素子列投影光及びもう一方の第2素子列の素子
列投影光がほぼ同時に検出されたとき、各素子列投影光
間に位置ずれ無しと判定する一方、ほぼ同時に検出され
なければ位置ずれ有りと判定し、位置ずれ有りと判定し
た場合は、上記投影光検出手段を一定速度で回転させな
がら、第1素子列を点灯し、1回目の素子列投影光を検
出してから2回目に素子列投影光を検出するまでの第1
時間を測定し、同様に、第1素子列を点灯し、1回目の
素子列投影光を検出した後、第1素子列を消灯すると同
時に第2素子列を点灯し、2回目の素子列投影光を検出
するまでの第2時間を測定し、これら第1時間と第2時
間とを比較して位置ずれ量及び相互の位置関係を検出す
ことを特徴としている。
【0022】これによれば、必要数のグレイティングラ
イトバルブ素子は、複数の素子列に分割されて形成され
るので、各素子列の全長は、従来の必要数の素子を一つ
の素子列に並べた構成に比べて短くできる。したがっ
て、光学変調器を小型化し、現在の半導体技術で歩留り
よく製造することができる。
【0023】また、上記構成では、光学部は、各素子列
により像担持体上に投影される素子列投影光が、その長
手方向に順に配されるように設計されているが、この場
合、恰も一つの素子列からなるように見せるには、各素
子列投影光を一直線上に並べる必要がある。しかしなが
ら、各素子列投影光を、像担持体移動方向に対して位置
ずれなしに配することは難しく、このような位置ずれを
補正するには、ミクロン単位の微調整が必要となり、機
械的調整方法では困難であると共に、その調整に多大な
時間を要することとなる。
【0024】そこで、上記構成においては、露光制御手
段が、像担持体上に形成される各素子列投影光間の像担
持体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係をもと
に、像担持体上で各素子列投影光が一直線上に並ぶよう
に各素子列の点灯を制御するようになっている。したが
って、各素子列投影光間の像担持体移動方向の位置ずれ
を、ミクロン単位の微調整や多大な調整時間を要するこ
と無く補正できる。
【0025】また、上記の方法では、像担持体上に形成
される各素子列投影光間の像担持体移動方向の位置ずれ
量及び相互の位置関係を求めるようになっている。
【0026】また、この方法では、後述する請求項
方法のように、素子列投影光により形成された静電潜像
を可視化することなく、各素子列投影光間の像担持体移
動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係を検出すること
ができる。
【0027】さらに、位置ずれ有りと判定したときの
み、位置ずれ量と相互の位置関係を検出するようになっ
ているので、露光条件の設定に要する時間を短縮でき
る。
【0028】本発明の請求項記載の画像形成装置にお
ける光学変調器の露光条件設定方法は、光源からの照射
光を光学変調器にて変調して像担持体上に投影する光学
部を有し、該光学部からの投影光により該像担持体上に
形成された静電潜像を可視化した後、被転写材に転写し
て排出する画像形成装置における光学変調器の露光条件
設定方法であって、上記光学変調器が、複数のグレイテ
ィングライトバルブ素子がそれぞれ並んでなる素子列を
複数有すると共に、上記光学部が、これら各素子列によ
り像担持体上に投影されるそれぞれ複数の素子投影光か
らなる素子列投影光が、その長手方向に順に配されるよ
うに設計されており、かつ、像担持体上に形成される各
素子列投影光間の像担持体移動方向の位置ずれ量及び相
互の位置関係をもとに、像担持体上で各素子列投影光が
一直線上に並ぶように各素子列の点灯を制御する露光制
御手段が備えられている画像形成装置における光学変調
器の露光条件設定方法において、露光条件の設定に際
し、像担持体と同じ位置関係を有するように投影光検出
手段を配し、この投影光検出手段にて各素子列投影光を
検出することで、各素子列投影光間の像担持体移動方向
の位置ずれ量及び相互の位置関係を検出し、各素子列の
点灯タイミングを決定するように設定されてお り、さら
に、2つの素子列を同時に点灯し、一方の第1素子列の
素子列投影光及びもう一方の第2素子列の素子列投影光
がほぼ同時に検出されたとき、各素子列投影光間に位置
ずれ無しと判定する一方、ほぼ同時に検出されなければ
位置ずれ有りと判定し、位置ずれ有りと判定した場合
は、上記投影光検出手段を一定速度で回転させながら、
投影光検出手段が特定位置に到達したときに基準信号を
発生させ、該基準信号の発生と同時に第1素子列を点灯
し、基準信号の発生から素子列投影光を検出するまでの
第1時間を測定し、同様に、該基準信号の発生と同時に
第2素子列を点灯し、基準信号の発生から素子列投影光
を検出するまでの第2時間を測定し、これら第1所要時
間と第2所要時間とを比較して位置ずれ量及び相互の位
置関係を検出することを特徴としている。
【0029】これによれば、位置ずれ有りと判定したと
きのみ、位置ずれ量と相互の位置関係を検出するように
なっている上、該基準信号の発生位置を適切な位置とす
ることで第1時間及び第2時間の測定に要する短くでき
るので、さらに露光条件の設定に要する時間を短縮でき
る。
【0030】また、本発明の請求項3記載の画像形成装
置における光学変調器の露光条件設定方法は、上記請求
項1あるいは2の方法において、上記投影光検出手段に
おける素子列投影光長手方向の受光幅が、各素子投影光
間の同方向の間隔より大きいことを特徴としている。
【0031】これによれば、素子列投影光長手方向の受
光幅が各素子投影光間の同方向の間隔より大きいので、
素子列投影光を検出する際に、素子投影光と素子投影光
との間の未露光領域内に受光領域が入り込んで素子列投
影光を検出できないといった不具合を回避できる。
【0032】本発明の請求項記載の画像形成装置にお
ける光学変調器の露光条件設定方法は、光源からの照射
光を光学変調器にて変調して像担持体上に投影する光学
部を有し、該光学部からの投影光により該像担持体上に
形成された静電潜像を可視化 した後、被転写材に転写し
て排出する画像形成装置における光学変調器の露光条件
設定方法であって、上記光学変調器が、複数のグレイテ
ィングライトバルブ素子がそれぞれ並んでなる素子列を
複数有すると共に、上記光学部が、これら各素子列によ
り像担持体上に投影されるそれぞれ複数の素子投影光か
らなる素子列投影光が、その長手方向に順に配されるよ
うに設計されており、かつ、像担持体上に形成される各
素子列投影光間の像担持体移動方向の位置ずれ量及び相
互の位置関係をもとに、像担持体上で各素子列投影光が
一直線上に並ぶように各素子列の点灯を制御する露光制
御手段が備えられている画像形成装置における光学変調
器の露光条件設定方法において、露光条件の設定に際
し、像担持体上に形成された可視像を検出する可視像検
出手段を配し、この可視像検出手段にて、各素子列投影
光により形成された静電潜像が可視化されてなる1画素
分の素子列可視像を検出することで、各素子列投影光間
の像担持体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係を
検出し、各素子列の点灯タイミングを決定するように設
定されており、さらに、2つの素子列を同時に1画素分
点灯し、一方の第1素子列の素子列投影光による素子列
可視像及びもう一方の第2素子列の素子列投影光による
第2素子列可視像がほぼ同時に検出されたとき、各素子
列投影光間に位置ずれ無しと判定する一方、ほぼ同時に
検出されなければ位置ずれ有りと判定し、位置ずれ有り
と判定した場合は、像担持体を一定速度で回転させなが
ら、像担持体が特定位置に到達したときに基準信号を発
生させ、該基準信号の発生と同時に第1素子列を1画素
分点灯し、基準信号の発生から素子列可視像を検出する
までの第1時間を測定し、同様に、該基準信号の発生と
同時に、第2素子列を1画素分点灯し、基準信号の発生
から素子列可視像を検出するまでの第2時間を測定し、
これら第1時間と第2時間とを比較して位置ずれ量及び
相互の位置関係を検出することを特徴としている。
【0033】これによれば、各素子列の点灯が1画素分
で済むので、請求項2の方法よりも、グレイティングラ
イトバルブ素子の劣化を抑制できる。また、可視像検出
手段は、露光条件の設定に使用した後、画質補正に用い
ることができる。
【0034】また、これによれば、位置ずれ有りと判定
したときのみ、位置ずれ量と相互の位置関係を検出する
ようになっている上、該基準信号の発生位置を適切な位
置とすることで第1時間及び第2時間の測定に要する短
くできるので、さらに露光条件の設定に要する時間を短
縮できる。
【0035】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕 本発明の実施の一形態について図1ないし図11に基づ
いて説明すれば、以下の通りである。
【0036】まず始めに、本実施の形態の画像形成装置
である光プリンタの全体構成を図2を用いて説明する。
光プリンタは、本体側面にシート状の複数の記録紙(被
転写材)を挿入するための給紙トレー2を備え、この給
紙トレー2の下端部には画像形成に伴い、光プリンタ内
部に記録紙を順次給紙するための給紙ローラ3が設けら
れている。また、該給紙ローラ3の下流側には、記録紙
の先端を検出するためのPSセンサが配された用紙搬送
路4がほぼ水平方向に設けられると共に、静電潜像を形
成する感光体ドラム(像担持体)5aを有するドラムカ
ートリッジ5と転写ローラ6とが配設されている。
【0037】また、転写ローラ6のさらに下流側には、
定着ローラ7aを有する定着ユニット7が設けられ、記
録紙上に形成されたトナー像を固定化し、本体の前カバ
ー上に設けられた排紙トレー9に画像形成された記録紙
を排出するUターンガイド8を備えている。上記ドラム
カートリッジ5の上方には、感光体ドラム5aの表面に
トナーを供給する現像装置11が設けられ、現像装置1
1の上方には、感光体ドラム5aに光を照射するための
光学ユニット(光学部)10が設けられている。また、
現像装置11の下方には、感光体ドラム5a上に形成さ
れたトナー像を読み取る光学センサ16が設けられてい
る。
【0038】尚、上記の光学ユニット10の構成につい
ては後述するが、単色光源ユニット、コリメートレン
ズ、GLV光学変調器、プロジェクションレンズ等、及
び制御部13が内蔵されている。
【0039】上記構成の光プリンタにおいて、パソコン
等の外部装置からの印字(プリント)命令の信号が光プ
リンタ本体の図示しない制御部に入力されると、それに
基づき光プリンタの動作が開始され、光学ユニット10
から画像データに対応した出射光12が、事前に帯電さ
れた感光体ドラム5aの表面に照射される。出射光12
が照射されることで、感光体ドラム5aの表面が露光さ
れ、感光体ドラム5aの表面に静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像装置11から供給されるトナーが
感光体ドラム5aに付着することで現像されてトナー像
(可視像)となり、このトナー像が感光体ドラム5aの
回転に伴って、感光体ドラム5aと転写ローラ6との当
接部に向かって送られる。また、その途中で上記光学セ
ンサ16により、上記トナー像の反射濃度を読み取っ
て、図示しないプロセス制御部に送り、画像形成装置の
画像形成条件を制御する。
【0040】一方、この時、上記給紙トレー2からは給
紙ローラ3によって記録紙が供給され、この記録紙は用
紙搬送路4に沿って上記感光体ドラム5aと転写ローラ
6との当接部である転写領域に搬送される。そして、こ
の領域を記録紙が通過する際に、感光体ドラム5aの表
面に形成されているトナー像がその電荷と記録紙表面の
電荷との電位差によって記録紙に転写される。
【0041】その後、記録紙は定着ローラ7aを有する
定着ユニット7へと送られ、定着ユニット7では加熱及
び加圧が行われ、記録紙上のトナーは定着ローラ7aの
熱と圧力によって記録紙に融着される。そして、定着ユ
ニット7から送り出された記録紙はUターンガイド8に
沿って本体の上方へと案内され、本体を覆う前カバー上
の排紙トレー9上に排出される。
【0042】次に、上記光学ユニット10について、図
1、図3〜図11を用いて詳細に説明する。図1(a)
は、上記光学ユニット10の原理構成図(前述の図15
(b)と同様の簡略図)である。ここでは、GLV素子
列を2分割した場合を例示する。光学ユニット10は、
図1(a)に示すように、二つの書き込み部を有してお
り、その一方は、単色光を発光する単色光源ユニット
(光源)30aと、単色光源ユニット30aから照射さ
れた光を平行光にするコリメートレンズ31aと、コリ
メートレンズ31aから照射された光を変調し、スリッ
ト34aを介してプロジェクションレンズ33aへと照
射するGLV光学変調器32aと、照射された光を感光
体ドラム5aへと投影するプロジェクションレンズ33
aとからなる。同様に他方の書き込み部は、単色光源ユ
ニット30bと、コリメートレンズ31bと、スリット
34bと、GLV光学変調器32bと、プロジェクショ
ンレンズ33bとからなる。尚、図1(a)では分かり
やすいように単色光源ユニット30a・30bとコリメ
ートレンズ31a・31bを左又は右にずらして図示し
ている。
【0043】上記のGLV光学変調器32aには、図1
(b)に示すように、複数のGLV素子20が、2段の
千鳥状に配列されてなるGLV素子列38aが形成され
ている。同様にGLV光学変調器32bにも、千鳥状配
列のGLV素子列38bが形成されている。そして、こ
れら各GLV素子列38a・38bは、素子列長手方向
が感光体ドラム5aの幅方向と対応するように配されて
おり、点灯(オン制御)時のGLV素子20の回折角θ
d =0°となるように、入射角θi が選択され、設計さ
れている。
【0044】ここで、上記の各GLV素子列38a・3
8bを構成するGLV素子20の構成及び動作原理を、
図4ないし図6を用いて説明する。図4は1個のGLV
素子20の斜視図であり、図5、図6はその動作原理図
である。図4に示すように、GLV素子20は、基盤2
1の上に、枠24と一体で成型されたマイクロブリッジ
22が、枠24と基盤21との間にスペーサ23を介し
て配設された構成を有しており、基盤21の上面とマイ
クロブリッジ22との間には、スペーサ23の厚みと同
じ空隙が形成され、両者は非接触となっている。
【0045】上記スペーサ23で定まる空隙の厚み、及
びマイクロブリッジ22の厚みは、何れも使用される光
源の波長、つまり、ここでは上記の単色光源ユニット3
0a・30bの出射光の波長で予め決定され、発光波長
をλnmとすると、それぞれλ/4nmに形成されてい
る。このようなGLV素子20は、微細半導体製造技術
で作製できる。
【0046】GLV素子20の動作は、マイクロブリッ
ジ22と基盤21との間に印加する電圧のオン−オフで
制御され、図5(a)にオフ制御(消灯)時のGLV素
子20のx断面を示し、同図(b)にそのy断面を示
す。また、図6(a)にはオン制御(点灯)時のGLV
素子20のx断面を示し、同図(b)にそのy断面を示
す。
【0047】図5(a)(b)に示すように、GLV素子
20の消灯時、マイクロブリッジ22は、基盤21から
λ/4nm離間した位置関係を維持しており、この状態
で光が入射すると、マイクロブリッジ22及び基盤21
にて反射された各反射光の全光路差は入射光の波長に等
しく、回折格子平面鏡として光を反射する。
【0048】一方、図6(a)(b)に示すように、GL
V素子20の点灯時、マイクロブリッジ22は静電力で
引き下げられており、この状態で光が入射すると、マイ
クロブリッジ22及び基盤21にて反射された各反射光
の全光路差は半波長(λ/2)となり、各反射光は干渉
して打ち消し合い回折を引き起こす。
【0049】また、上記光学ユニット10には、図3に
も示すように、本発明の露光制御手段としての機能も備
えた、記憶装置やコントトーラ部等からなる制御部13
が備えられており、この制御部13が、単色光源ユニッ
ト30a・30b、及びGLV素子列38a・38bを
構成る各GLV素子20の点灯を制御するようになって
いる。
【0050】光プリンタの動作時、制御部13の制御に
よって、単色光源ユニット30a・30bが発光する。
単色光源ユニット30a・30bより発光された光はコ
リメートレンズ31a・31bで平行光となりGLV光
学変調器32a・32bの千鳥状に並べられたGLV素
子列38a・38bの正面に向かって斜め上方から照射
される。
【0051】GLV光学変調器32a・32bは前述し
た動作原理によって、制御部13で処理された画像信号
に対応してGLV素子列38a・38bの各GLV素子
20を点灯−消灯し、点灯状態のGLV素子20にて反
射された光だけがスリット34a・34bを通過してプ
ロジェクションレンズ33a・33bに照射される。プ
ロジェクションレンズ33a・33bに照射された光
は、感光体ドラム5aの表面35に個々の画素として投
影される。図中、36a・36bにて示すものが、各G
LV素子列38a・38bからの素子列投影光であり、
各素子列投影光36a・36bを構成する個々の升状の
ものが、単一のGLV素子20からの素子投影光であ
り、画素である(尚、以下、素子投影光を単投影光と称
する)。
【0052】ところで、このような二つのGLV素子列
38a・38bからの各素子列投影光36a・36b
を、感光体ドラム5aの表面35で恰も一つのGLV素
子列によって投影された投影光のようにするためには、
GLV素子列38aによって投影される最端部の画素の
すぐ隣にもう一方のGLV素子列38bから投影される
最端部の画素を連続に並べる必要がある。しかしなが
ら、このような微調整は、ミクロン単位の調整が必要と
なり、機械的調整方法では困難で、また、その調整には
多大な時間が必要となる。
【0053】そこで、本光プリンタの光学ユニット10
は、GLV素子列38a・38bの全GLV素子20が
点灯したとき、感光体ドラム5aの表面35の中央付近
で各素子列投影光36a・36bの長手方向端部が重複
するように組み立てられており、画素の一部が、長手方
向で重複している。そして、制御部13では、画像形成
時、重複部においては、何れか一方のGLV素子列38
a・38bのGLV素子20を使用するようになってい
る。つまり、この制御部13の記憶装置には、画像形成
時に各GLV素子列38a・38bのGLV素子20の
使用・不使用データからなる露光制御データが記憶され
ており、制御部13はこの記憶装置に記憶されたGLV
素子20の使用・不使用データをもとに、画像信号をコ
ントローラ部で加工するようになっている。これによ
り、ミクロン単位の調整や、多大な調整時間を要するこ
となく、必要なGLV素子20が恰も一つのGLV素子
列から構成されているかのごとく制御し得る。
【0054】ただし、その場合、各GLV光学変調器3
2a・32b、及びコリメートレンズ31a・31やプ
ロジェクションレンズ33a・33b等の光学系を、投
影光36a・36bが一直線上に配されるように取り付
ける必要がある。しかしながら、設計で定められた位置
に取り付けるものの、組み立て時のばらつきにより、図
1(a)に示すように、各素子列投影光36a・36b
が感光体ドラム5aの表面35上で、感光体ドラム5a
の移動方向(図において上下方向)に対してずれてしま
うことがある。このような位置ずれを調整しようとする
と、やはりミクロン単位の調整や、多大な調整時間を要
することとなる。
【0055】そこで、本光プリンタの光学ユニット10
では、各素子列投影光36a・36bの位置ずれ量及び
相互の位置関係を求め、この位置ずれ量及び相互の位置
関係からなるデータも露光制御データとして記憶装置に
記憶し、画像形成時、位置ずれ量、及び相互の位置関係
のデータを基に、各素子列投影光36a・36bが一直
線上に配されるように、各GLV素子列38a・38b
の点灯タイミングをずらすことによって目的の画像を形
成するようになっている。
【0056】以下に、上記各素子列投影光36a・36
bが感光体ドラム5aの移動方向に位置ずれしているか
どうかを判定し、位置ずれしている場合は、その位置ず
れ量及び相互の位置関係を求める方法を、図7〜図11
を用いて説明する。通常、この方法による、位置ずれの
有無を判別し、位置ずれの有る場合は位置ずれ量及び相
互の位置関係を求め、制御部13の記憶装置に記憶させ
る作業は、光学ユニットがプリンタ装置に組み込まれる
前に行うが、組み込んだ後でも調整治具を用いれば可能
である。
【0057】図8(a)〜(c)は、上記各素子列投影
光36a・36bの重複部の拡大図である。同図(a)
〜(c)とも、各素子列投影光36a・36bは長手方
向に対してわざと重複されている。一方、各素子列投影
光36a・36bは長手方向と直交する方向(感光体ド
ラムの移動方向に対応)に対して、同図(a)がほぼ重
なっている場合、同図(b)が一部重なっている場合、
同図(c)が大分離れている場合である。
【0058】調整には、図7に示すように、ドラム状治
具15に取り付けられた光学センサ(投影光検出手段)
を用い、この光学センサ14は、図2の感光体ドラム5
aの表面35と同じ位置関係になるように受光スリット
37が設けられている。上記ドラム状治具15は一定の
速度で矢印方向(図8参照)に回転するようになってい
る。なお、図8(a)〜(c)に示すように、上記受光
スリット37における、各素子列投影光36a・36b
の長手方向の幅w1は、各素子列投影光36a・36b
を構成する単投影光の同方向の幅w2よりも充分に大き
く、複数の単投影光の幅にわたる長さを持っている。
【0059】まずは、上記各素子列投影光36a・36
bが位置ずれしているかどうかを判定する。判定にあた
り、まず、GLV素子列38a・38bのGLV素子2
0をすべて連続点灯し、光学センサ14にてその時の投
影光を検出する。そして、得られた光学センサ14のセ
ンサ出力と、予め定められている基準検出継続時間t及
び規定時間txに基づいて、各素子列投影光36a・3
6bが位置ずれしているかどうかを判定する。
【0060】図8(a)の場合、各素子列投影光36a
・36bは、その長手方向と直交する方向にずれること
なく一直線上に配されているので、光学センサ14のセ
ンサ出力の時間に対する変化は、図9(a)のように、
検出継続時間の短い小さな山が一つ現れる。この山が現
れている時間である検出継続時間t1を求め、t1と上
記の基準検出継続時間tとを比較する。この場合、t1
がtの範囲内、つまりtよりt1が小さいので、各素子
列投影光36a・36bの位置ずれはないと判定する。
また、この時、t1の測定を複数回繰り返して、その平
均値を使用してもよい。
【0061】一方、図8(b)の場合、各素子列投影光
36a・36bは、その長手方向と直交する方向に少し
ずれているので、光学センサ14のセンサ出力の時間に
対する変化は、図9(b)のように、検出継続時間の長
い大きな山が現れる。この場合、検出継続時間t2は基
準検出継続時間tより大きいので、各素子列投影光36
a・36bが位置ずれしていると判定する。
【0062】また、図8(c)の場合、各素子列投影光
36a・36bは、その長手方向と直交する方向に大分
ずれているので、光学センサ14のセンサ出力の時間に
対する変化は、図9(c)のように、各素子列投影光3
6a・36bに対応した小さな山(検出継続時間t3)
が二つできる。複数の山が検出される場合は、センサ出
力の山を1個検出してから、予め決められている規定時
間tx内に山がもう1個検出されたときに、各素子列投
影光36a・36bが位置ずれしていると判定するよう
に決めておけばよく、図9(c)ではtx時間内に2個
目の山が検出されるので、位置ずれしていると判定す
る。
【0063】このような各素子列投影光36a・36b
が位置ずれしているかどうかの判定において、位置ずれ
なしと判定された場合には、これ以降のチェックは不要
となり、調整時間を短縮できる。
【0064】次に、位置ずれしていると判定された場
合、その位置ずれ量及び相互の位置関係を求める。位置
ずれ量及び相互の位置関係を求める方法としては、以下
に示す方法1,2があり、いずれの方法も、各素子列投
影光36a・36bが、その長手方向と直交する方向に
少しずれている、図8(b)の場合を例示して説明す
る。
【0065】−方法1− まず、GLV素子列38a・38bのうちの一方、例え
ばGLV素子列38bのGLV素子20をすべて連続点
灯する。その時の光学センサ14のセンサ出力の時間に
対する変化は、図10の上段のようになる。このとき、
光学センサ14は、図8(a)に示す矢印方向に一定速
度で回転しているので、ドラム状治具15の回転により
光学センサ14が一周すると、センサ出力の山が再び検
出される。ここでは、1個目のセンサ出力の山が検出さ
れてから、2個目の山が検出されるまでの時間t4を測
定する。
【0066】t4が測定されたら、続けて、GLV素子
列38bのGLV素子20を全て点灯した状態で1個目
のセンサ出力の山を検出し、その後、GLV素子列38
bの全GLV素子20を消灯し、もう一方のGLV素子
列38aのGLV素子20を全て連続点灯させ、2個目
のセンサ出力の山を検出するまでの時間t5を図10の
下段のように測定する。
【0067】こうして得られた時間t4とt5の大小及
び時間差と光学センサ14の回転速度から、各素子列投
影光36a・36bの位置ずれ量及び相互の位置関係を
決定する。つまり、ここでは、t5がt4より大きいの
で、後から点灯したGLV素子列38aの方が、先に点
灯したGLV素子列38bよりも、光学センサ14の移
動方向前方側にずれていることがわかる。このことはつ
まり、図2の感光体ドラム5aの表面上においては、感
光体ドラム5aの移動方向前方側にずれることを意味す
る。
【0068】そして、光学センサ14の回転速度(周速
度)をVとし、その位置ずれの距離をRとすると(図8
(b)参照)、 R=V×(t5ーt4) …(2) となる。なお、この時、上記t4、t5の測定を複数回
繰り返して、その平均値を使用してもよい。
【0069】−方法2− 光学センサ14が取り付けられたドラム状治具15は、
一定の速度で矢印方向に回転しており、かつ、決められ
た回転位置に来たとき基準信号40を発生するようにし
ておく。
【0070】そして、この基準信号40が発生したと
き、例えばGLV素子列38bのGLV素子20を全て
連続点灯する。その時の光学センサ14のセンサ出力の
時間に対する変化は、図11の上段のようになる。この
ようなセンサ出力から、基準信号40が発生されてか
ら、光学センサ14が投影光を検出するまでの時間t6
を測定する。その後、もう一方のGLV素子列、例えば
GLV素子列38aの全GLV素子20についても同様
にして、図11の下段のようにt7を測定する。
【0071】こうして得られた時間t6とt7の大小及
び時間差と光学センサ14の回転速度から、上記の方法
1と同様にして、各素子列投影光36a・36bの位置
ずれ量及び相互の位置関係を決定する。尚、この時も、
上記t6、t7の測定を複数回繰り返して、その平均値
を使 用してもよい。
【0072】この方法2では、基準信号40を適切な位
置に設定することにより、前記の方法1のt4,t5に
比較して、t6,t7の時間を短くできるので、より高
精度になり、測定時間も短くなる。また、GLV素子2
0の点灯時間も短くできるので、GLV素子20の劣化
も少なくて済む。なお、上記この方法2は、基準信号を
使用した一例に過ぎず、何らこれに限定されるものでは
ない。
【0073】このようにして決定された、各素子列投影
光36a・36bの感光体ドラム5aの移動方向の位置
ずれ量及び相互の位置関係と、上記重複部でのGLV素
子列38a・38bのGLV素子20の使用、不使用デ
ータをもとに、制御部13はコントローラ部で画像信号
を加工し、相互の位置関係をもとに、GLV素子列38
a・38bの点灯タイミングをずらすことによって目的
の画像が形成される。
【0074】また、このようにして決定された、各素子
列投影光36a・36bの感光体ドラム5aの移動方向
の位置ずれ量及び相互の位置関係を、光学ユニット10
の制御部13の記憶装置に記憶し、光学ユニット10を
光プリンタ本体に組み込んだ後、光プリンタ本体側の制
御装置で読み取るようにしておけば、光学ユニットの組
み込み工程や光学ユニットを途中交換したときに、余分
な作業をしなくても良いので、作業工程や時間を短縮で
きる。
【0075】以上のように、本光プリンタの光学ユニッ
ト10では、光学変調器としてGLV素子20を用いる
と共に、必要数のGLV素子20を、GLV素子列38
a・38bとに分割し、かつ、GLV素子列38a・3
8bにより感光体ドラム5a上に投影される、各素子列
投影光36a・36bが、その長手方向に順に配される
ように設計されており、かつ、制御部13が、各素子列
投影光36a・36bの位置ずれ量及び相互の位置関係
を求め、この位置ずれ量及び相互の位置関係からなるデ
ータも露光制御データとして記憶装置に記憶し、画像形
成時、位置ずれ量、及び相互の位置関係のデータを基
に、各素子列投影光36a・36bが一直線上に配され
るように、各GLV素子列38a・38bの点灯タイミ
ングをずらすようになっている。
【0076】これにより、各素子列の全長を、従来の必
要数のGLV素子20を一つの素子列に並べた構成に比
べて短くできるので、光学変調器を小型化し、現在の半
導体技術で歩留りよく製造することができる。
【0077】そして、制御部13により、感光体ドラム
5a上に形成される各素子列投影光36a・36b間
の、感光体ドラム5aの移動方向の位置ずれ量及び相互
の位置関係をもとに、感光体ドラム5a上で各素子列投
影光36a・36bが一直線上に並ぶように各GLV素
子列38a・38bの点灯タイミングがずらされるの
で、各素子列投影光36a・36bの、像担持体移動方
向の位置ずれを、ミクロン単位の微調整や多大な調整時
間を要すること無く補正できる。
【0078】また、GLV素子列38a・38bによっ
て光源からの照射光が変調されるので、従来のポリゴン
スキャナからなる光学変調器では対応できなかった、最
近の高速化及び中間調を用いた高画質印刷の要求に対応
可能となる。
【0079】しかも、本光プリンタの場合、GLV素子
列38a・38bを構成する各GLV素子20は、千鳥
状に配されているので、より一層の小型化が可能である
と共に、GLV素子20とGLV素子20との連結部分
に生じる回折無効領域による未露光領域の発生を、連結
部分に位置するもう一方のGLV素子列のGLV素子2
0による露光で補うことができるといった効果もある。
【0080】尚、本実施の形態で用いた光学センサの数
・位置、受光スリットの形状、具体的測定方法は本実施
の形態に限定するものではなく、複数のGLV素子列の
投影光の位置ずれ量、及び相互の位置関係を決定するこ
とが可能であればどのようなものでも構わない。
【0081】〔実施の形態2〕 本発明の実施の他の形態について図2、及び図12ない
し図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。
尚、説明の便宜上、前記の実施の形態にて示した部材と
同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、そ
の説明を省略する。
【0082】本実施の形態の画像形成装置である光プリ
ンタの全体構成は、図2に示した前述の実施の形態1の
光プリンタと構成は同じであり、ただ、各素子列投影光
36a・36bが感光体ドラム5aの移動方向に位置ず
れているかどうかの判定、及び、位置ずれしている場
合、その位置ずれ量及び相互の位置関係を決定する方法
が違っている。
【0083】この別の方法を、図12〜図14を用いて
説明する。通常この方法による作業は光学ユニット10
をプリンタ装置に組み込んだ後に行う。
【0084】図12(a)〜(c)は、GLV素子列3
8a・38bにおける千鳥状配列を考慮せずに、同時に
1画素分の時間だけ点灯したときの、その各素子列投影
光36a・36bによる露光によって、感光体ドラム5
a(図2参照)の表面に形成された静電潜像を現像した
ときの素子列トナー像41a・41bの重複部の拡大図
である。同図(a)〜(c)とも、素子列トナー像41
a・41bは長手方向に対してわざと重複されている。
一方、素子列トナー像41a・41bは、長手方向と直
交する方向(感光体ドラムの移動方向に対応)に対し
て、同図(a)がほぼ重なっている場合、同図(b)が
一部重なっている場合、同図(c)が大分離れている場
合である。
【0085】調整には、現像装置11の下方に配されて
いる、光学センサ(可視像検出手段)16を用いる(図
2参照)。この光学センサ16は、感光体ドラム5aの
表面の静電潜像が現像された後の表面上の反射を測定で
きるように固定して設けられ、感光体ドラム5aの表面
における測定表面を制限する受光スリット42が設けら
れる。上記感光体ドラム5aは一定の速度で矢印方向
(図12参照)に回転するようになっている。なお、図
12(a)〜(c)に示すように、上記受光スリット4
2における、素子列トナー像41a・41bの長手方向
の幅w3は、各素子列トナー像41a・41bを構成す
る単トナー像(単投影光のトナー像)、つまり画素の同
方向の幅w4よりも充分に大きく、複数の画素の幅にわ
たる長さを持っている。
【0086】まずは、上記素子列トナー像41a・41
bが位置ずれしているかどうかを判定する。判定にあた
り、まず、GLV素子列38a・38bのGLV素子2
0を1画素分の時間だけ点灯する。この時の点灯で形成
された静電潜像は、現像装置11で現像されて素子列ト
ナー像41a・41bとなる。光学センサ16にてその
時の素子列トナー像41a・41bを検出する。そし
て、得られた光学センサ16のセンサ出力と、予め定め
られている基準検出継続時間kと、予め定められている
規定時間kxとに基づいて、素子列トナー像41a・4
1bが位置ずれしているかどうかを判定する。
【0087】図12(a)の場合、各素子列トナー像4
1a・41bは、その長手方向と直交する方向にずれる
ことなく一直線上に配されているので、光学センサ16
のセンサ出力の時間に対する変化は、図13(a)のよ
うに、小さな谷が一つ現れる。この谷が現れている時間
である検出継続時間k1を求め、k1と上記の基準検出
継続時間kとを比較する。この場合、k1がkの範囲
内、つまりkよりk1が小さいので、素子列トナー像4
1a・41bの位置ずれはない(つまり、GLV素子列
38a・38bの各素子列投影光36a・36b(図1
参照)に位置ずれはない)と判定する。また、この時、
k1の測定を複数回繰り返して、その平均値を使用して
もよい。
【0088】一方、図12(b)の場合、各素子トナー
像41a・41bは、その長手方向と直交する方向に少
しずれているので、光学センサ16のセンサ出力の時間
に対する変化は、図13(b)のように、大きな谷が現
れる。この場合、検出継続時間k2は基準検出継続時間
kより大きいので、素子列トナー像41a・41bが位
置ずれしていると判定する。
【0089】また、図12(c)の場合、各素子列トナ
ー像41a・41bは、その長手方向と直交する方向に
大分ずれているので、光学センサ16のセンサ出力の時
間に対する変化は、図13(c)のように、各素子列ト
ナー像41a・41bに対応した小さな谷(検出継続時
間k3)が二つできる。谷が複数の検出される場合は、
センサ出力の谷を1個検出してから、あらかじめ決めら
れている規定時間kx内に谷がもう1個検出されたとき
に、各素子列トナー像41a・41bが位置ずれしてい
ると判定するように決めておけばよく、図13(c)で
はkx時間内に2個目の谷が検出されるので、位置ずれ
していると判定する。
【0090】このような素子列トナー像41a・41b
が位置ずれしているかどうかの判定において、位置ずれ
なしと判定された場合には、これ以降のチェックは不要
となり調整時間を短縮できる。
【0091】次に、位置ずれしていると判定された場
合、その位置ずれ量及び相互の位置関係を求める。位置
ずれ量及び相互の位置関係を求める方法を、各素子列ト
ナー像41a・41bが、その長手方向と直交する方向
に少しずれている、図12(b)の場合を例示して説明
する。
【0092】感光体ドラム5aは、一定の速度で矢印方
向に回転しており、かつ、決められた回転位置に来たと
き基準信号43を発生するようにしておく。そして、こ
の基準信号43が発生したとき、例えばGLV素子列3
8bのGLV素子20を全て1画素分の時間だけ点灯す
る。その時の光学センサ16のセンサ出力の時間に対す
る変化は、図14の上段のようになる。このようなセン
サ出力から、基準信号43が発生されてから、光学セン
サ16が素子列トナー像41bを検出するまでの時間k
4を測定する。
【0093】その後、もう一方のGLV素子列、例えば
GLV素子列38aの全GLV素子20についても同様
にして、図14の下段のようにk5を測定する。
【0094】こうして得られた時間k4とk5の大小及
び時間差と光学センサ16の回転速度から、前述の実施
の形態1で示した方法1と同様にして、各素子列トナー
像41a・41b、つまり素子列投影光36a・36b
の位置ずれ量及び相互の位置関係を決定する。尚、この
時も、上記k4、k5の測定を複数回繰り返して、その
平均値を使用してもよい。
【0095】この方法では、基準信号43を適切な位置
に設定することにより、k4,k5の時間を短くできる
ので、測定時間も短くなる。また、この方法は、基準信
号を使用した一例に過ぎず、何らこれに限定されるもの
ではない。
【0096】上記方法は、GLV素子20の千鳥状配置
を考慮してない場合について述べたが、書き込み時に千
鳥状配置に対して既に対応してる場合、各GLV素子列
38a・38b毎に横1ラインの書き込みを行えば同様
の処理で各素子列投影光36a・36bの位置ずれ量及
び相互の位置関係を決定することができる。
【0097】また、本光プリンタの場合、上記調整が終
了した後は、光学センサ16は、感光体ドラム5a上に
形成された、トナーパッチ像の反射率を測定するのに使
用される。一例として、所定の画像形成条件でのトナー
パッチ像の濃度(反射率)を測定し、その測定結果が予
め決められた濃度(反射率)になるように、感光体ドラ
ム5aの帯電電圧を上下させたり、その他の画像形成条
件を制御する。そうすることによって長期にわたり、環
境に左右されずに安定した画像を形成することができ
る。上記は、光学センサ16を利用した画像形成条件の
制御の一例であり、上記方法に限定するものでないこと
は言うまでもない。
【0098】尚、本実施の形態で用いた光学センサの数
・位置、受光スリットの形状、具体的測定方法は本実施
の形態に限定するものではなく、複数のGLV素子列の
投影光の位置ずれ量、及び相互の位置関係を決定するこ
とが可能であればどのようなものでも構わない。
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
画像形成装置は、光源からの照射光を光学変調器にて変
調して像担持体上に投影する光学部を有し、該光学部か
らの投影光により該像担持体上に形成された静電潜像を
可視化した後、被転写材に転写して排出する画像形成装
置における光学変調器の露光条件設定方法であって、
記光学変調器が、複数のグレイティングライトバルブ素
子がそれぞれ並んでなる素子列を複数有すると共に、上
記光学部が、これら各素子列により像担持体上に投影さ
れるそれぞれ複数の素子投影光からなる素子列投影光
が、その長手方向に順に配されるように設計されてお
り、かつ、像担持体上に形成される各素子列投影光間の
像担持体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係をも
とに、像担持体上で各素子列投影光が一直線上に並ぶよ
うに各素子列の点灯を制御する露光制御手段が備えられ
ている画像形成装置における光学変調器の露光条件設定
方法において、露光条件の設定に際し、像担持体と同じ
位置関係を有するように投影光検出手段を配し、この投
影光検出手段にて各素子列投影光を検出することで、各
素子列投影光間の像担持体移動方向の位置ずれ量及び相
互の位置関係を検出し、各素子列の点灯タイミングを決
定するように設定されており、さらに、2つの素子列を
同時に点灯し、一方の第1素子列の素子列投影光及びも
う一方の第2素子列の素子列投影光がほぼ同時に検出さ
れたとき、各素子列投影光間に位置ずれ無しと判定する
一方、ほぼ同時に検出されなければ位置ずれ有りと判定
し、位置ずれ有りと判定した場合は、上記投影光検出手
段を一定速度で回転させながら、第1素子列を点灯し、
1回目の素子列投影光を検出してから2回目に素子列投
影光を検出するまでの第1時間を測定し、同様に、第1
素子列を点灯し、1回目の素子列投影光を検出した後、
第1素子列を消灯すると同時に第2素子列を点灯し、2
回目の素子列投影光を検出するまでの第2時間を測定
し、これら第1時間と第2時間とを比較して位置ずれ量
及び相互の位置関係を検出する方法である。
【0100】これにより、各素子列の全長を、従来の必
要数のグレイティングライトバルブ素子を一つの素子列
に並べた構成に比べて短くできるので、光学変調器を小
型化し、現在の半導体技術で歩留りよく製造することが
できる。
【0101】また、上記構成では、露光制御手段によ
り、像担持体上に形成される各素子列投影光間の像担持
体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係をもとに、
像担持体上で各素子列投影光が一直線上に並ぶように各
素子列の点灯が制御されるので、各素子列投影光の像担
持体移動方向の位置ずれをミクロン単位の微調整や多大
な調整時間を要すること無く補正できる。
【0102】また、グレイティングライトバルブ素子か
らなる素子列によって光源からの照射光が変調されるの
で、従来のポリゴンスキャナからなる光学変調器では対
応できなかった、最近の高速化及び中間調を用いた高画
質印刷の要求に対応可能となるという効果を併せて奏す
る。
【0103】また、これにより、素子列投影光により形
成された静電潜像を可視化することなく、各素子列投影
光間の像担持体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関
係を検出することができるので、光学部を画像形成装置
本体に組み込む前に実施できる。さらに、短い時間で容
易に露光条件を設定できる。
【0104】本発明の請求項記載の画像形成装置にお
ける光学変調器の露光条件設定方法は、光源からの照射
光を光学変調器にて変調して像担持体上に投影する光学
部を有し、該光学部からの投影光により該像担持体上に
形成された静電潜像を可視化した後、被転写材に転写し
て排出する画像形成装置における光学変調器の露光条件
設定方法であって、上記光学変調器が、複数のグレイテ
ィングライトバルブ素子がそれぞれ並んでなる素子列を
複数有すると共に、上記光学部が、これら各素子列によ
り像担持体上に投影されるそれぞれ複数の素子投影光か
らなる素子列投影光が、その長手方向に順に配されるよ
うに設計されており、かつ、像担持体上に形成される各
素子列投影光間の像担持体移動方向の位置ずれ量及び相
互の位置関係をもとに、像担持体上で各素子列投影光が
一直線上に並ぶように各素子列の点灯を制御する露光制
御手段が備えられている画像形成装置における光学変調
器の露光条件設定方法において、露光条件の設定に際
し、像担持体と同じ位置関係 を有するように投影光検出
手段を配し、この投影光検出手段にて各素子列投影光を
検出することで、各素子列投影光間の像担持体移動方向
の位置ずれ量及び相互の位置関係を検出し、各素子列の
点灯タイミングを決定するように設定されており、さら
に、2つの素子列を同時に点灯し、一方の第1素子列の
素子列投影光及びもう一方の第2素子列の素子列投影光
がほぼ同時に検出されたとき、各素子列投影光間に位置
ずれ無しと判定する一方、ほぼ同時に検出されなければ
位置ずれ有りと判定し、位置ずれ有りと判定した場合
は、上記投影光検出手段を一定速度で回転させながら、
投影光検出手段が特定位置に到達したときに基準信号を
発生させ、該基準信号の発生と同時に第1素子列を点灯
し、基準信号の発生から素子列投影光を検出するまでの
第1時間を測定し、同様に、該基準信号の発生と同時に
第2素子列を点灯し、基準信号の発生から素子列投影光
を検出するまでの第2時間を測定し、これら第1所要時
間と第2所要時間とを比較して位置ずれ量及び相互の位
置関係を検出するものである。これにより、さらに短い
時間で容易に露光条件を設定できる。
【0105】また、本発明の請求項3記載の画像形成装
置における光学変調器の露光条件設定方法は、上記請求
項1あるいは2の方法において、上記投影光検出手段に
おける素子列投影光長手方向の受光幅が、各素子投影光
間の同方向の間隔より大きいものである。
【0106】これにより、素子列投影光を検出する際
に、素子投影光と素子投影光との間の未露光領域内に受
光領域が入り込んで素子列投影光を検出できないといっ
た不具合を回避できる。
【0107】本発明の請求項記載の画像形成装置にお
ける光学変調器の露光条件設定方法は、光源からの照射
光を光学変調器にて変調して像担持体上に投影する光学
部を有し、該光学部からの投影光により該像担持体上に
形成された静電潜像を可視化した後、被転写材に転写し
て排出する画像形成装置における光学変調器の露光条件
設定方法であって、上記光学変調器が、複数のグレイテ
ィングライトバルブ素 子がそれぞれ並んでなる素子列を
複数有すると共に、上記光学部が、これら各素子列によ
り像担持体上に投影されるそれぞれ複数の素子投影光か
らなる素子列投影光が、その長手方向に順に配されるよ
うに設計されており、かつ、像担持体上に形成される各
素子列投影光間の像担持体移動方向の位置ずれ量及び相
互の位置関係をもとに、像担持体上で各素子列投影光が
一直線上に並ぶように各素子列の点灯を制御する露光制
御手段が備えられている画像形成装置における光学変調
器の露光条件設定方法において、露光条件の設定に際
し、像担持体上に形成された可視像を検出する可視像検
出手段を配し、この可視像検出手段にて、各素子列投影
光により形成された静電潜像が可視化されてなる1画素
分の素子列可視像を検出することで、各素子列投影光間
の像担持体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係を
検出し、各素子列の点灯タイミングを決定するように設
定されており、さらに、2つの素子列を同時に1画素分
点灯し、一方の第1素子列の素子列投影光による素子列
可視像及びもう一方の第2素子列の素子列投影光による
第2素子列可視像がほぼ同時に検出されたとき、各素子
列投影光間に位置ずれ無しと判定する一方、ほぼ同時に
検出されなければ位置ずれ有りと判定し、位置ずれ有り
と判定した場合は、像担持体を一定速度で回転させなが
ら、像担持体が特定位置に到達したときに基準信号を発
生させ、該基準信号の発生と同時に第1素子列を1画素
分点灯し、基準信号の発生から素子列可視像を検出する
までの第1時間を測定し、同様に、該基準信号の発生と
同時に、第2素子列を1画素分点灯し、基準信号の発生
から素子列可視像を検出するまでの第2時間を測定し、
これら第1時間と第2時間とを比較して位置ずれ量及び
相互の位置関係を検出するものである。
【0108】これにより、各素子列の点灯が1画素分で
済むので、請求項2の方法よりも、グレイティングライ
トバルブ素子の劣化を抑制できる。また、可視像検出手
段は、露光条件の設定に使用した後、画質補正に用いる
ことができる。さらに、短い時間で容易に露光条件を設
定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すもので、(a)は
光プリンタにおける光学ユニットの構成を示す簡略図で
あり、(b)は光学ユニットのグレイティングライトバ
ルブ素子列を示す説明図である。
【図2】上記光プリンタの構成図である。
【図3】上記光プリンタの光学部の制御系を示すブロッ
ク図である。
【図4】グレイティングライトバルブ素子1個の斜視図
である。
【図5】グレイティングライトバルブ素子の消灯時(オ
フ制御時)の動作原理図である。
【図6】グレイティングライトバルブ素子の点灯時(オ
ン制御時)の動作原理図である。
【図7】光学変調器における露光条件の設定に用いられ
る、光学センサが取り付けられたドラム状治具の斜視図
である。
【図8】素子列投影光の重複部を示す説明図である。
【図9】光学センサにおける、センサ出力の時間変化を
示す説明図である。
【図10】光学センサにおける、センサ出力の時間変化
を示す説明図である。
【図11】光学センサにおける、センサ出力の時間変化
を示す説明図である。
【図12】素子列投影光にて形成された静電潜像が可視
化されてなる1画素分の素子列トナー像の重複部を示す
説明図である。
【図13】光学センサにおける、センサ出力の時間変化
を示す説明図である。
【図14】光学センサにおける、センサ出力の時間変化
を示す説明図である。
【図15】(a)は従来技術をプリンタ等の書き込みに
使用したときの光学系の斜視図であり、(b)はその簡
略図である。
【符号の説明】
5a 感光体ドラム(像担持体) 10 光学ユニット(光学部) 13 制御部(露光制御手段) 20 GLV素子(グレイティングライトバルブ素
子) 30a 単色光源ユニット(光源) 30b 単色光源ユニット(光源) 32a GLV光学変調器(光学変調器) 32b GLV光学変調器(光学変調器) 36a 素子列投影光 36b 素子列投影光 38a GLV素子列(素子列) 38b GLV素子列(素子列) 41a 素子列トナー像(素子列可視像) 41b 素子列トナー像(素子列可視像)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−57361(JP,A) 米国特許5311360(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/44

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの照射光を光学変調器にて変調し
    て像担持体上に投影する光学部を有し、該光学部からの
    投影光により該像担持体上に形成された静電潜像を可視
    化した後、被転写材に転写して排出する画像形成装置
    おける光学変調器の露光条件設定方法であって、 上記光学変調器が、複数のグレイティングライトバルブ
    素子がそれぞれ並んでなる素子列を複数有すると共に、
    上記光学部が、これら各素子列により像担持体上に投影
    されるそれぞれ複数の素子投影光からなる素子列投影光
    が、その長手方向に順に配されるように設計されてお
    り、 かつ、像担持体上に形成される各素子列投影光間の像担
    持体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係をもと
    に、像担持体上で各素子列投影光が一直線上に並ぶよう
    に各素子列の点灯を制御する露光制御手段が備えられて
    いる画像形成装置における光学変調器の露光条件設定方
    法において、 露光条件の設定に際し、像担持体と同じ位置関係を有す
    るように投影光検出手段を配し、この投影光検出手段に
    て各素子列投影光を検出することで、各素子列投影光間
    の像担持体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係を
    検出し、各素子列の点灯タイミングを決定するように設
    定されており、 さらに、2つの素子列を同時に点灯し、 一方の第1素子列の素子列投影光及びもう一方の第2素
    子列の素子列投影光がほぼ同時に検出されたとき、各素
    子列投影光間に位置ずれ無しと判定する一方、ほぼ同時
    に検出されなければ位置ずれ有りと判定し、 位置ずれ有りと判定した場合は、上記投影光検出手段を
    一定速度で回転させながら、第1素子列を点灯し、1回
    目の素子列投影光を検出してから2回目に素子列投影光
    を検出するまでの第1時間を測定し、同様に、第1素子
    列を点灯し、1回目の素子列投影光を検出した後、第1
    素子列を消灯すると同時に第2素子列を点灯し、2回目
    の素子列投影光を検出するまでの第2時間を測定し、 これら第1時間と第2時間とを比較して位置ずれ量及び
    相互の位置関係を検出することを特徴とする画像形成装
    置における光学変調器の露光条件設定方法
  2. 【請求項2】光源からの照射光を光学変調器にて変調し
    て像担持体上に投影する光学部を有し、該光学部からの
    投影光により該像担持体上に形成された静電潜像を可視
    化した後、被転写材に転写して排出する画像形成装置に
    おける光学変調器の露光条件設定方法であって、 上記光学変調器が、複数のグレイティングライトバルブ
    素子がそれぞれ並んでなる素子列を複数有すると共に、
    上記光学部が、これら各素子列により像担持体上に投影
    されるそれぞれ複数の素子投影光からなる素子列投影光
    が、その長手方向に順に配されるように設計されてお
    り、 かつ、像担持体上に形成される各素子列投影光間の像担
    持体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係をもと
    に、像担持体上で各素子列投影光が一直線上に並ぶよう
    に各素子列の点灯を制御する露光制御手段が備えられて
    いる画像形成装置における光学変調器の露光条件設定方
    法において、 露光条件の設定に際し、像担持体と同じ位置関係を有す
    るように投影光検出手段を配し、この投影光検出手段に
    て各素子列投影光を検出することで、各素子列投影光間
    の像担持体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係を
    検出し、各素子列の点灯タイミングを決定するように設
    定されており、 さらに、2つの素子列を同時に点灯し、 一方の第1素子列の素子列投影光及びもう一方の第2素
    子列の素子列投影光がほぼ同時に検出されたとき、各素
    子列投影光間に位置ずれ無しと判定する一方、ほぼ同時
    に検出されなければ位置ずれ有りと判定し、 位置ずれ有りと判定した場合は、上記投影光検出手段を
    一定速度で回転させながら、投影光検出手段が特定位置
    に到達したときに基準信号を発生させ、該基準信号の発
    生と同時に第1素子列を点灯し、基準信号の発生から素
    子列投影光を検出するまでの第1時間を測定し、同様
    に、該基準信号の発生と同時に第2素子列を点灯し、基
    準信号の発生から素子列投影光を検出するまでの第2時
    間を測定し、 これら第1所要時間と第2所要時間とを比較して位置ず
    れ量及び相互の位置関係を検出することを特徴とする画
    像形成装置における光学変調器の露光条件設定方法
  3. 【請求項3】上記投影光検出手段における素子列投影光
    長手方向の受光幅が、各素子投影光間の同方向の間隔よ
    り大きいことを特徴とする請求項1あるいは2記載の画
    像形成装置における光学変調器の露光条件設定方法。
  4. 【請求項4】光源からの照射光を光学変調器にて変調し
    て像担持体上に投影する光学部を有し、該光学部からの
    投影光により該像担持体上に形成された静電潜像を可視
    化した後、被転写材に転写して排出する画像形成装置に
    おける光学変調器の露光条件設定方法であって、 上記光学変調器が、複数のグレイティングライトバルブ
    素子がそれぞれ並んでなる素子列を複数有すると共に、
    上記光学部が、これら各素子列により像担持体上に投影
    されるそれぞれ複数の素子投影光からなる素子列投影光
    が、その長手方向に順に配されるように設計されてお
    り、 かつ、像担持体上に形成される各素子列投影光間の像担
    持体移動方向の位置ずれ量及び相互の位置関係をもと
    に、像担持体上で各素子列投影光が一直線上に並ぶよう
    に各素子列の点灯を制御する露光制御手段が備えられて
    いる画像形成装置における光学変調器の露光条件設定方
    法において、 露光条件の設定に際し、像担持体上に形成された可視像
    を検出する可視像検出手段を配し、この可視像検出手段
    にて、各素子列投影光により形成された静電潜像が可視
    化されてなる1画素分の素子列可視像を検出すること
    で、各素子列投影光間の像担持体移動方向の位置ずれ量
    及び相互の位置関係を検出し、各素子列の点灯タイミン
    グを決定するように設定されており、 さらに、2つの素子列を同時に1画素分点灯し、 一方の第1素子列の素子列投影光による素子列可視像及
    びもう一方の第2素子列の素子列投影光による第2素子
    列可視像がほぼ同時に検出されたとき、各素子列投影光
    間に位置ずれ無しと判定する一方、ほぼ同時に検出され
    なければ位置ず れ有りと判定し、 位置ずれ有りと判定した場合は、像担持体を一定速度で
    回転させながら、像担持体が特定位置に到達したときに
    基準信号を発生させ、該基準信号の発生と同時に第1素
    子列を1画素分点灯し、基準信号の発生から素子列可視
    像を検出するまでの第1時間を測定し、同様に、該基準
    信号の発生と同時に、第2素子列を1画素分点灯し、基
    準信号の発生から素子列可視像を検出するまでの第2時
    間を測定し、 これら第1時間と第2時間とを比較して位置ずれ量及び
    相互の位置関係を検出することを特徴とする画像形成装
    置における光学変調器の露光条件設定方法
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