JP3255869B2 - 電気車再粘着制御装置 - Google Patents
電気車再粘着制御装置Info
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- Y02T10/72—Electric energy management in electromobility
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機で駆動され
る電気車の駆動制御装置に関し、特に動輪の空転・滑走
時の再粘着制御装置に関する。
る電気車の駆動制御装置に関し、特に動輪の空転・滑走
時の再粘着制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レール上を転動する動輪に電動機で回転
力を与え、動輪とレール間の粘着力を介してこの回転力
により車両を駆動または制動する電気車においては、高
駆動力、高制動力を得るには動輪に高回転力を与える必
要があるが、回転力が粘着力を上回ってしまうと動輪の
空転または滑走が発生し、またこの空転、滑走によりさ
らに粘着力が低下し、駆動力、制動力が著しく低下して
しまうこととなる。また、空転や滑走による動輪の踏面
剥離、軸受焼損やレールの疲労、磨滅等の副次的問題も
発生する。
力を与え、動輪とレール間の粘着力を介してこの回転力
により車両を駆動または制動する電気車においては、高
駆動力、高制動力を得るには動輪に高回転力を与える必
要があるが、回転力が粘着力を上回ってしまうと動輪の
空転または滑走が発生し、またこの空転、滑走によりさ
らに粘着力が低下し、駆動力、制動力が著しく低下して
しまうこととなる。また、空転や滑走による動輪の踏面
剥離、軸受焼損やレールの疲労、磨滅等の副次的問題も
発生する。
【0003】粘着力を規定する粘着係数は、上記のよう
に、例えばクリープ率で表現される動輪とレールの粘着
状態そのものによって変化するほか、レールや動輪の踏
面形状、天候等による表面状態の変化、また軌道、車両
の制振特性等の動的特性などの各種の要因により大きく
左右される。
に、例えばクリープ率で表現される動輪とレールの粘着
状態そのものによって変化するほか、レールや動輪の踏
面形状、天候等による表面状態の変化、また軌道、車両
の制振特性等の動的特性などの各種の要因により大きく
左右される。
【0004】このため、特に粘着力の限界領域で走行す
る高速車両等においては、空転・滑走の発生を初期の段
階で検知し、空転・滑走が発生した場合には、電動機の
電機子電流(以下電動機電流という。)を制御し動輪の
回転力を下げて再粘着をはかる帰還制御、すなわち再粘
着制御が行われる。以下、車両の駆動時に発生する空転
を例にとって従来の再粘着制御について説明する。なお
電動機の負の回転力による車両の制動時、すなわち電気
ブレーキ時の滑走の再粘着制御も同様に行われるが重複
する説明は省略する。
る高速車両等においては、空転・滑走の発生を初期の段
階で検知し、空転・滑走が発生した場合には、電動機の
電機子電流(以下電動機電流という。)を制御し動輪の
回転力を下げて再粘着をはかる帰還制御、すなわち再粘
着制御が行われる。以下、車両の駆動時に発生する空転
を例にとって従来の再粘着制御について説明する。なお
電動機の負の回転力による車両の制動時、すなわち電気
ブレーキ時の滑走の再粘着制御も同様に行われるが重複
する説明は省略する。
【0005】図7は、電気車における従来の電動機駆動
制御装置の一般的構成を示すブロック図である。図7の
電動機駆動制御装置では、列車の制御器から伝達される
ノッチ指令をうけ電流パターン発生器1の生成する電流
指令パターンは、減算器2を経て電流制御器3に伝達さ
れ、電流制御器3はこの電流指令パターンに従って変換
器4を制御して電動機5に流れる駆動電流値を加減す
る。空転・滑走検知制御器7は速度検出器6の出力する
電動機の回転速度を監視し、空転を検知すると減算器2
を介して前記電流指令パターンの値を下げることにより
電動機の回転力を減少し、再粘着をはかる。
制御装置の一般的構成を示すブロック図である。図7の
電動機駆動制御装置では、列車の制御器から伝達される
ノッチ指令をうけ電流パターン発生器1の生成する電流
指令パターンは、減算器2を経て電流制御器3に伝達さ
れ、電流制御器3はこの電流指令パターンに従って変換
器4を制御して電動機5に流れる駆動電流値を加減す
る。空転・滑走検知制御器7は速度検出器6の出力する
電動機の回転速度を監視し、空転を検知すると減算器2
を介して前記電流指令パターンの値を下げることにより
電動機の回転力を減少し、再粘着をはかる。
【0006】図8は、図7の電動機駆動制御装置におけ
る再粘着制御時の電流指令パターンを摸示するグラフ図
である。図8を参照して、再粘着制御の動作を説明する
と、A点で空転を検知した空転・滑走検知制御器7は、
減算器2を介して、ノッチ指令に対応したそれまでの電
流指令パターンの値を、B点に示す、あらかじめ定めた
第1の割合(7図の例では50%、以下初期限流値とい
う。)まで急速に低減する。空転が検知されなくなった
後一定時間後のC点までこの状態を保持し再粘着を確保
した後、徐々に電流指令パターンをD点で示す第2の割
合(7図の例では90%、以下粘着保持電流値とい
う。)まで復元し、この値を一定時間E点まで保持し、
その間空転が再発しない場合に電流指令パターンをF点
で示す元の、すなわちノッチ指令に対応した値に復帰さ
せる。空転が再発した場合は再度A点以降と同様の制御
を繰り返す。図7の従来の電動機駆動制御装置において
はこの様にして、空転、滑走の初期の段階でこれを検知
し、再粘着制御を行うことにより、駆動力、制動力の急
激な低下を回避し、また車輪踏面剥離等の副次的問題の
発生を防止している。
る再粘着制御時の電流指令パターンを摸示するグラフ図
である。図8を参照して、再粘着制御の動作を説明する
と、A点で空転を検知した空転・滑走検知制御器7は、
減算器2を介して、ノッチ指令に対応したそれまでの電
流指令パターンの値を、B点に示す、あらかじめ定めた
第1の割合(7図の例では50%、以下初期限流値とい
う。)まで急速に低減する。空転が検知されなくなった
後一定時間後のC点までこの状態を保持し再粘着を確保
した後、徐々に電流指令パターンをD点で示す第2の割
合(7図の例では90%、以下粘着保持電流値とい
う。)まで復元し、この値を一定時間E点まで保持し、
その間空転が再発しない場合に電流指令パターンをF点
で示す元の、すなわちノッチ指令に対応した値に復帰さ
せる。空転が再発した場合は再度A点以降と同様の制御
を繰り返す。図7の従来の電動機駆動制御装置において
はこの様にして、空転、滑走の初期の段階でこれを検知
し、再粘着制御を行うことにより、駆動力、制動力の急
激な低下を回避し、また車輪踏面剥離等の副次的問題の
発生を防止している。
【0007】しかしながら、前述したように同一の車両
であっても動輪とレールの間の粘着係数がその走行環境
によって大きく左右されるほか、後述するように空転の
検知時点での電動機電流は必ずしも粘着力に対応してい
ない。このため上記の従来例のように電動機電流値を、
あらかじめ定めた一定の第1の割合、第2の割合に従っ
て制御する再粘着制御方式では、特に第2の割合、すな
わち粘着保持電流値が実際の粘着力と乖離し、このため
例えば比較的粘着状態の良好な場合にも必要以上に駆動
力を減少させることになり、また粘着状態の低下した環
境での走行時には図8のD点での粘着保持電流値が実際
の粘着力に比べて過大となることにより、空転の発生を
繰り返し、やはり十分な駆動力を発生し得ない問題点が
あった。
であっても動輪とレールの間の粘着係数がその走行環境
によって大きく左右されるほか、後述するように空転の
検知時点での電動機電流は必ずしも粘着力に対応してい
ない。このため上記の従来例のように電動機電流値を、
あらかじめ定めた一定の第1の割合、第2の割合に従っ
て制御する再粘着制御方式では、特に第2の割合、すな
わち粘着保持電流値が実際の粘着力と乖離し、このため
例えば比較的粘着状態の良好な場合にも必要以上に駆動
力を減少させることになり、また粘着状態の低下した環
境での走行時には図8のD点での粘着保持電流値が実際
の粘着力に比べて過大となることにより、空転の発生を
繰り返し、やはり十分な駆動力を発生し得ない問題点が
あった。
【0008】上記問題点を解決すべくなされた試みの一
つに、特開平1−243803号公報に開示された先行
技術がある。一般に、電動機から動輪にいたる駆動系の
慣性モーメントをJ、加速度をα、動輪の軸重をW、動
輪とレールの間の粘着係数をμとするとき、駆動系の粘
性抵抗を無視すれば、電動機の回転力すなわち発生トル
クTは、 T=μW+αJ であらわされ、発生トルクTは電動機電流Iに比例する
ので、K1、K2を比例定数として上式より、次式
(1)が得られる。 μ=K1・I−K2・α (1)
つに、特開平1−243803号公報に開示された先行
技術がある。一般に、電動機から動輪にいたる駆動系の
慣性モーメントをJ、加速度をα、動輪の軸重をW、動
輪とレールの間の粘着係数をμとするとき、駆動系の粘
性抵抗を無視すれば、電動機の回転力すなわち発生トル
クTは、 T=μW+αJ であらわされ、発生トルクTは電動機電流Iに比例する
ので、K1、K2を比例定数として上式より、次式
(1)が得られる。 μ=K1・I−K2・α (1)
【0009】該先行技術では、例えば電動機の電機子軸
に取り付けられ、上記駆動系の回転速度を微分して得ら
れる加速度αと、電動機電流Iから、(1)式を用い
て、一定のサンプル間隔毎に粘着係数μの値を算出す
る。また別途基準サンプル値として良好な粘着走行状態
の粘着係数のサンプル値μ0及びその時点での電機子電
流値I0を求めておく。空転(滑走)を検知すると、そ
の直前の一定サンプル数分の粘着係数μの値の内でもっ
とも大きい値を、当該走行環境における粘着係数の最大
値μmaxと推定し、空転(滑走)を起こしていない通
常の走行時では電機子電流Iと粘着係数μが比例関係に
あるとして、 Imax=I0×μmax/μ0 (2) で求められるImaxの値を当該走行環境において空転
(滑走)を起こさない最大電動機電流であると推定し、
これを第7図D点からE点までの粘着保持電流値に適用
することとしている。該先行技術ではこの様にして、粘
着電流保持電流値をその時点での実際の走行条件に適合
させることにより、電動機回転力の抑制値を空転(滑
走)を再発させない範囲で再粘着に必要最小限の値とす
ることにより、駆動(制動)効率の良い再粘着制御を行
おうとしている。
に取り付けられ、上記駆動系の回転速度を微分して得ら
れる加速度αと、電動機電流Iから、(1)式を用い
て、一定のサンプル間隔毎に粘着係数μの値を算出す
る。また別途基準サンプル値として良好な粘着走行状態
の粘着係数のサンプル値μ0及びその時点での電機子電
流値I0を求めておく。空転(滑走)を検知すると、そ
の直前の一定サンプル数分の粘着係数μの値の内でもっ
とも大きい値を、当該走行環境における粘着係数の最大
値μmaxと推定し、空転(滑走)を起こしていない通
常の走行時では電機子電流Iと粘着係数μが比例関係に
あるとして、 Imax=I0×μmax/μ0 (2) で求められるImaxの値を当該走行環境において空転
(滑走)を起こさない最大電動機電流であると推定し、
これを第7図D点からE点までの粘着保持電流値に適用
することとしている。該先行技術ではこの様にして、粘
着電流保持電流値をその時点での実際の走行条件に適合
させることにより、電動機回転力の抑制値を空転(滑
走)を再発させない範囲で再粘着に必要最小限の値とす
ることにより、駆動(制動)効率の良い再粘着制御を行
おうとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
(1)式に明らかなように、電機子電流Iと粘着係数μ
は必ずしも比例関係にあるわけではない他、後述するよ
うに実際の空転(滑走)の検知時点、また上記回転速度
を微分して得られる駆動系の加速度αの算出値は、電動
機電流Iの計測値に対して必然的に時間遅れを伴わざる
を得ず、従って、上記(2)式で求めたImaxが必ず
しも粘着保持電流値として適切でない場合が有り、この
ため該先行技術を以ってしても十分に安定した、また効
率の良い再粘着制御ができないという問題点があった。
(1)式に明らかなように、電機子電流Iと粘着係数μ
は必ずしも比例関係にあるわけではない他、後述するよ
うに実際の空転(滑走)の検知時点、また上記回転速度
を微分して得られる駆動系の加速度αの算出値は、電動
機電流Iの計測値に対して必然的に時間遅れを伴わざる
を得ず、従って、上記(2)式で求めたImaxが必ず
しも粘着保持電流値として適切でない場合が有り、この
ため該先行技術を以ってしても十分に安定した、また効
率の良い再粘着制御ができないという問題点があった。
【0011】本発明はかかる問題点を解決し、加速度計
算に伴う時間遅れを補正することにより実際に空転(滑
走)が発生した時点での粘着力に相当する電流値を算出
し、これを前記粘着保持電流値として再粘着制御を行う
ことにより、再粘着制御に伴う駆動力(制動力)の抑制
を最小限に抑え、かつ走行環境の変化に対応して十分に
安定して動作する電気車再粘着制御装置を提供すること
を目的とする。
算に伴う時間遅れを補正することにより実際に空転(滑
走)が発生した時点での粘着力に相当する電流値を算出
し、これを前記粘着保持電流値として再粘着制御を行う
ことにより、再粘着制御に伴う駆動力(制動力)の抑制
を最小限に抑え、かつ走行環境の変化に対応して十分に
安定して動作する電気車再粘着制御装置を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る電気車再粘着制御装置は、電動機の回転
角計測データから当該駆動系の加速度データを算出する
加速度算出手段、前記電動機の電機子電流の計測データ
を前記加速度データの算出に伴う遅れ時間だけ遅延さす
遅延手段、この遅延手段の出力及び前記加速度データか
ら、当該駆動系の動輪とレール間に働く粘着力に対応す
る電機子電流の値を粘着電流値として算出する粘着電流
演算手段、及び当該駆動系の空転または滑走を検知した
場合に、前記電機子電流を低下さすべき初期限流値を示
す制御信号を出力するとともに、前記加速度データを参
照して空転または滑走開始時点の前記粘着電流値を最大
粘着電流値として一旦保持し、当該空転または滑走が検
知されなくなった後、該電機子電流をこの最大粘着電流
値に対応する粘着保持電流値まで回復し維持すべき制御
信号を出力する空転・滑走検知制御手段を備えたことを
特徴とする。
に本発明に係る電気車再粘着制御装置は、電動機の回転
角計測データから当該駆動系の加速度データを算出する
加速度算出手段、前記電動機の電機子電流の計測データ
を前記加速度データの算出に伴う遅れ時間だけ遅延さす
遅延手段、この遅延手段の出力及び前記加速度データか
ら、当該駆動系の動輪とレール間に働く粘着力に対応す
る電機子電流の値を粘着電流値として算出する粘着電流
演算手段、及び当該駆動系の空転または滑走を検知した
場合に、前記電機子電流を低下さすべき初期限流値を示
す制御信号を出力するとともに、前記加速度データを参
照して空転または滑走開始時点の前記粘着電流値を最大
粘着電流値として一旦保持し、当該空転または滑走が検
知されなくなった後、該電機子電流をこの最大粘着電流
値に対応する粘着保持電流値まで回復し維持すべき制御
信号を出力する空転・滑走検知制御手段を備えたことを
特徴とする。
【0013】また、前記粘着電流演算手段は、前記遅延
手段の出力する前記加速度データに同期した電機子電流
の計測データから、前記加速度データに比例定数を乗じ
た値を減算することにより前記粘着電流値を算出するこ
とを特徴とする。
手段の出力する前記加速度データに同期した電機子電流
の計測データから、前記加速度データに比例定数を乗じ
た値を減算することにより前記粘着電流値を算出するこ
とを特徴とする。
【0014】また、前記粘着保持電流値は、前記最大粘
着電流値に等しいことを特徴とする。
着電流値に等しいことを特徴とする。
【0015】また、前記粘着保持電流値は、前記最大粘
着電流値に一定の安全係数を乗じた値であることを特徴
とする。
着電流値に一定の安全係数を乗じた値であることを特徴
とする。
【0016】また、前記空転・滑走検知制御手段は、少
なくとも前記加速度データの値が一定のしきい値を越え
た場合に空転または滑走を検知したとすることを特徴と
する。
なくとも前記加速度データの値が一定のしきい値を越え
た場合に空転または滑走を検知したとすることを特徴と
する。
【0017】また、前記回転角計測データから当該駆動
系の速度データを算出する手段をさらに備え、前記空転
・滑走検知制御手段は、少なくともこの当該駆動系の速
度データと他の駆動系の速度データの差が一定のしきい
値を越えた場合に空転または滑走を検知したとすること
を特徴とする。
系の速度データを算出する手段をさらに備え、前記空転
・滑走検知制御手段は、少なくともこの当該駆動系の速
度データと他の駆動系の速度データの差が一定のしきい
値を越えた場合に空転または滑走を検知したとすること
を特徴とする。
【0018】また、前記回転角計測データから当該駆動
系の速度データを算出する手段と、当該電気車に連結さ
れる付随車の輪軸の回転角計測データから前記駆動系の
速度データに相当する基準速度データを算出する手段を
さらに備え、前記空転・滑走検知制御手段は、少なくと
もこの当該駆動系の速度データとこの基準速度データの
差が一定のしきい値を越えた場合に空転または滑走を検
知したとすることを特徴とする。
系の速度データを算出する手段と、当該電気車に連結さ
れる付随車の輪軸の回転角計測データから前記駆動系の
速度データに相当する基準速度データを算出する手段を
さらに備え、前記空転・滑走検知制御手段は、少なくと
もこの当該駆動系の速度データとこの基準速度データの
差が一定のしきい値を越えた場合に空転または滑走を検
知したとすることを特徴とする。
【0019】また、前記回転角計測データから当該駆動
系の速度データを算出する手段及び、この当該駆動系の
速度データと他の駆動系の速度データの差の一次関数で
ある限流率を算出する初期限流パターン演算手段をさら
に備え、前記空転・滑走検知制御手段は、前記加速度デ
ータを参照して空転または滑走開始時点の前記限流率を
前記初期限流値を示す制御信号として出力することを特
徴とする。
系の速度データを算出する手段及び、この当該駆動系の
速度データと他の駆動系の速度データの差の一次関数で
ある限流率を算出する初期限流パターン演算手段をさら
に備え、前記空転・滑走検知制御手段は、前記加速度デ
ータを参照して空転または滑走開始時点の前記限流率を
前記初期限流値を示す制御信号として出力することを特
徴とする。
【0020】また、前記回転角計測データから当該駆動
系の速度データを算出する手段及び、前記加速度データ
を参照して空転または滑走を検知した場合に、この当該
駆動系の速度データと空転または滑走開始時点の直前の
該加速度データから推定される基準速度との差の一次関
数である限流率を算出する初期限流パターン演算手段を
備え、前記空転・滑走検知制御手段は、前記加速度デー
タを参照して空転または滑走開始時点の前記限流率を前
記初期限流値を示す制御信号として出力することを特徴
とする。
系の速度データを算出する手段及び、前記加速度データ
を参照して空転または滑走を検知した場合に、この当該
駆動系の速度データと空転または滑走開始時点の直前の
該加速度データから推定される基準速度との差の一次関
数である限流率を算出する初期限流パターン演算手段を
備え、前記空転・滑走検知制御手段は、前記加速度デー
タを参照して空転または滑走開始時点の前記限流率を前
記初期限流値を示す制御信号として出力することを特徴
とする。
【0021】またさらに、前記駆動系の速度データと前
記基準速度との差の一次関数である限流率を算出する初
期限流パターン演算手段を備え、前記空転・滑走検知制
御手段は、前記加速度データを参照して空転または滑走
開始時点の前記限流率を前記初期限流値を示す制御信号
として出力することを特徴とする。
記基準速度との差の一次関数である限流率を算出する初
期限流パターン演算手段を備え、前記空転・滑走検知制
御手段は、前記加速度データを参照して空転または滑走
開始時点の前記限流率を前記初期限流値を示す制御信号
として出力することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図2は本発明に係る再粘着
制御装置10を適用した電動機駆動制御装置の一例を示
すブロック図であり図7と同一符号は同一または相当部
品を示し重複する説明は省略する。図2の電動機駆動制
御装置は、図7の従来の電動機駆動制御装置に比べ電動
機の電機子に流れる電流を計測する電動機電流計測器9
と、前記空転・滑走検知制御器7に代えて、この電動機
電流計測器9の出力と、速度検出器6の出力する電動機
の回転角度を示すパルス信号を参照して、当該駆動系の
動輪が空転(滑走)した場合に、再粘着制御のための電
流指令パターンを出力する再粘着制御装置10を備え、
電流制御器3は、再粘着制御装置10が再粘着制御のた
めの電流指令パターンを出力している場合にはこの再粘
着のための電流指令パターンに従って変換器4を制御し
て電動機5に流れる駆動電流値を加減するよう動作す
る。
施の形態について説明する。図2は本発明に係る再粘着
制御装置10を適用した電動機駆動制御装置の一例を示
すブロック図であり図7と同一符号は同一または相当部
品を示し重複する説明は省略する。図2の電動機駆動制
御装置は、図7の従来の電動機駆動制御装置に比べ電動
機の電機子に流れる電流を計測する電動機電流計測器9
と、前記空転・滑走検知制御器7に代えて、この電動機
電流計測器9の出力と、速度検出器6の出力する電動機
の回転角度を示すパルス信号を参照して、当該駆動系の
動輪が空転(滑走)した場合に、再粘着制御のための電
流指令パターンを出力する再粘着制御装置10を備え、
電流制御器3は、再粘着制御装置10が再粘着制御のた
めの電流指令パターンを出力している場合にはこの再粘
着のための電流指令パターンに従って変換器4を制御し
て電動機5に流れる駆動電流値を加減するよう動作す
る。
【0023】図1は、図2の再粘着制御装置10の一実
施形態の構成を示すブロック図であり、速度検出器6の
出力するパルス信号である電動機5の回転角計測データ
から当該駆動系の速度データを算出する速度算出回路1
1と、この速度データから当該駆動系の加速度データを
算出する加速度算出回路12と、電動機電流計測器9の
出力する電動機5の電機子電流の計測データを、速度算
出回路11及び加速度算出回路12における加速度デー
タの算出に伴う遅れ時間だけ遅延さす遅延回路13と、
遅延回路13の出力及び加速度算出回路12の出力する
加速度データから、当該駆動系の動輪とレール間に働く
粘着力に対応する電機子電流の値を粘着電流値として算
出する粘着電流演算回路14と、粘着電流演算回路14
の出力をサンプルホールドする第1のサンプルホールド
回路16と、遅延回路13の出力から、当該駆動系の空
転または滑走を検知した場合に、速度算出回路11の出
力する速度データと当該電気車の他の駆動系の速度デー
タの速度差を参照し、電動機電流を初期限流すべき値を
示す電流指令パターンを算出する初期限流パターン演算
回路15と、初期限流パターン演算回路15の出力をサ
ンプルホールドする第2のサンプルホールド回路17
と、セレクタ18と、加速度算出回路12の出力する加
速度データを監視し、当該駆動系の空転または滑走を検
知した時点で、第1のサンプルホールド回路16、第2
のサンプルホールド回路17及びセレクタ18を制御
し、検出時点での初期限流パターン演算回路15の出力
を空転または滑走が発生した場合の電機子電流の初期限
流値を示す再粘着のための電流指令パターンとして出力
するとともに、空転または滑走開始時点の粘着電流演算
回路14の出力値を最大粘着電流値として第1のサンプ
ルホールド回路16に一旦保持し、当該空転または滑走
が検知されなくなった後、セレクタ18を制御して、第
1のサンプルホールド回路16に保持した最大粘着電流
値を粘着保持電流値を示す再粘着のための電流指令パタ
ーンとして出力する空転・滑走検知制御回路19を備え
ている。
施形態の構成を示すブロック図であり、速度検出器6の
出力するパルス信号である電動機5の回転角計測データ
から当該駆動系の速度データを算出する速度算出回路1
1と、この速度データから当該駆動系の加速度データを
算出する加速度算出回路12と、電動機電流計測器9の
出力する電動機5の電機子電流の計測データを、速度算
出回路11及び加速度算出回路12における加速度デー
タの算出に伴う遅れ時間だけ遅延さす遅延回路13と、
遅延回路13の出力及び加速度算出回路12の出力する
加速度データから、当該駆動系の動輪とレール間に働く
粘着力に対応する電機子電流の値を粘着電流値として算
出する粘着電流演算回路14と、粘着電流演算回路14
の出力をサンプルホールドする第1のサンプルホールド
回路16と、遅延回路13の出力から、当該駆動系の空
転または滑走を検知した場合に、速度算出回路11の出
力する速度データと当該電気車の他の駆動系の速度デー
タの速度差を参照し、電動機電流を初期限流すべき値を
示す電流指令パターンを算出する初期限流パターン演算
回路15と、初期限流パターン演算回路15の出力をサ
ンプルホールドする第2のサンプルホールド回路17
と、セレクタ18と、加速度算出回路12の出力する加
速度データを監視し、当該駆動系の空転または滑走を検
知した時点で、第1のサンプルホールド回路16、第2
のサンプルホールド回路17及びセレクタ18を制御
し、検出時点での初期限流パターン演算回路15の出力
を空転または滑走が発生した場合の電機子電流の初期限
流値を示す再粘着のための電流指令パターンとして出力
するとともに、空転または滑走開始時点の粘着電流演算
回路14の出力値を最大粘着電流値として第1のサンプ
ルホールド回路16に一旦保持し、当該空転または滑走
が検知されなくなった後、セレクタ18を制御して、第
1のサンプルホールド回路16に保持した最大粘着電流
値を粘着保持電流値を示す再粘着のための電流指令パタ
ーンとして出力する空転・滑走検知制御回路19を備え
ている。
【0024】以下、本実施形態の動作の説明に先立ち、
前に言及した加速度の算出に必然的に伴う時間遅れ及び
これに起因する空転(滑走)検知時点の電動機電流と粘
着力の対応の乖離について説明する。
前に言及した加速度の算出に必然的に伴う時間遅れ及び
これに起因する空転(滑走)検知時点の電動機電流と粘
着力の対応の乖離について説明する。
【0025】一般に電気車の速度、加速度の検出にあた
っては、例えば電動機の電機子軸等にこれとともに回転
する等間隔の突起を設けた歯車状の磁性体と、これに近
接して固定した誘導コイルを設け、この磁性体の回転に
よる誘導コイルのインダクタンス変化をパルス信号とし
て出力する速度検出器が用いられる。図3は、このよう
なパルス信号から速度、加速度を算出する一例を説明す
るタイミングチャートである。図3の例では、一定のサ
ンプル周期t毎のパルス数nを計数することにより速度
データを得ているが、この速度データは当該サンプル周
期の平均速度を表しており、従って計数時点ではt/2
の算出遅れを伴う。また同様にして、図3のように2サ
ンプル離れたサンプル周期の速度差から算出するとすれ
ば、加速度はサンプル周期t×1.5に等しい算出遅れ
を伴うこととなる。この遅れは、例えば上記歯車状の磁
性体の突起を細かくしサンプル周期を短くすることによ
り、小さくできるが、車両の上下振動等の擾乱に対して
十分なS/N比を得るためには限度が有り、このような
速度検出器を用いた速度、加速度の算出では、加速度デ
ータの算出値は通常、約150ms程度、実際の加速度
変化に遅れて変化することとなる。
っては、例えば電動機の電機子軸等にこれとともに回転
する等間隔の突起を設けた歯車状の磁性体と、これに近
接して固定した誘導コイルを設け、この磁性体の回転に
よる誘導コイルのインダクタンス変化をパルス信号とし
て出力する速度検出器が用いられる。図3は、このよう
なパルス信号から速度、加速度を算出する一例を説明す
るタイミングチャートである。図3の例では、一定のサ
ンプル周期t毎のパルス数nを計数することにより速度
データを得ているが、この速度データは当該サンプル周
期の平均速度を表しており、従って計数時点ではt/2
の算出遅れを伴う。また同様にして、図3のように2サ
ンプル離れたサンプル周期の速度差から算出するとすれ
ば、加速度はサンプル周期t×1.5に等しい算出遅れ
を伴うこととなる。この遅れは、例えば上記歯車状の磁
性体の突起を細かくしサンプル周期を短くすることによ
り、小さくできるが、車両の上下振動等の擾乱に対して
十分なS/N比を得るためには限度が有り、このような
速度検出器を用いた速度、加速度の算出では、加速度デ
ータの算出値は通常、約150ms程度、実際の加速度
変化に遅れて変化することとなる。
【0026】先に記した通り、粘着係数μと電動機電流
I及び駆動系の加速度αの間には、 μ=K1・I−K2・α (1) の関係があるが、電動機電流の計測データには上記の算
出遅れがないため、電動機電流I及び加速度αの計測、
算出値を単純に(1)式に代入しても、実際には計測時
点の異なるデータを適用していることとなり、算出され
るμの値は、求めようとする粘着係数とは異なるものと
なってしまう。例えば、駆動系の加速度αの算出値が一
定のしきい値を越えたことにより空転の開始を検出し、
(1)式の計算を行ったとしても、実際には空転が既に
ある程度大きくなった、すなわちαが大きくなった時点
の電動機電流値Iに対応するK1・Iからまだしきい値
にあるαに対応するK2・αを差し引くこととなり、空
転開始時の実際の粘着係数より大きなμの値となってし
まう。
I及び駆動系の加速度αの間には、 μ=K1・I−K2・α (1) の関係があるが、電動機電流の計測データには上記の算
出遅れがないため、電動機電流I及び加速度αの計測、
算出値を単純に(1)式に代入しても、実際には計測時
点の異なるデータを適用していることとなり、算出され
るμの値は、求めようとする粘着係数とは異なるものと
なってしまう。例えば、駆動系の加速度αの算出値が一
定のしきい値を越えたことにより空転の開始を検出し、
(1)式の計算を行ったとしても、実際には空転が既に
ある程度大きくなった、すなわちαが大きくなった時点
の電動機電流値Iに対応するK1・Iからまだしきい値
にあるαに対応するK2・αを差し引くこととなり、空
転開始時の実際の粘着係数より大きなμの値となってし
まう。
【0027】図4は、本発明の再粘着制御装置による電
動機電流の再粘着制御の一実測例を示すグラフ図であ
り、符号41、44を付した実線はそれぞれ、電動機電
流の計測データと駆動系の加速度の算出データの時間的
推移を表しており、また電動機電流計測値41に付した
図8と同一符号は相当事象を示している。また符号45
を付した鎖線は加速度算出値44を前記算出遅れ相当時
間だけ時間軸を補正した実加速度を表している。実加速
度45が上昇するG0点近傍で空転が始まり、これに伴
い電動機電流計測値41も上昇する。実加速度45のG
0点に相当する、加速度算出値44がしきい値を越えた
G1点、すなわち電動機電流計測値41のA点で空転が
検知され、電動機電流計測値41は前記初期限流値を示
すB点まで低減され、加速度算出値44が十分に低下し
空転が検出されなくなった後C点からD点の粘着保持電
流値まで復元されている。
動機電流の再粘着制御の一実測例を示すグラフ図であ
り、符号41、44を付した実線はそれぞれ、電動機電
流の計測データと駆動系の加速度の算出データの時間的
推移を表しており、また電動機電流計測値41に付した
図8と同一符号は相当事象を示している。また符号45
を付した鎖線は加速度算出値44を前記算出遅れ相当時
間だけ時間軸を補正した実加速度を表している。実加速
度45が上昇するG0点近傍で空転が始まり、これに伴
い電動機電流計測値41も上昇する。実加速度45のG
0点に相当する、加速度算出値44がしきい値を越えた
G1点、すなわち電動機電流計測値41のA点で空転が
検知され、電動機電流計測値41は前記初期限流値を示
すB点まで低減され、加速度算出値44が十分に低下し
空転が検出されなくなった後C点からD点の粘着保持電
流値まで復元されている。
【0028】図4で符号42を付した点線は、電動機電
流計測値41から加速度算出値44を差し引いたグラフ
線図を示し、(1)式で求まる粘着係数μを電流値に換
算した次式(3)で表される粘着電流Iaの、加速度計
算の算出遅れを伴う計算値に相当する。 Ia=μ/K1=I−α・K2/K1 (3) 一方符号43を付した太線は、電動機電流計測値41か
ら実加速度45を差し引いたグラフ線図で、加速度算出
遅れがない場合の粘着電流Iaに相当する。この加速度
の算出遅れを伴う粘着電流値42のH1点にみられるよ
うに、空転検知点G1での算出値は、空転(滑走)検知
時点の電動機電流と粘着力の対応の乖離により、すでに
空転が進行している時点での電動機電流値が反映される
ため、遅れを補正した粘着電流値43の空転開始点G0
に対応するH0点に比べ、かなり大きな値を示してい
る。また、前記先行技術のように空転直前のサンプル値
の中から最大値を選択した場合には、更に大きな値He
(=μmax/K1)を粘着保持電流値に設定してしま
う問題点がある。
流計測値41から加速度算出値44を差し引いたグラフ
線図を示し、(1)式で求まる粘着係数μを電流値に換
算した次式(3)で表される粘着電流Iaの、加速度計
算の算出遅れを伴う計算値に相当する。 Ia=μ/K1=I−α・K2/K1 (3) 一方符号43を付した太線は、電動機電流計測値41か
ら実加速度45を差し引いたグラフ線図で、加速度算出
遅れがない場合の粘着電流Iaに相当する。この加速度
の算出遅れを伴う粘着電流値42のH1点にみられるよ
うに、空転検知点G1での算出値は、空転(滑走)検知
時点の電動機電流と粘着力の対応の乖離により、すでに
空転が進行している時点での電動機電流値が反映される
ため、遅れを補正した粘着電流値43の空転開始点G0
に対応するH0点に比べ、かなり大きな値を示してい
る。また、前記先行技術のように空転直前のサンプル値
の中から最大値を選択した場合には、更に大きな値He
(=μmax/K1)を粘着保持電流値に設定してしま
う問題点がある。
【0029】本実施例では、この粘着保持電流の算出に
先立ち、遅延回路13で電動機電流計測器9の計測デー
タを遅延さすことによって等価的に加速度計算に伴う遅
れを補正し、上記した空転(滑走)検知時点の電動機電
流と粘着力の対応の乖離の問題の解消をはかっている。
先立ち、遅延回路13で電動機電流計測器9の計測デー
タを遅延さすことによって等価的に加速度計算に伴う遅
れを補正し、上記した空転(滑走)検知時点の電動機電
流と粘着力の対応の乖離の問題の解消をはかっている。
【0030】以下、図1及び図4を参照して、本実施例
の動作を説明する。速度算出回路11及び加速度算出回
路12は、例えば図3に関連して説明したような方法
で、速度検出器6の出力するパルス信号から駆動系の速
度及び加速度を算出する。遅延回路13では、電動機電
流計測器9の出力を、速度算出回路11及び加速度算出
回路12における加速度データの算出遅れに相当する時
間だけ遅延さす。なお、遅延回路13は、例えばアナロ
グメモリーを用いたアナログ信号遅延回路で構成しても
良いし、また電動機電流計測器9の出力をディジタル信
号に変換し例えばDSP(ディジタルシグナルプロセッ
サ)チップ上での演算処理を規定するソフトウェアで具
現することとしても良い。以下他の演算回路等について
も同様であり重複する説明は省略する。
の動作を説明する。速度算出回路11及び加速度算出回
路12は、例えば図3に関連して説明したような方法
で、速度検出器6の出力するパルス信号から駆動系の速
度及び加速度を算出する。遅延回路13では、電動機電
流計測器9の出力を、速度算出回路11及び加速度算出
回路12における加速度データの算出遅れに相当する時
間だけ遅延さす。なお、遅延回路13は、例えばアナロ
グメモリーを用いたアナログ信号遅延回路で構成しても
良いし、また電動機電流計測器9の出力をディジタル信
号に変換し例えばDSP(ディジタルシグナルプロセッ
サ)チップ上での演算処理を規定するソフトウェアで具
現することとしても良い。以下他の演算回路等について
も同様であり重複する説明は省略する。
【0031】粘着電流演算回路14では、こうして得ら
れた、図4の実加速度線図45と電動機電流計測値41
と同様の時間関係を持つ加速度算出回路12の出力する
加速度データと遅延回路13の出力する電動機電流遅延
データから、(3)式に従って、図4に示す遅れを補正
した粘着電流値43に相当する粘着電流値Iaを算出す
る。
れた、図4の実加速度線図45と電動機電流計測値41
と同様の時間関係を持つ加速度算出回路12の出力する
加速度データと遅延回路13の出力する電動機電流遅延
データから、(3)式に従って、図4に示す遅れを補正
した粘着電流値43に相当する粘着電流値Iaを算出す
る。
【0032】また本実施形態では、初期限流パターン演
算回路15では、速度算出回路11の出力する当該駆動
系の速度データと、同様に算出される当該電気車の他の
駆動系の速度データから求まる基準速度、例えば空転の
場合では、他の駆動系の速度データの最低値、との差δ
Vから次式にしたがって限流率δXiを算出する。 δXi=Kv1+Kv2・δV 但し、Kv1及びKv2はそれぞれ固定項及び比例定数
を表す。なお、上記基準速度としては、このほか、別途
付随車の輪軸に速度検出器を設け、その出力から算出す
ることとしてもよいし、また、以下に述べる加速度算出
回路12の出力する加速度データが一定のしきい値を越
えた時点の速度データからこの加速度データがしきい値
を越えなかった場合を推定して算出する等各種の算出方
法が考えられるが、そのいずれであっても良い。
算回路15では、速度算出回路11の出力する当該駆動
系の速度データと、同様に算出される当該電気車の他の
駆動系の速度データから求まる基準速度、例えば空転の
場合では、他の駆動系の速度データの最低値、との差δ
Vから次式にしたがって限流率δXiを算出する。 δXi=Kv1+Kv2・δV 但し、Kv1及びKv2はそれぞれ固定項及び比例定数
を表す。なお、上記基準速度としては、このほか、別途
付随車の輪軸に速度検出器を設け、その出力から算出す
ることとしてもよいし、また、以下に述べる加速度算出
回路12の出力する加速度データが一定のしきい値を越
えた時点の速度データからこの加速度データがしきい値
を越えなかった場合を推定して算出する等各種の算出方
法が考えられるが、そのいずれであっても良い。
【0033】空転・滑走検知制御回路19は、空転(滑
走)の発生を検知すると、加速度算出回路12の出力す
る加速度データが一定のしきい値を越えた時点で、第
1、第2のサンプルホールド回路16と17を制御し、
検出時点での粘着電流演算回路14及び初期限流パター
ン演算回路15の出力をそれぞれサンプルホールドする
とともに、セレクタ18を制御し第2のサンプルホール
ド回路17に保持する空転(滑走)検知時点の限流率δ
Xiを出力する。図2の電流制御器3はこの限流率δX
iを参照し、(1−δXi)を電流パターン発生器1の
出力する電流指令パターンに乗じた値に従い電動機電流
を制御し、図4の電動機電流計測値41はB点まで低減
する。このため一旦空転(滑走)し上昇した駆動系の加
速度は、図4に見られるようにレールとの摩擦によって
減速し(負の加速度となった後)レールと等速度で再粘
着し0点近傍に安定する。
走)の発生を検知すると、加速度算出回路12の出力す
る加速度データが一定のしきい値を越えた時点で、第
1、第2のサンプルホールド回路16と17を制御し、
検出時点での粘着電流演算回路14及び初期限流パター
ン演算回路15の出力をそれぞれサンプルホールドする
とともに、セレクタ18を制御し第2のサンプルホール
ド回路17に保持する空転(滑走)検知時点の限流率δ
Xiを出力する。図2の電流制御器3はこの限流率δX
iを参照し、(1−δXi)を電流パターン発生器1の
出力する電流指令パターンに乗じた値に従い電動機電流
を制御し、図4の電動機電流計測値41はB点まで低減
する。このため一旦空転(滑走)し上昇した駆動系の加
速度は、図4に見られるようにレールとの摩擦によって
減速し(負の加速度となった後)レールと等速度で再粘
着し0点近傍に安定する。
【0034】なお、本実施形態では、加速度算出回路1
2の出力する加速度データまたは速度算出回路11の出
力する当該駆動系の速度データと上記基準速度の差の何
れか一方、或は両者がそれぞれのしきい値を越えたこと
により、空転(滑走)の検知を行っているが、例えばも
っぱら加速度算出回路12の出力する加速度データがし
きい値を越えたことにより空転(滑走)の発生の有無を
判断することとしても良い。また、図4のB点に示す初
期限流値を上記のように当該駆動系の速度データと上記
基準速度の差の1次関数で設定しているが、この限流量
の駆動力(制動力)に及ぼす影響は比較的短時間である
ため、再粘着に十分な低い値であれば、例えば図8のよ
うに限流率を画一的に50%と設定しても大きな差異は
ない。このような場合には、加速度算出回路12で速度
検出器6の出力するパルス信号から駆動系の加速度を直
接算出することとし、速度算出回路11、初期限流パタ
ーン演算回路15及び第2のサンプルホールド回路17
を省略することとしてもよい。
2の出力する加速度データまたは速度算出回路11の出
力する当該駆動系の速度データと上記基準速度の差の何
れか一方、或は両者がそれぞれのしきい値を越えたこと
により、空転(滑走)の検知を行っているが、例えばも
っぱら加速度算出回路12の出力する加速度データがし
きい値を越えたことにより空転(滑走)の発生の有無を
判断することとしても良い。また、図4のB点に示す初
期限流値を上記のように当該駆動系の速度データと上記
基準速度の差の1次関数で設定しているが、この限流量
の駆動力(制動力)に及ぼす影響は比較的短時間である
ため、再粘着に十分な低い値であれば、例えば図8のよ
うに限流率を画一的に50%と設定しても大きな差異は
ない。このような場合には、加速度算出回路12で速度
検出器6の出力するパルス信号から駆動系の加速度を直
接算出することとし、速度算出回路11、初期限流パタ
ーン演算回路15及び第2のサンプルホールド回路17
を省略することとしてもよい。
【0035】加速度算出回路12の出力する加速度デー
タ及び速度算出回路11の出力する当該駆動系の速度デ
ータと上記基準速度の差により再粘着を確認した空転・
滑走検知制御回路19は、C点でセレクタ18を制御
し、先に第1のサンプルホールド回路16にサンプルし
保持していたH0点での粘着電流演算回路14の出力値
を電流指令パターンとして出力する。電流制御器3はこ
の電流指令パターンに従って電動機電流値をH0点に等
しい粘着保持電流値D点に復元制御する。
タ及び速度算出回路11の出力する当該駆動系の速度デ
ータと上記基準速度の差により再粘着を確認した空転・
滑走検知制御回路19は、C点でセレクタ18を制御
し、先に第1のサンプルホールド回路16にサンプルし
保持していたH0点での粘着電流演算回路14の出力値
を電流指令パターンとして出力する。電流制御器3はこ
の電流指令パターンに従って電動機電流値をH0点に等
しい粘着保持電流値D点に復元制御する。
【0036】この様にして、本実施形態では、電動機電
流計測値を遅延させて加速データ算出値と同期させるこ
とにより、空転(滑走)の開始時点の実粘着力にもっと
も適切に対応する粘着保持電流値の設定が可能となり、
もっとも効率的かつ安定した再粘着制御を行うことがで
きる。
流計測値を遅延させて加速データ算出値と同期させるこ
とにより、空転(滑走)の開始時点の実粘着力にもっと
も適切に対応する粘着保持電流値の設定が可能となり、
もっとも効率的かつ安定した再粘着制御を行うことがで
きる。
【0037】図5は、本発明の再粘着制御装置による電
動機電流の再粘着制御の他の実測例を示すグラフ図であ
り、図4と同一符号は同一事象を示し重複した説明は割
愛する。この実測例ではA1点で滑走を検知し、図4と
同様にして、H01点の粘着演算回路13の出力値を電
流指令パターンとして出力したがその間に粘着環境が更
に悪化して粘着保持に失敗し、A2点で再度の空転が検
知され、これに対応するH02点の粘着演算回路13の
出力値が新たに電流指令パターンとして出力され、D2
点で粘着保持されている。この様に、本発明によれば、
空転(滑走)時点での粘着力に基づいて再粘着制御を行
うことができるので、時々刻々変化する粘着環境にもそ
の都度最適な再粘着制御を行うことができる。なお、本
実施形態では、空転(滑走)開始時点、すなわち図4、
5のH0、H01またH02時点の粘着電流値そのもの
を粘着保持電流値として出力しているが、この様に最初
の空転(滑走)の再粘着制御中に粘着環境が悪化するケ
ースは車両が降雨区間に進入した場合等によく見られる
現象であり、より安定した再粘着制御を行う場合は、当
該時点の(3)式で求められる粘着電流値に(1未満
の)一定の安全率を乗じて粘着保持電流値としても良
い。
動機電流の再粘着制御の他の実測例を示すグラフ図であ
り、図4と同一符号は同一事象を示し重複した説明は割
愛する。この実測例ではA1点で滑走を検知し、図4と
同様にして、H01点の粘着演算回路13の出力値を電
流指令パターンとして出力したがその間に粘着環境が更
に悪化して粘着保持に失敗し、A2点で再度の空転が検
知され、これに対応するH02点の粘着演算回路13の
出力値が新たに電流指令パターンとして出力され、D2
点で粘着保持されている。この様に、本発明によれば、
空転(滑走)時点での粘着力に基づいて再粘着制御を行
うことができるので、時々刻々変化する粘着環境にもそ
の都度最適な再粘着制御を行うことができる。なお、本
実施形態では、空転(滑走)開始時点、すなわち図4、
5のH0、H01またH02時点の粘着電流値そのもの
を粘着保持電流値として出力しているが、この様に最初
の空転(滑走)の再粘着制御中に粘着環境が悪化するケ
ースは車両が降雨区間に進入した場合等によく見られる
現象であり、より安定した再粘着制御を行う場合は、当
該時点の(3)式で求められる粘着電流値に(1未満
の)一定の安全率を乗じて粘着保持電流値としても良
い。
【0038】参考として、図6に、本発明の電気車再粘
着制御装置と従来の再粘着制御装置の比較試験データの
一例をしめす。比較試験では、図6(b)81に示す電
流指令パターンに従って、同図(a)に示すように24
0Km/H〜260Km/Hへの加速時にNo.7軸の
前方に散水を行い、空転を生ぜしめ、No.7を先頭に
して順に配置されたNo.7、8の2軸(同一台車)を
本発明の電気車再粘着制御装置により制御し、No.
9、10の2軸(次台車)を図8で説明したような従来
の再粘着制御装置により制御し、各電動機電流82〜8
5を測定した。電動機電流82、83と同84、85の
対比に見られるように本発明の電気車再粘着制御装置に
よるNo.7、8軸は散水直後に位置しているにかかわ
らず後方台車のNo.9、10軸に比べはるかに安定し
た再粘着制御が行われており、また図6のデータ測定区
間の電動機電流の平均値は、No.7〜No.10でそ
れぞれ152A、128A、108A及び108Aとな
っており、本発明の電気車再粘着制御装置で制御したN
o.7、8軸ではNo.9、10軸に比べ約2〜4割の
駆動効率の向上が実測された。
着制御装置と従来の再粘着制御装置の比較試験データの
一例をしめす。比較試験では、図6(b)81に示す電
流指令パターンに従って、同図(a)に示すように24
0Km/H〜260Km/Hへの加速時にNo.7軸の
前方に散水を行い、空転を生ぜしめ、No.7を先頭に
して順に配置されたNo.7、8の2軸(同一台車)を
本発明の電気車再粘着制御装置により制御し、No.
9、10の2軸(次台車)を図8で説明したような従来
の再粘着制御装置により制御し、各電動機電流82〜8
5を測定した。電動機電流82、83と同84、85の
対比に見られるように本発明の電気車再粘着制御装置に
よるNo.7、8軸は散水直後に位置しているにかかわ
らず後方台車のNo.9、10軸に比べはるかに安定し
た再粘着制御が行われており、また図6のデータ測定区
間の電動機電流の平均値は、No.7〜No.10でそ
れぞれ152A、128A、108A及び108Aとな
っており、本発明の電気車再粘着制御装置で制御したN
o.7、8軸ではNo.9、10軸に比べ約2〜4割の
駆動効率の向上が実測された。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る再粘着
制御装置によれば、駆動系の加速度算出遅れを補正する
ことにより、粘着環境の変動如何にかかわらず常時最適
な粘着保持電流値で再粘着制御を行うことができるの
で、駆動力(制動力)の最小限の抑制で安定した、効率
の良い再粘着制御を行うことができる。
制御装置によれば、駆動系の加速度算出遅れを補正する
ことにより、粘着環境の変動如何にかかわらず常時最適
な粘着保持電流値で再粘着制御を行うことができるの
で、駆動力(制動力)の最小限の抑制で安定した、効率
の良い再粘着制御を行うことができる。
【図1】本発明に係る再粘着制御装置10の一実施形態
の構成を示すブロック図である。
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の再粘着制御装置10を適用した電動機駆
動制御装置の一例を示すブロック図である。
動制御装置の一例を示すブロック図である。
【図3】図2の速度検出器6の出力するパルス信号から
速度、加速度を算出する例を説明するタイミングチャー
トである。
速度、加速度を算出する例を説明するタイミングチャー
トである。
【図4】図1の再粘着制御装置10による電動機電流の
再粘着制御の一実測例を示すグラフ図である。
再粘着制御の一実測例を示すグラフ図である。
【図5】図1の再粘着制御装置10による電動機電流の
再粘着制御の他の実測例を示すグラフ図である。
再粘着制御の他の実測例を示すグラフ図である。
【図6】本発明の電気車再粘着制御装置と従来の再粘着
制御装置の比較試験データの一例をしめすグラフ図であ
る。
制御装置の比較試験データの一例をしめすグラフ図であ
る。
【図7】従来の電動機駆動制御装置の一般的構成を示す
ブロック図である。
ブロック図である。
【図8】図7の電動機駆動制御装置における再粘着制御
時の電流指令パターンを摸示するグラフ図である。
時の電流指令パターンを摸示するグラフ図である。
1 電流パターン発生器 2 減算器 3 電流制御器 4 変換器 5 電動機 6 速度検出器 7 空転・滑走検知制御器 10 再粘着制御装置 11 速度算出回路 12 加速度算出回路 13 遅延回路 14 粘着電流演算回路 15 初期限流パターン演算回路 16 第1のサンプルホールド回路 17 第2のサンプルホールド回路 18 セレクタ 19 空転・滑走検知制御回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−183790(JP,A) 特開 平1−243803(JP,A) 特開 平2−299402(JP,A) 特開 平5−268706(JP,A) 特開 昭62−40004(JP,A) 実開 昭58−134002(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 15/20 B60L 3/00 G01P 15/00 G01P 21/00
Claims (10)
- 【請求項1】 電気車の空転または滑走を検知して再粘
着制御を行う電気車再粘着制御装置において、 電動機の回転角計測データから当該駆動系の加速度デー
タを算出する加速度算出手段、 前記電動機の電機子電流の計測データを前記加速度デー
タの算出に伴う遅れ時間だけ遅延さす遅延手段、 この遅延手段の出力及び前記加速度データから、当該駆
動系の動輪とレール間に働く粘着力に対応する電機子電
流の値を粘着電流値として算出する粘着電流演算手段、
及び当該駆動系の空転または滑走を検知した場合に、前
記電機子電流を低下さすべき初期限流値を示す制御信号
を出力するとともに、前記加速度データを参照して空転
または滑走開始時点の前記粘着電流値を最大粘着電流値
として一旦保持し、当該空転または滑走が検知されなく
なった後、該電機子電流をこの最大粘着電流値に対応す
る粘着保持電流値まで回復し維持すべき制御信号を出力
する空転・滑走検知制御手段を備えたことを特徴とする
電気車再粘着制御装置。 - 【請求項2】 前記粘着電流演算手段は、前記遅延手段
の出力する前記加速度データに同期した電機子電流の計
測データから、前記加速度データに比例定数を乗じた値
を減算することにより前記粘着電流値を算出することを
特徴とする請求項1に記載の電気車再粘着制御装置。 - 【請求項3】 前記粘着保持電流値は、前記最大粘着電
流値に等しいことを特徴とする請求項1に記載の電気車
再粘着制御装置。 - 【請求項4】 前記粘着保持電流値は、前記最大粘着電
流値に一定の安全係数を乗じた値であることを特徴とす
る請求項1に記載の電気車再粘着制御装置。 - 【請求項5】 前記空転・滑走検知制御手段は、少なく
とも前記加速度データの値が一定のしきい値を越えた場
合に空転または滑走を検知したとすることを特徴とする
請求項1に記載の電気車再粘着制御装置。 - 【請求項6】 さらに、前記回転角計測データから当該
駆動系の速度データを算出する手段を備え、前記空転・
滑走検知制御手段は、少なくともこの当該駆動系の速度
データと他の駆動系の速度データの差が一定のしきい値
を越えた場合に空転または滑走を検知したとすることを
特徴とする請求項1に記載の電気車再粘着制御装置。 - 【請求項7】 さらに、前記回転角計測データから当該
駆動系の速度データを算出する手段と、当該電気車に連
結される付随車の輪軸の回転角計測データから前記駆動
系の速度データに相当する基準速度データを算出する手
段を備え、前記空転・滑走検知制御手段は、少なくとも
この当該駆動系の速度データとこの基準速度データの差
が一定のしきい値を越えた場合に空転または滑走を検知
したとすることを特徴とする請求項1に記載の電気車再
粘着制御装置。 - 【請求項8】 さらに、前記回転角計測データから当該
駆動系の速度データを算出する手段及び、この当該駆動
系の速度データと他の駆動系の速度データの差の一次関
数である限流率を算出する初期限流パターン演算手段を
備え、 前記空転・滑走検知制御手段は、前記加速度データを参
照して空転または滑走開始時点の前記限流率を前記初期
限流値を示す制御信号として出力することを特徴とする
請求項1に記載の電気車再粘着制御装置。 - 【請求項9】 さらに、前記回転角計測データから当該
駆動系の速度データを算出する手段及び、前記加速度デ
ータを参照して空転または滑走を検知した場合に、この
当該駆動系の速度データと空転または滑走開始時点の直
前の該加速度データから推定される基準速度との差の一
次関数である限流率を算出する初期限流パターン演算手
段を備え、 前記空転・滑走検知制御手段は、前記加速度データを参
照して空転または滑走開始時点の前記限流率を前記初期
限流値を示す制御信号として出力することを特徴とする
請求項1に記載の電気車再粘着制御装置。 - 【請求項10】 さらに、前記駆動系の速度データと前
記基準速度との差の一次関数である限流率を算出する初
期限流パターン演算手段を備え、 前記空転・滑走検知制御手段は、前記加速度データを参
照して空転または滑走開始時点の前記限流率を前記初期
限流値を示す制御信号として出力することを特徴とする
請求項7に記載の電気車再粘着制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06898797A JP3255869B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 電気車再粘着制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06898797A JP3255869B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 電気車再粘着制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10257611A JPH10257611A (ja) | 1998-09-25 |
JP3255869B2 true JP3255869B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=13389535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06898797A Expired - Fee Related JP3255869B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 電気車再粘着制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3255869B2 (ja) |
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JP4772445B2 (ja) * | 2005-09-30 | 2011-09-14 | 株式会社東芝 | 自動列車運転装置 |
JP4818244B2 (ja) * | 2007-11-13 | 2011-11-16 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 電動機制御装置及び再粘着制御方法 |
JP6017842B2 (ja) * | 2012-05-31 | 2016-11-02 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 再粘着制御方法及び電動機制御装置 |
JP5994703B2 (ja) * | 2013-03-26 | 2016-09-21 | 株式会社明電舎 | 電気車の制御装置 |
-
1997
- 1997-03-07 JP JP06898797A patent/JP3255869B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10257611A (ja) | 1998-09-25 |
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