JP2019201459A - 電動機制御方法及び電動機制御装置 - Google Patents

電動機制御方法及び電動機制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】再粘着制御において電動機の発生トルクを引き下げる速度を適応的に変更する手法を提案すること。【解決手段】空転滑走検知部620は、第1の加速度α1を用いて空転滑走の発生を検知する。引き下げ速度決定部640は、第2の加速度α2を参照加速度として用いてトルク指令値の引き下げ速度を決定する。再粘着制御部680は、空転滑走の発生が検知された場合に、引き下げ速度決定部640によって決定された引き下げ速度に従ってトルク指令値を引き下げるトルク引き下げ制御を行う。第1の加速度α1と、第2の加速度α2とは、同じ軸速度Vから検出される加速度であるが、平滑化時間幅Ta1,Ta2が異なる。【選択図】図6

Description

本発明は、動輪の空転又は滑走の発生を検知し、当該動輪を駆動する電動機を制御して当該動輪の再粘着制御を行う電動機制御方法等に関する。
電動機で動輪を駆動して走行する車両として電気車や電気自動車等が知られているが、以下、その代表例として電車(動力車)について説明する。電車は車輪・レール間の接線力(粘着力ともいう。)によって加減速がなされる。電動機の発生トルクにより生じる駆動力が、車輪とレールとに働く粘着力以下であれば粘着走行がなされるが、粘着力を超えた場合には空転又は滑走(以下、「空転滑走」という。)が生じる。空転滑走が生じた場合には、電動機の発生トルクを引き下げて粘着走行に復帰させる制御、すなわち再粘着制御が行われる(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2002−44804号公報 特開2011−172472号公報
しかしながら、従来の再粘着制御の技術開発の主な目的は、空転滑走の検知手法や、再粘着時の反動による乗り心地の悪化抑制、再度の空転滑走が発生する可能性の低減、元のトルクに復帰させるまでの所要時間の短縮化であり、トルクを引き下げるか否かの判定やトルクを引き下げた後の制御が技術開発の主要目的となる場合が殆どであった。そのため、電動機の発生トルクを引き下げる際の制御、すなわち引き下げ速度は予め設定された固定値とするという考え方が通例であった。
本発明は、上述した課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、再粘着制御において電動機の発生トルクを引き下げる速度を適応的に変更する手法を提案するものである。
以上の課題を解決するための第1の発明は、
動輪の空転又は滑走(以下「空転滑走」という。)の発生を検知した場合に、前記動輪を駆動する電動機のトルク指令値を引き下げるトルク引き下げ制御を行って前記動輪の再粘着制御を行う電動機制御方法であって、
前記動輪の加速度を参照加速度として用いて前記トルク指令値の引き下げ速度を決定する引き下げ速度決定ステップ(例えば、図6の引き下げ速度決定部640に対応)と、
前記空転滑走の発生が検知された場合に、前記決定された引き下げ速度に従って前記トルク指令値を引き下げる前記トルク引き下げ制御を行うトルク引き下げ制御ステップ(例えば、図6の再粘着制御部680に対応)と、
を含む電動機制御方法である。
また、他の発明として、
動輪の空転又は滑走(以下「空転滑走」という。)の発生を検知した場合に、前記動輪を駆動する電動機のトルク指令値を引き下げるトルク引き下げ制御を行って前記動輪の再粘着制御を行う電動機制御装置であって、
前記動輪の加速度を参照加速度として用いて前記トルク指令値の引き下げ速度を決定する引き下げ速度決定部(例えば、図6の引き下げ速度決定部640に対応)と、
前記空転滑走の発生が検知された場合に、前記決定された引き下げ速度に従って前記トルク指令値を引き下げる前記トルク引き下げ制御を行うトルク引き下げ制御部(図6の再粘着制御部680に対応)と、
を備えた電動機制御装置を構成することとしてもよい。
この第1の発明等によれば、空転滑走の検知対象である動輪の加速度を参照速度として用いて、空転滑走を検知したときにトルク指令値を引き下げる際の引き下げ速度が決定される。すなわち、電動機の発生トルクを引き下げる速度を、空転滑走の検知対象となっている動輪の加速度に基づいて可変に決定することができる。空転滑走が生じた場合の動輪の加速度は、車輪レール間に働く周方向の接線力が変化することによって変化する。その加速度に基づいて引き下げ速度を変化させることで、電動機の発生トルクを引き下げる速度を適応的に変更することが可能となる。
また、第2の発明は、第1の発明において、
検出された前記動輪の速度をもとに、微分演算と、時間軸方向に平滑化する第1の平滑化処理とを行って第1の加速度を検出する第1の加速度検出ステップ(例えば、図6の第1の加速度検出部612に対応)と、
検出された前記動輪の速度をもとに、微分演算と、時間軸方向に平滑化する平滑化処理であって前記第1の平滑化処理よりも平滑化時間幅が狭い第2の平滑化処理とを行って第2の加速度を検出する第2の加速度検出ステップ(例えば、図6の第2の加速度検出部614に対応)と、
前記第1の加速度を用いて空転又は滑走(以下「空転滑走」という。)の発生を検知する空転滑走発生検知ステップ(例えば、図6の空転滑走検知部620に対応)と、
を含み、
前記引き下げ速度決定ステップは、前記第2の加速度を前記参照加速度として用いて前記トルク指令値の引き下げ速度を決定するステップであり、
前記トルク引き下げ制御ステップは、前記空転滑走発生検知ステップの検知に応じて、前記決定された引き下げ速度に従って前記トルク指令値を引き下げる前記トルク引き下げ制御を行うステップである、
電動機制御方法である。
この第2の発明において、微分演算と第1の平滑化処理とは、処理順序を同順又は逆順に行ってもよいし、或いは同時に行うこととしてもよい。同時に行う場合は、例えば、微分演算に用いる動輪の速度のサンプリング間隔を広げるといった方法を採用することができる。微分演算と第2の平滑化処理とについても同様である。
第2の発明によれば、検出された動輪の速度をもとに、微分演算と、時間軸方向に平滑化する平滑化処理とを行って加速度を検出するが、平滑化する時間幅が広い第1の平滑化処理と、狭い第2の平滑化処理とによって2種類の加速度が検出される(求められる)。そして、第1の平滑化処理を用いて検出された第1の加速度を用いて空転滑走の発生が検知され、第2の平滑化処理を用いて検出された第2の加速度を参照加速度として用いてトルク指令値の引き下げ速度が決定される。
平滑化する時間幅を広げればノイズ成分の確実な除去を期待できるが、時間遅れが大きくなる。一方、平滑化時間幅を狭めれば時間遅れが小さくなるが、ノイズ成分を除去しきれずに検出後の加速度には、電動機による動輪の周方向の回転に係る主信号成分以外の成分が残ってしまう可能性が高くなる。
第2の発明によれば、空転滑走の発生の検知には、平滑化する時間幅が広い第1の平滑化処理を用いて検出された第1の加速度が利用される。空転滑走の発生を検知した場合には、すぐに電動機のトルク引き下げ制御が行われるため、空転滑走の発生検知は、多少の時間遅れを犠牲にしても確実なノイズ成分の除去を行うべきだからである。一方、空転滑走の発生が検知された後のトルク指令値の引き下げ速度の決定には、平滑化する時間幅が狭い第2の平滑化処理を用いて検出された第2の加速度が利用される。平滑化時間幅が広いと、平滑化処理を行った後の信号は、動輪の事象・状況からの応答遅れが大きくなる。そこで、平滑化時間幅の狭い第2の加速度を利用してトルク指令値の引き下げ速度を決定することで、できるだけ動輪に生じている即時の事象・状況に即した適応的なトルク引き下げ速度を決定することが可能となる。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記引き下げ速度決定ステップは、所与の最低引き下げ速度と所与の最大引き下げ速度との間に定められる前記参照加速度に基づく所与の広義単調増加の増加関数に従って、前記トルク指令値の引き下げ速度を決定するステップである(例えば、図6の関数設定部643に対応)、
電動機制御方法である。
この第3の発明によれば、基本的に、参照加速度が大きいほど、トルク指令値の引き下げ速度を大きな速度として決定することができる。
また、第4の発明は、第3の発明において、
前記最低引き下げ速度、及び/又は、前記最大引き下げ速度を、列車走行速度(例えば、基準速度Vm)に基づいて設定するステップ(例えば、図6の最小値最大値設定部641に対応)、
を更に含む電動機制御方法である。
この第4の発明によれば、参照加速度が大きいほどトルク指令値の引き下げ速度が大きな速度として決定されるが、最低引き下げ速度、及び/又は、最大引き下げ速度は、列車走行速度に基づいて設定することができる。
また、第5の発明は、第3又は第4の発明において、
前記動輪の車輪周引張力を検出する引張力検出ステップ(例えば、図5のベクトル演算制御装置90や再粘着制御装置60に対応)と、
前記最低引き下げ速度、及び/又は、前記最大引き下げ速度を、前記車輪周引張力に基づいて設定するステップ(例えば、図6の最小値最大値設定部641に対応)と、
を更に含む電動機制御方法である。
この第5の発明によれば、参照加速度が大きいほどトルク指令値の引き下げ速度が大きな速度として決定されるが、最低引き下げ速度、及び/又は、最大引き下げ速度は、空転滑走検知の対象となっている動輪の車輪周引張力に基づいて設定することができる。
また、第6の発明は、第3〜第5の何れかの発明において、
前記動輪の接線力係数相当値を検出する接線力係数相当値検出ステップ(例えば、図5のベクトル演算制御装置90や再粘着制御装置60が行うステップ)と、
前記最低引き下げ速度、及び/又は、前記最大引き下げ速度を、前記接線力係数相当値に基づいて設定するステップ(例えば、図6の最小値最大値設定部641が行うステップ)と、
を更に含む電動機制御方法である。
この第6の発明によれば、参照加速度が大きいほどトルク指令値の引き下げ速度が大きな速度として決定されるが、最低引き下げ速度、及び/又は、最大引き下げ速度は、空転滑走検知の対象となっている動輪の接線力係数相当値に基づいて設定することができる。ここで、接線力係数相当値とは、接線力係数そのものであってもよいことは勿論のこと、接線力や粘着力、電動機の電流値(例えば、トルク電流)等、接線力係数の変動と同様の変動を示す値(接線力係数とほぼリニアリティがある値)であって、接線力係数と等価又は略等価に扱える値であってもよいことを意味する。
再粘着制御を説明するための図。 引き下げ速度の決定手法を説明するための図。 引き下げ速度を決定するための関数の変形例を示す図。 引き下げ速度を決定するための関数の変形例を示す図。 本実施形態を適用した実施例である電車の主回路の回路ブロックを示す図。 図5の再粘着制御装置のブロック図。 空転滑走検知部の変形例を示す図。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。尚、以下では、本発明を電気車の一種である電車に適用した場合を説明するが、電動機で動輪を駆動して走行する車両であれば、他の電気車である電気機関車や、電気自動車にも適用することが可能である。
また、以下では説明の簡明化のために適宜「電動機トルク」を増減させるとして説明するが、より正確には「トルク分電流」、ひいては「トルク指令値」である「トルク分電流指令」を増減させる意味である。また、空転又は滑走のことを包括して「空転滑走」と称し、主に空転に関する説明をするが、回生ブレーキ時の滑走に対しても本実施形態を同様に適用することが可能である。
[再粘着制御の全体概要]
図1は、再粘着制御を説明するための図であり、空転滑走が発生していない一定加速中の状態から空転滑走が発生し、再粘着制御を行って再粘着するまでの一連の各信号波形を示している。横軸を時間tとして、上から順に、制御対象の動軸の軸速度V及び基準速度Vmを示すグラフ、制御対象軸の加速度αを示すグラフ、電動機トルクτを示すグラフ、空転滑走検知信号のグラフ、回復検知信号のグラフを示す。空転滑走が発生していない状態では、軸速度Vは基準速度Vmにほぼ一致し、電動機トルクτはほぼ一定に保たれている。空転滑走が発生すると、軸速度Vが上昇し始め、基準速度Vmとの差分である速度差Vdが増加する。そして、時刻t1において、速度差Vdが予め定められた空転滑走検知閾値Vsに達すると、空転滑走の発生が検知される。ここで、空転滑走検知信号がONとなる。
すると、再粘着制御が発動されて、電動機トルクτの引き下げ(より正確にはトルク指令値の引き下げによるトルク分電流の引き下げによって生じる電動機トルクτの引き下げである。)が開始される。電動機トルクτの引き下げは、後述する引き下げ速度決定演算によって決定された引き下げ速度Wtで継続的に行われる。即ち、トルクτの引き下げ量を増加させていく。電動機トルクτが引き下げられると、加速度αの増加が次第に抑えられ、減少に転ずる。この間、軸速度Vは上がり続けるが、加速度αがゼロとなる時刻t2では、軸速度Vの増加もゼロとなる。この加速度αがゼロとなったことを、空転滑走からもとの粘着走行への回復開始として検知する(回復検知)。ここで、空転滑走検知信号がOFFになるとともに、回復検知信号がONとなる。なお、回復検知とする加速度αをゼロとして説明したが、説明の簡明化のためにゼロとしたものであって、所定の回復検知閾値(例えばゼロではなく、“+1”や“−1”)以下に達した場合に回復開始として検知することとしてよい。
回復検知がなされると、電動機トルクτの引き下げを停止して、引き下げ量を保持する。すると、マイナスとなっていた加速度αの減少が次第に抑えられ、やがて増加に転じる。また、基準速度Vmからの乖離幅が大きくなっていた軸速度Vが低下し始める。そして、速度差Vdが予め定められた再粘着検知閾値Vr以下になると、再粘着したとして検知(再粘着検知)し、復帰動作用の制御が開始される。すなわち、保持していた電動機トルクτの引き下げ量を減少させてトルクを復帰させる制御が開始される。そして、電動機トルクτが所定の目標トルク値(例えば、再粘着制御の開始時点(時刻t1)における値)まで復帰した時刻t4において、再粘着制御の終了となる。この再粘着検知後の電動機トルクτは、予め定められた復帰時間Ttをかけて復帰するように制御される。
尚、ここでは、空転滑走検知及び再粘着検知の監視対象を軸速度V(ひいては速度差Vd)としたが加速度αも監視対象に加えて併用することとしてもよい。また、回復検知の監視対象を加速度αとしたが、軸速度V(ひいては速度差Vd)も監視対象に加えて併用し、加速度αがゼロとなる、或いは、速度差Vdが空転滑走検知閾値Vs以下の所定の閾値以下となったことを回復開始と見なして検知してもよい。
[引き下げ速度決定演算]
次に、引き下げ速度決定演算の原理について説明する。図2は、引き下げ速度決定演算の概要を説明するための図である。引き下げ速度は、所与の最小引き下げ速度Xと所与の最大引き下げ速度Yとの間に定められる参照加速度に基づく所与の広義単調増加の増加関数に従って決定される。図2において、横軸は参照加速度、縦軸はトルク指令値の引き下げ速度(以下適宜「引き下げ速度」と省略して呼称する)である。
参照加速度とは、空転滑走の検知対象軸である動輪の加速度αであって空転滑走検知がなされた時の加速度である。引き下げ速度の決定において、参照加速度は3つの範囲に区分することができる。低加速度範囲RLと、中加速度範囲RMと、高加速度範囲RHとの3つである。低加速度範囲RLと高加速度範囲RHとは、範囲として設定してもしなくてもよい。換言すると全範囲を範囲RMとしてもよいし、範囲RMに加えて低加速度範囲RL或いは高加速度範囲RHのどちらかを加えて区分してもよい。
参照加速度が低加速度範囲RL内であれば引き下げ速度は最小引き下げ速度Xとされ、参照加速度が高加速度範囲RH内であれば引き下げ速度は最大引き下げ速度Yとされる。参照加速度が中加速度範囲RM内の場合に、最小引き下げ速度Xと最大引き下げ速度Yとの間に定められる増加関数に従って、参照加速度に基づいて引き下げ速度が決定される。
本実施形態では、参照加速度がゼロ〜想定最大加速度αbまでを、低加速度範囲RLと、中加速度範囲RMと、高加速度範囲RHとの3つの固定範囲に区分することとするが、これらの範囲を可変に設定することとしてもよい。
例えば、最大引き下げ速度Yと最小引き下げ速度Xとの速度差が大きくなるほど中加速度範囲RMを広くし、低加速度範囲RLおよび高加速度範囲RHのどちらか一方又は両方を狭くするように設定することとしてもよい。
最小引き下げ速度Xおよび最大引き下げ速度Yは、何れも、空転滑走検知がなされた時の、1)基準速度Vm、2)当該動輪に係る車輪周引張力、3)当該動輪に係る接線力係数相当値、を変数とした関数により設定される。最小引き下げ速度Xは、関数fにより決定され、関数fは基準速度Vmが大きくなるに従って漸次大きな値を算出し、車輪周引張力が大きくなるに従って漸次大きな値を算出し、接線力係数相当値が大きくなるに従って漸次大きな値を算出する関数である。ここで「漸次」とは、段階的でも線形的でもよい意味である。最大引き下げ速度Yは、関数fにより決定され、関数fも同様に、基準速度Vmが大きくなるに従って漸次大きな値を算出し、車輪周引張力が大きくなるに従って漸次大きな値を算出し、接線力係数相当値が大きくなるに従って漸次大きな値を算出する関数である。但し、関数fは関数fよりも大きな値を算出するように定義される。
関数fおよび関数fは、1)基準速度Vm、2)当該動輪に係る車輪周引張力、3)当該動輪に係る接線力係数相当値、の3つを変数とする場合に限らず、これらのうちの1つ又は2つを変数として用いた関数としてもよいし、これら3つ以外を更に加味して最小引き下げ速度Xおよび最大引き下げ速度Yを決定する関数としてもよい。
ここで、車輪周引張力F[N]は、次の式(1)により算出することができる。
F=(G/R)×τ ・・・(1)
ここで、Gは歯車比、Rは車輪半径[m]、τは電動機トルク[Nm]である。
また、接線力係数μは、次の式(2)により算出することができる。
μ=(F−m×α)/W ・・・(2)
ここで、Fは車輪周引張力[N]、mは回転慣性質量[kg]、αは車輪周加速度[m/s]、Wは静止輪重[N]である。
歯車比G、車輪半径R、回転慣性質量m、静止輪重Wは既知であるため、電動機10のベクトル制御を行う際に電動機トルクτの算出とともに、車輪周引張力Fならびに接線力係数μを算出することができる。
また、接線力係数相当値とは、接線力係数μそのものであってもよいことは勿論のこと、接線力や粘着力、電動機の電流値(例えば、トルク電流)等、接線力係数μの変動と同様の変動を示す値(接線力係数とほぼリニアリティがある値)であって、接線力係数μと等価又は略等価に扱える値であってもよいことを意味する。
さて、図2において、参照加速度が中加速度範囲RM内の場合に引き下げ速度を決定する増加関数を直線形状のグラフとして示したが、図3や図4のような他の広義単調増加の増加関数としてもよい。すなわち、図3のように、参照加速度が大きくなるほど段階的に引き下げ速度が大きくなるように決定する関数としてもよいし、図4のように、高次関数としてもよい。何れにおいても、参照加速度が大きくなるに従って漸次大きな値となる関数であって、広義単調増加の増加関数と言える。また、広義単調増加であるため、低加速度範囲RLおよび高加速度範囲RHを含めた参照加速度の全範囲を表している関数とも言える。
[実施例]
図5は、電車の主回路の回路ブロックのうち、本実施形態を実現する一実施例に関する構成を概略的に示した図であり、1つの駆動軸について示している。すなわち、電動機の制御は個別制御(いわゆる1C1M)として以下説明するが、本発明の適用可能な形態がこれに限られるものではない。例えば、動輪2軸を一括して制御する1C2Mに適用することも可能である。図5によれば、本実施例に関わる電車の主回路としては、電動機10と、パルスジェネレータ20と、インバータ30と、電流センサ40と、電動機制御装置50とが有る。
電動機10は、インバータ30から電力が供給されることで車軸を回転駆動する主電動機(メインモータ)であり、例えば3相誘導電動機で実現される。パルスジェネレータ20は、駆動軸の回転を検出する回転検出器であり、検出信号であるPG信号を再粘着制御装置60及びベクトル演算制御装置90に出力する。尚、パルスジェネレータの代わりに速度発電機等の他の回転検出器を用いてもよい。電流センサ40は、電動機10の入力端に設けられ、電動機10に流入するU相及びV相の電流Iu,Ivを検出する。インバータ30には、例えばパンタグラフおよびコンバータを介して、或いは、バッテリーから直流電力が供給される。そして、ベクトル演算制御装置90から入力されるU相、V相及びW相それぞれの電圧指令値Vu,Vv,Vwに基づいて出力電圧を調整し、電動機10に交流電力を給電する。
電動機制御装置50は、電動機10をベクトル制御する。この電動機制御装置50は、CPUやROM、RAM等から構成されるコンピュータ等によって実現され、例えば制御ボードとして電動機10の制御装置の一部として実装されたり、或いはインバータ30を含めて一体的にインバータ装置として構成される。また、電動機制御装置50は、再粘着制御装置60と、ベクトル演算制御装置90とを備えている。
再粘着制御装置60は、パルスジェネレータ20のPG信号から駆動軸の軸速度Vを検出し、更に微分演算することで加速度αを検出する。そして、基準速度Vmを用いて、検出した軸速度Vおよび加速度αを監視対象として空転滑走の検知や回復検知、再粘着検知を行い、空転滑走した動輪を再粘着させる制御を行う。この再粘着制御においては、電動機10の発生トルクを制御して動輪を再粘着させるためのトルク引き下げ指令信号を生成してベクトル演算制御装置90に出力する。ここで、基準速度Vmは電車の走行速度であり、例えば運転台から得られる速度としてもよいし、T車の従輪の軸速度としてもよい。また、車両内の各軸の軸速度のうち、力行時であれば最小値、ブレーキ時であれば最大値等として決定してもよい。
ベクトル演算制御装置90は、電流センサ40により検出されたIv,Iuをd−q軸座標変換することで得られるd軸成分である励磁電流成分Id及びq軸成分であるトルク電流成分(電動機トルク分電流)Iqや、パルスジェネレータ20により検出されたPG信号から得られる軸速度V、不図示の電流指令生成装置から入力される電流指令値Id,Iq、再粘着制御装置60から入力されるトルク引き下げ指令信号等に基づいて、インバータ30に対する電圧指令値Vu,Vv,Vwを生成する。具体的には、トルク引き下げ指令信号が入力されない間は、電流指令値Id,Iq等に基づく通常の演算処理を行って電圧指令値Vu,Vv,Vwを算出し、トルク引き下げ指令信号が入力されると、該信号に応じた分だけ電動機10の発生トルクを引き下げるように電圧指令値Vu,Vv,Vwを算出する。ここで、電流指令値Id,Iq等に基づき電圧指令値Vu,Vv,Vwを算出する演算処理は公知の演算処理であるため、詳細な説明は省略する。
図6は、再粘着制御装置60の構成を示すブロック図である。再粘着制御装置60は、速度検出部601と、加算器603と、第1の加速度検出部612と、第2の加速度検出部614と、空転滑走検知部620と、引き下げ速度決定部640と、回復検知部660と、再粘着検知部670と、再粘着制御部680とを有して構成される。
速度検出部601は、PG信号をもとに駆動軸の回転の検出間隔又は単位時間当たりの検出回数を時間軸方向に平滑化する回転検出結果平滑化処理を行って速度を検出する。具体的には、一定時間パルス数計数方式や平均パルス幅計数方式等により速度を検出する。平滑化時間幅Tsは例えば25msとする等、高周波の振動成分であるノイズ成分の除去に一定の効果が得られる値に定められる。
第1の加速度検出部612および第2の加速度検出部614は、それぞれ速度検出部601が検出した軸速度Vを微分演算する微分演算部と、更に時間軸方向に平滑化する平滑化部とを有して加速度を検出するが、平滑化する時間幅が異なる。具体的には、第1の加速度検出部612の平滑化時間幅Ta1よりも、第2の加速度検出部614の平滑化時間幅Ta2の方が狭い時間幅に定められている。なお、速度検出部601が検出した軸速度Vを先に微分演算するのではなく、平滑化部が先に時間軸方向に平滑化した後に、微分演算部が微分演算してもよい。また、随時検出される速度のサンプリング間隔を変更して微分演算する方法を採るならば、微分演算と平滑化処理とを同時に行うことができるため、第1の加速度検出部612および第2の加速度検出部614は、この方法を採用してもよい。この場合には、平滑化時間幅はサンプリング間隔に相当することとなる。
平滑化する時間幅を広げればノイズ成分の除去の確実性を高めることができるが、時間遅れが大きくなる。一方、平滑化時間幅を狭めれば時間遅れが小さくなるが、ノイズ成分を除去しきれずに検出後の加速度には、電動機による動輪の周方向の回転に係る主信号成分以外の成分が残ってしまう可能性が高くなる。
第1の加速度検出部612は、空転滑走検知部620が空転滑走の検知に利用する第1の加速度α1を検出する。空転滑走を検知した場合にはすぐにトルクの引き下げ制御が開始されるため、多少の時間遅れを犠牲にしても確実なノイズ成分の除去を行うべきであり、空転滑走の検知には確実性が要求される。そのため、第1の加速度検出部612の平滑化時間幅Ta1は、比較的広い時間幅、具体的には第2の加速度検出部614の平滑化時間幅Ta2よりも長い時間幅が定められている。
一方、第2の加速度検出部614は、引き下げ速度決定部640が引き下げ速度を決定する際に利用する第2の加速度α2を検出する。第2の加速度検出部614の平滑化時間幅Ta2は、比較的狭い時間幅、具体的には第1の加速度検出部612の平滑化時間幅Ta1よりも短い時間幅が定められている。平滑化時間幅が広いと、平滑化処理を行った後の信号は、動輪の事象・状況からの応答遅れが大きくなる。そこで、第2の加速度検出部614が平滑化時間幅の狭い平滑化処理を行って第2の加速度を検出し、この第2の加速度を利用して引き下げ速度決定部640がトルク指令値の引き下げ速度を決定することで、できるだけ駆動軸(動輪)に生じている即時の事象・状況に即した適応的なトルク引き下げ速度を決定することが可能となる。
加算器603は、速度検出部601により検出された軸速度Vから基準速度Vmを減算して速度差Vdを出力する。
空転滑走検知部620は、第1の加速度検出部612により検出された第1の加速度α1を空転滑走したとみなす所定の加速度閾値以上か否かを比較判定する比較器621と、速度差Vdを空転滑走したとみなす所定の速度差閾値以上か否かを比較判定する比較器623,625と、論理積部627と、論理和部629とを有し、第1の加速度α1及び速度差Vdを用いて空転滑走の発生を検知して検知信号を再粘着制御部680および引き下げ速度決定部640に出力する。尚、比較器625の速度差閾値は、比較器623の速度差閾値よりも大きく定められており、比較器621,623による閾値判定が働かない場合の安全のために設けられている。従って、比較器621による判定のみで空転滑走検知の閾値判定が十分であると判断される場合等においては、比較器623,625、論理積部627、論理和部629を不要としてもよい。また、比較器623、論理積部627を残し、比較器625、論理和部629を不要としてもよい。
引き下げ速度決定部640は、引き下げ速度の最小値である最低引き下げ速度、および、最大値である最大引き下げ速度を設定する最小値最大値設定部641と、最低引き下げ速度と最大引き下げ速度との間の広義単調増加の増加関数を設定する関数設定部643とを有し、空転滑走検知部620により空転滑走が検知されたときの第2の加速度α2を参照加速度として用いてトルク指令値の引き下げ速度を決定し、決定した引き下げ速度を再粘着制御部680に出力する。最小値最大値設定部641が設定する最小値および最大値は、予め設定した固定値としてもよいし、空転滑走が検知された時の、1)基準速度Vm、2)当該動輪に係る車輪周引張力、3)当該動輪に係る接線力係数相当値、のうちの少なくとも1つを変数とする上述した関数f、関数f(図2参照)により算出・設定されることとしてもよい。
車輪周引張力および接線力係数相当値は、ベクトル演算制御装置90(図5参照)が算出し、再粘着制御装置60の引き下げ速度決定部640に入力されることとすると好適であるが、再粘着制御装置60が算出することとしてもよい。
関数設定部643が設定する関数は、広義単調増加の増加関数であれば何れの関数を採用することもできる(図2〜4参照)。空転滑走が生じた場合の駆動軸の加速度は、空転滑走の程度によって変化するため、その加速度に基づいて引き下げ速度を変化させることで、電動機10の発生トルクを引き下げる速度を適応的に変更することが可能となる。
回復検知部660は、軸速度Vおよび速度差Vdに基づいて、空転滑走からもとの粘着走行への回復を検知する。回復検知において加速度を利用する場合には、軸速度Vの微分演算および時間軸方向への平滑化処理を行って加速度を検出して利用するか、或いは、第2の加速度検出部614で検出された第2の加速度を利用することができる。回復を検知した場合には、回復検知部660は、回復検知信号を再粘着制御部680に出力する。
再粘着検知部670は、軸速度Vおよび速度差Vdに基づいて再粘着がなされたことを検知する。再粘着の検知において加速度を利用する場合には、軸速度Vの微分演算および時間軸方向への平滑化処理を行って加速度を検出して利用するか、或いは、第2の加速度検出部614で検出された第2の加速度を利用することができる。再粘着を検知した場合には、再粘着検知部670は、再粘着検知信号を再粘着制御部680に出力する。
再粘着制御部680は、図1を参照して説明した通り、電動機10の発生トルクを低減させて再粘着を実現するためのトルク引き下げ指令信号を生成してベクトル演算制御装置90に出力する一連の再粘着制御を行う。具体的には、空転滑走検知部620から空転滑走検知信号が入力された場合に、引き下げ速度決定部640から入力される引き下げ速度に従ってトルク指令値を引き下げるトルク引き下げ制御を行う。また、再粘着制御部680は、回復検知部660から回復検知信号が入力された場合にトルク引き下げ制御を終了し、再粘着検知部670から再粘着検知信号が入力されるまでトルク引き下げ量を保持する。そして、再粘着検知信号が入力された後、徐々にトルク指令値を復帰させる制御を行う。
以上の通り、本実施形態によれば、空転滑走の検知対象である動輪の加速度を参照速度として用いて、空転滑走を検知したときにトルク指令値を引き下げる際の引き下げ速度を適応的に決定することができる。すなわち、電動機の発生トルクを引き下げる速度を、空転滑走の検知対象となっている動輪の加速度に基づいて可変に決定することができる。空転滑走が生じた場合の動輪の加速度は、空転滑走の程度によって変化するため、その加速度に基づいて引き下げ速度を変化させることで、電動機の発生トルクを引き下げる速度を適応的に変更することができる。
また、引き下げ速度の決定には、平滑化する時間幅が狭い第2の平滑化処理を用いて検出された第2の加速度が利用される。平滑化時間幅が広いと、平滑化処理を行った後の信号は、動輪の事象・状況からの応答遅れが大きくなる。そこで、平滑化時間幅の狭い第2の加速度を利用してトルク指令値の引き下げ速度を決定することで、できるだけ動輪に生じている即時の事象・状況に即した適応的なトルク引き下げ速度を決定することが可能となる。
[変形例]
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明が適用可能な実施形態は上述した実施形態に限られるわけではない。例えば、電気車のみならず電気自動車に適用することも可能である。また、空転について詳述したが、同様の制御は滑走についても適用可能である。
また、上述した実施形態では、図6を参照しつつ、引き下げ速度決定部640は、空転滑走検知部620からの空転滑走の検知信号を入力したときに引き下げ速度を決定して再粘着制御装置60に出力することとして説明した。これを次のようにしてもよい。すなわち、引き下げ速度決定部640は、引き下げ速度を随時決定して再粘着制御装置60に出力することとする。そして、再粘着制御装置60が、空転滑走検知部620から空転滑走の検知信号を入力したときに、引き下げ速度決定部640から入力された引き下げ速度に従って、トルク指令値を引き下げる制御を行う。
また、上述した実施形態では、空転滑走検知部620は第1の加速度α1を用いて空転滑走を検知することとして説明したが、更に第2の加速度α2をも用いて空転滑走を検知することとしてもよい。具体的には、図7に示すように、図6に示した空転滑走検知部620の構成に対して、比較器622と論理積部626とを追加した空転滑走検知部620bを構成する。比較器622は、第2の加速度α2を空転滑走したとみなす所定の加速度閾値以上か否かを比較判定し、論理積部626は、比較器621,622の比較結果の論理積を論理積部627に出力することとする。
10 電動機
50 電動機制御装置
60 再粘着制御装置
601 速度検出部
612 第1の加速度検出部
614 第2の加速度検出部
620 空転滑走検知部
640 引き下げ速度決定部
641 最小値最大値設定部
643 関数設定部
660 回復検知部
670 再粘着検知部
680 再粘着制御部

Claims (7)

  1. 動輪の空転又は滑走(以下「空転滑走」という。)の発生を検知した場合に、前記動輪を駆動する電動機のトルク指令値を引き下げるトルク引き下げ制御を行って前記動輪の再粘着制御を行う電動機制御方法であって、
    前記動輪の加速度を参照加速度として用いて前記トルク指令値の引き下げ速度を決定する引き下げ速度決定ステップと、
    前記空転滑走の発生が検知された場合に、前記決定された引き下げ速度に従って前記トルク指令値を引き下げる前記トルク引き下げ制御を行うトルク引き下げ制御ステップと、
    を含む電動機制御方法。
  2. 検出された前記動輪の速度をもとに、微分演算と、時間軸方向に平滑化する第1の平滑化処理とを行って第1の加速度を検出する第1の加速度検出ステップと、
    検出された前記動輪の速度をもとに、微分演算と、時間軸方向に平滑化する平滑化処理であって前記第1の平滑化処理よりも平滑化時間幅が狭い第2の平滑化処理とを行って第2の加速度を検出する第2の加速度検出ステップと、
    前記第1の加速度を用いて空転又は滑走(以下「空転滑走」という。)の発生を検知する空転滑走発生検知ステップと、
    を含み、
    前記引き下げ速度決定ステップは、前記第2の加速度を前記参照加速度として用いて前記トルク指令値の引き下げ速度を決定するステップであり、
    前記トルク引き下げ制御ステップは、前記空転滑走発生検知ステップの検知に応じて、前記決定された引き下げ速度に従って前記トルク指令値を引き下げる前記トルク引き下げ制御を行うステップである、
    請求項1に記載の電動機制御方法。
  3. 前記引き下げ速度決定ステップは、所与の最低引き下げ速度と所与の最大引き下げ速度との間に定められる前記参照加速度に基づく所与の広義単調増加の増加関数に従って、前記トルク指令値の引き下げ速度を決定するステップである、
    請求項1又は2に記載の電動機制御方法。
  4. 前記最低引き下げ速度、及び/又は、前記最大引き下げ速度を、列車走行速度に基づいて設定するステップ、
    を更に含む請求項3に記載の電動機制御方法。
  5. 前記動輪の車輪周引張力を検出する引張力検出ステップと、
    前記最低引き下げ速度、及び/又は、前記最大引き下げ速度を、前記車輪周引張力に基づいて設定するステップと、
    を更に含む請求項3又は4に記載の電動機制御方法。
  6. 前記動輪の接線力係数相当値を検出する接線力係数相当値検出ステップと、
    前記最低引き下げ速度、及び/又は、前記最大引き下げ速度を、前記接線力係数相当値に基づいて設定するステップと、
    を更に含む請求項3〜5の何れか一項に記載の電動機制御方法。
  7. 動輪の空転又は滑走(以下「空転滑走」という。)の発生を検知した場合に、前記動輪を駆動する電動機のトルク指令値を引き下げるトルク引き下げ制御を行って前記動輪の再粘着制御を行う電動機制御装置であって、
    前記動輪の加速度を参照加速度として用いて前記トルク指令値の引き下げ速度を決定する引き下げ速度決定部と、
    前記空転滑走の発生が検知された場合に、前記決定された引き下げ速度に従って前記トルク指令値を引き下げる前記トルク引き下げ制御を行うトルク引き下げ制御部と、
    を備えた電動機制御装置。
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