JP3255851B2 - 密閉型電動圧縮機 - Google Patents

密閉型電動圧縮機

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JP3255851B2
JP3255851B2 JP20159696A JP20159696A JP3255851B2 JP 3255851 B2 JP3255851 B2 JP 3255851B2 JP 20159696 A JP20159696 A JP 20159696A JP 20159696 A JP20159696 A JP 20159696A JP 3255851 B2 JP3255851 B2 JP 3255851B2
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聡 和田
学 茂手木
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松下冷機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気冷蔵庫、エアコ
ンディショナ等に使用される密閉型電動圧縮機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、密閉型電動圧縮機はエネルギー効
率の高いものが求められ、一般にダイレクトサクション
方式における吸入マフラーは合成樹脂等の熱伝導率が低
いものが適しているのはすでに知られている。
【0003】従来、密閉型電動圧縮機は特公平3−45
212号公報に記載されたものが知られている。
【0004】図9は、従来の密閉型電動圧縮機の構造を
示しており、1は密閉容器、2は圧縮要素、3は電動要
素で圧縮要素2と電動要素3は密閉容器1に弾性支持さ
れている。4はシリンダー、5はシリンダー4内を往復
運動するピストン、6はシリンダー4の開口部を閉塞す
るように取り付けたバルブプレート、7はシリンダーヘ
ッドである。8はシリンダー4内へ冷媒ガスを導くため
2つの器体を超音波溶着により接合した合成樹脂製の吸
入マフラーでシリンダーヘッド7に取り付けられてい
る。9は密閉容器1内に冷媒ガスを導く吸入管である。
【0005】以上のように構成された密閉型電動圧縮機
において、冷凍サイクルの低圧側から流れてきた冷媒ガ
スが吸入管9より密閉容器1内に導かれ、吸入マフラー
8を経てシリンダー4内に導かれた後、ピストン5によ
り圧縮される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、超音波溶着時に発生した合成樹脂のバリが
運転中にとれてシリンダー内に入り、ピストンの動きを
阻害したバルブ機構に詰まって圧縮不良を起こす可能
性があるという課題を有していた。
【0007】本発明は、上記従来の課題を解決しようと
するもので、合成樹脂製の吸入マフラーを超音波溶着に
より接合する際に発生するバリが吸入マフラーの内外に
でないようにすることを目的とする。
【0008】本発明は、上記従来の課題を解決しようと
するもので、合成樹脂製のマフラーを超音波溶着により
接合する際に溶着突起以外にバリが発生しないようにす
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に記載の発明は、相対する器体の縁部の少な
くとも一方にフランジを形成するとともに前記フランジ
または前記縁部のいずれか一方に溶着突起を設け、さら
に前記フランジまたは前記縁部の相対する少なくともど
ちらか一方の面上で、かつ前記溶着突起と対向しない位
置に溝を設けたものである。
【0010】上記課題を解決するために請求項2に記載
の発明は、相対する器体の縁部にそれぞれフランジを形
成するとともに前記フランジのいずれか一方に溶着突起
を設け、かつ前記縁部の相対する少なくともどちらか一
方の面に溝又は面取りを設けたものである。
【0011】上記課題を解決するために請求項4に記載
の発明は、請求項1から請求項3に記載の発明に、さら
に、フランジまたは縁部の形状を入れ子状に形成した
のである。
【0012】これにより、合成樹脂製の吸入マフラーを
超音波溶着により接合する際に発生するバリが吸入マフ
ラーの内外にでないようにすることができる。
【0013】上記課題を解決するために請求項3に記載
の発明は、請求項2に記載の発明に、さらに、相対する
面同士が超音波溶着後に接触しない構成としたものであ
る。
【0014】これにより、合成樹脂製の吸入マフラーを
超音波溶着により接合する際に溶着突起以外にバリが発
生しないようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、相対す
る器体の縁部の少なくとも一方にフランジを形成すると
ともに前記フランジまたは前記縁部のいずれか一方に溶
着突起を設け 、さらに前記フランジまたは前記縁部の相
対する少なくともどちらか一方の面上で、かつ前記溶着
突起と対向しない位置に溝を設けたものであり、超音波
溶着により溶着突起が溶けて発生したバリが溝の中に溜
まるという作用を有する。
【0016】請求項2に記載の発明は、相対する器体の
縁部にそれぞれフランジを形成するとともに前記フラン
ジのいずれか一方に溶着突起を設け、かつ前記縁部の相
対する少なくともどちらか一方の面に溝又は面取りを設
けたものであり、超音波溶着により溶着突起が溶けて発
生したバリが溝の中に溜まるという作用を有する。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明に、さらに、相対する面同士が超音波溶着後に接
触しない構成としたものであり、超音波溶着により溶着
突起以外が溶着しないようにすることでバリの発生を防
という作用を有する。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項1から請
求項3に記載の発明に、さらに、フランジまたは縁部の
形状を入れ子状に形成した超音波溶着により溶着突起が
溶けて発生したバリが吸入マフラーの内外にまででない
という作用と、発生したバリが溝の中に溜まるという作
用を有する。
【0019】
【実施例】以下本発明の実施例について図1〜図8を用
いて説明する。なお従来例と同一部分は同一符号を付
し、詳細な説明を省略する。
【0020】(実施例1) 図1は本発明の実施例による密閉型電動圧縮機の平面
図、図2は同側面図であり、1は密閉容器、2は圧縮要
素、3は電動要素で圧縮要素2と電動要素3は密閉容器
1に弾性支持されている。4はシリンダー、5はシリン
ダー4内を往復運動するピストン、6はシリンダー4の
開口部を閉塞するように取り付けたバルブプレート、7
はシリンダーヘッドである。8はシリンダー4内へ冷媒
ガスを導くため3つの器体を超音波溶着により接合した
合成樹脂製の吸入マフラーでシリンダー7に取り付けら
れている。9は密閉容器1内に冷媒ガスを導く吸入管で
ある。図3は本発明の実施例1による吸入マフラーの分
解図であり、図4は図3のA部拡大断面図、図5は図3
のB部拡大断面図である。10は吸入マフラー8を構成
する第1の器体、11は吸入マフラー8を構成する第2
の器体、12は吸入マフラー8を構成する第3の器体で
あり、それぞれポリブチレンテレフタレート(以下PB
Tと略す)の射出成形により成形したものである。13
は第1の器体10に設けたフランジ、14はフランジ1
3に設けた溶着突起、15は溶着突起14の位置以外の
フランジ13の面上に設けた溝、16は第2の器体11
の縁部である。17は第2の器体11に設けたフラン
ジ、18はフランジ17に設けた溶着突起、19は溶着
突起18の位置以外のフランジ17の面上に設けた溝、
20は第2の器体11の縁部、21は第3の器体12に
設けたフランジ、22は第3の器体12の縁部である。
縁部20と縁部22は接触しない寸法としている。
【0021】以上のような構成によって、第1の器体1
0と第2の器体11を超音波溶着する際、溶着突起14
と縁部16が溶けて固着されるがその際発生するバリは
溝15に溜まる。また、第2の器体11と第3の器体1
2を超音波溶着する際、溶着突起18とフランジ21が
溶けて固着されるがその際発生するバリは溝19に溜ま
る。この時縁部20と縁部22は接触しないため溶着突
起18以外にはバリは発生しない。
【0022】なお、本実施例では溝を一方の面に付けた
が、他方の面あるいは両方の面に付けても同様の効果が
得られることは言うまでもない。
【0023】(実施例2) 図6は本発明の実施例2による吸入マフラーの分解図で
あり、図7は図6のC部拡大断面図、図8は図6のD部
拡大断面図である。23は吸入マフラー8を構成する第
1の器体、24は吸入マフラー8を構成する第2の器
体、25は吸入マフラー8を構成する第3の器体であ
り、それぞれPBTの射出成形により成形したものであ
る。26は第2の器体23に設けたフランジ、27はフ
ランジ26に設けた溶着突起、28は溶着突起27の位
置以外のフランジ26の面上に設けた溝、29は第2の
器体24の縁部、30は縁部29に設けた壁である。3
1は第2の器体24に設けたフランジ、32はフランジ
31に設けた溶着突起、33は溶着突起32の位置以外
フランジ31の面上に設けた溝、34は第2の器体2
4の縁部、35は縁部34に設けた面取り部、36は第
3の器体25に設けたフランジ、37は第3の器体25
の縁部、38は縁部37に設けた溝、39はフランジ3
6に設けた壁である。縁部34と縁部37は接触しない
寸法としている。
【0024】以上のような構成によって、第1の器体2
3と第2の器体24を超音波溶着する際、溶着突起27
と縁部29が溶けて固着されるがその際発生するバリは
溝28に溜まる。この時溝28から外へはみ出したバリ
は壁30のところで止まることとなる。また、第2の器
体24と第3の器体25を超音波溶着する際、溶着突起
32とフランジ36が溶けて固着されるがその際発生す
るバリは溝33に溜まる。この時溝33から外へはみ出
したバリは壁39のところで止まることとなり、内側に
バリが流れた場合、面取り部35または溝38に溜ま
る。さらに縁部34と縁部37は接触しないため溶着突
起32以外にはバリは発生しない。
【0025】なお、本実施側では溝を一方の面に付けた
が、他方の面あるいは両方の面に付けても同様の効果が
得られることは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、相対する
器体の縁部の少なくとも一方にフランジを形成するとと
もに前記フランジまたは前記縁部のいずれか一方に溶着
突起を設け、さらに前記フランジまたは前記縁部の相対
する少なくともどちらか一方の面上で、かつ前記溶着突
起の位置以外に溝を設けることで、溶着時のバリが吸入
マフラーの内外にでないようにするという有利な効果が
得られる。
【0027】また、本発明によれば、相対する器体の縁
部にそれぞれフランジを形成するとともに前記フランジ
のいずれか一方に溶着突起を設け、かつ前記縁部の相対
する 少なくともどちらか一方の面に溝又は面取りを設け
ることで、溶着時のバリが吸入マフラーの内外にでない
ようにするという有利な効果が得られる。
【0028】また、本発明によれば、縁部の相対する面
同士が接触しないようにしたことで溶着突起以外にバリ
が発生しないようにするという有利な効果が得られる。
【0029】また、本発明によれば、相対するフランジ
または縁部の一方に溶着突起を有するとともに、フラン
ジまたは縁部の形状を入れ子状に形成したことで、溶着
時のバリが吸入マフラーの内外にでないようにするとい
う有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1及び2による密閉型電動圧縮
機の内部平面図
【図2】本発明の実施例1及び2による密閉型電動圧縮
機の内部側面図
【図3】本発明の実施例1による吸入マフラーの分解側
面図
【図4】図3のA部拡大断面図
【図5】図3のB部拡大断面図
【図6】本発明の実施例2による吸入マフラーの分解側
面図
【図7】図6のC部拡大断面図
【図8】図6のD部拡大断面図
【図9】従来の密閉型電動圧縮機の内部平面図
【符号の説明】
2 圧縮要素 3 電動要素 8 吸入マフラー 13,17,21,26,31,36 フランジ 14,18,27,32 溶着突起 15,19,28,33,38 溝 16,20,22,29,34,37 縁部 30,39 壁 35 面取り部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 39/00 101

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に弾性支持された圧縮要素
    と、これを駆動する電動要素と、前記圧縮要素に取付け
    られ、複数に分割された合成樹脂製の相対する器体同士
    を超音波溶着により接合して形成した吸入マフラーとを
    備え、前記吸入マフラーの相対する器体の縁部の少なく
    とも一方にフランジを形成するとともに前記フランジま
    たは前記縁部のいずれか一方に溶着突起を設け、前記フ
    ランジまたは前記縁部の相対する少なくともどちらか一
    方の面上で、かつ前記溶着突起と対向しない位置に溝を
    設けたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  2. 【請求項2】 密閉容器内に弾性支持された圧縮要素
    と、これを駆動する電動要素と、前記圧縮要素に取付け
    られ、複数に分割された合成樹脂製の相対する器体同士
    を超音波溶着により接合して形成した吸入マフラーとを
    備え、前記吸入マフラーの相対する器体の縁部にそれぞ
    れフランジを形成するとともに前記フランジのいずれか
    一方に溶着突起を設け、かつ前記縁部の相対する少なく
    ともどちらか一方の面に溝又は面取りを設けたことを特
    徴とする密閉型電動圧縮機。
  3. 【請求項3】 縁部の相対する面同士が超音波溶着後に
    接触しないことを特徴とする請求項2に記載の密閉型電
    動圧縮機。
  4. 【請求項4】 フランジまたは縁部の形状を入れ子状に
    形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1
    項に記載の密閉型電動圧縮機。
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