JP3255514B2 - エンジンの過給装置 - Google Patents

エンジンの過給装置

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JP3255514B2
JP3255514B2 JP27446393A JP27446393A JP3255514B2 JP 3255514 B2 JP3255514 B2 JP 3255514B2 JP 27446393 A JP27446393 A JP 27446393A JP 27446393 A JP27446393 A JP 27446393A JP 3255514 B2 JP3255514 B2 JP 3255514B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ターボチャージャーを
備えたエンジンの過給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ターボチャージャーを備えたエン
ジンの過給装置として、例えば特公昭59−51649
号公報に示されるものが知られている。この装置では、
吸気側に設けられるコンプレッサと排気側に設けられる
タービンとがターボ回転軸で連結され、このターボ回転
軸が滑り軸受で回転可能に支持されるとともに、このタ
ーボ回転軸の途中に流体タービンが設けられ、この流体
タービンにオイルが噴射されることにより、ターボ回転
軸の駆動が補助されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ターボチャージャ
ーにおいて、ターボ回転軸の回転抵抗をさらに削減する
には、ターボ回転軸を転がり軸受で支持することが望ま
しい。しかしながら、上記ターボ回転軸にはコンプレッ
サ及びタービンの形状により決まるスラスト力が作用す
るため、上記転がり軸受の使用は困難であるとされてい
る。すなわち、一般に、上記コンプレッサは吸気を軸方
向に吸入して径方向外側に吐出するように構成され、上
記タービンは排気を径方向外側から吸入して軸方向に吐
出するように構成されているため、その圧力関係からタ
ーボチャージャーの作動時にはターボ回転軸にタービン
からコンプレッサへ向かう方向のスラスト力が作用する
ことになり、このようなスラスト力を転がり軸受で支持
するのは難しいとされている。このため、上記公報のよ
うに滑り軸受が用いられているのが現状となっている。
【0004】本発明は、このような事情に鑑み、既存の
装置を利用してターボ回転軸に作用するスラスト力を低
減させることにより、転がり軸受の使用を可能にしてタ
ーボ回転軸の回転抵抗を削減することができるエンジン
の過給装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、吸気を軸方向に吸入して径方
向外側に吐出するコンプレッサと排気を径方向外側から
吸入して軸方向に吐出するタービンとを連結するターボ
回転軸を転がり軸受で支持するターボチャージャーと、
このターボチャージャーに設けられ、上記ターボ回転軸
に、その回転駆動を補助するとともに上記コンプレッサ
からタービンに向かう方向のスラスト力を発生させる補
助駆動力を与える補助駆動手段とを備えたものである
(請求項1)。
【0006】この装置では、上記ターボ回転軸をコンプ
レッサ側軸とタービン側軸とに分割し、両軸が一体に回
転するように両軸を連結する状態と両軸が相対回転可能
となるように両軸を切り離す状態とに切換えられるクラ
ッチ手段を備えるとともに、上記コンプレッサ側軸を補
助駆動するように上記補助駆動手段を構成することが、
より好ましい(請求項2)。
【0007】この場合、上記クラッチ手段の構成部材で
あってコンプレッサ側軸側に設けられる部材をこのコン
プレッサ側軸に対して相対回転不能でかつ軸方向に移動
可能となるように装着することにより、後述のようなよ
り優れた効果が得られる(請求項3)。
【0008】また本発明は、上記ターボ回転軸を上記コ
ンプレッサからタービンに至るまで一体に構成するよう
にしてもよい(請求項4)。
【0009】上記転がり軸受は、玉軸受であることがよ
り好ましく(請求項5)、アンギュラ玉軸受であること
がさらに好ましい(請求項6)。
【0010】上記補助駆動手段としては、ターボチャー
ジャー外部から供給される作動流体をターボチャージャ
ー内に導いてターボ回転軸に噴射することにより補助駆
動を行う流体噴射部材を備え、この流体噴射部材からの
作動流体の噴射方向を上記コンプレッサからタービンに
向かう方向の成分を含む方向に設定し(請求項7)、さ
らには、上記ターボ回転軸に上記流体噴射部材から噴射
される流体エネルギをターボ回転軸の回転エネルギに変
換する流体タービンを設けたもの(請求項8)が好適で
ある。
【0011】この場合、上記ターボチャージャーのハウ
ジングを上記転がり軸受を保持する軸受ハウジングとこ
の軸受ハウジングを外側から覆う本体ハウジングとに分
割し、これら軸受ハウジングと本体ハウジングとの隙間
に制振用流体を供給するとともに、上記軸受ハウジング
と本体ハウジングとの軸方向の相対変位を上記流体噴射
部材により規制することにより、後述のようなより優れ
た効果が得られる(請求項9)。
【0012】ここで、作動流体の一部を上記制振用流体
として供給するように流体路を構成したり(請求項1
0)、上記流体噴射部材をターボ回転軸の中間部位より
もコンプレッサに近い側に設けたりすれば(請求項1
1)、より好ましいものとなる。
【0013】
【作用】請求項1記載の装置によれば、上記補助駆動手
段による補助駆動の際、これに起因してターボ回転軸に
コンプレッサからタービンに向かう方向のスラスト力が
作用し、このスラスト力がコンプレッサ及びタービンの
羽根形状に起因するタービンからコンプレッサへ向かう
方向のスラスト力と相殺される。これにより、ターボ回
転軸に作用するスラスト力の総和は削減され、スラスト
力に比較的弱い転がり軸受の使用も可能になる。
【0014】そして、この転がり軸受の使用によって、
上記ターボ回転軸の回転抵抗が削減される。特に、請求
項5記載の装置では、玉軸受の使用によって回転抵抗が
より削減され、中でも請求項6記載のアンギュラ玉軸受
の使用により、スラスト方向の力にもある程度対抗する
ことが可能となる。
【0015】請求項2記載の装置では、タービン回転速
度が低い状態では、コンプレッサ側軸とタービン側軸と
を切り離して慣性モーメントの小さいコンプレッサ側軸
及びコンプレッサのみを補助駆動し、タービン回転速度
が高まった時点でコンプレッサ側軸とタービン側軸とを
連結して排気ガスエネルギを利用したターボ回転軸の駆
動を開始することにより、少ない補助駆動力でターボ回
転軸を効率良く回転駆動することができる。
【0016】ここで、請求項3記載の装置では、上記ク
ラッチ手段においてコンプレッサ側軸側に設けられる部
材がその軸方向に移動可能であるため、上記コンプレッ
サ側軸及びタービン側軸との連結、切離しの切換の際、
クラッチ手段を作動させても上記コンプレッサ側軸をそ
の軸方向に移動させる必要がなく、このため、コンプレ
ッサ側軸による過給効率を常に良好に保っておくことが
できる。
【0017】一方、請求項4記載の装置では、コンプレ
ッサ及びタービンが常時一体に回転駆動される。
【0018】請求項7記載の装置では、流体噴射部材を
通じてターボ回転軸に上記コンプレッサからタービンに
向かう方向の成分を含む方向に作動流体が噴射されるこ
とにより、ターボ回転軸の補助駆動が行われると同時
に、コンプレッサからタービンに向かう方向のスラスト
力がターボ回転軸に与えられる。
【0019】そして、請求項8記載の装置では、上記作
動流体が流体タービンに噴射されることにより、この流
体エネルギがターボ回転軸の回転エネルギに変換されて
ターボ回転軸が補助駆動される。
【0020】さらに、請求項9記載の装置では、ターボ
チャージャーの軸受ハウジングと本体ハウジングとの間
に供給された制振用流体がダンパの役目を果たすことに
より、軸受ハウジングの振動が抑制されて転がり軸受に
与えられる衝撃が緩和されるとともに、特別な部材を用
いずして上記軸受ハウジングと本体ハウジングとの軸方
向の相対変位が上記流体噴射部材により規制される。
【0021】ここで、請求項10記載の装置では、制振
用流体と作動流体とが共通化されるため、構造はより簡
略化される。
【0022】また、上記請求項9記載の装置では、直接
排気ガスを受けるタービンの方がコンプレッサに比べて
一般に振動の際の変位が大きいが、ここで請求項11記
載の装置では、上記軸受ハウジングの動きを規制する流
体噴射部材がターボ回転軸の中間部位よりもコンプレッ
サに近い側に設けられているので、その分、軸受ハウジ
ングにおいてタービンに近い部分がコンプレッサに近い
部分よりも動き易くなり、これによりタービン側でダン
パ機能が促進され、より効果的な制振が行われる。
【0023】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0024】図6に示すエンジン10の各気筒には、吸
気マニホールド12を介して共通吸気管14が接続され
ており、その途中にスロットル弁15、インタクーラー
16、ターボチャージャー(実際には後述のように補助
駆動されるスーパーチャージャーとしての機能も兼ね備
えたターボチャージャー)24、エアクリーナー18等
が設けられている。上記各気筒には排気マニホールド1
9を介して共通排気管20が接続されており、その途中
に上記ターボチャージャー24、排ガス浄化用触媒22
等が設けられている。
【0025】上記ターボチャージャー24の内部構造を
図1,2に示す。このターボチャージャー24は、通常
のターボチャージャーと同様、コンプレッサ26及びタ
ービン28を備えている。コンプレッサ26はコンプレ
ッサハウジング30に収容され、タービン28はタービ
ンハウジング32に収容されている。コンプレッサハウ
ジング30は上記共通吸気管14の途中に組み込まれ、
タービンハウジング32は上記共通排気管20の途中に
組み込まれており、両ハウジング30,32は略円筒状
の本体ハウジング34を介して連結されている。
【0026】ここで、上記コンプレッサ26は、その回
転により新気を軸方向に吸入して径方向外側に吐出する
ように構成されているのに対し、タービン28は、その
回転により排気を径方向外側から吸入して軸方向に吐出
するように構成されている。
【0027】この本体ハウジング34内の中央には、こ
れと同軸状態でコンプレッサ側軸36及びタービン側軸
38が収容されている。そして、コンプレッサ側軸36
の外側端部(図1では右側端部)が上記コンプレッサ2
6の中心部に固定され、タービン側軸38の外側端部
(図1では左側端部)がタービン28の中心部に固定さ
れている。
【0028】上記コンプレッサ側軸36の内側端部(図
1では左側端部)は、先端に向かって開口する筒部37
とされ、タービン側軸38の内側端部(図1では右側端
部)に、上記筒部37内に相対回転可能に挿入される小
径の挿入部35が設けられており、この挿入部35と上
記筒部37との間に滑り軸受39が設けられている。
【0029】上記コンプレッサ側軸36の径方向外側に
は、これと一体に回転する状態で外筒41が外嵌され、
この外筒41の外周面の適当な位置に油圧タービン(流
体タービン)43が一体形成されている。この油圧ター
ビン43は、周方向成分をもつ作動油流がコンプレッサ
側(図1では右側)から吹き付けられることによりこの
エネルギをコンプレッサ側軸36の回転エネルギに変換
する形状の羽根を有している。
【0030】本体ハウジング34の内側には、その軸方
向略全域にわたって延びる筒状の軸受ハウジング40が
嵌挿されている。図2に示すように、この軸受ハウジン
グ40の外周面には、全周にわたるリブ40aが軸方向
に多数並設されており、これらリブ40aの外周面と本
体ハウジング34の内周面との間に微小隙間が確保され
ている。この軸受ハウジング40の内側には、上記コン
プレッサ側軸36外側の外筒41とタービン側軸38と
を回転可能に支持する軸受(この実施例ではアンギュラ
玉軸受)42が保持されている。
【0031】上記コンプレッサ側軸36とタービン側軸
38との間には、両軸36,38の連結/切離しを行う
ための油圧クラッチ(クラッチ手段)44が設けられて
いる。この油圧クラッチ44は、図2に示すようなター
ビン側部材46,48、コンプレッサ側部材50、スペ
ーサリング52、スリーブ54等で構成されている。
【0032】上記タービン側部材46,48は、タービ
ン側軸38に外嵌され、ナット58で固定されている。
タービン側部材46は、軸方向略中央部に鍔部46aを
有している。タービン側部材48は、タービン側からコ
ンプレッサ側に向かうに従って縮径する方向のテーパー
面48aをタービン28に近い側に有し、コンプレッサ
側からタービン側に向かうに従って縮径する方向のテー
パー面48bをコンプレッサ26に近い側に有してい
る。コンプレッサ側部材50は、上記コンプレッサ側軸
36の筒部37外周面にスプライン59を介して軸方向
にのみ相対移動可能に装着されており、その外周面は、
上記タービン側部材48のテーパー面48bと互いに面
圧接可能な形状のテーパー面50aとされている。
【0033】スリーブ54は、上記タービン側部材4
6,48及びコンプレッサ側部材50の外周面に軸方向
に摺動可能に嵌められている。このスリーブ54の内周
面には環状突出部54bが形成されており、この環状突
出部54bとタービン側部材46の鍔部46aとの間に
油圧室47が形成されている。環状突出部54bにおい
てタービン側部材48のテーパー面48aと対向する面
は、タービン側からコンプレッサ側に向かうに従って拡
径する方向のテーパー面54aとされており、両テーパ
ー面48a,54a同士の間に複数のボール56が挾み
込まれている。また、スリーブ54においてコンプレッ
サ26に近い側の端部内側には位置決めリング53が固
定され、この位置決めリング53と上記コンプレッサ側
部材50との間に上記スペーサリング52が挾み込まれ
ている。
【0034】そして、上記ボール56が遠心力で両テー
パー面48a,54aの間に食い込んだ状態では、この
食い込みによりスリーブ54及び位置決めリング53が
タービン28に近づく方向(図2の左方向)に移動して
スペーサリング52を介しコンプレッサ側部材50をタ
ービン側に引込み、これによりコンプレッサ側部材50
のテーパー面50aとタービン側部材48のテーパー面
48bとが圧接して両者が一体に回転するように連結さ
れる一方、上記ボール56の遠心力が弱く、かつ油圧室
47に油圧が供給された場合にはスリーブ54が強制的
にコンプレッサ側に押し戻されて上記圧接及び連結が解
除されるようになっている。
【0035】次に、このターボチャージャー24に形成
されている作動油の油路を説明する。なお、この実施例
では上記作動油は軸受42の潤滑油及び制振用油と兼用
されている。
【0036】軸受ハウジング40内において、上記油圧
タービン43に隣接する位置には、図3〜図5にも示す
ような作動油噴射ブロック60が設けられている。この
作動油噴射ブロック60の外周面には全周にわたる溝6
2が形成され、この溝62から周方向成分及び軸方向成
分を含む方向に複数の(図例では4つの)噴射孔66が
形成されており、この噴射孔66の出口すなわち噴射口
68が上記油圧タービン43に向かって開口している。
また、上記溝62の周縁部の適所には図2,3に示すよ
うなノズル挿入凹部64が形成されている。
【0037】一方、前記本体ハウジング34には、これ
を径方向に貫通する作動油供給ノズル70が固定されて
おり、この作動油供給ノズル70と上記作動油噴射ブロ
ック60とで流体噴射部材が構成されている。この作動
油供給ノズル70は小径先端部72を有し、この小径先
端部72が上記軸受ハウジング40において油圧クラッ
チ44よりもコンプレッサ26に近い部分の側壁を貫通
して上記作動油噴射ブロック60のノズル挿入凹部64
内に嵌着されており、このノズル挿入凹部64の貫通に
よって上記本体ハウジング34に対する軸受ハウジング
40の軸方向の相対位置が規制されている。
【0038】上記作動油供給ノズル70の側壁には貫通
孔73が形成されており、この貫通孔73と、本体ハウ
ジング34に形成された油路74とを介して作動油供給
ノズル70内が両ハウジング34,40間の隙間内に連
通され、さらに、軸受ハウジング40に形成された油路
76、タービン側部材46に形成された油路77、ター
ビン側軸38に形成された油路78、及びタービン側部
材46に形成された油路79を介して上記油圧室47に
連通されている。
【0039】なお、図1,2において80,82は、軸
受ハウジング40内及び本体ハウジング34内の油を適
宜本体ハウジング34外に排出するための油排出ポート
である。
【0040】図6に戻って、エンジン10のクランク軸
102には、駆動伝達機構104、及びポンプクラッチ
106を介して油圧ポンプ108が連結され、油圧ポン
プ108は調圧弁110を介して上記作動油供給ノズル
70に接続されている。油圧ポンプ108は、上記クラ
ンク軸102の駆動力を受けて作動し、上記エンジン1
0内の潤滑油を作動油として上記調圧弁110を介し作
動油供給ノズル70に圧送するように構成されている。
【0041】このエンジンには、上記コンプレッサ26
の単位時間当りの回転数Ncを検出するコンプレッサ回
転数センサ112、上記タービン28の単位時間当りの
回転数Ntを検出するタービン回転数センサ114、ス
ロットル弁15のスロットル開度θを検出するスロット
ルセンサ116、エンジン回転数Neを検出するエンジ
ン回転数センサ117、吸気管内圧力を検出するエンジ
ン吸気管ブーストセンサ118等を備え、これらのセン
サ類がECU(コントロールユニット)120に接続さ
れている。このECU120は、エンジンの回転数や加
速状態に応じて上記ポンプクラッチ106のオンオフ制
御を行うように構成されている。
【0042】次に、この装置の作用を説明する。
【0043】まず、エンジンの低回転加速時にポンプク
ラッチ106がオンに切換えられることにより、油圧ポ
ンプ108が作動し、エンジン10内の潤滑油が調圧弁
110で一定圧力に調圧された後にターボチャージャー
24の作動油供給ノズル70に供給される。この作動油
は、作動油噴射ブロック60の溝62及び各噴射孔66
を通じて噴射口68から油圧タービン43に向かって周
方向に噴射され、これにより上記外筒41と一体にコン
プレッサ側軸36さらにはコンプレッサ26が補助回転
駆動される。
【0044】一方、上記作動油供給ノズル70から導入
された作動油は、貫通孔73、油路74,76,77,
78,79を順に通って油圧室47内に導入される。こ
こで、タービン回転数Ntが低い場合には、ボール56
に作用する遠心力も弱いため、このボール56を両テー
パー面48a,54aで押し出すようにしながら上記油
圧室47の油圧を受けたスリーブ48及び位置決めリン
グ53がコンプレッサ側(図2右側)に移動する。この
ため、コンプレッサ側部材50のテーパー面50aとタ
ービン側部材48のテーパー面48bとの圧接は解除さ
れた状態となり、コンプレッサ側軸36とタービン側軸
38とは相対回転可能に切り離される。
【0045】すなわち、上記作動油の供給により、油圧
タービン43の回転駆動とほぼ同時にコンプレッサ側軸
36とタービン側軸38との切離しが行われる。これに
より、コンプレッサ側軸36及びコンプレッサ26のみ
が補助回転駆動され、この回転によりエンジン10に対
して過給が行われる。
【0046】なお、上記作動油はリブ40aと本体ハウ
ジング34内周面との隙間にも制振用油として供給され
ており、この制振用油がダンパとして機能することによ
り、軸受ハウジング40及びこれに内蔵される各部品の
振動が抑制される。
【0047】このような状態において、コンプレッサ2
6は吸気を軸方向に吸入して径方向外側に吐出し、ター
ビン28は排気を径方向外側から吸入して軸方向に吐出
するので、その圧力関係によりコンプレッサ側軸36及
びタービン側軸38にはタービン28からコンプレッサ
26に向かう方向のスラスト力が発生することになる
が、上記油圧タービン43にはコンプレッサ側からター
ビン側に向けて作動油が吹き付けられているため、この
作動油による圧力で上記スラスト力が相殺される。この
ため、両軸36,38を支持する軸受42にかかる強度
的負担は非常に軽いものとなる。
【0048】この状態からタービン回転数Ntが一定以
上まで上昇すると、ボール56に作用する遠心力も高ま
るために、このボール56が油圧室47内の圧力に抗し
て両テーパー面48a,54aの間に食い込み、スリー
ブ54及び位置決めリング53をコンプレッサ26に近
づく方向(図2の左方向)に移動させ、スペーサリング
52を介してコンプレッサ側部材50をタービン側に引
込ませる。これにより、コンプレッサ側部材50のテー
パー面50aとタービン側部材48のテーパー面48b
とが圧接し、この圧接による摩擦力で、コンプレッサ側
軸36とタービン側軸38とが同軸の状態で相対回転不
能に相互連結される。
【0049】従ってこの状態では、従来のターボチャー
ジャーと同様、排気ガスのエネルギによるタービン28
の回転が連結軸である両軸38,36を介して吸気側の
コンプレッサ26に伝達され、このコンプレッサ26の
回転により、エンジン各気筒に対して過給が行われる。
【0050】以上のように、この装置では、補助駆動用
の作動油をコンプレッサ側からタービン側に向かって噴
射するようにして同方向のスラスト力を両軸36,38
に与え、この力を、コンプレッサ26及びタービン28
の羽根形状に起因するタービンからコンプレッサへ向か
う方向のスラスト力と相殺することにより、総じて両軸
36,38に作用するスラスト力を大幅に削減している
ので、軸受42としてスラスト力に比較的弱い転がり軸
受(実施例ではアンギュラ玉軸受)の使用を可能にで
き、これによって、従来の滑り軸受による支持に比べて
両軸36,38の回転抵抗を大幅に減らし、必要トルク
の削減を図ることができる。
【0051】さらに、この実施例に示す装置には、次の
ような利点がある。
【0052】(a) ターボ回転軸をコンプレッサ側軸36
とタービン側軸38とに分割し、両者を油圧クラッチ4
4によって連結及び切離しするようにしているので、タ
ービン回転数Ntが低い状態では、コンプレッサ側軸3
6とタービン側軸38とを切り離して慣性モーメントの
小さいコンプレッサ26及びコンプレッサ側軸36のみ
を補助駆動し、タービン回転数Ntが高まった時点でコ
ンプレッサ側軸36とタービン側軸38とを連結して排
気ガスエネルギを利用したターボ回転軸の駆動を開始す
ることにより、少ない補助駆動力でターボ回転軸を効率
良く回転駆動することができる。
【0053】(b) 上記油圧クラッチ44を構成するコン
プレッサ側部材50をコンプレッサ側軸36に対して軸
方向に相対移動可能に装着しているので、両軸36,3
8の連結/切離しの切換の際、油圧クラッチ44を作動
させても上記コンプレッサ側軸36をその軸方向に移動
させる必要がなく、このため、コンプレッサ26による
過給効率が良好な状態を維持することができる。
【0054】(c) 軸受ハウジング40と本体ハウジング
34との間に作動油を制振用油として供給することによ
り、軸受ハウジング40の振動を抑制して軸受42に与
えられる衝撃を緩和することができるとともに、この軸
受ハウジング40を貫通する作動油供給ノズル70を利
用して、特別な部材を用いることなく、軸受ハウジング
40と本体ハウジング34との軸方向の相対変位を簡単
な構造で規制することができる。また、この制振用油と
して作動油を兼用しているので、構造をより簡略化でき
る。
【0055】(d) 図示のターボチャージャー24では、
直接排気ガスを受けるタービンの方がコンプレッサに比
べて一般に振動の際の変位が大きいが、この実施例で
は、上記軸受ハウジング40の動きを規制する作動油供
給ノズル70をターボ回転軸の中間部位よりもコンプレ
ッサ26に近い側に設け、その分、軸受ハウジング40
においてタービン28に近い部分をコンプレッサ26に
近い部分よりも動き易くしているので、このタービン側
でダンパ機能を促進してより効果的を制振を行うことが
できる。
【0056】なお、本発明はこのような実施例に限定さ
れるものではなく、例として次のような態様を採ること
も可能である。
【0057】(1) 上記軸受42には、ころ軸受を含む各
種転がり軸受を用いることが可能である。ただし、その
中でも玉軸受を用いれば回転抵抗をより低減させること
ができ、さらにはアンギュラ玉軸受を用いることによ
り、仮に軸受42に多少のスラスト力が作用してもこれ
に十分耐え得る構造とすることが可能になる。
【0058】(2) 本発明は、上記実施例のようにターボ
回転軸がコンプレッサ側軸36とタービン側軸38とに
分割されたものに限らず、上記のような油圧クラッチ4
4が省略されて両軸36,38が一体に構成されたター
ボチャージャー、すなわち通常のターボチャージャーに
おいても適用が可能である。
【0059】(3) 両軸36,38を連結/切離しするク
ラッチ手段は上記のような油圧クラッチ44に限らず、
連結及び切離しが可能な通常の種々のクラッチを用いる
ことが可能である。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば次の効果
を得ることができる。
【0061】請求項1記載の装置は、上記補助駆動手段
による補助駆動により、ターボ回転軸にコンプレッサか
らタービンに向かう方向のスラスト力が付与されるよう
にし、このスラスト力と、コンプレッサ及びタービンの
羽根形状に起因するタービンからコンプレッサへ向かう
方向のスラスト力とを相殺するようにしたものであるの
で、これによりターボ回転軸に作用するスラスト力の総
和を大幅に削減し、スラスト力に比較的弱い転がり軸受
の使用を可能にすることができ、この使用によってター
ボ回転軸の回転抵抗を大幅に減らすことができる効果が
ある。
【0062】特に、請求項5記載の装置では、玉軸受の
使用によって回転抵抗をより削減でき、さらに請求項6
記載のようにアンギュラ玉軸受を使用することにより、
スラスト方向の力にもある程度対抗することができる効
果がある。
【0063】請求項2記載の装置は、ターボ回転軸をコ
ンプレッサ側軸とタービン側軸とに分割し、両者をクラ
ッチ手段で連結状態と切離し状態とに切換えるようにし
たものであるので、タービン回転速度が低い状態では、
コンプレッサ側軸とタービン側軸とを切り離して慣性モ
ーメントとの小さいコンプレッサ側軸及びコンプレッサ
のみを補助駆動し、タービン回転速度が高まった時点で
コンプレッサ側軸とタービン側軸とを連結して排気ガス
エネルギを利用したターボ回転軸の駆動を開始すること
により、少ない補助駆動力でターボ回転軸を効率良く回
転駆動することができる効果がある。
【0064】ここで、請求項3記載の装置では、上記ク
ラッチ手段の構成部材をコンプレッサ側軸に対してその
軸方向に相対移動可能に装着しているため、上記コンプ
レッサ側軸及びタービン側軸との連結、切離しの切換の
際、クラッチ手段を作動させても上記コンプレッサ側軸
をその軸方向に移動させる必要がなく、このため、コン
プレッサによる過給効率が良好な状態を常時維持するこ
とができる効果がある。
【0065】請求項7,8記載の装置では、流体噴射部
材を通じてターボ回転軸に上記コンプレッサからタービ
ンに向かう方向の成分を含む方向に作動流体が噴射され
ることにより、ターボ回転軸の補助駆動が行われると同
時に、コンプレッサからタービンに向かう方向のスラス
ト力をターボ回転軸に与えてスラスト力の総和を削減す
ることができる効果がある。
【0066】さらに、請求項9記載の装置では、ターボ
チャージャーの軸受ハウジングと本体ハウジングとの間
に制振用流体を供給することにより、軸受ハウジングの
振動を抑制して転がり軸受に与えられる衝撃を緩和する
とともに、上記流体噴射部材を利用することにより、特
別な部材を設けることなく上記軸受ハウジングと本体ハ
ウジングとの軸方向の相対変位を簡単な構造で規制する
ことができる効果がある。
【0067】この装置では、排気ガスを直接受けるター
ビンの振動変位がコンプレッサの振動変位よりも一般に
大きくなるが、ここで請求項11記載の装置では、上記
軸受ハウジングの動きを規制する流体噴射部材をターボ
回転軸の中間部位よりもコンプレッサに近い側に設け、
その分、軸受ハウジングにおいてタービンに近い部分を
コンプレッサに近い部分よりも動き易くしているので、
このタービン側でダンパ機能を促進してより効果的な制
振を行うことができる。
【0068】また、請求項10記載の装置では、上記制
振用流体と作動流体とを共通化しているので、構造をよ
り簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるターボチャージャー
の全体断面図である。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】上記ターボチャージャーに設けられる作動油噴
射ブロックの断面側面図である。
【図4】図3のA矢視図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】上記ターボチャージャーを備えたエンジンの全
体構成図である。
【符号の説明】
10 エンジン 24 ターボチャージャー 26 コンプレッサ 28 タービン 36 コンプレッサ側軸 38 タービン側軸 40 軸受ハウジング 42 転がり軸受 43 油圧タービン(流体タービン) 44 油圧クラッチ(クラッチ手段) 50 コンプレッサ側部材(クラッチ手段の構成部材) 60 作動油噴射ブロック(流体噴射部材) 70 作動油供給ノズル(流体噴射部材)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気を軸方向に吸入して径方向外側に吐
    出するコンプレッサと排気を径方向外側から吸入して軸
    方向に吐出するタービンとを連結するターボ回転軸を
    がり軸受で支持するターボチャージャーと、このターボ
    チャージャーに設けられ、上記ターボ回転軸に、その回
    転駆動を補助するとともに上記コンプレッサからタービ
    ンに向かう方向のスラスト力を発生させる補助駆動力を
    与える補助駆動手段とを備えたことを特徴とするエンジ
    ンの過給装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエンジンの過給装置にお
    いて、上記ターボ回転軸をコンプレッサ側軸とタービン
    側軸とに分割し、両軸が一体に回転するように両軸を連
    結する状態と両軸が相対回転可能となるように両軸を切
    り離す状態とに切換えられるクラッチ手段を備えるとと
    もに、上記コンプレッサ側軸を補助駆動するように上記
    補助駆動手段を構成したことを特徴とするエンジンの過
    給装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のエンジンの過給装置にお
    いて、上記クラッチ手段の構成部材であってコンプレッ
    サ側軸側に設けられる部材をこのコンプレッサ側軸に対
    して相対回転不能でかつ軸方向に移動可能となるように
    装着したことを特徴とするエンジンの過給装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のエンジンの過給装置にお
    いて、上記ターボ回転軸を上記コンプレッサからタービ
    ンに至るまで一体に構成したことを特徴とするエンジン
    の過給装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のエンジ
    ンの過給装置において、上記転がり軸受を玉軸受で構成
    したことを特徴とするエンジンの過給装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のエンジンの過給装置にお
    いて、上記玉軸受をアンギュラ玉軸受で構成したことを
    特徴とするエンジンの過給装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のエンジ
    ンの過給装置において、ターボチャージャー外部から供
    給される作動流体をターボチャージャー内に導いてター
    ボ回転軸に噴射することにより補助駆動を行う流体噴射
    部材を備え、この流体噴射部材からの作動流体の噴射方
    向を上記コンプレッサからタービンに向かう方向の成分
    を含む方向に設定したことを特徴とするたことを特徴と
    するエンジンの過給装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のエンジンの過給装置にお
    いて、上記ターボ回転軸に上記流体噴射部材から噴射さ
    れる流体エネルギをターボ回転軸の回転エネルギに変換
    する流体タービンを設けたことを特徴とするエンジンの
    過給装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載のエンジンの過給
    装置において、上記ターボチャージャーのハウジングを
    上記転がり軸受を保持する軸受ハウジングとこの軸受ハ
    ウジングを外側から覆う本体ハウジングとに分割し、こ
    れら軸受ハウジングと本体ハウジングとの隙間に制振用
    流体を供給するとともに、上記軸受ハウジングと本体ハ
    ウジングとの軸方向の相対変位を上記流体噴射部材によ
    り規制したことを特徴とするエンジンの過給装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のエンジンの過給装置に
    おいて、作動流体の一部が上記制振用流体として供給さ
    れるように流体路を構成したことを特徴とするエンジン
    の過給装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または10記載のエンジンの
    過給装置において、上記流体噴射部材をターボ回転軸の
    中間部位よりもコンプレッサに近い側に設けたことを特
    徴とするエンジンの過給装置。
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