JP3253978B2 - タービンスクロール - Google Patents
タービンスクロールInfo
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- JP3253978B2 JP3253978B2 JP40108990A JP40108990A JP3253978B2 JP 3253978 B2 JP3253978 B2 JP 3253978B2 JP 40108990 A JP40108990 A JP 40108990A JP 40108990 A JP40108990 A JP 40108990A JP 3253978 B2 JP3253978 B2 JP 3253978B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は，小型の過給機等に適用
されるラジアルタービンのスクロールの改良に関するも
のである。
されるラジアルタービンのスクロールの改良に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】図３は従来の２つ口タービンスクロール
の一例を回転軸の方向に見た外観図，図４は図３のIV−
IV横断面図である。図中（０１）はスクロール入口を示
し，ここから高温高圧ガスが流入する。（０２）は前方
渦室，（０３）は後方渦室であって，仕切板（０４）に
よって区画されている。Ｒｏは流路外径である。（０１
１）は舌部で，流路の終りである。スクロール入口（０
１）から流入した高温高圧ガスは，前方渦室（０２）お
よび後方渦室（０３）を流路として流れ，スクロール出
口（０９）から流出して，図示を省略したタービン動翼
を回転させる。
の一例を回転軸の方向に見た外観図，図４は図３のIV−
IV横断面図である。図中（０１）はスクロール入口を示
し，ここから高温高圧ガスが流入する。（０２）は前方
渦室，（０３）は後方渦室であって，仕切板（０４）に
よって区画されている。Ｒｏは流路外径である。（０１
１）は舌部で，流路の終りである。スクロール入口（０
１）から流入した高温高圧ガスは，前方渦室（０２）お
よび後方渦室（０３）を流路として流れ，スクロール出
口（０９）から流出して，図示を省略したタービン動翼
を回転させる。
【０００３】図５は，公知文献（井上雅弘他，日本機械
学会論文集５２−４８４，１９８６）に見られる１つ口
スクロールの，図３のＶ−Ｖ断面に相当する断面図であ
り，図６は図５の流路幅比（Ｂｓ／Ｂｅ）を変化させて
圧力損失を測定した実験結果を例示するグラフである。
図６を見ると，流路高さ比が３以上では圧力損失が小さ
くなっていることがわかる。
学会論文集５２−４８４，１９８６）に見られる１つ口
スクロールの，図３のＶ−Ｖ断面に相当する断面図であ
り，図６は図５の流路幅比（Ｂｓ／Ｂｅ）を変化させて
圧力損失を測定した実験結果を例示するグラフである。
図６を見ると，流路高さ比が３以上では圧力損失が小さ
くなっていることがわかる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のタービンス
クロールにおいては，流路断面積を確保するため，半径
方向に細長い流路断面形状となり，スクロール外径が大
きくなっている。また，渦室側面が半径方向に長く伸び
ているので，三次元境界層が発達し，スクロール出口の
流れが不均一となる。さらに，スクロール流路幅と出口
幅の比が小さいため，圧力損失が大きい。
クロールにおいては，流路断面積を確保するため，半径
方向に細長い流路断面形状となり，スクロール外径が大
きくなっている。また，渦室側面が半径方向に長く伸び
ているので，三次元境界層が発達し，スクロール出口の
流れが不均一となる。さらに，スクロール流路幅と出口
幅の比が小さいため，圧力損失が大きい。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は，前記従来の課
題を解決するために，タービン動翼の外周に円周方向に
延びた少なくとも一つの流路を有するラジアルタービン
のスクロールにおいて，スクロール流路幅とスクロール
出口幅の比が周方向の全域にわたって３以上であり，ス
クロール流路外周稜線の７０％以上が対数螺旋で形成さ
れているとともに，その対数螺旋で形成された部分のス
クロール流路高さとスクロール流路幅の比が 0.9以下で
あり，かつスクロール流路断面積が周方向角度に対して
ほぼ直線的に変化することを特徴とするタービンスクロ
ールを提案するものである。
題を解決するために，タービン動翼の外周に円周方向に
延びた少なくとも一つの流路を有するラジアルタービン
のスクロールにおいて，スクロール流路幅とスクロール
出口幅の比が周方向の全域にわたって３以上であり，ス
クロール流路外周稜線の７０％以上が対数螺旋で形成さ
れているとともに，その対数螺旋で形成された部分のス
クロール流路高さとスクロール流路幅の比が 0.9以下で
あり，かつスクロール流路断面積が周方向角度に対して
ほぼ直線的に変化することを特徴とするタービンスクロ
ールを提案するものである。
【０００６】
【作用】本発明は次の作用を有する。 １） スクロールの流路幅と出口幅の比が大きいので，
スクロール出口部の全圧損失が小さくなる。 ２） 流路外周稜線の大部分を対数螺旋としたので，流
れ角が一定となる。 ３） スクロール外径を抑え，スクロール側面の半径方
向長さを短かくしたので，側壁面に添う三次元境界層の
発達が小さくなる。 ４） スクロール流路断面積が周方向に直線的に変化す
るので、スクロール出口部の流速が周方向で一定とな
る。
スクロール出口部の全圧損失が小さくなる。 ２） 流路外周稜線の大部分を対数螺旋としたので，流
れ角が一定となる。 ３） スクロール外径を抑え，スクロール側面の半径方
向長さを短かくしたので，側壁面に添う三次元境界層の
発達が小さくなる。 ４） スクロール流路断面積が周方向に直線的に変化す
るので、スクロール出口部の流速が周方向で一定とな
る。
【０００７】
【実施例】図１は本発明の一実施例を示す流路横断面図
である。図中（２）は前方渦室，（３）は後方渦室，
（４）は仕切板，（９）は流路出口，（１０）は流路外
周稜線である。またＲｏは流路外径，Ｂｈは流路高さ，
Ｂｓは流路幅，Ｂｅは出口幅，Ｒ1 , Ｒ2 は流路断面内
の曲率半径をそれぞれ示す。
である。図中（２）は前方渦室，（３）は後方渦室，
（４）は仕切板，（９）は流路出口，（１０）は流路外
周稜線である。またＲｏは流路外径，Ｂｈは流路高さ，
Ｂｓは流路幅，Ｂｅは出口幅，Ｒ1 , Ｒ2 は流路断面内
の曲率半径をそれぞれ示す。
【０００８】本実施例では，流路幅Ｂｓと出口幅Ｂｅの
比Ｂｓ／Ｂｅが３以上になっている。また流路外周稜線
（１０）の７０％以上が対数螺旋を形成しており，その
対数螺旋部分では，流路高さＢｈと流路幅Ｂｓの比Ｂｈ
／Ｂｓが 0.9以下となっている。
比Ｂｓ／Ｂｅが３以上になっている。また流路外周稜線
（１０）の７０％以上が対数螺旋を形成しており，その
対数螺旋部分では，流路高さＢｈと流路幅Ｂｓの比Ｂｈ
／Ｂｓが 0.9以下となっている。
【０００９】図２は，流路外径Ｒｏ，流路高さＢｈ，流
路幅Ｂｓ，出口幅Ｂｅ，曲率半径Ｒ 1 ，Ｒ2 と，それら
によって決定される流路断面積Ａとを縦座標にとり，周
方向角度（図３のθに相当）を横座標にとって，描いた
グラフである。本実施例では，この図２に示されるよう
に，流路断面積Ａが周方向角度に対して直線的に変化し
ている。
路幅Ｂｓ，出口幅Ｂｅ，曲率半径Ｒ 1 ，Ｒ2 と，それら
によって決定される流路断面積Ａとを縦座標にとり，周
方向角度（図３のθに相当）を横座標にとって，描いた
グラフである。本実施例では，この図２に示されるよう
に，流路断面積Ａが周方向角度に対して直線的に変化し
ている。
【００１０】スクロール入口から流入した流体は，前方
渦室（２），後方渦室（３）に入り，流路出口（９）か
ら流出する。この際，スクロールの流路幅Ｂｓと出口幅
Ｂｅの比が３以上と大きいので，スクロール出口部の全
圧損失は小さい。また，流路外周稜線の大部分が対数螺
旋になっているので，流れ角が一定となる。そして，流
路幅Ｂｓを大きくした分，流路高さＢｈを小さくしたの
で，側壁面の境界層の発達が抑制され，損失が小さくな
る。流路高さＢｈが小さいことはまた，スクロール外径
Ｒｏが小さいことでもあり，全体がコンパクトになる。
加えて本実施例では，スクロール流路断面積が周方向に
直線的に変化するので，スクロール出口部の流速が周方
向で一定となり，したがってスクロールの励振力が低減
するとともにタービン効率も向上する。
渦室（２），後方渦室（３）に入り，流路出口（９）か
ら流出する。この際，スクロールの流路幅Ｂｓと出口幅
Ｂｅの比が３以上と大きいので，スクロール出口部の全
圧損失は小さい。また，流路外周稜線の大部分が対数螺
旋になっているので，流れ角が一定となる。そして，流
路幅Ｂｓを大きくした分，流路高さＢｈを小さくしたの
で，側壁面の境界層の発達が抑制され，損失が小さくな
る。流路高さＢｈが小さいことはまた，スクロール外径
Ｒｏが小さいことでもあり，全体がコンパクトになる。
加えて本実施例では，スクロール流路断面積が周方向に
直線的に変化するので，スクロール出口部の流速が周方
向で一定となり，したがってスクロールの励振力が低減
するとともにタービン効率も向上する。
【００１１】
【発明の効果】本発明によれば次の効果が得られる。
【００１２】流路高さ比（ｂｓ／ｂｅ）を３以上とした
ので，スクロール出口部の全圧損失が小さくなり，スク
ロールの効率を向上させることができる。また，スクロ
ール流路外周稜線の７０％以上を対数螺旋で形成すると
ともに，流路高さと流路幅との比（Ｂｈ／Ｂｓ）を 0.9
以下としたので，スクロール外径を抑え，スクロール側
面の半径方向高さを低くでき，したがって，側壁面に沿
う三次元境界層の発達を小さく，また流れを一様化でき
て，スクロールの励振力も低減できる。更にスクロール
流路断面積を周方向角度に対してほぼ直線的に変化させ
たので，スクロール出口部の流速が周方向で一定とな
り，タービン効率が向上する。
ので，スクロール出口部の全圧損失が小さくなり，スク
ロールの効率を向上させることができる。また，スクロ
ール流路外周稜線の７０％以上を対数螺旋で形成すると
ともに，流路高さと流路幅との比（Ｂｈ／Ｂｓ）を 0.9
以下としたので，スクロール外径を抑え，スクロール側
面の半径方向高さを低くでき，したがって，側壁面に沿
う三次元境界層の発達を小さく，また流れを一様化でき
て，スクロールの励振力も低減できる。更にスクロール
流路断面積を周方向角度に対してほぼ直線的に変化させ
たので，スクロール出口部の流速が周方向で一定とな
り，タービン効率が向上する。
【図１】図１は本発明の一実施例に係るタービンスクロ
ールの流路横断面図である。
ールの流路横断面図である。
【図２】図２はスクロール形状を示す諸寸法を周方向に
数値的に展開した図である。
数値的に展開した図である。
【図３】図３は従来の１つ口タービンスクロールの一例
を示す外観図である。
を示す外観図である。
【図４】図４は図３のIV−IV横断面図である。
【図５】図５は公知の１つ口スクロールを示す横断面図
である。
である。
【図６】図６は図５のスクロールの全圧損失を測定した
結果を例示する図である。
結果を例示する図である。
（０１） スクロール入口 （０２），（２） 前方渦室 （０３），（３） 後方渦室 （０４），（４） 仕切板 （０９），（９） スクロール流路出口 （１０） 流路外周稜線 （０１１） 舌部 Ｒｏ 流路外径 Ｂｈ 流路高さ Ｂｓ 流路幅 Ｂｅ 出口幅 Ｒ1 ，Ｒ2 流路断面内の曲率半径 Ａ 流路断面積
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住田 邦夫 長崎市飽の浦町１番１号 三菱重工業株 式会社長崎研究所内 (72)発明者 松尾 栄人 長崎市飽の浦町１番１号 三菱重工業株 式会社長崎研究所内
Claims (1)
- 【請求項１】 タービン動翼の外周に円周方向に延びた
少なくとも一つの流路を有するラジアルタービンのスク
ロールにおいて，スクロール流路幅とスクロール出口幅
の比が周方向の全域にわたって３以上であり，スクロー
ル流路外周稜線の７０％以上が対数螺旋で形成されてい
るとともに，その対数螺旋で形成された部分のスクロー
ル流路高さとスクロール流路幅の比が 0.9以下であり，
かつスクロール流路断面積が周方向角度に対してほぼ直
線的に変化することを特徴とするタービンスクロール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP40108990A JP3253978B2 (ja) | 1990-12-10 | 1990-12-10 | タービンスクロール |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP40108990A JP3253978B2 (ja) | 1990-12-10 | 1990-12-10 | タービンスクロール |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0544488A JPH0544488A (ja) | 1993-02-23 |
| JP3253978B2 true JP3253978B2 (ja) | 2002-02-04 |
Family
ID=18510947
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP40108990A Expired - Lifetime JP3253978B2 (ja) | 1990-12-10 | 1990-12-10 | タービンスクロール |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3253978B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5163904B2 (ja) * | 2009-03-11 | 2013-03-13 | 株式会社Ｉｈｉ | スクロール部構造及び過給機 |
| JP5660878B2 (ja) * | 2010-12-20 | 2015-01-28 | 三菱重工業株式会社 | ラジアルタービンあるいは斜流タービンのスクロール部構造 |
| JP5433560B2 (ja) | 2010-12-27 | 2014-03-05 | 三菱重工業株式会社 | タービンスクロール部構造 |
| JP5964056B2 (ja) | 2012-01-11 | 2016-08-03 | 三菱重工業株式会社 | タービンハウジングのスクロール構造 |
| JP6876146B2 (ja) * | 2017-11-20 | 2021-05-26 | 三菱重工エンジン＆ターボチャージャ株式会社 | 遠心圧縮機及びこの遠心圧縮機を備えたターボチャージャ |
-
1990
- 1990-12-10 JP JP40108990A patent/JP3253978B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0544488A (ja) | 1993-02-23 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000425 |
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